説明

景品管理システムおよび景品管理方法

【課題】在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる景品管理システムおよび景品管理方法を提供すること。
【解決手段】景品管理システム100では、データベース34が、景品に関する情報を記憶している。そして、景品管理システム100を構成する景品管理装置2の制御部30が、データベース34に記憶される景品の中から、所定の条件に一致する景品を抽出し、抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする。そのため、前記所定の条件(景品の抽出条件)を決めれば、その条件に一致する景品をデータベース34の景品の中から自動で抽出でき、抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とすることができる。これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技店に設置され、景品と遊技媒体との交換に基づく交換実績収集を行うための景品管理システムおよび景品管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技店には、客が獲得した遊技媒体(たとえば、パチンコ玉)を景品に交換するための景品カウンタが設けられている。客は、獲得したパチンコ玉の数(獲得数)を記憶したレシートやカード等の記憶媒体を景品カウンタに持ち込む。景品カウンタには、景品管理システムを構成する景品管理装置が設置されている(たとえば、特許文献1参照)。
景品管理装置は、景品と遊技媒体との交換による景品払出しおよび景品の在庫を管理している。予め、取り扱う景品毎の景品名や交換玉数(景品1つと交換するのに必要なパチンコ玉の数)や在庫数量等の情報が景品データベースとして記憶される。景品交換時には、客の記憶媒体から獲得数を読み取った後に、遊技店の店員が、客が所望する種類の景品を選択し、景品の個数を景品管理装置に入力すると、景品管理装置の店側表示部には、獲得数や、今回選択した景品の種類および個数といった景品情報が表示される。
【0003】
店員は、店側表示部に表示された景品情報に基づいて、該当する種類の景品を必要な数だけ客に払い出す。このとき、景品管理装置は、景品と交換するのに必要なパチンコ玉数を客の獲得数から差し引くとともに、景品の在庫を更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−095383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
景品には、たとえば、タバコやお菓子やジュース等の複数の種類があり、タバコやお菓子やジュースのそれぞれにも、たくさんの銘柄があることから、景品には膨大な種類がある。そして、次々と新しい種類の景品が追加される一方、人気がなくて交換頻度が低い景品(「不人気景品」という)が存在しており、これら不人気景品を管理し続けることは種々の面で無駄につながる。そこで、不人気景品を抽出して景品データベースから削除し、景品棚から景品(現物)を撤去する作業が行われるが、店員の記憶や勘に頼って不人気景品を特定しており、そのため、必ずしも不人気景品を正確に抽出できているとは言えなかった。また、他の理由により所定の景品を景品データベースから削除する場合にも、数多くの景品の中から目的の景品データを探し出すのに手間がかかる上、抽出ミスが起きる虞があった。
【0006】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる景品管理システムおよび景品管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、遊技店に設置される景品管理システムであって、景品に関する情報を記憶する景品情報記憶手段と、前記景品情報記憶手段に記憶される景品の中から、所定の条件に一致する景品を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする対象外処理手段と、を有することを特徴とする、景品管理システムである。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記景品情報記憶手段は、景品の入庫または出庫に関する日付情報を記憶し、前記所定の条件は、前記日付情報に関する内容を指定するものであることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システムである。
請求項3記載の発明は、前記景品情報記憶手段は、景品の在庫情報を記憶し、前記所定の条件は、前記在庫情報に関する内容を指定するものであることを特徴とする、請求項1または2記載の景品管理システムである。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記抽出手段によって抽出された景品の中から任意の景品を除外するための除外手段を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システムである。
請求項5記載の発明は、前記景品情報記憶手段は、景品の種類をグループ管理し、前記抽出手段は、グループ内の景品のうち一つでも前記所定の条件に一致すれば、その景品が属するグループ内の全ての景品を抽出することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システムである。
【0010】
請求項6記載の発明は、前記所定の条件に一致する、一致しないにかかわらず、前記抽出手段によって抽出されない景品を設定するための非抽出景品設定手段を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の景品管理システムである。
請求項7記載の発明は、遊技店に設置される景品管理システムであって、景品に関する情報を記憶する景品情報記憶手段と、前記景品情報記憶手段に記憶される景品の中から、所定の条件に一致する景品を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出されなかった景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする対象外処理手段と、を有することを特徴とする、景品管理システムである。
【0011】
請求項8記載の発明は、遊技店における景品管理方法であって、景品に関する情報を記憶する景品情報記憶手段の中から所定の条件に一致する景品を抽出する抽出工程と、前記抽出工程によって抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする対象外処理工程と、を有することを特徴とする、景品管理方法である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、景品管理システムでは、景品情報記憶手段が、景品に関する情報を記憶している。そして、抽出手段が、景品情報記憶手段に記憶される景品の中から、所定の条件に一致する景品を抽出し、対象外処理手段が、抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする。
そのため、前記所定の条件(景品の抽出条件)を決めれば、その条件に一致する景品を景品情報記憶手段の景品の中から自動で抽出でき、抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とすることができる。
【0013】
これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、景品情報記憶手段は、景品の入庫または出庫に関する日付情報を記憶していて、前記所定の条件は、日付情報に関する内容を指定するものである。この場合、日付情報に関する条件に一致する景品を、景品情報記憶手段の景品の中から自動で抽出できる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、景品情報記憶手段は、景品の在庫情報を記憶していて、前記所定の条件は、在庫情報に関する内容を指定するものである。この場合、在庫情報に関する条件に一致する景品を、景品情報記憶手段の景品の中から自動で抽出できる。
請求項4記載の発明によれば、除外手段により、抽出手段によって抽出された景品の中から任意の景品を除外することができる。これにより、都合に応じて、当該任意の景品を、景品交換の対象外としないように設定できるので、使い勝手がよい。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、景品情報記憶手段は、景品の種類をグループ管理していて、抽出手段は、グループ内の景品のうち一つでも前記所定の条件に一致すれば、その景品が属するグループ内の全ての景品を抽出する。これにより、前記所定の条件に一致する景品だけでなく、この景品と同グループの景品もまとめて抽出できるので、使い勝手がよい。
【0016】
請求項6記載の発明によれば、前記所定の条件に一致する、一致しないにかかわらず、抽出手段によって抽出されない景品(非抽出景品)を、非抽出景品設定手段によって設定することができる。これにより、任意に選んだ非抽出景品は、抽出されず、景品交換の対象外とされないように設定できるので、使い勝手がよい。
請求項7記載の発明によれば、景品管理システムでは、景品情報記憶手段が、景品に関する情報を記憶している。そして、抽出手段が、景品情報記憶手段に記憶される景品の中から、所定の条件に一致する景品を抽出し、対象外処理手段が、抽出されなかった景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする。
【0017】
そのため、前記所定の条件(景品の抽出条件)を決めれば、その条件に一致しない景品を景品情報記憶手段の景品の中から自動で抽出でき、当該景品の一部または全部を、景品交換の対象外とすることができる。
これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0018】
請求項8記載の発明の景品管理方法によれば、抽出工程では、景品に関する情報を記憶する景品情報記憶手段の中から所定の条件に一致する景品を抽出し、対象外処理工程では、抽出工程によって抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする。
そのため、前記所定の条件(景品の抽出条件)を決めれば、その条件に一致する景品を景品情報記憶手段の景品の中から自動で抽出でき、抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とすることができる。
【0019】
これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、遊技店内の景品カウンタKを示す模式的な斜視図である。
【図2】図2は、景品管理装置2を示す斜視図である。
【図3】図3は、景品管理装置2の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、データベース34に記憶される内容を示す図である。
【図5】図5は、景品管理装置2の店側表示部14の表示の一例を示す図である。
【図6】図6は、景品管理装置2によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図7A】図7Aは、景品管理装置2の店側表示部14の表示の一例を示す図である。
【図7B】図7Bは、景品管理装置2の店側表示部14の表示の一例を示す図である。
【図8A】図8Aは、景品管理装置2の店側表示部14の表示の一例を示す図である。
【図8B】図8Bは、景品管理装置2の店側表示部14の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、遊技店内の景品カウンタKを示す模式的な斜視図である。
図1を参照して、たとえばパチンコ店などの遊技店には、遊技台での遊技によって獲得したパチンコ玉やメダル等の遊技媒体(ここでは、パチンコ玉)を景品に交換するための景品カウンタKが設けられている。景品カウンタKの背後には、棚Tが配置されていて、棚Tには、タバコやお菓子やジュース等のいわゆる一般景品が陳列されている。遊技店の店員は、景品カウンタKと棚Tとの間に立って接客を行う。
【0022】
景品カウンタK上には、景品払出装置1と、景品管理装置2とが配置されている。
ここで、景品には、前述した一般景品の他に、貴金属等の有価物が内蔵されたカード状の特殊景品がある。特殊景品には、その価値に応じて、たとえば大景品、中景品、小景品という複数の種類がある。景品払出装置1は、内蔵した特殊景品を客に払い出すものである。
【0023】
景品管理装置2は、POSとも呼ばれる。景品管理装置2は、通信回線(図示せず)を介して、景品払出装置1や遊技店内のターミナルコントローラ(図示せず)に対して通信可能に接続されている。
景品管理装置2は、景品(一般景品および特殊景品を含む)の在庫を管理している。そして、景品管理装置2は、客が獲得したパチンコ玉と景品との交換処理を行う機能を主に有している。
【0024】
景品管理装置2の機能の概略を説明すると、まず、客が獲得したパチンコ玉は、計数機(図示せず)によって計数され、その計数結果であるパチンコ玉の獲得数(遊技媒体数)は、レシートやカード(ここでは、カード)等の遊技媒体数記憶手段に記憶される。
カードとして、磁気カードやICチップを備えたICカード(ここでは、ICカード)が挙げられる。カード自体に獲得数が記憶されてもよいし、各カードに割り振られたID(識別番号)に関連付けて、獲得数が、ターミナルコントローラ33(後述する)が有するデータベース34(後述する)に記憶されてもよい。なお、客個人の携帯電話がカードの役割を果たしてもよい。この場合、携帯電話に内蔵されたICチップの製造番号(IDm)が前述したIDと同じ役割を果たし、客個人の携帯電話のIDmに関連付けて、獲得数がデータベース(図示せず)に記憶される。また、データベース(図示せず)では、当日獲得されたパチンコ玉(いわゆる「持玉(もちだま)」)の数に限らず、遊技店に会員登録している会員客が前日以前に獲得したパチンコ玉(いわゆる「貯玉(ちょだま)」)の数も獲得数として管理している。また、獲得数がレシートに記憶(記録)される場合には、獲得数を示すバーコードがレシートに印刷される。
【0025】
客は、このカードを景品カウンタKに持ち込む。景品管理装置2は、持ち込まれたカードに記憶された獲得数を読み取ったり、このカードのIDに関連付けられた獲得数をデータベース(図示せず)から呼び出したりすることで、このカードの持ち主(客)の獲得数を取得する。
そして、一般景品の場合、獲得数の範囲内で交換可能な一般景品が選択されると、景品管理装置2は、払い出された一般景品について在庫を更新する。特殊景品の場合、獲得数の範囲内で交換可能な特殊景品が選択されると、景品管理装置2は、景品払出装置1に対して特殊景品の払い出し指示を送信するとともに、払い出す特殊景品について在庫を更新する。景品払出装置1は、景品管理装置2からの指示に沿って特殊景品を客に払い出す。
【0026】
景品の在庫の更新は、景品とパチンコ玉との交換に基づく交換実績であり、景品交換が繰り返されることで、景品管理装置2は、景品の在庫の更新を繰り返して交換実績収集を行う。
次に、景品管理装置2の詳細について説明する。
図2は、景品管理装置2を示す斜視図である。
【0027】
図2は、景品カウンタKにいる店員から見たときの景品管理装置2を示している。
図2を参照して、景品管理装置2は、本体3と、ディスプレー4と、ICカードリーダ5と、バーコードリーダ6とを備えている。
本体3は、上下に扁平なボックス形状である。本体3の上面には、キーボード7(除外手段)が設けられている。キーボード7は、景品管理装置2にデータ信号を入力するための入力操作部を構成する。キーボード7は、テンキー8と、一般景品選択キー9とを主に含んでいる。一般景品選択キー9は、多数設けられていて、それぞれの表面には、いずれかの一般景品の名前が記されている。
【0028】
また、本体3の上面において、キーボード7以外の領域には、モード切換部10と、用紙排出口11とが設けられている。
モード切換部10は、本体3の上面に露出される位置に鍵穴10Aが形成されたシリンダー錠である。鍵穴10Aに専用の鍵(図示せず)を差し込んでモード切換部10を所定角度だけ回動させることによって、景品管理装置2の運転モードを、景品交換を行う景品交換モードや、景品交換モード以外のモードに切り換えることができる。景品交換モード以外のモードとして、景品管理装置2における設定内容を変更する設定モードや、会員客の登録内容等を変更する会員処理モードや、景品の在庫集計を行う集計モードや、在庫データの変更等を行う在庫処理モードや、在庫データ等のクリアを行うクリアモード等がある。モード切換部10は、モード切換のための信号を景品管理装置2に入力するための入力操作部を構成する。
【0029】
用紙排出口11は、細長いスリット状である。本体3の内部において、用紙排出口11の近傍には、ジャーナルプリンタ20が配置されている。たとえば、景品の在庫集計を行ったときに、用紙排出口11には、ジャーナルプリンタ20によって集計結果が印刷された用紙が本体3の内部から排出される。
本体3において、図2における手前側端面には、電源スイッチ12とメディア差込口13とが設けられている。電源スイッチ12を操作することによって、景品管理装置2の電源をオン/オフすることができる。メディア差込口13は、奥側へ窪むU字をなすスリット状である。景品管理装置2内のデータを外部に持ち出す場合、または、外部のデータを景品管理装置2に取り込みたい場合には、データを記憶したメディア(図示せず)がメディア差込口13に対して抜き差しされる。
【0030】
ディスプレー4は、板状であり、図2における姿勢を基準として、本体3の奥側端部から奥側上方ヘ傾斜して延びている。ディスプレー4において、図2における手前側の側面には、略矩形状の店側表示部14が設けられている。店側表示部14は、液晶表示器であり、その上には、透明なタッチパネルスイッチ15(除外手段)が積層されている。タッチパネルスイッチ15は、店側表示部14に含まれる。店側表示部14は、景品カウンタKの店員側を臨んでいる。店側表示部14には、店舗の店員が確認および操作をするために必要な種々のデータが表示される(後述する)。
【0031】
本体3およびディスプレー4において、図2における奥側の側面には、客側表示部16が設けられている(図1も参照)。客側表示部16は、たとえば液晶のタッチパネルであり、景品カウンタKに来た客側を臨んでいる。客側表示部16には、客向けの情報が表示される。
ICカードリーダ5は、たとえば、図2に示すようなボックス形状である。なお、図2では、ICカードリーダ5については、説明の便宜上、客側から見たときの姿勢で示している。
【0032】
ICカードリーダ5は、電気ケーブル17を介して本体3に対して電気的に接続されている。ICカードリーダ5は、その外郭をなすケーシング22を有している。ケーシング22の客側表面には、横方向に細長いスリット23が形成されている。前述した客のカード(ICカード)Cは、客自身または客からカードCを預かった店員によってスリット23に差し込まれることで、ICカードリーダ5にセットされる。ICカードリーダ5は、カードCのICチップを認識することで、カードCがセットされたことを認識し、セットされたカードCのICチップに記憶されたデータ(前述した獲得数)を読み出す。また、ICカードリーダ5は、ICチップ内のデータを書き換えることもできる。さらに、ケーシング22の上面には、下方へ窪む凹部が形成されており、この凹部は、携帯セット部24とされる。携帯セット部24には、客の携帯電話をセットすることができ、携帯セット部24に携帯電話がセットされると、ICカードリーダ5は、携帯電話の前述したIDmを読み取ることができる。また、ケーシング22の客側表面には、液晶パネル等で構成された表示部25が表示されている。表示部25には、客向けの情報が表示される。客は、表示部25に表示されたキー(図示せず)を操作することによって、所定の情報(会員客の場合における暗証番号等)を入力することができる。
【0033】
バーコードリーダ6は、把持できるグリップ形状であり、その先端部に、バーコードを読み取るためのバーコード読取部18を有している。バーコードリーダ6は、電気ケーブル19を介して本体3に対して電気的に接続されている。
図3は、景品管理装置2の電気的構成を示すブロック図である。
図3を参照して、景品管理装置2の本体3は、制御部30(抽出手段、対象外処理手段)を備えている。制御部30は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ30A(ROM、RAM等)を備えており、プログラムに従って演算処理等の所定の処理を実行する。メモリ30Aには、遊技店で取り扱われる景品の在庫情報(景品毎の在庫数)や各種設定情報等の必要な情報が記憶されている。
【0034】
制御部30には、前述した店側表示部14、客側表示部16、電源スイッチ12、モード切換部10、キーボード7、ジャーナルプリンタ20、ICカードリーダ5およびバーコードリーダ6と、計時部31と、通信I/F(インタフェース)部32とが電気的に接続されている。計時部31および通信I/F部32は、景品管理装置2に備えられている。
【0035】
計時部31は、計時を行ったり、閉店時等の所定のタイミングを検出したりする。さらに、計時部31は、カレンダー機能を持ち、景品の入出庫処理等が行われた日時を特定できる。
通信I/F部32を介して、制御部30(景品管理装置2)は、前述したターミナルコントローラ33と通信することができる。ターミナルコントローラ33には、前述したデータベース(略して「DB」)34(景品情報記憶手段)が通信可能に接続されている。データベース34は、ターミナルコントローラ33の一部として構成されてもよい。制御部30は、ターミナルコントローラ33を介してデータベース34と通信できる。また、前述した制御部30のメモリ30Aがデータベース34を兼ねてもよい。つまり、データベース34を景品管理装置2の一部とみなしてもよい。いずれにせよ、景品管理装置2およびデータベース34のまとまりは、景品管理システム100を構成する。
【0036】
ICカードリーダ5は、セットされたカードCのICチップに記憶されたデータ(前述した獲得数)を読み出して制御部30へ出力する。モード切換部10およびキーボード7を操作すると、制御部30に対してデータや信号が入力される。
また、制御部30は、店側表示部14および客側表示部16のそれぞれにおける表示を制御する。
【0037】
図4は、データベース34に記憶される内容を示す図である。
ここで、景品(一般景品および特殊景品)に関する情報(データ)は、データベース34に登録されていて、データベース34によって記憶(管理)されている。図4を参照して、データベース34において、たとえば、「ミカンあめ」、「ブドウあめ」、「リンゴあめ」、「コーラあめ」および「ラムネあめ」という5種類の景品は、「あめ」という共通の景品名称の景品(景品コード:00001)としてまとめて記憶されている。同様に、データベース34では、たとえば、「スナック(塩味)」、「コンソメチップス」および「バーベキューチップス」という3種類の景品は、「スナック」という共通の景品名称の景品としてまとめて記憶されている。さらに、データベース34では、たとえば、「歯ブラシ」、「洗剤」、「石けん」および「タオル」という4種類の景品は、「日用品」という共通の景品名称の景品(景品コード:00003)としてまとめて記憶されている。
【0038】
つまり、細かい内容(たとえば、あめの場合は、あめの味)が異なるものの同族としてまとめることができる複数の景品は、共通の景品名称に属している。データベース34では、内容の異なる同族の複数の景品を共通の景品名称でまとめることで景品の種類をグループ管理しているので、膨大な種類の景品をスリムに管理できる。そのため、データベース34においてデータの記憶容量が超えるような不具合を防止できる。
【0039】
もちろん、景品名称「防犯ブザー」の場合のように、景品名称に属する景品の種類が、「防犯ブザー」の1種類だけでも構わない。
各景品名称には、景品コードが割り振られている。たとえば、景品コードは、「あめ」の場合には「00001」であり、「スナック」の場合には「00002」であり、「日用品」の場合には「00003」であり、「防犯ブザー」の場合には「00018」である。
【0040】
また、各景品名称の景品1つと交換するのに必要なパチンコ玉の玉数(交換玉数)が設定されている。遊技媒体の種類(パチンコ玉またはメダル)や、遊技媒体の貸出レートが複数ある場合には、遊技媒体の種類や貸出レートに応じて複数種類の交換玉数が設定される。同じ景品名称に属する複数種類の景品は、いずれも同じ交換玉数のパチンコ玉と交換される。つまり、「ミカンあめ」でも「ラムネあめ」でも、これらの「あめ」1つと交換するのに、パチンコ玉は10玉必要である。
【0041】
そして、データベース34は、景品名称毎に、景品コードと、景品名称と、交換玉数と、トータル在庫数と、景品名称に属する各景品(個別景品)についての個別名(前述した「ミカンあめ」等)、バーコードデータ、在庫数および最終の入出庫日(最終入出庫日)等とを記憶している。図4では、個別名、バーコードデータ、在庫数および最終入出庫日が、上からこの順番で並んで表示されている。
【0042】
ここで、各景品が製造元から出荷されるときに、景品(景品の包装も含む)の表面にはバーコード(登録コード)が付与されており、このバーコードが表す数値データ(バーコードデータ)は、景品毎に異なる。たとえば、「ミカンあめ」のバーコードデータは、11111であり、「コーラあめ」のバーコードデータは、11114である。そのため、データベース34では、このバーコードデータによって各景品を特定することができる。よって、各景品に関し、データベース34では、バーコードデータが記憶されているのであれば、そのバーコードデータの景品の個別名は、記憶されていなくても構わない。
【0043】
在庫数は、その景品単体の在庫数である。図4では、ミカンあめ単体での在庫数は、30個であり、石けん単体での在庫数は、25個である。各景品名称において、それぞれの景品名称に属する全ての景品の在庫数の合計が、トータル在庫数である。在庫数およびトータル在庫数は、景品の在庫情報である。
最終入出庫日は、景品が補充(入庫)された日(入庫日)、または、景品が払い出された(出庫された)日(出庫日)のうち、直近の日である。つまり、最終入出庫日は、入庫または出庫といった取引があった日における直近の日である。データベース34では、各バーコードデータの景品の最終入出庫日が、各バーコードデータに対応付けて記憶されている。なお、最終入出庫日の代わりに、最終入庫日または最終出庫日を用いることができる。最終入出庫日、最終入庫日および最終出庫日のそれぞれは、景品の入庫または出庫に関する日付情報である。
【0044】
このように、データベース34には、パチンコ玉と交換する個別景品のデータとして、(1)景品名称、(2)景品名称の景品の在庫数(トータル在庫数や、景品名称に属する各景品の在庫数も含む)、(3)各景品名称に属する複数の景品別のバーコードデータ、および(4)各バーコードデータの景品の最終入出庫日が主に登録されている。制御部30は、パチンコ玉と景品との交換処理(出庫処理)または景品の補充処理(入庫処理)に応答して、データベース34の最終入出庫日および在庫数を更新登録する。
【0045】
図5は、景品管理装置2の店側表示部14の表示の一例を示す図である。
前述したデータベース34に記憶されている景品(厳密には、当該景品のデータ)のうち、所望の景品を店側表示部14での操作によってデータベース34から検出して削除することができる。また、景品だけでなく、景品が属する景品名称(厳密には、当該景品名称に関連するデータ)もデータベース34から検出して削除することができる。具体的には、モード切換部10(図2参照)を操作して前述した設定モードに移行し、店側表示部14に、図5に示す設定画面40が表示されると、景品や景品名称の検出および削除に関する設定が可能になる。なお、データベース34から景品や景品名称を検出して削除する処理を、検出削除処理という。
【0046】
設定画面40では、たとえば、左上に<設定モード>というタイトルが表示され、このタイトルの下に、「(1)実行タイミング」、「(2)検出条件」および「(3)その他」という3つの見出しが横に並んで表示される。
設定画面40では、「(1)実行タイミング」の下に、「閉店時自動削除」、「閉店時手動削除」および「手動削除」というメッセージが上下に並んで表示されていて、「閉店時自動削除」のメッセージの真下(「閉店時自動削除」および「閉店時手動削除」の間)には、「リスト出力あり」および「リスト出力なし」という2つのメッセージが上下に並んで表示されている。設定画面40では、「(1)実行タイミング」における各メッセージの先頭(左端)に、チェックボックス41が表示されている。店員は、チェックボックス41に触れることによって、チェックボックス41内にチェックマーク(「レ」のマーク)42を入れたり、既にあるチェックマーク42を消したりすることができる。
【0047】
「(1)実行タイミング」に関し、たとえば、閉店時において、所望する景品や景品名称がデータベース34から自動的に検出・削除されることを店員が望む場合には、「閉店時自動削除」のメッセージの先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れる。このとき、削除された景品や景品名称のリストの出力を望む場合には、「リスト出力あり」のメッセージの先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れ、削除された景品や景品名称のリストの出力を望まない場合には、「リスト出力なし」のメッセージの先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れる。一方、景品や景品名称の検出は自動で行なわれて、検出された景品や景品名称をデータベース34から削除することは店員自身が閉店時に手動で行う場合には、「閉店時手動削除」のメッセージの先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れる。また、任意のタイミングで、店員自身が景品や景品名称をデータベース34から手動で削除する場合には、「手動削除」のメッセージの先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れる。
【0048】
「(2)検出条件」に関し、設定画面40には、検出条件の一例として、最終入出庫日と在庫数とがメッセージとなって表示されている。設定画面40では、各メッセージの先頭に、チェックボックス41が表示されている。設定画面40において、「最終入出庫日」のメッセージの真下には、最終入出庫日記入欄43が表示され、「在庫数」のメッセージの真下には、在庫数記入欄44が表示されている。最終入出庫日が所定の日以前である景品や景品名称を検出したい場合には、「最終入出庫日」の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れ、キーボード7(図2参照)等で入力することによって、最終入出庫日記入欄43に、前記所定の日(図5では、「2010年5月31日」)を記入する。在庫数(前述したトータル在庫数および各景品の個別の在庫数の両方を含む)が所定数以下である景品または景品名称を検出したい場合には、「在庫数」の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れ、キーボード7等で入力することによって、在庫数記入欄44に、前記所定数(図5では、「70個」)を記入する。
【0049】
なお、最終入出庫日記入欄43および在庫数記入欄44のそれぞれの右端には、入力値変更ボタン46が設けられている。最終入出庫日記入欄43の右端の入力値変更ボタン46を押すと、最終入出庫日記入欄43では、最終入出庫日が次第に変わっていくので、前記所定の日が表示されたときに入力値変更ボタン46を離すと、最終入出庫日記入欄43には、前記所定の日が記入されたことになる。別の例として、設定画面40にカレンダーが表示されて、当該カレンダーから前記所定の日を選ぶと、最終入出庫日記入欄43に前記所定の日が記入されてもよい。また、前記所定の日は、「2010年5月31日」といった具体的な日にちである必要はなく、たとえば「3ヶ月以上前」といったものでもよく、最終入出庫日記入欄43には、「3ヶ月以上前」といった比較的あいまいな記入ができてもよい。
【0050】
また、最終入出庫日記入欄43の場合と同様に、在庫数記入欄44の右端の入力値変更ボタン46を押すと、在庫数記入欄44では、在庫数が次第に変わっていくので、前記所定数が表示されたときに入力値変更ボタン46を離すと、在庫数記入欄44には、前記所定数が記入されたことになる。
ここで、検出条件について、前述した最終入出庫日および在庫数以外の検出条件も挙げることができる。たとえば、任意に選んだ日以降の取引数(客に払い出された数であり、出庫数)が所定数以下の景品や景品名称が検出されてもよい。景品名称が検出される場合には、景品名称に属する各景品の取引数の合計が所定数以下となる景品名称が検出される。また、検出条件において、景品の個数(在庫数)の代わりに、在庫数分の景品の合計金額や各景品名称におけるトータル在庫数分の景品の合計金額といった在庫金額をパラメータとして用いることができる。要は、取り引きが長期間ない(人気のない)景品(景品名称)や在庫がほとんど残っていない景品(景品名称)が検出できるような条件は、全て検出条件とすることができる。
【0051】
また、検出条件について、1種類だけに限られる訳でなく、複数種類の検出条件がまとめて選択されてもよい。たとえば、「最終入出庫日」および「在庫数」の両方の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れれば、最終入出庫日および在庫数の両方が検出条件となる。具体的には、図5の場合において、「最終入出庫日」および「在庫数」の両方の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れれば、最終入出庫日が2010年5月31日以前であり、かつ、在庫数が70個以下である景品や景品名称が検出される。このようにすれば、検出条件(言い換えれば、景品の削除条件)について、(最終)入出庫日だけでなく在庫数も絡めて自由に設定できるので、使い勝手がよい。
【0052】
「(3)その他」に関し、設定画面40には、「該当する景品名称を削除」というメッセージと、「該当する景品のみ削除」というメッセージとが表示されていて、各メッセージの先頭に、チェックボックス41が表示されている。たとえば、景品名称に属する景品の少なくともいずれか(ここでは、全て)の最終入出庫日が検出条件を満たす場合や、景品名称のトータル在庫数が検出条件を満たす場合等において、該当する景品名称についての全てのデータをデータベース34から削除したければ、「該当する景品名称を削除」の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れる。一方、検出条件を満たす景品が検出された場合に、その景品だけをデータベース34から削除したければ、「該当する景品のみ削除」の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42を入れる。
【0053】
図5では、「(1)実行タイミング」における「閉店時自動削除」のメッセージ、「リスト出力あり」のメッセージ、「(2)検出条件」における「最終入出庫日」のメッセージ、および、「(3)その他」における「該当する景品のみ削除」のメッセージのそれぞれの先頭のチェックボックス41に、店員によってチェックマーク42を入れられている。また、最終入出庫日記入欄43には、「2010年5月31日」と記入されている。この場合には、最終入出庫日が2010年5月31日以前の景品がデータベース34から検出され、検出された景品だけが閉店時にデータベース34から自動削除され、検出された景品のリストが出力されるように設定されている。
【0054】
図6は、景品管理装置2によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。図7A〜図8Bは、景品管理装置2の店側表示部14の表示の一例を示す図である。
次に、図6および図7A〜図8Bを参照して、景品管理装置2によって実行される検出削除処理について説明する。
図6を参照して、待機状態において、制御部30(図3参照)は、計時部31(図3参照)の検出結果に基づいて、データベース34から削除する対象の景品(削除対象景品)または景品名称を検出するタイミングになったか否かを監視している(ステップS1)。このタイミングは、予め定められている。たとえば、前述したように、各景品や景品名称を閉店時に自動削除または手動削除するように設定されている場合(図5参照)、制御部30は、ステップS1において閉店時になったか否かを監視する。つまり、閉店時が、前述したタイミングとなる。また、各景品や景品名称を任意のタイミングで手動削除するように設定されている場合(図5参照)、店員がキーボード7(図2参照)を操作して景品や景品名称の検出指令を景品管理装置2に入力したときが、前述したタイミングとなる。このタイミングは、検出削除処理の実行指令が入力されたタイミングであると言える。
【0055】
削除対象景品(景品名称)の検出タイミングになると(ステップS1でYES)、制御部30は、検出対象景品(景品名称)の検出条件は決定済みであるか否かを確認する(ステップS2)。具体的には、制御部30は、図5の「(2)検出条件」において、「最終入出庫日」および/または「在庫数」の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42が入れられて、最終入出庫日記入欄43および/または在庫数記入欄44に数値が記入されているか否かを確認する。
【0056】
図6を参照して、削除対象景品(景品名称)の検出条件が決定済みであれば(ステップS2でYES)、制御部30は、検出対象景品(景品名称)の検出処理を行う(ステップS3)。
具体的には、削除対象景品(景品名称)の検出条件が、たとえば最終入出庫日が2010年5月31日以前の景品(景品名称)である場合であって、該当する景品のみ削除する場合(図5参照)、制御部30は、データベース34(図4参照)の中から、最終入出庫日が2010年5月31日以前である景品を検出する。図4の場合、制御部30は、最終入出庫日が2010年5月31日以前である「リンゴあめ」、「歯ブラシ」、「洗剤」、「石けん」、「タオル」および「防犯ブザー」を検出する。この際、制御部30は、対象となる景品の検出条件(ここでは、最終入出庫日であり、図4参照)に基づいて、当該景品を検出する。
【0057】
つまり、制御部30は、ステップS1の予め定めるタイミングで検出削除処理の実行指令が入力されたことに応答して、データベース34において、最終入出庫日が予め定める期間更新されていない景品を検出する(ステップS3)。当該予め定める期間とは、検出条件として設定された最終入出庫日からステップS1のタイミングまでの期間(前記設定された最終入出庫日を含まず)である。
【0058】
このように、データベース34で管理されている各景品は、景品別のバーコードデータで区別されており(図4参照)、検出条件に該当する項目(ここでは、最終入出庫日)を検出することによって、予め定める期間において入出庫がない景品を円滑に選び出すことができる。これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0059】
また、該当する景品名称を削除することとし、その景品名称の検出条件が、たとえば2010年5月31日以前の最終入出庫日である場合(図5参照)、制御部30は、データベース34(図4参照)の中から、最終入出庫日が2010年5月31日以前である景品ばかりが属する景品名称(図4では、「日用品」および「防犯ブザー」)を検出する。この際、制御部30は、対象となる景品の検出条件(ここでは、最終入出庫日であり、図4参照)に基づいて、当該景品が属する景品名称を検出する。つまり、制御部30は、ステップS1で予め定めるタイミングで検出削除処理の実行指令が入力されたことに応答して、データベース34において、最終入出庫日が予め定める期間更新されていない景品が属する景品名称を検出する(ステップS3)。
【0060】
また、景品名称の検出条件が、たとえば70個以下のトータル在庫数である場合(図5参照)、制御部30は、データベース34(図4参照)の中から、トータル在庫数が70個以下である景品名称(図4では、「スナック」、「日用品」および「防犯ブザー」)を検出する。
また、景品名称の検出条件が、たとえば2010年5月31日以前の最終入出庫日であり、かつ、70個以下のトータル在庫数である場合(図5参照)、制御部30は、データベース34(図4参照)の中から、最終入出庫日が2010年5月31日以前でトータル在庫数が70個以下である景品名称(図4では、「日用品」および「防犯ブザー」)を検出する。
【0061】
以上のように、図6のステップS3において、制御部30は、データベース34に記憶される景品の中から、前述した日付情報(最終入出庫日)や在庫情報(トータル在庫数や在庫数)等に関する内容を指定する所定の条件(前述した検出条件)に一致する景品を検出(抽出)する。
図6を参照して、検出処理の後、制御部30は、削除対象景品(景品名称)のリストを出力する(ステップS4)。具体的には、制御部30は、店側表示部14に、図7Aまたは図7Bに示す検出結果表示画面50を表示する。検出結果表示画面50には、<検出結果>というタイトルが左上に表示されているとともに、検出結果表示画面50の右端に、今回の検出条件(ここでは、最終入出庫日が2010年5月31日以前であること)が表示されている。
【0062】
ここで、図5の「(3)その他」において、「該当する景品名称を削除」の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42が入ることで、該当する景品名称の全てのデータをデータベース34から削除するように予め設定されている場合、検出結果表示画面50には、図7Aに示す内容が表示される。
詳しくは、検出結果表示画面50には、<検出結果>というタイトルの下に、削除対象の景品名称(ここでは、「日用品」および「防犯ブザー」)の景品コード、景品名称、トータル在庫数、最終入出庫日(当該景品名称に属する全ての景品の最終入出庫日の中で直近の最終入出庫日)という景品データを表示される。また、検出結果表示画面50の下端には、「検出された景品名称のデータをデータベースから削除しますか?」というメッセージが表示され、このメッセージの右隣に、「はい」と記された決定ボタン51と、「いいえ」と記された取消ボタン52とが表示される。
【0063】
さらに、検出結果表示画面50において、検出された景品名称の各景品コードの表示の左隣には、チェックボックス55が表示される。このチェックボックス55(タッチパネルスイッチ15においてチェックボックス55に一致する部分)に触れることで、チェックボックス55にチェックマーク56を付けたり消したりすることができる。検出結果表示画面50が表示された直後の状態では、全てのチェックボックス55にチェックマーク56が付いている(入っている)。この状態で決定ボタン51を押せば、検出された景品名称の全てのデータ(図7Aの場合、「日用品」および「防犯ブザー」に属する全てのデータであり、図4参照)をデータベース34から削除することを決定でき、取消ボタン52を押せば、検出された景品名称をデータベース34から削除することをキャンセルできる。一方、検出結果表示画面50に表示された景品名称のうち、削除を望まない景品名称があれば、その景品名称に対応するチェックボックス55からチェックマーク56を消す。この場合、決定ボタン51を押すと、チェックボックス55にチェックマーク56が付いている景品名称についてのデータだけが削除されるものの、チェックボックス55からチェックマーク56が消された景品名称についてのデータは削除されない。このように、タッチパネルスイッチ15においてチェックボックス55からチェックマーク56を消すことによって、ステップS3の検出処理で検出(抽出)された景品の中から任意の景品名称(景品)を削除対象から除外することができる。これにより、遊技店(操作者)の都合に応じて、当該任意の景品名称(景品)を、景品交換の対象外としないように設定できるので、使い勝手がよい。
【0064】
以下では、一例として、図7Aにおいて、「防犯ブザー」のチェックボックス55からチェックマーク56を消して(外して)から決定ボタン51を押すものとする。
また、検出条件を複数設定した場合、たとえば、最終入出庫日および在庫数の両方を検出条件とした場合において、データベース34の最終入出庫日が予め定める期間更新されておらず、しかし在庫数が予め設定された設定数以上ある景品名称が存在し得る。このような場合、つまり、複数ある検出条件の全てが満たされていない場合にも、制御部30は、検出結果表示画面50に、その景品名称についての前述した景品データを出力してもよい。店員は、出力された景品データを見て、その景品データに係る景品名称を削除すべきか否かを検討できるので、使い勝手がよい。
【0065】
一方、図5の「(3)その他」において、「該当する景品のみを削除」の先頭のチェックボックス41にチェックマーク42が入ることで、削除対象景品のみを削除するように予め設定されている場合、検出結果表示画面50には、図7Bに示すように、<検出結果>というタイトルの下に、削除対象景品が属する景品名称における全体のデータが表示される。このデータには、景品コード、景品名称、トータル在庫数、ならびに、景品名称に属する各景品の個別名、バーコードデータ、在庫数および最終入出庫日が含まれている(図4も参照)。つまり、この場合には、各景品名称のグループ内の景品のうちで検出条件に一致する景品が一つでもあると、制御部30は、その景品のデータだけでなく、この景品が属する景品名称のグループ内の全ての景品のデータも検出(抽出)して検出結果表示画面50に表示する。これにより、検出条件に一致する景品だけでなく、この景品と同グループの景品もまとめて抽出できるので、使い勝手がよい。
【0066】
そして、検出結果表示画面50において、<検出結果>というタイトルの右側には、ドットが付された四角い枠の中に「削除対象景品」と記されたアイコン53が表示される。アイコン53は、検出結果表示画面50においてドットが付された景品が削除対象景品であることを示すものである。
そのため、検出結果表示画面50では、削除対象景品のデータだけが、図7Bにおいてドットを付して示すように、強調表示されている。図7Bでは、「あめ」、「日用品」および「防犯ブザー」のそれぞれの景品名称における全てのデータが検出結果表示画面50に表示され、「リンゴあめ」、「歯ブラシ」、「洗剤」、「石けん」、「タオル」および「防犯ブザー」のデータだけが強調表示されている。検出結果表示画面50の下端には、「検出された景品をデータベースから削除しますか?」というメッセージが表示され、このメッセージの右隣に、前述した決定ボタン51および取消ボタン52が表示される。決定ボタン51を押せば、検出された景品だけをデータベース34から削除することを決定でき、取消ボタン52を押せば、検出された景品をデータベース34から削除することをキャンセルできる。なお、図7Aの場合とは異なり、決定ボタン51を押しても、検出された景品が属する景品名称の全てのデータ(図7Bの場合、削除対象の「リンゴあめ」、「歯ブラシ」、「洗剤」、「石けん」、「タオル」および「防犯ブザー」以外のデータ)がデータベース34から削除されることはない。また、図7Aで説明したのと同様に、強調表示された景品のうち、任意の景品を削除対象から除外することができてもよい。具体的には、画面を押下することで、当該景品の強調表示を解除する方法が想定される。
【0067】
このように、制御部30は、検出処理(ステップS3)で検出されたバーコードデータの景品や景品名称のデータを削除することについての店員への問い合わせを店側表示部14の検出結果表示画面50において出力する。
店員は、図7Aまたは図7Bに示す検出結果表示画面50(削除対象景品または景品名称のリスト)を見ることによって、検出された景品(景品名称)を全て削除すべきか否かを検討することができる。店員は、検出された景品(景品名称)を全て削除してもよければ、決定ボタン51を押し、検出された景品(景品名称)を削除すべきでなければ、取消ボタン52を押す。
【0068】
このように、店員は、検出結果表示画面50によって出力された問い合わせ内容を確認することで、検出されたバーコードデータの景品や景品名称が削除される前に、そのバーコードデータの景品や景品名称を削除すべきか否かを一旦検討することができる。これにより、削除すべきでなかった景品や景品名称が店員に知られずに削除されてしまう不具合を防止でき、使い勝手がよい。
【0069】
図6を参照して、制御部30は、ステップS4において検出結果表示画面50を店側表示部14に表示した後、今回検出された全ての対象景品(景品名称)の削除が決定されたか否かを監視する(ステップS5)。具体的には、手動削除が設定されていた場合には(図5参照)、制御部30は、店員によって、検出結果表示画面50の前述した決定ボタン51(図7Aおよび図7B参照)が押された否かを監視する。
【0070】
決定ボタン51が押されて対象景品(景品名称)の削除が決定されると(ステップS5でYES)、制御部30は、ステップS3の検出処理で検出された全てのバーコードデータの対象景品または景品名称についての全てのデータをデータベース34(図4参照)から削除する(ステップS6)。ここで、自動削除が設定されていた場合には、制御部30は、ステップS3で削除対象景品(景品名称)を検出した後、少なくともステップS5の処理を行わずに、全ての削除対象景品(景品名称)についての全てのデータをデータベース34から削除する(ステップS6)。手動削除および自動削除のいずれが設定されていた場合においても、制御部30は、予め定めるタイミングで、実行指令が入力されたことに応答して、ステップS6で削除動作する。当該予め定めるタイミングとは、手動削除が設定されていた場合には、ステップS5で削除が決定されたタイミングであり、自動削除が設定されていた場合には、ステップS1の検出タイミングまたはステップS3の検出処理が終わったタイミングである。
【0071】
ステップS6では、制御部30は、前述した検出条件に当てはまる(検出条件を満たす)景品や景品名称についての全てのデータをデータベース34(図4参照)から削除する。つまり、たとえば、制御部30は、最終入出庫日が検出条件の最終入出庫日(図5参照)以前の景品や景品名称についての全てのデータをデータベース34(図4参照)から削除する。また、たとえば、制御部30は、在庫数が検出条件の在庫数(図5参照)以下の景品や景品名称についての全てのデータをデータベース34(図4参照)から削除する。さらに、最終入出庫日および在庫数の両方が検出条件である場合、制御部30は、最終入出庫日の検出条件で検出した景品や景品名称について、在庫数やトータル在庫数が、予め設定された検出条件の在庫数(図5参照)以下の場合に、景品や景品名称についての全てのデータをデータベース34(図4参照)から削除する。
【0072】
以上のように、ステップS6では、制御部30は、ステップS3の検出処理で検出(抽出)された景品の全部を、景品交換の対象外とする。ただし、図7Aの場合においてチェックボックス55からチェックマーク56が外された景品名称があれば、制御部30は、ステップS6において、その景品名称以外の景品名称の景品(つまり、ステップS3の検出処理で検出された景品の一部)だけを、景品交換の対象外とする。
【0073】
そのため、前記所定の条件(検出条件)を決めれば、その条件に一致する景品をデータベース34の景品の中から自動で抽出でき、抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とすることができる。これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
ここで、データベース34では、同族の複数の景品を共通の景品名称でまとめている(図4参照)。そのため、たとえば、予め定める期間において入出庫日が更新されていない景品名称に属する複数の景品について、各景品を個別に検索しなくても、各景品が属する景品名称をデータベース34から削除することによって、当該景品名称に属する全ての景品をまとめて選び出してデータベース34から削除できる。これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0074】
一方、図6を参照して、取消ボタン52(図7Aおよび図7B)が押されて対象景品(景品名称)の削除がキャンセルされると(ステップS5でNO)、制御部30は、削除対象景品(景品名称)の検出条件が変更されたか否かを監視する(ステップS7)。具体的には、図5の「(2)検出条件」において、今までとは別のチェックボックス41にチェックマーク42が入れられたり、最終入出庫日や在庫数が変更されたりすると、検出条件が変更される。検出条件が変更されると(ステップS7でYES)、制御部30は、変更後の検出条件に基づいてステップS3以降の処理を行う。
【0075】
また、図6を参照して、検出条件が変更されない場合(ステップS7でNO)、制御部30は、ステップS3で検出された削除対象景品(景品名称)が変更されたか否かを監視する(ステップS8)。たとえば、ステップS4で削除対象景品(景品名称)のリスト(図7Aおよび図7Bの検出結果表示画面50)が出力されてから、そのリストを見た店員が、リストにおける一部の景品(景品名称)だけを削除したいと思ったり、追加で別の景品(景品名称)を削除したいと思ったりする場合がある。
【0076】
これらの場合、店員は、チェックボックス55からチェックマーク56を外したり(図7A参照)、キーボード7(図2参照)を操作したりすることによって、ステップS3で検出された削除対象景品(景品名称)を所望の削除対象景品(景品名称)に変更した上で、当該所望の削除対象景品(景品名称)の削除を決定できる。削除対象景品(景品名称)が変更された場合(ステップS8でYES)、制御部30は、変更後の対象景品(景品名称)をデータベース34(図4参照)から削除する(ステップS6)。つまり、ステップS8では、ステップS3の検出処理で検出(抽出)された景品の中から任意の景品(景品名称)を、キーボード7の操作等によって、削除対象から除外できる。これにより、都合に応じて、当該任意の景品を、景品交換の対象外としないように設定できるので、使い勝手がよい。そして、この場合、制御部30は、ステップS3の検出処理で検出(抽出)された景品の少なくとも一部を、ステップS6において、景品交換の対象外とする。
【0077】
所定時間が経過しても削除対象景品(景品名称)が変更されない場合(ステップS8でNO)、制御部30は、今回の検出削除処理自体がキャンセルされたものとして、次回の削除対象景品(景品名称)の検出タイミングを待つ(ステップS1)。
そして、制御部30は、ステップS6で対象景品(景品名称)をデータベース34から削除した後に、削除済み景品(景品名称)のリストを出力する(ステップS9)。具体的には、制御部30は、店側表示部14に、図8Aまたは図8Bに示す削除結果表示画面60を表示する。
【0078】
ここで、データベース34から該当する景品名称を削除した場合には、削除結果表示画面60には、図8Aに示すように、「以下の景品名称のデータをデータベースから削除しました。該当する景品名称に属する景品の現物を棚から取り除いて下さい。」というメッセージが表示され、このメッセージの下に、削除した景品名称についての全てのデータが表示される。このデータには、景品コード、景品名称、トータル在庫数、ならびに、景品名称に属する各景品の個別名、バーコードデータ、在庫数および最終入出庫日が含まれている。店員は、削除結果表示画面60に表示された景品名称に属する景品を在庫数分(つまり、全部)棚T(図1参照)から取り除く。これにより、検出された景品名称の景品についての在庫処分が完了する。
【0079】
一方、データベース34から削除対象景品のみを削除した場合には、削除結果表示画面60には、図8Bに示すように、「以下の景品をデータベースから削除しました。該当する景品の現物を棚から取り除いて下さい。」というメッセージが表示され、このメッセージの下に、削除した景品のデータが表示される。このデータには、削除された景品が属する景品名称についての景品コードおよび景品名称と、当該景品の個別の景品名、バーコードデータおよび在庫数が含まれている。店員は、削除結果表示画面60に表示された景品を在庫数分(つまり、全部)棚Tから取り除く。これにより、検出された景品についての在庫処分が完了する。
【0080】
以上のように、人気がなかったり、在庫が少なかったりする景品(景品名称)をデータベース34における膨大な種類の景品の在庫の中からスムーズに検出して自動または手動で削除することができる。
そして、この実施形態で示した景品管理方法によれば、図6のステップS3の抽出工程では、景品に関する情報を記憶するデータベース34の中から所定の条件に一致する景品を抽出し、図6のステップS6の対象外処理工程では、抽出工程によって抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする。
【0081】
そのため、前記所定の条件(検出条件)を決めれば、その条件に一致する景品をデータベース34の景品の中から自動で抽出でき、抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とすることができる。これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【0082】
たとえば、データベース34から景品(景品名称)を検出して削除する処理は、前述した実施形態では景品管理装置2によって実行されているが、ターミナルコントローラ33(図3参照)によって実行されてもよい。この場合、前述した設定画面40(図5参照)や検出結果表示画面50(図7Aおよび図7B参照)や削除結果表示画面60(図8Aおよび図8B参照)は、景品管理装置2の店側表示部14に表示されてもよいし、ターミナルコントローラ33の表示部(図示せず)に表示されてもよい。
【0083】
また、検出された景品(景品名称)は、データベース34から削除されるだけでなく、データベース34とは別の専用データベース(図示せず)に移されて、不人気景品(景品名称)または僅少景品(景品名称)として、当該専用データベースにおいて別途管理されてもよい。また、検出された景品(景品名称)について、景品データの移動や削除を行うことなく、交換対象外である旨のフラグを立てるようにしてもよい。これらの場合、別途管理されたり、前記フラグが立てられたりした景品は、交換対象の景品として再び取り扱われることになった際に、前記専用データベースからデータベース34に戻されたり、前記フラグが削除されたりすることによって、データベース34において交換対象景品として復活できる。
【0084】
また、前述した実施形態では、検出処理(図6のステップS3)で検出(抽出)された景品(景品名称)の一部または全部がステップS6で景品交換の対象外とされているが、検出処理で検出されなかった景品(景品名称)の一部または全部をステップS6で景品交換の対象外としてもよい。この場合、検出条件を決めれば、その条件に一致しない景品をデータベース34の景品の中から自動で抽出でき、当該景品の一部または全部を、景品交換の対象外とすることができる。これにより、在庫の中から特定の景品を選び出すことに関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0085】
また、設定画面40(図5参照)や検出結果表示画面50(図7Aおよび図7B参照)や削除結果表示画面60(図8Aおよび図8B参照)のそれぞれの内容は、店側表示部14(図2参照)に表示されるだけでなく、削除結果リストとして紙に印刷されて用紙排出口11(図2参照)から排出されることで、店員に向けて出力されてもよい。このように削除結果を印字出力しておけば、景品データを削除した後に、景品管理装置2を使った他の処理(たとえば、在庫確認等)を行ってから、削除結果リストを確認しながら、対象景品を棚T(図1参照)から取り除くことができる。
【0086】
また、前述した景品の検出条件は、最終入出庫日や在庫数やこれらの組み合わせであったが、別の検出条件として、たとえば、所定期間内の交換実績が挙げられる。具体的には、3ヶ月以内の交換実績が5個以下の景品を検出するとした場合には、データベース34(図4参照)では、各景品名称(または個別名)について、直近で交換がなされた5個の景品の各出庫日を管理する。そして、前述した所定期間(3ヶ月)の条件で検索し、前記5個の景品の中で最も古い出庫日が前記所定期間より古い景品を削除対象として検出(リストアップ)する。
【0087】
また、前述した実施形態では、人気のない(不人気)景品を抽出して削除しているが、本発明は、不人気景品以外の景品の抽出にも適用できる。たとえば、季節限定景品やキャンペーン景品の取扱期間が終了した場合や、不具合がある景品が判明した場合等に、対象景品をデータベース34(図4参照)から抽出・削除する場合にも本発明を適用できる。具体的には、前述した設定モードにおいて、当該対象景品の入力画面(図示せず)を店側表示部14(図2参照)に呼び出した状態で、当該対象景品のバーコードをバーコードリーダ6(図2参照)で読み取ったり、当該対象景品の景品名称を景品管理装置2に入力したりしてから、検索を実行することにより、その入力内容(所定条件)に一致した景品、つまり、当該対象景品の景品データがデータベース34から抽出される。次に、景品管理装置2に対してデータ削除の実行を指示すれば、当該対象景品の景品データがデータベース34から削除される。
【0088】
また、景品管理システム100では、複数台の景品管理装置2を通信可能に接続して、そのうちの1台を親機に設定し、残りの景品管理装置2を子機に設定してもよい(図1参照)。この場合、親機は、前述したデータベース34(図3参照)を有しており、親機で景品補充処理や景品交換処理が行われたり、子機からのデータ更新情報を受け取ったりすると、データベース34(図4参照)のデータ内容を更新する。子機で景品補充処理や景品交換処理が行われると、当該子機は、これらの処理に関連するデータ更新情報を親機に送信する。
【0089】
また、図6の処理(データベース34における景品データの検出削除処理)は、たとえば、1ヶ月〜数ヶ月に1回程度行うとよい。また、遊技店の景品ラインナップに新規で追加される景品をデータベース34に登録する際に、前記処理を併せて実施すれば、追加される景品と入れ替わりで、該当する景品データがデータベース34から削除されることにより、データベース34で取り扱う景品の種類が全体として増えずに済む。
【0090】
また、データベース34(図4参照)において、景品名称毎または景品毎に、「削除検出の対象外設定」の項目を追加しておくとよい。当該項目は、非抽出景品設定手段を構成する。当該項目にチェックが入っている景品名称または景品は、前述した検出処理(図6のステップS3)の際に、検出条件に一致する、一致しないにかかわらず、制御部30によって削除対象景品(景品名称)として抽出(リストアップ)されない(図6のステップS3およびS4)。たとえば、特殊景品や、遊技店として景品のラインナップに残しておきたい一般景品がある場合に、それらの景品(「非抽出景品」という)についての当該項目にチェックを入れておくとよい。これにより、任意に選んだ非抽出景品は、抽出されず、景品交換の対象外とされないように設定できるので、使い勝手がよい。
【0091】
また、データベース34において、「(最終)入出庫日」に代えて、「入庫日」と「出庫日」とを別々に管理したり、「出庫日」だけを管理したりしてもよい。
また、ICカードリーダ5は、カードC(図2参照)が載置できるタイプであっても、前述したスリット23にカードCを差し込めるタイプ(図2参照)であってもよい。さらに、ICカードリーダ5が景品管理装置2に内蔵されていてもよい。
【0092】
本発明は、遊技店の景品管理装置2(景品管理システム100)に適用しているが、本発明の景品管理装置2と同様の機能を流通業界向けのPOSに適用することもできる。
【符号の説明】
【0093】
7 キーボード
15 タッチパネルスイッチ
30 制御部
34 データベース
100 景品管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店に設置される景品管理システムであって、
景品に関する情報を記憶する景品情報記憶手段と、
前記景品情報記憶手段に記憶される景品の中から、所定の条件に一致する景品を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする対象外処理手段と、
を有することを特徴とする、景品管理システム。
【請求項2】
前記景品情報記憶手段は、景品の入庫または出庫に関する日付情報を記憶し、
前記所定の条件は、前記日付情報に関する内容を指定するものであることを特徴とする、請求項1記載の景品管理システム。
【請求項3】
前記景品情報記憶手段は、景品の在庫情報を記憶し、
前記所定の条件は、前記在庫情報に関する内容を指定するものであることを特徴とする、請求項1または2記載の景品管理システム。
【請求項4】
前記抽出手段によって抽出された景品の中から任意の景品を除外するための除外手段を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項5】
前記景品情報記憶手段は、景品の種類をグループ管理し、
前記抽出手段は、グループ内の景品のうち一つでも前記所定の条件に一致すれば、その景品が属するグループ内の全ての景品を抽出することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項6】
前記所定の条件に一致する、一致しないにかかわらず、前記抽出手段によって抽出されない景品を設定するための非抽出景品設定手段を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項7】
遊技店に設置される景品管理システムであって、
景品に関する情報を記憶する景品情報記憶手段と、
前記景品情報記憶手段に記憶される景品の中から、所定の条件に一致する景品を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出されなかった景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする対象外処理手段と、
を有することを特徴とする、景品管理システム。
【請求項8】
遊技店における景品管理方法であって、
景品に関する情報を記憶する景品情報記憶手段の中から所定の条件に一致する景品を抽出する抽出工程と、
前記抽出工程によって抽出された景品の一部または全部を、景品交換の対象外とする対象外処理工程と、
を有することを特徴とする、景品管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【公開番号】特開2012−120700(P2012−120700A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273766(P2010−273766)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】