説明

昇降用ガイドレール装置

【課題】従来の昇降用ガイドレール装置は、構造が複雑で昇降体より可動ポストの長さが長いと、スライドレール下端を昇降ガイドレール下端まで上昇させるには、昇降体をその分さらに昇降させる必要があるという課題を有していた。
【解決手段】本発明は、クレーン等の昇降装置から垂設された固定レール7と、固定レール7に沿って昇降するスライドレール9と、スライドレール9にガイドされ昇降する昇降体4を備え、前記固定レール7には昇降体の昇降方向に、スライドレール9の昇降ガイド部に沿って固定カム8を配設し、前記昇降体4にはスライドレール9の昇降ガイド部に沿って昇降カム5を配設し、前記スライドレール9には前記昇降カム5と摺接及び係合保持される昇降カム摺接部11aと、前記固定カム8と摺接及び係合保持される固定カム摺接部11bを有するカム摺接リンク10を枢着し、前記昇降体4の昇降動作に連動してカム摺接リンク10を介してスライドレール9を昇降することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン等の昇降装置本体から昇降機器またはフック等の荷物の係合手段である昇降体を昇降する際に用いられる昇降用ガイドレール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井等に架設された走行レールに懸吊された走行台車に設けた昇降装置本体から下向きに伸縮可能な伸縮構造体を設け、作業台等の昇降体をガイドするようにした昇降装置は公知である。(特許文献1、特許文献2)
【特許文献1】特開昭63−87494号公報
【特許文献2】実開昭50−115369号公報
【発明の概要】
【0003】
上記特許文献1に記載された昇降装置は、天井に架設された走行レールと、前記走行レールに懸吊され走行レール方向に移動する第1の走行台車と、前記第1の走行台車に懸吊され走行レール方向に対して直角方向に走行される第2の走行台車と、前記第2の走行台車より下向きに互いに伸縮可能に組付けた複数本の長尺材からなる伸縮構造体と、前記伸縮構造体の下端部に取付けられた作業台と、前記伸縮構造体を伸縮する巻上装置とを備えた構成のもので、前記伸縮構造体は、固定支柱と固定支柱に順次伸縮可能に組付けられた可動支柱とからなり、走行台車の基台に取付けられた巻取ドラムに巻回されるワイヤを固定支柱及び上方の可動支柱に設けられたシーブから順次下方の可動支柱に設けられたシーブに張設し、前記ワイヤを介して下端の可動支柱を昇降するように構成されている。前記昇降体を昇降するために張設されるワイヤは、巻取ドラムに一端部を固定され、固定支柱の下端に設けられたシーブ、固定支柱の上端に設けられたシーブを経て可動支柱の下端に固定されていると共に、可動支柱の上端に設けられたスプロケットと噛合うチェーンの両端が固定支柱の下端および可動支柱の上端にそれぞれ固定され、可動支柱の上端に設けられたスプロケットと噛合うチェーンの両端が可動支柱の下端および可動支柱の上端にそれぞれ固定されて構成されており、伸縮構造体は固定支柱及び可動支柱に設けたシーブに張設されるワイヤを介して昇降する構成であるため、部品点数が多く構成が極めて複雑であるという課題を有していた。また、特許文献2に記載された可動ポストは、特許文献1に記載された伸縮構造体と同様に、構造が複雑で中間ポストは昇降体である可動ポストの昇降量の1/2で昇降するので、可動ポストより中間ポストの長さが長いと、中間ポスト下端を固定ポスト下端まで上昇させるには、可動ポストをさらに昇降させる必要があるという課題を有していた。
【0004】
本発明は、クレーン等の昇降装置の昇降ガイド範囲を増加させるためのスライドレールを有する昇降用ガイドレール装置において、昇降体の昇降動作に連動して昇降し、昇降体が上方に吊り上げられる動作時には上方に収納され、下方に吊り下げられる動作時には昇降体の下降位置まで正確にガイドできるとともに、構造が簡単で、かつ昇降体の昇降動作に連動して昇降体と同速でスライドレールを昇降できる昇降用ガイドレール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するもので、本発明の昇降装置の昇降用ガイドレール装置は、昇降装置の走行台車から垂設された固定レールと、該固定レールに沿って昇降するスライドレールと、該スライドレールにガイドされ昇降する昇降体を備え、前記固定レールには前記昇降体の昇降方向に固定カムを配設し、前記昇降体には前記固定カムに平行で対向して昇降カムを配設し、前記スライドレールには前記昇降カムと摺接される昇降カム摺接部と、前記固定カムと摺接される固定カム摺接部を有するカム摺接リンクを枢着し、前記昇降体の昇降動作に連動してカム摺接リンクを介してスライドレールを昇降することを特徴とする。また、前記昇降カムは、前記カム摺接リンクの前記昇降カム摺接部が摺接する摺接面と、前記昇降カムの摺接面の上端に設けられ前記昇降カム摺接部を保持する保持面を有し、前記固定カムは、前記固定カム摺接部が摺接する摺接面と、前記固定カムの摺接面の上端に設けられ前記固定カム摺接部を保持する保持面を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の昇降用ガイドレール装置は、昇降装置の走行台車から垂設された固定レールと、該固定レールに沿って昇降するスライドレールと、該スライドレールにガイドされ昇降する昇降体を備え、前記固定レールには前記昇降体の昇降方向に固定カムを配設し、前記昇降体には前記固定カムに平行で対向して昇降カムを配設し、前記スライドレールには前記昇降カムと摺接される昇降カム摺接部と、前記固定カムと摺接される固定カム摺接部を有するカム摺接リンクを枢着し、前記昇降体の昇降動作に連動してカム摺接リンクを介してスライドレールを昇降することを特徴とする構成からなるので、従来装置に比較して部品点数が少なく構成が簡単であり、かつスライドレールとは昇降体の昇降動作に連動して同速で昇降し、昇降体が上方に吊り上げられている時には上方にコンパクトに収納され、昇降体が下方に吊り下げられている時には昇降体の下降位置まで正確にガイドできる昇降用ガイドレール装置を提供することができる。
【0007】
また、前記昇降カムは、前記カム摺接リンクの前記昇降カム摺接部が摺接する摺接面と、前記昇降カムの摺接面の上端に設けられ前記昇降カム摺接部を保持する保持面を有し、前記固定カムは、前記固定カム摺接部が摺接する摺接面と、前記固定カムの摺接面の上端に設けられ前記固定カム摺接部を保持する保持面を有することを特徴とする構成からなるので、簡単な構成で昇降体の昇降動作に連動してスライドレールを正確に昇降することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の昇降用ガイドレールの全体構成概要説明図。
【図2】(a)(b)(c)は昇降体の最下端位置、中間位置及び最上端位置の動作説明図。
【図3】(a)〜(e)は昇降体、スライドレール、カム摺接リンク及び固定レールの要部拡大動作説明図。
【図4】本発明の第2実施例で、(a)は昇降体の下降位置における固定レール、スライドレール、昇降体の縦断面説明図、(b)は上昇位置における縦断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図において、1はガーダで、両端に設けた車輪で図示しない走行レール上を駆動する。2はガーダ1上を走行車輪2aで走行する走行台車、3は走行台車2に搭載され、図示しない巻上電動機で駆動される巻上機、3aは巻上機3のシーブに巻装されるロードチェーン、4はロードチェーン3aの端部に係着され、後記するスライドレール9にガイドされて固定レール8と平行に昇降する昇降体である。5は昇降体4の側面で、後記するスライドレール9の昇降ガイド部に沿って設けられ、昇降体4と連動し、一体に昇降する昇降カム、5aは後記するカム摺接リンク10に設けられたローラ11aが当接し、後記するスライドレール9の昇降軌跡に平行な平行部を有する摺接面、5bは昇降カム5の上端の摺接面5aから退行位置に設けられ、前記ローラ11aを保持する保持面、6a、6bは後記するスライドレール9のガイド溝9aに嵌装され、昇降体4の昇降をガイドする昇降体ガイドローラ、7は走行台車2から懸垂して設けられ、昇降体4の昇降を前記スライドレール9を介してガイドするとともに、昇降体4の振れを防止する固定レールで、後記するスライドレール9のガイド溝9bに嵌装され、スライドレール9をスライド可能に保持するガイドローラ7a、7bを有する。8は前記固定レール7の昇降方向に沿って設けられ、前記昇降カム5とカム面が平行に対向配置された固定カム、8aは後記するカム摺接リンク10に設けたローラ11bが当接し、後記するスライドレール9の昇降軌跡に平行な平行部を有する摺接面、8bは固定カム8の上端の摺接面8a平行部から退行する位置に設けられ、前記ローラ11bを保持する保持面である。昇降カム5の摺接面5a平行部と固定カム8の摺接面8a平行部は互いに平行に対向配置されているので、その間隔は昇降体4の昇降位置に係わらず一定となっている。
【0010】
9は固定レール7にガイドされて昇降するとともに昇降体4の昇降をガイドするスライドレールで、固定レール7側及び昇降体4側に固定レール7に設けたガイドローラ7a、7b及び昇降体4に設けたガイドローラ6a、6bが嵌合するガイド溝9a,9bを有する。
【0011】
10はカム摺接リンクで、リンク部材10aの基端部が枢軸10bでスライドレール9の中間部に揺動可能に枢着されたカム摺接リンクで、枢軸10bを逆三角形の頂点として、残りの2つの頂点部分にカム摺接部を構成する2個のローラ11a(昇降カム摺接部)、11b(固定カム摺接部)が設けられている。
【0012】
ローラ11aは昇降体4のスライドレール9の昇降ガイド部(ガイドローラ列又はガイドレール)に沿って設けられた昇降カム5の摺接面5aと摺接し、摺接面5a平行部から退行する位置に形成された保持面5bで保持される昇降カム摺接部であり、ローラ11bは固定レール7の昇降体4の昇降方向に沿って設けられた固定カム8の摺接面8aと摺接し、摺接面8a平行部から退行する位置に形成された保持面8bで保持される固定カム摺接部である。
【0013】
昇降カム摺接部11a及び固定カム摺接部11bは図示のようにローラでカム面に摺接することができる形態が好ましいが、上記形態に限定されない。また、昇降カム5の摺接面5a平行部と固定カム8の摺接面8a平行部の間隔よりも、カム摺接リンク10の昇降カム摺接部11aと固定カム摺接部11bの外幅は広く、かつカム摺接リンク10のリンク部材10aの形状は3つの頂点を形成できる構成のものであればよく、例えば、3角形、T字形、くの字形など他の形状のものであってもよい。
【0014】
12aはスライドレール9のカム摺接リンク10枢着部に近接して設けられ、カム摺接リンク10の下方への回動を規制するストッパ、12bは固定レール7の下端部に設けたストッパ13と係合して、スライドレール9の昇降範囲の下端でスライドレール9の降下を停止するストッパである。
【0015】
13は固定レールの下端部に設けられたストッパーである。
【0016】
カム摺接リンク10に設けた昇降カム摺接部11aが昇降カム5の摺接面5aに摺接すると、固定カム摺接部11bは固定カム8の摺接面8aの上部の保持面8bに保持され、固定カム摺接部11bが固定カム8の当接面8bに摺接すると、昇降カム摺接部11aは昇降カム5の摺接面5aの上部の保持面5bに保持されるように構成されている。
【0017】
昇降カム5の摺接面5aの長さはスライドレール9の長さより短く、昇降体4がスライドレール9の下端に位置する時には、カム摺接リンク10の昇降カム摺接部11aは昇降カム5の摺接面5aとの当接は解除され、昇降カム摺接部11aは昇降カム5の摺接面5aの上部の保持面5bに移動可能となるとともに、固定カム摺接部11bは固定カム8の保持面8bとの係合が解除される。
【0018】
固定カム8の摺接面8aはスライドレール9が下端に位置する時から、スライドレール9の下端が固定レール7の下端に一致する位置まで、カム摺接リンク10の固定カム摺接部11bが摺接できるように、昇降カム5の摺接面5aに対向配置された平行部(スライドレールの昇降軌跡に平行な平行部)を有している。
【0019】
次に本発明の昇降用ガイドレールによる昇降体の昇降動作について説明する。
【0020】
スライドレール9及び昇降体4がそれぞれ昇降可能な範囲の下端に位置するときには、図2(a)に示すように、スライドレール9はスライドレール9に取り付けられたストッパ12bと固定レール7に取り付けられたストッパ13とによってスライドレール9はその位置に保持されている。また、カム摺接リンク10は固定カム摺接部11bによって固定カム8の摺接面8a側への回動が規制されている。また、昇降カム摺接部11aと昇降カム5の摺接面5aの摺接が解除されたカム摺接リンク10は、ストッパ12aによって所定範囲以上の回動が規制され、昇降カム摺接部11aは昇降カムの昇降する昇降路内に保持されるので、カム摺接リンク10の昇降カム摺接部11aは昇降カム5の保持面5bと離れて位置している。
【0021】
次に、昇降体4が上昇させると図2(b)に示すように、カム摺接リンク10は、固定カム摺接部11bが固定カム8の摺接面8aに当接し回動が規制されるので、昇降カム摺接部11aは昇降カム5の保持面5bと当接保持されながら昇降体4の上昇と連動して上昇し、スライドレール9もこの作用によってカム摺接リンク10と共に上昇する。
【0022】
更に昇降体4を上昇させると、図2(c)に示すように、
カム摺接リンク10の固定カム摺接部11bは固定カム8の摺接面8aによる回動規制が解除されると共に、カム摺接リンク10の昇降カム摺接部11bが昇降カム5の保持面5b及び摺動面5aによって固定カム摺接部11bを固定カム8の保持面8bに当接保持するように回動・保持され、スライドレール9はカム摺接リンク10を介して固定カム8の保持面8bによって保持され、昇降体4はスライドレール9にガイドされスライドレール9上端まで上昇する。
【0023】
図3(a)〜(e)によって、カム摺接リンク10と昇降カム5と固定カム8との係合の切り替わり動作について説明する。
【0024】
スライドレール9に枢軸10bによって枢着されたカム摺接リンク10は、一端に固定カム摺接部11b、他端に昇降カム摺接部11aを有している。
【0025】
スライドレール9は、前述の図1、2通り固定レール7に沿って平行に昇降し、昇降体4はスライドレール9に沿って平行に昇降し、昇降体4は固定レール7の昇降ガイド範囲を超えて下方に昇降できるようになっている。固定カム5と昇降カム8の摺接面5a、8a、及びスライドレール9の昇降軌跡は、互いに平行配置されると共に、摺接面5aと摺接面8bは互いに対向配置され、両者の間隔は昇降カムの昇降位置に関係なく一定となっている。
【0026】
図3(a)の状態は、図2(b)の状態と同様に、スライドレール9が昇降カム5の昇降と連動して昇降する状態を示す。カム摺接リンク10は、固定カム摺接部11bが固定カム8の摺接面8aと当接することで、固定カム摺接部11bが固定カム8側に回動するのを規制されているので、スライドレール9が自重によって下降しようとするのを昇降カム5の保持面5aが昇降カム摺接部11aと当接し保持するので、昇降カム5が昇降体4の昇降と連動して、スライドレール9も昇降する。
【0027】
昇降体4を更に上昇させ昇降カム5が上昇すると、図3(b)に示すように、固定カム摺動部11bが固定カム5の上端部に到達し、図3(c)に示すように更に昇降体4を上昇させると、固定カム8の摺接面8aによる回動規制が解除され、昇降体4の上昇によって昇降カム摺接部11aを昇降カム5の保持面5aが押し上げることで昇降カム5は回動し、固定カム摺動部11bは固定カム8の保持面8bに乗り移り、スライドレール9が自重によって下降しようとするのを保持し、更に昇降体を上昇させ図3(d)(e)が示すように、昇降ガイド摺動部11aと昇降カム5の保持面5aとの係合が解除されても、カム摺接リンク10は昇降カム摺接部11aと昇降カム5aが摺接し回動が規制されるので、スライドレール9はカム摺接リンク10を介して固定カム8の保持面8bに保持され続ける。
【0028】
図4に、本発明の第2実施例を示す。
【0029】
図示しない走行台車等から垂設したパイプ状の固定レール8と、固定レール8の内周でガイドされ昇降するパイプ状のスライドレール9と、スライドレール9の内周によってガイドされ昇降するパイプ状の昇降ガイド部を有する昇降体4を有し、昇降体4はロードチェーン3aの図示しない巻上機によって昇降される。
【0030】
カム摺接リンク10は、スライドレール9の中間部に枢軸10bによって枢着され、昇降体4のパイプ状の昇降ガイド部外周部に備えられた昇降カム5の摺接面5aと摺接する昇降カム摺接部11aと、固定レール8の内周に設けられた固定カム8の摺接面8aと摺接する固定カム摺接部11bを有し、摺接面5aの上端部には昇降カム摺接部11aを保持する保持面5bを有し、摺接面8aの上端部には固定カム摺接部11bを保持する保持面8bを有している。
【0031】
図4(a)で示す昇降体が昇降する範囲の最下端位置から昇降体4を上昇させると、保持面5bと昇降カム摺接部11aが当接するが、カム摺接リンク10は、固定カム摺接部11bが固定カム8の摺接面8aに摺接し回動を規制されるので、昇降体4の上昇と連動してカム摺接リンク10と共にスライドレール10は上昇する。
【0032】
続いて昇降体4を上昇させ固定カム摺接部11bが固定カムの上端部を越えて更に上昇させると、カム摺接リンク10は、昇降カム摺接部を昇降カム5の保持面5a及び摺接面5bに押されて、固定カム摺接部11bが固定カム8の保持面8aに乗り移り保持され、保持面5aで保持していたスライドレール9を保持面8aで保持することに切り替わり、その状態を維持して、更に昇降体は上昇し図4(b)の状態となる。
【0033】
図4(b)の状態から昇降体4を下降させると、固定カム摺接部が固定カム8の保持面8aによって保持されているので、スライドレール9はカム摺接リンク10によって保持され、昇降体4のみが下降し、昇降カム摺接部11aが昇降カム5の摺接面5aの上部に到達し更に昇降体4を降させると、固定カム摺接部11bを固定カム8の保持面8bで保持されていたカム摺接リンク10は、昇降カム摺接部11aを昇降カム5の保持面5bで保持するように切り替わり、スライドレール9は、カム摺接リンクを介して昇降体4と共に図示しない下降ストッパに当接するまで降下し、図4(a)の状態となる。
【0034】
昇降カム5及び固定カム8の上部に保持面5b、8bを摺動面5a、8aと連続して一体的に設けているが、保持面5b、8bを別体として設けても良く、カム摺接リンクに昇降カム摺接部と固定カム摺接部とは別に保持面5b、8bと当接する当接部を設けても良い。
【符号の説明】
【0035】
4 昇降体
5 昇降カム
5a 摺接面
5b 保持面
7 固定レール
8 固定カム
8a 摺接面
8b 保持面
9 スライドレール
10 カム摺接リンク
11a 昇降カム摺接部
11b 固定カム摺接部
12、13 ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降装置の走行台車から垂設された固定レールと、該固定レールに沿って昇降するスライドレールと、該スライドレールにガイドされ昇降する昇降体を備え、前記固定レールには前記昇降体の昇降方向に固定カムを配設し、前記昇降体には前記固定カムに平行で対向して昇降カムを配設し、前記スライドレールには前記昇降カムと摺接される昇降カム摺接部と、前記固定カムと摺接される固定カム摺接部を有するカム摺接リンクを枢着し、前記昇降体の昇降動作に連動してカム摺接リンクを介してスライドレールを昇降することを特徴とする昇降装置の昇降用ガイドレール装置。
【請求項2】
前記昇降カムは、前記カム摺接リンクの前記昇降カム摺接部が摺接する摺接面と、前記昇降カムの摺接面の上端に設けられ前記昇降カム摺接部を保持する保持面を有し、前記固定カムは、前記固定カム摺接部が摺接する摺接面と、前記固定カムの摺接面の上端に設けられ前記固定カム摺接部を保持する保持面を有することを特徴とする請求項1記載の昇降装置の昇降用ガイドレール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−136336(P2012−136336A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290438(P2010−290438)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000129367)株式会社キトー (101)