説明

棒材切断機用の棒材送り装置

【課題】手間やコストをかけずに材料を正確な切断長を以って無駄なく切断することができる正確に維持することができる切断機用の棒材送り装置の提供。
【解決手段】送り軌道R上における切断面から棒材排出側へ切断寸法分だけ離れた行き止まり地点に、棒材2の先端の接触を以って切断地点への到達信号を発する到達センサ6を備え、送り軌道R上における棒材2の切断が行なわれる切断面から棒材供給側に一定距離だけ離れた測長地点に、その測長地点を通過した棒材2の送り量を出力する送り量センサ7を備え、切断寸法、送り量、及び到達信号を判定材料として、送り動作初動時の加速指令、最高速度到達時の等速指令、送り動作完了前の減速指令、及び停止指令を発するピンチローラ3の送り制御手段とを備える切断機用の棒材送り装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒材切断機(以下、切断機と記す。)用の棒材送り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の切断機には、切断機本体のダイセット部へ材料を送るピンチローラ等が装備されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
更に、ピンチローラが材料との関係でスリップすることによる材料外周のスリップ傷の発生を防止する手法として、ピンチローラを停止するエアクラッチを装備した手法が現実に採用されている。
この手法は、材料がストッパに当たり停止した際に、エアクラッチをピンチローラの駆動軸との関係でスリップさせることを以ってピンチローラの回転を材料の表面との関係で相対的に停止させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3083912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来機には以下の問題点が存在する。
即ち、第一に、材料がストッパに当たる際の騒音や、材料の跳ね返りによって切断精度に影響を及ぼすと言う問題がある。
第二に、エアクラッチは、クラッチの設定圧を調整することにより半クラッチ状態を作ってピンチローラの回転を止める構造を採るが、エアクラッチのライニングの摩耗が早く度重なる交換作業が伴う他、半クラッチ状態の維持に伴うライニング部の発熱を抑えるために冷却措置が必要となり、手間やコストが嵩むといった問題がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて成されたものであって、手間やコストをかけずに材料を正確な切断長を以って無駄なく切断することができる切断機用の棒材送り装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為になされた本発明による切断機用の棒材送り装置は、切断機の切断時期を介在して間欠的に切断寸法ずつ、棒材をその長手方向へピンチローラで送る切断機用の棒材送り装置において、送り軌道上における切断面から棒材排出側へ切断寸法分だけ離れた行き止まり地点に、棒材の先端の接触を以って切断地点への到達信号を発する到達センサを備え、送り軌道上における棒材の切断が行なわれる切断面から棒材供給側に一定距離だけ離れた測長地点に、その測長地点を通過した棒材の送り量を出力する送り量センサを備え、切断寸法、送り量、及び到達信号を判定材料として、送り動作初動時の加速指令、最高速度到達時の等速指令、送り動作完了前の減速指令、及び停止指令を発する送り制御手段と、加速指令を受けて駆動手段に対する加速制御を行ない、等速指令を受けて駆動手段に対する等速制御を行い、減速指令を受けて駆動手段に対する減速制御を行う速度制御手段と、加速指令、等速指令、又は減速指令を受けて、駆動手段のトルク量を静止トルク量以上のトルク量に設定し、停止指令を受けて、ピンチローラのトルク量を、その駆動手段の出力トルクを下げることを以って、行き止まり地点に達した棒材の表面に対する静止トルク量に設定するトルク制御手段を備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、静止トルク量とは、ストッパに当接して静止状態にある棒材の表面に対し、ピンチローラが相対的に非回転状態を維持し続ける最大のトルク量以下であって、ストッパから離れて静止状態にない棒材に対し、送り軌道に沿って進行させる力を及ぼすに要する最低のトルク量以上を言う。
【0009】
送り軌道上における到達センサから棒材供給側へ基準寸法だけ離れた補正基準地点に、棒材の先端の通過を検出する補正センサを備え、送り軌道上における到達センサから棒材供給側へ端末検知基準寸法だけ離れ、且つ送り軌道上における切断面から棒材供給側へ切断寸法以上隔てた補正基準地点に、棒材の先端及び末端の通過を検出する端末検知センサを備え、補正センサで棒材の先端の通過を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と基準寸法との比較を以って送り量センサが出力する送り量の補正を行なう送り量補正手段と、端末検知センサで棒材の末端の通過を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と末端検知基準寸法との差を以って仕掛かり棒材の全長を算出すると共に、全長を切断寸法で除して切断回数と残余端材の寸法を導出する寸法算出手段を備える切断機用の棒材送り装置としても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、ピンチローラのトルク量を、その駆動手段の出力トルクを下げることを以って、行き止まり地点に達した棒材の表面に対する静止トルク量に設定するトルク制御手段を備える。その結果、エアクラッチが不要となり、駆動手段の回転等から棒材の送り量を直接導くことができる。また、トルク制御の応答性が良く、ストッパ到達後に棒材をストッパへ押し付け続けるトルクを、静止トルク量で精度良く管理することで、切断品の長さ(重量)のバラツキを少なくすることができる。
【0011】
切断寸法、送り量、及び到達信号を判定材料として、送り動作初動時の加速指令、最高速度到達時の等速指令、送り動作完了前の減速指令、及び停止指令を発する送り制御手段と、加速指令を受けて駆動手段に対する加速制御を行ない、等速指令を受けて駆動手段に対する等速制御を行い、減速指令を受けて駆動手段に対する減速制御を行う速度制御手段を備えることによって、ストッパに当たる寸前に減速した棒材がストッパにソフトタッチする事となる。その結果、衝突音の低減は言うまでもなく、ストッパの存在による棒材の跳ね返りが低減し、切断品の長さ(重量)のバラツキを少なくすることができる。
【0012】
切断面から棒材排出側へ切断寸法分だけ離れた行き止まり地点に、棒材の先端の接触を以って切断地点への到達信号を発する到達センサを備えると共に、到達センサから棒材供給側へ基準寸法だけ離れた補正基準地点に、棒材の先端の通過を検出する補正センサを備え、当該補正センサで棒材の先端の通過を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と基準寸法との比較を以って送り量センサが出力する送り量の補正を行なう送り量補正手段を備えることによって、ピンチローラの摩耗で生じる送り量対寸法の誤差を自動的に解消することができる。
【0013】
到達センサから棒材供給側へ末端検知基準寸法だけ離れた補正基準地点に、棒材の末端の通過を検出する端末検知センサを備え、当該端末検知センサで棒材の末端の通過を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と末端検知基準寸法との差を以って仕掛かり棒材の全長を算出すると共に、全長を切断寸法で除して切断回数と残余端材の寸法を導出する寸法算出手段を備えることによって、常に、仕掛かり棒材の全長を認識しつつ、送り軌道に導入される棒材の長さにバラツキがあったとしても、設定された切断寸法に応じて無駄なく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による切断機用の棒材送り装置の動作の一例を示す説明図である。
【図2】本発明による切断機用の棒材送り装置の動作の一例を示す説明図である。
【図3】本発明による切断機用の棒材送り装置の制御システムの一例を示すブロック図である。
【図4】本発明による切断機用の棒材送り装置の制御システムの制御形態一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明による切断機用の棒材送り装置の一例を示す側面図である。
【図6】本発明による切断機用の棒材送り装置の一例を示す平面図である。
【図7】本発明による切断機用の棒材送り装置の一例を示す正面図である。
【図8】本発明による切断機用の棒材送り装置の制御形態の例を示す時間対速度図である。
【図9】本発明による切断機用の棒材送り装置の制御形態の例を示す時間対トルク図である。
【図10】従来の切断機用の棒材送り装置のセンサ配置の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による切断機用の棒材送り装置(以下、送り装置と記す。)の実施の形態を図面に基づき説明する。
ここに示す送り装置は、切断機のダイセット部1の前段に配置される装置であって、その切断機による棒材2の切断時間を停止時間として介在し、間欠的に所定の切断寸法ずつ棒材をその長手方向へ送る装置である。
【0016】
この例の送り装置は、棒材2をピンチローラ3からなる送り軌道Rへ供給するための積載台(図示省略)を備え、その積載台のフィードローラ(図示省略)が稼動することにより棒材2が送り装置の送り軌道Rに乗せられる。
【0017】
ここで示す送り装置は、上下一対のピンチローラ3を、フレーム4に前後水平配置し、駆動手段5たるサーボモータからスプロケットやベルトを介して、四つのピンチローラ3で棒材2を棒材排出側(切断機のダイセット部へ向かう方向:図中矢印方向)へ送るべく各々均等な駆動力を与える(図5乃至図7)。上下に対を成すピンチローラ3は、棒材2をクランプ又は解放できるように、相互に近接し、及び離隔できるように支持されている。
【0018】
この送り装置は、送り軌道R上であって棒材2の切断が行なわれる切断面から棒材排出側へ切断寸法分だけ離れた行き止まり地点に、ストッパとして機能し、且つ棒材2の先端の接触や加圧を以って切断地点へ到達した旨の到達信号を発する到達センサ6を、ダイセット部1の一部として備え(図1(A)参照。)、切断面から棒材供給側(棒材排出側の反対方向)に一定距離だけ離れた測長地点に、その測長地点を通過した棒材2の送り量を出力する送り量センサ7を備える。
【0019】
当該例における到達センサ6は、ストッパとして機能し得る接触センサや圧力センサ等であって、接触や圧力を検出した際に到達信号を出力するセンサであり、当該例における送り量センサ7は、何れかのピンチローラ3の回転に伴い、その回転量を送り量として出力するロータリーエンコーダや光電センサ等である。
【0020】
また、当該例は、更に、棒材2の先端の通過を検出する補正センサ8と、棒材2の先端及び末端の通過を検出する端末検知センサ9を備える。
補正センサ8は、送り軌道R上におけるフレーム4の、到達センサ6から棒材供給側へ基準寸法だけ離れた補正基準地点に配置し(図1(C)参照)、端末検知センサ9は、送り軌道R上におけるフレーム4の、到達センサ6から棒材供給側へ末端検知基準寸法だけ離れ、且つピンチローラの棒材供給側の地点であって、送り軌道R上における切断面から棒材供給側へ切断寸法以上隔てた末端検知基準地点に配置する(図2(C)参照)。
【0021】
当該例における補正センサ8及び端末検知センサ9は、棒材2の切れ目を確実に検出し、基準寸法測定信号又は末端検知信号を各々出力できるセンサであって、棒材2の表面に向けた光電センサや超音波センサ等である。
【0022】
この送り装置は、ピンチローラ3の動作の制御を司る送り制御手段10を有する。
送り制御手段10は、棒材2の送り量を制御するために、予め設定した切断寸法に加え、上記各種センサの出力である到達信号及び送り量、並びに、基準寸法測定信号及び末端検知信号を判定材料として、送り動作初動時の加速指令、最高速度到達時の等速指令、送り動作完了前の減速指令、及び停止指令を発する(図3参照)。
【0023】
この例は、送り制御手段10から、加速指令を受けて駆動手段5に対する加速制御を行ない、等速指令を受けて駆動手段に対する等速制御を行い、減速指令を受けて駆動手段5に対する減速制御を行う速度制御手段11を備える。
【0024】
この例における加速制御及び減速制御は、等加速度による加速制御及び減速制御であって、駆動手段5に供給する電圧又は周波数を増減させることによって行なう。最長加速時間及び最長減速時間は、例えば0.2秒とし、加速時及び減速時の加速度が等しくされている他、棒材2を送り軌道Rに沿って進める際の最高速度は、例えば60m/秒に設定されている(図8参照)。切断寸法に応じて最高速度に達しなければ、最高速度に達することを待たずに減速制御が行われ(図8のA−E−F)、最高速度に達すれば、その後減速制御に至る間は等速制御が行われる(図8のA−B−C−D)。
【0025】
この例の棒材2を送る制御において、加速制御を終了する時点、及び減速制御を開始する時点は、以下の通り導かれる。
この例では、上記の如く加速時間と減速時間は等しく与えられる(図8のA−B及びC−D、並びにA−E及びE−F)。
具体的には、前記切断寸法から加速時間及び減速時間の送り量に相当する寸法を減じ、残余の寸法に相当する送り量について等速制御を行う(図8のB−C)。即ち、加速制御の終了時点は、加速時間における送り量を検出した時点(図8のB点)であり、減速制御の開始時点は、更に、等速制御時の送り量を加えた送り量を検出した時点(図8のC点)である。
【0026】
更に、この例は、送り制御手段10から、加速指令、等速指令、又は減速指令を受けて、駆動手段5のトルク量を静止トルク量以上のトルク量に設定する送りトルク制御を行い、到達信号の検出に伴う停止指令を受けて、ピンチローラ3のトルク量を、その駆動手段5の出力トルクを下げることを以って、行き止まり地点に達した棒材2の側面に対する静止トルク量に設定する停止トルク制御を行うトルク制御手段12を備える(図9(A)(B)参照)。
【0027】
この例におけるトルク制御は、駆動手段5に供給する電流を増減させることによって行なう。
送りトルク制御の開始は、切断機からの切断時間終了信号を受けて行われ(図9のA点)、送りトルク制御の終了及び停止トルク制御の開始時点は、減速指令の解除又は停止指令を受けた時点(図8のD点又はF点)である。
【0028】
上記の如く、切断時間を停止トルク処理として介在し、間欠的に、加速処理、等速処理、及び減速処理を繰り返す棒材2を送る制御において、送り軌道Rにおける棒材2の所在や、送られている棒材2の寸法検出は重要な処理である。
以下、その寸法検出処理を詳細に説明する(図3参照)。
【0029】
端末検知センサ9は、棒材2の末端の通過を検出し、末端検知信号を出力する。送り量センサ7は、その末端検知信号を受けて送り量の測定を開始し(図2(B)参照)、棒材2の先端がストッパに到達するまでの送り量を測定し出力する(図2(C)参照)。
寸法算出手段13は、末端検知信号を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と末端検知基準寸法との差を以って仕掛かり棒材2の全長を算出すると共に、その全長を切断寸法で除して切断回数と、残余端材Bの寸法を導出する。
【0030】
多数の棒材2を送るピンチローラ3は、磨耗によって周長が変化し、稼動期間に応じて送り量に対する寸法に変化が生じる。
この送り装置は、その様な経時的変化を補正すべく送り量補正手段14を備える。
【0031】
補正センサ8は、棒材2の先端の通過を検出し、基準寸法測定信号を出力する。送り量センサ7は、その基準寸法測定信号を受けて送り量センサ7による送り量の測定を開始し(図1(B)参照)、棒材2の先端がストッパに到達するまでの送り量を測定し出力する(図1(C)参照)。
【0032】
送り量補正手段14は、基準寸法測定信号を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と基準寸法との比較を以って、単位送り量あたりの寸法、及び単位寸法あたりの送り量を導き、以後、それらの関係を採用することにより、送り軌道Rに導入した棒材2の単位数量(単数又は複数)毎に、送り量センサ7が出力する送り量に対する寸法の補正を行なう。
【0033】
以上の如く構成された送り装置によって、棒材2は以下の通り切断される(図4参照)。
積載台に棒材2を積載し、材料セットボタンを「入」とすると、積載台からフィードローラ上に棒材2が供給され、初期速度で棒材2がピンチローラ3へ送られる。
【0034】
送り制御手段10は、末端検知信号を受けて棒材2の投入を検出し、ピンチローラ3を棒材2がクランプできる位置に配置する(図1(A)参照)。棒材2をクランプしたピンチローラ3は、初期速度で棒材2を送る。
続いて、送り制御手段10は、補正センサ8が出力した基準寸法測定信号を受けて、棒材2の先端が補正センサ8の位置を通過したことを検出し、送り量補正手段14を前記の通り機能させる(図1(B)参照)。
【0035】
更に、送り制御手段10は、到達センサ6が出力した到達信号を受けて、棒材2の先端がストッパに到達したことを検出し、送り量補正手段14は、前記の通りピンチローラ3の補正値(送り量対寸法の係数等)を更新する形でセットすると共に、フィードローラ及びピンチローラ3を停止する(図1(C)参照)。
これを以って、ピンチローラ3による送り軌道Rへ新たに導入された棒材2のセットは完了する。
【0036】
その後、切断寸法分の棒材2を送る制御を、導入された棒材2の寸法に応じ前記の通り寸法算出手段13で算出した回数だけ行い、残った端材Bをピンチローラ3による送り軌道Rから排出する(図2参照)。
【符号の説明】
【0037】
1 ダイセット部,2 棒材,3 ピンチローラ,4 フレーム,5 駆動手段,
6 到達センサ,7 送り量センサ,8 補正センサ,9 端末検知センサ,
10 送り制御手段,11 速度制御手段,12 トルク制御手段,
13 寸法算出手段,14 送り量補正手段,
R 送り軌道,B 端材,

【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断機の切断時期を介在して間欠的に切断寸法ずつ、棒材(2)をその長手方向へピンチローラで送る切断機用の棒材送り装置において、
送り軌道(R)上における切断面から棒材排出側へ切断寸法分だけ離れた行き止まり地点に、棒材(2)の先端の接触を以って切断地点への到達信号を発する到達センサ(6)を備え、
送り軌道(R)上における棒材(2)の切断が行なわれる切断面から棒材供給側に一定距離だけ離れた測長地点に、その測長地点を通過した棒材(2)の送り量を出力する送り量センサ(7)を備え、
切断寸法、送り量、及び到達信号を判定材料として、送り動作初動時の加速指令、最高速度到達時の等速指令、送り動作完了前の減速指令、及び停止指令を発する送り制御手段(10)と、
加速指令を受けて駆動手段(5)に対する加速制御を行ない、等速指令を受けて駆動手段(5)に対する等速制御を行い、減速指令を受けて駆動手段に対する減速制御を行う速度制御手段(11)と、
加速指令、等速指令、又は減速指令を受けて、駆動手段(5)のトルク量を静止トルク量以上のトルク量に設定し、停止指令を受けて、ピンチローラ(3)のトルク量を、その駆動手段(5)の出力トルクを下げることを以って、行き止まり地点に達した棒材(2)の表面に対する静止トルク量に設定するトルク制御手段(12)と、
を備える切断機用の棒材送り装置。
【請求項2】
送り軌道(R)上における到達センサ(6)から棒材供給側へ基準寸法だけ離れた補正基準地点に、棒材(2)の先端の通過を検出する補正センサ(8)を備え、
送り軌道(R)上における到達センサ(6)から棒材供給側へ端末検知基準寸法だけ離れ、且つ送り軌道(R)上における切断面から棒材供給側へ切断寸法以上隔てた補正基準地点に、棒材(2)の先端及び末端の通過を検出する端末検知センサ(9)を備え、
補正センサ(8)で棒材(2)の先端の通過を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と基準寸法との比較を以って送り量センサ(7)が出力する送り量の補正を行なう送り量補正手段(14)と、
端末検知センサ(9)で棒材(2)の末端の通過を検出してから到達信号を検出するまでの間の送り量に相当する寸法と末端検知基準寸法との差を以って仕掛かり棒材(2)の全長を算出すると共に、全長を切断寸法で除して切断回数と残余端材(B)の寸法を導出する寸法算出手段(13)と、
を備える請求項1に記載の切断機用の棒材送り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−269388(P2010−269388A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−122005(P2009−122005)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【出願人】(507305406)株式会社ケイエステック (2)
【Fターム(参考)】