説明

杭吊込み装置

【課題】各メーカ共通の連結構造に対応可能であり、下杭と該下杭上に順次連結される継ぎ杭とに共通に使用でき、作業性向上が図れる杭吊込み装置を得る。
【解決手段】複数の円弧状分割体から成るストッパーリング21は、リング本体部27と、下杭2又は継ぎ杭9のフランジ部13下面を支える下側支持部28とを有する。ストッパーリング21の下面には、継ぎ杭吊部23付きの環状杭吊部材22に設けた段設部22Aを係合させる。更に、環状杭吊部材22の下側には、下杭吊部26を有する環状下杭治具25を連設し、継ぎ杭吊部23又は下杭吊部26にワイヤーロープ等を引っ掛けて継ぎ杭9又は下杭2を吊り込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート製杭又は鋼管製杭などの既製基礎杭を吊る際に使用される杭吊込み装置に関するものであり、特に、下杭又は継ぎ杭をクレーン等で吊る際に使用される杭吊込み装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、土木基礎工事において、PC杭、SC杭、RC杭等の各種既製杭を所定の位置に沈設する工法として、プリボーリング工法、打ち込み工法、中堀り工法等が主として用いられている。何れの工法においても、既製杭をクレーンにより吊り込む必要がある。そこで、既製基礎杭、例えばコンクリート杭を吊る手段とし、従来では、複数本のワイヤーロープを、直接杭の上端部外周に複数回巻き付け、該ワイヤーロープをクレーン側のフックに引っ掛けて吊る方法が最も一般的に行われてきた。
【0003】
しかしながら、上記の吊り方では、既製杭を吊ったときに、非常に不安定で、かつ、安全性に難があり、吊り込み作業を効率的に行えない難点があった。そこで、杭を安全に吊り込み得る構造にした杭の吊り装置も既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、従来では、異なるメーカの既製杭が混用されることが多かった。そのため、杭の吊り装置も、各メーカに対応させたものを複数用意しておく必要があったが、近年では、各メーカ共通の仕様で作られたフランジ部を、杭の一端部に取り付けて結合する構造が使用されるようになって来ている。
【特許文献1】特開2003−166241号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、現在、各メーカ共通の連結構造に対応した杭吊込み装置、あるいは、下杭と該下杭上に順次連結される継ぎ杭とのいずれにも使用できる杭吊込み装置は存在していない。
【0006】
そこで、各メーカ共通の基礎杭の連結構造に容易に対応でき、かつ、下杭と継ぎ杭とのいずれにも使用できる杭吊込み装置を得るために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、地盤に最初に打設される下杭に連結される継ぎ杭端部に配設されている端板であって、該端板は外側面に、内方へ向かって周溝が形成され、且つ、該周溝の上面にフランジ部が突設され、該フランジ部の下面に係合する段差部を有するストッパーリングを、該段差部を介して該フランジ部下面に当接させ、更に、該ストッパーリングの下面に係合する段設部を有する環状杭吊部材を、該段設部を介して前記ストッパーリングの下面に当接させ、且つ、環状杭吊部材に継ぎ杭吊部を設け、該継ぎ杭吊部にワイヤーロープ等を引っ掛けて継ぎ杭を吊り込むことができるように構成された杭吊込み装置を提供する。
【0008】
この構成によれば、継ぎ杭のフランジ部の下面に係合する段差部を有するストッパーリングと、該ストッパーリングの下面に係合する段設部を有する環状杭吊部材とを備えるので、継ぎ杭に対して杭吊込み装置を確実かつ容易に着脱させることができる。いま、本発明の杭吊込み装置を用いて継ぎ杭(上杭、中杭)を吊り込むときは、前記フランジ部下面にストッパーリングの段差部を当接係合させて、ストッパーリングを取り付けると共に、環状杭吊部材の段設部をストッパーリングの下面の外側に係合させて、環状杭吊部材を取り付ける。
【0009】
この場合、前記ストッパーリングは、フランジ部下面に係脱可能に係合する段差部を有するので、ストッパーリングの着脱を簡単に行える。更に、該ストッパーリングの下面に環状杭吊部材の段設部を係合させると、ストッパーリングの外周部は環状杭吊部材によって囲まれるので、ストッパーリングが開くことはない。
【0010】
環状杭吊部材のストッパーリングへの係脱は、環状杭吊部材を杭軸方向へスライドさせるのみで容易に行える。更に、環状杭吊部材には継ぎ杭吊部が設けられているので、継ぎ杭吊部にワイヤーロープ等を引っ掛けて上げると、継ぎ杭が垂直かつ容易に吊り上げられる。
【0011】
また、本発明の杭吊込み装置は、ストッパーリング及び環状杭吊部材を介して継ぎ杭のフランジ部外周に係合固定されるので、継ぎ杭に杭吊込み装置が確実かつ安定的に連結保持される。従って、継ぎ杭の吊り上げ時または吊り下げ時に、杭吊込み装置が継ぎ杭から外れることはない。
【0012】
請求項2記載の発明は、地盤に最初に打設される下杭端部に配設されている端板であって、該端板は外側面に、内方へ向かって周溝が形成され、且つ、該周溝の上面にフランジ部が突設され、該フランジ部の下面に係合する段差部を有するストッパーリングを、該段差部を介して該フランジ部下面に当接させ、更に、該ストッパーリングの下面に係合する段設部を有する環状杭吊部材を、該段設部を介して前記ストッパーリングの下面に当接させ、該環状杭吊部材の下側に、下杭吊部を有する環状下杭治具を連設し、該下杭吊部にワイヤーロープ等を引っ掛けて下杭を吊り込むことができるように構成された杭吊込み装置を提供する。
【0013】
この構成によれば、この杭吊込み装置を用いて下杭を吊り込む場合は、フランジ部下面にストッパーリングの段差部を係合させると共に、該ストッパーリングの下面の外周に、環状杭吊部材の段設部を係合させて、環状杭吊部材を取り付ける。ここで、環状杭吊部材の下側に連設した環状下杭治具には、下杭吊部が設けられているので、該下杭吊部にワイヤーロープを引っ掛けてクレーン等で吊り上げると、下杭が斜めに容易に吊り上げられる。
【0014】
前記ストッパーリング及び環状杭吊部材は、請求項1記載の発明と同様の構成であるので、ストッパーリングの着脱が簡単になり、環状杭吊部材で囲まれたストッパーリングが不意に開く恐れはない。また、環状杭吊部材を杭軸方向へスライドさせるのみで、ストッパーリングに容易に係脱できる。
【0015】
この杭吊込み装置は、ストッパーリング及び環状杭吊部材を介して下杭のフランジ部外周に係合固定されるので、下杭に確実かつ安定的に連結保持され、下杭の吊込み時に、下杭から杭吊込み装置が外れることはない。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2において、前記環状杭吊部材が締結部材により上記継ぎ杭又は上記下杭に固定されている杭吊込み装置を提供する。
【0017】
この構成によれば、締結部材が、環状杭吊部材を継ぎ杭又は下杭に固定する役割を果たすので、環状杭吊部材とストッパーリングとの装着状態が安定化して常に良好に保たれる。尚、継ぎ杭又は下杭を吊り上げてしまえば、環状杭吊部材が杭軸方向下方にスライドすることがない。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3において、上記ストッパーリングは、複数の円弧状分割体を互いに回動可能に連結して成り、且つ、上記継ぎ杭又は下杭のフランジ部に着脱自在に取り付けられるように構成した杭吊込み装置を提供する。
【0019】
この構成によれば、隣接する複数の分割体同士を回動可能にリンク連結することにより、構造が簡単な開閉式のストッパーリングが得られる。従って、ストッパーリングを開いた状態にして、ストッパーリングを継ぎ杭又は下杭のフランジ部の周囲に配置した後、ストッパーリングを閉じると、ストッパーリングがフランジ部に容易に取り付けられる。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4において、上記ストッパーリングの内周部上側には、上記継ぎ杭又は下杭のフランジ部上面と対向する突起部が形成されていると共に、該突起部に、前記フランジ部上面に当接する止着部材が設けられている杭吊込み装置を提供する。
【0021】
この構成によれば、ストッパーリングの内周部の突起部に、フランジ部上面に押圧当接する止着部材が設けられているので、この止着部材の圧接力により、ストッパーリングがフランジ部に対して隙間のない安定した状態に取り付けられる。
【発明の効果】
【0022】
請求項1記載の発明は、ストッパーリングの着脱および環状杭吊部材の係脱が簡単になり、杭吊込み装置を継ぎ杭に確実・容易に着脱できる。また、環状杭吊部材はストッパーリングの外周部を包囲して保持するので、ストッパーリングが開くことはない。加えて、環状杭吊部材を杭軸方向へスライドさせるだけで、環状杭吊部材をストッパーリングに対して容易に係合離脱させることができる。
【0023】
更に、継ぎ杭吊部にワイヤーロープ等を引っ掛けて上げると、継ぎ杭が垂直かつ容易に吊り上げられる。また、継ぎ杭に杭吊込み装置が確実かつ安定的に連結保持され、継ぎ杭の吊り込み時に、杭吊込み装置が継ぎ杭から外れることはなく、杭吊り込み作業の施工効率が著しく向上する。
【0024】
請求項2記載の発明は、下杭を吊り込む際、請求項1記載の発明と同等の効果、即ち、ストッパーリングの着脱および環状杭吊部材の係脱が簡単になり、杭吊込み装置を下杭に確実・容易に着脱できる。また、環状杭吊部材はストッパーリングの外周部を包囲して保持するので、ストッパーリングが開くことはない。加えて、環状杭吊部材を杭軸方向へスライドさせるだけで、環状杭吊部材をストッパーリングに対して容易に係合離脱させることができる。
【0025】
更に、下杭吊部にワイヤーロープ等を引っ掛けて上げると、下杭が斜めかつ容易に吊り上げられる。また、下杭に杭吊込み装置が確実かつ安定的に連結保持され、下杭の吊り込み時に、杭吊込み装置が下杭から外れることはなく、杭吊り込み作業の施工効率が著しく向上する。
【0026】
請求項3記載の発明は、締結部材が、環状杭吊部材を継ぎ杭又は下杭に固定する役割を果たすので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、構成が簡単でありながら、環状杭吊部材とストッパーリングとの装着状態を常に安定して保持することができる。尚、継ぎ杭又は下杭を吊り上げた後は、環状杭吊部材が杭軸方向下方にスライドすることがない。
【0027】
請求項4記載の発明は、ストッパーリングは、複数の円弧状分割体を互いに回動可能に連結したので、フランジ部に対して簡単に着脱することができ、請求項1,2または3記載の発明の効果に加えて、ストッパーリングをフランジ部に脱着する際の作業性が著しく向上する。
【0028】
請求項5記載の発明は、止着部材の圧接力により、ストッパーリングがフランジ部に押圧当接されるので、請求項1,2,3又は4記載の発明の効果に加えて、ストッパーリングが開くことなく、フランジ部に対して隙間のない安定した取り付け状態でストッパーリングを保持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明は、各メーカ共通の杭の連結構造に対応でき、かつ、下杭と該下杭上に順次連結される継ぎ杭とに共通に使用できる簡単な構造の杭吊込み装置を得るという目的を、地盤に最初に打設される下杭又は継ぎ杭の端部に配設されている端板であって、該端板は外側面に、内方へ向かって周溝が形成され、且つ、該周溝の上面にフランジ部が突設され、該フランジ部の下面に係合する段差部を有するストッパーリングを、該段差部を介して該フランジ部下面に当接させ、該ストッパーリングの下面に係合する段設部を有する環状杭吊部材を、該段設部を介して前記ストッパーリングの下面に当接させ、且つ、環状杭吊部材に継ぎ杭吊部を設けたことにより実現した。
【実施例】
【0030】
図1は、本発明の一実施例に係る杭吊込み装置を使用した基礎杭、即ち、下杭及び継ぎ杭(中杭、上杭)の沈設から拡大根固めまでの、一連の作業工程を示す工程図である。本実施例では基礎杭としては、コンクリート製杭を一例に挙げて説明するが、鋼管製杭にも勿論適用できる。図1において、この作業工程は、次の工程S1〜工程S9を備える。尚、基礎杭の頭端部には端板が配設され、端板の外側面に、内方へ向かって周溝が形成され、且つ、周溝の上面側に環状フランジ部が突設されている。
(1)工程S1においては、地盤に最初に打設されるコンクリート製の下杭2の中空部に、掘削排土用のオーガスクリュー1を補助クレーン3及び小型ブルドーザー4にて挿入する。
(2)工程S2においては、オーガスクリュー1を挿入した下杭2を、オーガスクリュー1と共に補助クレーン3で斜めに吊り込む。
(3)工程S3においては、杭芯位置に下杭2を設置する。この設置では、オーガモータ5側のオーガ6と、下杭2の中空部側にあるオーガスクリュー1とを接続し、下杭頭部拘束用のキャップ7を下杭2に被せる。
(4)工程S4においては、杭打ち機8の正面とその直角方向の側面との2方向より、トランシッドまたは下げ振りで杭及びリーダの鉛直性を確認する。
(5)工程S5においては、下杭2の先端部より掘削を開始し、下杭2の重量、モンケンキャップ等の静的荷重により、下杭2を徐々に沈設する。また、継ぎ杭9を下杭2に連結する位置まで沈設した時点で、オーガモータ5側のオーガ6と、中空部のオーガスクリュー1を離脱する。
(6)工程S6においては、予めオーガスクリュー1を挿入した継ぎ杭9を、補助クレーン3にて垂直に吊り込み、沈設した下杭2のオーガスクリュー1と、継ぎ杭9のオーガ6を接続する。次に、下杭2と継ぎ杭9とのそれぞれの金物を慎重に合わせて溶接し、下杭2と継ぎ杭9との間を連結する。
(7)工程S7においては、連結の終わったワイヤーロープを継ぎ杭9から外し、オーガモータ5側のオーガ6と継ぎ杭9のオーガとを接続し、継ぎ杭9の沈設に移る。
(8)工程S8においては、下杭2と同様に、オーガスクリュー1のビット部分より圧縮空気を吐出しながら、所定深度まで沈設する。
(9)工程S9においては、所定位置まで沈設した後、ビットを拡大し、根固め材を注入しながら支持層を攪拌し、強固な拡大球根を築造する。
【0031】
図2は、上記工程S6において、下杭2の上端部と継ぎ杭(上杭又は中杭)9の下端部とを連結するのに使用している端板の一構造例を示す。図2において、下杭2、継ぎ杭9は、中空状の杭である。各下杭2、継ぎ杭の両端部の端板は、円筒側板12,12と、各下杭2、継ぎ杭9の内径とほぼ同じ内径で作られている環状のフランジ部13,13とで構成され、該各下杭2、継ぎ杭9の製造時に、PC鋼線14を用いて連結されている。
【0032】
下杭2、継ぎ杭9は、各メーカ共通のフランジ部13,13を有する既製のコンクリート製品である。又、継ぎ手金具10は、各下杭2、継ぎ杭9の端部の端部に跨るように形成されている。すなわち、継ぎ手金具10は、各下杭2、継ぎ杭9の外側で円筒側板12,12及びフランジ部13,13を覆って取り付けられる接続片15と、該接続片15を円筒側板12,12に取り付ける六角ボルト16,16とにより構成されている。
【0033】
下杭2と継ぎ杭9とを互いに接続する場合は、まず、各下杭2、継ぎ杭9の連結する軸線方向の端面同士を互いに突き合わせ、かつ、両者の軸線を一致させて当接した後、この状態を保持して、連結部分(両端板)の周囲に接続片15を配設する。次いで、接続片15に形成された上下の取付孔17にそれぞれ六角ボルト16を挿通して、六角ボルト16を円筒側板12のねじ孔18に螺合する。すると、既に打ち込まれた下杭2の上に、新たな継ぎ杭9を載置接続して、双方の杭2,9が同一軸線上に相互連結される。図2は下杭2と継ぎ杭9を連結した後の状態を示す。
【0034】
図5に示すように、上記ストッパーリング21は、リング状をしたリング本体部27と、該リング本体部27の内周側下部から内側に向かって略水平に突設された下側支持部(円環状段差部)28とを有している。
【0035】
すなわち、ストッパーリング21の本体部27と下側支持部28との縦断面形状は略L字状に形成されており、その内周側には、図3(b)に示すように、フランジ部13外周側の傾斜下面に当接する傾斜上面(段差部上面)21Aが設けられている。従って、ストッパーリング21は、前記傾斜上面を介して、フランジ部13下面に係合可能とされている。
【0036】
尚、図3中の符号19はフランジ部13の下側に位置し、かつ、フランジ部13の外側への膨らみにより端板外側面に形成された周溝である。フランジ部13の傾斜下面には、図3(C)に示すように、前述したストッパーリング21の段差部上面21Aが係合している。
【0037】
図3ないし図5の符号21は、フランジ部13に装着されるストッパーリングであり、ストッパーリング21は、全体が円周方向において少なくとも2つ円弧状分割体に分割されている。さらに、それぞれの円弧状分割体の一端部同士を枢軸30で互いに回動可能に枢着連結し、閉位置と開位置とに回動できるようになっている。
【0038】
図示例では、ストッパーリング21の上部内周側の2か所には、フランジ部13上面と対向する突起部29が略水平に突設され、突起部29はストッパーリング21の中心方向に延びている。又、突起部29には、フランジ部13上面に当接する外れ止めねじ(止着部材)34が設けられている(図6、図9等参照)。
【0039】
具体的には、各円弧状分割体側の突起部29に、ナット32が取り付けられた取付孔33を上下貫通して設け、該ナット32に螺合する外れ止めねじ34の先端部でフランジ部13上面を押圧当接させることにより、ストッパーリング21が開いて外れるのを確実に防止している。該リング外れ止め構造は必要に応じて付設されるものであって、必ずしも設ける必要はない。
【0040】
図示例のストッパーリング21は、各円弧状分割体をそれぞれ開位置にセットして、各突起部29をフランジ部13の上側に臨ませることにより、一対の円弧状分割体の間にフランジ部13が配置される。この後、各円弧状分割体を閉位置に回動させると、突起部29がフランジ部13上面と対向するとともに、下側支持部28の傾斜上面がフランジ部13傾斜下面と密接対向する。
【0041】
これにより、ストッパーリング21がフランジ部13に装着され、フランジ部13の外側全周縁部は、ストッパーリング21によって包囲された状態になる。又、外れ止めねじ34を締め付けることで、外れ止めねじ34の先端がフランジ部13上面を圧接し、この圧接力により、ストッパーリング21がフランジ部13に対して隙間のない安定した状態で取り付けられる。
【0042】
図3(c)に示すように、環状杭吊部材22は、ストッパーリング21下面に係合する段設部22Aを有し、該段設部22Aの上側、下側に形成された拡径部22B、縮径部22Cの径寸法はそれぞれ、ストッパーリング21の外径、下杭2及び継ぎ杭9の外径よりも若干大に設定されている。又、環状杭吊部材22の段設部22Aは、ストッパーリング21の外周縁部を覆って配置可能であり、かつ、環状杭吊部材22の縮径部22Cは、下杭2、継ぎ杭9の外周面を杭軸方向へ昇降可能になっている。
【0043】
環状杭吊部材22は、内側段設部22Aがストッパーリング21の外周縁部下面に当接することで、環状杭吊部材22の上方位置が規制される。更に、環状杭吊部材22の下部周壁には、左右方向(杭径方向)に貫通するねじ孔35が所要数個(1個又は複数個)設けられ、該ねじ孔35には、締結部材としてのずれ止めねじ36が螺合されている。
【0044】
ずれ止めねじ36は、ねじ孔35を杭径方向内方へ螺合貫通して、フランジ部13下側の周溝19内面又は杭外周面の位置P(図3(C)参照)に締め付け可能になっている。即ち、ずれ止めねじ36は、周溝19内面又は杭外周面の位置Pのいずれの箇所にも締め付けることができる。一方、ずれ止めねじ36を緩めて、その先端部を環状杭吊部材22の内周面より径方向外方へ退避させると、環状杭吊部材22は下杭2、継ぎ杭9の外周面上を自由に上下移動できる。
【0045】
図9に示すように、左右1対の各継ぎ杭吊部23は、取付ブラケット37と、概略U字状をしたU字部材39とで構成され、U字部材39は、取付ブラケット37の上端部に枢軸38を介して、前後方向に回動可能に取り付けられている。
【0046】
図9に示す継ぎ杭用の杭吊り込み装置20の構成例では、取付ブラケット37の下側基端部側は、環状杭吊部材22の外側面に固設されている。次に、図6は下杭用として使用される杭吊り込み装置20の構成例を示し、環状杭吊部材22は、下杭用中間治具24を介して下杭治具25に溶接等の手段で一体的に構成されている。
【0047】
下杭用中間治具24は、杭内径よりも若干大きい内径、即ち、環状杭吊部材22の内側縮径部の径寸法と同一の径寸法を有する筒状に作られている。中間治具24の内側中空部は、下杭2が上下移動自在に貫通でき、環状杭吊部材22の下側に隣接配置されている。尚、環状杭吊部材22と中間治具24は、必要に応じて互いに一体又は分割して構成できる。
【0048】
環状下杭治具25は、中間治具24の内径と同一の内径を有する環状体に作られている。環状下杭治具25の内側中空部には、下杭2が上下移動自在に貫通され、中間治具24の下側に隣接配置されている。尚、中間治具24と環状下杭治具25は、必要に応じて互いに一体又は分割して構成できる。また、環状下杭治具25の外周面には、1つの下杭吊部26が取り付けられている。
【0049】
杭吊込み装置20を下杭2又は継ぎ杭9に装着して実際に使用する場合は、まず、環状杭吊部材(上側治具)22等の内側中空部を、下杭2又は継ぎ杭9に挿入貫通させ、かつ、該環状杭吊部材22等を、図3(a)に示すように、杭のフランジ部13よりも下側位置に逃がした状態にする。
【0050】
この後、開状態のストッパーリング21をフランジ部13の外周に配置したあと、ストッパーリング21を閉状態にすることにより、図3(b)に示すように、ストッパーリング21がフランジ部13外周縁部に装着固定される。
【0051】
続いて、下側に逃がしておいた環状杭吊部材22等をストッパーリング21側に移動させて、環状杭吊部材22がストッパーリング21の外周縁部を包囲する位置で停止させ、ストッパーリング21の外周縁部下面に、環状杭吊部材22の段設部22A上面を嵌合当接させる。つぎに、図3(c)に示すように、ずれ止めねじ36をねじ孔35に螺合させて、ねじ先端部を周溝19内またはその下側外周面位置Pに締め付ける。尚、図3では、リング外れ止め構造を省略している。
【0052】
ずれ止めねじ36の締付け力により、ストッパーリング21と環状杭吊部材22との装着状態が安定して保たれる。次に、杭吊込み装置20が下杭2に装着されている場合に、ワイヤーロープW1等を下側治具25の下杭吊部26に引っ掛けて上げると、下杭2が斜めの姿勢で吊り上げられる。又、杭吊込み装置20が継ぎ杭9に装着されている場合に、ワイヤーロープW1等を上側治具22の継ぎ杭吊部23,23に引っ掛けて上げると、継ぎ杭9が垂直の姿勢で吊り上げられる。
【0053】
(オーガスクリュー及び杭頭保持キャップの接続手順)
杭吊込み装置20が下杭2又は継ぎ杭9に装着されている場合、下杭2又は継ぎ杭9側のオーガスクリュー、フランジ部13に夫々、オーガモータ側のオーガスクリュー、杭頭保持キャップを容易に接続することができる。この接続手順を簡単に述べると、下杭2又は継ぎ杭9の真上位置にモータ側のオーガスクリュー、杭頭保持キャップを夫々ワイヤーロープで吊り上げる。そして、モータ側オーガスクリューを下降させて杭側オーガスクリューにジョイントピンで連結する。この後、杭頭保持キャップを下降させて杭側フランジ部13に被着して接続する。
【0054】
(下杭用形態)
杭吊込み装置20を下杭用として使用する手順について説明する。図6に示すように、杭吊込み装置20の下杭用形態の場合は、環状杭吊部材22と中間治具24と下杭治具25との各隣接部分が、互いに溶接されて一体化されている。勿論、下杭治具25には、前述のワイヤーロープ掛止用の下杭吊部26が枢着されている。
【0055】
尚、杭吊込み装置20の装着時に下杭2は横向き状態に置かれている。まず、互いに一体化された前記治具22,24,25は、フランジ部13及び周溝19の位置よりも下方側に逃がした状態にしておき、この状態でストッパーリング21を上記手順でフランジ部13に装着する。続いて、下側に逃がしておいた前記治具22,24,25をフランジ部13側に移動させる。そして、上側治具(環状杭吊部材)22がストッパーリング21を包囲する位置まで上方に移動したら、その位置で、ずれ止めねじ36をねじ孔35に螺合させて、上側治具22を下杭2に締め付ける。
【0056】
これにより、下杭吊部26付きの杭吊込み装置20が下杭2に取り付けられる。したがって、クレーン等のワイヤーロープW1、ワイヤーロープW2等を下杭吊部26、杭側オーガスクリュー2Sの吊部に引っ掛けて吊ることにより、下杭2及びオーガスクリュー2Sを斜めの姿勢で吊ることができる。
【0057】
このあと、下杭2側のオーガスクリュー2S、フランジ部13の部分にオーガモータ5側のオーガスクリュー6、杭頭保持キャップ5Cを取り付ける場合には、図7に示すように、杭側オーガスクリュー2Sの上端部を杭吊込み装置20よりも上側に所定寸法だけ突出するように保持する。他方、オーガモータ5側のオーガスクリュー6、杭頭保持キャップ5CをワイヤーロープW3、ワイヤーロープW4でそれぞれ吊って、下杭2、杭側オーガスクリュー2Sの真上に位置させる。
【0058】
そして、ワイヤーロープW3を徐々に下げながら、モータ側オーガスクリュー6を適宜回転させて、杭側オーガスクリュー2Sの接続部に位置合わせして嵌合させる。ついで、作業員が両オーガスクリュー2S、6の接続部のピン穴に連結ピンTPを挿入して、図8に示すように、両オーガスクリュー2S、6を互いに連結接続する。
【0059】
次に、ずれ止めねじ36を緩めた後、治具22,24,25を地面GLまで吊り下ろし、作業員が外れ止めねじ34を緩めて、ストッパーリング21を下杭2のフランジ部13から取り外す。そして、ワイヤーロープW4を徐々に下げながら、杭頭保持キャップ5Cを下降させ、杭2の上端側フランジ部13外周に杭頭保持キャップ5Cの下側接続部を被せて固定する。
【0060】
そのあとは、従来同様の手順により下杭2を沈設させるが、沈設後は、上記とは逆の手順で杭頭保持キャップ5C、モータ側オーガスクリュー6を下杭2から取り外すと共に、治具22,24,25を下杭2から取り外してクレーン等で離脱・回収する。
【0061】
(継ぎ杭用形態)
図9に示している杭吊込み装置20の使用形態は、継ぎ杭(上杭、中杭)用の形態である。尚、杭吊込み装置20の装着時に継ぎ杭9は横向き状態に置かれている。この継ぎ杭用形態では、環状杭吊部材22とストッパーリング21とが用意され、また、環状杭吊部材22には1対の継ぎ杭吊部23,23が取り付けられている。
【0062】
杭吊込み装置20を継ぎ杭用として使用する手順について説明する。まず、環状杭吊部材22をフランジ部13及び周溝19の位置よりも下方側に逃がした状態にしておき、この状態でストッパーリング21をフランジ部13に装着する。続いて、下側に逃がしておいた環状杭吊部材22をフランジ部13側に移動させる。そして、環状杭吊部材22がストッパーリング21の外側を包囲する位置まで上方へ移動したら、その位置で、ずれ止めねじ36をねじ孔35に螺合させて、環状杭吊部材22を継ぎ杭9に締め付ける。
【0063】
これにより、継ぎ杭吊部23付きの杭吊込み装置20が継ぎ杭9に取り付けられる。したがって、クレーン等のワイヤーロープW1、ワイヤーロープW2を、継ぎ杭吊部23、杭側オーガスクリュー9Sの各吊部にそれぞれ引っ掛けて吊ることにより、継ぎ杭9及びオーガスクリュー9Sを垂直の姿勢にして吊ることができる。
【0064】
次に、既に沈設されている下杭2の上端側端板に、継ぎ杭9の下端側端板を接続する際は、吊り込み状態の継ぎ杭9及びオーガスクリュー9Sをそれぞれ、下杭2及びオーガスクリュー2Sの真上に位置させた後、継ぎ杭9及びオーガスクリュー9Sを徐々に下降させながら位置合わせする。そして、オーガスクリュー2S,9Sの接続部を連結ピンで接続した後、図2に示した継ぎ手金具10を用いて、下杭2の上に継ぎ杭9を連結して自立状態に接続させる。
【0065】
このあと、継ぎ杭9から環状杭吊部材22を取り外す場合は、ずれ止めねじ36を緩めた後、ワイヤーロープW1を下げて環状杭吊部材22の位置を下方に若干移動させ、作業員がストッパーリング21を継ぎ杭9のフランジ部13から取り外す。取外し後、そのままクレーン等でワイヤーロープW1を引き上げて、環状杭吊部材22を継ぎ杭9から取り外して離脱・回収する。
【0066】
回収後、杭側オーガスクリュー9S、フランジ部13の部分にオーガモータ5側のオーガスクリュー6、杭頭保持キャップ5Cを取り付ける場合は、図10に示すように、ワイヤーロープW3、ワイヤーロープW4でオーガスクリュー6、杭頭保持キャップ5Cをそれぞれ吊持して、杭側オーガスクリュー9S、継ぎ杭9の真上に位置させる。
【0067】
ついで、ワイヤーロープW3、ワイヤーロープW4を徐々に下げながら、モータ側オーガスクリュー6、杭頭保持キャップ5Cを杭側オーガスクリュー9S、フランジ部13の接続部に位置合わせして連結する。この場合、オーガスクリュー6を杭側オーガスクリュー9Sに接続した後に、杭頭保持キャップ5Cをフランジ部13の外周に装着する。この後、上記同様の手順で、オーガモータ5の駆動により下杭2、継ぎ杭9を沈設させる。
【0068】
以上のように、杭吊込み装置20によれば、ストッパーリング21の着脱および環状杭吊部材22の係脱が簡単になり、杭吊込み装置20を継ぎ杭9又は下杭2に確実・容易に着脱できる。
【0069】
また、環状杭吊部材22はストッパーリング21の外周部を包囲して保持するので、ストッパーリング21が開くことはない。加えて、環状杭吊部材22を杭軸方向へスライドさせるだけで、環状杭吊部材22をストッパーリング21に対して容易に係合離脱させることができる。
【0070】
更に、継ぎ杭吊部9又は下杭2にワイヤーロープ等を引っ掛けて上げると、継ぎ杭9又は下杭2が垂直又は斜め、且つ容易に吊り上げられる。
【0071】
継ぎ杭9又は下杭2に杭吊込み装置が確実かつ安定的に連結保持され、継ぎ杭9又は下杭2の吊り込み時に、杭吊込み装置20が継ぎ杭9又は下杭2から外れることはなく、杭吊り込み作業の施工効率が著しく向上する。
【0072】
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0073】
例えば、ストッパーリング21は、図11及び図12に示すように、第1の円弧状分割体21Aの一端部と第2の円弧状分割体21Bの一端部との間、及び、第1の円弧状分割体21Aの他端部と第2の円弧状分割体21Bの他端部との間に、支軸41でリンク結合しているリンク片40a,40bを設け、更に、リンク片40bと第2の円弧状分割体21Bとの間を開放できるように構成してもよい。
【0074】
このように構成すると、第1の円弧状分割体21Aの他端部と第2の円弧状分割体21Bの他端部を大きく開かせることができ、ストッパーリング21をフランジ部13に取り付ける際の作業性が非常に容易になる。尚、ストッパーリング21を構成する分割体の個数は特に限定されず、必要に応じて3個以上設けることも可能であり、要は、ストッパーリング21を開閉可能に構成して、フランジ部13に着脱自在に装着できれば、如何なる構造でも差し支えない。
【0075】
また、図13は、円弧状分割体43Aの両端部に、円弧状分割体43B、43Cの一端部を、ヒンジピン45、46を有するヒンジプレート44、及び、ヒンジピン48、49を有するヒンジプレート47を介してリンク連結すると共に、分割体43B、43Cの他端部同士を、固定ピン51とボルト52を有する外れ止めプレート50を介して着脱自在に連結することにより、開閉自在なストッパーリング21を作製したものである。このように構成しても、ストッパーリング21の取り付け作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施例に係る杭吊込み装置を使用した杭の沈設から拡大根固めまでの一連の作業工程を示す模式図。
【図2】本実施例で下杭と継ぎ杭とを連結するのに使用している継ぎ手金具の構造例を示す断面図。
【図3】同上杭吊込み装置の取り付け手順を説明する図であり、(a)はフランジ部よりも下側位置に環状杭吊部材を配置させたときの状態を示す要部断面図、(b)はフランジ部にストッパーリングを取り付けたときの状態を示す要部断面図、(c)はストッパーリング下面に環状杭吊部材の段設部を係合嵌着させたときの状態を示す要部断面図。
【図4】一実施例の杭吊込み装置の杭取付け状態を説明する平面図。
【図5】一実施例に係るストッパーリングの構成例を説明する平面図。
【図6】図4の杭吊込み装置の下杭用形態を示すA−A線断面図。
【図7】同上杭吊込み装置の下杭用形態での吊り込み時を説明する縦断面図。
【図8】実施例に係る杭のフランジ部に杭頭保持キャップを装着したときの状態を示す要部断面図。
【図9】図4の杭吊込み装置の継ぎ杭用形態を示すA−A線断面図。
【図10】同上杭吊込み装置の継ぎ杭用形態での吊り込み時を説明する示す縦断面図。
【図11】同上ストッパーリングの一変形例を示す平面図。
【図12】図11のB部側面図。
【図13】同上ストッパーリングの他の変形例を示す平面図。
【符号の説明】
【0077】
2 下杭
9 継ぎ杭(上杭、中杭)
13 フランジ部
19 周溝
20 杭吊込み装置
21 ストッパーリング
22 環状杭吊部材(上側治具)
23 継ぎ杭吊部
24 中間治具
25 環状下杭治具(下側治具)
26 下杭吊部
27 リング本体部
28 下側支持部(段差部)
29 突起部
30 枢軸
32 ナット
34 外れ止めねじ(止着部材)
35 ねじ孔
36 ずれ止めねじ(締結部材)
37 取付ブラケット
38 枢軸
39 U字部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に最初に打設される下杭に連結される継ぎ杭端部に配設されている端板であって、該端板は外側面に、内方へ向かって周溝が形成され、且つ、該周溝の上面にフランジ部が突設され、該フランジ部の下面に係合する段差部を有するストッパーリングを、該段差部を介して該フランジ部下面に当接させ、更に、該ストッパーリングの下面に係合する段設部を有する環状杭吊部材を、該段設部を介して前記ストッパーリングの下面に当接させ、且つ、環状杭吊部材に継ぎ杭吊部を設け、該継ぎ杭吊部にワイヤーロープ等を引っ掛けて継ぎ杭を吊り込むことができるように構成されたことを特徴とする杭吊込み装置。
【請求項2】
地盤に最初に打設される下杭端部に配設されている端板であって、該端板は外側面に、内方へ向かって周溝が形成され、且つ、該周溝の上面にフランジ部が突設され、該フランジ部の下面に係合する段差部を有するストッパーリングを、該段差部を介して該フランジ部下面に当接させ、更に、該ストッパーリングの下面に係合する段設部を有する環状杭吊部材を、該段設部を介して前記ストッパーリングの下面に当接させ、該環状杭吊部材の下側に、下杭吊部を有する環状下杭治具を連設し、該下杭吊部にワイヤーロープ等を引っ掛けて下杭を吊り込むことができるように構成されたことを特徴とする杭吊込み装置。
【請求項3】
前記環状杭吊部材は締結部材により上記継ぎ杭又は下杭に固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の杭吊込み装置。
【請求項4】
上記ストッパーリングは、複数の円弧状分割体を互いに回動可能に連結して成り、且つ、上記継ぎ杭又は下杭のフランジ部に着脱自在に取り付けられるように構成したことを特徴とする請求項1,2又は3記載の杭吊込み装置。
【請求項5】
上記ストッパーリングの内周部上側には、上記継ぎ杭又は下杭のフランジ部上面と対向する突起部が形成されていると共に、該突起部に、前記フランジ部上面に当接する止着部材が設けられていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の杭吊込み装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−154421(P2007−154421A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−347095(P2005−347095)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000228660)日本コンクリート工業株式会社 (50)
【Fターム(参考)】