説明

有機LED素子

【課題】従来の有機LED素子においては、色純度、発光効率および発光波長領域などが不十分で、使用環境や使用分野において制約があり、実用上問題点を含んだものであった。
【解決手段】有機LED素子の発光層を形成する材料において、ホスト材料として下記式(1)
【化31】


で表されるトリス(8−ヒドロキシキノリネート)アルミニウム(III)(Alq)を、ドーパント材料として下記式(4)
【化32】


で表される5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィリンバナジウム(IV)オキサイドを用いた。なお、ホスト材料とドーパント材料の混合比は重量比で99:1〜90:10の範囲内にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入型エレクトロルミネセンス(EL)とも称され、有機薄膜状としたEL物質に電子、正孔を注入し、再結合させることで発光を行なう有機LED素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機LED素子はディスプレイの基礎能力としては自発光で視野角が広く応答速度が速いなどの特徴を持ち、モジュールにおける特徴としては、大型化および小型化並びに薄型化などが可能であり、消費電力および製造コストにおいても液晶ディスプレイに比べて優位であるということが挙げられる。このように多くの特徴を有する有機LED素子は次世代フラットパネルディスプレイの本命技術として脚光を浴びており、現在多くの製造メーカが開発競争に鎬を削っている。
【0003】
有機LED素子によるディスプレイを実現するためにはフルカラー表示が可能であることが必須条件であり、そのためには光の三原色である赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の夫々の光を発する有機材料で構成することが必要である。そのうち、赤色(R)に発光する有機LED素子としては、例えば、特開平9−13024号公報、特開平9−296166号公報、特開平11−251061号公報、特開平11−251062号公報、再公表特許公報(国際公開番号WO98/00474号公報)等に赤色蛍光発光性を有するポルフィン化合物またはポルフィリン化合物を発光材料として用いた有機LED素子が提案され、特開平11−144868号公報には赤色蛍光発光性を有するビスアンスレン化合物を用いた有機LED素子が提案されていることが紹介されており、更に、自身の特許明細書においては赤色蛍光発光性を有する縮合八環芳香族化合物を用いた有機LED素子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−151775号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の有機LED素子においては、色純度、発光効率および発光波長領域などが不十分で、使用環境や使用分野において制約があり、実用上問題点を含んだものであった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、色純度や発光効率の問題を改善し、表示分野に限らず広く実用可能な発光を得ることである。特に、ピーク半値幅の狭い分光特性のスペクトルを有する有機LED、赤外線領域まで発光スペクトルのピークを有する有機LED等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、陽極および陰極の間に発光層を含む有機薄膜層の多層構造を有する有機LED素子であって、前記発光層は、ホスト材料と下記一般式(1)
【化8】

で表されるポルフィリン錯体からなるドーパント材料とによって形成され、前記ホスト材料と前記ドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されていることを特徴とするものである。
(但し、上記一般式(1)において、MはZn、VO、Mg、Ba、Gaのなかから選択された一つであり、Rは下記式(2)
【化9】

の芳香環の中から選択された一つである。また、前記式(2)において、XはCH、OH、OCH、NH、N(CH、NO、COOH、COCH、H、Cl、F、Br、Iのなかから選択された一つである)
【0007】
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記ポルフィリン錯体が下記式(3)
【化10】

で表されるZn5,10,15,20−テトラ(4−ピリジル)−21H,23H−ポルフィリンであることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の請求項3に記載された発明は、陽極および陰極の間に発光層を含む有機薄膜層の多層構造を有する有機LED素子であって、前記発光層は、ホスト材料と下記式(4)
【化11】

で表される5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィリンバナジウム(IV)オキサイドからなるドーパント材料とによって形成され、前記ホスト材料と前記ドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項4に記載された発明は、陽極および陰極の間に発光層を含む有機薄膜層の多層構造を有する有機LED素子であって、前記発光層は、ホスト材料と下記一般式(2)
【化12】

または下記一般式(3)
【化13】

で表されるボロンサブフタロシアニンクロリドの何れか一方からなるドーパント材料とによって形成され、前記ホスト材料と前記ドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されていることを特徴とするものである。
(但し、上記一般式(2)及び一般式(3)において、RはH、ターシャリーブチル、NO、I、C≡C−p−NO(C)のなかから選択された一つである)
【0010】
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項4において、前記ボロンサブフタロシアニンクロリドが下記式(5)
【化14】

で表されるボロンサブフタロシアニンクロリドであることを特徴とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の好適な実施形態を図1及び図2を参照しながら、詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
【0012】
[実施形態1]
図1は本発明の有機LED素子に係わる実施形態1〜実施形態3に共通する断面図である。ガラス基板の表面に陽極として機能するITO膜がスパッタ法によって形成されている。なお、陽極の材料には仕事関数の大きい金属や合金が使用され、ITOの他には例えば、Au、SnO、及びZnOなどが可能である。
【0013】
そして、ITO膜の上に正孔輸送層として機能する下記式(6)
【化15】

で表されるN,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(以下「NPB」と略称する)の膜が蒸着法によって形成されている。
【0014】
更に、正孔輸送層の上には発光層及び電子輸送層として機能する下記式(1)
【化16】

で表されるトリス(8−ヒドロキシキノリネート)アルミニウム(III)(以下「Alq」と略称する)と下記一般式(1)
【化17】

で表されるポルフィリン錯体の膜が蒸着法によって同時に形成されている。
【0015】
この場合、Alqはホスト材料、ポルフィリン錯体はドーパント材料であり、ホスト材料とドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されることが望ましい。
【0016】
なお、上記一般式(1)で表されるポルフィリン錯体において、MはZn、VO、Mg、Ba、Gaのなかから選択された一つであり、Rは下記式(2)
【化18】

の芳香環の中から選択された一つである。また、前記式(2)において、XはCH、OH、OCH、NH、N(CH、NO、COOH、COCH、H、Cl、F、Br、Iのなかから選択された一つである
【0017】
また、上記ポルフィリン錯体は下記式(3)
【化19】

で表されるZn5,10,15,20−テトラ(4−ピリジル)−21H,23H−ポルフィリンであることがより望ましい。
【0018】
更に、電子輸送層の上には電子注入層として機能するAlqの膜が蒸着法によって形成されている。
【0019】
更に、電子注入層の上には陰極として機能するMgAg膜が蒸着法によって形成されている。なお、陰極の材料には仕事関数の小さい金属や合金が使用され、MgAgの他には例えば、Ca、Al、LiF/Al、Al−Li合金、及びMg−In合金などが可能である。
【0020】
上記構成の有機LED素子の主な層の厚みは、正孔輸送層が約50nm、発光層が約30nm、電子注入層が20nm、陰極が約350nmであり、陽極・陰極間に直流電圧を印加することによって黄色光の発光を得ることができる。
【0021】
[実施形態2]
本発明の有機LED素子に係わる実施形態2の断面図は上記実施形態1と同様に図1で示されている。ガラス基板の表面に陽極として機能するITO膜がスパッタ法によって形成されている。なお、陽極の材料には仕事関数の大きい金属や合金が使用され、ITOの他には例えば、Au、SnO、及びZnOなどが可能である。
【0022】
そして、ITO膜の上に正孔輸送層として機能する下記式(6)
【化20】

で表されるNPBの膜が蒸着法によって形成されている。
【0023】
更に、正孔輸送層の上には発光層及び電子輸送層として機能する下記式(1)
【化21】

で表されるAlqと下記式(4)
【化22】

で表される5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィリンバナジウム(IV)オキサイドの膜が蒸着法によって同時に形成されている。
【0024】
この場合、Alqはホスト材料、5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィリンバナジウム(IV)オキサイドはドーパント材料であり、ホスト材料とドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されることが望ましい。
【0025】
更に、電子輸送層の上には電子注入層として機能するAlqの膜が蒸着法によって形成されている。
【0026】
更に、電子注入層の上には陰極として機能するMgAg膜が蒸着法によって形成されている。なお、陰極の材料には仕事関数の小さい金属や合金が使用され、MgAgの他には例えば、Ca、Al、LiF/Al、Al−Li合金、及びMg−In合金などが可能である。
【0027】
上記構成の有機LED素子の主な層の厚みは、正孔輸送層が約50nm、発光層が約30nm、電子注入層が約20nm、陰極が約350nmであり、陽極・陰極間に直流電圧を印加することによって緑色光の発光を得ることができる。なお、この場合には一重項励起状態から基底状態への遷移による蛍光と共に、三重項励起状態から基底状態への遷移による燐光も発するために、スペクトル分布は赤外線領域にピーク発光波長を有するものとなっている。
【0028】
[実施形態3]
本発明の有機LED素子に係わる実施形態3の断面図は上記実施形態1及び実施形態2と同様に図1で示されている。ガラス基板の表面に陽極として機能するITO膜がスパッタ法によって形成されている。なお、陽極の材料には仕事関数の大きい金属や合金が使用され、ITOの他には例えば、Au、SnO、及びZnOなどが可能である。
【0029】
そして、ITO膜の上に正孔輸送層として機能する下記式(6)
【化23】

で表されるNPBの膜が蒸着法によって形成されている。
【0030】
更に、正孔輸送層の上には発光層及び電子輸送層として機能する下記式(1)
【化24】

で表されるAlqと下記一般式(2)
【化25】

または、下記一般式(3)
【化26】

で表されるボロンサブフタロシアニンクロリドの膜が蒸着法によって同時に形成されている。
【0031】
この場合、Alqはホスト材料、ボロンサブフタロシアニンクロリドはドーパント材料であり、ホスト材料とドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されることが望ましい。
【0032】
なお、上記一般式(2)及び一般式(3)で表されるボロンサブフタロシアニンクロリドにおいて、RはH、ターシャリーブチル、NO、I、C≡C−p−NO(C)のなかから選択された一つである。
【0033】
また、上記ボロンサブフタロシアニンクロリドは下記式(5)
【化27】

で表されるボロンサブフタロシアニンクロリドであることがより望ましい。
【0034】
更に、電子輸送層の上には電子注入層として機能するAlqの膜が蒸着法によって形成されている。
【0035】
更に、電子注入層の上には陰極として機能するMgAg膜が蒸着法によって形成されている。なお、陰極の材料には仕事関数の小さい金属や合金が使用され、MgAgの他には例えば、Ca、Al、LiF/Al、Al−Li合金、及びMg−In合金などが可能である。
【0036】
上記構成の有機LED素子の主な層の厚みは、正孔輸送層が約50nm、発光層が約30nm、電子注入層が約20nm、陰極が約350nmであり、陽極・陰極間に直流電圧を印加することによって黄色光の発光を得ることができる。
【0037】
なお、上記「実施形態1」〜「実施形態3」において、発光層を形成するホスト材料にAlqを採用しているが、ホスト材料はこれに限定されるものではなく、下記式(7)
【化28】

で表される4,4’−N,N’−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)、下記式(8)
【化29】

で表されるペリノン誘導体、下記式(9)
【化30】

で表されるジスチリルベンゼン誘導体など、種々の材料を用いることができる。
【0038】
ここで、上記「実施形態1」、「実施形態2」、及び「実施形態3」の各構成の有機LED素子が発する光の分光分布を図2を参照して説明する。なお、横軸は波長を表し、縦軸は規格化された発光強度を示している。いずれにおいても535nm付近に極大波長を有するピークはホスト材料であるAlqに由来する。そこで、「実施形態1」の分光分布は可視光の波長領域内に3つのピークを有し、その中の最大ピーク波長は647nmであり、分光分布の全てのスペクトルを混合したときの光は黄色光となる。
【0039】
また、「実施形態2」の分光分布は、一重項励起状態から基底状態への遷移による蛍光と共に、三重項励起状態から基底状態への遷移による燐光も発するために、可視光から赤外線までの広範囲の波長領域内に3つのピークを有し、その中の最大ピーク波長は赤外線領域内の770nm、その他2つのピークは可視光領域内にあり、分光分布の全てのスペクトルを混合したときの光は緑色光となる。
【0040】
また、「実施形態3」の分光分布は可視光の波長領域内に1つのピークを有し、ピーク波長は586nmであり、分光分布の全てのスペクトルを混合したときの光は橙色光となる。
【0041】
なお、比較例として、正孔輸送層として機能するNPBの膜と発光層として機能するAlqの膜を陽極と陰極で挟んだ2層構造の有機LED素子の分光分布を記載している。このような構造の有機LED素子が発する光の分光分布は可視光の波長領域内に1つのピークを有し、ピーク波長は535nmであり、分光分布の全てのスペクトルを混合したときの光は緑色光となる。但し、発光スペクトルのピークが本発明の実施形態と比べてなだらかな様相を呈しているためにスペクトル半値幅が広く、よって発する光が鮮やかさに欠けることを分光分布から読み取ることができる。
【0042】
一般的にドープ濃度を高くすることにより、短絡の発生等、駆動時の動作安定性が損なわれるが、「実施形態1」〜「実施形態3」においては、そのような不具合の発生が大幅に低減された。また、寿命特性に関して良好な試験結果を得ており、長期の使用に亘って良好な表示品質の維持が可能であることが確認されている。
【0043】
ここで、本発明の効果について述べる。まず、従来の有機LED素子の構造において発光層におけるドーパント材料は、濃度消光による発光効率の低下を起こさない1〜2%程度の低濃度とされていた。一方、本発明の有機LED素子は、ドーパント濃度10%までの特性に大きな変化がなく、比較的安定した高い発光効率を得ることができ、ドーパントの濃度を10%まで高めることを可能とした。また、「実施形態1」〜「実施形態3」において、それぞれ最高輝度2100cd/m、10500cd/m、3500cd/mが得られた。
【0044】
これまで、有機LED素子作製上、特に蒸着により作製する場合において、低ドーパント濃度におけるドーパント濃度の制御は困難であった。また、有機LED素子の電気的特性および光学的特性は、ドープ濃度に大きく依存するものが多く、ドーパント濃度のばらつきが素子特性のばらつきに反映されるものとなっていた。本発明の構成において、ドーパント濃度を10%まで高めることができるため、ドーパント濃度の制御が容易となると共に、ドーパント濃度の多少のばらつきも、素子特性へ大きく反映されずに、特性のばらつきの少ない有機LED素子を得ることができる。
【0045】
また、本発明の有機LED素子は、図2に示す分光分布から明らかなようにピークのスペクトル半値幅が狭く、鮮やかな光を発することが可能な光源となるものである。従って、本発明の有機LED素子を形成する有機材料を使用してフルカラー表示素子を作成すると鮮やかな画面が構成でき、見映え及び表示品位の良好なディスプレイを実現することができる。
【0046】
更に、特定の有機材料を使用することにより、赤外線領域にピークを有する光を発することができる。この分光特性を利用すると、有機LED素子の利用分野が表示用に限定されることなく暗視カメラの光源、光学センサの検出媒体など表示素子以外の分野にも可能となり、応用分野の拡大を図ることができる。など、優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係わる有機LED素子の構成を示す概略説明図である。
【図2】同じく、本発明に係わる有機LED素子が発する光の分光特性を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽極および陰極の間に発光層を含む有機薄膜層の多層構造を有する有機LED素子であって、前記発光層は、ホスト材料と下記一般式(1)
【化1】

で表されるポルフィリン錯体からなるドーパント材料とによって形成され、前記ホスト材料と前記ドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されていることを特徴とする有機LED素子。
(但し、上記一般式(1)において、MはZn、VO、Mg、Ba、Gaのなかから選択された一つであり、Rは下記式(2)
【化2】

の芳香環の中から選択された一つである。また、前記式(2)において、XはCH、OH、OCH、NH、N(CH、NO、COOH、COCH、H、Cl、F、Br、Iのなかから選択された一つである)
【請求項2】
前記ポルフィリン錯体が下記式(3)
【化3】

で表されるZn5,10,15,20−テトラ(4−ピリジル)−21H,23H−ポルフィリンであることを特徴とする請求項1に記載の有機LED素子。
【請求項3】
陽極および陰極の間に発光層を含む有機薄膜層の多層構造を有する有機LED素子であって、前記発光層は、ホスト材料と下記式(4)
【化4】

で表される5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィリンバナジウム(IV)オキサイドからなるドーパント材料とによって形成され、前記ホスト材料と前記ドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されていることを特徴とする有機LED素子。
【請求項4】
陽極および陰極の間に発光層を含む有機薄膜層の多層構造を有する有機LED素子であって、前記発光層は、ホスト材料と下記一般式(2)
【化5】

または下記一般式(3)
【化6】

で表されるボロンサブフタロシアニンクロリドの何れか一方からなるドーパント材料とによって形成され、前記ホスト材料と前記ドーパント材料の重量比が99:1〜90:10の範囲内で混合されていることを特徴とする有機LED素子。
(但し、上記一般式(2)及び一般式(3)において、RはH、ターシャリーブチル、NO、I、C≡C−p−NO(C)のなかから選択された一つである)
【請求項5】
前記ボロンサブフタロシアニンクロリドが下記式(5)
【化7】

で表されるボロンサブフタロシアニンクロリドであることを特徴とする請求項4に記載の有機LED素子。

【図1】
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【図2】
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