説明

有機酸や酸性ガス除去装置

【課題】公文書館、博物館、図書館などで保管されるマイクロフイルムから発生する有機酸によるマイクロフイルムの劣化を防止するための有機酸や酸性ガス除去装置を提供する。
【解決手段】マイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸を含んだ保存室内の空気を、空気吸い込み口9と空気吹き出し口を形成した箱型の本体内にプレフィルタ11と吸着パネル10と送風機13及び中高性能フィルタ12とを内蔵した有機酸や酸性ガス除去装置により、マイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ室内の空気を浄化して清浄空気として室内に戻して、これを繰り返して室内空気を清浄空気に入れ替えるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は公文書館、博物館、図書館などの保存室で文書や画像の記録として保存されるマイクロフイルムから発生される酢酸ガスなどの有機酸によりマイクロフイルム自身の劣化を防止するようにした有機酸や酸性ガス除去装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、マイクロフイルムに記録された価値のある情報を後世に永く残すために様々な保存がなされている。しかしながら、短時間における温湿度の反復変動を繰り返すような保存室では25〜30年以上の長期にわたってマイクロフイルムを保管して置いておくと、特にセルロースエステル素材をベースとしたTACベースの場合きわめて遅いが加水分解反応が起こり、この加水分解の過程で僅かな酢酸が生じ保存室内に蓄積され、それがあるレベル以上に達すると急激に劣化を招いてしまうといったことがわかってきた。
【0003】
そこで、例えば保存容器に収納し、できるだけ良い環境の場所に置き、保存容器の中には乾燥剤などを入れて管理したりしているが、温湿度の点検や乾燥剤の入れ替え、フイルムの検査などを定期的に行わなければならず管理に煩わしい手間が掛かる上、酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを除去する機能を持っていない為酢酸ガスの低減には十分な効果がなく保存容器から漏れでて保存室にマイクロフイルムの劣化を生じさせていた。
【0004】
さらに保存室の温湿度の環境条件を良く保つため室内にエアコン設備を備え24時間通年運転によって保存環境条件を維持して酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスの発生を抑制しょうと試みられているが、いまだ十分な効果が期待できず、マイクロフイルムの劣化を抑えることが難しかった。
【発明の概要】

【発明が解決しょうとする課題】
【0005】
そこで本発明はこれらの課題を解決しょうとしたもので、第1の目的はマイクロフイルムから発生した保存室内の酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを除去しょうとしたものである。
【0006】
もう一つの本発明の目的は保存室内に有機酸や酸性ガス除去装置を設置し、有機酸や酸性ガス除去装置の運転スイッチを押すだけと言った簡単な操作で保存室内の酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガス濃度を低減しようとしたものである。
【0007】
もう一つの本発明の目的は保存室内の酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスやちりおよびほこりを除去した清浄空気を遠方に吹き出す事から室内空気の拡散を行い、ガスの滞留をなくすと共に、ショートパスを防止した粉じん、花粉、有害ガス除去を可能にしょうとしたものである。
【0008】
もう一つの本発明の目的は粉じん、花粉、有害ガスおよび調湿機能を兼ね備えることにより貴重文書、美術品保管等で重要となる、調湿作用も付与しょうとしたものである。
【0009】
もう一つの本発明の目的は除菌作用と付着菌・カビ等の抗菌・殺菌効果を備えることにより、貴重文書、美術品等の汚損を防止できるガス・粉じん・カビ・他微生物類の除去と殺菌・脱臭・脱ガス効果を可能にしょうとしたものである。
【0010】
もう一つの本発明の目的はプレフィルタおよび中高性能フィルタあるいは吸着材の交換目安を可能にしょうとしたものである。
【0011】
もう一つの本発明の目的は設置する場所に自由に移動可能にしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の解決手段は、吸い込み口と吹き出し口を形成した箱型の本体内にプレフィルタと吸着パネルと送風機及び中高性能フィルタとを内蔵したことを特徴とする有機酸や酸性ガス除去装置を提供しょうとしたものである。
【0013】
本発明の第2の解決手段は、酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを除去する機能を持った吸着材を収納した吸着パネルを本体内に設けた枠に平板状あるいはジグザグ状に取り付けたことを特徴としたものである。
【0014】
本発明の第3の解決手段は、吸着パネルの上流側にプレフィルタを、吸着パネルの下流側に中高性能フィルタを設けたことを特徴としたものである。
【0015】
本発明の第4の解決手段は、活性炭、ゼオライト材料等の多孔質基材を用いることにより、貴重文書、美術品保管等で重要となる、調湿作用も付与した、粉じん、花粉、有害ガスおよび調湿機能を兼ね備えたことを特徴としたものである。
【0016】
本発明の第5の解決手段は、プレフィルタおよび中高性能フィルタに銀ゼオライト等の抗菌・殺菌剤を添着させて、除菌作用と付着菌・カビ等の抗菌・殺菌効果を備えることにより、貴重文書、美術品等の汚損を防止できるガス・粉じん・カビ・他微生物類の除去と殺菌・脱臭・脱ガス効果を可能にしたことを特徴としたものである。
【0017】
本発明の第6の解決手段は、プレフィルタおよび中高性能フィルタあるいは吸着材に交換目安指標となる運転時間計モニターを設けたことを特徴としたものである。
【0018】
本発明の第7の解決手段は、本体下部に空気の吸い込み口、上部に吹き出し口を形成し、さらに底部にキャスタを取り付けたことを特徴としたものである。
【0019】
ここで酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを除去する機能を持った吸着材は基材にイオン交換基をグラフト重合や薬品添着により形成させて得られた粒状あるいは微粒子状をなしている。
基材としては吸着性のある物質でイオン交換基をグラフト重合や薬品添着で形成できるもので良く、例えば活性炭、シリカゲル、ゼオライトといった無機質多孔性体や、パルプ、高分子多孔性体などの有機質多孔性体などが採用される。
【0020】
また、イオン交換基としては酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを化学的に吸着するアニオン交換基が挙げられる。そして、アニオン交換基は強塩基性の4級アンモニウム基、弱塩基性の4級アンモニウム基、弱塩基性の3級アミン、2級アミン、苛性ソーダ、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属類又はアルカリ土類金属などが使用される。
【0021】
これらの交換基を基材にグラフト重合する方法としては、従来公知のグラフト重合法が採用でき、例えば紫外線あるいはプラズマ、電離線などを照射して基材にラジカルを発生させ、所定の交換基を重合させて形成することができる。
【0022】
これらの交換基を基材に薬品添着する方法としては、アルカリ金属類又はアルカリ土類金属類の酸化物、水酸化物、炭酸塩等の水溶液を基材に含浸、乾燥させて形成することができる。
【0023】
さらに、吸着パネルは上端を着脱可能な蓋板として他端を側板で形成した略長方体のケーシングとケーシングの前面及び背面の全面開口に貼り付けた多孔板にて構成したパネルケースに前記吸着材を充填して構成したものである。
【0024】
そして、吸着パネルへの吸着材の取替えは枠の上端の着脱可能な蓋板を取り外して上方から吸着材を出し入れすることにより行われている。
【0025】
また、吸着パネルの上流側のプレフィルタはフィルタ保持枠に接着材あるいは係止ツメなどを介して取り付けられている。
【0026】
そしてプレフィルタはガラス繊維あるいは不織布あるいはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維などの合成繊維を湿式抄紙法や乾式法、スパンボンド法、メルトブロー法などで形成した1枚のろ材シートまたはこのろ材シートに銀ゼオライト等の抗菌・殺菌剤を添着させたろ材シートをフィルタ枠に取り付けたものである。
【0027】
また、前記プレフィルタは平均粉じん捕集効率が比色法で20〜80%であることが望ましい。
【0028】
次に中高性能フィルタは繊維径が6μm以下(中心繊維径:3.5μm前後)で且つ繊維重量の93重量%以上のガラス繊維あるいは不織布あるいはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維などの合成繊維の単独あるいは適宜混合して湿式抄紙法や乾式法、スパンボンド法、メルトブロー法などで形成した1枚のろ材シートまたはこのろ材シートに銀ゼオライト等の抗菌・殺菌剤を添着させたろ材シートををジグザグ状に折り畳んでフィルタろ材とし、このろ材間に適宜材質のセパレータを挟んだりジグザグ状に折り畳んだろ材間に塗布したビードでろ材同志が密着しないように剛性をもたせて固定し上下にパッキンを取り付けて気密性を持たせてセル型に形成したものである。
【0029】
そして前記中高性能フィルタの濾材シートはシートの厚みが0.2〜2.0mmで、粒径0.3μmの粒子に対して80〜99.95%の捕集効率を有している。
【0030】
上記効率や数字は各段のフィルタ配置によって種々変更されても何ら要旨を変更するものではない。
【0031】
上記課題解決手段による作用は次の通りである。まず、本体内に内蔵した送風機の吸気運転によりマイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ保存室内の空気は本体に形成された空気吸い込み口より本体内に取り入れられる。次に、本体内に取り入れられた空気はプレフィルタにてちりおよびほこりなどの比較的大きなダストが除去される。そして後段の吸着パネルへのちりおよびほこりなどのダスト負荷を軽減できるようになっている。
【0032】
次に比較的大きなダストが除去された空気は吸着パネルを通過する。この時点で吸着パネル内に充填された吸着材により酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスが吸着材上のイオン交換基との化学反応により吸着除去される。
【0033】
さらに、比較的大きなダストおよび吸着パネルを通過し酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスが除去された空気は高い捕集効率を有した中高性能フィルタを通過する。その際空気中に含まれた細かな粒径ダストは除去され清浄な空気として本体に形成された空気吹き出し口より保存室内に吐き出される。
【0034】
そして、上記運転を継続することによってマイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ室内空気全体は除々に浄化され、ついには清浄な空気で室内は充満される。
【発明の効果】
【0035】
上述したように、本発明の有機酸や酸性ガス除去装置は次のような効果が得られる。
(1)有機酸や酸性ガス除去装置は箱型の本体内に内蔵したプレフィルタと吸着パネルと送風機及び中高性能フィルタとから構成されたもので、構造が非常に簡単に出来ていて取り扱いが容易である上、設置スペースを小さくでき現地設置の簡素化が図れる。
(2)吸着パネルには有機酸や酸性ガスを除去する機能を持った吸着剤が充填されているので、吸着パネルを通過した空気は有機酸が除去される。
(3)さらに、有機酸や酸性ガスが除去された空気は中高性能フィルタで細かな粒径ダストが除去された後空気吹き出し口より室内へ吐き出されるので、清浄化された空気が室内に供給される。これらの操作を繰り返すことにより保存室内の空気は、確実に清浄化され、室内にいる人員の健康や保存しているマイクロフイルムの劣化を抑えることができる。
(4)吸着パネルの前段にプレフィルタを設置したので吸着パネルに流入する塵埃濃度を大幅に低減でき、吸着パネルの圧力損失の上昇度合いを抑制でき長寿命化が図れ、ランニングを含めたトータルコストの省力化が可能となる。
(5)清浄空気を遠方に吹き出す事から室内空気の拡散を行い、ガスの滞留をなくすと共に、ショートパスを防止した粉じん、花粉、有害ガス除去を可能となる。
(6)粉じん、花粉、有害ガスおよび調湿機能を兼ね備えたので貴重文書、美術品保管等で重要となる調湿作用も可能である。
(7)除菌作用と付着菌・カビ等の抗菌・殺菌効果を備えているので、貴重文書、美術品等の汚損を防止できガス・粉じん・カビ・他微生物類の除去と殺菌・脱臭・脱ガス効果が可能である。
(8)プレフィルタおよび中高性能フィルタあるいは吸着材の交換目安が可能である。
(9)箱型の本体底部にキャスタを取り付けたので、保存室内の設置したい場所に自由に移動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施例1の正面図を示す。
【図2】第1図の平面図を示す。
【図3】1部内部を示す第1図の左面図。
【図4】第1図の右面図を示す。
【図5】1部内部を示す本発明実施例2の正面図。
【図6】第5図の平面図を示す。
【図7】1部内部を示す第5図の左面図。
【図8】第5図の右面図を示す。
【図9】1部内部を示す本発明実施例2の正面図。
【図10】第5図の平面図を示す。
【図11】1部内部を示す第5図の左面図。
【図12】第5図の右面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下本発明の有機酸や酸性ガス除去装置について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
狭いマイクロフイルム保存室内に設置した場合の有機酸や酸性ガス除去装置について図1から図4を参照して説明する。1は箱型の本体で、本体1は両側面板2、3と一方の側面板2にヒンジ止めされた正面ドア4とキャスタ5を取り付けた底板6と上板7および背板8とから構成されている。そして、正面ドア4の正面には空気吸い込み口9が形成されている。
【0038】
また、本体1の内部には吸着パネル10が気密に平板状に取り付けられるように枠に取り付けられている。
【0039】
吸着パネル10の気流方向上流側にはプレフィルタ11が枠に取り付けられ、気流方向下流側には中高性能フィルタ12が枠に取り付けられている。そして中高性能フィルタ12の後段には送風機13が設置されている。さらに上板7には可変型ルーバ14を設けた空気の吹き出し口15が形成されている。
16はプレフィルタおよび中高性能フィルタあるいは吸着材の交換目安指標になる運転時間計モニターである。
【0040】
実施例1の構造はこのように簡単な構造であるので、本体1内の送風機13の吸気運転によりマイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ保存室内の空気は本体に形成された空気吸い込み口9より本体1内に取り入れられる。そして、本体1内に取り入れられた空気はプレフィルタ11にてちりおよびほこりなどの比較的大きなダストが除去され、吸着パネルを通過する。そしてこの吸着パネル10にて酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスが除去される。
【0041】
さらに、吸着パネル10を通過した空気は中高性能フィルタ12にて細かな粒径ダストが除去され清浄な空気として上板7に形成された空気吹き出し口14より保存室内に吐き出される。
【0042】
そして、上記運転を継続することによってマイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ室内空気全体は除々に浄化され、ついには清浄な空気で室内は充満される。
【実施例2】
【0043】
比較的広いマイクロフイルム保存室内に設置した場合の有機酸や酸性ガス除去装置について図5から図8を参照して説明する。21は箱型の本体で、本体21は両側面板22、23と一方の側面板22にヒンジ止めされた正面ドア24とキャスタ25を取り付けた底板26と上板27および背板28とから構成されている。そして、両側面板22、23と正面ドア24の底部には空気吸い込み口29がそれぞれ形成されている。さらに正面ドア24の上部には可変型ルーバ30を設けた空気の吹き出し口31が形成されている。
【0044】
また、本体21の内部には吸着パネル32が気密にジグザグ状に枠に取り付けられている。
【0045】
吸着パネル32の気流方向上流側にはプレフィルタ33が枠に取り付けられ、気流方向下流側には中高性能フィルタ34が枠に取り付けられている。そして中高性能フィルタ34の前段には送風機35が設置されている。36はプレフィルタおよび中高性能フィルタあるいは吸着材の交換目安指標になる運転時間計モニターである。
【0046】
実施例2の構造はこのように簡単な構造であるので、本体21内の送風機35の吸気運転によりマイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ保存室内の空気は本体21に形成された空気吸い込み口29より本体21内に取り入れられる。そして、本体21内に取り入れられた空気はプレフィルタ33にてちりおよびほこりなどの比較的大きなダストが除去され、吸着パネル32を通過する。そしてこの吸着パネル32にて酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスが除去される。
【0047】
さらに、吸着パネル32を通過した空気は中高性能フィルタ34にて細かな粒径ダストが除去され清浄な空気として正面ドア24の上部に形成された空気吹き出し口31より保存室内に吐き出される。
【0048】
そして、上記運転を継続することによってマイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ室内空気全体は除々に浄化され、ついには清浄な空気で室内は充満される。
【実施例3】
【0049】
広いマイクロフイルム保存室内に設置した場合の有機酸や酸性ガス除去装置について図9から図12に示すが実施例2とほぼ構造および作用効果が同じであることから図面中には実施例2と同じ番号を記し詳細な説明は省略する。
【0050】
尚、本実施例では本発明の一実施例を述べたもので、これに限定されることなく、種々変更しても何ら本発明の要旨を変更するものではない。また住宅や建物、ビルや医療施設などにおいて居住者に対するホルムアルデヒドやトルエンあるいはSOX、NOXなどの化学物質などの除去も可能で、シックハウス対策用空気清浄機として採用しても何ら本発明の要旨を変更するものではない。
また、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基などのカチオン交換基をグラフト重合や薬品添着によりカチオン交換基を形成した吸着剤を有機酸を除去する機能を持った吸着剤に取り替えても使用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0051】
マイクロフイルム保存室内においては、マイクロフイルムの保護および維持するために保存室内に有機酸や酸性ガス除去装置を置いて、マイクロフイルムから発生した酢酸ガスなどの有機酸や酸性ガスを含んだ室内の空気を浄化して清浄空気として室内に戻して、これを繰り返して室内空気を清浄空気に入れ替えるようにしたもので実用的はなはだ大なるものである。
【符号の説明】
【0052】
1・・・本体 2・・・側面板 3・・・側面板 4・・・正面ドア
5・・・キャスタ 6・・・底板 7・・・上板 8・・・背板
9・・・空気吸い込み口 10・・・吸着パネル 11・・・プレフィルタ
12・・・中高性能フィルタ 13・・・送風機 14・・・可変型ルーバ
15・・・空気の吹き出し口 16・・・運転時間計モニター
21・・・本体 22・・・側面板
23・・・側面板 24・・・正面ドア 25・・・キャスタ
26・・・底板 27・・・上板 28・・・背板28
29・・・空気吸い込み口 30・・・可変型ルーバ
31・・・空気の吹き出し口 32・・・吸着パネル
33・・・プレフィルタ 34・・・中高性能フィルタ 35・・・送風機
36・・・運転時間計モニター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気吸い込み口と空気吹き出し口を形成した箱型の本体内にプレフィルタと吸着パネルと送風機及び中高性能フィルタとを内臓したことを特徴とする有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項2】
吸着パネルの気流方向上流側にプレフィルタを、気流方向下流側に中高性能フィルタおよび送風機を設けたことを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項3】
吸着パネルは酢酸ガスなどの有機酸を除去する機能を持った吸着材で充填されたことを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項4】
吸着パネルを本体内に設けた枠に平板状あるいはジグザグ状に取り付けたことを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項5】
吹き出し口に可変型ルーバを設けたことを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項6】
吸着材は基材にイオン交換基をグラフト重合や薬品添着により形成させて得られた粒状あるいは微粒子状であることを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項7】
吸着材の基材は活性炭、ゼオライト材料等の多孔質基材を用いたことを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項8】
プレフィルタおよび中高性能フィルタに銀ゼオライト等の抗菌・殺菌剤を添着させ用いたことを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。
【請求項9】
プレフィルタおよび中高性能フィルタあるいは吸着材に交換目安指標となる運転時間計モニターを設けたことを特徴とする請求項1の有機酸や酸性ガス除去装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2010−194278(P2010−194278A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−65161(P2009−65161)
【出願日】平成21年2月24日(2009.2.24)
【出願人】(000193047)進和テック株式会社 (36)
【出願人】(390040888)日本エアー・フィルター株式会社 (45)
【Fターム(参考)】