説明

栄養機能食品

【課題】飲食に関する人間の機能を低下させることなく、ビタミン、ミネラル、植物繊維等の栄養素を効果的に補給することができる栄養機能食品を提供する。
【解決手段】野菜、果物、青魚、小魚等を煮て柔らかくした後、所定の大きさに裁断し、所定の大きさに形成した食品材料1A、1B、1Cを、容器本体2内に複数種類充填し、蓋体3によって密封した後、冷凍して、栄養機能食品を製造する。容器本体2内に複数種類の食品材料を充填するために、仕切体を配置するのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人が健康的に生存し、成長するために必要であるが、十分な量を摂取し難い栄養素を補給することができる栄養機能食品に関する。
【背景技術】
【0002】
人が健康的に生存し、成長するために摂取する必要がある栄養素として、炭水化物、蛋白質、脂質、ビタミン、ミネラルがある。このうち、炭水化物、蛋白質、脂質は、食事を通して、米飯、パン、豚肉、鶏卵、バター、植物油等の食品を食べることによって、十分に摂取することができる。
一方、ビタミン、ミネラルは、野菜、果物、小魚、牛乳等に多く含まれるが、現代人はこれらの食品を食べることが少なく、十分な量を摂取することができない状況にある。
【0003】
しかし、ビタミン、ミネラルの摂取量が少ないと、各種欠乏症、生活習慣病等を引き起こす要因となり、体調不良の原因となる。さらに、有害物質を体外に排出する作用を有する植物繊維の摂取も少なく、調整機能の低下を招いている。
そこで、ビタミン、ミネラル、植物繊維を補給するものとして、野菜、果物等のジュース、各種サプリメントが開発、販売されており、現在、多くの人々がこれらを飲食している(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−300224号公報
【特許文献2】特開2006−204217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ビタミン、ミネラルを野菜、果物等のジュースで補給する場合には、飲み易くするために、人工甘味料、各種添加物が付加されているので、他の観点から、体調に悪影響を及ぼす虞がある。又、植物繊維に関しては、液体であるがために、どうしても効率的な摂取ができないという問題がある。さらに、実際にどのような野菜、果物がどのくらい含まれているか、見た目では判断できない。
【0006】
一方、ビタミン、ミネラルを各種サプリメントで補給する場合には、固体、粒体、液体の人工食品をそのまま食べ、飲むので、口で噛み砕き、飲み込む等の人間本来の動作が必要でなく、人間の機能を低下させてしまう虞がある。特に、物を噛んで食べることは、脳の働きにも関係するため、極めて重要な動作と言われている。植物繊維に関しては、同様に、効率的な摂取ができないという問題がある。
【0007】
本発明は、かかる従来の問題点を解決するために為されたものであって、その目的とするところは、極力通常の食品形態に近いものとして、飲食に関する人間の機能を低下させることなく、又、常時摂取しても副作用等を生じる虞のない、ビタミン、ミネラル、植物繊維等の栄養素を効果的に補給することができる栄養機能食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の栄養機能食品は、野菜、果物、青魚、小魚等を煮て柔らかくした後、所定の大きさに裁断し、所定の大きさに形成した食品材料を、容器本体内に複数種類充填し、蓋体によって密封した後、冷凍したことを特徴とする。
【0009】
ここで、容器本体内に複数種類の食品材料を充填するために、仕切体を配置するのが好ましい。
【0010】
又、蓋体は平板状であってもよく、薄膜状であってもよい。さらに、容器本体又は蓋体は透明であるのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の栄養機能食品の食品材料の集合体を示す斜視図である。
【図2】栄養機能食品の食品材料を充填する容器の斜視図である。
【図3】食品材料を仕切る仕切体の斜視図である。
【図4】本発明の栄養機能食品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の栄養機能食品の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の栄養機能食品の食品材料の集合体を示す斜視図、図2は、栄養機能食品の食品材料を充填する容器の斜視図、図3は、食品材料を仕切る仕切体の斜視図、図4は、本発明の栄養機能食品の斜視図である。
【0013】
本発明の栄養機能食品の食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fの素材となる食品は、野菜、果物、海藻、青魚、小魚等である。
野菜としては、カボチャ、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、人参、アスパラガス等を使用し、果物としては、リンゴ、バナナ等を使用する。
海藻としては、ワカメ、コンブ、ヒジキ等を使用し、青魚としては、アジ、イワシ、サンマ等を使用し、小魚としては、シラス、煮干し等を使用する。
さらに、シイタケ、マイタケ等のキノコ類を使用してもよい。
【0014】
先ず、上記野菜、果物、海藻、青魚、小魚等を、各別に、沸騰水に挿入して軟らかくなるまで煮て、外皮等を除去した後に、所定の大きさに裁断し、所定の大きさに形成した食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fを作製する。
ここで、裁断の大きさとしては、長さ1〜10mm、厚さ0.2〜1mmであるのが好ましく、食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fの大きさとしては、各辺1〜5cmの立方体又は直方体であるのが好ましい。
【0015】
次に、容器本体2内に仕切体4を配置した後、上記食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fを複数種類充填し、容器本体2に蓋体3を被覆して、内部を完全に密封するようにする。その後、冷凍機内に所定時間挿入して、食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fを冷凍させる。
ここで、容器本体2及び蓋体3は、プラスチック又は厚紙から成形するのが好ましい。特には、容器本体2又は蓋体3は、透明であるのが好ましい。
【0016】
本発明の栄養機能食品は、食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fを充填した容器2,3をそのまま電子レンジ等に挿入し、解凍した後に食べるようにする。
【0017】
本発明の栄養機能食品によれば、複数種類の食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fを同時に食べることができ、必要なビタミン、ミネラル、植物繊維を摂取することができるから、ビタミン、ミネラル、植物繊維等の栄養素を効果的に補給することができる。
【0018】
又、野菜、果物等のジュースのように、食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fに、多量の人工甘味料、各種添加物を付加する必要はないから、常時摂取しても副作用等を生じる虞はない。
【0019】
さらに、素材を裁断したものを食品材料1A,1B,1C,1D,1E,1Fとしているから、食べる際に、口で噛み砕き、飲み込む等の人間本来の動作を必要として、人間の機能を低下させることもない。
【符号の説明】
【0020】
1 食品材料
2 容器本体
3 蓋体
4 仕切体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
野菜、果物、青魚、小魚等を煮て柔らかくした後、所定の大きさに裁断し、所定の大きさに形成した食品材料を、容器本体内に複数種類充填し、蓋体によって密封した後、冷凍したことを特徴とする栄養機能食品。
【請求項2】
前記容器本体内に仕切体を配置したことを特徴とする請求項1に記載の栄養機能食品。
【請求項3】
前記蓋体は平板状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の栄養機能食品。
【請求項4】
前記蓋体は薄膜状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の栄養機能食品。
【請求項5】
前記容器本体又は蓋体は透明であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の栄養機能食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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