説明

書類管理装置、画像読取装置、書類管理システム、書類管理方法、及びプログラム

【課題】人の目視確認に頼らず、書類を電子データ化してデータベースに登録できる書類管理システムを提供する。
【解決手段】医師は、患者から提出された外来基本箋110と、書類印刷用端末10によって印刷された記入用カルテ100又はその他診療記録とを受け取り、診察又は検査の結果などを記入用カルテ100又はその他診療記録に記入して、1枚目を外来基本箋110に、2枚目以降を記入済みの記入用カルテ100又はその他診療記録にして重ねて登録書類束120を作成する。そして、医師は、書類登録用端末30を操作して、スキャナ40に登録書類束120をまとめて読み取らせることで、書類管理サーバ50に格納されているデータベースに記入用カルテ100又はその他診療記録の画像データ又はテキストデータを登録することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、カルテデータファイルを含む受診者情報を各受診者に割り当てられた受診者識別子に対応付けて管理する電子カルテデータベースに、医師や受診者等がフリーハンドで筆記した文書の画像又はテキスト情報(カルテデータファイル)を受診者識別子に対応付けて、登録する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−280205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、人の目視確認に頼らず、書類を電子データ化してデータベースに登録できる書類管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る書類管理装置は、互いに関連付けられた複数の画像データそれぞれから、識別情報を抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された複数の識別情報に基づいて、これらの関連付けられた画像データの登録を許可するか否かを判定する登録判定部と、前記登録判定部による判定結果に応じて、これらの関連付けられた画像データの少なくとも一部をデータベースに登録する登録部とを有する。
【0006】
好適には、互いに関連付けられた複数の画像データとは、一連の画像読取処理により複数の書類から光学的に読み取られた複数の画像データであり、前記登録判定部は、前記抽出部により抽出された識別情報と、基準となる識別情報とを比較して、登録を許可するか否かを判定する。
好適には、基準となる識別情報は、互いに関連付けられた複数の画像データのいずれかに含まれており、前記抽出部により抽出された識別情報の中から、基準となる識別情報を選択する基準選択部をさらに有し、前記登録判定部は、前記基準選択部により選択された基準の識別情報と、抽出された他の識別情報とを比較して、これらの画像データの自動登録を許可するか否かを判定する。
【0007】
好適には、互いに関連付けられた複数の画像データとは、一連の画像読取処理により複数の書類から光学的に読み取られた複数の画像データであり、前記登録判定部は、前記抽出部により抽出された複数の識別情報がすべて一致する場合に、自動登録を許可し、いずれかの識別情報が他の識別情報と不一致となる場合に、自動登録を禁止する。
【0008】
また、本発明に係る画像読取装置は、原稿設置位置に設置された書類それぞれから、一連の画像読取処理によって画像データを生成する画像読取部と、前記画像読取部により生成された画像データから、識別情報を抽出する抽出部と、前記画像読取部により複数の画像データが生成された場合に、これらの画像データから前記抽出部により抽出された識別情報に基づいて、これらの画像データの自動登録を許可するか否かを判定する登録判定部と、前記登録判定部による判定結果に応じて、前記画像読取部により生成された複数の画像データの少なくとも一部を内部又は外部のデータベースに登録する登録部とを有する。
【0009】
また、本発明に係る書類管理システムは、原稿設置位置に設置された書類それぞれから、一連の画像読取処理によって画像データを生成する画像読取装置と、一連の画像読取処理で前記画像読取装置により複数の画像データが生成され、かつ、これらの画像データに含まれる識別情報が互いに対応する場合に、これらの画像データの少なくとも一部を自動的にデータベースに登録する書類管理装置とを有する。
【0010】
好適には、前記書類管理装置は、一連の画像読取処理で、基準となる書類と他の書類とからそれぞれ画像データが生成され、かつ、基準となる書類の画像データに含まれる識別情報と、他の書類の画像データに含まれる識別情報とが一致する場合に、これらの画像データの少なくとも一部を自動的にデータベースに記録し、基準となる書類の画像データに含まれる識別情報と、他の書類の画像データに含まれる識別情報とが一致しない場合に、これらの画像データの自動登録を行わない。
好適には、前記基準となる書類に基づいて、この基準となる書類に含まれる識別情報が含まれた記入用紙を印刷する印刷装置をさらに有し、前記書類管理装置は、一連の画像読取処理で、基準となる書類と前記記入用紙とからそれぞれ画像データが生成され、かつ、基準となる書類に含まれる識別情報と、記入用紙に含まれる識別情報とが一致する場合に、少なくとも、記入用紙から生成された画像データを自動的にデータベースに登録する。
【0011】
好適には、前記基準となる書類には、患者を識別する識別情報が含まれ、患者の識別情報が含まれたカルテ用紙を印刷する印刷装置をさらに有し、前記書類管理装置は、基準となる書類と前記カルテ用紙とからそれぞれ画像データが生成され、かつ、基準となる書類に含まれる患者の識別情報とカルテ用紙に含まれる患者の識別情報とが一致する場合に、少なくとも、カルテ用紙の画像データを患者の識別情報に関連付けて自動的にデータベースに登録する。
好適には、前記書類管理装置は、前記画像読取装置により読み取られた画像データそれぞれについて、書類の種別を判定し、基準となる書類以外の書類の画像データをデータベースに登録する。
【0012】
また、本発明に係る書類管理方法は、原稿設置位置に設置された書類それぞれから、一連の画像読取処理によって画像データを生成するステップと、一連の画像読取処理によって複数の画像データが生成され、かつ、これらの画像データに含まれる識別情報が互いに対応する場合に、これらの画像データの少なくとも一部を自動的にデータベースに登録するステップとを有する。
【0013】
本発明に係るプログラムは、互いに関連付けられた複数の画像データそれぞれから、識別情報を抽出する抽出機能と、前記抽出機能により抽出された複数の識別情報に基づいて、これらの関連付けられた画像データの登録を許可するか否かを判定する登録判定機能と、前記登録判定機能による判定結果に応じて、これらの関連付けられた画像データの少なくとも一部をデータベースに登録する登録機能とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、人の目視確認に頼らず、書類を電子データ化してデータベースに登録できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】書類管理システム1の全体構成を例示する図である。
【図2】記入用カルテ100を例示する図である。
【図3】外来基本箋110を例示する図である。
【図4】書類印刷プログラム200の機能構成を例示する図である。
【図5】書類登録プログラム300の機能構成を例示する図である。
【図6】書類登録処理(S10)を例示するフローチャートである。
【図7】書類解析処理(S20)を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0016】
図1は、書類管理システム1の全体構成を例示する図である。
図1に例示するように、書類管理システム1は、書類印刷用端末10と、プリンタ20(印刷装置)と、書類登録用端末30と、スキャナ40(画像読取装置)と、書類管理サーバ50と、書類閲覧用端末60とを含む。
書類印刷用端末10とプリンタ20とは、USBケーブル又はLAN(Local Area Network)用の通信ケーブルなどで接続されている。なお、書類印刷用端末10及びプリンタ20は、図1に例示するように、書類登録用端末30、書類管理サーバ50、及び書類閲覧用端末60が接続されているネットワークから切り離して、スタンドアロンで動作させることができるが、書類登録用端末30、書類管理サーバ50、及び書類閲覧用端末60が接続されているネットワークに接続されてもよい。
書類登録用端末30とスキャナ40とは、USBケーブルなどで接続されている。
書類登録用端末30、書類管理サーバ50、及び書類閲覧用端末60は、相互に接続可能なネットワークに、LAN用の通信ケーブルなどで接続されている。なお、スキャナ40は、書類用端末30、書類管理サーバ50、及び書類閲覧用端末60が接続さているネットワークにLAN用の通信ケーブルなどで接続されてもよい。
本実施例では、このように接続された書類管理システム1を病院でのカルテ管理に適用した例を示す。
【0017】
書類印刷用端末10は、CPU及び記憶媒体などを搭載したコンピュータであり、プリンタ20を制御するデバイスドライバ及び後述する書類印刷プログラム200がインストールされている。書類印刷用端末10は、利用者から情報の入力を受け付け、利用者により入力された情報を付加した一定のフォーマットを有する書類のデータを、プリンタ20を制御して紙媒体に印刷する。なお、記憶媒体とは、情報を格納する媒体であり、例えば、ハードディスク、又はメモリなどである。また、本実施例では、書類印刷用端末10がプリンタ20を制御して印刷する書類は、記入用カルテ100(図2に例示)又はその他診療記録(例えば、診療録、傷病名記録、退院サマリ、問診票、診療情報提供書(紹介状、返書)、細菌検査、生理機能検査(心電図)、又は画像診断レポート(単純撮影、超音波、CT、MRI)など)である。
【0018】
書類登録端末30は、書類管理装置の一例であり、CPU及び記憶媒体などを搭載したコンピュータである。書類登録端末30には、スキャナ40を制御するデバイスドライバ及び後述する書類登録プログラム300がインストールされている。書類登録端末30は、スキャナ40を制御して登録書類束120を読み取り、読み取った登録書類束120の画像データを取得する。そして、書類登録端末30は、取得した登録書類束120の画像データに対して後述する書類解析処理(S20)を行い、一定の条件のもとで、登録書類束120に含まれている書類の画像データ又はテキストデータを、インデックスに対応付けて書類管理サーバ50に格納されているデータベースに登録する。なお、登録書類束120は、書類印刷用端末10及びプリンタ20により印刷された書類と、基準となる書類とを重ね合わせたものである。本実施例では、基準となる書類は、患者の外来基本箋110(図3に例示)であり、例えば、患者自身が外来基本箋110を所持して診療時等に医師等に提出する。また、インデックスは、文字、数字及び記号などの組み合わせで表現されるものである。本実施例のインデックスは、患者ID、患者氏名、書類種別、書類ID、又は診療科IDである。患者ID、書類ID、及び診療科IDは、それぞれ患者、書類、及び診療科を一意に特定する。
【0019】
書類管理サーバ50は、書類の電子データに、インデックスを対応付けた情報を有するデータベースを記憶媒体に格納する。なお、本実施例では、書類の電子データは、書類の画像データ又はテキストデータである。
【0020】
書類閲覧用端末60は、利用者からインデックスの入力を受け付け、利用者により入力されたインデックスに対応付けられた書類の電子データを、書類管理サーバ50に格納されているデータベースから取得し、取得した書類の電子データを利用者に閲覧させる。
【0021】
以上のような構成において、医師は、患者の外来基本箋110と、書類印刷用端末10及びプリンタ20により印刷された記入用カルテ100又はその他診療記録とを受け取り、診察又は検査の結果などを記入用カルテ100又はその他診療記録に記入し、外来基本箋110と、記入済みの記入用カルテ100又はその他診療記録とを重ね合わせて登録書類束120を作成する。そして、医師は、書類登録用端末30又はスキャナ40を操作し、スキャナ40に登録書類束120を読み取らせることで、一定の条件のもとで、登録書類束120に含まれている書類の画像データ又はテキストデータを、インデックスに対応付けて、書類管理サーバ50に格納されているデータベースに登録することができる。なお、外来基本箋110は、基準となる書類の一例であり、記入用カルテ100は、カルテ用紙の一例である。
【0022】
図2は、記入用カルテ100を例示する図である。
図2に例示するように、記入用カルテ100は、医師が診察の結果を記録する一定のフォーマットを持つ書類であり、識別事項領域102A及びBと、バーコード領域104とを含む。なお、記入用カルテ100は、識別事項領域102A及びB、又はバーコード領域104のどちらか一方のみを含むものであってもよい。
【0023】
識別事項領域102Aには、患者ID、患者氏名、及び診療科IDが文字で付加されている。なお、識別事項領域102Aには、記入用カルテ100が患者IDの情報を有するバーコード領域104を含む場合を除き、少なくとも患者IDが文字で付加される。
【0024】
識別事項領域102Bには、書類IDが文字で付加されている。なお、本実施例では、書類IDは、外来基本箋110及びその他診療記録でも、記入用カルテ100と同位置にある。また、書類IDは、識別事項領域102Bにバーコードによって付加されてもよい。
【0025】
バーコード領域104には、患者ID、書類ID、及び診療科IDの情報を含むバーコードが付加されている。なお、バーコード領域104には、記入用カルテ100が患者IDを有する識別事項領域102Aを含む場合を除き、少なくとも患者IDの情報を有するバーコードが付加される。また、本実施例では、バーコード領域104には、1次元バーコードが付加されているが、これを2次元バーコードに置き換えてもよい。
【0026】
以上のような記入用カルテ100と同様に、その他診療記録も、一定のフォーマットを持つ書類であり、文字又はバーコードによって少なくとも患者IDが付加される。
【0027】
図3は、外来基本箋110を例示する図である。
図3に例示するように、外来基本箋110は、事務員又は医師が個人情報及び診療行為の内容などを記入する一定のフォーマットを持つ書類であり、識別事項領域112A及びBと、バーコード領域114とを含む。なお、外来基本箋110は、識別事項領域112A及びB、又はバーコード領域114のどちらか一方のみを含むものであってもよい。
【0028】
識別事項領域112Aには、受診科、受診内容、氏名、生年月日、及び患者IDが文字で付加されている。なお、識別事項領域112Aには、記入用カルテ100が患者IDの情報を有するバーコード領域114を含む場合を除き、少なくとも患者IDが文字で付加される。
【0029】
識別事項領域112Bには、書類IDが文字で付加されている。
【0030】
バーコード領域114には、患者ID及び書類IDの情報を含むバーコードが付加されている。なお、バーコード領域114には、記入用カルテ100が患者IDを有する識別事項領域112Aを含む場合を除き、少なくとも患者IDの情報を有するバーコードが付加される。また、本実施例では、バーコード領域114には、1次元バーコードが付加されているが、これを2次元バーコードに置き換えてもよい。
【0031】
なお、本実施例において、以上のような外来基本箋110を、患者を特定するその他書類(例えば、診察券又は受診票など)に置き換えてもよく、その場合、患者を特定するその他書類には、文字又はバーコードによって少なくとも患者IDが付加される。
【0032】
図4は、書類印刷プログラム200の機能構成を例示する図である。
図4に例示するように、書類印刷プログラム200は、UI部202、印刷データ生成部206、及び印刷部208を有する。また、UI部202及び印刷データ生成部206は、環境設定データベース(環境設定DB)204を参照し、印刷部208は、書類フォーマットデータベース(書類フォーマットDB)210を参照する。
なお、書類印刷プログラム200は、書類印刷用端末10のハードウェア資源(CPU及びメモリなど)を利用して実行される。
【0033】
UI部202は、利用者から患者ID、診療科ID、書類種別、出力先プリンタ名、印刷部数などの情報の入力を受け付ける。
なお、利用者は、これらの情報をキーボードで全て入力してもよいが、患者IDの入力には、誤入力を防止するため、バーコードリーダを利用することが望ましい。つまり、利用者は、患者から提出された外来基本箋110に付加されている患者IDのバーコードをバーコードリーダによって読み取る。そして、UI部202は、バーコードリーダによって読み取られた患者IDを入力として受け付ける。
或いは、利用者は、書類印刷用端末10にスキャナを接続し、患者から提出された外来基本箋110を書類印刷用端末10に接続されたスキャナに読み取らせてもよい。この場合、書類印刷用端末10は、スキャナで読み取った外来基本箋110の画像データから、文字で付加された患者IDの画像データを抽出し、抽出した患者IDの画像データをOCR(Optical Character Reader)に認識させ、患者IDを抽出してもよい。そして、UI部202は、OCRによって抽出された患者IDを入力として受け付ける。
また、UI部202は、環境設定DB204から診療科ID及び書類種別のリストを取得し、取得した診療科ID及び書類種別のリストを書類印刷用端末10の画面に表示して、利用者に診療科ID及び書類種別を選択させ、選択させた診療科ID及び書類種別を入力として受け付ける。
【0034】
環境設定DB204は、書類印刷プログラム200の動作環境を定義するデータベースであり、書類IDのプレフィックス、診療科IDのリスト、書類種別のリスト、及び印刷に関する設定(用紙サイズ、濃淡、プリンタの原点位置など)の情報を格納する。なお、書類IDのプレフィックスは、書類IDの先頭部分に付加される文字、数字及び記号などの組み合わせで表現される識別子である。本実施例では、書類IDのプレフィックスは、書類種別を表す。
【0035】
印刷データ生成部206は、UI部202により受け付けた患者ID及び診療科IDに、印刷日付及び書類IDを対応付けた情報(以下、「印刷データ」という)を生成する。なお、印刷日付は、印刷データ生成部206が書類印刷用端末10から取得したシステム日付である。また、書類IDは、印刷データ生成部206が環境設定DB204から取得した書類IDのプレフィックスに、通し番号(文字、数字及び記号などの組み合わせ)などを組み合わせて生成したものである。
【0036】
印刷部208は、UI部202により受け付けた書類種別に対応する記入用カルテ100又はその他診療記録のフォーマット(以下、「書類フォーマット」という)を書類フォーマットDB210から取得し、取得した書類フォーマットに印刷データ生成部206により生成された印刷データを組み合わせ、印刷データが付加された書類フォーマットを生成する。さらに、印刷部208は、印刷データに含まれる患者ID、書類ID、及び診療科IDの情報を含むバーコードを生成し、生成したバーコードを印刷データが付加された書類フォーマットに付加する。そして、印刷部208は、印刷データとバーコードとが付加された書類フォーマットをデバイスドライバを介してプリンタ20で印刷する。なお、印刷部208は、環境設定DB204から取得した印刷に関する設定に基づき、印刷を行う。
【0037】
書類フォーマットDB210は、書類フォーマットに、書類種別を対応付けた情報を有する。
【0038】
図5は、書類登録プログラム300を例示する図である。
図5に例示するように、書類登録プログラム300は、UI部302、画像読取部304、書類種別判定部308、書類認識部312、登録ファイル生成部314、及び登録部316を有する。また、書類登録プログラム300は、画像読取部304、書類種別判定部308、書類認識部312、登録ファイル生成部314、及び登録部316は、環境設定データベース(環境設定DB)306を参照し、書類種別判定部308は、書類フォーマットDB310を参照する。
なお、書類登録プログラム300は、書類登録用端末30のハードウェア資源(CPU及びメモリなど)を利用して実行される。
【0039】
UI部302は、記入用カルテ100又はその他診療記録の登録を開始する指示の入力を受け付ける。入力手段は、特に限定するものではなく、例えば、キーボード又はマウスなどである。
【0040】
画像読取部304は、原稿設置位置に設置された書類(原稿)から順に画像を読み取り、画像データを生成する。ここで、複数の書類(原稿)が原稿設置位置に設置された場合には、これらの書類から連続的に画像データが生成され、このような連続的な画像読取処理を、「一連の画像読取処理」とよぶ。
例えば、画像読取部304は、原稿設置位置に外来基本箋110と記入用カルテ100又はその他診療記録とが重ねて設置された場合に、UI部302により受け付けた登録を開始する指示に従い、外来基本箋110と記入用カルテ100又はその他診療記録とを重ね合わせた登録書類束120を、デバイスドライバを介してスキャナ40で読み取る。そして、画像読取部304は、スキャナ40による一連の読み取りで取得した登録書類束120の画像データを記憶媒体に格納する。なお、画像読取部304は、環境設定DB306から取得したスキャンに関する設定(解像度、コントラスト、給紙方法など)に基づいて、読み取りを行う。また、画像読取部304は、利用者によるスキャナ40における操作によっても、上記処理を実行する。
【0041】
環境設定DB306は、書類登録プログラム300の動作環境を定義するデータベースであり、記入用カルテ100又はその他診療記録の登録先となる書類管理サーバ50の接続先(URL、IPアドレスなど)、格納パス、書類フォーマット(外来基本箋110のフォーマットを含む、以下同じ。)における認識領域、書類管理サーバ50に格納するファイル形式(JPEG、TIFF、PDFなど)、及びスキャンに関する設定の情報が格納される。なお、書類フォーマットにおける認識領域は、書類フォーマットにおいて、OCR又はバーコードリーダに読み取らせ、そこに含まれる情報を抽出する領域であり、例えば、患者ID、書類ID、診療科ID、又はテキストデータなどの情報を含む領域である。
【0042】
書類種別判定部308は、画像読取部304により取得した登録書類束120の画像データに含まれる外来基本箋110、記入用カルテ100、又はその他診療記録の画像データから、書類IDを含む領域の画像データを抽出し、抽出した書類IDを含む領域の画像データをOCRに認識させ、書類IDを抽出する。なお、書類IDが含まれる領域は、書類種別判定部308が環境設定DB306に格納されている書類フォーマットにおける認識領域を参照することで特定される。そして、書類種別判定部308は、抽出した書類IDから画像データの書類種別を判定する。なお、書類IDがバーコードで付加されている場合は、OCRに代えてバーコード認識プログラムで書類IDを抽出する。バーコード認識プログラムは、周知の技術であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
或いは、書類種別判定部308は、画像読取部304で取得した登録書類束120の画像データに含まれる外来基本箋110、記入用カルテ100、又はその他診療記録の画像データと、書類フォーマットDB310に格納されている各書類種別に対応する書類フォーマットとを照合し、一致した場合は、一致した書類フォーマットに対応する書類種別を画像データの書類種別と判定する
【0043】
書類フォーマットDB310は、画像データの書類種別を判定するための書類フォーマットに、書類種別を対応付けた情報を格納する。
【0044】
書類認識部312(抽出部)は、書類種別判定部308により判定された書類種別に対応する書類フォーマットにおける認識領域を環境設定DB306から取得し、画像読取部304により取得した登録書類束120の画像データに含まれる外来基本箋110、記入用カルテ100、又はその他診療記録の画像データから、取得した認識領域の画像データを抽出し、抽出した認識領域の画像データをOCR又はバーコード認識プログラムに認識させ、患者ID、書類ID、診療科ID、又はテキストデータなどを抽出する。そして、書類認識部312(登録判定部)は、外来基本箋110の画像データから抽出した患者IDと、記入用カルテ100又はその他診療記録の画像データから抽出した患者IDとを照合し、一致した場合は、記入用カルテ100又はその他診療記録の画像データ又は抽出したテキストデータに、抽出した患者ID、書類ID、又は診療科IDなどを対応付けて自動登録用として記憶媒体に格納する。
【0045】
登録ファイル生成部314は、書類認識部312により自動登録用として記憶媒体に格納された画像データを、環境設定DB306から取得した書類管理サーバ50に格納するファイル形式に変換する。
【0046】
登録部316は、書類認識部312により自動登録用として記憶媒体に格納された画像データ(登録ファイル生成部314により変換されたもの)又はテキストデータを、これら画像データ又はテキストデータに対応付けて自動登録用として記憶媒体に格納された患者ID、書類ID、又は診療科IDなどをインデックスとして対応付けて、書類管理サーバ50に格納されているデータベースに登録する。なお、登録する書類管理サーバ50の接続先及び格納パスは、登録部314が環境設定DB306に格納されている書類管理サーバ50の接続先及び格納パスを参照することで特定される。
【0047】
図6は、書類登録処理(S10)を例示するフローチャートである。
図6に例示するように、ステップ100(S100)において、画像読取部304は、UI部302又はスキャナ40おける操作により受け付けた登録を開始する指示に従い、登外来基本箋110と記入用カルテ100又はその他診療記録とを重ね合わせた録書類束120を、デバイスドライバを介してスキャナ40で読み取る。そして、画像読取部304は、スキャナ40による一連の読み取りで取得した登録書類束120の画像データを記憶媒体に格納する。
【0048】
ステップ102(S102)において、書類種別判定部308及び書類認識部312は、書類解析処理(S20)を実行する。書類解析処理では、スキャナ40により読み取られた画像データに対して、自動登録用又は手動登録用が設定される。ここで、「自動登録用」及び「手動登録用」とは便宜上つけられた名称であり、「自動登録用」の画像データは「手動登録用」よりも少なく操作で書類管理サーバ50に登録されることを意味する。より具体的には、「自動登録用」に設定された画像データは登録先の入力なしで書類管理サーバ50に登録され、「手動登録用」に設定された画像データは登録先の入力を必要条件として書類管理サーバ50に登録される。
【0049】
ステップ104(S104)において、書類認識部312は、S102において書類解析処理が正常終了したか否かを判定する。書類登録プログラム300は、書類解析処理が正常終了した場合は、S106に移行し、書類解析処理が正常終了しなかった場合は、終了する。
【0050】
ステップ106(S106)において、登録ファイル生成部314は、S102において自動登録用又は手動登録用として記憶媒体に格納された画像データを、環境設定DB306から取得した書類管理サーバ50に格納するファイル形式に変換する。
【0051】
ステップ108(S108)において、登録部316は、自動登録用の画像データである場合、環境設定DB306を参照して、登録先となる書類管理サーバ50の接続先及び格納パスを特定する。一方、登録部316は、手動登録用の画像データである場合、警告表示及び登録先の入力を促す表示を表示させて、警告表示を確認した旨の操作と、登録先の入力操作とを受け付けると、入力に応じて書類管理サーバ50の接続先及び格納パスを特定する。
【0052】
ステップ110(S110)において、登録部316は、S102において自動登録用又は手動登録用として記憶媒体に格納された画像データ(S106で変換されたもの)又はテキストデータに、これら画像データ又はテキストデータに対応付けて自動登録用又は手動登録用として記憶媒体に格納された患者ID、書類ID、又は診療科IDなどをインデックスとして対応付ける。
【0053】
ステップ112(S112)において、登録部316は、S110で患者ID、書類ID、又は診療科IDなどをインデックスとして対応付けた画像データ(S106で変換されたもの)又はテキストデータを、S108で特定した接続先及び格納パスにある書類管理サーバ50に格納されているデータベースに登録する。
【0054】
図7は、書類解析処理(S20)を例示するフローチャートである。
図7に例示するように、ステップ200(S200)において、書類認識部312は、解析対象となるページ番号Nに1を代入する。
【0055】
ステップ202(S202)において、書類認識部312は、Nページ目にS100で取得した画像データが存在するか否かを判定する。書類登録プログラム300は、Nページ目にS100で取得した画像データが存在する場合は、S204に移行し、Nページ目にS100で取得した画像データが存在しない場合は、正常終了する。
【0056】
ステップ204(S204)において、書類種別判定部308は、Nページ目の画像データの書類種別を判定する。画像データの書類種別を判定するには、上記で説明した画像データから書類IDを抽出して判定する方法、又は画像データと書類フォーマットを照合して判定する方法を用いる。
【0057】
ステップ206(S206)において、書類認識部312は、Nに1が代入され(1ページ目であり)、かつS204で判定した書類種別が外来基本箋110であるか否かを判定する。書類登録プログラム300は、Nに1が代入され(1ページ目であり)、かつS204で認識した書類種別が外来基本箋110である場合は、S208に移行し、Nに1が代入されていなく(1ページ目でなく)、またはS204で認識した書類種別が外来基本箋110でない場合は、S210に移行する。
【0058】
ステップ208(S208)において、書類認識部312は、外来基本箋110のフォーマットにおける認識領域を環境設定DB306から取得し、外来基本箋110の画像データから、取得した認識領域の画像データをOCR又はバーコード認識プログラムに認識させ、患者IDなどを抽出する。
【0059】
ステップ210(S210)において、書類認識部312は、S204で判定した書類種別が記入用カルテ100であるか否かを判定する。書類登録プログラム300は、S204で判定した書類種別が記入用カルテ100である場合は、S212に移行し、S204で認識した書類種別が記入用カルテ100でない場合は、S214に移行する。
【0060】
ステップ212(S212)において、書類認識部312は、記入用カルテ100のフォーマットにおける認識領域を環境設定DB306から取得し、記入用カルテ100の画像データから、取得した認識領域の画像データをOCR又はバーコード認識プログラムに認識させ、患者ID、書類ID、又は診療科IDなどを抽出する。なお、記入用カルテ100のフォーマットにおける認識領域にテキストデータが含まれる場合、書類認識部312は、テキストデータも抽出する。
【0061】
ステップ214(S214)において、書類認識部312は、S204で判定した書類種別がその他診療記録であるか否かを判定する。書類登録プログラム300は、S204で判定した書類種別がその他診療記録である場合は、S216に移行し、S204で認識した書類種別がその他診療記録でない場合は、S224に移行する。
【0062】
ステップ216(S216)において、書類認識部312は、その他診療記録のフォーマットにおける認識領域を環境設定DB306から取得し、その他診療記録の画像データから、取得した認識領域の画像データをOCR又はバーコード認識プログラムに認識させ、患者IDなどを抽出する。なお、その他診療記録のフォーマットにおける認識領域にテキストデータが含まれる場合、書類認識部312は、テキストデータも抽出する。
【0063】
ステップ217(S217)において、書類認識部312は、外来基本箋110から患者IDを抽出したか否かを判断する。書類登録プログラム300は、外来基本箋110の患者IDが抽出済である場合は、S218に移行し、外来基本箋110の患者IDが抽出されていない場合は、S220に移行する。
【0064】
ステップ218(S218)において、書類認識部312は、S208で抽出した外来基本箋110の患者IDと、S212又はS216で抽出した記入用カルテ100又はその他診療記録の患者IDとが一致するか否かを判定する。書類登録プログラム300は、患者IDが一致する場合は、S222に移行し、患者IDが一致しない場合は、S220に移行する。
【0065】
ステップ220(S220)において、書類認識部312は、Nページ目の画像データの患者IDが外来基本箋110の患者IDと一致しないことを示すエラー情報を出力し、終了する。
【0066】
ステップ222(S222)において、書類認識部312は、Nページ目の画像データに、S212又はS216で抽出した患者ID、書類ID、又は診療科IDなどを対応付けて自動登録用として記憶媒体に格納する。なお、S212又はS216でテキストデータを抽出した場合、書類認識部312は、抽出したテキストデータにも、S212又はS216で抽出した患者ID、書類ID、又は診療科IDなどを対応付けて自動登録用として記憶媒体に格納する。
【0067】
ステップ224(S224)において、書類認識部312は、Nに1を加えた数値をNに代入する。
これにより、異常終了しない限りは、最終ページまで書類種別の判定がなされ、外来基本箋110が1ページ目に存在した場合には、画像データが自動登録用となり、外来基本箋110が1ページ目に存在しなかった場合には、画像データが手動登録用となる。
なお、上記フローチャートでは、外来基本箋110が1ページ目とすることを前提としているが、これに限定されるものではなく、例えば、書類認識部312は、Nに1が代入され(1ページ目であり)、かつS204で認識した書類種別が外来基本箋110でない場合、異常終了するか、又は外来基本箋110のページまで読み飛ばしてもよい。また、書類認識部312は、全ページから患者ID等を抽出し、書類種別を判定した後で、外来基本箋110の患者IDと、記入用カルテ100又はその他診療記録の患者IDとを比較して自動登録の可否を判断してもよい。
【0068】
以上のような構成及び動作によって、書類管理システム1は、記入用カルテ100又はその他診療記録の印刷から、記入用カルテ100又はその他診療記録の画像データ又はテキストデータの登録まで、医師又は事務員などの人を介すことによる誤入力又は目視確認ミスの可能性がなくなり、信頼性の高い書類管理を実現することができる。
また、紙媒体に印刷された記入用カルテ100又はその他診療記録を利用することで、診察中にモニターを見たり、キーボードを操作する必要がなくなるので、医師は、患者と向き合った診察が可能となる。そして、診察した結果は、外来基本箋110と記入用カルテ100又はその他診療記録とを重ね合わせてスキャナ40で読み取るだけの簡単な操作によって、電子データ(画像データ又はテキストデータ)にされ、書類管理サーバ50に格納されているデータベースで管理される。
[変形例1]
【0069】
上記実施例では、図3に例示した外来基本箋110を用いて記入用カルテ100又はその他診療記録の印刷、及び記入用カルテ100又はその他診療記録の画像データ又はテキストデータの登録を行ったが、この外来基本箋110を紙媒体の書類ではなく、患者IDなどを記憶した磁気カード又はICカードに置き換えてもよい。この場合、書類印刷用端末10は、カードリーダをさらに備え、このカードリーダで磁気カード又はICカードに記憶されている患者IDなどの情報を読み取り、読み取った情報を記入用カルテ100又はその他診療記録に印刷する。また、書類登録用端末30も、カードリーダをさらに備え、このカードリーダで磁気カード又はICカードに記憶されている患者IDを読み取り、読み取った患者IDと、スキャナ40で読み取った記入用カルテ100又はその他診療記録の患者IDとが一致するか否かを判定し、一致する場合は、スキャナ40で読み取った記入用カルテ100又はその他診療記録の画像データ又はテキストデータを、書類管理サーバ50に格納されているデータベースに登録する。
これによって、印刷又は登録における患者IDなどの情報の読み取りが磁気カード又はICカードをカードリーダに挿入又は接触させるだけで済むようになり、書類管理システム1における操作は、さらに簡単なものになる。
[変形例2]
【0070】
図7に例示した書類解析処理(S20)のS218において、書類認識部312は、S208で抽出した外来基本箋110の患者IDと、S212又はS216で抽出した記入用カルテ100又はその他診療記録の患者IDとがある一定の関連を有するか否かを判定してもよい。この場合、書類登録プログラム300は、患者IDがある一定の関連を有する場合は、S222に移行し、患者IDがある一定の関連を有しない場合は、S220に移行する。なお、ここで言うある一定の関連とは、例えば、患者IDが階層的に管理されており、患者IDが同じ階層のグループに属することなどを指す。
[変形例3]
【0071】
図7に例示した書類解析処理(S20)のS218において、書類認識部312は、N−1ページ目(前回のページ)の書類の患者IDと、Nページ目の記入用カルテ100又はその他診療記録の患者IDとが一致するか否かを判定してもよい。この場合、書類登録プログラム300は、患者IDが一致する場合は、S222に移行し、患者IDが一致しない場合は、S220に移行する。これにより、利用者は、スキャナ40で読み取った全ての書類に付加された患者IDが一致する場合のみ、スキャナ40で読み取った書類の画像データ又はテキストデータを、インデックスに対応付けて、書類管理サーバ50に格納されているデータベースに登録することができる。
[変形例4]
【0072】
図7に例示した書類解析処理(S20)のS218において、Nページ目の画像データに外来基本箋110の患者IDと一致しない患者IDが付加されている場合でも、書類認識部312は、利用者から入力された指示によって、Nページ目の画像データを手動登録用として記憶媒体に格納するため、S222に移行してもよい。この場合、S222において、書類認識部312は、Nページ目の画像データに、S212又はS216で抽出した患者ID、書類ID、又は診療科IDなどを対応付けて手動登録用として記憶媒体に格納する。なお、S212又はS216でテキストデータを抽出した場合、書類認識部312は、抽出したテキストデータにも、S212又はS216で抽出した患者ID、書類ID、又は診療科IDなどを対応付けて手動登録用として記憶媒体に格納する。
また、登録ファイル生成部314及び登録部316は、自動登録用として記憶媒体に格納された画像データ又はテキストデータに対して実行する処理と同様の処理を、手動登録用として記憶媒体に格納された画像データ又はテキストデータに対して実行する。
[変形例5]
【0073】
上記実施形態では、外来基本箋110(基準となる書類)を除いて書類管理サーバ50のデータベースに登録する形態を説明したが、これに限定されるものではなく、利用者(医師又は事務員等)の選択に応じて、外来基本箋110の画像データも他の画像データと一緒にデータベースに登録してもよい。
ただし、外来基本箋110には、医師等が事後的に参照すべき情報がほとんど含まれていない場合が多い。すなわち、外来基本箋110には患者の個人情報等が多くを占め、診察結果や検査結果などの診療情報がほとんど含まれない場合が多い。そのため、このような場合には、書類管理システム1は、書類管理サーバ50への登録対象から、外来基本箋110の画像データを積極的に除外することが望ましい。
[その他変形例]
【0074】
本実施例では、病院でのカルテ管理に書類管理システム1を適用した例を示したが、書類管理システム1の適用範囲は、カルテ管理に限定されるものではなく、書類管理システム1は、患者IDに相当する識別子が付加された書類の管理全般に適用可能である。
また、書類登録用端末30とスキャナ40とが別体となった形態を具体例として説明したが、例えば、書類登録用端末30の全機能をスキャナ40の内部に設けて、これらを一体化させてもよい。同様に、書類印刷用端末10の全機能をプリンタ20の内部に設けて、これらを一体化させてもよい。さらには、書類登録用端末30及び書類管理サーバ50の機能をスキャナ40の内部に設けてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 書類管理システム
10 書類印刷用端末
20 プリンタ
30 書類登録用端末
40 スキャナ
50 書類管理サーバ
60 書類閲覧用端末60
100 記入用カルテ
110 外来基本箋
120 登録書類束
200 書類印刷プログラム
202 UI部
204 環境設定DB
206 印刷データ生成部
208 印刷部
210 書類フォーマットDB
300 書類登録用プログラム
302 UI部
304 画像読取部
306 環境設定DB
308 書類種別判定部
310 書類フォーマットDB
312 書類認識部
314 登録ファイル生成部
316 登録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに関連付けられた複数の画像データそれぞれから、識別情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された複数の識別情報に基づいて、これらの関連付けられた画像データの登録を許可するか否かを判定する登録判定部と、
前記登録判定部による判定結果に応じて、これらの関連付けられた画像データの少なくとも一部をデータベースに登録する登録部と
を有する書類管理装置。
【請求項2】
互いに関連付けられた複数の画像データとは、一連の画像読取処理により複数の書類から光学的に読み取られた複数の画像データであり、
前記登録判定部は、前記抽出部により抽出された識別情報と、基準となる識別情報とを比較して、登録を許可するか否かを判定する
請求項1に記載の書類管理装置。
【請求項3】
基準となる識別情報は、互いに関連付けられた複数の画像データのいずれかに含まれており、
前記抽出部により抽出された識別情報の中から、基準となる識別情報を選択する基準選択部
をさらに有し、
前記登録判定部は、前記基準選択部により選択された基準の識別情報と、抽出された他の識別情報とを比較して、これらの画像データの自動登録を許可するか否かを判定する
請求項2に記載の書類管理装置。
【請求項4】
互いに関連付けられた複数の画像データとは、一連の画像読取処理により複数の書類から光学的に読み取られた複数の画像データであり、
前記登録判定部は、前記抽出部により抽出された複数の識別情報がすべて一致する場合に、自動登録を許可し、いずれかの識別情報が他の識別情報と不一致となる場合に、自動登録を禁止する
請求項1に記載の書類管理装置。
【請求項5】
原稿設置位置に設置された書類それぞれから、一連の画像読取処理によって画像データを生成する画像読取部と、
前記画像読取部により生成された画像データから、識別情報を抽出する抽出部と、
前記画像読取部により複数の画像データが生成された場合に、これらの画像データから前記抽出部により抽出された識別情報に基づいて、これらの画像データの自動登録を許可するか否かを判定する登録判定部と、
前記登録判定部による判定結果に応じて、前記画像読取部により生成された複数の画像データの少なくとも一部を内部又は外部のデータベースに登録する登録部と
を有する画像読取装置。
【請求項6】
原稿設置位置に設置された書類それぞれから、一連の画像読取処理によって画像データを生成する画像読取装置と、
一連の画像読取処理で前記画像読取装置により複数の画像データが生成され、かつ、これらの画像データに含まれる識別情報が互いに対応する場合に、これらの画像データの少なくとも一部を自動的にデータベースに登録する書類管理装置と
を有する書類管理システム。
【請求項7】
前記書類管理装置は、一連の画像読取処理で、基準となる書類と他の書類とからそれぞれ画像データが生成され、かつ、基準となる書類の画像データに含まれる識別情報と、他の書類の画像データに含まれる識別情報とが一致する場合に、これらの画像データの少なくとも一部を自動的にデータベースに記録し、基準となる書類の画像データに含まれる識別情報と、他の書類の画像データに含まれる識別情報とが一致しない場合に、これらの画像データの自動登録を行わない
請求項6に記載の書類管理システム。
【請求項8】
前記基準となる書類に基づいて、この基準となる書類に含まれる識別情報が含まれた記入用紙を印刷する印刷装置
をさらに有し、
前記書類管理装置は、一連の画像読取処理で、基準となる書類と前記記入用紙とからそれぞれ画像データが生成され、かつ、基準となる書類に含まれる識別情報と、記入用紙に含まれる識別情報とが一致する場合に、少なくとも、記入用紙から生成された画像データを自動的にデータベースに登録する
請求項7に記載の書類管理システム。
【請求項9】
前記基準となる書類には、患者を識別する識別情報が含まれ、
患者の識別情報が含まれたカルテ用紙を印刷する印刷装置
をさらに有し、
前記書類管理装置は、基準となる書類と前記カルテ用紙とからそれぞれ画像データが生成され、かつ、基準となる書類に含まれる患者の識別情報とカルテ用紙に含まれる患者の識別情報とが一致する場合に、少なくとも、カルテ用紙の画像データを患者の識別情報に関連付けて自動的にデータベースに登録する
請求項7に記載の書類管理システム。
【請求項10】
前記書類管理装置は、前記画像読取装置により読み取られた画像データそれぞれについて、書類の種別を判定し、基準となる書類以外の書類の画像データをデータベースに登録する
請求項9に記載の書類管理システム。
【請求項11】
原稿設置位置に設置された書類それぞれから、一連の画像読取処理によって画像データを生成するステップと、
一連の画像読取処理によって複数の画像データが生成され、かつ、これらの画像データに含まれる識別情報が互いに対応する場合に、これらの画像データの少なくとも一部を自動的にデータベースに登録するステップと
を有する書類管理方法。
【請求項12】
互いに関連付けられた複数の画像データそれぞれから、識別情報を抽出する抽出機能と、
前記抽出機能により抽出された複数の識別情報に基づいて、これらの関連付けられた画像データの登録を許可するか否かを判定する登録判定機能と、
前記登録判定機能による判定結果に応じて、これらの関連付けられた画像データの少なくとも一部をデータベースに登録する登録機能と
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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