説明

格納領域を備えたサイドレール

【課題】入院中の患者の身の回り品を保管しうる人体支持装置を提供する。
【解決手段】人体支持装置10は、フレーム、エンドボードEB1、サイドレール24、および取り外し可能なモジュール58を含みうる。フレームはその上に人を支持するよう構成される。エンドボードはフレームに結合される。サイドレールはフレームに結合される。サイドレールは、第1表面および第2表面を有するサイドレール体32を含む。第1表面はフレームに面し、第2表面はフレームから反対の方向に面する。取り外し可能なモジュールはエンドボードおよびサイドレールのうち少なくとも1つに結合するよう構成される。取り外し可能なモジュールは、筐体および格納領域を画成する筐体への開口部を含む。格納領域は、その中に入れられた布を取り出すこと、およびその中に入れられた一つ以上の物体を取り出し可能に保持することのうち少なくとも1つを行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連する出願への相互参照>
本願は、2009年7月15日に出願された「格納領域を備えたサイドレール」なる名称の米国仮出願第61/225,921号に基づき優先権を主張するものであり、その内容を本明細書に援用する。
【0002】
<技術分野>
本開示は、概して人体支持装置に関連する。より詳細に、しかし限定的でなく、1つの例示的な実施例は、取り外し可能な格納領域を備えたサイドレールを含む人体支持装置に関連する。
【背景技術】
【0003】
入院中の患者は、多くの場合、身の回り品を持参する。身の回り品は、介護者が集め、その患者が退院するまで、または必要とするまで保管されうる。身の回り品は、例えば、ロッカー、収納用ケース、引き出し、および/または患者の病室番号などの識別情報を記載した袋、ならびに/あるいは品目リストおよび/またはケース、ロッカー、または袋番号および/または患者のカルテに記載された場所などの格納領域に保管されうる。また、割り当てられた部屋の中(例えば、様々な棚や引き出しおよび/またはクローゼットなどの他の家具にある格納領域)に、身の回り品や他の物を保管する格納領域を提供することもできる。様々な人体支持装置が開発されてきたが、未だ改善の余地がある。従って、この技術分野における更なる寄与が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の開示には、添付の請求の範囲に詳述されている一つ以上の特徴および/または単独または任意の組み合わせで、特許性のある主題を含み得る、以下の特徴が含まれる。
本開示の1つの例示的な実施例は、その中に一つ以上の物体を受容し、取り出外し可能に保持することができるよう構成された取り外し可能な格納領域を備えたサイドレールを含み得る。
更なる特徴は、単独で、または上記のものおよび請求項に記載されているものおよび以下に詳述されているものを含め、その他の任意の特徴との組み合わせで、特許性のある主題を含み得る。その他は、現在認識されている本発明を実施する最良の形態を例証している例示的な実施例の以下の詳細な説明を鑑みることで、当業者に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】1つの例示的な実施例による人体支持装置のフレームに結合されたサイドレールを備えた人体支持装置の側面斜視図である。
【図2】1つの例示的な実施例による取り外し可能なモジュールを含む、図1のサイドレールの側面斜視図である。
【図3】他の例示的な実施例による取り外し可能なモジュールを含む、図1のサイドレールの側面斜視図である。
【図4】更なる他の例示的な実施例による取り外し可能なモジュールを含む、図1のサイドレールの側面斜視図である。
【図5】1つの例示的な実施例による格納領域となるよう構成された、図2の取り外し可能なモジュールの正面斜視図である。
【図6】1つの例示的な実施例による布用ディスペンサーとなるよう構成された、図2の取り外し可能なモジュールの正面斜視図である。
【図7】保持部および係合表面を示す、図2の取り外し可能なモジュールの側面図である。
【図8】保持部および係合表面を示す、図2の取り外し可能なモジュールの底面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
次に、図面の図解例では、同様の番号は全体を通して、同じまたは同様の要素を表す。
【0007】
本開示は様々な形をとりうるが、本開示の原理の理解を促すため、ここで図示の実施例を参照することとし、これを説明するために特定の文言を用いるものとする。それにより本開示の範囲を制限することを意図するものではない。ここに記載の通り、様々な変更、記載された実施例の更なる修正、および本開示の原理の更なる適用が考えられる。
【0008】
本開示の1つの例示的な実施例は、その中に一つ以上の物体を受容し、取り出し可能に保持することができるように構成された取り外し可能な格納領域を備えたサイドレールを含み得る。
【0009】
本開示の1つの例示的な実施例に基づく人体支持装置10は、図1に示されている。人体支持装置10は、人の頭を置くことができる第1セクションF1すなわち頭部支持セクションF1と、人の足を乗せることができる第2セクションS1すなわち足支持セクションS1とを有しうる。1つの例示的な実施例において、人体支持装置10は病院用ベッドであり得る。人体支持装置10は、病院用担架または手術台でもあり得ることが理解されるべきである。人体支持装置10は、下フレーム12すなわちベース12、下フレーム12と結合された複数のサポート14、および下フレーム12の上方でサポート14上に支持されている上フレーム16とを含みうる。サポート14は、下フレーム12に対して上フレーム16を移動させうる昇降機構14であり得ることが理解されるべきである。また、1つの例示的な実施例において人体支持装置10は、その上に人体支持表面18を支えることができることが理解されるべきである。
【0010】
上フレーム16は、図1に示すように、中間フレーム20、デッキ22、およびサイドレール24を含みうる。また上フレーム16は、例えば、人体支持装置の第1セクションF1および第2セクションS1に結合された、ヘッドボードHB1およびフットボードFB1などのエンドボードEB1を含みうることが理解されるべきである。中間フレーム20は、図1および図2に示すように、サポート14と結合されえ、その上にデッキ22を支えることができる。デッキ22は、頭部分26、座部分28、および足部分30を含みうる。頭部分26、座部分28、および足部分30は、相互に、および/または、中間フレーム20と、移動可能に結合されうる。
【0011】
図1乃至図4に示すように、サイドレール24は、上部分ST1および下部分SB1を備えたサイドレール体32と、サイドレール連結部34とを含みうる。1つの例示的な実施例において、サイドレール24は、約3.81センチメートル(約1.5インチ)乃至約5.08センチメートル(約2インチ)の厚さTS1を有しうる。サイドレール24は、約7.62センチメートル(3インチ)未満の厚さTS1を有しうることが理解されるべきである。サイドレール連結部34は、サイドレール体32の下部分SB1に結合されえ、サイドレール24をデッキ22および/または中間フレーム20に結合することができる。1つの例示的な実施例において、図1に示すように、サイドレール24はデッキ22の頭部分26(言い換えると、第1サイドレール24aすなわち頭部サイドレール24a)に結合されえ、および/または、デッキ22の足部30および/または中間フレーム20(言い換えると、第2サイドレール24bすなわち足部サイドレール24b)に結合されうる。
【0012】
サイドレール連結部34は、展開/動作時の位置と格納位置との間でサイドレール24の動きを容易にするよう構成することができる。図1に示すように、展開/動作時の位置の場合、サイドレール24の少なくとも一部が上フレーム16の上になるようにすることができる。格納時の位置の場合、サイドレール24は、サイドレール24の少なくとも一部が展開/動作時の位置よりも下になるように、より低い位置へ移動されうる。サイドレール連結部34は、ロックした場合にサイドレール24を動作時および/または格納時の位置の何れかに保つことができ、ロックされていない場合には動作時の位置と格納時の位置との間でサイドレール24の動作を容易にできるロック機構(図示せず)含みうることが理解されるべきである。
【0013】
図1乃至図4に示すように、サイドレール体32は、第1表面36、第2表面38、第1表面36と第2表面38の間に延在する側面40、グリップ部分42、およびドッキング部分44を含みうる。サイドレール24は、人体支持装置10の様々な機能を制御するために操作可能な介護者インターフェイス(図示せず)を含みうることが理解されるべきである。第1表面36および第2表面38の少なくとも一部は、相互に実質的に平行でありうる。第1表面36は、第1表面36が上フレーム16の方向に面するように方向付けることができ、第2表面38は、第2表面38が上フレーム16とは反対の方向に面するように方向付けることができる。
【0014】
図1乃至図4に示すように、グリップ部分42は、人体支持装置10からの出入りを助けるべくその人によって把持されるよう構成することができる。1つの例示的な実施例において、グリップ部分42は上部分ST1に沿って配置されえ、グリップ46およびグリップ開口部48を含みうる。グリップ開口部48は、サイドレール体32を通ってもよく、人が自分の指/手の少なくとも一部でグリップ46の回りをつかむことができるように構成することができる。グリップ部分42は、人が自分の指でグリップ46の回りを部分的につかむことができるようにグリップ開口部48内に配置されうるグリップ開口部カバー(図示せず)またはネット(図示せず)を含みうることが理解されるべきである。1つの例示的な実施例において、グリップ開口部48の上部分はグリップ46の底面を画成でき、グリップ開口部48の上部分とは反対側のグリップ開口部48の下部分は上部側面40aの一部を画成できる。
【0015】
ドッキング部分44は、図1に示すように、サイドレール体32の中へと凹んでいることができ、ドッキング部分のベース52、ドッキング部分の背部54、およびドッキング部分の側面56を含みうる。ドッキング部分44をサイドレール体32から延びうることが理解されるべきである。同様に、ドッキング部分44は、サイドレール体32の中へと凹み、サイドレール体32から延びている部分を含み得ることが理解されるべきである。1つの例示的な実施例において、ドッキング部分の背部54は、サイドレール24の第1表面36から約1.91センチメートル(約0.75インチ)乃至約2.54センチメートル(約1インチ)だけサイドレール体32の中へと凹むことができ、ドッキング部分のベース52から上側面40aへ延びる約16.51センチメートル(約6.5インチ)乃至約17.78センチメートル(約7インチ)の幅と約8.89センチメートル乃至約10.16センチメートル(約3.5インチ乃至4インチ)の高さを有することができる。他の例示的な実施例において、ドッキング部分44はサイドレール24の第2表面38から約1.91センチメートル乃至約2.54センチメートル(約0.75インチ乃至1インチ)だけサイドレール体32に埋め込むことができ、ドッキング部分のベース52から上側面40aへ延びる約16.51センチメートル(約6.5インチ)乃至約17.78センチメートル(約7インチ)の幅と約8.89センチメートル乃至約10.16センチメートル(約3.5インチ乃至4インチ)の高さを有することができる。更なる他の例示的な実施例において、ドッキング部分44は、ドッキング部分の側面56が第1表面36と第2表面38の間に位置することができ、ドッキング部分の底部52が約8.89センチメートル(約3.5インチ)乃至約10.16センチメートル(約4インチ)だけ上側面40aから凹むことができるよう、第1表面36と第2表面38の間でサイドレール体32の中へと凹むことができる。さらにまた他の例示的な実施例において、ドッキング部分44は、エンドボードEB1のうち少なくとも一つの中へと凹み、および/または、少なくとも1つから延びることができる。ドッキング部分44の高さ、幅、奥行きは、上述の値よりも大きくまたは少なくできることが理解されるべきである。また、ドッキング部分44は、頭部サイドレール24a、足部サイドレール24b、および/またはエンドボードEB1上に配置できることが理解されるべきである。さらに、サイドレール体32は、その上に一つ以上のドッキング部分44を含みうることも理解されるべきである。
【0016】
図1乃至図4に示すように、取り外し可能なモジュール58は、サイドレール24に取り外し可能に結合されうる。取り外し可能なモジュール58は、少なくとも一つのエンドボードEB1に取り外し可能に結合されうることが理解されるべきである。1つの例示的な実施例において、取り外し可能なモジュール58の少なくとも一部は、図2に示すように、サイドレール24のドッキング部分44の中に受容され、取り出し可能に保持されうる。他の例示的な実施例において、図1および図3乃至図4に示すように、取り外し可能なモジュール58は、グリップ開口部48へ圧入され、または、はめ込まれるよう構成することができる。取り外し可能なモジュール58は、圧入した、または、はめ込んだ方向と反対の方向へ押すか、または引っ張ることで取り外すことができることが理解されるべきである。さらにまた他の例示的な実施例において、取り外し可能なモジュール58は、少なくとも一つのエンドボードEB1と結合されうるように構成することができる。また他の実施例において、取り外し可能なモジュール58は、ハンガー、フック、クランプ、およびねじ、インターロック部材、または他の締め具要素などの締め具(図示せず)などを使用して、サイドレール24および/またはエンドボードEB1に結合されうる。取り外し可能なモジュール58は、概して長方形の形状にされうることが理解されるべきである。また、取り外し可能なモジュール58は、使い捨てにもできることが理解されるべきである。さらに、取り外し可能なモジュール58は、抗菌性を有することができることも理解されるべきである。
【0017】
取り外し可能なモジュール58は、図5及び図6に示すように異なる目的を果たすように構成することができる。1つの例示的な実施例において、取り外し可能なモジュール58は、手が届くところに身の回り品を格納するよう構成されうる格納モジュール58であってもよく、それにより介護者が患者の身の回り品を取りに行くために費やす時間を減らすことができる。一つ以上の身の回り品は、めがね、宝飾品類、入れ歯、写真、音楽を聴くための装置、ヘッドホン、携帯電話、雑誌、本、個人用システム手帳、ペン/鉛筆、ティッシュ、洗面用具、または他の個人用電子機器、身の回り品または物体のうちの少なくとも一つであるか、少なくとも一つを含み得る。一つ以上の身の回り品は、医療診断機器、薬剤、処置または薬剤投与用の機器、注射器、包帯、記録用具、ペン/鉛筆、他の介護者用器具、装置、用具などの介護者のものも含み得る。他の実施例において、取り外し可能なモジュール58は、図6に示すようにティッシュまたは抗菌性拭き取り用繊維用のディスペンサーとすることもできる。特定のサイドレール24の特定寸法の開口部に合うように特に形成された取り外し可能なレトロフィットモジュール58を提供することは、本開示の範囲内である。1つの例示的な実施例において、取り外し可能なモジュール58は、既存のサイドレール24の任意の開口部の寸法および形状に対応するような寸法および形状とすることができる。例えば、取り外し可能なモジュール58は、グリップ46および上側面40aの形に概して従うよう構成されうる。このようなレトロフィット用の取り外し可能なモジュール58は、それらのために作られた特定のサイドレール24の開口部内に締まりばめを提供するような寸法および形状にもできる。
【0018】
取り外し可能なモジュール58は、図7および図8に示すように、正面部分FP1と結合部分CP1とを備えた筐体60を含み得る。筐体60は、ポリマー材から形成されうる。正面部分FP1は、取り外し可能なモジュール58から取り出すことができる身の回り品や布の格納領域への開口部62と、保持要素64とを含み得る。正面部分FP1は、図7及び図8に示すように、約1.27センチメートル(約0.5インチ)の厚さTM1を有するよう構成することができる。正面部分FP1の少なくとも一部が取り外し可能とされうることが理解されるべきである。
【0019】
保持要素64は、図1乃至図8に示すように、取り外し可能なモジュール58内に身の回り品または他の物体を保持するよう構成することができる。1つの例示的な実施例において、保持要素64は、面ファスナー(フックおよびループファスナー)または輪ゴムなどのストラップまたはバンドのうちの少なくとも一つであるか、または少なくとも一つを含み得る。また他の例示的な実施例において、保持要素64はカバー(図示せず)であってもよい。カバーの少なくとも一部を透明にすることができることが理解されるべきである。また他の例示的な実施例において、保持要素64は筐体60と一体化されうる突起またはフランジ(図示せず)であってもよい。その他の例示的な実施例において、保持要素64はロッド(図示せず)、ネット(図示せず)、またはその他の固定機構とすることができる。
【0020】
保持要素64は、図1乃至図8に示すように、筐体60中の開口部62の幅の少なくとも一部にわたって延在するよう構成されうる。1つの例示的な実施例において、保持要素64は、保持要素64と開口部62の周囲縁との間に隙間空間66があるよう、筐体60の開口部62にわたって延在するよう構成することができる。隙間空間66は、清掃のため格納領域へのアクセスができるよう構成することができる。
【0021】
結合部分CP1は、図7及び図8に示すように、保持部68および係合表面70を含み得る。結合部分CP1はグリップ46の略厚さに等しい厚さTC1を有しうる。取り外し可能なモジュール58がサイドレール24に結合されているとき、結合部分CP1は第1表面36および第2表面38のうちの1つを超えて約1.27センチメートル(約0.5インチ)延びることが理解されるべきである。保持部68は、筐体60へ摺動可能または回動可能に結合されえ、延びた位置と引っ込んだまたは圧縮された位置との間で筐体60に対して移動可能であるばね作動式機構とすることができる。保持部68は、ラッチ、摩擦ロック、ねじ、吸引式または真空式の保持部、または取り外し可能なモジュール58をサイドレール24に結合および解放するように構成されうる他の保持部とし得ることが理解されるべきである。また、取り外し可能なモジュール58は、取り外し可能なモジュール58が軌道(図示せず)内に乗るように筐体60と摺動可能に結合されうることが理解されるべきである。1つの例示的な実施例において、保持部68は、取り外し可能なモジュール58の少なくとも一部をドッキング部分44内に維持するようドッキング部分44の少なくとも一部と係合することができる。他の例示的な実施例において、取り外し可能なモジュール58と、グリップ46及び上側面40aとの間に締まりばめを提供することにより、保持部68は、取り外し可能なモジュール58をサイドレール24のグリップ開口部48内に結合させるよう作用しうる。締まりばめを提供するため、保持部68は、サイドレール24のグリップ開口部48の中で取り外し可能なモジュール58がユーザーにより配置されうるよう、圧縮位置へ移動されうる。いったん解放されると、ばね(図示せず)は、取り外し可能なモジュールをグリップ開口部48内に維持するよう、グリップ46および上側面40aの何れかに外向きの力を与えるよう保持部68を延びたときの位置の方向に付勢することができる。
【0022】
係合表面70は、図7及び図8に示すように、グリップ46および/または上側面40aの輪郭に合う形にできる。1つの例示的な実施例において、係合表面70の少なくとも一部は、グリップ46の一部に係合するよう曲げられうる。他の例示的な実施例において、係合表面70の少なくとも一部は、ドッキング部分44の輪郭に合う形にできる。係合表面70の一部は、取り外し可能なモジュール58をグリップ開口部48内に維持することを助けるよう構成されうるできるフランジ72を形成しうることが理解されるべきである。係合表面はグリップ46の厚さと等しい厚さを有することができる。係合表面は、グリップ46の厚さよりも厚い、または、薄い、厚さを有しうることが理解されるべきである。
【0023】
本開示の多くの他の実施例も想定されている。例えば、人体支持装置は、フレーム、エンドボード、サイドレール、および取り外し可能なモジュールを含みうる。フレームは、人をその上に支持するよう構成されている。エンドボードはフレームに結合される。サイドレールはフレームに結合される。サイドレールは第1表面および第2表面を有するサイドレール体を含む。第1表面はフレームの方に面し、第2表面はフレームとは反対に面する。取り外し可能なモジュールは、エンドボードおよびサイドレールのうち少なくとも一つに結合するよう構成されている。取り外し可能なモジュールは、筐体と、格納領域を画成する筐体への開口部とを含む。格納領域は、少なくとも一つの側面と底面とを含み、その中に入れられた布を出すこと、および、その中に入れられた一つ以上の物体を取り出し可能に保持することのうち少なくとも1つを行うよう構成されている。
【0024】
他の例では、人体支持装置は、フレーム、サイドレール、および取り外し可能なモジュールを含む。フレームは、人をその上に支持するよう構成されている。サイドレールはフレームに結合される。サイドレールは第1表面および第2表面を含む。第1表面は、第1表面がフレームの方へ面するような向きとされ、第2表面は、第2表面がフレームとは反対に面するような向きとされている。第1表面および第2表面のうち少なくとも一つは、ドッキング部分を有する。取り外し可能なモジュールは、サイドレールのドッキング部分に結合される。取り外し可能なモジュールは格納領域を画成する開口部を備えた筐体を含む。格納領域は、底面および少なくとも一つの側面を含む。格納領域は、その中に少なくとも一つの物体を受容し、取り出し可能に保持するよう構成されている。
【0025】
更なる他の例において、サイドレール組立体は、サイドレールおよび取り外し可能なモジュールを具備する。サイドレールは、サイドレール体およびグリップ部分を有する。グリップ部分は、グリップと、グリップとサイドレール体の間に位置するグリップ開口部とを含む。取り外し可能なモジュールは、グリップ部分とサイドレール体の間でサイドレールと取り外し可能に結合するよう構成されている。取り外し可能なモジュールは、格納領域を画成する開口部をその中に有する筐体を含む。格納領域は、底面および少なくとも一つの側面を含む。格納領域は、その中に物体を受容し、取り出し可能に保持するように構成されている。
【0026】
更なる他の例において、取り外し可能な格納モジュールでサイドレールにレトロフィットを行う方法は、取り外し可能なモジュールをサイドレールに結合する段階と、取り外し可能な格納領域を備えたサイドレールの幅が約7.62センチメートル(約3インチ)未満であるよう、取り外し可能な格納領域を備えたサイドレールの幅を変更する段階とを含む。
【0027】
本文中に記載された如何なる理論、操作機構、証拠、または所見も、本開示の原理の理解をさらに深める意味のものであり、本開示を如何なる方法でも当該の理論、操作機構、例示の実施例、証拠、または所見に依存させることを意図していない。上記の記述中において好ましい、好ましくは、好まれるという文言の使用はそのように記された特徴がより望ましいことを示すが、それにもかかわらず必要とされるのではなく、これを欠いた実施例も本発明の範囲内であるとして考慮し、その範囲は以下の請求項により定義されるものとして理解すべきである。「一つの」、「少なくとも一つの」、「少なくとも一部の」などの文言が使用されている場合、請求項に特にそれ以外の記載がない限り、一つの項目のみに請求項を限定する意図は一切ない。「少なくとも一部」および/または「一部」という文言が使用されている場合、特にそれに反する記載がない限り、該項目は一部および/または全項目を含み得る。
【0028】
選択された実施例のみが図示および記載されており、本明細書で定義されるかまたは以下の任意の請求項により定義されている本開示の精神の範囲内に当たるすべての可能な変形例、変更態様、態様、組み合わせ、原理、バリエーション、および同等物が保護されることが望まれていることが理解されるべきである。本開示の実施例は、図面および前述の記載に図示され詳述されているが、これらは例示的なものとして見做されるべきであり、本開示を網羅すること、または、開示された厳密な形式に限定することを意図してはいない。当業者には付加的な変形例、変更態様、およびバリエーションが明らかとなろう。また、複数の発明の解釈および原理を提示したが、これらは組み合わせで利用される必要はなく、上記の様々な実施例を踏まえ、発明の解釈および原理の様々な組み合わせが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人をその上に支持するよう構成されたフレーム16と、
前記フレーム16に結合されるエンドボードEB1と、
前記フレーム16に結合されるサイドレール24と、
前記エンドボードEB1および前記サイドレール24のうち少なくとも一つに結合するよう構成された取り外し可能なモジュール58とを備え、
前記サイドレールは第1表面36および第2表面38を有するサイドレール体32を含み、前記第1表面36は前記フレーム16の方に面し、前記第2表面38は前記フレーム16とは反対に面し、
前記取り外し可能なモジュール58は、格納領域を画成する筐体60への開口部62を備えた筐体60を含み、前記格納領域は少なくとも一つの側面と底面とを含み、前記格納領域は、その中に入れられた布を出すこと、および、その中に入れられた物体を取り出し可能に保持することのうちの少なくとも1つを行うよう構成される、
人体支持装置10。
【請求項2】
前記取り外し可能なモジュールが前記サイドレールに結合されているときの前記サイドレールの全体厚さは、約7.62センチメートル(約3インチ)未満である、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項3】
前記取り外し可能なモジュール58は、保持部68および係合表面70を有する結合部分CP1を含み、前記保持部68および前記係合表面70は、前記取り外し可能なモジュール58を前記サイドレール24に結合させるよう前記サイドレール24の一部と協働する、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項4】
前記保持部68は、前記取り外し可能なモジュール58を前記サイドレール24に結合する締まりばめを提供する、請求項3に記載の人体支持装置10。
【請求項5】
前記係合表面70の一部は、前記サイドレール24上のグリップ46の一部の輪郭に合うような形とされる、請求項3に記載の人体支持装置10。
【請求項6】
前記取り外し可能なモジュール58は、その中に少なくとも一つの身の回り品PB1を受容し、取り出し可能に保持するよう構成される、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項7】
前記布は、抗菌性拭き取り用繊維である、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項8】
前記取り外し可能なモジュール58は、前記サイドレール24のドッキング部分44と取り外し可能に結合するよう構成される、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項9】
前記ドッキング部分44は、前記サイドレール体32の前記第1表面36および前記第2表面38のうちの1つに配置される、請求項9に記載の人体支持装置10。
【請求項10】
前記サイドレール24は、前記サイドレール体32を通る開口部48を含み、前記取り外し可能なモジュール58は、前記取り外し可能なモジュール58を前記サイドレール24に取り外し可能に結合するよう、前記開口部48に挿入され、前記開口部48の周囲縁の一部が摩擦的に係合するよう構成される、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項11】
前記開口部48は、グリップ46と前記サイドレール体32の間に位置するグリップ開口部48である、請求項10に記載の人体支持装置10。
【請求項12】
前記取り外し可能なモジュール58は、前記開口部62の少なくとも一部から延在する保持要素64を含み、前記保持要素64は、前記取り外し可能なモジュール58の中に少なくとも一つの物体を取り外し可能に保持するよう構成される、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項13】
前記保持要素64は、前記保持要素64が前記開口部62の下部分および前記開口部62の上部分を画成するよう、前記格納領域の前記底面から離間している、請求項12に記載の人体支持装置10。
【請求項14】
前記筐体62は、前記サイドレール24から前記取り外し可能なモジュール58を吊るすよう構成されたハンガーを備えた結合部分CP1を含む、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項15】
前記布は、抗菌性拭き取り用繊維である、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項16】
前記取り外し可能なモジュール58は、その中に身の回り品PB1および介護者のもののうち少なくとも一つを受容し、取り出し可能に保持するよう構成される、請求項1に記載の人体支持装置10。
【請求項17】
第1表面36、第2表面38、および略第1表面36と略第2表面38の間に延在する第3表面40を有するサイドレール体32を含み、前記第1表面36は前記第1表面36が前記フレーム16の方向に面するよう方向付けられ、前記第2表面38は前記第2表面38が前記フレーム16とは反対の方向に面するように方向付けられ、前記第1表面36、前記第2表面38、および前記第3表面40のうち少なくとも一つはその中に一体化されたドッキング部分44を有する、サイドレール24と、
格納領域を画成するようその中に開口部62を含む筐体60、および、取り外し可能なモジュール58を前記ドッキング部分44に取り外し可能に結合するよう構成される結合部分CP1を含む、取り外し可能なモジュール58とを備え、
前記格納領域は底面および少なくとも一つの側面を含み、前記格納領域はその中に少なくとも一つの物体を受容し、取り出し可能に保持するよう構成される、
サイドレール組立体。
【請求項18】
前記格納領域は、布を出せるよう構成される、請求項17に記載のサイドレール組立体。
【請求項19】
前記布は、抗菌性拭き取り用繊維である、請求項18に記載のサイドレール組立体。
【請求項20】
前記取り外し可能なモジュール58は、前記開口部62の少なくとも一部にわたって延在する保持要素64を含み、前記保持要素64は前記取り外し可能なモジュール58の中に少なくとも一つの物体を取り出し可能に保持するよう構成される、請求項17に記載のサイドレール組立体。
【請求項21】
前記結合部分CP1は、前記取り外し可能なモジュール58を前記サイドレール24に取り外し可能に結合させるべく前記サイドレール24の一部に結合するよう構成される保持部68を含む、請求項17に記載のサイドレール組立体。
【請求項22】
前記取り外し可能なモジュール58は、その中に身の回り品PB1および介護者のもののうち少なくとも一つを受容し、取り出し可能に保持するように構成される、請求項17に記載のサイドレール組立体。
【請求項23】
サイドレール体32およびグリップ部分42を有し、前記グリップ部分42は、グリップ46および前記グリップ46と前記サイドレール体32の間に位置するグリップ開口部48を含む、サイドレール24と、
前記グリップ部分40と前記サイドレール体32の間で前記サイドレール24と取り外し可能に結合するよう構成される取り外し可能なモジュール58とを有し、
前記取り外し可能なモジュール58は格納領域を画成する開口部62をその中に有する筐体60を含み、前記格納領域は底面および少なくとも一つの側面を含み、前記格納領域はその中に少なくとも一つの物体を受容し、取り出し可能に保持するよう構成される、
サイドレール組立体。
【請求項24】
前記格納領域は、布を出せるよう構成される、請求項23に記載のサイドレール組立体。
【請求項25】
前記布は、抗菌性拭き取り用繊維である、請求項24に記載のサイドレール組立体。
【請求項26】
前記取り外し可能なモジュール58が前記サイドレール24に結合されているときの前記サイドレール24の全体厚さは、約7.62センチメートル(約3インチ)未満である、請求項23に記載のサイドレール組立体。
【請求項27】
前記取り外し可能なモジュール58は前記開口部62の少なくとも一部にわたって延在する保持要素64を含み、前記保持要素64は少なくとも一つの物体を前記取り外し可能なモジュール58内に取り出し可能に保持するよう構成される、請求項23に記載のサイドレール組立体。
【請求項28】
前記取り外し可能なモジュール58は、その中に身の回り品PB1および介護者のもののうち少なくとも一つを受容し、取り出し可能に保持するように構成される、請求項23に記載のサイドレール組立体。
【請求項29】
格納領域を画成する開口部62を備えた筐体60と、取り外し可能なモジュール58を人体支持装置10のサイドレール24およびエンドボードEB1のうち少なくとも一つに取り外し可能に結合させるよう構成される結合部分CP1とを含む取り外し可能なモジュール58を有し、前記格納領域は底面および前記底面から延びる少なくとも一つの側面を含み、前記格納領域はその中に少なくとも一つの物体を取り出し可能に保持するよう構成される、
人体支持装置用のレトロフィットキット。
【請求項30】
前記サイドレール24はグリップ部分42を備えたサイドレール体32を含み、前記グリップ部分はグリップ46およびグリップ開口部48を含み、前記結合部分CP1は前記グリップ開口部48内に前記取り外し可能なモジュール58を取り外し可能に保持するよう構成される、請求項29に記載のレトロフィットキット。
【請求項31】
前記サイドレール24は第1表面と第2表面を含み、前記取り外し可能なモジュール58の少なくとも一部は、前記サイドレール24および前記取り外し可能なモジュール58の合計の厚さが約7.62センチメートル(約3インチ)未満であるよう、前記サイドレール24の前記第1表面および前記第2表面のうち少なくとも一つから延びる、請求項29に記載のレトロフィットキット。
【請求項32】
前記取り外し可能なモジュール58は前記開口部62の少なくとも一部にわたって延在する保持要素64を含む、請求項29に記載のレトロフィットキット。
【請求項33】
前記取り外し可能なモジュール58はその中に身の回り品PB1および介護者のもののうち少なくとも一つを受容し、取り出し可能に保持するよう構成される、請求項29に記載のレトロフィットキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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