説明

書類処理進捗管理システム

【課題】複数の作業手順の進捗状況を一元管理すると共に、進捗に関する特異事例が生じた場合にも、特異事例に応じて進捗状況を管理することができる書類処理進捗管理システムを提供する。
【解決手段】予め、所定順序の時間区分に沿って設定された複数の作業工程により完遂される少なくとも1つの特許出願案件の書類処理の進捗又は進捗予定に関する進捗関連情報を格納保持するデータベース203と、案件の進捗に関わる特異事例に対応するタグIDを記憶する特権タグラベルTiと、特権タグラベルTiに記憶されたタグIDを無線通信を介し取得するリーダ400と、リーダ400で特権タグラベルTiのタグIDを取得した場合に、データベース203に格納保持された進捗関連情報を、特異事例に対応するように変更するサーバ200の制御回路201とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグ側アンテナとを備えた無線タグ回路素子を有する無線タグラベルを作成するためのタグラベル作成装置を備えた書類処理進捗管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えた無線タグ回路素子を有する小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが提唱されており、様々な分野において実用化されつつある。
【0003】
上記RFIDシステムの従来技術として、例えば特許文献1に記載のものがある。この従来技術では、書類に無線タグラベル(RFIDタグ)を取り付けると共に、その無線タグラベルが有する無線タグ回路素子のタグ識別情報(タグ識別子)と書類情報とを関連付けてデータベースに格納する。さらに、ワークフローの領域近辺に複数のリーダ(センサ)が設けられており、これら各リーダの場所も事前にデータベースに登録されている。これにより、書類に取り付けられた無線タグラベルのタグ識別情報がリーダで読み取られると、そのタグ識別情報と書類情報、及び場所が対応付けられ、書類の場所が把握できるようになっている。このようにして、書類の物理的な動きを追跡可能としている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−152258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に業務の進行においては、複数の作業手順が並行して進捗する。したがって、業務を効果的に管理するには、複数の作業手順の進捗状況を一元管理する必要がある。このとき、上記従来技術のシステムでは、業務の進行に伴って作成される書類の物理的な動きを追跡することは可能であるが、その書類の動きにより作業手順が進捗しても、その進捗状況を把握することができなかった。
【0006】
さらには、作業手順の進捗において、スケジュール変更や予定された作業手順の変更(手順の追加・削除・順番変更等)などの進捗に関する特異事例が生じた場合にも、これに対応して進捗状況を管理することができなかった。
【0007】
本発明の目的は、複数の作業手順の進捗状況を一元管理すると共に、進捗に関する特異事例が生じた場合にも、特異事例に応じて進捗状況を管理することができる書類処理進捗管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1の発明の書類処理進捗管理システムは、予め、所定順序の時間区分に沿って設定された複数の作業手順により完遂される少なくとも1つの事象の書類処理の進捗又は進捗予定に関する進捗関連情報を格納保持するデータベースと、前記事象の進捗に関わる特異事例に対応する特異事例情報を記憶する第1無線タグと、前記第1無線タグに記憶された前記特異事例情報を無線通信を介し取得するリーダと、前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報を、前記特異事例に対応するように変更するデータベース更新手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本願第1発明の書類処理進捗管理システムでは、少なくとも1つの事象の書類処理の進捗又は進捗予定に関する進捗関連情報が、データベースに格納保持されている。このデータベース中の各事象に対応する進捗関連情報を、各事象の実際の進捗状況に合わせて更新することで、当該進捗関連情報を用いて各事象における書類処理の進捗状況を一元管理することが可能となる。
【0010】
一方、スケジュール変更や作業手順の変更等の事象の進捗に関わる特異事例が発生した場合には、リーダで第1無線タグから無線通信を介して特異事例情報を取得することで、データベース更新手段が、データベースに格納保持された進捗関連情報を特異事例に対応するように変更する。これにより、変更された進捗関連情報を用いて、特異事例に対応しつつ事象の進捗状況を管理することができる。
【0011】
このように、本願第1発明によれば、少なくとも1つの事象における書類処理の進捗状況を一元管理することができ、且つ、進捗に関する特異事例が生じた場合にも、特異事例に対応しつつ進捗状況を管理することができる。
【0012】
第2発明の書類処理進捗管理システムは、上記第1発明において、前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、予め設定された複数の特異事例の中から少なくとも1つの特異事例を選択可能な特異事例選択手段をさらに有し、前記データベース更新手段は、前記特異事例選択手段で選択された前記特異事例の内容に応じ、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報を変更することを特徴とする。
【0013】
本願第2発明においては、リーダで第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、特異事例選択手段が予め設定された複数の特異事例の中から少なくとも1つの特異事例を選択し、この選択された特異事例の内容に応じ、データベース更新手段がデータベースに格納保持された進捗関連情報を変更する。これにより、種々の特異事例の中から操作者が選択した所望の特異事例に応じて進捗関連情報を変更することができるので、所望の特異事例に対応しつつ事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0014】
第3発明の書類処理進捗管理システムは、上記第2発明において、前記データベース更新手段は、前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記特異事例選択手段の選択結果に基づき、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報に含まれる前記作業手順の前記時間区分の長さに関するスケジュール情報を変更するスケジュール変更手段を有することを特徴とする。
【0015】
本願第3発明においては、リーダにより第1無線タグから特異事例情報を取得すると、スケジュール変更手段が、データベースに格納保持された進捗関連情報に含まれる作業手順の時間区分の長さに関するスケジュール情報を変更する。これにより、事象の進捗進行前又は進捗途中で当初予定したスケジュールを変更する必要が生じた場合であっても、当該変更したスケジュールに対応しつつ事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0016】
第4発明の書類処理進捗管理システムは、上記第2又は第3発明において、前記データベース更新手段は、前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記特異事例選択手段の選択結果に基づき、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報に含まれる前記作業手順の順序に関する順序情報を、前記特異事例に対応するように変更する順序変更手段を有することを特徴とする。
【0017】
本願第4発明においては、リーダにより第1無線タグから特異事例情報を取得すると、順序変更手段が、データベースに格納保持された進捗関連情報に含まれる作業手順の順序に関する順序情報を、特異事例に対応するように変更する。これにより、事象の進捗途中で作業手順の順序を変更する必要が生じた場合に、これに対応して作業手順の順序を変更しつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0018】
第5発明の書類処理進捗管理システムは、上記第4発明において、前記順序変更手段は、対応する作業手順から前記所定順序におけるその前段の作業手順に進捗が戻るように、前記順序情報を変更する差し戻し手段を有することを特徴とする。
【0019】
本願第5発明においては、リーダにより第1無線タグから特異事例情報を取得すると、差し戻し手段が、対応する作業手順から所定順序におけるその前段の作業手順に進捗が戻るように、順序情報を変更する。これにより、事象の進捗途中で作業手順を差し戻す必要が生じた場合に、これに対応して作業手順を差し戻しつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0020】
第6発明の書類処理進捗管理システムは、上記第4又は第5発明において、前記順序変更手段は、対応する作業手順を飛ばして前記所定順序におけるその後段の作業手順に進捗が進むように、前記順序情報を変更するスキップ手段を有することを特徴とする。
【0021】
本願第6発明においては、リーダにより第1無線タグから特異事例情報を取得すると、スキップ手段が、対応する作業手順を飛ばして所定順序におけるその後段の作業手順に進捗が進むように、順序情報を変更する。これにより、事象の進捗途中で作業手順を飛ばして次の作業手順に進む必要が生じた場合に、これに対応して作業手順をスキップさせつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0022】
第7発明の書類処理進捗管理システムは、上記第6発明において、前記順序変更手段は、前記スキップ手段で前記順序情報を変更した場合に、必要に応じ、対応する作業手順から前記飛ばされた作業手順に進捗が戻るように、前記順序情報を変更するスキップ補完手段を有することを特徴とする。
【0023】
本願第7発明においては、スキップ手段で対応する作業手順を飛ばして次の作業手順に進捗が進むように順序情報を変更した場合に、必要に応じ、スキップ補完手段で対応する作業手順から飛ばされた作業手順に進捗が戻るように、順序情報を変更する。これにより、事象の進捗途中で作業手順を飛ばして次の作業手順に進めたが、その後飛ばした作業手順を実行する必要が生じた場合に、これに対応して飛ばした作業手順に進捗を戻しつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0024】
第8発明の書類処理進捗管理システムは、上記第6又は第7発明において、前記スキップ手段で前記順序情報を変更した場合に、その旨を操作者に報知する報知手段をさらに有することを特徴とする。
【0025】
本願第8発明においては、スキップ手段で対応する作業手順を飛ばして次の作業手順に進捗が進むように順序情報を変更した場合に、報知手段がその旨を操作者に報知する。これにより、事象の進捗途中で作業手順を飛ばして次の作業手順に進めたが、その後飛ばした作業手順を実行する必要が生じた場合に、操作者がその作業手順を実行することを忘れるのを防止することができる。
【0026】
第9発明の書類処理進捗管理システムは、上記第2乃至第8発明のいずれかにおいて、前記データベース更新手段は、前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記特異事例選択手段の選択結果に基づき、対応する作業手順における作業状態を表す作業状態情報を、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報に付加する状態情報付加手段を有することを特徴とする。
【0027】
本願第9発明においては、リーダにより第1無線タグから特異事例情報を取得すると、状態情報付加手段が、対応する作業手順における作業状態を表す作業状態情報を、データベースに格納保持された進捗関連情報に付加する。これにより、事象の進捗途中で何らかの事情により作業手順を保留する必要が生じた場合等に、これに対応して作業手順を保留状態にしつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0028】
第10発明の書類処理進捗管理システムは、上記第1乃至第9発明のいずれかにおいて、各事象ごとに前記作業手順に対応して作成され、前記事象又は前記作業手順に対応する事象関連情報を記憶する第2無線タグをさらに有し、前記データベース更新手段は、前記リーダで前記第2無線タグの事象関連情報を取得した場合に、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報を、所定の前記作業手順まで進捗が進行するように変更することを特徴とする。
【0029】
本願第10発明においては、各事象ごとに作業手順に対応して作成された第2無線タグに対し、リーダで事象関連情報を取得すると、データベース更新手段が、データベースに格納保持された進捗関連情報を、所定の作業手順まで進捗が進行するように変更する。これにより、データベース中の各事象に対応する進捗関連情報が各事象の実際の進捗状況に合わせてそれぞれ更新されるので、当該進捗関連情報を用いて各事象における書類処理の進捗状況を一元管理することができる。
【0030】
第11発明の書類処理進捗管理システムは、上記第10発明において、前記第2無線タグを、前記進捗の更新を不可能とするように無効化する無効化手段をさらに有することを特徴とする。
【0031】
本願第11発明においては、無効化手段で第2無線タグを無効化した場合、データベース更新手段は、リーダで第2無線タグの事象関連情報を取得しても、データベースに格納保持された進捗関連情報の更新を行わない。これにより、事象の進捗途中で何らかの事情により事象の進捗を停止する必要が生じた場合に、これに対応して進捗を停止し、その後進捗が進行しないようにすることができる。
【0032】
第12発明の書類処理進捗管理システムは、上記第10又は第11発明において、複数の前記事象における書類処理の進捗状況を、前記複数の事象を代表する単一の前記事象の進捗状況として管理する場合に、前記代表である単一の事象に対応する代表無線タグを決定する代表タグ決定手段をさらに有することを特徴とする。
【0033】
代表タグ決定手段で、複数の事象を代表する単一の事象に対応する代表無線タグを決定することにより、複数の事象における書類処理の進捗状況を単一の事象の進捗状況として一元管理することができる。
【0034】
第13発明の書類処理進捗管理システムは、上記第12発明において、前記代表タグ決定手段は、前記複数の事象にそれぞれ対応する複数の前記第2無線タグを、前記代表である単一の事象に対応する無線タグとして単一化することを特徴とする。
【0035】
本願第13発明においては、代表タグ決定手段が、複数の事象に対応する複数の第2無線タグを、代表である単一の事象に対応する無線タグとして無線タグ決定手段で単一化する。これにより、データベース更新手段は、単一化された複数の第2無線タグのうちいずれの無線タグの事象関連情報をリーダで読み取った場合にも、対応する単一の事象の進捗関連情報を更新する。したがって、何らかの事情により複数の事象の進捗を単一の事象として一元管理する必要が生じた場合に、これに対応して単一の事象における書類処理の進捗状況として管理することができる。
【0036】
第14発明の書類処理進捗管理システムは、上記第12発明において、前記代表タグ決定手段は、前記複数の事象にそれぞれ対応する複数の前記第2無線タグの中から前記代表無線タグを決定すると共に、その他の前記第2無線タグを無効化することを特徴とする。
【0037】
本願第14発明においては、代表タグ決定手段が、複数の事象に対応する複数の第2無線タグの中から代表無線タグを決定すると共に、その他の第2無線タグを無効化する。これにより、データベース更新手段は、決定された代表無線タグの事象関連情報をリーダで取得した場合には、代表無線タグに対応する事象の前記進捗関連情報を更新し、無効化された第2無線タグの事象関連情報をリーダで取得した場合には、対応する事象の前記進捗関連情報を更新しない。このようにすることで、何らかの事情により複数の事象の進捗を単一の事象として一元管理する必要が生じた場合に、これに対応して単一の事象における書類処理の進捗状況として管理することができる。
【0038】
第15発明の書類処理進捗管理システムは、上記第12発明において、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグ側アンテナとを備えた無線タグ回路素子が配置されたタグ媒体を搬送するための搬送手段、前記搬送手段で搬送されるタグ媒体又はこれに貼り合わされる被印字媒体に所定の印字を行う印字手段、前記無線タグ回路素子にアクセスを行うタグアクセス手段を有し、前記第1無線タグ及び第2無線タグを作成するタグラベル作成装置をさらに有し、前記代表タグ決定手段は、前記複数の事象にそれぞれ対応する複数の前記第2無線タグを無効化すると共に、前記複数の事象又は前記作業手順に対応する事象関連情報を記憶する単一の第3無線タグを作成するための作成指示信号を前記タグラベル作成装置に出力することを特徴とする。
【0039】
本願第15発明においては、代表タグ決定手段が、複数の事象にそれぞれ対応する複数の第2無線タグを無効化すると共に、複数の事象に対応する単一の第3無線タグを作成するための作成指示信号をタグラベル作成装置に出力する。その結果、タグラベル作成装置は、搬送手段でタグ媒体が搬送され、このタグ媒体(又は被印字媒体)に対し印字手段で所定の印字が行われ、タグ媒体に備えられた無線タグ回路素子に対しタグアクセス手段で無線通信によるアクセス(情報読み取り又は情報書き込み)が行われ、第3無線タグを作成する。これにより、データベース更新手段は、作成された第3無線タグの事象関連情報をリーダで取得した場合に、対応する単一の事象の前記進捗関連情報を更新する。このようにすることで、何らかの事情により複数の事象の進捗を単一の事象として一元管理する必要が生じた場合に、これに対応して単一の事象における書類処理の進捗状況として管理することができる。
【0040】
第16発明の書類処理進捗管理システムは、上記第1乃至第15発明のいずれかにおいて、前記データベースは、特許出願の明細書作成時における書類処理の進捗状況に関する情報を格納保持することを特徴とする。
【0041】
本願第16発明においては、複数の特許出願における明細書等の書類処理の進捗状況を一元管理することができ、且つ、スケジュール変更(急ぎの出願等)や作業手順の変更(修正後の明細書の再納入等)等、進捗に関する特異事例が生じた場合にも、特異事例に対応して進捗状況を管理することができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、複数の作業手順の進捗状況を一元管理すると共に、進捗に関する特異事例が生じた場合にも、特異事例に応じて進捗状況を管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、本発明の書類処理進捗管理システムを特許進捗を管理する特許進捗管理システムに適用した例である。
【0044】
図1は、本実施形態のタグラベル作成装置を備えた特許進捗管理システムを表すシステム構成図である。
【0045】
図1に示すこの特許進捗管理システムPSは、無線タグ情報の送受信を行うためのタグ側アンテナ151及びこれに接続され無線タグ情報を記憶可能なIC回路部150により構成される無線タグ回路素子To(後述の図4参照)を有する無線タグラベルTを作成するタグラベル作成装置100と、このタグラベル作成装置100と有線あるいは無線による通信回線NWを介して接続されたサーバ200及びPC(Personal Computer)300と、このPC300に接続され、作成された上記無線タグラベルTと無線通信を行い無線タグ回路素子ToのIC回路部150から無線タグ情報の読み取りを行うリーダ400とを有している。上記PC300は、液晶ディスプレイ等の表示部301及びキーボードやマウス等の操作部302を有しており、後述する各作業工程を行う際に操作者が表示部301を介して情報を閲覧したり、操作部302を用いて情報の入力を行うことが可能である。なお、ここでは煩雑防止のためPC300を1台のみ図示しているが、実際には複数のPC300が通信回線NWに接続されており、各PC300の操作者がサーバ200及びタグラベル作成装置100を共有可能となっている。
【0046】
図2は、上記特許進捗管理システムPSのシステム構成を表すシステム構成図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0047】
上記サーバ200は、サーバ200全体の制御を行う制御回路201(データベース更新手段)と、この制御回路201と上記タグラベル作成装置100やPC300との間で通信回線NWを介して行われるネットワーク通信を行うためのインターフェース202と、各特許出願案件(事象)の案件情報(発明の名称、代表発明者等)や、書類処理の進捗又は進捗予定に関する進捗関連情報、これら案件情報及び進捗関連情報と無線タグ回路素子ToのタグID(タグ識別情報)との関連付け情報等の情報が格納されるデータベース203(ハードディスク等で構成される)とを有している。上記データベース203に格納保持された進捗関連情報には、各特許案件の各作業工程の時間区分の長さに関するスケジュール情報や、各特許案件の進捗状況を表す情報が含まれており、上記制御回路201によって更新されるようになっている(詳細は後述)。
【0048】
上記PC300は、各種表示を行う上記表示部301と、操作者が各種操作入力を行うための上記操作部302と、上記リーダ400の高周波回路402と情報の入出力を行うと共に、PC300全体の制御を行う制御回路303と、この制御回路303と上記タグラベル作成装置100や上記サーバ200の制御回路201と通信回線NWを介して行われるネットワーク通信を行うためのインターフェース304とを有する。
【0049】
上記リーダ400は、無線タグラベルT(後述する主タグラベルTa、従タグラベルTc、及び特権タグラベルTiを含む。以下同様)に備えられる無線タグ回路素子Toのタグ側アンテナ151との間で無線通信により信号の授受を行うアンテナ401と、このアンテナ401を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ無線通信によりアクセスし、その無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する上記高周波回路402とを有している。
【0050】
図3は、上記タグラベル作成装置100の詳細構成を表す構成図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0051】
タグラベル作成装置100は、所定間隔で無線タグ回路素子Toが備えられたタグテープ103(タグ媒体)を巻回したタグテープロール104(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)を着脱可能な(又はタグテープロール104を備えたカートリッジを着脱可能な)タグテープロールホルダ部110と、このタグテープロール104から繰り出されたタグテープ103のうち上記無線タグ回路素子Toに対応した領域に所定の印字を行う印字ヘッド105(印字手段)と、無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信を行うアンテナ106と、高周波回路101及び制御回路102と、上記サーバ200及びPC300との間で通信回線NWを介して行われるネットワーク通信を行うためのインターフェース108と、タグテープ103への印字及び無線タグ回路素子Toへの上記情報書き込みが終了したタグテープ103を所定の長さに切断して無線タグラベルTとするカッタ107と、印字ヘッド105に対向して設けられ、制御回路102により制御されてタグテープ103を搬送する搬送装置109(搬送手段)とを有する。
【0052】
高周波回路101及び制御回路102は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へのアクセス情報を生成し、アンテナ106を介して無線タグ回路素子Toへ送信し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ情報書き込みを行う。なお、上記高周波回路101及びアンテナ106が、特許請求の範囲各項記載の無線タグ回路素子に無線通信によるアクセスを行うタグアクセス手段を構成する。
【0053】
なお、上記タグラベル作成装置100の制御回路102、サーバ200の制御回路201、及びPC300の制御回路303は、特に図示はしないが、いわゆるマイクロコンピュータであり、中央演算処理装置であるCPU、ROM、RAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って所定の処理手順を行うようになっている。
【0054】
図4は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0055】
この図4において、無線タグ回路素子Toは、装置側アンテナ(無線タグラベル作成装置100のアンテナ106やリーダ400のアンテナ401)と非接触で信号の送受信を行う上記タグ側アンテナ151と、このタグ側アンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
【0056】
IC回路部150は、タグ側アンテナ151により受信された質問波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記タグ側アンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部157と、上記タグ側アンテナ151に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
【0057】
変復調部158は、タグ側アンテナ151により受信された上記装置側アンテナからの通信信号の復調を行い、また、上記制御部155からの返信信号を変調し、タグ側アンテナ151より応答波として送信する。
【0058】
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0059】
クロック抽出部156は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部155にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部155に供給する。
【0060】
図5は、上記サーバ200の制御回路201によって行われる制御手順を表すフローチャートである。
【0061】
まずステップS10では、制御回路201は、無線タグラベルTからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。具体的には、制御回路201は通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信し、リーダ400の高周波回路402及びアンテナ401を介し、無線タグラベルTの無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶されたタグIDを読み取るための読み取り信号を送信させる。その後、上記読み取り信号に対応し無線タグ回路素子Toから返信されたリプライ信号がアンテナ401を介し受信され、高周波回路402を介し制御回路303へ取り込まれる。制御回路303がタグIDを取得するまで本ステップを繰り返し、取得した場合には判定が満たされて次のステップS15に移る。
【0062】
ステップS15では、制御回路201は、上記ステップS15においてPC300の制御回路303が無線タグラベルTから取得したタグIDを、通信回線NWを介して受信し取得する。
【0063】
ステップS20では、制御回路201は、上記ステップS15で取得したタグIDに係る無線タグラベルTが特権タグラベルTiであるか否かを判定する。ここで、特権タグラベルTi(第1無線タグ)とは、各特許案件の進捗に関わる特異事例(スケジュール変更や作業工程の差し戻し等。詳細は後述)に対応するタグID(特異事例情報)を上記IC回路部150のメモリ部157に記憶した無線タグ回路素子Toを有する無線タグラベルである。なお、この特権タグラベルTiは、特許進捗管理システムPSが有するタグラベル作成装置100で作成してもよいし、システム外で作成したものを用いてもよい。この特権タグラベルTiのタグIDは、上記特異事例と対応付けられてデータベース203に格納保持されており、制御回路201は、上記ステップS15で取得したタグIDに基づきデータベース203を検索し、無線タグラベルTが特権タグラベルTiであるか否かを判定する。
【0064】
特権タグラベルTiでない場合(例えば操作者の識別情報が記憶された操作者タグラベルが読み取られた場合)には、判定が満たされずにステップS1000に移り、通常モード処理を行う(詳細は後述の図6参照)。そして、ステップS30に移る。一方、特権タグラベルTiである場合には、判定が満たされて次のステップS2000に移り、特異モード処理を行う(詳細は後述の図15参照)。そして、ステップS30に移る。
【0065】
次のステップS30では、制御回路201は作業を終了するか否かを判定する。具体的には、操作者がPC300において上記作業を行うためのソフトウェアを閉じたり、PC300の電源を落としたりした場合に作業終了と判定する。それ以外の場合には、判定が満たされずに先のステップS10に戻る。一方、上記のような作業終了操作がなされた場合には、判定が満たされて本フローを終了する。
【0066】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0067】
図6は、上記ステップS1000の通常モード処理の詳細の詳細手順を表すフローチャートである。
【0068】
まずステップS1010では、制御回路201は、作業モードが「ラベル発行」モードであるか否かを判定する。ここで、本実施形態における作業モードとは、無線タグラベルTを作成させるための「ラベル発行」モード、作業工程(作業手順)を進捗させるための「進捗更新」モード、進捗を表示させるための「進捗一覧表示」モードのことである。これら作業モードの判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301にモード選択画面(後述の図7参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力したモード選択信号に基づき行う。「ラベル発行」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS100に移り、無線タグラベルTの作成を行うラベル発行処理を行う(後述の図8参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「ラベル発行」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1020に移る。
【0069】
ステップS1020では、制御回路201は、作業モードが「進捗更新」モードであるか否かを判定する。「進捗更新」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS200に移り、作業工程を進捗させる進捗更新処理を行う(後述の図12参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「進捗更新」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1030に移る。
【0070】
ステップS1030では、制御回路201は、作業モードが「進捗一覧表示」モードであるか否かを判定する。「進捗一覧表示」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS300に移り、PC300に進捗一覧表示を行わせるために進捗情報等を送信する進捗一覧表示処理を行う(後述の図13参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「進捗一覧表示」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに本ルーチンを終了する。
【0071】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0072】
図7は、上記通常モード処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させるモード選択画面の一例を表す図である。
【0073】
図7に示すように、通常モード処理においては「ラベル発行」モード、「進捗更新」モード、及び「進捗一覧表示」モードの3つの作業モードがあり、この選択画面において、操作者が操作部302を用いて所望の作業モードを選択する(例えばマウスポインタを合わせてクリックする等)と、作業モードが選択入力される。
【0074】
図8は、上記ステップS100のラベル発行処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0075】
まずステップS110において、制御回路201は、発行する無線タグラベルTが新規案件に対応するものであるか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、操作者がPC300の操作部302を用いて入力した新規案件である旨の入力信号(例えば画面に表示された「新規登録」ボタンを押すことにより入力される)を通信回線NWを介して受信したか否かによって行われる。入力信号を受信した場合(新規登録である場合)には、判定が満たされて次のステップS600に移る。
【0076】
ステップS600では、制御回路201は新規案件を登録する際の最初の無線タグラベルT(以下、「主タグラベルTa」と記載する)を作成するための主タグラベル発行処理を行う(後述の図9参照)。この主タグラベルTaは、各特許案件に対応するフォルダに取り付けて使用される。なお、フォルダは対応する特許案件の各種書類(依頼書や特許請求の範囲(以下、「クレーム」ともいう)、明細書原稿等)を格納するものである(例えば包袋)。そして、本ルーチンを終了する。
【0077】
一方、上記ステップS110において入力信号を受信していない場合(新規登録でない場合)には、判定が満たされずにステップS700に移る。このステップS700では、制御回路201は、既に主タグラベルTaが作成された案件について主タグラベルTaの作成後に作成が予定された無線タグラベルT(以下、「従タグラベルTc」と記載する)を作成するための従タグラベル発行処理を行う(後述の図10参照)。本実施形態では、従タグラベルTcは、各特許案件につき知財担当者が特許事務所からクレーム(特許請求の範囲)を受領した際及び明細書原稿を受領した際に作成され、それぞれクレーム原稿及び明細書原稿に取り付けて使用される。そして、本ルーチンを終了する。
【0078】
なお、上記主タグラベルTa及び従タグラベルTcは、特許請求の範囲各項記載の各事象ごとに作業手順に対応して作成され、事象又は作業手順に対応する事象関連情報を記憶する第2無線タグを構成する。
【0079】
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0080】
図9は、上記ステップS600の主タグラベル発行処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0081】
まずステップS610では、制御回路201は、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信し、表示部301に案件情報入力画面を表示させる。案件情報入力画面は知財担当者が新規に特許案件を登録する際に案件情報を入力する画面であり、知財整理番号(出願識別情報)、発明のタイトル、代表発明者、発注する代理人(特許事務所)、登録日等の入力欄を有している。
【0082】
次のステップS620では、制御回路201は、知財担当者が上記案件情報入力画面を参照しつつPC300の操作部302を用いて入力した案件情報を、通信回線NWを介して入力する。
【0083】
次のステップS630では、制御回路201は主タグラベルTaの発行を行うか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、知財担当者がPC300の操作部302を用いて入力した発行指令信号(例えば画面に表示された「発行」ボタンを押すことにより入力される)を通信回線NWを介して受信したか否かによって行われる。発行指令信号を受信しない場合には判定が満たされずに上記ステップS620に戻る。一方、発行指令信号を受信した場合には判定が満たされて次のステップS640に移る。
【0084】
ステップS640では、制御回路201は作成する主タグラベルTaの無線タグ回路素子Toに書き込むタグID(事象関連情報)を設定する。この設定は、制御回路201が上記データベース203に格納されたタグIDデータベースから適宜のIDを読み出すことにより行う。なお、タグID設定用のデータベースをデータベース203とは別に設けるようにしてもよい。
【0085】
ステップS650では、制御回路201は作成する主タグラベルTaに印字する印字情報を作成する。本実施形態では、主タグラベルTaにはタグラベルの用途(主タグラベルTaの場合には「フォルダ用」)、知財整理番号、代表発明者、代理人、及び発明のタイトル等が印字されるようになっており、上記印字情報はこれらの情報を含むようになっている。
【0086】
次のステップS660では、制御回路201は、上記ステップS640で設定したタグID及び上記ステップS650で作成した印字情報を、通信回線NWを介してタグラベル作成装置100の制御回路102に送信する。
【0087】
ステップS670では、制御回路201は、タグラベル作成装置100において主タグラベルTaの作成が完了した際に制御回路102から送信される主タグラベル作成完了信号(後述の図11中ステップS840参照)を通信回線NWを介して受信したか否かを判定する。主タグラベル作成完了信号を受信するまで本ステップを繰り返し、受信した場合には判定が満たされて次のステップS680に移る。
【0088】
ステップS680では、制御回路201は、上記ステップS640で設定したタグIDとステップS620で入力した案件情報、及びステップS650で作成した印字情報とを関連付けてデータベース203に登録する。
【0089】
次のステップS690では、制御回路201は作成した主タグラベルTaの作成後に作成が予定される従タグラベルTc、すなわちクレーム用及び明細書原稿用の2つの従タグラベルTcのタグIDを上記ステップS640と同様にして設定し、これらの従タグラベルTc用のタグID(以下、適宜「従タグID」と記載)を上記ステップS680で登録した主タグラベルTa用のタグID(以下、適宜「主タグID」と記載)と関連付けてデータベース203に登録する。そして、本ルーチンを終了する。
【0090】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0091】
図10は、上記ステップS700の従タグラベル発行処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0092】
まずステップS710では、制御回路201は、登録された案件の中から従タグラベルTcを作成する案件が選択されたか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、知財担当者がPC300の操作部302を用いて入力した案件選択信号(例えば登録された案件一覧を画面に表示し、知財担当者がその一覧の中から特定の案件を選択ことにより入力される)を通信回線NWを介して受信したか否かによって行われる。案件選択信号を受信するまで本ステップを繰り返し、受信したら判定が満たされて次のステップS720に移る。
【0093】
ステップS720では、制御回路201は、従タグラベルTcの発行を行うか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、知財担当者がPC300の操作部302を用いて入力した発行指令信号(例えば画面に表示された「発行」ボタンを押すことにより入力される)を通信回線NWを介して受信したか否かによって行われる。発行指令信号を受信するまで本ステップを繰り返し、受信した場合には判定が満たされて次のステップS730に移る。
【0094】
ステップS730では、制御回路201は、上記ステップS710で選択された案件が所定の作業工程まで進捗しているか否かを判定する。具体的には、本実施形態では各案件の作業工程は社内打合せ(工程1)、依頼書発送(工程2)、特許事務所打合せ(工程3)、クレーム受領(工程4)、発明者クレームチェック(工程5)、知財クレームチェック(工程6)、明細書原稿受領(工程7)、発明者明細書チェック(工程8)、知財明細書チェック(工程9)、出願(工程10)、審査請求(工程11)の11工程から構成されており(後述の図14参照)、このうちのクレーム受領(工程4)又は明細書原稿受領(工程7)の工程まで進捗しているか否かを判定する。クレーム受領(工程4)又は明細書原稿受領(工程7)まで進捗していない場合には、判定が満たされずにステップS740に移り、PC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に所定のエラー表示(例えば「クレームを受領していません」「明細書原稿を受領していません」等)を行わせる。一方、クレーム受領(工程4)又は明細書原稿受領(工程7)まで進捗している場合には、判定が満たされて次のステップS750に移る。
【0095】
ステップS750では、制御回路201は、作成する従タグラベルTc(作業工程がクレーム受領(工程4)まで進捗している場合にはクレーム用の従タグラベルTcであり、作業工程が明細書原稿受領(工程7)まで進捗している場合には明細書原稿用の従タグラベルTcである。以下同様)の無線タグ回路素子Toに書き込むタグID(事象関連情報)を、データベース203から読み出し取得する(前述したように、これら従タグIDは主タグラベルTa作成時に予め設定され、データベース203に格納されている)。
【0096】
次のステップS760では、制御回路201は、作成する従タグラベルTcに印字する印字情報を作成する。本実施形態では、従タグラベルTcには上述した主タグラベルTaと同様に、タグラベルの用途(従タグラベルTcの場合には「クレーム用」又は「明細書用」)、知財整理番号、代表発明者、代理人、及び発明のタイトル等が印字されるようになっており、上記印字情報はこれらの情報を含むようになっている。
【0097】
次のステップS770では、制御回路201は、上記ステップS750で取得したタグID及び上記ステップS760で作成した印字情報を、通信回線NWを介してタグラベル作成装置100の制御回路102に送信する。
【0098】
ステップS780では、制御回路201は、タグラベル作成装置100において従タグラベルTcの作成が完了した際に制御回路102から送信される従タグラベル作成完了信号(後述の図11中ステップS840参照)を通信回線NWを介して受信したか否かを判定する。従タグラベル作成完了信号を受信するまで本ステップを繰り返し、受信した場合には判定が満たされて次のステップS790に移る。
【0099】
ステップS790では、制御回路201は、上記ステップS750で取得したタグIDと、案件情報及びステップS760で作成した印字情報とを関連付けてデータベース203に登録する。そして、本ルーチンを終了する。
【0100】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0101】
図11はタグラベル作成装置100の制御回路102によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【0102】
図11において、まずステップS810において、制御回路102は、通信回線NWを介してサーバ200の制御回路201からタグID及び印字情報を受信したか否かを判定する(図9中ステップS660、図10中ステップS770参照)。タグID及び印字情報を受信するまで本ステップを繰り返し、受信したら判定が満たされて次のステップS820に移る。
【0103】
ステップS820では、制御回路102は、高周波回路101によりアクセス情報を生成して装置側アンテナ106を介して無線タグ回路素子Toへ送信し、IC回路部150へ上記ステップS810で受信したタグIDの書き込みを行う。また、上記ステップS810で受信した印字情報に基づいた印字ヘッド105による印字を行う。
【0104】
次のステップS830では、制御回路102は、カッタ107を駆動させて上記印字及び無線タグ回路素子Toへの情報書き込みが終了したタグテープ103を所定の長さに切断し、1つの無線タグ回路素子Toを備えた無線タグラベルT(主タグラベルTa、従タグラベルTc)を作成する。
【0105】
次のステップS840では、制御回路102は無線タグラベルT(主タグラベルTa又は従タグラベルTc)の作成が完了した旨を表すラベル作成完了信号を、通信回線NWを介してサーバ200の制御回路201に送信する。そして、本フローチャートを終了する。
【0106】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0107】
図12は、上記ステップS200の進捗更新処理の詳細手順を表すフローチャートである。なお、前述したように各案件の作業工程は社内打合せ(工程1)、依頼書発送(工程2)、特許事務所打合せ(工程3)、クレーム受領(工程4)、発明者クレームチェック(工程5)、知財クレームチェック(工程6)、明細書原稿受領(工程7)、発明者明細書チェック(工程8)、知財明細書チェック(工程9)、出願(工程10)、審査請求(工程11)の11工程から構成されているが、本実施形態では工程1〜4については主タグラベルTa、工程5〜6についてはクレーム用の従タグラベルTc、工程7については主タグラベルTa、工程8〜9については明細書原稿用の従タグラベルTc、その後の工程10〜11については主タグラベルTaを用いて進捗更新を行うようになっている。以下の図12の説明においては、タグラベルの種類を区別せずに単に無線タグラベルTとして説明する。
【0108】
まずステップS210では、制御回路201は、無線タグラベルTからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。具体的には、制御回路201は通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信し、リーダ400の高周波回路402及びアンテナ401を介し、無線タグラベルTの無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶されたタグIDを読み取るための読み取り信号を送信させる。その後、上記読み取り信号に対応し無線タグ回路素子Toから返信されたリプライ信号がアンテナ401を介し受信され、高周波回路402を介し制御回路303へ取り込まれたかどうかを判定する。タグIDの読み取りを行うまで本ステップを繰り返し、読み取りを行った場合には判定が満たされて次のステップS220に移る。
【0109】
ステップS220では、制御回路201は、上記ステップS210においてPC300の制御回路303が無線タグラベルTから取得したタグIDを、通信回線NWを介して受信し取得する。
【0110】
次のステップS230では、制御回路201は上記ステップS220で取得したタグIDに基づきデータベース203を検索し、当該タグIDに対応する特許案件の案件情報及び進捗関連情報を読み出す。
【0111】
次のステップS240では、制御回路201は、上記ステップS230で読み出した案件の進捗関連状況に基づき、PC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に次の作業工程に対応する進捗更新画面の表示を行わせる。例えば、現在の進捗状況が特許事務所打合せ(工程3)まで終了している場合、次のクレーム受領(工程4)に対応する更新画面の表示を行う。
【0112】
次のステップS250では、制御回路201は、知財担当者が上記更新画面を参照しつつPC300の操作部302を用いて入力した更新情報を、通信回線NWを介して入力する。例えば上記の例では、クレーム受領(工程4)に対応する更新画面において知財担当者が入力したクレーム受領日を入力する。
【0113】
次のステップS260では、制御回路201は、進捗更新を行うか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、知財担当者がPC300の操作部302を用いて入力した更新指令信号(例えば画面に表示された「更新」ボタンを押すことにより入力される)を通信回線NWを介して受信したか否かによって行われる。更新指令信号を受信しない場合(更新を行わない場合)には判定が満たされずに上記ステップS250に戻る。一方、更新指令信号を受信した場合(更新を行う場合)には判定が満たされて次のステップS270に移る。
【0114】
ステップS270では、制御回路201は、上記ステップS250で入力した更新情報をデータベース203に登録し、更新関連情報を更新する。そして、本ルーチンを終了する。
【0115】
以上のような制御により、知財担当者が作業を管理する工程1〜4,7,10,11については知財担当者が主タグラベルTaを用いて進捗を更新し、クレーム用の従タグラベルTcを発行した後は、その従タグラベルTcをクレーム原稿に取り付けることにより、発明者がクレームチェック終了時にクレーム原稿に取り付けられた従タグラベルTcを用いて進捗を工程5から工程6に更新し、知財担当者が従タグラベルTcを用いて進捗を工程6から工程7に更新することができる。同様に、明細書原稿用の従タグラベルTcを発行した後は、その従タグラベルTcを明細書原稿に取り付けることにより、発明者が明細書チェック終了時に明細書原稿に取り付けられた従タグラベルTcを用いて進捗を工程8から工程9に更新し、知財担当者が従タグラベルTcを用いて進捗を工程9から工程10に更新することができるようになっている。
【0116】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0117】
図13は、上記ステップS300の進捗一覧表示処理の詳細手順を表すフローチャートである。なお、この進捗一覧表示は案件の進捗に関わりなく主タグラベルTa又は従タグラベルTcのいずれを用いても表示することが可能となっている。したがって、以下の図13の説明においては、タグラベルの種類を区別せずに単に無線タグラベルTとして説明する。
【0118】
まず、ステップS330では、制御回路201は、無線タグラベルTからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。タグIDの読み取りを行うまで本ステップを繰り返し、読み取りを行った場合には判定が満たされて次のステップS340に移る。
【0119】
ステップS340では、制御回路201は、上記ステップS330においてPC300の制御回路303が無線タグラベルTから取得したタグIDを、通信回線NWを介して受信し取得する。
【0120】
次のステップS350では、制御回路201は、上記ステップS320で入力した担当者識別情報に基づき、又はステップS340で取得したタグIDに基づきデータベース203を検索し、担当者が担当する複数の特許案件又はタグIDに対応する特許案件の案件情報及び進捗関連情報を読み出す。
【0121】
次のステップS360では、制御回路201は、上記ステップS350でデータベース203から読み出した案件情報及び進捗関連情報を通信回線NWを介してPC300の制御回路303に送信する。そして、本ルーチンを終了する。
【0122】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。例えば、上記では一覧表示をさせる際に知財担当者が担当者識別情報を入力する(ステップS320参照)ようにしたが、これに限られず、例えば前述のステップS10において操作者識別情報が記憶された操作者タグラベルが読み取られている場合には、その際に取得した識別情報を用いるようにしてもよい。この場合、上記ステップS320は不要となる。
【0123】
図14は上記制御によってPC300の表示部301に表示される進捗一覧表示の一例を表す図である。ここでは、複数の案件を一覧表示した場合を示している。
【0124】
図14において、この例では知財担当者が担当する特許案件は6件あり、各案件について知財整理番号、発明のタイトル、代表発明者、進捗状態、最終工程日、及び進捗グラフがそれぞれ表示されている。この図14に示すように、各特許案件は、所定順序の時間区分に沿って設定された複数の作業工程(11工程)により完遂されるようになっている。
【0125】
上記進捗グラフには、特許案件に係る全工程(11工程)を表す1〜11までの数字からなる全手順表示部310と、この全工程のうち完了した工程について「○」の記号を付した完了手順表示部320とが表示されている。すなわち、この図に示す例では、例えば知財整理番号が「2007−00027」である案件の進捗状況は、知財担当者によるクレームチェックまで終了しており、現在特許事務所からの明細書原稿待ちの状態である。なお、完了手順表示部320において矢印「→」が表示された工程は、後述するスキップ処理により、知財担当者による作業の実行が省略され次の工程にスキップされたことを示す。すなわち、例えば上記整理番号「2007−00027」の案件においては、例えば社内打合せ(工程1)に特許事務所の所員も参加した等の事情により特許事務所打合せ(工程3)が省略されたことを示している。
【0126】
また、上記進捗グラフにおいては、完了手順表示部320に示すように、複数の作業工程ごとに(本実施形態では工程1〜3、工程4〜6、工程7〜9、工程10〜11のそれぞれにおいて)互いに異なる色で「○」が表示されている(工程10〜11については図示していないが黒丸となる)。これにより、知財担当者は、複数の作業工程それぞれについて互いに視覚的に明確に区別しつつ進捗状況を認識できるようになっている。
【0127】
さらに、この図14では図示していないが、各作業工程にはスケジュール(後述の図19参照)が定められており、期日を超えても進捗が進行しない場合には、当該工程の表示態様が変わる(例えば枠内が全部赤色となる)ようになっている。これにより、知財担当者は、複数の特許案件それぞれについてスケジュール通りに進捗が進行しているかを視覚的に認識できるようになっている。なお、上記各作業工程のスケジュールは、例えば操作者がスケジュールを知りたい作業工程にマウスを合わせると、その工程のスケジュールがポップアップ表示されるようになっている。
【0128】
なお、上記完了手順表示部320における完了工程を示す「○」や工程のスキップを示す「→」の表示は、これに限定するものではなく、その他の表示態様を用いてもよい。例えば完了工程を示す「○」についてはその他の記号や文字、図形等でもよく、またスキップを示す「→」については、色違い、文字違い、線違い、記号付加等、それ以外の工程と異なる表示態様であればよい。
【0129】
また、上記では完了手順表示部320において複数の作業工程ごとに互いに異なる色となるようにしたが、これに限られず、文字違い、線違い、記号付加等、互いに異なる表示態様であればよい。さらには、上記では複数の作業工程ごとに互いに異なる表示態様としたが、これに限られず、案件ごとに表示態様を異ならせてもよい。
【0130】
図15は、上記ステップS2000の特異モード処理の詳細の詳細手順を表すフローチャートである。
【0131】
まずステップS2005では、制御回路201は、操作者により特異モード処理を行う案件が選択されたか否かを判定する。この案件選択は、前述した主タグラベルTa又は従タグラベルTcが作成されている場合には、操作者がこれら主タグラベルTa又は従タグラベルTcをリーダ400で読み取らせることにより行ってもよいし、これらタグラベルTa,Tcが作成されていない場合には、例えば制御回路201が登録された案件一覧をPC300の表示部301に表示させ、操作者がその一覧の中から特定の案件を操作部302を用いて選択入力することにより行うようにしてもよい。制御回路201は、案件選択が行われるまで本ステップを繰り返し、受信したら判定が満たされて次のステップS2010に移る。
【0132】
次のステップS2010では、制御回路201は、特異事例モードが「スケジュール変更」モードであるか否かを判定する。ここで、本実施形態における特異事例モードとは、各特許案件の各作業工程の時間区分の長さに関するスケジュールを変更するための「スケジュール変更」モード、作業工程(作業手順)をそれ以前の作業工程に差し戻すための「差し戻し」モード、所定の作業工程(作業手順)を飛ばしてその次の作業工程に進捗を進めるための「スキップ」モード、上記「スキップ」モードでスキップした作業工程に進捗を戻す「スキップ補完」モード、対応する作業工程における作業状態を表す状態情報を進捗関連情報に付加する「状態情報付加」モード、主タグラベルTa及び従タグラベルTcによる進捗更新を不可能とするように主タグラベルTa及び従タグラベルTcを無効化する「更新ストップ」モード、複数の特許案件を併合して単一の特許案件の進捗状況として管理するための「案件併合」モードのことである。
【0133】
これら特異事例モードの判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に特異事例選択画面W1(後述の図16参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力したモード選択信号に基づき行う。「スケジュール変更」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS400に移り、各特許案件のスケジュールを変更するスケジュール変更処理を行う(後述の図17参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「スケジュール変更」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS2020に移る。
【0134】
ステップS2020では、制御回路201は、特異事例モードが「差し戻し」モードであるか否かを判定する。「差し戻し」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS500に移り、作業工程をそれ以前の作業工程に差し戻す差し戻し処理を行う(後述の図20参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「差し戻し」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS2030に移る。
【0135】
ステップS2030では、制御回路201は、特異事例モードが「スキップ」モードであるか否かを判定する。「スキップ」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS800に移り、所定の作業工程を飛ばしてその次の作業工程に進捗を進めるスキップ処理を行う(後述の図22参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「スキップ」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS2040に移る。
【0136】
ステップS2040では、制御回路201は、特異事例モードが「スキップ補完」モードであるか否かを判定する。「スキップ補完」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS900に移り、「スキップ」モードでスキップした作業工程に進捗を戻すスキップ補完処理を行う(後述の図24参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「スキップ補完」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS2050に移る。
【0137】
ステップS2050では、制御回路201は、特異事例モードが「状態情報付加」モードであるか否かを判定する。「状態情報付加」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS1100に移り、対応する作業工程における作業状態を表す情報を進捗関連情報に付加する状態情報付加処理を行う(後述の図26参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「状態情報付加」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS2060に移る。
【0138】
ステップS2060では、制御回路201は、特異事例モードが「更新ストップ」モードであるか否かを判定する。「更新ストップ」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS1200に移り、主タグラベルTa及び従タグラベルTcによる進捗更新を無効化する更新ストップ処理を行う(後述の図29参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「更新ストップ」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS2070に移る。
【0139】
ステップS2070では、制御回路201は、特異事例モードが「案件併合」モードであるか否かを判定する。「案件併合」モードが選択されている場合には、判定が満たされてステップS1300に移り、複数の特許案件を併合して単一の特許案件の進捗状況として管理するための案件併合処理を行う(後述の図31参照)。その後、本ルーチンを終了する。一方、「案件併合」モードが選択されていない場合には、判定が満たされずに本ルーチンを終了する。
【0140】
なお、上記ステップS400は、特許請求の範囲各項記載のデータベースに格納保持された進捗関連情報に含まれる作業手順の時間区分の長さに関するスケジュール情報を変更するスケジュール変更手段を構成する。また、ステップS500は、対応する作業手順から所定順序におけるその前段の作業手順に進捗が戻るように、順序情報を変更する差し戻し手段を構成し、ステップS800は、対応する作業手順を飛ばして所定順序におけるその後段の作業手順に進捗が進むように、順序情報を変更するスキップ手段を構成し、ステップS900は、スキップ手段で順序情報を変更した場合に、必要に応じ、対応する作業手順から飛ばされた作業手順に進捗が戻るように、順序情報を変更するスキップ補完手段を構成し、これらステップS500、ステップS800、及びステップS900は、データベースに格納保持された進捗関連情報に含まれる作業手順の順序に関する順序情報を、特異事例に対応するように変更する順序変更手段を構成する。
【0141】
また、ステップS1100は、対応する作業手順における作業状態を表す作業状態情報を、データベースに格納保持された進捗関連情報に付加する状態情報付加手段を構成し、ステップS1200は、第2無線タグを、進捗の更新を不可能とするように無効化する無効化手段を構成する。
【0142】
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0143】
図16は、上記特異モード処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させる特異事例選択画面W1(特異事例選択手段)の一例を表す図である。
【0144】
図16に示すように、特異モード処理においては「スケジュール変更」モード、「差し戻し」モード、「スキップ」モード、「スキップ補完」モード、「状態情報付加」モード、「更新ストップ」モード、及び「案件併合」モードの7つの特異事例モードがあり、この選択画面において、操作者が操作部302を用いて所望の特異事例モードを選択する(例えばマウスポインタを合わせてクリックする等)と、特異事例モードが選択入力される。
【0145】
図17は、上記ステップS400のスケジュール変更処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0146】
まずステップS403では、制御回路201は、操作者により戻り操作が行われたか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301にスケジュール変更画面(後述の図18参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力した操作入力信号に基づき行う。戻り操作が行われた場合には、判定が満たされて本ルーチンを終了する。一方、戻り操作が行われていない場合には、次のステップS405に移る。
【0147】
ステップS405では、制御回路201は、リーダ400で特権タグラベルTiからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われていない場合には、判定が満たされずに先のステップS403に戻る。一方、特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われた場合には、判定が満たされて次のステップS410に移る。
【0148】
ステップS410では、制御回路201は、特許案件が特急出願であるか否かを判定する。ここで、本実施形態においては、特許案件について、特に急ぎの出願である「特急出願」、通常よりも急ぎである「急ぎ出願」、及び通常のスケジュールである「通常出願」の3種類のスケジュールモードが予め設定されている(後述の図18、図19参照)。特許案件が上記のどの出願に該当するかという判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301にスケジュール変更画面(後述の図18参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力したスケジュール変更信号に基づき行う。「特急出願」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS420に移り、スケジュール変更対象である案件の進捗関連情報に含まれるスケジュール情報を、特急出願に対応するスケジュールに変更する。その後、ステップS470に移る。一方、上記ステップS410において「特許出願」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS430に移る。
【0149】
ステップS430では、制御回路201は、特許案件が急ぎ出願であるか否かを判定する。「急ぎ出願」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS440に移り、スケジュール変更対象である案件の進捗関連情報に含まれるスケジュール情報を、急ぎ出願に対応するスケジュールに変更する。その後、ステップS470に移る。一方、上記ステップS430において「急ぎ出願」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS450に移る。
【0150】
ステップS450では、制御回路201は、特許案件の進捗関連情報に含まれるスケジュール情報を通常出願に対応するスケジュールとする(すなわちスケジュールの変更を行わない)。
【0151】
ステップS470では、制御回路201は、上記ステップS420で変更された特急出願に対応するスケジュール情報、上記ステップS440で変更された急ぎ出願に対応するスケジュール情報、又は上記ステップS450で設定された通常出願のスケジュール情報を、データベース203に登録する。そして、本ルーチンを終了する。
【0152】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。例えば、上記では「特急出願」及び「急ぎ出願」が選択されていない場合に自動的に「通常出願」のスケジュールとするようにしたが、操作者によって「通常出願」が選択されたか否かを判定し、「通常出願」が選択された場合に「通常出願」のスケジュールとするようにしてもよい。また、ここでは3種類のスケジュールモードの中から選択可能としたが、よりきめ細かなスケジュール変更が可能なように、さらに多くの種類のスケジュールモードを用意しておき、それらの中から選択可能としてもよいし、さらには操作者が所定の期限(例えば出願期限)を入力し、その期限に応じて自動的にスケジュールモードが選択される(あるいは設定される)ようにしてもよい。さらに、上記では変更スケジュールを確定(データベース203の更新)するために特権タグラベルTiを読み込ませるようにしたが、これに限られず、操作者が選択画面上に表示された決定ボタン等を操作することにより変更スケジュールを確定するようにしてもよい(以下同様)。
【0153】
図18は、上記スケジュール変更処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させるスケジュール選択画面の一例を表す図である。
【0154】
図18に示すように、特許案件について「特急出願」、「急ぎ出願」、及び「通常出願」の3種類のスケジュールモードが予め用意されている。この図に示す例では事務所打合せ日の入力欄が設けられており、この入力欄に操作者が事務所打合せ日を入力すると、各スケジュールモードにおいて予定される出願期限がそれぞれ自動的に計算されて表示される。操作者は、これらを参照しつつ、操作部302を用いて所望のスケジュールモードのチェックボックスにチェックを行うことにより、スケジュールモードを選択する。なお、スケジュール選択画面を表示させたもののスケジュール変更処理を行わない場合には、操作者が操作部302を用いて戻り操作を行う(図中「前の画面に戻る」部分にマウスポインタを合わせてクリックする等)と、スケジュール変更処理がキャンセルされる。
【0155】
図19は、上記「特急出願」、「急ぎ出願」、及び「通常出願」の3種類のスケジュールモードのスケジュール内容の一例を表す図である。
【0156】
この図19において、「クレーム作成」は前述した特許事務所打合せ(工程3)、からクレーム受領(工程4)までの間の時間区分であり、「クレームチェック」はクレーム受領(工程4)から知財クレームチェック(工程6)までの時間区分を表している。同様に、「明細書作成」は知財クレームチェック(工程6)の終了から明細書原稿受領(工程7)までの間の時間区分であり、「明細書チェック」は明細書原稿受領(工程7)から知財明細書チェック(工程9)が終了し、出願(工程10)するまでの時間区分を表している。図19に示すように、「特急出願」、「急ぎ出願」のスケジュールモードでは、「通常出願」の場合に比べて各作業工程に対し定められる時間区分がそれぞれ短縮され、結果として全体のスケジュールが短縮されている。
【0157】
なお、上記図18及び図19においては、案件の進捗が進行する前にスケジュールを変更する場合を示したが、本実施形態では、進捗が進行した後の進捗途中でスケジュールを変更することも可能である。例えば、知財クレームチェック(工程6)まで通常出願のスケジュールで進捗を進行させたが、その後急な発表をすることになり出願を急ぐ必要が生じたような場合には、その時点で特権タグラベルTiを用いて特異モード処理に入り、上述したスケジュール変更を行うことで、以降の作業手順について急ぎ出願又は特急出願のスケジュールに変更することも可能である。
【0158】
図20は、上記ステップS500の差し戻し処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0159】
まずステップS501では、制御回路201は、操作者により戻り操作が行われたか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に差し戻し画面(後述の図21参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力した操作入力信号に基づき行う。戻り操作が行われた場合には、判定が満たされて本ルーチンを終了する。一方、戻り操作が行われていない場合には、次のステップS503に移る。
【0160】
ステップS503では、制御回路201は、リーダ400で特権タグラベルTiからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われていない場合には、判定が満たされずに先のステップS501に戻る。一方、特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われた場合には、判定が満たされて次のステップS505に移る。
【0161】
ステップS505では、制御回路201は、作業工程を社内打合せ(工程1)に差し戻す否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に差し戻し画面(後述の図21参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて選択入力した差し戻し先の作業工程を表す選択入力信号に基づき行う。「社内打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS510に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から社内打合せ(工程1)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS515に移る。一方、上記ステップS505において「社内打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS515に移る。
【0162】
次のステップS515では、制御回路201は、作業工程を依頼書発送(工程2)に差し戻す否かを判定する。「依頼書発送」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS520に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から依頼書発送(工程2)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS525に移る。一方、上記ステップS515において「依頼書発送」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS525に移る。
【0163】
次のステップS525では、制御回路201は、作業工程を特許事務所打合せ(工程3)に差し戻す否かを判定する。「特許事務所打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS530に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から特許事務所打合せ(工程3)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS535に移る。一方、上記ステップS525において「特許事務所打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS535に移る。
【0164】
次のステップS535では、制御回路201は、作業工程をクレーム受領(工程4)に差し戻す否かを判定する。「クレーム受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS540に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)からクレーム受領(工程4)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS545に移る。一方、上記ステップS535において「クレーム受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS545に移る。
【0165】
次のステップS545では、制御回路201は、作業工程を発明者クレームチェック(工程5)に差し戻す否かを判定する。「発明者クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS550に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から発明者クレームチェック(工程5)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS555に移る。一方、上記ステップS545において「発明者クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS555に移る。
【0166】
次のステップS555では、制御回路201は、作業工程を知財クレームチェック(工程6)に差し戻す否かを判定する。「知財クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS560に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から知財クレームチェック(工程6)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS565に移る。一方、上記ステップS555において「知財クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS565に移る。
【0167】
次のステップS565では、制御回路201は、作業工程を明細書原稿受領(工程7)に差し戻す否かを判定する。「明細書原稿受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS570に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から明細書原稿受領(工程7)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS575に移る。一方、上記ステップS565において「明細書原稿受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS575に移る。
【0168】
次のステップS575では、制御回路201は、作業工程を発明者明細書チェック(工程8)に差し戻す否かを判定する。「発明者明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS580に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から発明者明細書チェック(工程8)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS585に移る。一方、上記ステップS575において「発明者明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS585に移る。
【0169】
次のステップS585では、制御回路201は、作業工程を知財明細書チェック(工程9)に差し戻す否かを判定する。「知財明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS590に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から知財明細書チェック(工程9)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS595に移る。一方、上記ステップS585において「知財明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS595に移る。
【0170】
ステップS595では、制御回路201は、上記ステップS510、ステップS520、ステップS530、ステップS540、ステップS550、ステップS560、ステップS570、ステップS580、又はステップS590で変更された、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序情報を、データベース203に登録する。そして、本ルーチンを終了する。
【0171】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0172】
図21は、上記差し戻し処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させる差し戻し画面の一例を表す図である。
【0173】
図21に示すように、差し戻し画面には前述した各作業工程1〜9がそれぞれ表示されている。操作者は、操作部302を用いて所望の作業工程のチェックボックスにチェックを行うことにより、差し戻し先の作業工程を選択する。図に示す例では明細書原稿受領(工程7)が選択されているが、これは例えば一度明細書原稿が納入され、発明者明細書チェック(工程8)又は知財明細書チェック(工程9)まで進捗が進行したが、修正事項が生じ、再度特許事務所から修正した明細書原稿が納入されるような場合に、明細書原稿受領(工程7)に進捗を差し戻すことにより、このような特異事例に応じて書類の進捗状況の管理を可能とするものである。その他にも、例えば発明者クレームチェック(工程5)が終了して知財クレームチェック(工程6)まで進捗が進行したが、知財担当者が発明者に資料を要求するために、進捗を発明者クレームチェック(工程5)に差し戻す等、種々の特異事例に応じて進捗状況の管理が可能である。なお、差し戻し画面を表示させたものの差し戻し処理を行わない場合には、操作者が操作部302を用いて戻り操作を行う(図中「前の画面に戻る」部分にマウスポインタを合わせてクリックする等)と、差し戻し処理がキャンセルされる。
【0174】
図22は、上記ステップS800のスキップ処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0175】
まずステップS801では、制御回路201は、操作者により戻り操作が行われたか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301にスキップ画面(後述の図23参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力した操作入力信号に基づき行う。戻り操作が行われた場合には、判定が満たされて本ルーチンを終了する。一方、戻り操作が行われていない場合には、次のステップS803に移る。
【0176】
ステップS803では、制御回路201は、リーダ400で特権タグラベルTiからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われていない場合には、判定が満たされずに先のステップS801に戻る。一方、特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われた場合には、判定が満たされて次のステップS805に移る。
【0177】
ステップS805では、制御回路201は、社内打合せ(工程1)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301にスキップ画面(後述の図23参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて選択入力したスキップ対象の作業工程を表す選択入力信号に基づき行う。「社内打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS810に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である社内打合せ(工程1)を飛ばして次の作業工程である依頼書発送(工程2)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS815に移る。一方、上記ステップS805において「社内打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS815に移る。
【0178】
次のステップS815では、制御回路201は、依頼書発送(工程2)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「依頼書発送」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS820に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である依頼書発送(工程2)を飛ばして次の作業工程である特許事務所打合せ(工程3)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS825に移る。一方、上記ステップS815において「依頼書発送」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS825に移る。
【0179】
次のステップS825では、制御回路201は、特許事務所打合せ(工程3)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「特許事務所打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS830に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である特許事務所打合せ(工程3)を飛ばして次の作業工程であるクレーム受領(工程4)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS835に移る。一方、上記ステップS825において「特許事務所打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS835に移る。
【0180】
次のステップS835では、制御回路201は、クレーム受領(工程4)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「クレーム受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS840に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程であるクレーム受領(工程4)を飛ばして次の作業工程である発明者クレームチェック(工程5)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS845に移る。一方、上記ステップS835において「クレーム受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS845に移る。
【0181】
次のステップS845では、制御回路201は、発明者クレームチェック(工程5)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「発明者クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS850に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である発明者クレームチェック(工程5)を飛ばして次の作業工程である知財クレームチェック(工程6)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS855に移る。一方、上記ステップS845において「発明者クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS855に移る。
【0182】
次のステップS855では、制御回路201は、知財クレームチェック(工程6)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「知財クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS860に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である知財クレームチェック(工程6)を飛ばして次の作業工程である明細書原稿受領(工程7)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS865に移る。一方、上記ステップS855において「知財クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS865に移る。
【0183】
次のステップS865では、制御回路201は、明細書原稿受領(工程7)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「明細書原稿受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS870に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である明細書原稿受領(工程7)を飛ばして次の作業工程である発明者明細書チェック(工程8)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS876に移る。一方、上記ステップS865において「明細書原稿受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS875に移る。
【0184】
次のステップS875では、制御回路201は、発明者明細書チェック(工程8)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「発明者明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS880に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である発明者明細書チェック(工程8)を飛ばして次の作業工程である知財明細書チェック(工程9)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS885に移る。一方、上記ステップS875において「発明者明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS885に移る。
【0185】
次のステップS885では、制御回路201は、知財明細書チェック(工程9)の作業工程をスキップする(飛ばす)か否かを判定する。「知財明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS890に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程である知財明細書チェック(工程9)を飛ばして次の作業工程である出願(工程10)に進捗が進むように変更する。その後、ステップS895に移る。一方、上記ステップS885において「知財明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS895に移る。
【0186】
ステップS895では、制御回路201は、上記ステップS810、ステップS820、ステップS830、ステップS840、ステップS850、ステップS860、ステップS870、ステップS880、又はステップS890で変更された、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序情報を、データベース203に登録する。そして、本ルーチンを終了する。
【0187】
なお、上記制御により、単一の作業工程のみでなく、複数の作業工程をスキップさせることも可能となっている。例えばクレーム受領(工程4)、発明者クレームチェック(工程5)、及び知財クレームチェック(工程6)の3つの作業工程が操作者により選択された場合には、ステップS840、ステップS850、及びステップS860における順序情報の変更がステップS895において全て反映されてデータベース203が更新されるようになっている。
【0188】
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0189】
図23は、上記スキップ処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させるスキップ画面の一例を表す図である。
【0190】
図23に示すように、スキップ画面には前述した作業工程1〜9がそれぞれ表示されている。操作者は、操作部302を用いて所望の作業工程のチェックボックスにチェックを行うことにより、スキップ対象となる作業工程を選択する。図に示す例では、クレーム受領(工程4)、発明者クレームチェック(工程5)、及び知財クレームチェック(工程6)の3つの作業工程が選択されているが、これは例えば全体スケジュールの短縮あるいはクレームチェックを行う担当者が長期不在である等の事情により、クレームチェック工程をスキップさせて明細書原稿のチェック時に併せてクレームチェックを行うような場合に、上記3つの作業工程をスキップすることにより、このような特異事例に応じて書類の進捗状況の管理を可能とするものである。なお、スキップ画面を表示させたもののスキップ処理を行わない場合には、操作者が操作部302を用いて戻り操作を行う(図中「前の画面に戻る」部分にマウスポインタを合わせてクリックする等)と、スキップ処理がキャンセルされる。
【0191】
図24は、上記ステップS900のスキップ補完処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0192】
まずステップS901では、制御回路201は、操作者により戻り操作が行われたか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301にスキップ補完画面(後述の図25参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力した操作入力信号に基づき行う。戻り操作が行われた場合には、判定が満たされて本ルーチンを終了する。一方、戻り操作が行われていない場合には、次のステップS903に移る。
【0193】
ステップS903では、制御回路201は、リーダ400で特権タグラベルTiからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われていない場合には、判定が満たされずに先のステップS901に戻る。一方、特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われた場合には、判定が満たされて次のステップS905に移る。
【0194】
ステップS905では、制御回路201は、上記スキップ処理において社内打合せ(工程1)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301にスキップ補完画面(後述の図25参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて選択入力したスキップ補完対象の作業工程を表す選択入力信号に基づき行う。「社内打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS910に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から社内打合せ(工程1)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS915に移る。一方、上記ステップS905において「社内打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS915に移る。
【0195】
次のステップS915では、制御回路201は、上記スキップ処理において依頼書発送(工程2)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「依頼書発送」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS920に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から依頼書発送(工程2)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS925に移る。一方、上記ステップS915において「依頼書発送」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS925に移る。
【0196】
次のステップS925では、制御回路201は、上記スキップ処理において特許事務所打合せ(工程3)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「特許事務所打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS930に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から特許事務所打合せ(工程3)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS935に移る。一方、上記ステップS925において「特許事務所打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS935に移る。
【0197】
次のステップS935では、制御回路201は、上記スキップ処理においてクレーム受領(工程4)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「クレーム受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS940に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)からクレーム受領(工程4)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS945に移る。一方、上記ステップS935において「クレーム受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS945に移る。
【0198】
次のステップS945では、制御回路201は、上記スキップ処理において発明者クレームチェック(工程5)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「発明者クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS950に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から発明者クレームチェック(工程5)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS955に移る。一方、上記ステップS945において「発明者クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS955に移る。
【0199】
次のステップS955では、制御回路201は、上記スキップ処理において知財クレームチェック(工程6)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「知財クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS960に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から知財クレームチェック(工程6)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS965に移る。一方、上記ステップS955において「知財クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS965に移る。
【0200】
次のステップS965では、制御回路201は、上記スキップ処理において明細書原稿受領(工程7)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「明細書原稿受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS970に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から明細書原稿受領(工程7)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS975に移る。一方、上記ステップS965において「明細書原稿受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS975に移る。
【0201】
次のステップS975では、制御回路201は、上記スキップ処理において発明者明細書チェック(工程8)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「発明者明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS980に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から発明者明細書チェック(工程8)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS985に移る。一方、上記ステップS975において「発明者明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS985に移る。
【0202】
次のステップS985では、制御回路201は、上記スキップ処理において知財明細書チェック(工程9)の作業工程がスキップされている場合に、当該工程をスキップ補完するか否かを判定する。「知財明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS990に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序に関する順序情報を、対応する作業工程(進行中の作業工程)から知財明細書チェック(工程9)に進捗が戻るように変更する。その後、ステップS995に移る。一方、上記ステップS985において「知財明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS995に移る。
【0203】
ステップS995では、制御回路201は、上記ステップS910、ステップS920、ステップS930、ステップS940、ステップS950、ステップS960、ステップS970、ステップS980、又はステップS990で変更された、対象案件の進捗関連情報に含まれる作業工程の順序情報を、データベース203に登録する。そして、本ルーチンを終了する。
【0204】
なお、上記制御により、単一の作業工程の補完のみでなく、複数の作業工程がスキップされている場合にはそれら複数の作業工程を補完させることも可能である。
【0205】
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0206】
図25は、上記スキップ補完処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させるスキップ補完画面の一例を表す図である。
【0207】
図25に示すように、スキップ補完画面には前述した作業工程1〜9がそれぞれ表示されている。操作者は、操作部302を用いて所望の作業工程のチェックボックスにチェックを行うことにより、スキップ対象となる作業工程を選択する。図に示す例では、発明者明細書チェック(工程8)が選択されているが、これは例えば明細書チェック時に発明者が長期不在である等の事情により、発明者明細書チェック(工程8)をスキップさせて進捗を進行させていた場合に、発明者が戻ってきたために発明者明細書チェック(工程8)に進捗を戻してスキップ補完することにより、このような特異事例に応じて書類の進捗状況の管理を可能とするものである。なお、スキップ補完画面を表示させたもののスキップ補完処理を行わない場合には、操作者が操作部302を用いて戻り操作を行う(図中「前の画面に戻る」部分にマウスポインタを合わせてクリックする等)と、スキップ補完処理がキャンセルされる。
【0208】
図26は、上記ステップS1100の状態情報付加処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0209】
まずステップS1101では、制御回路201は、操作者により戻り操作が行われたか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に状態付加画面(後述の図27参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力した操作入力信号に基づき行う。戻り操作が行われた場合には、判定が満たされて本ルーチンを終了する。一方、戻り操作が行われていない場合には、次のステップS1103に移る。
【0210】
ステップS1103では、制御回路201は、リーダ400で特権タグラベルTiからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われていない場合には、判定が満たされずに先のステップS1101に戻る。一方、特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われた場合には、判定が満たされて次のステップS1105に移る。
【0211】
ステップS1105では、制御回路201は、社内打合せ(工程1)に状態情報を付加するか否かを判定する。この判定は、制御回路201が、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に状態付加画面(後述の図27参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて選択入力した状態情報付加対象の作業工程を表す選択入力信号に基づき行う。「社内打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1110に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、社内打合せ(工程1)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1115に移る。一方、上記ステップS1105において「社内打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1115に移る。
【0212】
次のステップS1115では、制御回路201は、依頼書発送(工程2)に状態情報を付加するか否かを判定する。「依頼書発送」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1120に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、依頼書発送(工程2)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1125に移る。一方、上記ステップS1115において「依頼書発送」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1125に移る。
【0213】
次のステップS1125では、制御回路201は、特許事務所打合せ(工程3)に状態情報を付加するか否かを判定する。「特許事務所打合せ」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1130に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、特許事務所打合せ(工程3)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1135に移る。一方、上記ステップS1125において「特許事務所打合せ」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1135に移る。
【0214】
次のステップS1135では、制御回路201は、クレーム受領(工程4)に状態情報を付加するか否かを判定する。「クレーム受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1140に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、特許クレーム受領(工程4)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1145に移る。一方、上記ステップS1135において「クレーム受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1145に移る。
【0215】
次のステップS1145では、制御回路201は、発明者クレームチェック(工程5)に状態情報を付加するか否かを判定する。「発明者クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1150に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、発明者クレームチェック(工程5)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1155に移る。一方、上記ステップS1145において「発明者クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1155に移る。
【0216】
次のステップS1155では、制御回路201は、知財クレームチェック(工程6)に状態情報を付加するか否かを判定する。「知財クレームチェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1160に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、知財クレームチェック(工程6)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1165に移る。一方、上記ステップS1155において「知財クレームチェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1165に移る。
【0217】
次のステップS1165では、制御回路201は、明細書原稿受領(工程7)に状態情報を付加するか否かを判定する。「明細書原稿受領」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1170に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、明細書原稿受領(工程7)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1175に移る。一方、上記ステップS1165において「明細書原稿受領」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1175に移る。
【0218】
次のステップS1175では、制御回路201は、発明者明細書チェック(工程8)に状態情報を付加するか否かを判定する。「発明者明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1180に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、発明者明細書チェック(工程8)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1185に移る。一方、上記ステップS1175において「発明者明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1185に移る。
【0219】
次のステップS1185では、制御回路201は、知財明細書チェック(工程9)に状態情報を付加するか否かを判定する。「知財明細書チェック」が選択されている場合には、判定が満たされてステップS1190に移り、制御回路201は、対象案件の進捗関連情報に、上記状態付加画面において操作者により入力された、知財明細書チェック(工程9)の作業状態を表す付加情報を付加するように変更する。その後、ステップS1195に移る。一方、上記ステップS1185において「知財明細書チェック」が選択されていない場合には、判定が満たされずに次のステップS1195に移る。
【0220】
ステップS1195では、制御回路201は、上記ステップS1110、ステップS1120、ステップS1130、ステップS1140、ステップS1150、ステップS1160、ステップS1170、ステップS1180、又はステップS1190で対象案件の進捗関連情報に付加された各作業工程の状態情報を、データベース203に登録する。そして、本ルーチンを終了する。
【0221】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0222】
図27は、上記状態情報付加処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させる状態付加画面の一例を表す図である。
【0223】
図27に示すように、状態付加画面には、作業状態を入力する作業状態入力欄と、前述した作業工程1〜9がそれぞれ表示されている。操作者は、操作部302を用いて所望の作業工程のチェックボックスにチェックを行うことにより、状態情報付加対象となる作業工程を選択すると共に、作業状態入力欄に作業状態を入力する。図に示す例では、作業状態入力欄に「知財担当者不在のため保留」と入力されると共に、知財明細書チェック(工程9)が選択されているが、これは明細書チェック時に知財担当者が不在であることにより明細書のチェックができない場合に、知財明細書チェック(工程9)を保留状態とすることにより、理由を明確にして進捗を保留させておくことができ、このような特異事例に応じて書類の進捗状況の管理を可能とするものである。なお、状態付加画面を表示させたものの状態情報付加処理を行わない場合には、操作者が操作部302を用いて戻り操作を行う(図中「前の画面に戻る」部分にマウスポインタを合わせてクリックする等)と、状態情報付加処理がキャンセルされる。
【0224】
図28は、上記状態情報付加処理により状態情報を付加した場合の、進捗一覧表示における表示の一例を表す図である。
【0225】
この図28に示す例では、状態情報付加処理により状態情報を付加した後に、前述した通常モード処理に入り進捗一覧表示を行うと、状態情報を付加した作業工程には識別マークMが表示される。そして、操作者が当該識別マークMが付与された作業工程にマウスを合わせると、その工程の状態情報がポップアップ表示される。なお、各作業工程の期限を併せて表示するようにしてもよい。また、所定期間経過後に、対応する作業工程の表示態様を変化させたり別途警告表示を行う等により、操作者に対し作業状態の再確認を促すようにしてもよい。
【0226】
図29は、上記ステップS1200の更新ストップ処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0227】
まずステップS1210では、制御回路201は、リーダ400で特権タグラベルTiからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われるまで本ステップを繰り返し、特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われた場合には、判定が満たされて次のステップS1220に移る。
【0228】
ステップS1220では、制御回路201は、主タグラベルTa及び従タグラベルTcによる進捗更新を不可能とするように主タグラベルTa及び従タグラベルTcを無効化する。具体的には、データベース203に格納された、更新ストップ対象である案件に対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcのタグIDと、当該案件の案件情報及び進捗関連情報との関連付け情報を、その関連付けがなくなるように変更し、登録する。これにより、その後前述した進捗更新処理において主タグラベルTa又は従タグラベルTcの情報読み取りが行われても、制御回路201は、取得したタグIDに基づき対応する案件の案件情報及び進捗関連情報をデータベース203から読み出すことができなくなるため、更新が不可能となる。そして、本ルーチンを終了する。
【0229】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0230】
図30は、上記更新ストップ処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させる更新ストップ画面の一例を表す図である。この図30に示すように、更新ストップ画面には、操作者に特権タグラベルTiの読み取りを促す表示が行われる。なお、更新ストップ画面を表示させたものの更新ストップ処理を行わない場合には、操作者が操作部302を用いて戻り操作を行う(図中「前の画面に戻る」部分にマウスポインタを合わせてクリックする等)と、更新ストップ処理がキャンセルされる。
【0231】
上記更新ストップ処理は、例えば進捗途中の案件において、先行技術調査等により極めて近い先行技術が発見され出願を断念する場合等に行われるものであり、このような場合に更新ストップすることにより、このような特異事例に応じて書類の進捗状況の管理を可能とするものである。
【0232】
図31は、上記ステップS1300の案件併合処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0233】
ますステップS1310では、制御回路201は、通信回線NWを介してPC300の制御回路303に制御信号を送信して表示部301に案件併合画面(後述の図32参照)を表示させ、操作者がその画面に基づいてPC300の操作部302を用いて入力した、併合する案件の案件情報(例えば知財整理番号)を通信回線NWを介して入力する。
【0234】
次のステップS1320では、制御回路201は、リーダ400で特権タグラベルTiからタグIDの読み取りを行ったか否かを判定する。特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われない場合には、判定が満たされずに上記ステップS1310に戻る。一方、特権タグラベルTiのタグIDの読み取りが行われた場合には、判定が満たされて次のステップS1330に移る。
【0235】
ステップS1330では、制御回路201は、特異モード処理の処理対象となっている案件(前述のステップS2005で選択された案件。以下適宜「カレント案件」と記載する)と、上記ステップS1310で入力した案件(以下適宜「併合案件」と記載する)とを併合して単一の案件として進捗状況を管理するにあたり、進捗管理を行うための代表無線タグを決定する。ここでは、カレント案件と併合案件の両案件に対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcをそれぞれ代表無線タグに決定する(言い換えれば、カレント案件と併合案件とのそれぞれに対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcをカレント案件に対応するものとして単一化する)。具体的には、カレント案件及び併合案件の2つの案件にそれぞれ対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcのタグIDが、代表案件であるカレント案件の案件情報及び進捗関連情報に関連付けられるように、データベース203に格納された関連付け情報を変更する。そして、次のステップS1340で、変更した情報をデータベース203に登録し、本ルーチンを終了する。
【0236】
上記制御により、案件併合処理を行った後、前述した進捗更新処理において上記カレント案件及び併合案件の2つの案件にそれぞれ対応した主タグラベルTa又は従タグラベルTcの情報読み取りが行われると、制御回路201は、カレント案件のみに対応する案件の案件情報及び進捗関連情報を更新する。その結果、併合案件をカレント案件に併合した状態で、単一の案件として進捗状況を管理することができる。
【0237】
なお、上記ステップS1330は、特許請求の範囲各項記載の複数の事象における書類処理の進捗状況を、複数の事象を代表する単一の事象の進捗状況として管理する場合に、代表である単一の事象に対応する代表無線タグを決定する代表タグ決定手段を構成する。
【0238】
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0239】
図32は、上記案件併合処理において、制御回路201がPC300の表示部301に表示させる案件併合画面の一例を表す図である。
【0240】
図32に示すように、案件併合画面には、案件情報(この例では知財整理番号)を入力するための案件情報入力欄が表示されている。操作者は、操作部302を用いて所望の案件の案件情報の入力を行うことにより、カレント案件に併合する併合案件の選択を行う。なお、上記では2件の案件を併合する場合を例にとって説明したが、これに限られず、3件以上の案件を併合することも可能である。なお、案件併合画面を表示させたものの案件併合処理を行わない場合には、操作者が操作部302を用いて戻り操作を行う(図中「前の画面に戻る」部分にマウスポインタを合わせてクリックする等)と、案件併合処理がキャンセルされる。
【0241】
上記案件併合処理は、例えば複数の出願案件を基礎としてパリ条約上の優先権又は国内優先権を主張した出願を行うような場合等に行われるものであり、このような場合に対応する案件の併合を行うことにより、このような特異事例に応じて書類の進捗状況の管理を可能とするものである。
【0242】
以上説明した実施形態の特許進捗管理システムPSにおいては、少なくとも1つの特許出願案件の書類処理の進捗又は進捗予定に関する進捗関連情報が、データベース203に格納保持されている。このデータベース203中の各案件に対応する進捗関連情報を、各案件の実際の進捗状況に合わせて更新することで、当該進捗関連情報を用いて各案件における書類処理の進捗状況を一元管理することができる。
【0243】
一方、スケジュール変更や作業手順の変更等の案件の進捗に関わる特異事例が発生した場合には、リーダ400で特権タグラベルTiから無線通信を介して情報を取得することで、サーバ200の制御回路201が、データベース203に格納保持された進捗関連情報を特異事例に対応するように変更する。これにより、変更された進捗関連情報を用いて、特異事例に対応しつつ事象の進捗状況を管理することができる。
【0244】
このように、本実施形態の特許進捗管理システムPSによれば、少なくとも1つの案件における書類処理の進捗状況を一元管理することができ、且つ、進捗に関する特異事例が生じた場合にも、特異事例に対応しつつ進捗状況を管理することができる。
【0245】
また、本実施形態では特に、リーダ400で特権タグラベルTiのタグIDを取得した場合に、特異事例選択画面W1で予め設定された複数の特異事例の中から少なくとも1つの特異事例を選択し、この選択された特異事例の内容に応じ、サーバ200の制御回路201がデータベース203に格納保持された進捗関連情報を変更する。これにより、種々の特異事例の中から操作者が選択した所望の特異事例に応じて進捗関連情報を変更することができるので、所望の特異事例に対応しつつ事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0246】
また、本実施形態では特に、リーダ400により特権タグラベルTiからタグIDを取得すると、サーバ200の制御回路201がステップS400のスケジュール変更処理において、データベース203に格納保持された進捗関連情報に含まれる作業工程の時間区分の長さに関するスケジュール情報を変更する。これにより、案件の進捗進行前又は進捗途中で当初予定したスケジュールを変更する必要が生じた場合であっても、当該変更したスケジュールに対応しつつ事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0247】
また、本実施形態では特に、リーダ400により特権タグラベルTiからタグIDを取得すると、サーバ200の制御回路201がステップS500、ステップS800、又はステップS900の差し戻し処理、スキップ処理、又はスキップ補完処理において、データベース203に格納保持された進捗関連情報に含まれる作業手順の順序に関する順序情報を、特異事例に対応するように変更する。これにより、事象の進捗途中で作業手順の順序を変更する必要が生じた場合に、これに対応して作業手順の順序を変更しつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0248】
また、本実施形態では特に、リーダ400により特権タグラベルTiからタグIDを取得すると、サーバ200の制御回路201がステップS500の差し戻し処理において、対応する作業工程から所定順序におけるその前段の作業工程に進捗が戻るように、順序情報を変更する。これにより、案件の進捗途中で作業工程を差し戻す必要が生じた場合に、これに対応して作業工程を差し戻しつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0249】
また、本実施形態では特に、リーダ400により特権タグラベルTiからタグIDを取得すると、サーバ200の制御回路201がステップS800のスキップ処理において、対応する作業工程を飛ばして所定順序におけるその後段の作業工程に進捗が進むように、順序情報を変更する。これにより、案件の進捗途中で作業工程を飛ばして次の作業工程に進む必要が生じた場合に、これに対応して作業手順をスキップさせつつ、事象における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0250】
また、本実施形態では特に、サーバ200の制御回路201がステップS800のスキップ処理で対応する作業工程を飛ばして次の作業工程に進捗が進むように順序情報を変更した場合に、必要に応じ、ステップS900のスキップ補完処理で対応する作業工程から飛ばされた作業工程に進捗が戻るように、順序情報を変更する。これにより、案件の進捗途中で作業工程を飛ばして次の作業工程に進めたが、その後飛ばした作業工程を実行する必要が生じた場合に、これに対応して飛ばした作業工程に進捗を戻しつつ、案件における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0251】
また、本実施形態では特に、リーダ400により特権タグラベルTiからタグIDを取得すると、サーバ200の制御回路201がステップS1100の状態情報付加処理において、対応する作業工程における作業状態を表す作業状態情報を、データベース203に格納保持された進捗関連情報に付加する。これにより、案件の進捗途中で何らかの事情により作業工程を保留する必要が生じた場合等に、これに対応して作業手順を保留状態にしつつ、案件における書類処理の進捗状況を管理することができる。
【0252】
また、本実施形態では特に、各案件ごとに作業工程に対応して作成された主タグラベルTa及び従タグラベルTcに対し、リーダ400でタグIDを取得すると、サーバ200の制御回路201がステップS200の進捗更新処理において、データベース203に格納保持された進捗関連情報を、所定の作業工程まで進捗が進行するように変更する。これにより、データベース203中の各案件に対応する進捗関連情報が各案件の実際の進捗状況に合わせてそれぞれ更新されるので、当該進捗関連情報を用いて各案件における書類処理の進捗状況を一元管理することができる。
【0253】
また、本実施形態では特に、サーバ200の制御回路201がステップS1200の更新ストップ処理において、主タグラベルTa及び従タグラベルTcを無効化した場合、サーバ200の制御回路201が、リーダ400で主タグラベルTa及び従タグラベルTcのタグIDを取得しても、データベース203に格納保持された進捗関連情報の更新を行わない。これにより、案件の進捗途中で何らかの事情により案件の進捗を停止する必要が生じた場合に、これに対応して進捗を停止し、その後進捗が進行しないようにすることができる。
【0254】
また、本実施形態では特に、サーバ200の制御回路201が、ステップS1330において複数の案件を代表する単一の案件に対応する代表無線タグを決定することにより、複数の案件における書類処理の進捗状況を単一の事象の進捗状況として一元管理することができる。
【0255】
また、本実施形態では特に、サーバ200の制御回路201が、ステップS1330において複数の案件にそれぞれ対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcを、代表である単一の案件に対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcとして単一化する。これにより、サーバ200の制御回路201が、単一化された複数案件の主タグラベルTa及び従タグラベルTcのうちいずれの案件に対応する主タグラベルTa又は従タグラベルTcのタグIDをリーダ400で読み取った場合にも、対応する単一の案件の進捗関連情報を更新する。したがって、何らかの事情により複数の事象の進捗を単一の事象として一元管理する必要が生じた場合に、これに対応して単一の事象における書類処理の進捗状況として管理することができる。
【0256】
また、本実施形態では特に、データベース203は、特許出願案件の明細書作成時における書類処理の進捗状況に関する進捗関連情報を格納保持する。これにより、複数の特許出願案件における明細書等の書類処理の進捗状況を一元管理することができ、且つ、スケジュール変更(特急出願、急ぎ出願等)や作業工程の変更(修正後の明細書の再納入など)等、進捗に関する特異事例が生じた場合にも、特異事例に対応して進捗状況を管理することができる。
【0257】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0258】
(1)スキップした工程があることを報知する場合
上記実施形態では特に記載しなかったが、スキップ処理においてスキップさせた作業工程がある場合に、その旨を操作者に報知し、スキップ補完するか否かを確認するようにしてもよい。
【0259】
図33は、制御回路201がPC300の表示部301に表示させる、上記報知画面W2の一例を表す図である。この図33に示すように、報知画面W2(報知手段)はスキップ補完するか否を確認するためのメッセージを表示することにより、操作者に対しスキップ補完するか否かを選択するように促す。この画面は、例えば特許進捗管理システムPSへのログイン時等に表示される。操作者が特権タグラベルTiをリーダ400で読み取らせた場合には、前述したステップS900のスキップ補完処理に直接移行する。一方、操作者が特権タグラベルTi以外の操作者タグラベルや主タグラベルTa、又は従タグラベルTcを読み取らせた場合には、前述したステップS1000の通常モード処理に移行する。
【0260】
本変形例においては、スキップ処理で対応する作業工程を飛ばして次の作業工程に進捗が進むように順序情報を変更した場合に、報知画面W2がその旨を操作者に報知する。これにより、案件の進捗途中で作業工程を飛ばして次の作業工程に進めたが、その後飛ばした作業工程を実行する必要が生じた場合に、操作者がその作業工程を実行することを忘れるのを防止することができる。
【0261】
(2)複数の無線タグのうち1つを代表化し、その他を無効化する場合
上記実施形態では、サーバ200の制御回路201が、案件併合処理中のステップS1330において、カレント案件と併合案件の両案件に対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcをそれぞれ代表無線タグに決定して無線タグの単一化を行うようにしたが、これに限られない。すなわち、例えばカレント案件と併合案件にそれぞれ対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcのうち、一方の案件に対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcを代表化し、他方を無効化するようにしてもよい。
【0262】
この場合、サーバ200の制御回路201は、ステップS200の進捗更新処理において、代表化された主タグラベルTa又は従タグラベルTcのタグIDをリーダ400で取得した場合には、対応する案件の進捗関連情報を更新し、無効化された主タグラベルTa又は従タグラベルTcのタグIDをリーダ400で取得した場合には、対応する案件の進捗関連情報を更新しない。このようにすることで、何らかの事情により複数の案件の進捗を単一の案件として一元管理する必要が生じた場合に、これに対応して単一の案件における書類処理の進捗状況として管理することができる。
【0263】
(3)新たに無線タグを作成する場合
上記実施形態では、案件併合処理において、カレント案件と併合案件の両案件に対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcをそれぞれ代表無線タグに決定して無線タグの単一化を行うようにしたが、これに限られない。すなわち、例えば併合後の単一の案件に対応する新規な主タグラベルTa及び従タグラベルTcを作成し、元のカレント案件と併合案件の両案件に対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcをそれぞれ無効化するようにしてもよい。
【0264】
本変形例においては、サーバ200の制御回路201が、案件併合処理中のステップS1330において、複数案件のそれぞれに対応する主タグラベルTa及び従タグラベルTcを全て無効化すると共に、併合後の単一の案件に対応する新規な主タグラベルTa′及び従タグラベルTc′(図示せず)を作成するための作成指示信号をタグラベル作成装置100に出力する。その結果、タグラベル作成装置100は、搬送装置109でタグテープ103が搬送され、このタグテープ103に対し印字ヘッド105で所定の印字が行われ、タグテープ103に備えられた無線タグ回路素子Toに対し高周波回路101及びアンテナ106で無線通信によるアクセス(情報読み取り又は情報書き込み)が行われ、主タグラベルTa′及び従タグラベルTc′(第3無線タグ)を作成する。これにより、サーバ200の制御回路201は、ステップS200の進捗更新処理において、作成された主タグラベルTa′又は従タグラベルTc′のタグIDをリーダ400で取得した場合に、対応する単一の案件の進捗関連情報を更新する。このようにすることで、何らかの事情により複数の案件の進捗を単一の案件として一元管理する必要が生じた場合に、これに対応して単一の案件における書類処理の進捗状況として管理することができる。
【0265】
(4)その他
上記実施形態では、無線タグとしてラベル状に形成した無線タグラベルTを用いるようにしたが、これに限られず、例えばICカード等、無線通信を介して外部と情報の送受信が可能であれば、他のタグ媒体を用いてもよい。
【0266】
また上記実施形態では、各無線タグラベルTの無線タグ回路素子ToにはタグIDを記憶させておき、これと関連付けられた情報をデータベース203から検索し、読み出して用いるようにしたが、これに限られない。すなわち、特異事例情報そのもの(スケジュール変更、差し戻し、スキップ等)を特権タグラベルTiの無線タグ回路素子Toに記憶させ、事象関連情報そのもの(案件情報等)を主タグラベルTa及び従タグラベルTcの無線タグ回路素子Toに記憶させるようにしてもよい。
【0267】
また、上記実施形態では作業工程を11項目としたが、これに限定するものではなく、適宜項目を置換又は付加等してもよい。例えば、上記では特許事務所よりクレームと明細書原稿を別々に受領するようにしたが、まとめて特許明細書として受領するようにしてもよい。また例えば、上記では作業工程を審査請求までとしているが、意見書又は補正書提出等の中間手続き、及び拒絶査定不服審判請求などの審判手続き等、その後の工程を加えてもよい。
【0268】
また、上記では、書類処理進捗管理システムを特許進捗を管理する特許進捗管理システムに適用し、特許出願に係る書類についてその内容をチェックすることにより工程が進む場合を例示したが、その他の種類の書類処理、例えばイラスト作成について工程分けがされているような場合に、書類について色を塗ったり書き込みを行ったりすることにより工程が進むような場合についても適用可能である。
【0269】
さらに、上記では捗表示装置としてのPC300を特許案件の進捗管理を行う特許進捗管理システムに適用した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば種々の稟議書の処理管理、固定資産の取得から廃棄までの進捗管理(見積もり、申請書、伝票、納品書、検収、廃棄申請等)、プロジェクトにおける複数のワークフローの管理、さらには工事現場における工程管理等、複数の作業手順により完遂される事象の進捗状況を管理するシステムであれば、他のシステムにも適用可能である。
【0270】
また、以上においては、無線タグラベルTの無線タグ回路素子Toとリーダ400のアンテナ401との間で行われる無線通信について特に説明しなかったが、例えばUHF帯を用いた電波通信により情報送受信を行ってもよいし、リーダ400のアンテナ401及び無線タグ回路素子To側のタグ側アンテナ151としてコイル状のループアンテナを用い、HF帯を用いて磁気誘導(電磁誘導、磁気結合、その他電磁界を介して行われる非接触方式を含む)により情報送受信を行うようにしてもよい。
【0271】
また、以上においては、印字及び無線タグ回路素子Toへのアクセス(書き込み)の終了したタグテープ103をカッタ107で切断して無線タグラベルTを作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベルに対応した所定の大きさに予め分離されたラベル台紙(いわゆるダイカットラベル)がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、カッタ107で切断しなくても、タグテープ103が排出口から排出されてきた後にラベル台紙(アクセス済みの無線タグ回路素子Toが備えられかつ対応する印字がなされたもの)のみをテープから剥がして無線タグラベルTを作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。
【0272】
さらに、以上は、タグテープ103がリール部材の周りに巻回されてタグテープロール104(又はタグテープロール104を備えたカートリッジ)を構成し、このロール104からタグテープ103が繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、無線タグ回路素子Toが少なくとも一つ配置された長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックして(例えばトレイ状のものに平積み積層して)カートリッジ化し、このカートリッジをタグラベル作成装置側のカートリッジホルダに装着して、上記収納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行い無線タグラベルTを作成するようにしてもよい。
【0273】
さらには上記ロールを直接タグラベル作成装置側に着脱可能に装着する構成や、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシートをタグラベル作成装置外より1枚ずつ所定のフィーダ機構によって移送しタグラベル作成装置内へ供給する構成も考えられ、さらにはタグテープロール104(又はこれを備えたカートリッジ)のようなタグラベル作成装置本体側に着脱可能なものにも限られず、装置本体側に着脱不能のいわゆる据え付け型あるいは一体型としてタグテープロール104を設けることも考えられる。この場合も同様の効果を得る。
【0274】
また、以上においては、タグテープに直接印字を行う方式(いわゆるノンラミネートタイプ)であったが、これに限られず、無線タグ回路素子Toを備えたタグテープ103とは別のカバーフィルム(被印字媒体)に印字を行ってこれらを貼り合わせる方式(いわゆるラミネートタイプ)に本発明を適用してもよい。
【0275】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0276】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0277】
【図1】本発明の書類処理進捗管理システムの一実施形態である特許進捗管理システムを表すシステム構成図である。
【図2】特許進捗管理システムのシステム構成を表すシステム構成図である。
【図3】タグラベル作成装置の詳細構成を表す構成図である。
【図4】無線タグ回路素子の機能的構成を表す機能ブロック図である。
【図5】サーバの制御回路によって行われる制御手順を表すフローチャートである。
【図6】通常モード処理の詳細の詳細手順を表すフローチャートである。
【図7】通常モード処理において、制御回路がPCの表示部に表示させるモード選択画面の一例を表す図である。
【図8】ラベル発行処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】主タグラベル発行処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】従タグラベル発行処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図11】タグラベル作成装置の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図12】進捗更新処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図13】進捗一覧表示処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図14】PCの表示部に表示される進捗一覧表示の一例を表す図である。
【図15】特異モード処理の詳細の詳細手順を表すフローチャートである。
【図16】特異モード処理において、制御回路がPCの表示部に表示させる特異事例選択画面の一例を表す図である。
【図17】スケジュール変更処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図18】スケジュール変更処理において、制御回路がPCの表示部に表示させるスケジュール選択画面の一例を表す図である。
【図19】特急出願、急ぎ出願、及び通常出願の3種類のスケジュールモードのスケジュール内容の一例を表す図である。
【図20】差し戻し処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図21】差し戻し処理において、制御回路がPCの表示部に表示させる差し戻し画面の一例を表す図である。
【図22】スキップ処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図23】スキップ処理において、制御回路がPCの表示部に表示させるスキップ画面の一例を表す図である。
【図24】スキップ補完処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図25】スキップ補完処理において、制御回路がPCの表示部に表示させるスキップ補完画面の一例を表す図である。
【図26】状態情報付加処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図27】状態情報付加処理において、制御回路がPCの表示部に表示させる状態付加画面の一例を表す図である。
【図28】状態情報付加処理により状態情報を付加した場合の、進捗一覧表示における表示の一例を表す図である。
【図29】更新ストップ処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図30】更新ストップ処理において、制御回路がPCの表示部に表示させる更新ストップ画面の一例を表す図である。
【図31】案件併合処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図32】案件併合処理において、制御回路がPCの表示部に表示させる案件併合画面の一例を表す図である。
【図33】スキップした工程があることを報知する変形例において、制御回路がPCの表示部に表示させる報知画面の一例を表す図である。
【符号の説明】
【0278】
100 タグラベル作成装置
101 高周波回路(タグアクセス手段)
103 タグテープ(タグ媒体)
105 印字ヘッド(印字手段)
106 アンテナ(タグアクセス手段)
109 搬送装置(搬送手段)
150 IC回路部
151 タグ側アンテナ
201 制御回路(データベース更新手段)
203 データベース
400 リーダ
PS 特許進捗管理システム(書類処理進捗管理システム)
Ti 特権タグラベル(第1無線タグ)
To 無線タグ回路素子
W1 特異事例選択画面(特異事例選択手段)
W2 報知画面(報知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め、所定順序の時間区分に沿って設定された複数の作業手順により完遂される少なくとも1つの事象の書類処理の進捗又は進捗予定に関する進捗関連情報を格納保持するデータベースと、
前記事象の進捗に関わる特異事例に対応する特異事例情報を記憶する第1無線タグと、
前記第1無線タグに記憶された前記特異事例情報を無線通信を介し取得するリーダと、
前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報を、前記特異事例に対応するように変更するデータベース更新手段と
を有することを特徴とする書類処理進捗管理システム。
【請求項2】
前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、予め設定された複数の特異事例の中から少なくとも1つの特異事例を選択可能な特異事例選択手段をさらに有し、
前記データベース更新手段は、
前記特異事例選択手段で選択された前記特異事例の内容に応じ、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報を変更する
ことを特徴とする請求項1記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項3】
前記データベース更新手段は、
前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記特異事例選択手段の選択結果に基づき、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報に含まれる前記作業手順の前記時間区分の長さに関するスケジュール情報を変更するスケジュール変更手段を有する
ことを特徴とする請求項2記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項4】
前記データベース更新手段は、
前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記特異事例選択手段の選択結果に基づき、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報に含まれる前記作業手順の順序に関する順序情報を、前記特異事例に対応するように変更する順序変更手段を有する
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項5】
前記順序変更手段は、
対応する作業手順から前記所定順序におけるその前段の作業手順に進捗が戻るように、前記順序情報を変更する差し戻し手段を有する
ことを特徴とする請求項4記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項6】
前記順序変更手段は、
対応する作業手順を飛ばして前記所定順序におけるその後段の作業手順に進捗が進むように、前記順序情報を変更するスキップ手段を有する
ことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項7】
前記順序変更手段は、
前記スキップ手段で前記順序情報を変更した場合に、必要に応じ、対応する作業手順から前記飛ばされた作業手順に進捗が戻るように、前記順序情報を変更するスキップ補完手段を有する
ことを特徴とする請求項6記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項8】
前記スキップ手段で前記順序情報を変更した場合に、その旨を操作者に報知する報知手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項6又は請求項7記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項9】
前記データベース更新手段は、
前記リーダで前記第1無線タグの特異事例情報を取得した場合に、前記特異事例選択手段の選択結果に基づき、対応する作業手順における作業状態を表す作業状態情報を、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報に付加する状態情報付加手段を有する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか1項記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項10】
各事象ごとに前記作業手順に対応して作成され、前記事象又は前記作業手順に対応する事象関連情報を記憶する第2無線タグをさらに有し、
前記データベース更新手段は、
前記リーダで前記第2無線タグの事象関連情報を取得した場合に、前記データベースに格納保持された前記進捗関連情報を、所定の前記作業手順まで進捗が進行するように変更する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項11】
前記第2無線タグを、前記進捗の更新を不可能とするように無効化する無効化手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項10記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項12】
複数の前記事象における書類処理の進捗状況を、前記複数の事象を代表する単一の前記事象の進捗状況として管理する場合に、前記代表である単一の事象に対応する代表無線タグを決定する代表タグ決定手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項10又は請求項11記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項13】
前記代表タグ決定手段は、
前記複数の事象にそれぞれ対応する複数の前記第2無線タグを、前記代表である単一の事象に対応する無線タグとして単一化する
ことを特徴とする請求項12記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項14】
前記代表タグ決定手段は、
前記複数の事象にそれぞれ対応する複数の前記第2無線タグの中から前記代表無線タグを決定すると共に、その他の前記第2無線タグを無効化する
ことを特徴とする請求項12記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項15】
情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグ側アンテナとを備えた無線タグ回路素子が配置されたタグ媒体を搬送するための搬送手段、前記搬送手段で搬送されるタグ媒体又はこれに貼り合わされる被印字媒体に所定の印字を行う印字手段、前記無線タグ回路素子にアクセスを行うタグアクセス手段を有し、前記第1無線タグ及び第2無線タグを作成するタグラベル作成装置をさらに有し、
前記代表タグ決定手段は、
前記複数の事象にそれぞれ対応する複数の前記第2無線タグを無効化すると共に、前記複数の事象又は前記作業手順に対応する事象関連情報を記憶する単一の第3無線タグを作成するための作成指示信号を前記タグラベル作成装置に出力する
ことを特徴とする請求項12記載の書類処理進捗管理システム。
【請求項16】
前記データベースは、
特許出願の明細書作成時における書類処理の進捗状況に関する情報を格納保持する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項記載の書類処理進捗管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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