説明

本質的に安全な電子情報格納装置を用いた製造システム

【課題】危険ゾーンおよび非危険ゾーンを含む製造システムに使用するRFIDシステムの安全性を確保する。
【解決手段】システムは危険ゾーン12に配置され、情報を電気的に格納するための格納デバイス22を含む。システムはさらに危険ゾーン12に配置され、格納デバイス22へ情報を格納し、格納デバイス22から情報を読み出すための通信デバイス24を含む。非危険ゾーン11において、制御器14は通信デバイス24と電気的に通信する。制御器14は通信デバイス24によって格納デバイス22から読み出された情報に基づいてシステムを制御する。通信デバイス24へパスする電気エネルギーを制限するために、非危険ゾーン11に配置された本質的に安全なバリア16が通信デバイス24と制御器デバイス14との間に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体の貯蔵および分配のための、貯蔵および分配システムに関する。より詳細には、本発明は、危険な液体を分配する環境における使用のための、本質的に安全なバリアを含む、無線周波数識別(RFID)アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
所定の製造過程は、酸、溶剤、塩基、フォトレジスト、ドーパント、無機溶液、有機溶液、および生物的溶液、薬剤、ならびに放射性化学物質などの、液体化学物質の使用を要求する。貯蔵および分配システムによって、代替的な容器は、特定の時間における製造プロセスに対して、液体化学物質を運搬するために使用される。
【0003】
これらの容器は、それぞれの容器のキャップに取り付けられた電子格納デバイスを含み、それらのキャップは、容器の中に貯蔵された化学物質についての情報を含む。例えば、無線周波数識別(RFID)タグは容器に取り付けられ得、そのRFIDタグは、電気的消去可能PROM(EEPROM)、およびパッシブ(passive)無線周波数(RF)トランスポンダなどの、電子情報格納のための場所を含む。RFIDタグ上の情報は、通常は、RFアンテナと通信し、例えば、適切な化学物質が、適切な時間において使用されることを保証し、EEPROM上の他の情報にアクセスする。RFアンテナは、通常、コンピュータに接続されたRFカードを介して、コンピュータと電気的に通信する。この情報格納システムのさらなる記載に対しては、O Doughertyらの、特許文献1を参照されたい。それはここにおいて援用される。
【0004】
時々、製造および製品環境において使用される化学物質は、不安定であり、制御された危険領域において貯蔵されなければならない。所定の電子機器および装置(RFIDタグおよびRFアンテナなど)の使用を許可するために(それは、潜在的には危険物質の発火(ignition)を生じ得る)、この発火の可能性に対して、安全および保護のための考慮がなされなければならない。
【0005】
危険物質の発火によって生じる爆発を防ぐ一つの方法は、本質的に安全な電子機器を作成することである。電子的プロセスにおける本質的な安全の概念は、技術的に知られている。本質的な安全は、電子回路(熱い構成要素および火花の源)における発火の潜在的な源における電気的エネルギーを、たとえ異常な(故障の)状況であっても、起爆性の雰囲気を発火する電気的エネルギーの可能性が存在しないレベルにまで制限することを含む。
【0006】
不安定な液体を含む、液体貯蔵および分配システムにおいて、貯蔵容器は危険な領域において保持しなければならない。従来のシステムは、危険領域における貯蔵容器と電気的通信を可能にしない。本質的に安全な電気通信システムを有する液体の貯蔵および分配システムは、従来のシステムを越えた改良である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2002/0189667号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は危険ゾーンおよび非危険ゾーンを含む製造システムである。システムは、危険ゾーンに配置され、情報を電気的に格納するための格納デバイスを含む。システムは、さらに、危険ゾーンに配置され、格納デバイスへ情報を格納し、格納デバイスから情報を読み出すための通信デバイスを含む。非危険ゾーンにおいて、制御器は通信デバイスと電気的に通信する。制御器は通信デバイスによって格納デバイスから読み出された情報に基づいてシステムを制御する。通信デバイスへパスする電気エネルギーを制限するために、非危険ゾーンに配置された該本質的に安全な(intrinsic safety)バリアは通信デバイスと制御器デバイスとの間にて接続される。
【0009】
例えば、製造システムは、容器を危険な液体で満たすためのシステムであり得る。電気的格納デバイスは、容器に貯蔵された液体に関連する情報を電気的に格納するための容器に結合される。システムはまた、電気的格納デバイスへ情報を格納するための書き込みデバイスを有する。システムは、書き込みデバイスに結合される制御ユニットを含み、液体貯蔵器から液体の分配を制御し、電気的格納デバイスへ情報を書き込むことを制御する。
【0010】
最後に、本質的に安全なバリアは、書き込みデバイスと電気的格納デバイスとの間にて接続され、危険ゾーンに入る電気的エネルギーを制限する。
別の例として、製造システムは、危険な液体を扱うためのシステムであり得る。危険な液体を扱うためのシステムは、液体を保持することが可能な容器を含む。電気的格納デバイスは、容器に結合され、その容器に貯蔵された液体に関する情報を電気的に格納する。
【0011】
システムはまた、アンテナを有し、電気的格納デバイスへの情報を格納し、電気的格納デバイスからの情報を読み出す。システムは、アンテナに結合されるマイクロプロセッサベースの制御器を含み、アンテナによって、電気的格納デバイスから読み出された情報に基づいて、液体の処理を制御する。最後に、本質的に安全なバリアは、アンテナと制御器との間にて接続され、危険ゾーンに入る電気的エネルギーを制限する。
【0012】
好ましい実施形態において、本質的に安全なバリアは、制御手段と接地との間にて、並列に接続される、複数の順方向伝導(forward conduction)ダイオードを含み、通常、多数の冗長構成において配置される。本質的に安全なバリアは、好ましくは、複数の順方向伝導ダイオードと直列に接続されたヒューズをさらに含み、その結果、複数の順方向伝導ダイオードに負荷をかけ過ぎることを防ぎ、危険ゾーンへパスされる電力量を制限する。複数のブロッキングコンデンサは、制御器からの信号のDC構成要素をブロックするために、制御器およびアンテナと直列に接続され得る。さらに、少なくとも一つの抵抗は、アンテナにおいて、過渡的な電圧サージを抑制するために、制御器およびアンテナと直列に接続され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に従った、容器を不安定な、または過敏な液体で満たすための充填システムを示す。
【図2】本発明に従った、不安定な、または過敏な液体を、貯蔵、分配、および処理するためのシステムを示す。
【図3】本発明に従った、本質的に安全なバリアの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、不安定な(volatile)液体または過敏な(combustible)液体を含む容器を充填する充填システム10を示す。充填システム10は、爆発保護壁13によって隔てられる、非危険ゾーン11および危険ゾーン12を含む。非危険ゾーン11において、充填システム10は、マイクロプロセッサベースの制御ユニット14、書き込みデバイス15、および本質的に安全なバリア16を含む。危険ゾーン12において、充填システム10は、液体貯蔵器17、容器18、およびキャップ20を含む。制御ユニット14は、書き込みデバイス15および液体貯蔵器17と電気的に接続される。制御ユニット14は、好ましくは、マイクロプロセッサベースのコンピュータシステムであり、書き込みデバイス15は、好ましくは、そのマイクロプロセッサベースのコンピュータシステムに接続される無線周波数(RF)カードである。液体貯蔵器17は、容器18と流体連絡にある。キャップ20は、無線周波数識別(RFID)タグ22を含む。RFIDタグ22は、電気的に消去可能な、プログラム可能な、読み取り専用メモリ(EEPROM)、およびパッシブRFトランスポンダを含む。書き込みデバイス15は、RFアンテナ24を介する、キャップ20のRFIDタグ22への書き込みが可能である。(詳細に後述される)本質的に安全なバリア16は、書き込みデバイス15とRFアンテナ24との間において接続される。
【0015】
充填システム10のオペレーションにおいて、制御ユニット14は、液体貯蔵器17から容器18への液体の分配を調節する。典型的に、充填システム10は、制御ユニット14に接続される複数の液体貯蔵器17を含む。つまり、制御ユニット14は、典型的に、複数の容器18への複数の液体の分配を調節する。液体貯蔵器17から分配された液体は、通常、製造過程においての使用のために分配され、酸;溶剤;塩基;フォトレジスト;ドーパント;無機、有機、および生物学的溶液;薬品;放射性化学薬品を含み得る。図を容易にするために、単一の液体貯蔵器17および単一の容器18が示される。
【0016】
充填システム10のオペレーションを開始するために、制御ユニット14は、液体貯蔵器17へ信号を送信し、容器18への液体の分配を開始するように、液体貯蔵器17に指示をする。容器18が適切なレベルまで充填されるまで、液体貯蔵器17は、容器18への液体の分配を続ける。容器18が充填された後、液体貯蔵器17(または、液体貯蔵器17および容器18に電気的に結合したセンサ)は、制御ユニット14へ信号を送信し、容器18が充満したことを指す。次に、制御ユニット14は、容器18への液体の分配を停止するために、液体貯蔵器17へ信号を送信する。好ましくは、制御ユニット14と液体貯蔵器17(または、液体貯蔵器17および容器18に電気的に結合したセンサ)との間の接続は、本質的に安全であるように設計される。
【0017】
容器18が充満した後、制御ユニット14は、書き込みデバイス15へ信号を送信する。この信号は、液体貯蔵器17に含まれる液体の情報を含む。書き込みデバイス15は次に、制御ユニット14から受信された情報を用いて、RFIDタグ22に含まれるEEPROMをプログラムする。書き込みデバイス15は、RF送信を用いてRFアンテナを介し、キャップ20のRFIDタグ22と通信する。特に、RFアンテナ24およびRFIDタグ22は、お互いが近接する場合、電磁気的に結合し、プログラミングおよびデータ格納のために、RFIDタグ22に電力を生成する。RFIDタグ22にプログラムされた情報は、例えば、液体貯蔵器17から容器18へ分配された液体のタイプ、液体貯蔵器17に含まれる液体の製造者、液体貯蔵器17からの液体を容器18に充填した日付、容器18に含まれる液体の消費期限、および類似する有用な情報を含む。一度、容器18が充填され、RFIDタグ22が書き込みデバイス15によってプログラムされると、キャップ20は、容器18の容器開口部23にしっかり固定される。RFIDタグ22が、キャップ20の容器開口部23への固定の後、書き込みデバイス15によって、代替的にプログラムされ得ることは、留意されるべきである。
【0018】
好ましい実施形態において、キャップ20は、容器18の容器開口部23に、ねじ山/ねじ筋的に接続する。キャップ20はまた、例えば、容器開口部23にキャップ20をスナッピングすることによって、または、容器開口部23にキャップ20を真空密封することによって、容器開口部23に固定され得る。容器開口部23へのキャップ20の固定の方法は、容器18に含まれる液体の性質次第である。キャップ20が容器18へ固定された後、容器18は、処理システムへ運ばれる。
【0019】
上記されるように、充填システム10において、液体貯蔵器17から容器18に分配された液体は、不安定な液体、または過敏な液体である。液体が液体貯蔵器17から分配される際、不安定な、または過敏な液体の蒸気の環境が発生し得る。蒸気の環境は、起爆性の雰囲気、または発火可能な雰囲気の発生を可能にさせる。これは、爆発保護壁13の背後の制御された危険ゾーンにおいて、(典型的には、他の複数の液体貯蔵器および容器と共に)液体貯蔵器17および容器18を格納することを必要とする。さらに、危険ゾーン12におけるRFIDタグ22の使用を可能にするために、発火の可能性に対する安全および保護への考慮が為されなければならず、それは、この電気的な装置が、危険な物質の発火を潜在的に引き起こし得るからである。特定的には、異常な(故障)状況の下であっても、危険ゾーン12における起爆性雰囲気を発火する電気的エネルギーの可能性を無くすために、(制御ユニット14および書き込みデバイス15のような)電気回路にある発火に対して可能性のあるソースにおいて、電気的エネルギーを低く制限することに考慮を払わなければならない。
【0020】
非危険ゾーン11にある制御ユニット14および書き込みデバイス15から、危険ゾーン12にあるRFアンテナ24およびRFIDタグ22への電気的なエネルギーの流れを制限するために、本質的に安全なバリア16が、書き込みデバイス15とRFIDタグ22との間において接続される。本質的に安全なバリア16は、典型的に、DIN(ドイツ規格協会)レールのような固定レールに取り付け可能なパッケージに固定される。それによって、書き込みデバイス15に対しての複数の本質的に安全なバリアの取り付けが容易になり、本質的に安全なバリア16の電気的接触点へのアクセスが単純になる。本質的に安全なバリア16は、伝送ラインを用いて書き込みデバイス15およびRFアンテナ24に接続される。RFアンテナ24に接続される伝送ラインは、本質的に安全であるように電気的に保護されてあり、穴を介して爆発保護壁13を通る。ここにおいて、穴は、爆発保護壁13によって提供される保護を維持するのに十分な密閉を伝送ラインの周辺に為された穴である。本質的に安全なバリア16の構造は、図3に関連し、詳細に後述される。
【0021】
図2は、不安定な液体または過敏な液体の貯蔵、分配、および処理のための、本発明に従うシステム25を示す。システム25は、非危険ゾーン26および危険ゾーン28を含む。非危険ゾーン26および危険ゾーン28は、爆発保護壁29によって隔てられる。
【0022】
システム25は、危険ゾーン28に位置する、不安定な液体または過敏な液体の貯蔵のための容器18を含む。容器18に貯蔵された液体は、典型的に、製造過程においての使用のために分配される。容器18は、典型的に、図1に示されるような充填システム10のような充填設備において液体で充填される。キャップ20は、充填時において、容器18の上に固定され、移動を通し、危険ゾーン28においての液体の分配中においても、容器18の上に残る。キャップ20は、容器18の液体についての情報がプログラムされたRFIDタグ22を有し、それはキャップ20に付いている。
【0023】
容器18が危険ゾーン28にある場合、コネクタ30は、キャップ20および容器18に結合される。コネクタ30は、RFアンテナ32、ポートアダプタ34、アダプタチ
ューブ36、およびプローブ38を含む。アダプタチューブ36は、ポートアダプタ34、および(図示されていない)ポンプに接続される。コネクタ30は、キャップ20と内部接続されるように構成される。コネクタ30をキャップ20と内部接続するために、プローブ38が、キャップ20を通して容器18に挿入される。コネクタ30への継続的な圧力は、コネクタ30がキャップ20の直接に隣接する所へ移動することを可能にする。次に、プローブ38は、容器18の内部と連絡する。アダプタチューブ36およびポートアダプタ34は、(プローブ38を介して)容器18の内部からポンプへの流体経路を提供する。コネクタ30が、キャップ20および容器18へ正確に接続される場合、ポンプは、集積回路の製作等の製造過程において、ポートアダプタ34およびアダプタチューブ36を介し、容器18の液体をポンプを用いて押し出すことが可能である。
【0024】
容器18の液体の分配および処理を制御するために、ユーザインターフェース40が非危険ゾーン26に提供される。ユーザインターフェース40は、タッチスクリーン42、マイクロプロセッサベースの制御ユニット44、バス制御ユニット46、通信バス48、および読み取り/書き込みデバイス50を含む。タッチスクリーン42は、制御ユニット44に接続される。制御ユニット44は、バス制御ユニット46へ接続され、それは典型的に、イーサネット(登録商標)ケーブルまたは他のシリアル通信ケーブルを介して為される。制御ユニット44は、製造過程からの入力をも受信する。バス制御ユニット46は、通信バス48を介して読み取り/書き込みデバイス50へ接続される。タッチスクリーン42、制御ユニット44、バス制御46、および通信バス48は、マイクロプロセッサベースのコンピュータシステムに好ましくは組み込まれ、読み取り/書き込みデバイス50は、好ましくは、マイクロプロセッサベースのコンピュータシステムに接続されるRFカードである。(詳細に後述される)本質的に安全なバリア16もまた、非危険領域26に配置され、読み取り/書き込みデバイス50とRFアンテナ32との間において接続される。伝送ライン61は、読み取り/書き込みデバイス50と本質的に安全なバリア16との間に接続され、伝送ライン62は、本質的に安全なバリア16とRFアンテナ32との間に接続される。伝送ライン62は、読み取り/書き込みデバイス50からRF送信を介してRFアンテナへ電力を供給する。図2に示されるシステム25において、コネクタ30は、無線周波数送信を用いて、RFアンテナ32を介し、キャップ20上のRFIDタグ22と通信する。特に、RFアンテナ32およびRFIDタグ22は、お互いが近接する場合、電磁気的に結合し、プログラミング、データ格納、およびデータ回収のために、RFIDタグ22に電力を生成する。
【0025】
図の単純化のために、図2は、読み取り/書き込みデバイス50を介して通信バス48に接続される単一のコネクタ30を示す。典型的なシステムにおいて、複数の読み取り/書き込みデバイス50が通信バス48に接続され、各読み取り/書き込みデバイス50は、異なった液体を含む容器18に結合される異なったコネクタ30に接続される。複数の容器18は、典型的に、複数の入れ物(drawer)に置かれる。各入れ物は、複数の位置を含み、各位置は1つの容器18を保持するように構成される。ユーザインターフェース40のオペレーションにおいて、各容器に対応する入れ物、およびその入れ物内の位置にあるその各容器18は、タッチスクリーン42上において図表示される。例えば、2つの入れ物、および各入れ物内に4つの位置を有するシステムにおいて、第1の入れ物の第2の位置にある容器18は、タッチスクリーン42において、第1の入れ物の第2の位置において図表示される。コネクタ30が(上記されるように)容器18に正確にマッチされる場合、タッチスクリーン42上の容器18の図表記は、典型的には緑である第1の色を以って表示される。これは、容器18に含まれる液体の処理に対する分配準備が整ったことをオペレータに示し、オペレータの始動後、制御ユニット44が(PUMP CONTROLとラベルされた接続を介して)分配を開始するために、信号を送信する。反対に、コネクタ30が(上記されるように)容器18に正確にマッチされない場合、タッチスクリーン42上の容器18の図表記は、典型的には赤である第2の色を以って表示さ
れ、警告メッセージがタッチスクリーン42上に現れる。これは、そのミスマッチが修正されるまで、容器18に含まれる液体が処理に対して分配されないことをオペレータに示す。
【0026】
容器18が取り替えられなければならない場合(例えば、容器18が空の場合)、オペレータは、その位置から容器18を外す。次に、タッチスクリーン42は、容器18の入れ物番号および位置番号と共に容器18を図表示する。オペレータは、次に、新しい容器に容器18を交換し、新しい容器とコネクタ30を結合する。コネクタ30が新しい容器と正確にマッチする場合、全容器は、タッチスクリーン42上に第1の色を以って表示される。コネクタ30が新しい容器と不正確にマッチされる場合、新しい容器がタッチスクリーン42上に第2の色を以って表示され、警告メッセージがタッチスクリーン42上に現れる。
【0027】
タッチスクリーン42はまた、オペレータがRFIDタグ22を用いて様々なオペレーションから選択することを可能にする。各オペレーションは、それぞれのオペレーションに対応する、タッチスクリーン42上にあるボタンから選択可能である。例えば、オペレータは、容器18に含まれる液体についての、RFIDタグ22に格納される情報を調べ得、また、容器18の液体に関する情報(液体が正確な入れ物、および位置に取り付けられた場合、液体の有効保存期間、何の処理にその液体が使用されたのか、その液体が処理においていつ使用されたのか、どれ程の量の液体が処理において使用されたのか、等)をRFIDタグ22に記録し得、あるいは、容器18から液体を分配するために、プローブ38を動作可能にし得る。オペレータは、所望するオペレーションに対応する、タッチスクリーン42上のボタンに触れる。タッチスクリーン42は、オペレータによって為された選択を制御ユニット44に送信する。次に、制御ユニット44は、その選択されたオペレーションを行うように、バス制御ユニット46に命令する。選択されたオペレーションは行われ、結果はタッチスクリーン42上に表示される。
【0028】
一実施例として、オペレータは、容器18の液体に関する、RFIDタグ22に格納された情報を調べることを望み得る。最初に、オペレータは、このオペレーションに対応する、タッチスクリーン42上のボタンを押す。タッチスクリーン42は制御ユニット44へ、この選択を送信する。次に、制御ユニット44は、容器18の上のRFIDタグ22へアクセスするようにバス制御ユニット46に命令する。RFIDタグ22にアクセスするために、バス制御ユニット46は、通信バス48に沿い、読み取り/書き込みデバイスへ信号を送信し、RFIDタグ22にアクセスする。図2において、通信バス48は読み取り/書き込みデバイス50に信号を送信する。そして、読み取り/書き込みデバイス50は、伝送ライン62を介してRFアンテナ32にアクセスする。次に、RFアンテナ32はRFIDタグ22に信号を送信する。信号は、RFIDタグ22に含まれるパッシブRFトランスポンダによって受信される。信号はRFIDタグ22を動作可能にし、要求された情報は、RFIDタグ22に含まれるEEPROMからアクセスされる。その要求された情報は、次に、トランスポンダによってEEPROMから読み取られ、トランスポンダは、RF信号の形を以ってその情報をRFアンテナ32へ戻す。そして、RFアンテナ32は、伝送ライン62を介して、情報を含むRF信号を読み取り/書き込みデバイス50を送信する。情報はデジタル信号へ変換され、通信バス48に沿ってバス制御ユニット46へ送信され、同様にバス制御ユニット46はその情報を制御ユニット44へ送信する。制御ユニット44によって一度受信されると、容器18の液体に関する情報は、タッチスクリーン42上に表示される。
【0029】
上記されるように、システム25における容器18に貯蔵される液体は、不安定または過敏な液体である。液体が容器18から分配される際、不安定な、または過敏な液体の蒸気の環境が発生し得る。蒸気の環境は、起爆性の雰囲気、または発火可能な雰囲気の発
生を可能にさせる。これは、爆発保護壁29の背後の制御された危険ゾーン28において、(典型的には、他の複数の液体貯蔵器および容器と共に)容器18を格納することを必要とする。さらに、危険ゾーン28におけるRFIDタグ22およびRFアンテナ32の使用を可能にするために、発火の可能性に対する安全および保護への考慮が為されなければならず、それは、この電気的な装置が、危険な物質の発火を潜在的に引き起こし得るからである。特定的には、異常な(故障)状況の下であっても、危険ゾーン28における起爆性雰囲気を発火する電気的エネルギーの可能性を無くすために、(ユーザインターフェース40の構成要素の制御ユニット44、バス制御46、および読み取り/書き込みデバイス50のような)電気回路にある発火に対して可能性のあるソースにおいて、電気的エネルギーを低く制限することに考慮を払わなければならない。
【0030】
非危険ゾーン26にあるユーザインターフェース40から、危険ゾーン28にあるRFアンテナ32への電気的なエネルギーの流れを制限するために、本質的に安全なバリア16が、ユーザインターフェース40とRFアンテナ32との間において接続される。本質的に安全なバリア16は、好ましくは、ユーザインターフェース40の外部において、読み取り/書き込みデバイス50に取り付けられる。本質的に安全なバリア16は、典型的に、DINレールのような固定レールに取り付け可能なパッケージに固定される。それによって、ユーザインターフェース40に対しての複数の本質的に安全なバリアの取り付けが容易になり、本質的に安全なバリア16の電気的接触点へのアクセスが単純になる。本質的に安全なバリア16は、伝送ライン61を用いて読み取り/書き込みデバイス50に、伝送ライン62を用いておよびRFアンテナ32に、接続される。伝送ライン62は、本質的に安全であるように電気的に保護されてあり、穴を介して爆発保護壁29を通る。
【0031】
ここにおいて、穴は、爆発保護壁29によって提供される保護を維持するのに十分な密閉を伝送ライン62の周辺に為された穴である。
図3は、本発明に従う本質的に安全なバリア16の概略図である。本質的に安全なバリア16は、充填システム10において、書き込みデバイス15とRFアンテナ24との間において接続され、液体取り扱いシステム25において、読み取り/書き込みデバイス50とRFアンテナ32との間において接続される。図3の本質的に安全なバリア16の説明を容易にするために、書き込みデバイス15および読み取り/書き込みデバイス50は、「RFカード」として総合的に示され、RFアンテナ24およびRFアンテナ32は、「RFアンテナ」として総合的に示される。本質的に安全なバリア16は、RFカードと電気的連絡にある伝送ラインコネクタ65、および、RFアンテナと接続するための伝送ラインコネクタ66を含む。本質的に安全なバリアはまた、ヒューズ70、多数のダイオード72、74、および76、DCブロッキングコンデンサ80aおよび80b、抵抗85、接地突起(lug)90を含む。接地突起90は適切な接地点に取り付けられ、伝送ラインコネクタ65、伝送ラインコネクタ66、ならびに、多数のダイオードのバンク72、74、および76は、接地突起90に接続される。
【0032】
ヒューズ70は、多数のダイオードのバンク72、74、および76に直列に接続される。ヒューズ70は、ダイオードの損傷を引きを起こす過負荷をダイオード72、74、および76から保護するために提供される。ヒューズ70は、典型的に、定格遮断電流の1.7倍の電流の連続的な流れを可能にし、好ましくは、0.35Aの定格遮断電流を有する。さらに、損傷が生じた際に危険ゾーン(図1においては危険ゾーン12、図2においては危険ゾーン28)へ通う電力量を迅速に制限するために、ヒューズ70は即効性タイプのヒューズである。
【0033】
多数のダイオードのバンク72、74、および76は、互いに並列に接続され、本質的に安全なバリア16のためのシャントダイオード安全バリアを提供する。多数のダイオ
ードのバンク72、74、および76のダイオードは、好ましくは、順方向伝導ダイオードである。多数のダイオードのバンク72、74、および76は冗長性であり、それによって、任意の障害的な電流は複数のダイオード間において分割され、1つのバンクの多数のダイオードの故障が、他の2つのバンクのダイオードの故障につながらない。さらに、多数のダイオードのバンク72、74、および76は、確実に接続され、それによって、1つのバンクの複数のダイオードの故障の際に同時に接続が切れ得ない。更なる冗長性が、追加的な多数のダイオードのバンクを付け足すことによって提供され得ることは留意されるべきである。
【0034】
多数のダイオードのバンク72、74、および76は、好ましくは、0.6Vの固有の(built−in)電位を有する順方向伝導ダイオードである。充填システム10または液体取り扱いシステム25のオペレーション中、伝送ラインに沿って、RFカードとRFアンテナとの間にて伝達される信号は、典型的に、5.0V未満のピークツーピークの電圧を有する13.56MHz信号である。多数のダイオードのバンク72、74、および76のそれぞれにおいて、AC信号電圧が0.0V未満である場合、10個のダイオードから成る第1のセット(72a、74a、76a)は、順方向バイアスの一方向に直列に配置される。反対に、AC信号電圧が0.0V以上である場合、10個のダイオードから成る第2のセット(72b、74b、76b)は、順方向バイアスの反対方向に直列に配置される。多数のダイオードのバンク72、74、および76にある10個のダイオードから成る2つのセットは、お互いに並列に配置される。
【0035】
通常のオペレーティング状況の下、RFカードからの低エネルギー信号は、僅かな電圧降下および僅かな減衰を以って、伝送ラインを介してRFアンテナへ伝達されることを可能にする。しかしながら、異常な(故障)状況が非危険ゾーン11または26にある電気的装置において生じる場合(電力サージ等)、ダイオードのバンク72、74、および76は、伝導特性を変化し、危険ゾーン12または28へ伝導されるエネルギーを安全レベルに制限する。特に、RFカードと接地突起90との間の10個の順方向伝導ダイオードのシリーズを接続することによって、RFカードにおける−6.0V未満の電圧スパイクは、負の故障保護ダイオードストリング72a、74a、および76aをターンオンさせ、それらの間において故障電流を分割させる(各ダイオードは0.6Vの固有の電位を有するためである)。同様に、RFカードにおける+6.0Vより大きいの電圧スパイクの際、正の故障保護ダイオードストリング72b、74b、および76bがターンオンし、それらの間において故障電流を分割する。この故障電圧カットオフ点は、システム10または25の通常オペレーションに干渉しないような満足の高さであるが、超過の電力が危険ゾーン12または28へ流れることを防止するのに十分な低さである。ダイオードのバンク72、74、および76がターンオンする場合、故障電流は、迂回させられ、それによって、危険ゾーン12または28のRFアンテナへ電流が流れなくなる。これは、危険ゾーン12または28の電気的構成要素の、場合によっては起こり得るオーバーヒートを防止し、それによって、危険ゾーン12または28の起爆性状況を防止する。
【0036】
DCブロッキングコンデンサ80aおよび80bは、RFカードとRFアンテナとの間の直流電流のためのガルヴァーニ絶縁を提供するために含まれる。DCブロッキングコンデンサ80aおよび80bは、DCサージに対する追加的な保護を提供するために、冗長的な構造(直列)において配置される。さらに、DCブロッキングコンデンサ80aおよび80bは、確実性のために、間隔を取り(つまり、電気回路の故障にならない)、これらの間の接続トレースは、適切に、大きさによって並べられ、それによって、DCブロッキングコンデンサ80aおよび80bの内の1つの故障が、もう1つの動作に影響しない。DCブロッキングコンデンサ80aおよび80bは、回路を故障させるのに必要な電圧の2倍(+1600VAC)に耐えられるように定格される。DCブロッキングコンデンサ80aおよび80bの両方は、好ましくは、25Vにおいて0.1μFの容量を有す
る。
【0037】
抵抗85は、DCブロッキングコンデンサ80bとRFアンテナとの間に直列に接続される。抵抗85は、RFアンテナにおいて過渡的な電圧サージを抑制するために提供される。抵抗85は、確実性のために、DCブロッキングコンデンサ80bから間隔を取られる(つまり、電気回路の故障にならない)。好ましくは、抵抗85は、2.0ワットの定格電力を有して、抵抗3.3Ωを有する。
【0038】
要約すると、本発明は、危険ゾーンにおいての液体の充填または取り扱いのためのシステムである。システムは、液体を保持可能な容器を有する。電気的格納デバイスは、容器に貯蔵される液体に関する情報を電気的に格納するために、容器と結合される。システムはまた、電気的格納デバイスへの情報の格納、および電気的格納デバイスからの情報の読み取りのために、アンテナを有する。システムは、アンテナによって電気的格納デバイスから読み取られた情報に基づいて、液体の処理を制御するために、アンテナに結合されたマイクロプロセッサベースの制御器を有する。本質的に安全なバリアは、危険ゾーンに入り込む電気的エネルギーを制限するために、アンテナと制御器との間において接続される。好ましい実施形態において、本質的に安全なバリアは、複数の順方向伝導ダイオードを含む。ここにおいて、順方向伝導ダイオードは、制御器と接地との間において並列に接続され、典型的に、冗長的な複数の構成において配置される。本質的に安全なバリアはさらに、好ましくは、複数の順方向伝導ダイオードのオーバーロードを防ぐためにヒューズを含む。ここにおいて、ヒューズは、複数の順方向伝導ダイオードと直列に接続される。複数のブロッキングコンデンサは、制御器からの信号のDC構成要素を阻止するために、制御器およびアンテナと直列に接続され得る。さらに、少なくとも1つの抵抗は、アンテナにおける過渡的な電圧サージを抑制するために、制御器およびアンテナと直列に接続され得る。
【0039】
本発明は、好ましい実施形態への参照して記載されたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、変更が形および細部にわたって為され得ることを理解するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
危険ゾーンおよび非危険ゾーンを含む製造システムであって、該システムは、 該危険ゾーンに配置され、情報を電気的に格納するための格納手段と、 該危険ゾーンに配置され、該格納手段へ情報を格納し、該格納手段から情報を読み出すための通信手段と、 該非危険ゾーンに配置され、該通信手段との電気的通信において、該通信手段によって該格納手段から読み出された情報に基づいて該システムを制御するための制御手段と、 該非危険ゾーンに配置され、該通信手段へパスする電気エネルギーを制限するために、該通信手段と該制御手段との間に接続された、本質的に安全なバリアと を備える、システム。
【請求項2】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御手段と接地との間に並列に接続された複数の順方向伝導ダイオードを含む、請求項1に記載の製造システム。
【請求項3】
前記複数の順方向伝導ダイオードが、多数の冗長構成において配置される、請求項2に記載の製造システム。
【請求項4】
前記本質的に安全なバリアが、前記複数の順方向伝導ダイオードと直列に接続されたヒューズをさらに含み、その結果、該複数の順方向伝導ダイオードに負荷をかけ過ぎることを防ぎ、電気エネルギーを前記危険ゾーンへパスすることを制限する、請求項2に記載の製造システム。
【請求項5】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御手段および前記通信手段と直列に接続された複数のDCブロッキングコンデンサをさらに含む、請求項2に記載の製造システム。
【請求項6】
前記本質的に安全なバリアが、前記通信手段における過渡的な電圧サージを抑制するために、前記制御手段および前記通信手段と直列に接続された少なくとも一つの抵抗をさらに含む、請求項2に記載の製造システム。
【請求項7】
前記格納手段が、無線周波数識別(RFID)タグを備える、請求項1に記載の製造システム。
【請求項8】
前記RFIDタグが、パッシブ無線周波数(RF)トランスポンダおよび電気的消去可能PROM(EEPROM)を含み、該EEPROMが該情報を格納する、請求項7に記載の製造システム。
【請求項9】
前記通信手段がRFアンテナを含む、請求項1に記載の製造システム。
【請求項10】
前記制御手段がRFカードを有するコンピュータを含み、該RFカードは、前記RFアンテナと電気的通信をする、請求項9に記載の製造システム。
【請求項11】
前記RFカードが、本質的に安全な伝送ラインを介して、前記RFアンテナと電気的に通信する、請求項10に記載の製造システム。
【請求項12】
危険ゾーンにおいて液体を扱うためのシステムであって、 液体を保持することができる容器であって、そこに取り付けられた無線周波数識別(RFID)タグを有する、容器と、 該RFIDタグに情報を格納し、該RFIDタグから情報を読み出すことが可能である、無線周波数(RF)アンテナと、 該RFアンテナによって該RFIDタグから読み出された情報に基づいて、該容器からの液体の処理を制御するための、該RFアンテナに結合された制御器と、 該RFアンテナと該制御器との間に接続された本質的に安全
なバリアと を備え、 該容器および該RFアンテナが、該危険ゾーン内に配置され、 該制御器および該本質的に安全なバリアが、非危険ゾーン内に配置される、 システム。
【請求項13】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御手段と接地との間に並列に接続された複数の順方向伝導ダイオードを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記複数の順方向伝導ダイオードが、前記本質的に安全なバリアの故障を防ぐために、多数の冗長構成において配置される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記本質的に安全なバリアが、前記複数の順方向伝導ダイオードと直列に接続されたヒューズをさらに含み、その結果、該複数の順方向伝導ダイオードに負荷をかけ過ぎることを防ぎ、電気エネルギーを前記危険ゾーンへパスすることを制限する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御器および該RFアンテナと直列に接続された複数のDCブロッキングコンデンサをさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記本質的に安全なバリアが、前記RFアンテナにおける過渡的な電圧サージを抑制するために、前記制御器および該RFアンテナと直列に接続された少なくとも一つの抵抗をさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記RFIDタグが、パッシブRFトランスポンダおよび電気的消去可能PROM(EEPROM)を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記EEPROMが、前記容器に含まれる液体についての情報を格納する、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記制御器が、ユーザからの入力を受信することが可能なユーザインターフェースを備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
前記制御手段が、前記ユーザからの前記ユーザインターフェースによって受信された入力に基づいて、液体の処理をさらに制御する、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記容器と結合するコネクタをさらに備え、液体が該コネクタを介して該容器から分配され得る、請求項12に記載のシステム。
【請求項23】
本質的に安全なデータ引き出しシステムであって、 引き出される情報を含む、危険ゾーンに配置された無線周波数識別(RFID)タグと、 該RFIDタグに電磁気的に結合され、該危険ゾーンに配置された無線周波数(RF)アンテナと、 該RFアンテナと通信するための、該危険ゾーンの外側に配置されたRFカードと、 該危険ゾーンの外側に配置され、該RFアンテナと該RFカードとの間に接続された、本質的に安全なバリアと を備える、本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項24】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御手段と接地との間に並列に接続された複数の順方向伝導ダイオードを含む、請求項23に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項25】
前記複数の順方向伝導ダイオードが、前記本質的に安全なバリアの故障を防ぐために、多数の冗長構成において配置される、請求項24に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項26】
前記本質的に安全なバリアが、前記複数の順方向伝導ダイオードと直列に接続されたヒューズをさらに含み、その結果、該複数の順方向伝導ダイオードに負荷をかけ過ぎることを防ぎ、電気エネルギーを前記危険ゾーンへパスすることを制限する、請求項24に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項27】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御手段および前記通信手段と直列に接続された複数のDCブロッキングコンデンサをさらに含む、請求項23に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項28】
前記本質的に安全なバリアが、前記RFアンテナにおける過渡的な電圧サージを抑制するために、前記制御器と該RFアンテナと直列に接続された少なくとも一つの抵抗をさらに含む、請求項23に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項29】
前記RFIDタグが、パッシブRFトランスポンダおよび電気的消去可能PROM(EEPROM)を備える、請求項23に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項30】
前記RFカードが、伝送ラインを介して前記RFアンテナと通信する、請求項23に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項31】
前記RFIDタグおよび前記RFアンテナが、前記伝送ラインを介して電力を供給される、請求項30に記載の本質的に安全なデータ引き出しシステム。
【請求項32】
危険な液体分配および充填システムであって、 分配される該危険な液体を含む、液体貯蔵器と、 該液体貯蔵器との流体通信において、該危険な液体を保持することが可能である容器と、 該容器に取り付けられた無線周波数識別(RFID)タグと 該RFIDタグへ情報を格納することが可能である、無線周波数(RF)アンテナと、 該液体貯蔵器から該容器への液体の分配を制御し、該容器へ分配された液体に基づいて、該RFIDタグへの情報の書き込みを制御するための、該RFアンテナに結合された制御器と、 該RFアンテナと該制御器との間に接続された、本質的に安全なバリアと を備え、 該容器および該アンテナが危険ゾーン内に配置され、 該制御器および該本質的に安全なバリアが非危険ゾーン内に配置される、 システム。
【請求項33】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御手段と接地との間に並列に接続された複数の順方向伝導ダイオードを含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記複数の順方向伝導ダイオードが、前記本質的に安全なバリアの故障を防ぐために、多数の冗長構成において配置される、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記本質的に安全なバリアが、前記複数の順方向伝導ダイオードと直列に接続されたヒューズを含み、その結果、該複数の順方向伝導ダイオードに負荷をかけ過ぎることを防ぎ、電気エネルギーを前記危険ゾーンへパスすることを制限する、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
前記本質的に安全なバリアが、前記制御器および前記RFアンテナと直列に接続された複数のDCブロッキングコンデンサをさらに含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
前記本質的に安全なバリアが、前記RFアンテナにおける過渡的な電圧サージを抑制するために、前記制御器と該RFアンテナと直列に接続された少なくとも一つの抵抗をさらに含む、請求項33に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−48733(P2012−48733A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220463(P2011−220463)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【分割の表示】特願2006−541480(P2006−541480)の分割
【原出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(599006351)アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】