時刻表示装置および腕時計
【課題】デジタルの時刻表示を行いながらも、興趣性に富み、時刻の認識性を向上することのできる時刻表示装置および腕時計を提供する。
【解決手段】表示画面にデジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置および腕時計である。そして、特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサを備え、姿勢センサによりユーザが時刻を確認する姿勢になったことが検出された場合に、10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示のサイズを、桁ごとに異なるパターンで大小に変化させるアクション表示(f1〜f5)を行わせる。
【解決手段】表示画面にデジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置および腕時計である。そして、特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサを備え、姿勢センサによりユーザが時刻を確認する姿勢になったことが検出された場合に、10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示のサイズを、桁ごとに異なるパターンで大小に変化させるアクション表示(f1〜f5)を行わせる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置および腕時計に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル時計における時刻表示は、秒の桁が小さく表示されることがあっても、同一桁では常に同一サイズで数字が表示されるのが通常である。
【0003】
また、本発明に関連する従来技術として、腕時計の本体内部に傾斜センサを設け、腕時計を水平よりやや手前に傾けた場合に、傾斜センサがそれを検知して、この検知により腕時計のバックライトを点灯させるといった自動バックライト機能の技術がある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平08−330094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デジタルの時刻表示においては、表示態様に全く変化がないと、無機的で面白みに欠けるという課題がある。
【0005】
また、漠然と数字が並んでいるだけの時刻表示だと、それを見たときに頭の中で時刻をスムーズに認識し難いという課題がある。例えば、アナログ時計とデジタル時計とを比べた場合、アナログ時計ではチラッと見ただけで自然と時刻が認識できるのに対して、デジタル時計では例えば時刻を暗唱しないと時刻をはっきりと認識できないと云うようなことがある。
【0006】
この発明の目的は、デジタルの時刻表示を行いながらも、興趣性に富み、時刻の認識性を向上することのできる時刻表示装置および腕時計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
表示画面にデジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置であって、
特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサと、
前記表示画面中の所定の表示枠に時刻を表わす10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を行うとともに、前記姿勢センサにより特定の姿勢になったことが検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示のサイズを、桁ごとに異なるパターンで大小に変化させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の時刻表示装置において、
前記表示枠は、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を横向きに行う構成であり、
前記表示制御手段は、
前記表示枠の縦方向の表示ドット数より縦方向のドット数が少ない表示形態により小サイズの数字表示を行い、
前記小サイズの数字表示より縦方向のドット数が多い表示形態により大サイズの数字表示を行うことを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を小サイズで行い、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を一旦大サイズにした後、これらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示をほぼ同時に大サイズにした後、これらの数字表示を前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順で小サイズに戻していくことを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を1秒より短い第1時間長だけ大サイズにし、その後、前記第1時間長より短いサイクルでこれらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴としている。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1又は2に記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を、30秒より長いサイクルで一端側の桁から他端側の桁へと大サイズの数字表示と小サイズの数字表示とを入れ替えていくとともに、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを所定時間だけ0.2秒より短いサイクルで行うことを特徴としている。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁をサイクリックにみて、常に、連続する2桁が大サイズの数字表示、残りの2桁が小サイズの数字表示となるように、大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを行っていくことを特徴としている。
【0014】
請求項8記載の発明は、
請求項1〜7の何れかに記載の時刻表示装置と、
該時刻表示装置を腕に装着するための時計バンドとを備えていることを特徴とする腕時計である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に従うと、例えばユーザが時刻を確認しようと時刻表示装置を傾けた場合など、装置が特定の姿勢になったときに、時刻表示の10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の表示サイズが桁ごとに異なるタイミングで変化するので、時刻を確認する際に時刻表示に高い興趣性を付与することができる。
【0016】
また、時刻表示装置を傾けたときに時刻表示が所定パターンで変化するので、表示パターンに変化がない場合と比較して、ユーザの知覚を自然と時刻表示に集中させることができる。
【0017】
また、常に一定のタイミングパターンで10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の桁ごとに表示サイズを変化させるようにすることで、ユーザがこれに慣れたときに、ユーザは時間や分の各桁の区別を一瞬で識別した状態で時刻の認識を明確に行うことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態の腕時計の本体を示した正面図、図2は、この腕時計の内部構成を示したブロック図である。
【0020】
この実施形態の腕時計本体1は、その正面側にデジタルの時刻表示等の行われる表示窓4が露出され、その左右側面にユーザからの操作入力を受けつける操作キー3が設けられたものである。表示窓4は風防ガラスで覆われた状態に露出されている。また、その上下には時計バンドを取り付けるためのバンド取付部2,2が設けられている。
【0021】
腕時計本体1の内部には、図2に示すように、表示窓4内に配置されてドット表示により数字や文字の表示出力が可能なドット表示部22と、腕時計本体1が特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサとしての傾斜スイッチ25と、操作キー3が押されたときに操作信号を出力するキー入力部26と、現在日時の計時を行う計時部27と、装置の全体的な制御を行うCPU(中央演算処理装置)21と、制御プログラムや制御データを格納したROM(Read Only Memory)24と、CPU21に作業用のメモリ空間や表示メモリを提供するRAM23と、CPU21内に設けられ短時間で高速なカウントを行うカウンタ部21a等が設けられている。
【0022】
ドット表示部22は、図1に示すように、例えば、10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の4桁の数字により現在時刻の時分が表示される第1の表示枠22aと、2桁の数字により現在時刻の秒が表示される第2の表示枠22bとを有している。ドット表示部22は、オン・オフの表示出力が可能な表示ドットがマトリックス状に縦横複数ドットずつ並列されて形成されたものである。RAM23には、ドット表示部22の各表示ドットに1単位の記憶領域がそれぞれ対応づけられた表示メモリ領域が設定されており、一定時間ごと或いは表示更新の際に、この表示メモリ領域のビットデータが読み出されてドット表示部22の表示ドライバに送られることで、この表示データに対応した内容でドット表示部22の表示ドットが点灯又は消灯して表示出力が行われるようになっている。
【0023】
傾斜スイッチ25は、例えば、金属球が閉じ込められた筐体内に電極を設け、傾斜スイッチ25が特定の向きに傾斜したときに、この金属球が電極に触れてスイッチオンの信号が出力されるように構成されたものである。また、この傾斜スイッチ25では、一度、特定の向きに傾斜してスイッチオンの信号が出力されたら、その後、スイッチオンの信号が出力され続けるのではなく、一旦、別の姿勢になった後に再び特定の向きにならないと、スイッチオンの信号が出力されないように構成されている。傾斜スイッチ25は、例えば、表示窓4を水平にした状態からやや手前側に腕時計本体1を傾けたとき、すなわち、ユーザが表示窓4の表示内容を確認すると想定される向きになったときに、スイッチオンの信号を出力するように設置されている。
【0024】
図3には、ROM内に格納されるフォントデータの一例を説明する図を示す。また、図4〜図7には各フォントデータによる表示内容を表わした画像図を示す。
【0025】
ROM24には、制御データとして種々のフォントデータが格納されており、その中には、図3に示すように、「0」〜「9」の数字を表示枠22aに表示するための複数種類のフォントデータ240が含まれている。例えば、横4ドット×縦5ドットの標準フォントデータ241、横4ドット×縦5ドットのボールドフォントデータ242、横4ドット×縦7ドットの標準フォントデータ243、横4ドット×縦7ドットのボールドフォントデータ244などが含まれている。
【0026】
CPU21は、ROM24の各フォントデータ241〜244…から任意のフォントデータを読み出して、RAM23内の表示メモリ領域における所定の記憶番地にこれを書き込むことで、ドット表示部22の任意の桁部分に任意のフォントを表示出力することが可能になっている。例えば、4×5ドットの標準フォントデータ241を表示メモリ領域に書き込むと、図4に示すように縦方向に小サイズの数字表示が行われる。また、4×5ドットのボールドフォントデータ242を書き込むことで、図5に示すように縦方向に小サイズで太字の数字表示が行われる。また、4×7ドットの標準フォントデータ243を書き込むことで、図6に示すように縦方向に大サイズの数字表示が行われ、4×7ドットのボールドフォントデータ244を書き込むことで、図7に示すように縦方向に大サイズで太字の数字表示が行われるようになっている。
【0027】
次に、上記構成の腕時計において、傾斜スイッチ25がオンされたときに、表示枠22aの10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示の形態が変化する第1傾斜アクション表示について説明する。
【0028】
図8には、第1傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートを、図9には、第1傾斜アクション表示の表示パターンを表わした説明図を示す。
【0029】
この第1傾斜アクション表示が行われる表示パターンにおいては、傾斜スイッチ25がオンされていない通常時において、図9(a)に示すような時分の通常表示が行われるようになっている。すなわち、表示枠22aの10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の各桁に、4×5ドットの標準フォントデータ241が使用されて、図4に示したフォントの数字表示で時分の表示が行われる。計時部27の計時が進んで時間や分が変化すると、それに合わせて、CPU21がRAM23中の表示メモリ領域の表示データを書き換えて、表示枠22aの数字表示も変化する。
【0030】
このような通常表示が行われている状態で傾斜スイッチ25がオンされと、次に示すような第1傾斜アクション表示が行われる。
【0031】
すなわち、CPU21は、図8の制御処理を短いサイクルで繰り返し実行し、この制御処理の開始のステップS1で傾斜スイッチ25がオンしたか監視処理を行う。そして、オンされなければそのまこの制御処理を終了するが、オンされていたらステップS2に移行して第1傾斜アクション表示の表示制御を開始する。
【0032】
第1傾斜アクション表示は、図9(b)〜(f)に示すごとくである。すなわち、傾斜スイッチ25がオンしたら、図9(b)に示すように、表示枠22aの4桁の数字を4×7ドット標準フォントデータ243を用いて、大サイズのフォントに変更する(この表示形態をf1表示と記す)。そして、このf1表示を、例えば0.5秒間保持する。
【0033】
次いで、図9(c)〜(f)に示すように、4桁の数字表示のうち10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順番で、各数字表示を小サイズのフォントに変更していく(これらの各表示形態をf2表示〜f5表示と記す)。この小サイズのフォント表示には4×5ドット標準フォントデータ241を用いる。さらに、上記のf2表示からf5表示までの変更を、短い時間サイクル(例えば0.1秒間隔)で行う。そして、f5表示まで遷移させたら、第1傾斜アクション表示の完了として、そのまま通常表示へと移行する。
【0034】
上記のような第1傾斜アクション表示は、傾斜スイッチ25がオンしてから合計1秒の間に完了するようになっている。
【0035】
上記の第1傾斜アクション表示を実現する制御処理は、次のごとくである。すなわち、図8のステップS2以降に示すように、傾斜スイッチ25がオンされてステップS2に移行したら、先ず、CPU21内のカウンタ部21aの表示変化時間カウンタCTに1秒をセットし(ステップS2)、このカウンタCTのカウントダウンを開始させ(ステップS3)、続いて、ステップS4〜S15のループ処理に移行する。
【0036】
ループ処理では、先ず、計時部27の時刻情報とカウンタCTの値に応じて表示に使用する数字およびサイズのフォントデータを標準フォントデータ241,243の中から読み出した後(ステップS4)、カウンタCTの値に応じた分岐処理を行って(ステップS5〜S10)、カウンタCTの値に応じた表示出力処理を行う(ステップS11〜S15)。すなわち、カウンタCTが1〜0.5秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(b)のf1表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS11)。また、カウンタCTが0.4秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(c)のf2表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS12)。また、カウンタCTが0.3秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(c)のf3表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS13)。また、カウンタCTが0.2秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(d)のf4表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS14)。また、カウンタCTが0.1秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(e)のf5表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS15)。
【0037】
そして、上記のようなステップS4〜S10のループ処理をカウンタCTが0秒になるまで行って、0秒になったらステップS10の分岐処理によりステップS16に移行し、通常の時刻表示に戻るための処理を行って、この制御処理を終了する。
【0038】
なお、上記の第1傾斜アクション表示が、時分が変化するタイミングに行われた場合には、その時分の変化に伴って、図9のf1表示からf5表示の過程で、表示される数字を時刻に合わせて変化させるようにしても良い。また、第1傾斜アクション表示中は、表示される時分の数字は変化させずに、ステップS16の通常表示に戻る処理において、その間に時分が変化した場合に、表示する数字の入れ替えを行うようにしても良い。
【0039】
次に、第2の傾斜アクション表示について説明する。この第2傾斜アクション表示は、例えば、ユーザが操作キー3を操作して時刻表示パターンの変更設定を行うことで、第1傾斜アクション表示との間で選択的に実行させることが可能なものである。
【0040】
図10には、第2傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートを、図11には、第2傾斜アクション表示の表示パターンを表わした説明図を示す。
【0041】
第2傾斜アクション表示が行われる表示パターンにおいては、傾斜スイッチ25がオンされていない通常時、図11(a),(b)に示すように、10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示が一定のパターンで変化する時刻表示が行われる。すなわち、これら4桁をサイクリックに見て(すなわち1分桁の次に10時桁が続くように見て)、連続する2桁が大サイズの数字表示となり、残りの2桁が小サイズの数字表示となり、さらに、これら大サイズの2桁の数字表示が1桁ずつ右側にずれていくような変化パターンで時刻表示が行われる。
【0042】
例えば、図11(a)〜(d)に示すように、1分桁と10時桁とが大サイズとなる表示パターン(f(0)表示と記す)、10時桁と1時桁とが大サイズとなる表示パターン(f(1)表示と記す)、1時桁と10分桁とが大サイズとなる表示パターン(f(2)表示と記す)、10分桁と1分桁が大サイズとなる表示パターン(f(3)表示と記す)の順番でサイクリックに表示パターンが変化していく。なお、図11(c)と(d)は、第2傾斜アクション表示中の表示内容であるが、表示パターンだけ見れば、通常時の表示パターンもこのように変化する。
【0043】
上記のf(0)表示〜f(3)表示において、小サイズの数字表示は、例えば4×5ドットのボールドフォントデータ242により行われ、大サイズの数字表示は、例えば4×7ドットのボールドフォントデータ244により行われる。これらの小サイズと大サイズの数字表示は、フォントの底辺部が同位置になるように設定され、それにより、上記表示パターンの変化によりフォントの上辺部が波を打って流れるような表現がなされるようになっている。
【0044】
また、通常時の表示としては、上記のような変化パターンの表示が、長い周期(例えば1分)ごとに1回の変化がなされるように行われる。さらに、上記のf(0)表示〜f(3)表示の変化パターンとは別に、計時部27の計時が進んで時間や分が変化すると、それに伴って、CPU21がRAM23中の表示メモリ領域の表示データを書き換えて、表示枠22aの数字も変化されるようになっている。この場合にも、フォントの種類は上記の変化パターンに従ったものが使用される。
【0045】
このような通常表示を行っている状態において、傾斜スイッチ25がオンされることで次に示すような第2傾斜アクション表示が行われる。
【0046】
すなわち、CPU21は、図10の制御処理を短いサイクルで繰り返し実行し、この制御処理の開始のステップS1で傾斜スイッチ25がオンしたか否かの監視処理を行う。そして、オンされなければそのままこの制御処理を終了するが、オンされていたらステップS2に移行して第2傾斜アクション表示の表示制御を開始する。
【0047】
第2傾斜アクション表示は、図11(c)〜(f)に示すごとくである。すなわち、傾斜スイッチ25がオンしたら、上述した通常時の変化パターンを短い周期(例えば8Hz)ごとに1回の変化がなされるように、所定期間(例えば1秒間)だけ高速に表示するアクション表示を行う。
【0048】
具体的には、傾斜スイッチ25がオンしたら、その直前で行われていた通常時の表示パターンに続く形態で、第2傾斜アクション表示を開始する。すなわち、図11の例では、傾斜スイッチ25のオン直前にはf(1)表示がなされているので、第2傾斜アクション表示では、f(2)表示から開始する。そして、図11(c)〜(f)に示されるように、f(2)表示→f(3)表示→f(0)表示→f(1)表示→f(2)表示→f(3)表示→f(0)表示→f(1)表示と、短い周期(例えば0.125秒)ごとに8回表示パターンを変化させて、1回のアクション表示を終了する。そして、1回のアクション表示が終了したら、そのまま、上述の通常表示に戻る。
【0049】
上記のような第2傾斜アクション表示は、傾斜スイッチ25がオンしてから合計1秒で終了するようになっている。
【0050】
上記の第2傾斜アクション表示を実現する制御処理は、次のごとく行われる。すなわち、図10のステップS22以降に示すように、先ず、傾斜スイッチ25がオンされてステップS22に移行したら、現在の表示パターンがf(0)表示〜f(3)表示の何れであるかを確認し(ステップS22)、続いて、CPU21内のカウンタ部21aの表示変化時間カウンタCTに1秒をセットし(ステップS23)、このカウンタCTのカウントダウンを開始させる(ステップS24)。その後、ステップS25〜S40のループ処理に移行する。
【0051】
ループ処理では、先ず、計時部27の時刻情報とカウンタCTの値に応じて表示に使用する数字およびサイズのフォントデータをボールドフォントデータ242,244の中から読み出した後(ステップS25)、カウンタCTの値に応じた分岐処理を行って(ステップS26〜S33)、カウンタCTの値に応じた表示出力処理を行う(ステップS34〜S40)。すなわち、カウンタCTが0.875秒を示したら、ステップS22で確認した表示パターン(f(a)表示:aは1〜4の何れか)の次の表示パターン(f(a+1)表示:括弧内はmod4で計算する)の表示データをRAM23の表示メモリ領域に書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS34)。また、カウンタCTが0.75秒を示したら、その次の表示パターン(f(a+2)表示:括弧内はmod4で計算する)の表示データをRAM23の表示メモリ領域に書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS35)。このような処理を、カウンタCTの値が0.125秒ずつ減算されるごとに行う(ステップS36〜S41)。
【0052】
そして、上記のようなステップS25〜S33のループ処理をカウンタCTが0秒になるまで行って、0秒になったらステップS33の分岐処理によりステップS41に移行し、該ステップS41で、次の表示パターン(f(a)表示)により通常表示に戻して、この制御処理を終了する。このような制御処理によって、図11に示すような第2傾斜アクション表示が実現される。
【0053】
以上のように、この実施の形態の腕時計によれば、ユーザが時刻を確認しようと腕時計本体1を水平より少し手前に傾けた場合に、時刻表示の10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の表示サイズが桁ごとに異なるタイミングパターンで変化するので、時刻を確認する際に時刻表示に高い興趣性を付与することができる。また、このような表示パターンの変化により、表示パターンに変化がない場合と比較して、ユーザの知覚を自然と時刻表示に集中させられるという効果がある。
【0054】
また、第1傾斜アクション表示のように、腕時計本体1を傾けた後、常に一定のタイミングパターンで10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の各桁ごとに表示サイズが変化されるので、ユーザがこの表示パターンに慣れたときに、ユーザは瞬間的に時間と分の各桁の区別を識別した状態で時刻の認識を明確に行うことができるという効果が得られる。
【0055】
特に、第1傾斜アクション表示のように、腕時計本体1を傾けた後、0.5秒程度の第1時間長だけ全桁の数字を大サイズで表示させ、その後、0.1秒程度の短いサイクルで10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順番で、各桁の数字を小サイズに戻していくことで、時間を読むときの視線の動きに沿って数字表示のサイズが変化していくため、明確に素早く時刻認識を行うことができるという効果が奏される。このような、作用は、例えば、マラソンなどで腕時計を瞬間的に見て時刻を正確に認識したいような場合に特に効果的である。
【0056】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記実施形態では、時刻表示装置として腕時計本体1を例示したが、懐中時計や置き時計などに利用することも出来る。
【0057】
また、上記実施形態では、姿勢センサとして傾斜スイッチを例示したが、ジャイロセンサーなど、センサの構造は種々のものを利用可能である。また、アクション表示が開始される姿勢として、表示窓4が水平な状態より手前側に少し傾いた姿勢を例示したが、この姿勢をユーザが時刻を確認した状態と想定される姿勢に設定するのが効果的であるが、特に、それに制限されるものではない。
【0058】
また、サイズ大とサイズ小の字体、時刻表示の並ぶ向き、フォントの大小を縦方向に変化させるか横方向に変化させるかなど、時刻表示の表示形態は種々に変更可能である。その他、実施の形態で示した細部の構成および処理方法は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態の腕時計の本体を示した正面図である。
【図2】腕時計の内部構成を示したブロック図である。
【図3】ROM内に格納されるフォントデータの一例を示す図である。
【図4】4×5ドット標準のフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図5】4×5ドットボールドのフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図6】4×7ドット標準のフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図7】4×7ドットボールドのフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図8】第1傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第1傾斜アクション表示の表示パターンを説明する図である。
【図10】第2傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】第2傾斜アクション表示の表示パターンを説明する図である。
【符号の説明】
【0060】
1 腕時計の本体(時刻表示装置)
4 表示窓
21 CPU(表示制御手段)
21 カウンタ部
22 ドット表示部
22a 第1表示枠
23 RAM
24 ROM
25 傾斜スイッチ
26 キー入力部
27 計時部
240 フォントデータ
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置および腕時計に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル時計における時刻表示は、秒の桁が小さく表示されることがあっても、同一桁では常に同一サイズで数字が表示されるのが通常である。
【0003】
また、本発明に関連する従来技術として、腕時計の本体内部に傾斜センサを設け、腕時計を水平よりやや手前に傾けた場合に、傾斜センサがそれを検知して、この検知により腕時計のバックライトを点灯させるといった自動バックライト機能の技術がある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平08−330094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デジタルの時刻表示においては、表示態様に全く変化がないと、無機的で面白みに欠けるという課題がある。
【0005】
また、漠然と数字が並んでいるだけの時刻表示だと、それを見たときに頭の中で時刻をスムーズに認識し難いという課題がある。例えば、アナログ時計とデジタル時計とを比べた場合、アナログ時計ではチラッと見ただけで自然と時刻が認識できるのに対して、デジタル時計では例えば時刻を暗唱しないと時刻をはっきりと認識できないと云うようなことがある。
【0006】
この発明の目的は、デジタルの時刻表示を行いながらも、興趣性に富み、時刻の認識性を向上することのできる時刻表示装置および腕時計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
表示画面にデジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置であって、
特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサと、
前記表示画面中の所定の表示枠に時刻を表わす10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を行うとともに、前記姿勢センサにより特定の姿勢になったことが検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示のサイズを、桁ごとに異なるパターンで大小に変化させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の時刻表示装置において、
前記表示枠は、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を横向きに行う構成であり、
前記表示制御手段は、
前記表示枠の縦方向の表示ドット数より縦方向のドット数が少ない表示形態により小サイズの数字表示を行い、
前記小サイズの数字表示より縦方向のドット数が多い表示形態により大サイズの数字表示を行うことを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を小サイズで行い、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を一旦大サイズにした後、これらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示をほぼ同時に大サイズにした後、これらの数字表示を前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順で小サイズに戻していくことを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を1秒より短い第1時間長だけ大サイズにし、その後、前記第1時間長より短いサイクルでこれらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴としている。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1又は2に記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を、30秒より長いサイクルで一端側の桁から他端側の桁へと大サイズの数字表示と小サイズの数字表示とを入れ替えていくとともに、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを所定時間だけ0.2秒より短いサイクルで行うことを特徴としている。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の時刻表示装置において、
前記表示制御手段は、
前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁をサイクリックにみて、常に、連続する2桁が大サイズの数字表示、残りの2桁が小サイズの数字表示となるように、大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを行っていくことを特徴としている。
【0014】
請求項8記載の発明は、
請求項1〜7の何れかに記載の時刻表示装置と、
該時刻表示装置を腕に装着するための時計バンドとを備えていることを特徴とする腕時計である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に従うと、例えばユーザが時刻を確認しようと時刻表示装置を傾けた場合など、装置が特定の姿勢になったときに、時刻表示の10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の表示サイズが桁ごとに異なるタイミングで変化するので、時刻を確認する際に時刻表示に高い興趣性を付与することができる。
【0016】
また、時刻表示装置を傾けたときに時刻表示が所定パターンで変化するので、表示パターンに変化がない場合と比較して、ユーザの知覚を自然と時刻表示に集中させることができる。
【0017】
また、常に一定のタイミングパターンで10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の桁ごとに表示サイズを変化させるようにすることで、ユーザがこれに慣れたときに、ユーザは時間や分の各桁の区別を一瞬で識別した状態で時刻の認識を明確に行うことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態の腕時計の本体を示した正面図、図2は、この腕時計の内部構成を示したブロック図である。
【0020】
この実施形態の腕時計本体1は、その正面側にデジタルの時刻表示等の行われる表示窓4が露出され、その左右側面にユーザからの操作入力を受けつける操作キー3が設けられたものである。表示窓4は風防ガラスで覆われた状態に露出されている。また、その上下には時計バンドを取り付けるためのバンド取付部2,2が設けられている。
【0021】
腕時計本体1の内部には、図2に示すように、表示窓4内に配置されてドット表示により数字や文字の表示出力が可能なドット表示部22と、腕時計本体1が特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサとしての傾斜スイッチ25と、操作キー3が押されたときに操作信号を出力するキー入力部26と、現在日時の計時を行う計時部27と、装置の全体的な制御を行うCPU(中央演算処理装置)21と、制御プログラムや制御データを格納したROM(Read Only Memory)24と、CPU21に作業用のメモリ空間や表示メモリを提供するRAM23と、CPU21内に設けられ短時間で高速なカウントを行うカウンタ部21a等が設けられている。
【0022】
ドット表示部22は、図1に示すように、例えば、10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の4桁の数字により現在時刻の時分が表示される第1の表示枠22aと、2桁の数字により現在時刻の秒が表示される第2の表示枠22bとを有している。ドット表示部22は、オン・オフの表示出力が可能な表示ドットがマトリックス状に縦横複数ドットずつ並列されて形成されたものである。RAM23には、ドット表示部22の各表示ドットに1単位の記憶領域がそれぞれ対応づけられた表示メモリ領域が設定されており、一定時間ごと或いは表示更新の際に、この表示メモリ領域のビットデータが読み出されてドット表示部22の表示ドライバに送られることで、この表示データに対応した内容でドット表示部22の表示ドットが点灯又は消灯して表示出力が行われるようになっている。
【0023】
傾斜スイッチ25は、例えば、金属球が閉じ込められた筐体内に電極を設け、傾斜スイッチ25が特定の向きに傾斜したときに、この金属球が電極に触れてスイッチオンの信号が出力されるように構成されたものである。また、この傾斜スイッチ25では、一度、特定の向きに傾斜してスイッチオンの信号が出力されたら、その後、スイッチオンの信号が出力され続けるのではなく、一旦、別の姿勢になった後に再び特定の向きにならないと、スイッチオンの信号が出力されないように構成されている。傾斜スイッチ25は、例えば、表示窓4を水平にした状態からやや手前側に腕時計本体1を傾けたとき、すなわち、ユーザが表示窓4の表示内容を確認すると想定される向きになったときに、スイッチオンの信号を出力するように設置されている。
【0024】
図3には、ROM内に格納されるフォントデータの一例を説明する図を示す。また、図4〜図7には各フォントデータによる表示内容を表わした画像図を示す。
【0025】
ROM24には、制御データとして種々のフォントデータが格納されており、その中には、図3に示すように、「0」〜「9」の数字を表示枠22aに表示するための複数種類のフォントデータ240が含まれている。例えば、横4ドット×縦5ドットの標準フォントデータ241、横4ドット×縦5ドットのボールドフォントデータ242、横4ドット×縦7ドットの標準フォントデータ243、横4ドット×縦7ドットのボールドフォントデータ244などが含まれている。
【0026】
CPU21は、ROM24の各フォントデータ241〜244…から任意のフォントデータを読み出して、RAM23内の表示メモリ領域における所定の記憶番地にこれを書き込むことで、ドット表示部22の任意の桁部分に任意のフォントを表示出力することが可能になっている。例えば、4×5ドットの標準フォントデータ241を表示メモリ領域に書き込むと、図4に示すように縦方向に小サイズの数字表示が行われる。また、4×5ドットのボールドフォントデータ242を書き込むことで、図5に示すように縦方向に小サイズで太字の数字表示が行われる。また、4×7ドットの標準フォントデータ243を書き込むことで、図6に示すように縦方向に大サイズの数字表示が行われ、4×7ドットのボールドフォントデータ244を書き込むことで、図7に示すように縦方向に大サイズで太字の数字表示が行われるようになっている。
【0027】
次に、上記構成の腕時計において、傾斜スイッチ25がオンされたときに、表示枠22aの10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示の形態が変化する第1傾斜アクション表示について説明する。
【0028】
図8には、第1傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートを、図9には、第1傾斜アクション表示の表示パターンを表わした説明図を示す。
【0029】
この第1傾斜アクション表示が行われる表示パターンにおいては、傾斜スイッチ25がオンされていない通常時において、図9(a)に示すような時分の通常表示が行われるようになっている。すなわち、表示枠22aの10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の各桁に、4×5ドットの標準フォントデータ241が使用されて、図4に示したフォントの数字表示で時分の表示が行われる。計時部27の計時が進んで時間や分が変化すると、それに合わせて、CPU21がRAM23中の表示メモリ領域の表示データを書き換えて、表示枠22aの数字表示も変化する。
【0030】
このような通常表示が行われている状態で傾斜スイッチ25がオンされと、次に示すような第1傾斜アクション表示が行われる。
【0031】
すなわち、CPU21は、図8の制御処理を短いサイクルで繰り返し実行し、この制御処理の開始のステップS1で傾斜スイッチ25がオンしたか監視処理を行う。そして、オンされなければそのまこの制御処理を終了するが、オンされていたらステップS2に移行して第1傾斜アクション表示の表示制御を開始する。
【0032】
第1傾斜アクション表示は、図9(b)〜(f)に示すごとくである。すなわち、傾斜スイッチ25がオンしたら、図9(b)に示すように、表示枠22aの4桁の数字を4×7ドット標準フォントデータ243を用いて、大サイズのフォントに変更する(この表示形態をf1表示と記す)。そして、このf1表示を、例えば0.5秒間保持する。
【0033】
次いで、図9(c)〜(f)に示すように、4桁の数字表示のうち10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順番で、各数字表示を小サイズのフォントに変更していく(これらの各表示形態をf2表示〜f5表示と記す)。この小サイズのフォント表示には4×5ドット標準フォントデータ241を用いる。さらに、上記のf2表示からf5表示までの変更を、短い時間サイクル(例えば0.1秒間隔)で行う。そして、f5表示まで遷移させたら、第1傾斜アクション表示の完了として、そのまま通常表示へと移行する。
【0034】
上記のような第1傾斜アクション表示は、傾斜スイッチ25がオンしてから合計1秒の間に完了するようになっている。
【0035】
上記の第1傾斜アクション表示を実現する制御処理は、次のごとくである。すなわち、図8のステップS2以降に示すように、傾斜スイッチ25がオンされてステップS2に移行したら、先ず、CPU21内のカウンタ部21aの表示変化時間カウンタCTに1秒をセットし(ステップS2)、このカウンタCTのカウントダウンを開始させ(ステップS3)、続いて、ステップS4〜S15のループ処理に移行する。
【0036】
ループ処理では、先ず、計時部27の時刻情報とカウンタCTの値に応じて表示に使用する数字およびサイズのフォントデータを標準フォントデータ241,243の中から読み出した後(ステップS4)、カウンタCTの値に応じた分岐処理を行って(ステップS5〜S10)、カウンタCTの値に応じた表示出力処理を行う(ステップS11〜S15)。すなわち、カウンタCTが1〜0.5秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(b)のf1表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS11)。また、カウンタCTが0.4秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(c)のf2表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS12)。また、カウンタCTが0.3秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(c)のf3表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS13)。また、カウンタCTが0.2秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(d)のf4表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS14)。また、カウンタCTが0.1秒を示していればRAM23の表示メモリ領域に、図9(e)のf5表示を行わせる表示データを書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS15)。
【0037】
そして、上記のようなステップS4〜S10のループ処理をカウンタCTが0秒になるまで行って、0秒になったらステップS10の分岐処理によりステップS16に移行し、通常の時刻表示に戻るための処理を行って、この制御処理を終了する。
【0038】
なお、上記の第1傾斜アクション表示が、時分が変化するタイミングに行われた場合には、その時分の変化に伴って、図9のf1表示からf5表示の過程で、表示される数字を時刻に合わせて変化させるようにしても良い。また、第1傾斜アクション表示中は、表示される時分の数字は変化させずに、ステップS16の通常表示に戻る処理において、その間に時分が変化した場合に、表示する数字の入れ替えを行うようにしても良い。
【0039】
次に、第2の傾斜アクション表示について説明する。この第2傾斜アクション表示は、例えば、ユーザが操作キー3を操作して時刻表示パターンの変更設定を行うことで、第1傾斜アクション表示との間で選択的に実行させることが可能なものである。
【0040】
図10には、第2傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートを、図11には、第2傾斜アクション表示の表示パターンを表わした説明図を示す。
【0041】
第2傾斜アクション表示が行われる表示パターンにおいては、傾斜スイッチ25がオンされていない通常時、図11(a),(b)に示すように、10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示が一定のパターンで変化する時刻表示が行われる。すなわち、これら4桁をサイクリックに見て(すなわち1分桁の次に10時桁が続くように見て)、連続する2桁が大サイズの数字表示となり、残りの2桁が小サイズの数字表示となり、さらに、これら大サイズの2桁の数字表示が1桁ずつ右側にずれていくような変化パターンで時刻表示が行われる。
【0042】
例えば、図11(a)〜(d)に示すように、1分桁と10時桁とが大サイズとなる表示パターン(f(0)表示と記す)、10時桁と1時桁とが大サイズとなる表示パターン(f(1)表示と記す)、1時桁と10分桁とが大サイズとなる表示パターン(f(2)表示と記す)、10分桁と1分桁が大サイズとなる表示パターン(f(3)表示と記す)の順番でサイクリックに表示パターンが変化していく。なお、図11(c)と(d)は、第2傾斜アクション表示中の表示内容であるが、表示パターンだけ見れば、通常時の表示パターンもこのように変化する。
【0043】
上記のf(0)表示〜f(3)表示において、小サイズの数字表示は、例えば4×5ドットのボールドフォントデータ242により行われ、大サイズの数字表示は、例えば4×7ドットのボールドフォントデータ244により行われる。これらの小サイズと大サイズの数字表示は、フォントの底辺部が同位置になるように設定され、それにより、上記表示パターンの変化によりフォントの上辺部が波を打って流れるような表現がなされるようになっている。
【0044】
また、通常時の表示としては、上記のような変化パターンの表示が、長い周期(例えば1分)ごとに1回の変化がなされるように行われる。さらに、上記のf(0)表示〜f(3)表示の変化パターンとは別に、計時部27の計時が進んで時間や分が変化すると、それに伴って、CPU21がRAM23中の表示メモリ領域の表示データを書き換えて、表示枠22aの数字も変化されるようになっている。この場合にも、フォントの種類は上記の変化パターンに従ったものが使用される。
【0045】
このような通常表示を行っている状態において、傾斜スイッチ25がオンされることで次に示すような第2傾斜アクション表示が行われる。
【0046】
すなわち、CPU21は、図10の制御処理を短いサイクルで繰り返し実行し、この制御処理の開始のステップS1で傾斜スイッチ25がオンしたか否かの監視処理を行う。そして、オンされなければそのままこの制御処理を終了するが、オンされていたらステップS2に移行して第2傾斜アクション表示の表示制御を開始する。
【0047】
第2傾斜アクション表示は、図11(c)〜(f)に示すごとくである。すなわち、傾斜スイッチ25がオンしたら、上述した通常時の変化パターンを短い周期(例えば8Hz)ごとに1回の変化がなされるように、所定期間(例えば1秒間)だけ高速に表示するアクション表示を行う。
【0048】
具体的には、傾斜スイッチ25がオンしたら、その直前で行われていた通常時の表示パターンに続く形態で、第2傾斜アクション表示を開始する。すなわち、図11の例では、傾斜スイッチ25のオン直前にはf(1)表示がなされているので、第2傾斜アクション表示では、f(2)表示から開始する。そして、図11(c)〜(f)に示されるように、f(2)表示→f(3)表示→f(0)表示→f(1)表示→f(2)表示→f(3)表示→f(0)表示→f(1)表示と、短い周期(例えば0.125秒)ごとに8回表示パターンを変化させて、1回のアクション表示を終了する。そして、1回のアクション表示が終了したら、そのまま、上述の通常表示に戻る。
【0049】
上記のような第2傾斜アクション表示は、傾斜スイッチ25がオンしてから合計1秒で終了するようになっている。
【0050】
上記の第2傾斜アクション表示を実現する制御処理は、次のごとく行われる。すなわち、図10のステップS22以降に示すように、先ず、傾斜スイッチ25がオンされてステップS22に移行したら、現在の表示パターンがf(0)表示〜f(3)表示の何れであるかを確認し(ステップS22)、続いて、CPU21内のカウンタ部21aの表示変化時間カウンタCTに1秒をセットし(ステップS23)、このカウンタCTのカウントダウンを開始させる(ステップS24)。その後、ステップS25〜S40のループ処理に移行する。
【0051】
ループ処理では、先ず、計時部27の時刻情報とカウンタCTの値に応じて表示に使用する数字およびサイズのフォントデータをボールドフォントデータ242,244の中から読み出した後(ステップS25)、カウンタCTの値に応じた分岐処理を行って(ステップS26〜S33)、カウンタCTの値に応じた表示出力処理を行う(ステップS34〜S40)。すなわち、カウンタCTが0.875秒を示したら、ステップS22で確認した表示パターン(f(a)表示:aは1〜4の何れか)の次の表示パターン(f(a+1)表示:括弧内はmod4で計算する)の表示データをRAM23の表示メモリ領域に書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS34)。また、カウンタCTが0.75秒を示したら、その次の表示パターン(f(a+2)表示:括弧内はmod4で計算する)の表示データをRAM23の表示メモリ領域に書き込んで、その表示出力を行わせる(ステップS35)。このような処理を、カウンタCTの値が0.125秒ずつ減算されるごとに行う(ステップS36〜S41)。
【0052】
そして、上記のようなステップS25〜S33のループ処理をカウンタCTが0秒になるまで行って、0秒になったらステップS33の分岐処理によりステップS41に移行し、該ステップS41で、次の表示パターン(f(a)表示)により通常表示に戻して、この制御処理を終了する。このような制御処理によって、図11に示すような第2傾斜アクション表示が実現される。
【0053】
以上のように、この実施の形態の腕時計によれば、ユーザが時刻を確認しようと腕時計本体1を水平より少し手前に傾けた場合に、時刻表示の10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の表示サイズが桁ごとに異なるタイミングパターンで変化するので、時刻を確認する際に時刻表示に高い興趣性を付与することができる。また、このような表示パターンの変化により、表示パターンに変化がない場合と比較して、ユーザの知覚を自然と時刻表示に集中させられるという効果がある。
【0054】
また、第1傾斜アクション表示のように、腕時計本体1を傾けた後、常に一定のタイミングパターンで10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の各桁ごとに表示サイズが変化されるので、ユーザがこの表示パターンに慣れたときに、ユーザは瞬間的に時間と分の各桁の区別を識別した状態で時刻の認識を明確に行うことができるという効果が得られる。
【0055】
特に、第1傾斜アクション表示のように、腕時計本体1を傾けた後、0.5秒程度の第1時間長だけ全桁の数字を大サイズで表示させ、その後、0.1秒程度の短いサイクルで10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順番で、各桁の数字を小サイズに戻していくことで、時間を読むときの視線の動きに沿って数字表示のサイズが変化していくため、明確に素早く時刻認識を行うことができるという効果が奏される。このような、作用は、例えば、マラソンなどで腕時計を瞬間的に見て時刻を正確に認識したいような場合に特に効果的である。
【0056】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記実施形態では、時刻表示装置として腕時計本体1を例示したが、懐中時計や置き時計などに利用することも出来る。
【0057】
また、上記実施形態では、姿勢センサとして傾斜スイッチを例示したが、ジャイロセンサーなど、センサの構造は種々のものを利用可能である。また、アクション表示が開始される姿勢として、表示窓4が水平な状態より手前側に少し傾いた姿勢を例示したが、この姿勢をユーザが時刻を確認した状態と想定される姿勢に設定するのが効果的であるが、特に、それに制限されるものではない。
【0058】
また、サイズ大とサイズ小の字体、時刻表示の並ぶ向き、フォントの大小を縦方向に変化させるか横方向に変化させるかなど、時刻表示の表示形態は種々に変更可能である。その他、実施の形態で示した細部の構成および処理方法は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態の腕時計の本体を示した正面図である。
【図2】腕時計の内部構成を示したブロック図である。
【図3】ROM内に格納されるフォントデータの一例を示す図である。
【図4】4×5ドット標準のフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図5】4×5ドットボールドのフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図6】4×7ドット標準のフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図7】4×7ドットボールドのフォントデータに基づく表示内容を表わした図である。
【図8】第1傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第1傾斜アクション表示の表示パターンを説明する図である。
【図10】第2傾斜アクション表示の制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】第2傾斜アクション表示の表示パターンを説明する図である。
【符号の説明】
【0060】
1 腕時計の本体(時刻表示装置)
4 表示窓
21 CPU(表示制御手段)
21 カウンタ部
22 ドット表示部
22a 第1表示枠
23 RAM
24 ROM
25 傾斜スイッチ
26 キー入力部
27 計時部
240 フォントデータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面にデジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置であって、
特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサと、
前記表示画面中の所定の表示枠に時刻を表わす10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を行うとともに、前記姿勢センサにより特定の姿勢になったことが検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示のサイズを、桁ごとに異なるパターンで大小に変化させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする時刻表示装置。
【請求項2】
前記表示枠は、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を横向きに行う構成であり、
前記表示制御手段は、
前記表示枠の縦方向の表示ドット数より縦方向のドット数が少ない表示形態により小サイズの数字表示を行い、
前記小サイズの数字表示より縦方向のドット数が多い表示形態により大サイズの数字表示を行うことを特徴とする請求項1記載の時刻表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を小サイズで行い、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を一旦大サイズにした後、これらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴とする請求項1又は2に記載の時刻表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示をほぼ同時に大サイズにした後、これらの数字表示を前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順番で小サイズに戻していくことを特徴とする請求項3記載の時刻表示装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を1秒より短い第1時間長だけ大サイズにし、その後、前記第1時間長より短いサイクルでこれらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴とする請求項4記載の時刻表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を、30秒より長いサイクルで一端側の桁から他端側の桁へと大サイズの数字表示と小サイズの数字表示とを入れ替えていくとともに、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを所定時間だけ0.2秒より短いサイクルで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の時刻表示装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁をサイクリックにみて、常に、連続する2桁が大サイズの数字表示、残りの2桁が小サイズの数字表示となるように、大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを行っていくことを特徴とする請求項6記載の時刻表示装置。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載の時刻表示装置と、
該時刻表示装置を腕に装着するための時計バンドとを備えていることを特徴とする腕時計。
【請求項1】
表示画面にデジタルの時刻情報を表示する時刻表示装置であって、
特定の姿勢になったことを検出する姿勢センサと、
前記表示画面中の所定の表示枠に時刻を表わす10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を行うとともに、前記姿勢センサにより特定の姿勢になったことが検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示のサイズを、桁ごとに異なるパターンで大小に変化させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする時刻表示装置。
【請求項2】
前記表示枠は、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を横向きに行う構成であり、
前記表示制御手段は、
前記表示枠の縦方向の表示ドット数より縦方向のドット数が少ない表示形態により小サイズの数字表示を行い、
前記小サイズの数字表示より縦方向のドット数が多い表示形態により大サイズの数字表示を行うことを特徴とする請求項1記載の時刻表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を小サイズで行い、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を一旦大サイズにした後、これらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴とする請求項1又は2に記載の時刻表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示をほぼ同時に大サイズにした後、これらの数字表示を前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の順番で小サイズに戻していくことを特徴とする請求項3記載の時刻表示装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を1秒より短い第1時間長だけ大サイズにし、その後、前記第1時間長より短いサイクルでこれらの数字表示を1桁ずつ小サイズに戻していくことを特徴とする請求項4記載の時刻表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出されていないときに、前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁の数字表示を、30秒より長いサイクルで一端側の桁から他端側の桁へと大サイズの数字表示と小サイズの数字表示とを入れ替えていくとともに、
前記姿勢センサにより特定の姿勢が検出された場合に、前記大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを所定時間だけ0.2秒より短いサイクルで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の時刻表示装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
前記10時桁、1時桁、10分桁、1分桁をサイクリックにみて、常に、連続する2桁が大サイズの数字表示、残りの2桁が小サイズの数字表示となるように、大サイズの数字表示と小サイズの数字表示との入れ替えを行っていくことを特徴とする請求項6記載の時刻表示装置。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載の時刻表示装置と、
該時刻表示装置を腕に装着するための時計バンドとを備えていることを特徴とする腕時計。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−63421(P2009−63421A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−231451(P2007−231451)
【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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