説明

椅子の肘掛け取付構造

【課題】背凭れの側面を、肘掛けを取付けるための特別な形状としたり、加工等を施したりする必要がなく、肘掛けの有無に拘わらず、背凭れの共通化を可能とし、かつ肘掛けを容易に位置決めして、安定よく取り付けうるようにする。
【解決手段】背凭れ3の下部を、脚体1の後部より起立する背凭れ支持杆9に嵌合して支持するとともに、肘掛け4の取付基部4aの下端部を、脚体1の後部の連結杆7の側端に立設した肘掛け支持金具11の上向突部11aに嵌合し、かつ取付基部4aの上端部を、背凭れ3の側面にボルト25により締着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肘掛けを、背凭れの外側方に位置するように取付けてなる椅子の肘掛け取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の椅子の肘掛け取付構造としては、例えば特許文献1に記載されているように、脚体の後部より起立する背凭れ支持杆により支持された背凭れの側面に、上下方向を向く凹溝を設け、この凹溝に肘掛けの後端の下向き取付部を嵌合し、この下向き取付部を、凹溝の奥面に、ねじをもって固定したものや、例えば特許文献2に記載されているように、脚体の一部を構成する上下方向を向く後脚の上端部内に、肘掛けの後端部の肘掛け杆を嵌合し、この肘掛け杆に設けた雌ねじ部材に、後脚の側方より挿入したボルトを螺合させることにより、後脚の内面に肘掛け杆を圧接させてこれを固定するようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4295267号公報(図5等)
【特許文献2】特許第4441096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載されている肘掛け取付構造においては、背凭れの側面の上下方向を向く凹溝内に、肘掛けの下向き取付部が嵌合されており、しかも、互いの固定面積が比較的大きいので、ねじのみによる固定でも、肘掛けが前後方向にぐらつく恐れを小さくしうる利点がある。
しかし、背凭れの側面に凹溝を設けることが必須要件となるため、肘掛けがなくて、凹溝が不要な背凭れとの共通化は図れない。
また、ねじのみによる固定であるため、万一、ねじが弛んだ際に、肘掛けが左右方向にぐらつく恐れがある。
【0005】
特許文献2に記載の肘掛け取付構造においては、肘掛け杆及びこれが嵌合される後脚とが、共に丸パイプ材よりなっているため、後脚に肘掛け杆を嵌合する際に、肘掛け杆が回動したり、嵌合位置が上下にずれたりすることがある。このようになると、肘掛け杆に設けた雌ねじ部材と、後脚に設けたボルトの挿通孔とが整合しなくなるため、後脚と肘掛け杆とをボルトにより固定する際の作業に手間がかかることとなる。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、背凭れの側面を、肘掛けを取付けるための特別な形状としたり、加工等を施したりする必要がなく、肘掛けの有無に拘わらず、背凭れの共通化を可能とし、かつ肘掛けを容易に位置決めして、安定よく取り付けうるようにした椅子の肘掛け取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、上記課題は、次の各項のようにして解決される。
(1)背凭れを、脚体の後部より起立する背凭れ支持杆により支持するとともに、肘掛けにおける上下方向を向く取付基部の下端部を、前記背凭れの側方において前記脚体の後側端に設けた肘掛け支持部材の上向突部に嵌合し、かつ前記取付基部の上端部を、前記背凭れの側面にボルトをもって締着することにより、前記肘掛けを、その取付基部の内側面が背凭れの側面と当接するようにして、前記脚体と背凭れに取付ける。
【0008】
このような構成とすると、肘掛けは、その取付基部の下端部が脚体の後側端に立設した肘掛け支持部材に嵌合されて支持され、かつ取付基部の上端部を背凭れの側面にねじ止めして取り付けられているので、背凭れの側面を、従来のように、肘掛けを取付けるための特別な形状としたり、特別な加工等を施したりする必要はなく、肘掛けのない背凭れとの共通化が図れる。
また、肘掛けの取付基部の下端部が、脚体に立設した肘掛け支持部材に嵌合して支持されているので、肘掛けを容易に位置決めして、背凭れの側面に安定よく取付けることができる。
さらに、肘掛けに加わる下向き荷重は、肘掛け支持部材を介して、脚体により受け止められるので、背凭れやねじに大きな荷重が直接加わることがない。
【0009】
(2)上記(1)項において、背凭れ支持杆に、背凭れを、それに設けた下方に開口する取付孔を嵌合することにより支持し、肘掛けの取付基部に外側方より挿入したボルトを、背凭れの側端部を貫通して、前記背凭れ支持杆の上部に設けた左右方向を向くめねじ孔に螺合することにより、肘掛けを、その取付基部と前記背凭れ支持杆とにより背凭れの側端部を挟持するようにして取付ける。
【0010】
このような構成とすると、一般的に合成樹脂により形成される背凭れの側面に、肘掛けの取付基部を直接ねじ止めしたもの比して、ねじの締付け力を大とすることができるとともに、背凭れの側端部が、背凭れ支持杆と肘掛けの取付基部とにより強く挟持されるので、背凭れへの肘掛けの取付強度が大となり、これを背凭れの側面に、より安定よく取付けることができる。
【0011】
(3)上記(1)または(2)項において、肘掛け支持部材における上向突部と、それに嵌合される肘掛けの取付基部の下端部に設けた取付孔とを、非円形断面のものとする。
【0012】
このような構成とすると、肘掛けの取付基部の下端部が、肘掛け取付部材に対し回動することがないので、取付基部の上端部を1個のねじをもって固定しただけでも、取付基部の下端部がぐらつく恐れはなく、背凭れが安定する。
【0013】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、脚体における上下方向を向く左右1対の後部脚杆の上部同士を、左右方向を向く連結杆により連結し、前記左右の後部脚杆における前記連結杆より上方に突出する部分を、背凭れ支持杆とする。
【0014】
このような構成とすると、脚体における左右1対の後部脚杆の上部を連結杆により連結しているので、脚体の後部の剛性が高まり、かつ後部脚杆の上部を背凭れ支持杆としているので、背凭れの支持強度を大としうるとともに、この背凭れの側面に、肘掛けを、より安定よく取り付けることができる。
【0015】
(5)上記(4)項において、左右の後部脚杆の上部を、連結杆の両側部に設けた上下方向の貫通孔に挿通して固着する。
【0016】
このような構成とすると、左右の後部脚杆を左右方向に容易に位置決めして、互いに強固に連結することができる。
【0017】
(6)上記(5)項において、連結杆をパイプよりなるものとして、その側端部に、肘掛け取付部材を嵌着する。
【0018】
このような構成とすると、脚体に特別な加工を施すことなく、脚体の一部をなす連結杆の側端部に、肘掛け取付部材を容易に取付けることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、肘掛けは、その取付基部の下端部が脚体の後側端に立設した肘掛け支持部材に嵌合されて支持され、かつ取付基部の上端部を背凭れの側面にねじ止めして取り付けられているので、背凭れの側面を、肘掛けを取付けるための特別な形状としたり、特別な加工等を施したりする必要はなく、肘掛けのない背凭れとの共通化が図れる。
また、肘掛けの取付基部の下端部が、脚体に立設した肘掛け支持部材に嵌合して支持されているので、肘掛けを容易に位置決めして、背凭れの側面に安定よく取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態を備える椅子の正面図である。
【図2】同じく、側面図である。
【図3】同じく、斜視図である。
【図4】同じく、分解斜視図である。
【図5】図2のV−V線に沿う要部の拡大縦断正面図である。
【図6】同じく、VI−VI線に沿う拡大縦断正面図である。
【図7】背凭れの下部を斜め下方より見た拡大斜視図である。
【図8】座の後部と背凭れの下部とを連係させた状態を、下方より見た拡大斜視図である。
【図9】図1のIX−IX線に沿う拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、椅子は、脚体1、座2、背凭れ3、及び左右1対の肘掛け4、4を備えている。
【0022】
脚体1は、金属パイプを側面視ほぼ台形状に折曲して形成された左右1対の側脚5、5と、この左右の側脚5、5の前上端部の対向面同士を連結する側面視U字状断面(図9参照)の板金製の前部連結杆6と、同じく、左右の側脚5、5の後上端部同士を連結する、左右の側脚5、5間の左右幅よりも若干長寸の金属パイプよりなる後部連結杆7とからなっている。前部連結杆6の前上縁には、座2の前端部下面に係止可能な左右複数の係止片6aが、前向きに突設されている。
【0023】
左右の側脚5、5の上部における後方を向く上部脚杆5a、5aの後端部には、短寸の折曲部5b、5bが内向き対向状に連設され、この両折曲部5bの後面を、後部連結杆7の両側端部の前面下部に溶接することにより、左右の側脚5、5は、側面視ほぼ台形状に形成されている。なお、上記左右の上部脚杆5a、5aと、前部連結杆6と、後部連結杆7とにより、座2の下面を支持するほぼ水平かつ平面視方形枠状の座支持杆8が構成されている。
【0024】
左右の側脚5、5における上下方向を向く後部脚杆5c、5cの上部同士は、後部連結杆7により連結されている。すなわち、後部連結杆7の両側部に設けた上下方向の貫通孔7a(図5参照)に、後部脚杆5cの上部を挿通し、溶接等により固着することにより、後部脚杆5c、5cの上部同士が、後部連結杆7により連結されている。このようにして、後部脚杆5c、5cの上部同士を後部連結杆7により連結すると、後部脚杆5c、5cの左右位置を後部連結杆7により容易に位置決めしうるとともに、それらを強固に連結することができる。
後部連結杆7より上方に突出する部分は、背凭れ3の両側部を支持するための背凭れ支持杆9、9とされている。
【0025】
左右の上部脚杆5a、5aの後部と、左右の折曲部5b、5bとの下面には、座2の下面を脚体1に固定するための固定金具10が、座支持杆8の枠内に突出するようにして、溶接により固着されている。
後部連結杆7の左右の開口端部内には、肘掛け4の下端部を支持可能な非円形断面、すなわち角軸状の上向突部11aを有する正面視内向きL字状の肘掛け支持金具11、11が、圧嵌または溶接により固定されている(肘掛けの取付け要領については後述する)。
【0026】
座2は、硬質合成樹脂により形成された平面視方形枠状の座フレーム12と、この座フレーム12の内周面に外周縁を一体成形することにより、座フレーム12の枠内に張設された下方に弾性変形可能なメッシュ状の可撓性座板13とからなっている。座フレーム12の後端の左右方向の中央部には、座フレーム12の左右の後隅部に切欠部14、14を形成することにより、後向突部14aが連設されている。
【0027】
背凭れ3は、上記座2と同様に、正面視方形枠状をなす硬質合成樹脂製の背フレーム15と、その枠内に一体的に張設された後方に弾性変形可能なメッシュ状の可撓性背板16とからなり、背フレーム15の上下方向の中間部は、側面視において前向「く」の字状に湾曲されている。
背フレーム15における左右の側部フレーム15a、15aの下部には、上記座2の切欠部14、14に嵌合可能な左右1対の角形をなす下向突部17、17が一体的に突設されている。両下向突部17の下面は、後部連結杆7の両側端部に上方より嵌合しうるように、側面視上向円弧状の曲面とされている。
【0028】
図5及び図7に示すように、背フレーム15における左右の側部フレーム15a、15aの下部には、上述した左右の背凭れ支持杆9、9に嵌合可能な上下方向の取付孔18、18が、下向突部17、17を貫通して下方に開口するように形成されている。
【0029】
図6〜図8に示すように、左右の側部フレーム15a、15aにおける下向突部17、17の下端部のやや前部寄りの内側面には、上面が、座2の後両側部下面、すなわち上述した後向突部14aの両側部下面と当接することにより、背凭れ3の上方への移動を阻止する突片19、19が、互いに内向き対向状に突設されている。
【0030】
左右の肘掛け4、4は、上下方向を向く角柱状の取付基部4aと、この取付基部4aの上端に前向きとして連設され、後端部が若干外向きに折曲された平板状の肘当て部4bとからなり、全体が合成樹脂により一体成形されている。
図5に示すように、取付基部4aの下端部には、上記肘掛け支持金具11の上向突部11aに嵌合可能な下方に開口する四角形断面の取付孔20が形成され、同じく内側面には、成形材料を節約するために、上下複数の肉抜き凹部21が形成されている。
また、背凭れ支持杆9の上部の開口端部には、肘掛け4の取付基部4aをボルト止めするための左右方向を向くめねじ孔22が穿設された軸状の取付金具23の下端部が圧嵌されている。なお、このような取付金具23を取り付けないで、若干長寸とした背凭れ支持杆9の上部に、左右方向のめねじ孔を直接設けてもよい。
【0031】
椅子を組立てるには、まず、左右の背凭れ支持杆9、9に、背凭れ3における左右の側部フレーム15a、15aの下部の取付孔18を、両下向突部17の上向円弧状をなす下端面が後部連結杆7の両側端部の上面に当接するまで上方より嵌合し、背凭れ3を左右の背凭れ支持杆9、9により支持する。
【0032】
ついで、図5に示すように、左右の肘掛け支持金具11の上向突部11aに、肘掛け4における取付基部4aの下端部の取付孔20を、上方より嵌合して支持したのち、取付基部4aの上端部の段付孔24に外側方より挿入したボルト25を、側部フレーム15aの下部の側面に設けた通孔26に挿通して、背凭れ支持杆9の上端に取付けた取付金具23のめねじ孔22に螺合する。これにより、肘掛け4は、背凭れ3の側部フレーム15aの外側面に固定され、かつ同時に、背凭れ3の側部フレーム15aも、共通のボルト25により背凭れ支持杆9に固定される。
【0033】
この際、肘掛け4は、その取付基部4aを肘掛け支持金具11の突軸11aに嵌合することにより、上下方向に位置決めされるので、めねじ孔22と段付孔24と通孔26とを互いに整合させた状態で、ボルト25をめねじ孔22に容易に螺合させることができ、肘掛け4の取付作業が能率的となる。
【0034】
また、取付基部4aの下端部は、非円形の上向突部11aに嵌合されて支持され、かつ上向突部11aに角形断面をなす取付孔20を嵌合することにより、肘掛け4の下端部が回り止めされているので、取付基部4aの上端部のみを1個のボルト25により固定しただけでも、取付基部4aの下端部がぐらつく恐れはなく、肘掛け4を背凭れ3の側部フレーム15aに安定よく取付けることができる。しかも、ボルト25は、背凭れ支持杆9に取付けた取付金具23のめねじ孔22に螺合されているので、合成樹脂製の側部フレーム15aに直接ボルト止めする際に比して、ボルト25の締付け力を大とすることができるとともに、側部フレーム15aの側壁部が、背凭れ支持杆9と肘掛け4の取付基部4aとにより強く挟持されるので、背凭れ3への肘掛け4の取付強度を大とすることができる。
【0035】
さらに、背凭れ3の側部フレーム15aを、肘掛け4を取付けるための特別な形状としたり、特別な加工等を施したりする必要がないので、肘掛け4のない背凭れとの共通化が図れる。なお、背凭れ3に肘掛け4を取り付けないときには、側部フレーム15aに設けた通孔26を、キャップ等により塞いで目隠しするだけでよい。
【0036】
上述のようにして、背凭れ3と肘掛け4を取付けたのち、図9に示すように、脚体1の前部連結杆6に前向き突設した左右複数の係止片6aに、座フレーム12の前端部後面に形成された後方に開口する左右複数の係合溝27を、前方より嵌合して係止し、座2全体を、その後部の左右の切欠部14が背フレーム15の下端部の下向突部17、17間に位置するように、脚体1の上部の枠状をなす座支持杆8の上面に載置する。このようにして座2を座支持杆8に載置すると、上述したように、両下向突部17の下部対向面に突設した突片19、19の上面に、後向突部14aの両側部下面が当接する(図6、図8参照)。
【0037】
この状態で、左右の上部脚杆5a、5aの後部と、左右の折曲部5b、5bの下面とに固着した4個の固定金具10に、座フレーム12の後両側部下面と、前後方向の中間部の両側部下面とを、下方より挿入したねじ28により固定する(図9参照)。これにより座2は、脚体1の上部に安定よく取り付けられる。
脚体1の上部に座2を固定すると、図6に示すように、背フレーム15における左右の下向突部17の下部対向面に突設した突片19、19の上面に、座フレーム12の後端部の両側部下面が圧接して、左右の下向突部17の下端部が上方より押え付けられる。従って、たとえ、ボルト25が弛んだとしても、背凭れ3が上方に移動したり、上下方向にがたついたりするのが防止される。
【0038】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、背凭れ3と肘掛け4とを、背凭れ支持杆9の上端部の取付金具23に、1つのボルト25により共締めして固定しているが、取付基部4aの上端部を、背凭れ支持杆9を利用しないで、側部フレーム15aの側面に直接ボルト25により固定してもよい。この際には、背凭れ支持杆9を若干短寸とするか、取付基部4aを若干長寸として、背凭れ支持杆9よりも上方の側部フレーム15aの側面に、めねじ孔を設ければよい。
このようにすると、背凭れ支持杆9と背凭れ3とがボルト25により固定されないことになるが、上述したように、背凭れ3の左右の下向突部17の下端部に突設した突片19が、座フレーム12の後端部の両側部下面により押え付けられているので、背凭れ3が上方に移動したり、上下方向にがたついたりすることはない。
【符号の説明】
【0039】
1 脚体
2 座
3 背凭れ
4 肘掛け
4a取付基部
4b肘当て部
5 側脚
5a上部脚杆
5b折曲部
5c後部脚杆
6 前部連結杆
6a係止片
7 後部連結杆
7a貫通孔
8 座支持杆
9 背凭れ支持杆
10 固定金具
11 肘掛け支持金具(肘掛け支持部材)
11a上向突部
12 座フレーム
13 可撓性座板
14 切欠部
14a後向突部
15 背フレーム
15a側部フレーム
16 可撓性背板
17 下向突部
18 取付孔
19 突片
20 取付孔
21 肉抜き凹部
22 めねじ孔
23 取付金具
24 段付孔
25 ボルト
26 通孔
27 係合溝
28 ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背凭れを、脚体の後部より起立する背凭れ支持杆により支持するとともに、肘掛けにおける上下方向を向く取付基部の下端部を、前記背凭れの側方において前記脚体の後側端に設けた肘掛け支持部材の上向突部に嵌合し、かつ前記取付基部の上端部を、前記背凭れの側面にボルトをもって締着することにより、前記肘掛けを、その取付基部の内側面が背凭れの側面と当接するようにして、前記脚体と背凭れに取付けたことを特徴とする椅子における肘掛け取付構造。
【請求項2】
背凭れ支持杆に、背凭れを、それに設けた下方に開口する取付孔を嵌合することにより支持し、肘掛けの取付基部に外側方より挿入したボルトを、背凭れの側端部を貫通して、前記背凭れ支持杆の上部に設けた左右方向を向くめねじ孔に螺合することにより、肘掛けを、その取付基部と前記背凭れ支持杆とにより背凭れの側端部を挟持するようにして取付けてなる請求項1記載の椅子における肘掛け取付構造。
【請求項3】
肘掛け支持部材における上向突部と、それに嵌合される肘掛けの取付基部の下端部に設けた取付孔とを、非円形断面のものとしてなる請求項1または2記載の椅子における肘掛け取付構造。
【請求項4】
脚体における上下方向を向く左右1対の後部脚杆の上部同士を、左右方向を向く連結杆により連結し、前記左右の後部脚杆における前記連結杆より上方に突出する部分を、背凭れ支持杆としてなる請求項1〜3のいずれかに記載の椅子における肘掛け取付構造。
【請求項5】
左右の後部脚杆の上部を、連結杆の両側部に設けた上下方向の貫通孔に挿通して固着してなる請求項4記載の椅子における肘掛け取付構造。
【請求項6】
連結杆をパイプよりなるものとして、その側端部に、肘掛け取付部材を嵌着してなる請求項5記載の椅子における肘掛け取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−95931(P2012−95931A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248088(P2010−248088)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)