説明

植物を防除する方法

PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤の相乗的組み合わせを植物又は植物の場所に適用することを含んで成る、パラコート又はグルホシネートに耐性の植物を防除する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物、特に除草剤耐性植物を防除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
所望されない植物又は雑草は、耕作されている作物と光、栄養及び水を競合するため、農業従事者にとって大きな問題である。防除されない場合、雑草はかなりの周辺部により、作物の収穫を低減し得る。これは、農場従事者の利益に対して深刻な影響をもたらし得る。
【0003】
この雑草の問題は、化学除草剤の開発への研究を刺激した。広範囲の除草剤が開発され、広く商業的に利用されている。これらは、通常噴霧により耕作地に適用される。概して、これらは除草剤問題に対して満足のいく解決策を示す。しかし、特定の除草剤が繰り返し特定の領域に適用される場合、その領域の雑草の集団がその除草剤に対して耐性を発達させた時に更なる問題が生じ得る。耐性は、除草剤の有効性が低減し、或いは、極端な場合には、それは完全に効果がなくなってしまうことを意味し得る。
【0004】
世界中で最も広く使用されている非選択的な除草剤の1つはパラコートである。この製品の主な生産者はSyngentaであり、それを「Gramoxone」の商標の下で販売している。パラコートは、60年代初期に市場に登場し、多くの年月の間、非選択的な除草剤の市場を独占してきた。パラコートに対する除草剤耐性は、主としてコニザ(Conyza)属において、限られた程度で発達し、これまで、それほど経済的な重要性を負ってこなかった。別の主要な市販されている非選択的な除草剤は、グルホシネートである。今のところ、グルホシネート耐性は顕著な程度で出現していないが、将来耐性が出現する危険性は明らかに存在する。
【0005】
パラコート耐性及びグルホシネート耐性は未だ大きな市場の問題でないが、耐性の発達の程度を低下させ、現在と将来において耐性生物型を抑制するための代替案を提供することは非常に重要である。
【発明の開示】
【0006】
本発明により、パラコート又はグルホシネートに耐性な植物を防除する方法が提供され、この方法は、光化学系1阻害剤である除草剤とグルタミン合成酵素阻害剤である除草剤の相乗的組み合わせを植物に適用することを含んで成る。
【0007】
光化学系1阻害剤(PS1阻害剤)の例は、パラコートの塩、ジクワットの塩及びジフェンゾクワットの塩である。好ましくは、PS1阻害剤はパラコートの塩である。パラコートは、1,1’−ジメチル−4,4’−ビピリジリウム陽イオンの一般的な名称である。パラコートの塩は、各パラコート陽イオンの2つの正電荷に釣り合う十分な負電荷を有する陰イオンを含む。パラコート陽イオンの除草効果は、関連する陰イオンの固有性と概して無関係である。従って、陰イオンは、費用又は便利性を元にして選択することができる。好ましくは、陰イオンは、都合の良い水溶解性の塩を与えるように選択される。陰イオンの例(一価又は多価であり得る)としては、酢酸塩、ベンゼンスルホネート、安息香酸塩、臭化物、酪酸塩、塩化物、クエン酸塩、フルオロケイ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、プロピオン酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、チオシアン酸塩及び酒石酸塩が挙げられる。パラコートは、二塩化パラコートのように通常固体である。
【0008】
グルタミン合成酵素阻害剤の例は、グルホシネート及びビアロホス(bialophos)、好ましくはグルホシネートである。グルホシネートは一般的に塩の形態であり、好ましくは、それはグルホシネートアンモニウムであるが、他の塩を用いることができる。グルホシネートアンモニウムは、アンモニウム4−[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]−DL−ホモアラニナートの一般名である。
【0009】
「相乗」は、個々の成分単独の効果から予測されるよりも効果的に、パラコート又はグルホシネートに耐性な植物を防除するのに用いることのできる、PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤の組み合わせを意味する。このような相乗性は、全く予測されない。従って、本発明は、パラコート又はグルホシネートへの雑草耐性を経験し得る農業従事者に対して、重要な耐性管理を提供する。この混合物は、耐性雑草の発生を排除し、雑草集団中の耐性の発達を遅らせるために、進行中の雑草防除管理の一部分として使用することができる。
【0010】
植物を「防除する」とは、それらを殺すこと、それらの成長を阻害又は停止すること、或いはそれらの種子の発芽を阻害又は妨害することを意味する。
【0011】
「耐性」は、その植物が、同じ種及び成長段階の同等の典型的な野生型の植物よりも、同じレベルの除草剤を適用することにより防除されないことを意味する。「パラコート又はグルホシネートに対して耐性」という用語は、これらの除草剤の1つ又は両方に対して耐性である植物を包含する。本発明は、パラコートに対して耐性である植物の防除に特に有用である。
【0012】
「植物」は、防除が望まれる任意の植物、例えば除草剤として一般的に見なされる種を含む。それは、それらが望まれない場所、例えば作地帯の外(「エスケープ」)、又は異なる作物が生育又は生育するであろう場所(「ボランティア」)に生育する作物であり得る種も含む。
【0013】
この方法は、特定の場所から全ての植物を除去するための従来の「焼き払い」の利用において、特に、土壌浸食を最小にするように設計された「無耕農業」の農業行為の一部として、或いは木々の間を除去するために植林において使用することができる。それは、除草剤に対する作物、例えばグリホサート耐性トウモロコシ、ダイズ及び綿、並びにグルホシネート耐性トウモロコシの植え付けと組み合わせて使用することができる。
【0014】
PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤は、連続して、例えば多くの時間又は日数をあけて、例えば最大で15日間あけて適用することができる。この場合、好ましくは、グルタミン合成酵素阻害剤を最初に適用する。或いは、好ましくは、それらは、単一の除草剤組成物中で同時に適用することができる。
【0015】
好ましくは、PS1阻害剤は、5〜5000g/ha、より好ましくは10〜4000g/haの割合で適用する。パラコートの好ましい実用的な割合は、パラコート陰イオンの質量に基づいて100〜1000g/haである。好ましくは、グルタミン合成酵素阻害剤は、25〜1000g/ha、より好ましくは50〜700g/haの割合で適用する。グルホシネートの好ましい実用的な割合は、グルホシネートアンモニウムの質量に基づいて、100〜1000g/haである。
【0016】
PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤の好ましい質量比は、1:10〜10:1の範囲である。
【0017】
除草組成物は、多くの製剤型、例えば液剤(SL)、油剤(OL)、超少量液体(UL)、乳剤(EC)、分散性濃縮物(DC)、エマルション(水中油型(EW)及び油中水型(EO)の両方)、マイクロエマルション(ME)、懸濁濃縮物(SC)及びカプセル懸濁液(CS)から選択することができる。
【0018】
乳剤(EC)又は水中油型エマルション(EW)は、PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤を有機溶媒(任意に、1つ以上の湿潤剤、1つ以上の乳化剤又はそれらの薬剤の混合物を含む)に溶解することにより調製することができる。EC中での使用に適した有機溶媒としては、芳香族炭化水素(例えば、SOLVESSO 100、SOLVESSO 150及びSOLVESSO 200により例示されるアルキルベンゼン又はアルキルナフタレン;SOLVESSOは登録商標である)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン又はメチルシクロヘキサノン)及びアルコール(例えば、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール又はブタノール)、N−アルキルピロリドン(例えば、N−メチルピロリドン又はN−オクチルピロリドン)、脂肪酸のジメチルアミド(例えば、C8−C10脂肪酸ジメチルアミド)及び塩化炭化水素が挙げられる。EC生成物は、水に加えることで自然に乳化することができ、適切な装置によりスプレー適用が可能な十分な安定性を有するエマルションを生成する。EWの調製は、PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤を溶液として得て(それを適切な溶媒に溶解することにより)、その後得られた液体又は溶液を1つ以上の界面活性剤を含む水の中に高せん断下で乳化し、エマルションを生成することを伴う。EW中での使用に適した溶媒としては、植物油、塩化炭化水素(例えば、クロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えば、アルキルベンゼン又はアルキルナフタレン)及び水に低可溶性の他の適切な有機溶媒が挙げられる。
【0019】
分散性濃縮物(DC)は、PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤を、水又は有機溶媒、例えばケトン、アルコール又はグリコールエーテルに溶解することにより調製することができる。これらの溶液は、界面活性剤(例えば、水希釈性を向上又はスプレータンク中での結晶化を防ぐための)を含むことができる。
【0020】
マイクロエマルション(ME)は、1つ以上の溶媒の混合物を含む水と1つ以上の界面活性剤を混合し、熱力学的に安定な等方性液体製剤を自発的に生成することにより調製することができる。PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤は、水又は溶媒/界面活性剤混合物のいずれかに最初から存在する。ME中での使用に適した溶媒としては、EC又はEW中での使用に関して上記で説明したものが挙げられる。MEは、水中油型又は油中水型系(この系は、伝導性測定により決定することができる)のいずれかであることができ、同じ製剤中に水溶性及び油溶性農薬を混合するのに適していることができる。MEは、水に希釈するのに適している(マイクロエマルションとして残存するか、又は従来の水中油型エマルションを形成するかのいずれか)。
【0021】
懸濁濃縮物(SC)は、PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤の微粉化した不溶性固形粒子の水性又は非水性懸濁液を含み得る。SCは、任意に1つ以上の分散剤と共に、適切な溶剤中で式(I)の固形化合物をボールミル粉砕又はベッド(bead)ミル粉砕することにより調製することができ、この化合物の微粒子懸濁液を生成する。1つ以上の湿潤剤を組成物中に含ませることができ、懸濁剤を含ませて、粒子の沈む速度を低下させることができる。
【0022】
カプセル懸濁液(CS)は、EW製剤の調製と同様の方法で、更に油滴の水分散液が得られるように重合段階によって調製することができ、ここで各油滴はポリマー殻によって封入され、PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤、任意に担体又はそのための希釈剤を含む。ポリマー殻は、界面重縮合反応又はコアセルベーション法によって生成することができる。この組成物は、パラコート及びグルホシネートアンモニウムの制御された放出を提供することができる。PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤は、生分解性ポリマーマトリクス中に処方し、遅く制御された化合物の放出を提供することもできる。
【0023】
組成物は、組成物の生物学的性能を改善するために1つ以上の添加剤を含むことができる(例えば、湿潤性、保持力又は表面上での分配を改善することにより;処理表面上での雨に対する耐性;又はPS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤の吸収又は可動性)。このような添加剤としては、界面活性剤、油をベースにしたスプレー添加剤、例えば特定の鉱油又は天然の植物油(例えば、ダイズ油及び菜種油)、硫酸アンモニウム、及びそれらの他のバイオエンハンシング(bio−enhancing)アジュバントとの混合物(PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤の作用を助け又は変える成分)が挙げられる。
【0024】
湿潤剤、分散剤及び乳化剤は、陽イオン性、陰イオン性、両性又は非イオン性の界面活性剤であることができる。
【0025】
適切な陽イオン性界面活性剤としては、第四級アンモニウム化合物(例えば、セチルトリメチルアンモニウム臭化物)、イミダゾリン及びアミン塩が挙げられる。
【0026】
適切な陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステルの塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、スルホン酸化芳香族化合物の塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、スルホン酸ブチルナフタレン及びジイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム及びトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの混合物)、エーテル硫酸塩、アルコールエーテル硫酸塩(例えば、ナトリウムラウレス−3−硫酸塩)、エーテルカルボン酸塩(例えば、ナトリウムラウレス−3−カルボン酸塩)、リン酸エステル(1つ以上の脂肪アルコールとリン酸(主に、モノエステル)又は五酸化リン(主に、ジエステル)との間の反応、例えばラウリルアルコールと四リン酸との間の反応により得られる生成物;更に、これらの生成物はエトキシ化することができる)、スルホスクシナメート、パラフィン又はオレフィンスルホン酸塩、タウレート及びリグノスルホン酸塩が挙げられる。
【0027】
適切な両性界面活性剤としては、ベタイン、プロピオン酸塩及びグリシン酸塩が挙げられる。
【0028】
適切な非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はそれらの混合物と脂肪アルコール(例えば、オレイルアルコール又はセチルアルコール)又はアルキルフェノール(例えば、オクチルフェノール、ノニルフェノール又はオクチルクレゾール)との縮合生成物;長鎖脂肪酸又はヘキシトール(hexitol)無水物から得られる部分エステル;この部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物;ブロックコポリマー(エチレンオキシド及びプロピレンオキシドを含む);アルカノールアミド;単純なエステル(例えば、脂肪酸ポリエチレングルコールエステル);アミンオキシド(例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド);及びレシチンが挙げられる。
【0029】
適切な懸濁剤としては、親水コロイド(例えば、多糖類、ポリビニルピロリドン又はナトリウムカルボキシメチルセルロース)、シリカ、微結晶性セルロース又は粘土が挙げられる。
【0030】
この組成物は、摂取に対して安全な効果を有するように処方することができ、例えば特許出願WO02/076212に開示されている製剤である。
【0031】
この組成物は、除草剤の適用する任意の既知の手段により適用することができる。典型的には、それらは、植物に対して、又は植物の任意の部分、例えば葉、茎、枝又は根に対して、又は植物が生育する他の培地(例えば、田面水又は水耕栽培系)に対して直接的に噴霧、処方又は非処方(unformulate)される。噴霧器は、携帯用又はトラクターに装着されていることができる。
【0032】
この組成物は、混合物の葉面作用を高め及び/又は残留作用により延長された雑草防除を提供する追加の除草剤を含んで成ることができる。これらは、多くの市販の開発された入手可能で既知の除草剤から便宜的に選択することができる。具体的な追加の除草剤の例は、PPO阻害除草剤、例えばアシフルロフェン(aciflurofen)、ブロモキシニル、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、フルミオキサジン、ラクトフェン、オキシフルロフェン(oxyflurofen)、ピラフルフェン−エチル、スルフェントラゾン、ホメサフェン、以下の構造の化合物;
【化1】

及び、以下の構造の化合物;
【化2】

及び、PS2阻害剤、例えばアメトリン(ametryne)、アトラジン、ジウロン、モノリヌロン、テルブチラジン、シマジン及びプロメトリンである。
【実施例】
【0033】
パラコートの質量は、パラコート陰イオンの質量を表す。グルホシネートアンモニウムの質量は、グルホシネートアンモニウム塩の質量を表す。
【0034】
実施例1
水と様々な適用量の単独のパラコート、適用量の単独のグルホシネートアンモニウムを含んで成る水性除草組成物、及び水とこれら2つの除草剤の組み合わせを含む組成物を、特定のパラコート耐性植物に適用した。硫酸アンモニウムは、1%w/vの濃度で、全ての組成物中に含まれた。植物の防除における組成物の有効性を、除草剤を適用した14日後に視覚的に評価した。評価は、防除の比率として行った−0%は被害がないことを表し、100%は全ての植物の死を表す。用いた植物は、2つのパラコート耐性Loliumバイオタイプであった(RL1及びRL2と呼ばれ、南アフリカで採取された)。この植物は、除草剤が適用される前に、2〜3真葉(true leaves)段階まで温室で生育された。各処理について3回反復した。
【0035】
各成分単独を用いて得られる結果から予測される防除のレベルを生み出すColby式を用いて、この結果を分析した。これを、実際の防除のレベルと比較した。Colby式は、成分の特定の組み合わせに対して予測される防除の比率レベルが以下のようにして得られることを予測する。ここで、P1及びP2は、単独の成分を用いることにより得られる防除のレベルである
【化3】

【0036】
3回の反復に対する平均比率防除を、表1に示す。以下の表の相乗効果の欄の数値は、予測された防除のレベルと実際の防除のレベルの差である。ゼロという数値は、実際の結果がColby方程式により予測されたものであることを意味する。ゼロより大きな数はいずれも、相乗効果の証拠を表す。ゼロより小さな数は、拮抗作用を表す。
【0037】
【表1】

【0038】
実施例2
温室試験は、ライグラス(ロリウム・リジダム(Lolium rigidum))の2つのバイオタイプ(1つはパラコート耐性であり、他方はパラコート感受性である)を用いて実施した。この植物(第3葉期)を、およそ14,000植物/m2の密度でポットに植え、フィールド侵入レベルを促進した。この処理は、市販のパラコートの製剤に基づいており、グルホシネートは、アジュバントであるAMS(5%)とAgral 90(0.25%)を含む水に希釈した。この処理は、400lts/haと同等の噴霧体積で植物に適用された。各処理を3回繰り返した。植物の防除における処理の有効性を、除草剤の適用後28日間、視覚的に評価した。評価は防除比率として行った−0%はダメージのないことを表し、100%は全ての植物の死を表す。この結果を表2に示す。
【0039】
【表2】

【0040】
【表3】

【0041】
実施例3
順次に(すなわち、分割適用において)生成物を適用する効果を調べるために、パラコート耐性のライグラス(ロリウム・リジダム(Lolium rigidum))植物を用いて、温室試験を実施した。植物をポットに植え、最初の適用の時点で、それらは第4 1/2葉期であった。この処理は、市販のパラコートの製剤に基づいており、グルホシネートは、アジュバントであるAMS(5%)とAgral 90(0.25%)を含む水に希釈した。この処理は、400lts/haと同等の噴霧体積で植物に適用された。各処理を3回繰り返した。植物の防除における処理の有効性を、除草剤の適用後28日間、視覚的に評価した。評価は防除比率として行った−0%はダメージのないことを表し、100%は全ての植物の死を表す。この結果を表3に示す。
【0042】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光化学系1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤の相乗的組み合わせを植物に適用することを含んで成る、パラコート又はグルホシネートに耐性の植物を防除する方法。
【請求項2】
PS1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤が順次に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
光化学系1阻害剤及びグルタミン合成酵素阻害剤が、1つの除草剤組成物中で同時に投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
光化学系1阻害剤がパラコートの塩である、請求項1〜3に記載の方法。
【請求項5】
パラコートの塩が、5〜5000g/haの比率で適用される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
パラコートの塩が、10〜4000g/haの比率で適用される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
グルタミン合成酵素阻害剤がグルホシネートアンモニウムである、請求項1〜6に記載の方法。
【請求項8】
グルホシネートアンモニウムが、25〜1000g/haの比率で適用される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
グルホシネートアンモニウムが、50〜700g/haの比率で適用される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
組成物が追加の除草剤を含んで成る、請求項1〜9に記載の方法。
【請求項11】
パラコート耐性植物を防除するために用いられる請求項1〜10に記載の方法。

【公表番号】特表2009−508831(P2009−508831A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530606(P2008−530606)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【国際出願番号】PCT/GB2006/003377
【国際公開番号】WO2007/031735
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(500371307)シンジェンタ リミテッド (141)
【Fターム(参考)】