説明

椅子

【課題】 使用していないときの椅子の高さおよび前後方向長さをより小さくすることのできる椅子を提供する。
【解決手段】 椅子は、座席50と、1対の前脚11と、1対の後脚12a,12bとを備える。後脚は、椅子の折畳み状態において全長が短くなるように互いに変位可能に設けられた上方前脚部材12aと下方後脚部材12bとを含む。前脚11と上方後脚部材12aとは、各々の中間部において互いに回動可能に連結されている。椅子の折畳み動作に連動して下方後脚部材12bを上方後脚部材12a上で相対的にスライド移動させるために、下方後脚部材12bの上端部と、前脚11の途中位置とが連結棒80によって連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、高さ調節可能な椅子に関し、特にX字状に交差した前脚および後脚を備える椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
揺動可能な座席を有する揺動椅子は、例えば特開平7−100040号公報(特許文献1)に開示されている。この公報に開示された揺動椅子は、特に乳幼児を着座させるのに適した椅子であって、脚部を有するベース部と、このベース部に対して2個の回動可能なリンクを介して吊下げられ揺動可能とされた座席部とを備える。座席部の高さは調節可能とされているが、詳細な構造についての説明は省略されている(段落番号0014)。
【0003】
座席の高さ調整が可能で、特に乳幼児を座らせるのに適した椅子は、例えば特開平7−275074号公報(特許文献2)に開示されている。この公報に開示された椅子では、第1の脚部材と第2の脚部材とが中間部分において交差し、その交差部で回動可能に連結されている。これらの第1および第2の脚部材の交差角度を変更することによって、座席の高さを変更することができる。育児者のとる姿勢に応じて、座席の高さを調整することにより、乳幼児の顔と育児者の顔とを適正な距離にすることができ、育児上大切なコミュニケーションをとることが容易になる。すなわち、座席を高くすると、育児者が椅子に座ったまま、あるいは立ったままで、授乳やおむつ交換を楽に行うことができる。他方、座席を低くすることによって、育児者が床上に直接座った状態で、授乳やおむつ交換を楽に行うことができ、また、眠ってしまった乳幼児を安全に寝かせておくことができる。
【特許文献1】特開平7−100040号公報
【特許文献2】特開平7−275074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
椅子を使用しないときには、椅子を小さく折畳んで全体の嵩張りを小さくすることが望まれる。例えば、特開平7−275074号公報に開示された椅子では、第1および第2脚部の交差角度を大きくして両脚部を床面に沿うようにすることにより、椅子全体の高さをかなり小さくすることができる。しかしながら、折畳んだ脚部上に位置する座席本体自体は依然として満足できるほど低くなっていない。
【0005】
また、X字状に交差する前脚および後脚は、椅子の折畳み状態においては床面に沿うように位置するので、前方または後方に長く突出して延在することになる。そのため折畳み状態の椅子の寸法を高さ方向に低くしても、前後方向の長さが長くなってしまう。
【0006】
本発明の目的は、折畳み状態における椅子の寸法を高さ方向のみならず前後方向にも小さくすることのできる椅子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従った椅子は、座席と、この座席を下から支える1対の前脚および1対の後脚と、前脚の上端部を座席に対して回動可能に取付ける前脚取付部材と、後脚の上端部を座席に対して回動可能に取付ける後脚取付部材とを備える。前脚と後脚とは、各々の中間部において互いに回動可能に連結される。前脚取付部材と後脚取付部材とは、互いの間の距離が変更可能に座席によって保持され、使用状態では両者の距離が近く、折畳み状態では両者の距離が遠くなる。このような椅子において、本発明は、前脚および後脚のうちの少なくともいずれか一方の脚が、椅子の折畳み状態において全長が短くなるように互いに変位可能に設けられた上方脚部材と下方脚部材とを含むことを特徴とする。
【0008】
上記構成の本発明によれば、前脚および後脚のうちの少なくともいずれか一方の脚が、椅子の折畳み状態において全長が短くなるので、折畳み状態の椅子の前後方向長さを小さくすることができる。
【0009】
一つの実施形態では、上方脚部材と下方脚部材とは、互いに長さ方向にスライド可能に連結されている。より具体的な構造として、例えば、上方脚部材は下方脚部材内にスライド可能に受入れられている。この場合、好ましくは、椅子は、椅子の折畳み動作に連動して、下方脚部材を上方脚部材上で相対的にスライド移動させるための連結部材を備える。
【0010】
上記の連結部材は、例えば、下方脚部材の上端部と、他方の脚とを連結する。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、この発明よれば、折畳み状態における椅子の寸法を高さ方向のみならず前後方向にも小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1〜図5は、この発明の一実施形態に係る揺動椅子を示している。図示する揺動椅子は、特に乳幼児を着座させるのに適したものであり、高さ調節可能な脚部材10と、脚部材10上に位置する基幹部材20と、基幹部材20に高さ調節可能に保持された座席支持部材30と、座席支持部材30に揺動可能に支持された座席本体50とを備える。
【0013】
図1は、座席本体50が最も高い位置にある状態を示し、図2は座席本体50が最も低い位置にある状態を示している。特に図示していないが、座席本体50は、図1に示す最大高さ位置と図2に示す最低高さ位置との間の数箇所で、その高さが固定維持されるようになっている。椅子を使用していない状態では、座席本体50を図2に示す最低高さ位置にしておけば、椅子の全体の嵩張りを小さくすることができる。
【0014】
座席本体50は、座部51と、後傾可能に設けられた背もたれ部52と、背もたれ部52の上方端部分に回動可能に設けられたヘッドガード部53とを備える。図1および図2を比較すれば明らかなように、背もたれ部52は、図1に示す椅子状の形態から、図2に示すベッド状の形態になるまで後傾可能である。ヘッドガード部53は、図1の椅子状の形態では、背もたれ部52の背面壁を延長するように上方に延在して、乳幼児の頭頂部を開放する。他方、図2のベッド状の形態では、ヘッドガード部53は、背もたれ部52の背面壁から前方に屈曲し、乳幼児の頭頂部を閉鎖するようになる。このようなヘッドガード部53を備えることにより、安全上好ましい椅子となる。
【0015】
図示した実施形態では、脚部材10は、その中間部分が交差し、その交差点で連結軸13を介して回動可能に連結された前脚11と後脚12a,12bとを含む。前脚11および後脚12a,12bの下端部分には、それぞれ、椅子の移動を容易に行うようにするための前輪16および後輪17を有する。前輪16を旋回可能にするために、前輪16は、キャスタブラケット19に支持される。図示するように、後脚は、椅子の折畳み状態において全長が短くなるように互いに変位可能に設けられた上方後脚部材12aと下方後脚部材12bとを含む。具体的には、上方後脚部材12aは、下方後脚部材12b内にスライド可能に受入れられている。他の形態として、下方後脚部材12bを、上方後脚部材12a内にスライド可能に受入れるようにしてもよい。
【0016】
図1から明らかなように、下方後脚部材12bは、連結棒80を介して前脚11の途中位置に接続されている。連結棒80は、椅子の折畳み動作に連動して、下方後脚部材12bを上方後脚部材12a上で相対的にスライド移動させるように作用する。
【0017】
基幹部材20は、固定部分21と、この固定部分21に対して前後方向に位置変更可能な移動部分22とを含む。図3に示すように、移動部分22は、固定部分21内にスライド可能に挿入されている挿入部分23を有する。前脚11の上方端部は、連結軸15を介して移動部分22に回動可能に連結されている。また、後脚12の上方端部は、連結軸14を介して固定部分21に回動可能に連結されている。
【0018】
図3および図4から明らかなように、移動部分22を固定部分21から遠ざかるように後方に移動させると、前脚11の上方端部と後脚12の上方端部とが互いに離れるようになるので、脚部材10の高さ、ひいては座席本体50の高さが低くなる。その逆に、移動部材22を固定部材21の方に近づけるように移動させると、座席本体の50の高さが高くなる。移動部材22の移動は、手動で行っても良いし、電動機等の駆動手段を用いて行ってもよい。
【0019】
前輪16を支持するキャスタブラケット19は、その旋回軸線がほぼ鉛直方向に延在しているときにのみ正常なキャスタ機能を発揮できる。脚部材10の高さ変更に関わらず、常にキャスタブラケット19の旋回軸線を鉛直方向に維持しておくために、キャスタブラケット19と移動部材22とを連結する連結リンク18が設けられる。この種の連結リンク18は、例えば、特開平7−275074号公報(特許文献2)に詳細に記載されている。
【0020】
図1〜図4に示すように、座席支持部材30は、基幹部材20に高さ調節可能に支持された変位部材31,32と、この変位部材31,32に保持されて座席本体50を揺動可能に支持する揺動ベース部材33とを含む。
【0021】
図示した実施形態では、変位部材は、第1リンク部材31と、第2リンク部材32とを含む。第1リンク部材31および第2リンク部材32の上方端は、連結軸36を介して互いに回動可能に連結されている。第1リンク部材31の下方端は、連結軸14を介して固定部分21に回動可能に連結され、第2リンク部材32の下方端は、連結軸15を介して移動部分22に回動可能に連結されている。
【0022】
揺動ベース部材33は、連結軸37を介して第2リンク部材32の中間位置に連結され、また係合軸38を介して第1リンク部材31の中間位置に連結されている。係合軸38は第1リンク部材31上に立設されており、揺動ベース部材33は係合軸38を前後方向に移動可能に受入れるガイド穴39を有している。
【0023】
移動部分22を固定部分21から遠ざけるように後方に移動させると、第1リンク部材31および第2リンク部材32の下方端は、互いから遠ざかるように離れてゆくので、揺動ベース部材33に連結されている連結軸37および係合軸38が下方に移動する。それに伴い、座席本体50を支持する揺動ベース部材33も下方に移動するので、座席本体50の高さが低くなる。
【0024】
図1、図2および図5に示すように、座席支持部材30は、揺動ベース部材33に揺動可能に保持された揺動ロッド34,35を含む。図示した実施形態では、第1揺動ロッド34および第2揺動ロッド35が設けられる。第1揺動ロッド34の上方端は、揺動ベース部材33のロッド受入穴40(図3参照)に回転可能に保持され、第2揺動ロッド35の上方端は、揺動ベース部材33のロッド受入穴41(図3参照)に回転可能に保持される。座席本体50の座部51の底部には、揺動ロッド34,35を受入れるためのロッド受入凹部54,55が設けられている。一方の揺動ロッド34の下方端部分は、一方のロッド受入凹部54に係合し、座部51の底部を下から支持する。他方の揺動ロッド35の下方端部分は、他方のロッド受入凹部55に係合し、底部51の底部を下から支持する。
【0025】
揺動ロッド34,35は、図5において想像線で示すように、揺動ベース部材33に揺動可能に保持されているので、座席本体50は、揺動ロッド34,35を介して揺動ベース部材33に揺動可能に支持されることになる。
【0026】
図1に示す状態から、座席本体50の高さを低くしようとするときには、移動部分22を固定部分21から遠ざけるように後方に移動させる。移動部分22の後方への移動により、脚部材10の高さが低くなり、それに加えて基幹部材20に対する揺動ベース部材33の高さも低くなる。図2に示すように、移動部分22を最も後方の位置にまで移動させると、前脚11および後脚12が床面に沿うように位置し、さらに基幹部材20に対する揺動ベース部材33が最も低い位置にまで移動する。従って、座席本体50の高さをかなり低くすることができる。すなわち、例えば特開平7−275074号公報(特許文献2)に開示された椅子では、脚部材の高さを低くするだけであるのに対し、図示した実施形態では基幹部材20に対して揺動ベース部材33を低くすることができるので、椅子全体の高さをより低くすることができる。
【0027】
さらに、下方後脚部材12bと前脚11とが連結棒80を介して連結されているので、前脚11および後脚12a,12bの折畳み動作に伴って、下方後脚部材12bが上方後脚部材12a上を相対的に摺動する。従って、図2に示す椅子の折畳み状態においては、後脚12a,12bの全長が短くなり、椅子の前後方向長さも小さくなる。
【0028】
図2に示す状態から座席本体50を上方の位置にもたらそうとする場合には、上記と逆に、移動部分22を固定部分21に近づけるように前方に移動させればよい。
【0029】
図6は、この発明の他の実施形態に係る椅子を示している。図1〜図5に示した実施形態と同一または相当の要素に対しては同一の番号を付すことにより、それらの要素についての詳しい説明を省略する。
【0030】
図6に示す実施形態が先の実施形態と異なっているのは、脚部材上に位置する基幹部材20が、移動部分22を操作するためのリードスクリュー機構を備えている点である。具体的には、固定部分21にリードスクリュー61が回転可能に支持され、移動部分22は、リードスクリュー61に係合する雌ねじを有している。従って、操作ハンドル62を回転操作してリードスクリュー61を回転させれば、移動部材22が前後方向に移動する。操作ハンドル62に代えて、例えば電動機によってリードスクリュー61を回転させるようにしてもよい。
【0031】
図7〜図9は、この発明のさらに他の実施形態に係る椅子を示している。この実施形態においても、先の実施形態と同一または相当の要素に対して同一の番号を付すことにより、それらの要素についての詳しい説明を省略する。
【0032】
図7〜図9に示す実施形態が先の実施形態と異なっているのは、基幹部材20に高さ調節可能に保持された座席支持部材70の形態である。この実施形態では、座席支持部材70の変位部材は、基幹部材20に上下方向にスライド可能に支持された垂直スライド部材71を含む。揺動ロッド34、35を介して座席本体50を揺動可能に支持している揺動ベース部材72は、垂直スライド部材71の上部に固定されている。基幹部材20の固定部分20は、垂直スライド部材71を上下方向にスライド可能に受入れる筒状部を有しており、適当なロック機構(例えば、ロックピンとロック穴との組合せ)によって垂直スライド部材71を適宜の高さで固定維持できるようになっている。
【0033】
図1〜図6に示した実施形態では、脚部材10の高さ調節と、基幹部材20に対する座席支持部材30の高さ調節とを連動させていたが、図7〜図9の実施形態では、脚部材10の高さ調節と、基幹部材20に対する座席支持部材の70の高さ調節とを切り離している。
【0034】
図8は、脚部材を最も低い位置にまで折畳んでいるが、基幹部材20に対する揺動ベース部材72の高さが低くなっていない状態を示している。図9は、図8に示す状態から垂直スライド部材71を下方に移動させた状態を示している。図9に示す状態では、脚部材が最も低く折畳まれていることに加えて、基幹部材20に対する座席本体50の高さも最も低くなるようにしているので、椅子全体の高さをより低くすることができる。
【0035】
なお、前述の各実施形態に係る椅子は、揺動可能な座席を備えるものであったが、この発明は、揺動運動のできない固定式の高さ調節可能な椅子にも適用可能である。すなわち、この実施形態に係る椅子は、高さ調節可能な脚部材と、この脚部材上に位置する基幹部材と、基幹部材に高さ調節可能に保持された座席支持部材と、座席支持部材に支持された座席本体とを備える。
【0036】
前述した各実施形態では、椅子の折畳み動作に連動して、下方後脚部材12bを上方後脚部材12a上で相対的にスライド移動させるために、下方後脚部材12bの上端部と前脚11の途中位置とを連結する連結棒80を備えていた。他の実施形態として、下方後脚部材の上端部から延びる連結棒を、前脚以外の部分、例えば、座席本体等に連結してもよい。
【0037】
さらに、前述の各実施形態では、上方後脚部材と下方後脚部材とを椅子の折畳み動作に連動してスライド移動させていたが、そのような連動機構を省略してもよい。例えば、上方後脚部材を下方後脚部材内にスライド可能に受入れるように構成しながら、両者の位置関係を複数の箇所で係合ピンと係合穴とを係合させることによって固定するようにしてもよい。このような実施形態であれば、前述の連結棒80を省略することが可能である。
【0038】
また、前述の各実施形態では、折畳み状態における後脚の全長を短くするために、後脚を上方後脚部材と下方後脚部材とで構成したが、折畳み状態における前脚の全長を短くするために、前脚を互いに変位可能に設けられた上方前脚部材と下方前脚部材とで構成するようにしてもよい。前脚および後脚の両者の折畳み状態における全長を短くするようにしてもよい。
【0039】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明は、よりコンパクトに折畳める椅子として有利に利用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の一実施形態に係る揺動椅子を示す側面図である。
【図2】図1の揺動椅子の高さを低くした状態を示す側面図である。
【図3】この発明の一実施形態における基幹部材と座席支持部材との連結構造を示す側面図である。
【図4】図3に示す状態から、揺動椅子の高さを低くした状態を示す側面図である。
【図5】座席本体を揺動可能に支持している構造を示す側面図である。
【図6】この発明の他の実施形態に係る揺動椅子を示す側面図である。
【図7】この発明のさらに他の実施形態に係る揺動椅子を示す側面図である。
【図8】図7に示す状態から、脚部材を折畳んだ状態を示す側面図である。
【図9】図8に示す状態から、基幹部材に対する揺動ベース部材の高さを低くした状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0042】
10 脚部材、11 前脚、12a 上方後脚部材、12b 下方後脚部材、13,14,15 連結軸、16 前輪、17 後輪、18 連結リンク、19 キャスタブラケット、20 基幹部材、21 固定部分、22 移動部分、23 挿入部分、30 座席支持部材、31 第1リンク部材、32 第2リンク部材、33 揺動ベース部材、34 第1揺動ロッド、35 第2揺動ロッド、36,37 連結軸、38 係合軸、39 ガイド穴、40,41 ロッド受入穴、50 座席本体、51 座部、52 背もたれ部、53 ヘッドガード部、54,55 ロッド受入凹部、60 リードスクリュー機構、61 リードスクリュー、62 操作ハンドル、70 座席支持部材、71 垂直スライド部材、72 揺動ベース部材、80 連結棒。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席と、
前記座席を下から支える1対の前脚および1対の後脚と、
前記前脚の上端部を前記座席に対して回動可能に取付ける前脚取付部材と、
前記後脚の上端部を前記座席に対して回動可能に取付ける後脚取付部材とを備え、
前記前脚と前記後脚とは、各々の中間部において互いに回動可能に連結され、
前記前脚取付部材と前記後脚取付部材とは、互いの間の距離が変更可能に前記座席によって保持され、使用状態では両者の距離が近く、折畳み状態では両者の距離が遠い椅子において、
前記前脚および前記後脚のうちの少なくともいずれか一方の脚は、椅子の折畳み状態において全長が短くなるように互いに変位可能に設けられた上方脚部材と下方脚部材とを含むことを特徴とする、椅子。
【請求項2】
前記上方脚部材と前記下方脚部材とは、互いに長さ方向にスライド可能に連結されている、請求項1に記載の椅子。
【請求項3】
前記上方脚部材は前記下方脚部材内にスライド可能に受入れられている、請求項2に記載の椅子。
【請求項4】
当該椅子の折畳み動作に連動して、前記下方脚部材を前記上方脚部材上で相対的にスライド移動させるための連結部材を備える、請求項2または3に記載の椅子。
【請求項5】
前記連結部材は、前記下方脚部材の上端部と、他方の脚とを連結する、請求項4に記載の椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−223735(P2006−223735A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−44066(P2005−44066)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【出願人】(390006231)アップリカ育児研究会アップリカ▲葛▼西株式会社 (97)