説明

木材加圧装置

【課題】 設置されたローラを交換することなく、木材を所望の外形寸法を有する断面八角形状の圧縮木材に圧縮加工することができる木材加圧装置を提供する。
【解決手段】 木材2の径方向に圧縮力を作用させて、該木材2を断面八角形状の圧縮木材に圧縮加工する木材加圧装置であって、八角形を構成する八辺における隣接する二辺2a,2bからなる第一隣接辺14a、及び、該第一隣接辺14aを構成する二辺2a,2bに対向する二辺2c,2dからなる第二隣接辺14bを圧縮加工する一対の第一ローラ3a,3bと、八辺における第一隣接辺14aを構成する二辺2a,2b、及び第二隣接辺14bを構成する二辺2c,2d以外、の隣接する二辺2e,2fからなる第三隣接辺14c、及び、該第三隣接辺14cを構成する二辺2e,2fに対向する二辺2g,2hからなる第四隣接辺14dを圧縮加工する一対第二ローラ4a,4bとを具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材加圧装置に関するものであり、詳しくは、木材を八角形の断面形状を有する圧縮木材に圧縮加工する木材加圧装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、建築資材等に使用される木材には、その木材の品質を保持するために、防腐剤又は難燃化剤等の処理液を浸透させる木材処理が行われている。
【0003】
そして、木材にこの処理液を良好に浸透させるために、木材を圧縮して圧縮木材とした上で処理液に浸漬する方法も一般的に採用されている。これによって、処理液に浸漬された圧縮木材は、圧縮状態から復元する際に処理液を吸収するため、処理液を良好に吸収させることができる。
【0004】
そして、木材を圧縮するために、図7に示すように、木材100を上下方向から中心方向に圧縮する一対の第一ローラ101と、左右方向から中心方向に圧縮する一対の第二ローラ102とが交互に配列された木材加圧装置103が使用されている。この場合、木材加圧装置103によって圧縮された木材100は、圧縮木材105の状態で処理液104に浸積される。
【0005】
さらに詳しく説明すると、一対の第一ローラ101の外周部は、図8(a)に示すように、円筒状の底面部101aの幅方向両側から両側面部が外方に開いた断面凹状に形成されている。そして、一対の第二ローラ102は、図8(b)に示すように、円筒状に形成されている。係る第一ローラ101、及び第二ローラ102に圧縮されることによって、木材100は断面八角形状に圧縮加工される。
【0006】
【特許文献1】特開2001−239508号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の木材加圧装置103の場合、第一ローラ101の底面部101aの幅寸法Gによって断面八角形状の一辺の幅寸法が決定されていた。そのため、係る一辺の幅寸法を変更するためには木材加圧装置103に設置された第一ローラ101の全てを、係る八角形における一辺の幅寸法に合わせて交換する必要があり、この作業は非常に煩雑なものであった。
【0008】
そこで、本発明は、上記実情に鑑みて、設置されたローラを交換することなく、断面八角形状の圧縮木材の一辺の設定寸法を変更することができる木材加圧装置の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために本発明の採った手段は、
「木材の径方向に圧縮力を作用させて、該木材を前記径方向の断面形状が八角形である圧縮木材に圧縮加工する木材加圧装置であって、
八角形を構成する八辺における隣接する二辺からなる第一隣接辺、及び、該第一隣接辺を構成する二辺に対向する二辺からなる第二隣接辺を圧縮加工する一対の第一ローラと、
前記八辺における前記第一隣接辺を構成する二辺、及び前記第二隣接辺を構成する二辺以外、の隣接する二辺からなる第三隣接辺、及び、該第三隣接辺を構成する二辺に対向する二辺からなる第四隣接辺を圧縮加工する一対第二ローラと
を具備することを特徴とする木材加圧装置」
である。
【0010】
ここで、第一隣接辺とは、八角形を構成する八辺を、順に第一辺、第二辺、第三辺、第四辺、第五辺、第六辺、第七辺、及び第八辺とした場合の、第一辺と、第二辺とが該当する。そして、第二隣接辺が、第一隣接辺に対向する第五辺、及び第六辺に該当し、第三隣接辺が第三辺、及び第四辺に該当し、第四隣接辺が、第三隣接辺に対向する第七辺、及び第八辺に該当する。この各隣接辺は一つの角度を有するものであり、係る角度が八角形の内角に該当する。さらに、第一ローラ、及び第二ローラは、木材を押圧することによって上述の各隣接辺を圧縮加工するものである。
【0011】
上記構成の木材加圧装置によれば、第一ローラ、及び第二ローラが木材を径方向に押圧する。これによって、木材の外周面は八面圧縮されることとなり、木材は、断面が八角形状を呈する圧縮木材に圧縮加工される。
【0012】
そして、第一ローラ、及び第二ローラは、上述の各隣接辺が有する角度を形成するものであり、八辺の各寸法を決定するものではない。そのため、係る圧縮木材の外形寸法は第一ローラ、及び第二ローラの形状によって決定されず、一対の第一ローラ間の間隔、及び一対の第二ローラ間の間隔によって決定される。従って、上記構成の木材加圧装置では、一対の第一ローラ間の間隔、及び一対の第二ローラ間の間隔を調整すれば、第一ローラ、及び第二ローラを交換することなく、木材を種々の外形寸法の断面八角形状の圧縮木材に圧縮加工することができる。なお、圧縮木材の断面形状における各辺の寸法を同一寸法にすることによって、圧縮木材の断面形状を正八角形にすることが可能になる。
【0013】
また、本発明の木材加圧装置は、
「一対の前記第一ローラ間の間隔の中間位置を基準として該第一ローラをそれぞれ相反する方向に変位させ、該間隔を変更する第一変更手段と、
一対の前記第二ローラ間の間隔の中間位置を基準として該第二ローラをそれぞれ相反する方向に変位させ、該間隔を変更する第二変更手段と
をさらに具備することを特徴とする木材加圧装置」
としても良い。
【0014】
木材が、木材加圧装置内を良好に移動するためには、一対の第一ローラ、及び一対の第二ローラは、一対の第一ローラ間の間隔の中心位置と、一対の第二ローラ間の間隔の中心位置とが常に同一線上に位置するように配置されていることが好ましい。そのためには、対向する一対のローラ間の間隔を変更する際に、係る間隔の中心位置を移動させることなく各ローラを移動させる必要がある。しかしながら、従来の木材加圧装置103の場合、対向する一対のローラの各ローラを別個に移動させることによってローラ間の間隔を変更していたため、変更前のローラ間の中心位置と、変更後のローラ間の中心位置とを一致させることは非常に困難であった。
【0015】
上記構成の木材加圧装置によれば、一対の第一ローラ間の間隔、及び一対の第二ローラ間の間隔を単一操作にて変更することができる。また、係る間隔を変更する際には、第一ローラ、及び第二ローラは、間隔の中心位置を基準としてそれぞれ相反する方向に移動する。従って、上記構成の木材加圧装置では、より良好に、使用することができる木材か圧装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0016】
上述の通り、本発明によれば、設置されたローラを交換することなく種々の外形寸法の断面八角形状の木材に圧縮加工することができる木材加圧装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明に係る木材加圧装置1の実施形態の一例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態では、丸太状の木材2を対向するローラによって圧縮すると共に、図1における紙面左から紙面右に送り出す木材加圧装置1について説明する。
【0018】
図1に示すように、木材加圧装置1は、上下に対向して配設された一対の第一ローラ3a,3b、及び、左右に対向して配設された一対の第二ローラ4a,4bが木材2の送り方向(矢印C)に沿って交互に連続して複数段並設された加圧部5と、駆動源となる駆動部23と、加圧部5を被覆するカバー6とから主に構成されている。
【0019】
さらに詳しく説明すると、図2(a)に示すように、第一ローラ3a,3bは、外周面にV字状の溝部18が凹設されており、この溝部18の開き角度Dは135°に設定されている。そして、係る第一ローラ3a,3bの中心位置には第一回転軸19a,19bがそれぞれ挿通されている。
【0020】
また、図2(b)に示すように、第二ローラ4a,4bは、第一ローラ3a,3bと同様に外周面にV字状の溝部20が凹設されており、この溝部20の開き角度は135°に設定されている。そして、係る第二ローラ4a,4b中心位置には、第二回転軸21a,21bがそれぞれ挿通されている。
【0021】
次に、駆動部23と加圧部5との連結及び動作について詳しく説明する。駆動部23は、モータ24、及びチェーン(図示しない)から構成されている。このチェーンは、並設された5つの第一ローラ3aの第一回転軸19aと、モータ24の回転軸(図示しない)との間に巻回されている。そして、このチェーンによってモータ24の回転駆動力はそれぞれの第一回転軸19aを介して5つの第一ローラ3aに伝達されるようになっている。これによって、5つの第一ローラ3aは、一体で同一方向に回転する。
【0022】
次に、一対の第一ローラ3a,3b間の間隔を変更する手段について詳しく説明する。図3及び図4に示すように、本実施形態の木材加圧装置1には、カバー6の外側面に第一ハンドル7が設けられており、係る第一ハンドル7と一対の第一ローラ3a,3bとは、連結部8を介して連結されている。ここで、連結部8は、第一ハンドル7から延設されたアーム部9と、アーム部9に連結されたハンドル歯車10と、ハンドル歯車10に噛合する中央歯車11と、中央歯車11に噛合する二個の連動歯車12と、各連動歯車12に噛合する二個の支持軸歯車13と、各支持軸歯車13と底部(図示しない)との間に軸支された四本の支持柱15と、木材2の送り方向と同一方向に隣接する二本の支持柱15の間に架設された四本の支持部材17とから構成されている。そして、支持部材17には、第一回転軸19a又は第一回転軸19bがそれぞれベアリング37を介して回転自在に挿通されている。これによって、第一ローラ3a,3bは、支持部材17によって、回転自在支持されていることになる。なお、第一ハンドル7とアーム部9とは、それぞれの端部に設けられた傘歯車(図示しない)が噛合することによって連結されており、これによって、第一ハンドル7の回転はアーム部9に伝達される。
【0023】
そして、各支持柱15には、中間部15aを境に互いに逆方向に形成されたねじ部25a,25bが設けられており、各支持部材17は、係るねじ部25a,25bに螺合されている。このため、ねじ部25aに螺合する支持部材17と、ねじ部25bに螺合する支持部材17とは、支持柱15の回転によって、互いに逆の方向に移動する構成となっている。
【0024】
つまり、第一ハンドル7を所定の方向に回転させると、この回転に連動してハンドル歯車10、中央歯車11、各連動歯車12、及び各支持軸歯車13等が回転し、各支持柱15も回転する。その結果、二本の支持柱15の間に架設された支持部材17は各支持柱15の軸方向に移動する。このとき、同じ支持柱15に架設された二つの支持部材17は、中間部15aを基準として互いに相反する方向に移動する。その結果、一対の第一ローラ3a,3b間の間隔E(図2(a)参照)は、その中心位置を基準として変更される。ここで、第一ハンドル7及び連結部8が本発明における第一変更手段に相当する。
【0025】
次に、第一ローラ3a,3bの連動について詳しく説明する。本実施形態の木材加圧装置1は、一対の第一ローラ3a,3bを連動して回転させる連動部26をさらに具備している。図3及び図5に示すように、連動部26とは、第一ローラ3aの第一回転軸19aから延設された軸歯車27aと、第一ローラ3bの第一回転軸19bから延設された軸歯車27bと、係る軸歯車27a,27bの間に架設された二つの従動歯車28a,28bとから構成されている。なお、軸歯車27aと従動歯車28a、従動歯車28aと従動歯車28b、及び、従動歯車28bと軸歯車27bとは互いに噛合している。そして、噛合する各歯車間には、支持アーム29が各々配設されている。これによって、例えば、第一回転軸19aが回転した場合、係る回転は軸歯車27a、二つの従動歯車28a,28b、及び軸歯車27bを介して第一回転軸19bに伝達され、第一回転軸19bも回転する。従って、一対の第一ローラ3a,3bを連動して回転させることができる。なお、軸歯車27a,27bの歯数を等しくすると共に、従動歯車28a,28bの歯数を等しくすることによって、一対の第一ローラ3a,3bの回転数を同一にすることができる。また、図5(a),(b)に示すように、従動歯車28a,28bは、支持アーム29によって支持されているものであり、一対の第一ローラ3a,3b間の間隔の変更に伴って軸歯車27a,27b間の間隔が変更された場合も、互いの噛合状態は維持される。
【0026】
次に、一対の第二ローラ4a,4b間の間隔を変更する手段について詳しく説明する。本実施形態の木材加圧装置1は、第二ハンドル16と、一対の第二ローラ4a,4b、及び第二ハンドル16を連結する第二連結部30とをさらに具備している。図6に示すように、第二連結部30は、第二ハンドル16から延設されたハンドル歯車31と、ハンドル歯車31と噛合する二個の支持歯車32と、各支持軸歯車32と壁33との間に架設された支持柱34と、各支持柱34間に二個ずつ取設された支持部材35とから構成されている。そして、第二回転軸21a,21bは、上下一対の支持部材35によってそれぞれ固定されている。これによって、第二ローラ4a,4bは、支持部材35によって支持されていることになる。
【0027】
そして、各支持柱34には、中間部34aを境に互いに逆方向に形成されたねじ部36a,36bが設けられており、各支持部材35は、係るねじ部36a,36bに螺合している。このため、ねじ部36aに螺合する支持部材35と、ねじ部36bに螺合する支持部材35とは、支持柱34の回転によって、互いに逆の方向に移動する構成となっている。その結果、一対の第二ローラ4a,4bは、上述の一対の第一ローラ3a,3bと同様に、一対の第二ローラ4a,4b間の間隔F(図2(b)参照)の中心位置を変えることなく変更することができる。ここで、第二ハンドル16及び第二連結部30が本発明における第二変更手段に相当する。
【0028】
次に、本実施形態の木材加圧装置1の使用方法について、主に図1に基づいて説明する。まず、予めモータ24に電源等を投入し、稼動状態にしておく。これによって、モータ24の駆動軸は回転し、前述のように、係る回転はチェーンによって並設された第一回転軸19aに伝達される。その結果、第一ローラ3a、及び第一ローラ3aに連動する第一ローラ3bは回転を開始する。
【0029】
さらに、圧縮木材として所望する外形寸法に圧縮加工するように、第一ハンドル7、及び第二ハンドル16を回転させて一対の第一ローラ3a,3b間の間隔E、又は一対の第二ローラ4a,4b間の間隔Fを所定間隔に設定しておく。なお、木材2を容易に受け入れることができるようにするために、左端に設置される一対の第一ローラ3a,3b間の間隔Eは、木材2の直径と略同等の間隔に設定する(すなわち、圧縮率を0%とする)ことが好適である。そして、木材2の破損を抑制するためには、以降の間隔E,Fを木材2の送り方向に向かって徐々に狭め、右端に設置される一対の第一ローラ3a,3b間の間隔E、及び一対の第二ローラ4a,4b間の間隔Fを圧縮木材として所望する外形寸法に設定することが好適である。ここで、圧縮木材に圧縮加工するための圧縮率(すなわち、圧縮木材に圧縮加工する際に、木材2の体積に対して減少した体積を百分率にて表したもの)としては、良好に処理液を浸透させるためには10%以上、好ましくは15%以上とするのが好適である。一方、圧縮率の上限としては、特に限定されるものではないが、木材2の破損を防止するためには、40%以下、好ましくは30%以下とするのが望ましい。
【0030】
次に、木材2の先端部を左端に設置された一対の第一ローラ3a,3b間に案内する。すると、図2(a)に示すように、木材2は一対の第一ローラ3a,3bの回転によって引き込まれ、第一ローラ3a,3bの圧縮面によって圧縮される。これによって、木材2の外周面は第一ローラ3a,3bの圧縮面に応じた形状に変形し、八角形を形成する八辺における隣接する二辺2a,2bからなる第一隣接辺14aと、係る二辺2a,2bに対向する二辺2c,2dからなる第二隣接辺14bとが圧縮加工される。
【0031】
そして、一対の第一ローラ3a,3bによって押圧された木材2は、第一ローラ3a,3bの回転によって送り方向(図1矢印C)に送り出され、一対の第二ローラ4a,4b間に案内される。図6に示すように、第二ローラ4a,4bは、それぞれがベアリング22を介して第二回転軸21a,21bに軸支されている。このため、一対の第二ローラ4a,4bは、一対の第一ローラ3a,3bによって送り出された木材2の移動に合わせて回転して木材2を圧縮する(図2(b)参照)。これによって、木材2の外周面は第二ローラ4a,4bの圧縮面に応じた形状に変形し、上述の八辺における第一隣接辺14aを構成する二辺2a,2b、及び第二隣接辺14bを構成する二辺2c,2d以外、の隣接する二辺2e,2fからなる第三隣接辺14cと、係る二辺2e,2fに対向する二辺2g,2hからなる第四隣接辺14dとが圧縮加工される。
【0032】
以降、木材2は、並設された第一ローラ3a,3b、及び、第二ローラ4a,4bによって交互に圧縮される。これによって、木材2は断面形状が八角形の圧縮木材に圧縮加工される。
【0033】
ここで、圧縮木材の外形寸法は、右端に設置される一対の第一ローラ3a,3b間の間隔E、及び一対の第二ローラ4a,4b間の間隔Fによって決定されるものである。従って、右端に設置される一対の第一ローラ3a,3b間の間隔E、及び一対の第二ローラ4a,4b間の間隔Fを圧縮木材の外形寸法として所望する寸法に設定し、その他の第一ローラ3a,3b間の間隔E、及び一対の第二ローラ4a,4b間の間隔Fを徐々に狭めるように設定することによって、所望の外形寸法の圧縮木材を得ることができる。この場合、第一ローラ3a,3b、及び第二ローラ4a,4bの交換は不要である。従って、設置されたローラを交換することなく種々の外形寸法を有する断面八角形状の圧縮木材に圧縮加工することができる木材加圧装置とすることができる。
【0034】
以上、本発明に係る一例を説明したが、本発明はこれに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0035】
すなわち、本実施形態の木材加圧装置1において、一対の第一ローラ3a,3b間の間隔E、及び一対の第二ローラ4a,4b間の間隔Fを、第一ハンドル7、及び第二ハンドル16を回転させることによって変更するものを例示したがこれに限定されるものではない。例えば、各ローラが電動によって所望の寸法移動するものであっても構わない。
【0036】
また、本実施形態の木材加圧装置1において、一対の第一ローラ3a,3b、及び一対の第二ローラ4a,4bがそれぞれ五組ずつ設置されたものを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、圧縮木材として所望する圧縮率が低いものであれば、一対の第一ローラ3a,3b、及び一対の第二ローラ4a,4bがそれぞれ一組ずつ設置された木材加圧装置であっても構わない。また、高い圧縮率で圧縮された圧縮木材を所望する場合には、五組以上のローラがそれぞれ設置された木材加圧装置であっても構わない。
【0037】
また、本実施形態の木材加圧装置1において、一対の第一ローラ3a,3b、及び一対の第二ローラ4a,4bは交互に並設されたものを例示したがこれに限定されるものではない。例えば、一対の第一ローラ3a,3b、及び一対の第二ローラ4a,4bを互いに交叉させて配置し、木材の外周面を同時に圧縮するものであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る木材加圧装置の構成を示す側面図である。
【図2】(a)は、一対の第一ローラの正面図であり、(b)は、一対の第二ローラの正面図である。
【図3】木材加圧装置の構成を示す図1におけるA−A断面図である。
【図4】一対の第一ローラの連動を説明する正面図である。
【図5】木材加圧装置における連結部の構成を示す上面図である。
【図6】木材加圧装置の構成を示す図1におけるB−B断面図である。
【図7】従来の木材加圧装置の構成を示す側面図である。
【図8】(a)は、従来の木材加圧装置における一対の第一ローラの正面図であり、(b)は、従来の木材加圧装置における一対の第二ローラの正面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 木材加圧装置
2 木材
2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g,2h 辺
3a,3b 第一ローラ
5 加圧部
6 カバー
4a,4b 第二ローラ
7 第一ハンドル
8 連結部
9 アーム部
10 ハンドル歯車
11 中央歯車
12 連動歯車
13 支持軸歯車
14a 第一隣接辺
14b 第二隣接辺
14c 第三隣接辺
14d 第四隣接辺
15 支持柱
16 第二ハンドル
17 支持部材
18 溝部
19a,19b 第一回転軸
20 溝部
21a,21b 第二回転軸
22 ベアリング
23 駆動部
24 モータ
25a,25b ねじ部
26 連動部
27a,27b 軸歯車
28a,28b 従動歯車
29 支持アーム
30 第二連結部
31 ハンドル歯車
32 支持歯車
33 壁
34 支持柱
34a 中間部
35 支持部材
36a,36b ねじ部
37 ベアリング
100 木材
101 第一ローラ
102 第二ローラ
103 木材加圧装置
104 処理液
105 圧縮木材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木材の径方向に圧縮力を作用させて、該木材を前記径方向の断面形状が八角形である圧縮木材に圧縮加工する木材加圧装置であって、
八角形を構成する八辺における隣接する二辺からなる第一隣接辺、及び、該第一隣接辺を構成する二辺に対向する二辺からなる第二隣接辺を圧縮加工する一対の第一ローラと、
前記八辺における前記第一隣接辺を構成する二辺、及び前記第二隣接辺を構成する二辺以外、の隣接する二辺からなる第三隣接辺、及び、該第三隣接辺を構成する二辺に対向する二辺からなる第四隣接辺を圧縮加工する一対第二ローラと
を具備することを特徴とする木材加圧装置。
【請求項2】
一対の前記第一ローラ間の間隔の中間位置を基準として該第一ローラをそれぞれ相反する方向に変位させ、前記間隔を変更する第一変更手段と、
一対の前記第二ローラ間の間隔の中間位置を基準として該第二ローラをそれぞれ相反する方向に変位させ、前記間隔を変更する第二変更手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の木材加圧装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate