説明

森林地域用消火装置

【課題】 梳き取りと草取りの機能を有しさらに土地との摩擦により土地から放たれる砂の粒子を発射して火を鎮火する機能を有する自走式手押し車型の森林地域用消火装置を提供する。
【解決手段】 本消火装置は、金属構造体によって形成されるシャーシ(1)を有し、前記シャーシ(1)の後部に動力ホイール(2)が設置され、前記動力ホイール(2)は外周に沿って複数のフラップ(3)を有し、前記動力ホイール(2)はシャフト(5)の横に設置される歯つきクラウンギア(4)から動力を伝達される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、森林地域用消火装置に関し、最も最新の工学のコンセプトに従い、要求される基準と仕様に従い、新規性と発明活動の根本的要求と独自の性質を備え、本当で並はずれた技術的、実用的、経済的な一連の優位性をもたらす重要な技術的及び機能的進歩を有する革新的なコンセプトの独自の森林地域用消火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この分野の技術者に知られるように、主に一年のうち最も乾燥した時に森林は連続して著しい危険に晒されるため、森林を火事から守るということは、森林地域に関する大きな問題のひとつである。
【0003】
延焼防止用の空き地を作る困難さやトラックや機械で現場に到達する困難さのために、火災をコントロールする最低限の機会もないまま森林全体が焼失したという世界のニュースが報じられている。
【0004】
ブラジルの森林も全く例外ではなく、気候やその地域の起伏の条件によって異なる広がり方をする炎をコントロールする手段の欠如のために、多くの森林に関わる企業はプランテーション全体を失っている。
【0005】
本願の技術分野は、以下に述べる特許文献により理解される。それらの特許文献の中でも、消火用プラスチック爆弾を開示する特許文献BRPI9801957−0が注目される。消火用プラスチック爆弾は生物分解性であり燃料が水であるため、自然に損害を与えず、飛行機やヘリコプターから投下して使用することができる。飛行機から投下する場合は、爆弾を吊るし積込を容易にする内部ポールと後部収納を有するバケツ型ケージに収められる。ヘリコプターで使用する場合は、積込を容易にし最少の人数で使用できるように、ペイルまたはスクープ型のケージが内部ポールとともに使用される。バケツ、ペイル、又はスクープ型のケージのアクセサリーは使用される飛行機の種類に応じて機能する。使用される飛行機は、バッファロー、ハーキュリーズ、C−130、B−52型の飛行機であってよく、軍用ヘリコプターであってもよい。
【0006】
特許文献BRMU8301128−5は、空路でアクセス可能な森林地域やその他の場所で使用される可搬消火器具に関し、後部ドアを有する貨物用飛行機を森林地域の消火活動に使用することを可能にする。消火活動に採用できる飛行機の種類を広げ、投資と運用のコストを下げるだけでなく、面積あたりに撒かれる水の量を変えることと、水流を水平及び飛行機の胴体の長手方向に対して垂直にすることにより、良い結果を得ることをもたらす。装置は、水用の主タンク、化学添加剤用の副タンク、水流の方向を変えるためのリクライニングダクト、水圧と水流を制御するバルブ、及びコンプレッサーと圧搾空気タンクから構成される。上記より明らかなように、前記文献と同様にこの種類の製品に固有の技術的問題は、飛行機又はヘリコプターを必要とするため、運用コストが高くなることである。
【0007】
特許文献BRPI9104953−9は、森林火災の消火活動の方法に関する。飛行機を防火線を通るように飛ばして防火線の長手方向に低高度から水又は化学製品を植生の上に浴びせて、火災の伝搬を止める湿った不燃地帯(ライフライン)を形成することにより、火に対する自然のバリアーを形成し火災の制御と消火を可能にする。一般的な方針としては発明は、アセンブリーの活動が準備がされた場合に垂直のフード又は付属物及びスプリンクラー又はバルブの存在を前提とするタンクを有する飛行機を含む。上記より明らかなように、前記文献と同様にこの種類の製品に固有の技術的問題は、消火対象に到達するために飛行機が必要であるので、運用コストが大きいことである。
【0008】
特許文献BRPI9804452−4は、森林火災の消火装置に関し、この消火装置は圧搾気体を収納する容器を基本的に本質的に有し、バルブの操作による容器の気体の膨張に適するチャンバーによって容器は囲われている。このように、容器とチャンバーは燃焼抑止剤を収納するタンクの内部に同心円状に配置され、これは構造上の弱点となり分解を助ける。上記より明らかなように、この装置はチャンバーで更に囲われる圧搾気体タンクから成るため、わずらわしい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記問題と不便を最小化するために実施された時間研究によって、独自の森林地域用消火装置のコンセプトの本発明のアセンブリーが結果として開発された。開発されテストされた本装置は、延長防止用の空き地を作り、著しい傾斜の地域又は到達困難な地域であっても火災を制御する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本装置は、自走式手押し車であり、消火に大きく貢献し、下記の特徴を有する。
【0011】
本装置は、梳き取りと草取りの機能を有し、さらに土地との摩擦により土地から放たれる砂の粒子を発射して火を鎮火する機能を有する。
【0012】
本発明は、森林火災の消火、防火用空き地により森林の保護を目的とする。
【0013】
本装置は操作者によって制御され、操作者が本装置に触れて制御をしないと本装置全体が停止する安全装置を有するので、ロックの部品のコントロールの不足の危険は無い。操作者は、個人保護具(Individual Protective Equipments)によって、土壌の粒子の危険から守られる。
【0014】
本装置は、多目的に使用でき、軽量で、信頼性があり、様々に異なる土地や植生のほとんどで使用することができる。アセンブリーの移動と方向はモーターによって行われる。鉤爪を有する金属ホイールは、安定性をもたらし、火災が既に広がっている(燃えている)土地でアセンブリーを損傷することなく確実に回転する。本装置の主たる任務(梳き取り、草取り、及び火の鎮火の機能)は、ガソリンモーターによって駆動される軸シャフトの回転によって行われる。
【0015】
本装置は、斯かる実情に鑑み、実際の植生を破壊するほど著しく森林火災が拡大することを防止する防火用空き地を作ることにより、消火を行うものである。
【0016】
本発明の提案する革新は、重要な技術的進歩と機能的進歩を有する森林地域用消火装置に関する。技術的進歩と機能的進歩は、正確に言えば、金属構造によって形成されたシャーシの統合の方法にあり、シャーシの後部にエンジンつきのホイールが設置されている。ホイールは周囲に複数のフラップを有し、ホイールは、ホイールの軸の横に配設される歯を有するクラウン歯車から動力が伝達されて動く。
【0017】
本装置の動力は、シャーシの後部に設置された内燃エンジンで作られる。シャーシの後部において、すぐ上のコマンドシャフトに設置されたプーリーにベルトで動力を伝達するプーリーを端部に有するシャフトをエンジンは有する。
【0018】
前記コマンドシャフトは、シャーシに設置されたベアリングによって支持され、中間部分にはダブルプーリーが配設される。ダブルプーリーは動力をベルトを介して減速機のシャフトに配設されているダブルプーリーに伝達し、減速機は動力をギアに出力し、ギアは動力を歯付きベルトを介して歯付きクラウンギアとストレッチングギアに伝達する。
【0019】
前記コマンドシャフトは、更にローターのアームに設置されたプーリーにベルトを介して動力を伝達するプーリーを有する。土地のアンダーカッティング、梳き取り、又は草取りのための溶接されたプレートのそれぞれのリンクに有するチェーンに、ローターのアームに設置されたプーリーがトルクを伝達する。前記ローターはケーシングによって保護される。
【0020】
本装置の上部には、山道を照らすヘッドライトが備えられ、ケーブルを通してチェーンの開かれたリンクの回転を制御するコマンドハンドルが備えられる。
【0021】
本装置の動きは、ケーブルを通して減速機に繋がれている操縦桿によって制御される。
【0022】
本装置の前部には円柱状のガイドホイールが備えられ、後部にはアセンブリーを安定化するショックアブソーバーが備えられる。
【0023】
このように、本装置はその他の技術的、実用的、及び機能的なメリットをもたらし、本装置は著しい堅牢さを有し、操作と設置の要求に応え、コストと利益の機能を高め、より大きな自由な物理的スペースと簡単な保守のソリューションを提供する。
【0024】
従って、問題となっている森林地域の消火装置の明確な実現化ができるかもしれない。本発明は、添付した図面を参照して以下に詳細に説明される。
【発明の効果】
【0025】
本発明の目的は、早く安全に経済的に実行可能に、火を制御することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図面と詳細な説明に従って、森林地域用消火装置は、金属構造物によって形成されるシャーシ(1)によって構成される。シャーシ(1)の後部にはエンジン駆動ホイール(2)が設置され、エンジン駆動ホイール(2)は外周に沿って複数のフラップを有し、エンジン駆動ホイール(2)はシャフト(5)の横に設置される歯を有するクラウン歯車(4)から動力を伝達される。
【0027】
本装置の動力は、シャーシ(1)の後部に設置された内燃エンジン(6)で作られる。シャーシ(1)の後部において、すぐ上のコマンドシャフト(10)に設置されたプーリー(9)にベルトで動力を伝達するプーリー(8)を端部に有するシャフト(7)を内燃エンジン(6)は有する。
【0028】
前記コマンドシャフト(10)は、シャーシ(1)に設置されたベアリング(12)によって支持され、中間部分にはダブルプーリー(13)が配設される。ダブルプーリー(13)は動力をベルト(14)を介して減速機(17)のシャフト(16)に配設されているダブルプーリー(15)に伝達し、減速機は動力をギア(18)に出力し、ギア(18)は動力を歯付きベルト(20)を介して歯付きホイール(4)とストレッチングギア(19)に伝達する。
【0029】
前記コマンドシャフト(10)は、更にローター(25)のアーム(24)に設置されたプーリー(22)にベルト(23)を介して動力を伝達するプーリー(21)を有する。土地のアンダーカッティング、梳き取り、又は草取りのための溶接されたプレート(28)をそれぞれのリンク(27)に有するチェーン(26)に、ローター(25)のアーム(24)に設置されたプーリー(22)がトルクを伝達する。前記ローター(25)はケーシング(29)によって保護される。
【0030】
本装置の上部には、山道を照らすヘッドライト(34)が備えられ、ケーブル(31)を通してチェーン(26)の開かれたリンク(27)の回転を制御するコマンドハンドル(30)が備えられる。
【0031】
本装置の動きは、ケーブル(33)を通して減速機(17)に繋がれている操縦桿(32)によって制御される。
【0032】
本装置の前部には円柱状のガイドホイール(36)が備えられ、後部にはアセンブリーを安定化するショックアブソーバー(35)が備えられる。
【0033】
上述の構造的及び機能的性質を全てまとめて備え、本発明の目的の装置として有効である/であった森林地域用消火装置は知られていない。
【0034】
従って、本装置は、意図された目的のために著しく重要なアセンブリーに関する。アセンブリーは、森林地域の消火装置を得るための新規な方法によって作られ、提案された目的を完全に満たし、意図された機能を実用的及び効果的に満たし、適用性に固有な一連の優位点をもたらし、独自の革新的性質を有し、新規性と発明活動の根本的要求を満たし、特許の保護を受けるに相応しい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】装着されたアセンブリーの正面図
【図2】装着されたアセンブリーの側面図
【図3】共に位置決めされたなめらかな前ホイールと後の動力ホイールのみとシャーシの正面図
【図4】シャーシの正面図
【図5】なめらかな前ホイールの上面図
【図6】なめらかな前ホイールの正面図
【図7】後の動力ホイールの上面図
【図8】後の動力ホイールの正面図
【図9】シャーシの上面図
【図10】シャーシの別の上面図
【符号の説明】
【0036】
1 シャーシ
2 ホイール
3 フラップ
4 クラウン歯車
5 シャフト
6 内燃エンジン
7 シャフト
8 プーリー
9 プーリー
10 コマンドシャフト
11 ベルト
12 ベアリング
13 ダブルプーリー
14 ベルト
15 ダブルプーリー
16 シャフト
17 減速機
18 ギア
19 ストレッチングギア
20 ベルト
21 プーリー
22 プーリー
23 ベルト
24 アーム
25 ローター
26 チェーン
27 リンク
28 プレート
29 ケーシング
30 コマンドハンドル
31 ケーブル
32 操縦桿
33 ケーブル
34 ヘッドライト
35 ショックアブソーバー
36 ガイドホイール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属構造体によって形成されるシャーシ(1)を有し、
前記シャーシ(1)の後部に動力ホイール(2)が設置され、
前記動力ホイール(2)は外周に沿って複数のフラップ(3)を有し、
前記動力ホイール(2)はシャフト(5)の横に設置される歯つきクラウンギア(4)から動力を伝達されることを特徴とする森林地域用消火装置。
【請求項2】
前記森林地域用消火装置の動力は前記シャーシ(1)の後部に設置される内燃エンジン(6)で作られ、
前記エンジン(6)はシャフト(7)を有し、
前記シャフト(7)の端部はプーリー(8)を有し、
前記プーリー(8)はすぐ上のコマンドシャフト(10)に設置されたプーリー(9)にベルト(11)を介して動力を伝達することを特徴とする請求項1に記載の森林地域用消火装置。
【請求項3】
前記コマンドシャフト(10)は前記シャーシ(1)に設置されたベアリング(12)によって支持され、
前記コマンドシャフト(10)の中間部にはダブルプーリー(13)が配設され、
前記ダブルプーリー(13)はベルト(14)を介して減速機(17)のシャフト(16)に設置されたダブルプーリー(15)に動力を伝達し、
前記減速機(17)はギア(18)に動力を出力し、
前記ギア(18)は歯つきクラウンギア(4)とストレッチングギア(19)に歯つきベルト(20)を介して動力を伝達することを特徴とする請求項1に記載の森林地域用消火装置。
【請求項4】
前記コマンドシャフト(10)はプーリー(21)を有し、
前期プーリー(21)はベルト(23)を介してローター(25)のアーム(24)に設置されたプーリー(22)に動力を伝達し、
土地のアンダーカッティング、梳き取り、又は草取りのための溶接されたプレート(28)をそれぞれのリンク(27)に有するチェーン(26)に前記プーリー(22)はトルクを伝達し、
ローター(25)はケーシング(29)によって保護されていることを特徴とする請求項1に記載の森林地域用消火装置。
【請求項5】
前記森林地域用消火装置の上部に山道を照らすヘッドライト(34)が配設され、
前記森林地域用消火装置の上部にチェーン(26)の開かれたリンク(27)の回転をケーブル(31)を介して制御するコマンドハンドル(30)が配設され、
前記森林地域用消火装置の動きはケーブル(33)を介して減速機(6)に繋がれている操縦桿(32)によって制御されることを特徴とする請求項1に記載の森林地域用消火装置。
【請求項6】
前記森林地域用消火装置の前部に円柱状のガイドホイール(34)が配設され、
前記森林地域用消火装置の後部にアッセンブリーを安定化するショックアブソーバー(35)が配設されることを特徴とする請求項1に記載の森林地域用消火装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−183401(P2008−183401A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13841(P2008−13841)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(508024441)
【氏名又は名称原語表記】Luiz Carlos FERREIRA NEVES
【住所又は居所原語表記】Rua Salatiel David Muzel, No 1433, Municipio de Nova Campina, Estado de Sao Paulo, Brasil