説明

椅子

【課題】一人一人の着座者に対して、好適な座り心地やふさわしい着座姿勢を提供し得る椅子を提供する。
【解決手段】本発明に係る椅子Aは、座面ss下に配された座側流体袋1と、背凭れ面bs後方に配された背側流体袋2と、座側流体袋1と背側流体袋2とを連通し、これら流体袋間で流体を流動させることによって座面ssの変位と背凭れ面bsの変位とを同時惹起するための流路たる背座連通流路33とを具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着座者の体格や姿勢に追随して座面並びに背凭れ面の形状を変化させ得る椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、椅子、特に事務用の椅子において、座の昇降のみならず、背凭れの角度や腰部を支持するための部位などを着座者の所望の位置に合わせるため、フレームの位置や向きを調整することにより、着座者にとって快適な座り心地を提供したり、着座者の体格に応じた所定の着座姿勢を提供することができる椅子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特に上述した特許文献に記載のものは、各可動部位を調整することにより、長時間の着座姿勢によっても着座者に疲労を蓄積させ得ない姿勢を提供することも可能なものととなっている。具体的に説明すると、これらの椅子は、着座者に接する着座面の形状、角度などを着座者にとっての快適な着座姿勢に追随させる様各可動部位を調節することにより、着座者に快適な座り心地を提供し得るものとなっている。
【特許文献1】特開2002−119363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、それぞれの着座者の体格や体型は着座者毎に大きく異なったものとなっている。さらには、そういった当該各着座者にとっての快適さを感じる着座姿勢というのは、着座者の着座する目的や「くせ」等によっても大きく異なるものとなっている。
【0005】
このように、それぞれ体格、体型や姿勢が異なる一人一人の着座者に対して、好適な座り心地やふさわしい着座姿勢を提供し得る椅子が求められている。
【0006】
本発明は、このような課題に着目したものであり、一人一人の着座者に対して、好適な座り心地やふさわしい着座姿勢を提供し得る椅子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明に係る椅子は、座面下に配された座側流体袋と、背凭れ面後方に配された背側流体袋と、前記座側流体袋と前記背側流体袋とを連通し、これら流体袋間で流体を流動させることによって座面の変位と背凭れ面の変位とを同時惹起するための流路とを具備することを特徴とする。
【0008】
ここで、「流体」とは、流路内を流動し得るものであれば、気体であっても液体であってもよく、気体、液体の種類についてもなんら限定するものではなく、種々の気体並びに液体を適用することが可能である。
【0009】
また本発明において、「背凭れ面」とは、着座者の上体を支持し得る面を指すものであり、着座者の腰部を支持し得る面及び着座者の腰よりも上部を支持し得る面とともに、着座者の頭部を支持し得る面、所謂ヘッドレストを含む概念とする。
【0010】
このようなものであれば、着座者の着座時によって、座面と背凭れ面とを変位させることにより、着座者の体型に好適に適応させることや、着座者に好ましい着座姿勢を提供することが可能となる。また、着座による流体の移動する量は個々の着座者の体重や姿勢によりそれぞれ異なるため、各着座者に好適な座り心地を与えることや、各着座者にそれぞれふさわしい着座姿勢を提供することが可能となる。
【0011】
着座者の体型に好適に追従させ得るためには、座面又は背凭れ面の変位を、当該座面又は背凭れ面の一部が突没することによる変形とすることが望ましい。また、着座者に好適な姿勢を提供するためには、座面又は背凭れ面の変位を、当該座面又は背凭れ面の略全部が進退することにより移動し得るものとすることが望ましい。ここで進退とは、座面又は背凭れ面全体を昇降或いは突没移動させる態様と、座面又は背凭れ面が角度を変える様に傾斜させる態様とを含むものとする。
【0012】
そして着座者の腰部を好適に支持し得るためには、背側流体袋を、着座者の腰部よりも上部を支持し得る背上部流体袋と、着座者の腰部を支持し得る背下部流体袋とを有するものとすることが望ましい。
【0013】
特に、着座者の体重を利用して、着座者が背を後方に反らした姿勢とすべく好適に腰部を好適に支持させるための構成として、座側流体袋と背下部流体袋とを連通する流路を設けたものとすることが望ましい。
【0014】
さらに、背凭れに体重を預けた際には大腿部からの荷重が大きくなることから、座側流体袋を、着座者の大腿部を支持し得る座前部流体袋と、着座者の臀部を支持し得る座後部流体袋とを有するものとし、流路を、座前部流体袋と背下部流体袋とを連通するものとして、より好適に腰部を支持し得るものとすればよい。
【0015】
また着座者が上体を後傾させて背凭れに体重を預けた際に、背をより後方へ反らせ得るために、背下部流体袋を前後方向に複数設けたものとし、流路を当該背下部流体袋のうちの何れかと座側流体袋とを連通するものとするとともに、他方を背上部流体袋に連通させる背側流路を更に設けたものとすれば、着座者の上体をより良い姿勢に維持するとともに、背筋を後方へ強く反らせるリフレッシュ姿勢を好適に行ない得るものとなる。
【0016】
具体的には、より着座者の荷重が掛かる座からの強い流体の移動を有効に利用し得るものとするためには、背下部流体袋を前後方向に一対設けるとともに、流路を、後側に位置付けた背下部流体袋と座側流体袋とを連通するものとすることが好ましい。他方、背凭れ面側に位置付けた背下部流体袋と背上部流体袋とを連通する背側流路を設けることにより、より快適なリフレッシュ姿勢を提供し得るものとなる。
【0017】
他方腰よりも上部を支持する背上部流体袋において、通常肩胛骨に対応する部位が背骨に対応する部位よりも強く押圧されることとなり、単一の背上部流体袋であった場合には押圧された肩胛骨側の流体が背骨側へ移動することにより、背骨に強い圧迫感を与えてしまうものとなるが、背上部流体袋を幅方向に複数設け、当該複数の背上部流体袋の何れか一つを、幅方向中央部に設けたものとして、背骨に対応する部位のものを別体とすれば、斯かる圧迫感を有効に回避し得るものとなる。より具体的には、背上部流体袋を、幅方向に3つ設け、背側流路を、当該3つの背上部流体袋をそれぞれ背下部流体袋へ連通するものを挙げることができる。
【0018】
さらに、背下部流体袋に確実に腰部を押圧させるためには、背下部流体袋の収縮動作を前後方向の方向の往復動作へと変換する動作変換部材をさらに設けたものとすることが望ましい。
【0019】
いわゆるパスカルの原理を利用することによって、着座者の上体を後傾させた際の背下部流体袋への流体の移動を好適に行なわせるためには、背上部流体袋と背下部流体袋とを連通させる背側流路を設けた上で、背上部流体袋において着座者に接触し得る背上部接触面積を背下部流体袋において着座者に接触し得る背下部接触面積よりも大きく設定することが好ましい。斯かる構成により、着座者の上体の後傾による背上部流体袋の沈み量が少なくとも、背上部接触面積が背下部接触面積よりも大きく設定することにより、背下部流体袋を前記沈み寸法よりも大きく突出させることが可能となる。
【0020】
そして、着座者の着座によって流体を移動させた際の好適な座面及び背凭れ面の形状の一部又は全部を記憶させて、着座者独自の形状を保持させたり、座面及び背凭れ面が変位する過程において着座者に快適な着座感を付与するためには、流体の移動を制御し得る流体制御弁をさらに設けたものとすることが望ましい。
【0021】
ここで流体の「制御」とは、流体の流れを遮断する態様や、流体の移動速度を変化させる態様、さらには、流体の移動方向を限定する態様など、既存の流体制御弁が行ない得る全ての態様を含むものとする。
【0022】
そして、流体を空気としている場合には、背側流体袋又は座側流体袋の内部を外部へ、例えばON/OFF操作により選択的に連通させ得る外部連通部を更に設けたものとすれば、背側流体袋又は座側流体袋に含まれる流体量を所望の量に調節することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、着座者の着座時によって、座面と背凭れ面とを変位させることにより、着座者の体型に好適に適応させることや、着座者に好ましい着座姿勢に適した背座の状態を提供することが可能となる。また、着座による流体の移動する量は個々の着座者の体重や姿勢によりそれぞれ異なるため、各着座者に好適な座り心地を与えることや、各着座者にそれぞれふさわしい着座姿勢を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
本実施形態に係る椅子Aを図1及び図2に示す。なお同図においては、後に詳述する流路部3、流体制御弁4並びに外部連通部5に係る図示を省略している。
【0026】
椅子Aは、同図に示すように、座フレームSF及び背フレームBFに座S及び背凭れBをそれぞれ支持させるとともに、図示しない調整機構により座Sが座フレームSFに対して、前後方向に、背フレームBFに対して背凭れBが上下方向にスライドし得るものとなっている。
【0027】
座Sは、図1及び図2に示すように、座面ssを構成するとともに座フレームSFに取り付けられる座本体S1と、当該座本体S1に内蔵される後に詳述する座側流体袋1とを少なくとも有している。
【0028】
背凭れBは、本実施形態では、例えば2本の背フレームBFの延伸方向に沿ってそれぞれ上下方向にスライドし得るものとなっている。そして同図に示すように背凭れBは、背凭れ面bsを構成し着座者の腰よりも上部である背上部及び腰部を支持し得る背凭れ本体B1と、図2に示すように当該背凭れ本体B1に内蔵される後に詳述する背側流体袋2と、着座者の頭部を支持し得るヘッドレストB2とを少なくとも有しているものである。
【0029】
ここで、本実施形態に係る椅子Aは、座面ss下に配された座側流体袋1と、背凭れ面bs後方に配された背側流体袋2と、座側流体袋1と背側流体袋2とを連通し、これら流体袋間で流体を流動させることによって座面ssの変位と背凭れ面bsの変位とを同時惹起するための流路たる背座連通流路33とを具備することを特徴とするものである。なお本実施形態では流体の一例として、空気を適用したものとしている。
【0030】
以下、当該椅子Aにおける座側流体袋1、背側流体袋2及び上述する背座連通流路33を含む流路部3に係る各構成について詳述する。
【0031】
本実施形態に係る椅子Aは、上述の座側流体袋1、背側流体袋2を具備しているとともに、上述した背座連通流路33、座側流体袋1間を連通する座側流路31及び背側流体袋2間を連通する背側流路32を有する流路部3と、流体の移動を制御し得る流体制御弁4と、流路を外部に連通させ得る外部連通部5を有している。
【0032】
座側流体袋1は、図2及び図3に模式的に示すように、座Sの前側において着座者の大腿部を支持し得る座前部流体袋たる前部流体袋11と、着座者の主に臀部を支持し得る座後部流体袋たる後部流体袋12とを有している。そして前部流体袋11は左右に略対称に分割される前右袋13と前左袋14とを有している。後部流体袋12においても左右に略対称に分割される後右袋15と後左袋16とを有している。そしてこれら前右袋13と前左袋14、後右袋15と後左袋16とは後述する座側流路31によって前後方向並びに左右方向に連通された状態となっている。そして、前部流体袋11と、後述する腰後部流体袋27とは、後述する背座連通流路33によって連通されているが図3には斯かる背座連通流路33の図示を省略して示している。
【0033】
背側流体袋2は、図2、及び図4並びに図5に模式的に示すように、着座者の背上部を支持し得る背上部流体袋21と、着座者の腰部を支持し得る背下部流体袋たる腰部流体袋22とを有するものである。また背側流体袋2は、同図に示すように、背上部流体袋21において背凭れ面bsを介して着座者に接触し得る背上部接触面積2aを、腰部流体袋22において着座者に接触し得る腰部接触面積2bよりも大きく設定したものとしている。
【0034】
背上部流体袋21は、幅方向に3つ、すなわち、着座者の右側を支持し得る右側流体袋23と、着座者の脊椎上部を支持し得る中央流体袋24と、着座者の左側を支持し得る左側流体袋25とを有したものとなっている。そして当該左側流体袋25、中央流体袋24及び右側流体袋23は、それぞれ後述する背側流路32によって、腰部流体袋22へ連通するものとしている。
【0035】
腰部流体袋22は、前後方向に2つ、すなわち、背凭れ面bs直下に位置付けた腰前部流体袋26と、背フレームBF側に位置付けるとともに収縮とともに背凭れ面bsを腰前部流体袋26ごと前後方向に移動させ得る腰後部流体袋27とを有している。そして、腰前部流体袋26は上述の通り、背側流路32によって背上部流体袋21に連通している。さらに、腰後部流体袋27は、同図に示すように、後述する背座連通流路33によって、前部流体袋11に連通したものとなっている。
【0036】
そして腰後部流体袋27には、当該腰後部流体袋27の収縮動作を前後動作に変換し得る動作変換部材たるガイド板B3を取り付けている。具体的には、ガイド板B3は本実施形態ではヒンジhによって相対的に回動可能に接続された複数の板材によって構成されている。ガイド板B3は具体的には、腰前部流体袋26を押圧し得る押圧板B31と、押圧板B31の上下にそれぞれ連結する上連結板B32並びに下連結板B33と、当該上連結板B32並びに下連結板B33にさらに連結して背フレームBF側に取り付けられる上取付板B34並びに下取付板B35とを有している。そして本実施形態では、腰後部流体袋27内の流体すなわち空気の増加に伴って下取付板B35が背フレームBFに沿って上方向にスライド移動することにより、下連結板B33の角度が図5に示した状態から水平に近づく方向に回転する。そして斯かる下連結板の回動に伴って、上連結板B32を水平に近づく方向に回動させながら、押圧板B31が垂直に起立した状態を維持しながら前方向に略平行に移動し得るものとなっている(図7)。
【0037】
流路部3は、図3、図4並びに図5に模式的に示すように、座側流路31と、背側流路32と、背座連通流路33とを有するものである。
【0038】
座側流路31は、図3に示すように、前右袋13及び前左袋14を連通する前側流路311と、後右袋15及び後左袋16を連通する後側流路312とを有することによって、流体をそれぞれ幅方向に移動し得るものとしている。そして前右袋13及び後右袋15を連通する右流路313と、前左袋14と後左袋16とを連通する左流路314とを有することによって、流体をそれぞれ前後方向に移動し得るものとしている。そして本実施形態では前側流路311及び後側流路312と、右流路313及び左流路314とを同径のパイプによって構成している。具体的には、同図に示すように、前側流路311及び後側流路312を1本のパイプにより構成しているのに対し、右流路313及び左流路314を2本のパイプにより構成している。また本実施形態では座側流路31におけるそれぞれの流体の移動を、同図に模式的に示す第一制御弁41並びに第一連通部51を設けたものとしているが、斯かる図示は模式的なものであり、第一制御弁41並びに第一連通部の取付位置を具体的に特定するものではない。
【0039】
背側流路32は、図4に示すように、それぞれの背上部流体袋21、すなわち右側流体袋23、中央流体袋24及び左側流体袋25と、腰前部流体袋26とを連通し得るものとなっている。そして本実施形態では背側流路32中に、後述する第二制御弁42並びに第二連通部52を設けたものとしているが、斯かる図示は模式的なものであり、第二制御弁42並びに第二連通部52の取付位置を具体的に特定するものではない。
【0040】
背座連通流路33は、図5に示すように、前部流体袋11と、腰後部流体袋27とを連通したものである。具体的には右前流体袋13及び左前流体袋14がそれぞれ腰後部流体袋27に連通したものとなっているが、同図において当該図示を省略して示している。
【0041】
流体制御弁4は、図3では想像線によって、図4及び図5では模式的に示すように、本実施形態では、座側流路31及び背座連通流路33における流体の流量を制御し得る第一制御弁41と、背側流路32における流体の流量を制御し得る第二制御弁42とを有したものとしている。斯かる流体制御弁4の作用について説明すると、少なくとも流体の流れの遮断を行ない得るものとしているが、他にも流量を制御する機能や、一方向の流体の流れのみを許容する機能を有するものであっても良く、既存の制御弁を採用することにより種々の態様を実現し得るものとなっているため、具体的な構成の説明を省略するものとする。また、流体制御弁4を設ける位置においても、本実施形態では模式的に図示したものとなっているが、具体的な椅子Aの構成によって、種々の箇所に取り付け得るものである。
【0042】
外部連通部5は、図3では想像線によって、図4及び図5では模式的に示すように、本実施形態では第一制御弁41の位置に設けた第一連通部51と、第二制御弁42の位置に設けた第二連通部52とを有している。斯かる第一連通部51及び第二連通部52は、それぞれ背側流体袋2及び/又は座側流体袋1の内部と外部とを選択的に連通させて、背側流体袋2又は座側流体袋1内の空気を外部へ放出させるか或いは外部の空気を内部へ案内し得る機能を有するものである。特に本実施形態では、第一連通部51及び第二連通部52に吸入ポンプ53を併設することにより、外部の空気を所要量背側流体袋2又は座側流体袋1内に吸入させて、背側流体袋2又は座側流体袋1内の総空気量を増加させると同時に、例えば図示しないポンプバルブの開放操作によって、背側流体袋2又は座側流体袋1内の空気を簡便に外部へ放出させ得るものとしている。本実施形態では上述の通り、当該外部連通部5を流体制御弁4の位置に設けたものとしているが、外部連通部5を配置する位置などは図示の態様に限られる事はなく、例えば特定の流体袋に配する態様や特定の流路に配する態様など、種々の態様を採用することが可能である。
【0043】
しかして本実施形態に係る椅子Aは、座側流体袋1間、背側流体袋2間、そして座側流体袋1と背側流体袋2との間で流体を移動させることにより、座面ss又は背凭れ面bsが変位するものとなっている。具体的には、座面ss又は背凭れ面bsの一部が突没することによって変形し得るものとなっている。以下に座面ss並びに背凭れ面bsの変形について、図3、図4、図5、図6及び図7を用いて詳述する。
【0044】
図3に示すように、座側流路31ついては、上述の通り、前側流路311及び後側流路312を1本のパイプにより構成しているのに対し、右流路313及び左流路314を2本のパイプにより構成している。そうすることにより、座側流体袋1において、幅方向に流体が移動する流量よりも前後方向に流体が移動する流量の方が大きく構成したものとなっており、着座者の前後方向の体重移動に対して、より早く反応して流体が移動し得るものとなっている。
【0045】
図4及び図6に示すように、背側流路32によって、図6に示すように着座者が上体を預ける、すなわち上体から背凭れ面bsへ体重をかける動作をおこなうと、図4に示した通り、背上部流体袋21において着座者に接触し得る背上部接触面積2aを、腰部流体袋22において着座者に接触し得る腰部接触面積2bよりも大きく設定したものとしている。そのため、特に着座者が状態を大きく後へ倒すなどの動作をして、背上部流体袋21を沈み込ませれば、流体は、背上部流体袋21から腰前部流体袋26に至る方向に起こる。このとき、着座者は背凭れBに体重を預けた際には腰部を前方へ押されることとなるが、上述の通り背上部接触面積2aが腰部接触面積2bよりも大きい為、腰前部流体袋26が前方へ突出する突出寸法は背上部流体袋21の沈み込み寸法よりも、詳細には背上部接触面積2a/腰部接触面積2bの割合で大きくなるので、着座者の腰部がより多く押されることとなる。その結果として、着座者は上体をより大きく反らすことが出来る快適なリフレッシュ姿勢をとり得るものとなっている。勿論第二制御弁42を操作する事により、斯かる流体の移動を禁止することも可能である。
【0046】
そして図5及び図7に示すように、背座連通流路33によって、着座時に前部流体袋11に掛かった荷重が腰後部流体袋27に移動することとなる。その時、腰後部流体袋27が膨張することによって、上述したようにガイド板B3の下取付板B35が背フレームSFに沿って上方へスライド移動するとともに、押圧板B31が腰前部流体袋26ごと、対応する背凭れ面bsを隆起させることにより、着座者の腰部を押圧する。そうなると、着座者は着座動作とともに、上体を起立させた良好な着座姿勢を得ることが可能となる。
【0047】
また、空気量を増減させる際には、外部連通部5によって、座側流体袋1または背側流体袋2の内外を連通させて空気を抜くことにより、背側流体袋2又は座側流体袋1を着座者の要望に合わせて柔らかい触感とすることも可能である。他方、吸入ポンプ53によって背側流体袋2又は座側流体袋1に空気を吸入することにより、背側流体袋2又は座側流体袋1を着座者の要望に合わせて硬い触感とすることも可能である。
【0048】
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る椅子Aは、座側流体袋1と背側流体袋2とを連通し、これら流体袋間で流体を流動させることによって座面ssの変位と背凭れ面bsの変位とを同時惹起するための流路たる背座連通流路33を具備しているので、座面ssと背凭れ面bsとを連動させて変位させることにより、着座者の体型に好適に適応させることや、着座者に好ましい着座姿勢を提供することが可能となる。また、着座による流体の移動する量は個々の着座者の体重や姿勢によりそれぞれ異なるため、各着座者に好適な座り心地を与えることや、各着座者にそれぞれふさわしい着座姿勢を提供することが可能なものとなっている。
【0049】
また本実施形態では、腰前部流体袋26や前部流体袋11、そして背上部流体袋21を収縮させて座面ss及び背凭れ面bsの一部を適宜突没させることによって、着座者の体型に好適に追従させつつ、上体を反らした快適な着座姿勢を与え得るものとなっている。
【0050】
特に背側流体袋2を、着座者の腰よりも上部を支持し得る背上部流体袋21と、着座者の腰部を支持し得る背下部流体袋たる腰部流体袋22とを有する構成として、着座者の腰部を前方へ押圧して、着座者の上体を好適に支え得る、所謂ランバーサポートとしての役割を実現し得たものとなっている。
【0051】
さらに、背座連通流路33を、座側流体袋1と腰部流体袋22とを連通する構成としているので、着座者の体重を有効に利用して、着座者が背を後方に反らした姿勢として、着座者の腰部を好適に支持し得るものとなっている。詳細には、背座連通流路33を前部流体袋11と腰部流体袋22とを連通するものとして、背凭れBに体重を預けた際には大腿部からの荷重が大きくなることを有効に利用しながら、より好適に腰部を支持し得るものとなっている。
【0052】
また本実施形態では、背上部流体袋21と腰前部流体袋26とを連通する背側流路32を更に設けたものとしているので、背筋を後方へ強く反らせるリフレッシュ姿勢を行なった際には流体の移動により腰前部流体袋26が膨張して着座者の腰部をより強く押圧し、着座者にさらなる快適さを提供し得るものとなっている。
【0053】
加えて、より着座者からの荷重がより大きく掛かる座Sからの強い流体の移動を有効に利用する為の構成として、本実施形態では背座連通流路33を、腰後部流体袋27と座側流体袋1と連通するものとしている。その上で上述の通り、背側流路32を設けているため、より快適なリフレッシュ姿勢を提供し得るものとなっている。
【0054】
そして、背上部流体袋21において、通常肩胛骨に対応する部位が背骨に対応する部位よりも強く押圧されることを鑑みて、もし単一の背上部流体袋であった場合であれば押圧された肩胛骨側の流体が背骨側へ移動して、背骨に強い圧迫感を与えてしまうところ、本実施形態では、背上部流体袋を幅方向に複数設け、当該複数の背上部流体袋の何れか一つを、幅方向中央部に中央流体袋24を別途設けたものとして、斯かる圧迫感を有効に回避し得るものとしている。すなわち、背上部流体袋21を、幅方向に右側流体袋23、中央流体袋24、左側流体袋25に分割し、背側流路32は、当該右側流体袋23、中央流体袋24、左側流体袋25と腰前部流体袋26とを連通するものとしている。
【0055】
さらに、腰部流体袋22により、腰部を所望の方向である前方へ押圧させるために、本実施形態では腰後部流体袋27の収縮動作を前後方向の往復動作へと変換する動作変換部材をさらに設けたものとしている。
【0056】
そして、背上部流体袋21において着座者に接触し得る背上部接触面積2aを腰部流体袋22において着座者に接触し得る腰部接触面積2bよりも大きく設定している。そうすることにより、上述の通り腰前部流体袋26が前方へ突出する突出寸法は背上部流体袋21の沈み込み寸法よりも背上部接触面積2a/腰部接触面積2bの割合で大きくなるという、いわゆるパスカルの原理によって、着座者の上体を後傾させた際により大きく着座者の腰部を押し出すことができるものとなっている。
【0057】
そして、着座者の着座によって流体を移動させた際の好適な座面ss及び背凭れ面bsの形状の一部又は全部を記憶させるなど、着座者独自の形状を保持させたり、座面ss及び背凭れ面bsが変位する過程において着座者に快適な着座感を付与するために、本実施形態では、流体の移動を禁止するなど流量を制御し得る流体制御弁4をさらに設けたものとしている。
【0058】
そして、本実施形態では流体を空気とし、更に外部連通部5を設けているので、背側流体袋2又は座側流体袋1に含まれる流体量を所望の量に調節し得るものとなっている。
【0059】
<変形例1>
続いて、本実施形態の変形例について詳述していく。また、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の構成要素については、同様の符合を付するとともに詳細な説明を省略するものとする。
【0060】
同変形例は、図8及び図9(a)、(b)、(c)に示すように、上記実施形態の要に座面ssの一部を突没させることにより座面ssを変形させるものとは異なり、伸縮部材たるエアコラムacを採用した座側流体袋1とし、当該座面ss又は背凭れ面bsの略全部を進退させる態様すなわち傾斜させる態様を実現したものである。
【0061】
具体的には、エアコラムacを座板S11の4隅を含む下方にそれぞれ複数配置し、座側流路31を介した流体の移動に伴いそれぞれ上下方向に伸縮させることにより、座面ss全体を昇降並びに傾斜させ得るものとなっている。なお同変形例においても、吸入ポンプを配した外部連通部5を設けた構成としてもよい。
【0062】
<変形例2>
また、座側流体袋1又は背側流体袋2によって座本体S1又は背凭れ本体B1を構成する具体的な一例として、図10、図11及び図12に示すような態様を挙げることができる。
【0063】
図10及び図11は、例えば座側流体袋1aに当該座側流体袋1aの形状を所定形状に復帰させ得る形状復帰手段としてのウレタンシェルB1aを座面ssの下方に配置し、適用した態様を示している。本変形例において、座側流体袋1aは、底部で各々連通した直方体形状のセル10aを形成したものとしている。一方ウレタンシェルは、セル10aの形状に対応させた格子穴B10aを有したものとしている。そして、図11に示すように、セル10aに対して格子穴B10aを嵌め合わせて、セル10aの表面を格子穴B10aの内面に例えば接着することによって、座本体S1の一部を構成したものとしている。また、本変形例において流体袋には、吸入ポンプ53を有する外部連通部5を設けたものとしている。
【0064】
斯かる構成により、通常の状態において、着座者の立ち上がり動作などによって座本体1に荷重が掛かった状態から解除されると、ウレタンシェルB1a自体がその形状をもとの形状に復帰させる為、格子穴B10aの内面形状の復帰に応じてセル10aの形状も復帰して膨張する。このとき座側流体袋1aの内圧が一時的に低下することとなり、図示しない流路3、流体制御弁4を介して背側流体袋から空気が入ることとなる。そしてウレタンシェルB1aの形状が完全に復帰するときにはセル10aにも所要量の空気が入ることとなり、座本体S1の形状は所定形状に復帰・維持されるものとなる。勿論外部連通部5によって外部と連通させれば、外部から空気が入ることとなり、同様に座本体S1の形状を所定形状に復帰させることができる。一方、何らかの理由で座側流体袋1a内の空気量が少なくなった際には、外部連通部5によって流体袋の内外を連通させることにより、上述同様にウレタンシェルB1aがもとの形状に戻す為、座本体S1の形状は好適に復帰することとなる。他方、吸入ポンプ53によって、座本体を硬めに構成して弾性反発力を高めることも可能である。すなわち、吸入ポンプ53によって外部の空気が座側流体袋1a内に入ると、座側流体袋1aにおいて個々のセル10aが内圧を高めつつ膨張する。そしてウレタンシェルB1aは膨張したセル10aに圧縮されることによって、硬さ並びに弾性反発力を高め得るものとなっている。
【0065】
また、図12(a)、(b)、(c)及び(d)に示すように、例えば座側流体袋1b自体を、所謂ジェルなどの、弾性を有する素材を用いて構成することにより、座側流体袋1b自体を形状復帰手段として構成しても良い。すなわち、同図(a)、(b)に示すように、内部に流体を収容し得る各々連通した複数の流体収容部10bを設けたものとしているそして、この変形例においても流体袋に、吸入ポンプ53を有する外部連通部5を設けたものとしている。
【0066】
斯かる構成により、同図(c)に示すように座側流体袋1bの所定箇所に荷重が掛かった場合、個々の流体収容部間10bを流体が移動することにより、圧力が分散された状態となり、座側流体袋1bが均一に荷重を受け得るものとなっている。また、同図(d)に示すように、外部連通部5における吸入ポンプ53によって、座側流体袋10bを硬くして弾性反発力を高めることも可能である。すなわち、吸入ポンプ53によって外部の空気が流体袋内に入ると、個々の流体収容部10bが内圧を高めつつ膨張する。そうすることにより、硬さ並びに弾性反発力を高め得るものとなっている。
【0067】
<変形例3>
また、図13及び図14に示すように、座側流体袋1の構成として、上記実施形態に示した前部流体袋11と後部流体袋12に加え、着座者の尾てい骨を斜め下方から押圧支持する後端部流体袋17を有するものとしても良い。
【0068】
斯かる構成により、着座者は座Sの後端部から尾てい骨を押圧支持されることによって、座側流体袋1は、特に骨盤を、より安定して支持し得るものとなっている。図13は、上記実施形態に係る前部流体袋11に適用した構成として、後端部流体袋17と、座側流路31aとを図示しており、図14は、図8に係るエアコラムacを適用した態様に後端部流体袋を適用したものとしている。
【0069】
<変形例4>
また、上記実施形態に係る動作変換部材に対応する変形例として、図15に一例として示すような態様を挙げることができる。すなわち、背側流体袋2である背上部流体袋21及び腰部流体袋22を、互いに一方向へ接離し得るシェルB4、B5間及びシェルB4、B6間にそれぞれ配置することによって、背側流体袋2又は座側流体袋1の収縮動作をシェル同士の接離動作へと変換することにより、座面ss又は背凭れ面bsの変位をなし得るものである。
【0070】
斯かる構成により、例えば背側流体袋2又は座側流体袋1をコンパクトに構成したものとしても、シェルの形状B4、B5を適宜設定することにより、大きな動作範囲を確保し得る構造とすることができる。
【0071】
<変形例5>
さらに、上記実施形態に係る背側流体袋2並びに背側流路32に斯かる変形例として、図16に示すような態様を挙げることができる。すなわち、同図に示す変形例は、背上部流体袋21を構成するを連通する側方連通流路32aをさらに設けることにより、右側流体袋23及び左側流体袋25間の流体の移動を速やかに行なわせるものである。
【0072】
斯かる構成により、着座者が例えば腰をひねる等の動作による背上部の旋回動作に応じて右側流体袋23及び左側流体袋25の何れか一方が押圧された場合、速やかに流体が一方から他方へ移動することにより、着座者の上体特に背上部の動作に速やかに追随し得るものとすることができる。
【0073】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0074】
例えば、上記実施形態では背凭れには背上部流体袋と背下部流体袋とを設けた態様を開示したが、ヘッドレストに別途流体袋を設け、座側流体袋や、背上部流体袋又は背下部流体袋に、背座連通流路又は背側流路を介して連通する構成を採用してもよい。
【0075】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施形態に係る外観図。
【図2】同実施形態に係る構成説明図。
【図3】同実施形態に係る模式的な構成説明図。
【図4】同上。
【図5】同上。
【図6】同実施形態に係る作用説明図。
【図7】同上。
【図8】同実施形態の変形例1に係る構成説明図。
【図9】同作用説明図。
【図10】同実施形態の変形例2に係る構成説明図。
【図11】同上。
【図12】同変形例2に係る他の構成説明図。
【図13】同実施形態の変形例3に係る構成説明図。
【図14】同変形例3に係る他の構成説明図。
【図15】同実施形態の変形例4に係る構成説明図。
【図16】同実施形態の変形例5に係る構成説明図。
【符号の説明】
【0077】
1、1a、1b…座側流体袋
11…座前部流体袋(前部流体袋)
12…座後部流体袋(後部流体袋)
2…背側流体袋
2a…背上部接触面積
2b…背下部接触面積(腰部接触面積)
21…背上部流体袋
22…背下部流体袋(腰部流体袋)
32…背側流路
33…流路(背座連通流路)
4…流体制御弁
5…外部連通部
A…椅子
ss…座面
bs…背凭れ面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座面下に配された座側流体袋と、
背凭れ面後方に配された背側流体袋と、
前記座側流体袋と前記背側流体袋とを連通し、これら流体袋間で流体を流動させることによって座面の変位と背凭れ面の変位とを同時惹起するための流路とを具備することを特徴とする椅子。
【請求項2】
前記座面又は背凭れ面の変位を、当該座面又は背凭れ面の一部が突没することによる変形としている請求項1記載の椅子。
【請求項3】
前記座面又は背凭れ面の変位を、当該座面又は背凭れ面の略全部が進退することにより移動し得るものとしている請求項1又は2記載の椅子。
【請求項4】
前記背側流体袋を、着座者の腰部よりも上部を支持し得る背上部流体袋と、着座者の腰部を支持し得る背下部流体袋とを有するものとしている請求項1、2又は3記載の椅子。
【請求項5】
前記流路を、前記座側流体袋と前記背下部流体袋とを連通するものとしている請求項4記載の椅子。
【請求項6】
前記座側流体袋を、着座者の大腿部を支持し得る座前部流体袋と、着座者の臀部を支持し得る座後部流体袋とを有するものとし、前記流路を、前記座前部流体袋と前記背下部流体袋とを連通するものとしている請求項5記載の椅子。
【請求項7】
前記背下部流体袋を前後方向に複数設けたものとし、前記流路を当該背下部流体袋のうちの何れかと前記座側流体袋とを連通するものとするとともに、他方を背上部流体袋に連通させる背側流路を更に設けたものとしている請求項5又は6記載の椅子。
【請求項8】
前記背下部流体袋を前後方向に一対設けるとともに、前記流路を、後側に位置付けた前記背下部流体袋と座側流体袋とを連通するものとしている請求項7記載の椅子。
【請求項9】
前記背下部流体袋を前後方向に一対設けるとともに、前記背側流路を、背凭れ面側に位置付けた前記背下部流体袋と前記背上部流体袋とを連通するものとしている請求項7又は8記載の椅子。
【請求項10】
前記背上部流体袋を幅方向に複数独立させて設け、当該複数の背上部流体袋の何れか一つを、幅方向中央部に設けたものとしている請求項4、5、6、7、8又は9記載の椅子。
【請求項11】
前記背上部流体袋を幅方向に3つ設け、前記背側流路を、当該3つの背上部流体袋をそれぞれ背下部流体袋へ連通するものとしている請求項10記載の椅子。
【請求項12】
前記背下部流体袋の収縮動作を前後方向の往復動作へと変換する動作変換部材をさらに有している請求項4、5、6、7、8、9、10又は11記載の椅子。
【請求項13】
前記背上部流体袋と前記背下部流体袋とを連通させる背側流路を更に有するとともに、背上部流体袋において着座者に接触し得る背上部接触面積を背下部流体袋において着座者に接触し得る背下部接触面積よりも大きく設定している請求項4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の椅子。
【請求項14】
前記流体の移動を制御し得る流体制御弁をさらに設けたものとしている請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13記載の椅子。
【請求項15】
前記流体を空気とし、前記背側流体袋又は座側流体袋の内部を外部へ選択的に連通させ得る外部連通部を更に設けたものとしている請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−82520(P2009−82520A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−257125(P2007−257125)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【出願人】(597159307)有限会社リーディング・エッジ・デザイン (10)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)