説明

検体アッセイのための支持体及びその製造方法及び使用方法

検体アッセイのための支持体及びその製造方法及び使用法がここに記載されている。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2005年12月29日に出願された米国出願番号60/754,747(発明の名称「検体アッセイのための支持体及びその製造方法及び使用方法」)の(優先権の)利益を主張し、当該米国特許出願の内容は本願明細書に組み込まれたものとする。
【背景技術】
【0002】
標識化独立検出基盤(label independent detection)(LID platform)(例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)又は共鳴導波路格子検出器)は一般的に二つの手順を使って行われる:(i)センサー表面上の結合パートナー(例えば、たんぱく質)のうちの一つの固定化;及び(ii)不溶化タンパク質に対するリガンド(例えば、薬、プロテイン、オリゴヌクレオチド、など)の結合。伝統的に、表面に対する生体分子のカップリング(結合)は反応性のN−ヒドロキシスクシンイミド(N−ヒドロキシこはく酸イミド)(NHS)エステル類に対して表面上のカルボン酸基の活性化を伴う。反応性のN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル類は次に影響力のあるプロテイン上でアミノ基と結合する。前記方法は、バイオコア、アフィニティバイオセンサー、及び各LID基盤(プラットフォーム)に対する人工検出器によってうまく使用され商品化されている。効果的である一方、活性化ステップは時間がかかり、処理及び若干の毒性のある化学物質の使用を含む。
【0003】
前記のアプローチの代わりとなる手段は、“あらかじめ活性化された”化学反応を伴う。例えば、アルデヒド基を示す表面は生体分子を結合するために使われている。しかしながら、カップリングしたあと削減したステップは結果として生じるシッフ塩基を固定するために要求された。エポキシド及びイソシアネート官能性を有する表面もまた使用される;しかしながら、エポキシド基は比較的反応するのが遅く、一方、イソシアネート基は極めて反応性が高く保存安定問題を示す。前記問題のために、LIDプラットフォームについてのあらかじめ活性化された化学反応の使用の報告書はわずかしかない。実際、最も一般的なLIDプラットフォームを提供する3つの会社、バイオコア、アフィニティバイオセンサー、ASIでも、あらかじめ活性化された化学反応を有するセンサーを提供していない。
【0004】
無水マレイン酸はアミノ基などのような求核試薬とすぐに反応する。無水マレイン酸共重合体の表面の修飾は記述されている小分子、DNA、糖、及びペプチドの固定化のために積層するけれども、無水マレイン酸の加水分解安定性はかなり弱い、この理由のために、無水マレイン酸は広い範囲にわたり使用されていない。無水マレイン酸の加水分解安定性は、疎水性側の鎖(例えば、スチレン)と重合するとき高められることができる;しかしながら、これは表面への生体分子の非特異的結合を有する問題を引き起こす。一方、これは質量分析などのようないくつかの用途に対して利点で有りうるが、LIDに対しては問題がある。
【0005】
一般に生物学特異性に対する厳しい必要条件を必要とするLID検出が有するユニークな問題がある。分析物溶液中の“ブロッキング薬剤”(例えば、ウシ血清アルブミン、BSA)の結合は好ましくない。なぜなら、特異的(分析物に起因する)及び非特異的(ブロッキング薬剤に起因する)結合の両方は界面の屈折率における変化に寄与する従って区別ができない。前記の問題は、複合サンプルが使われるとき又は分析物が不純物であるときだけ悪影響を及ぼす。例えば、プロテインなどの生物分子の固定化についての無水物に対する懸念は剰余の負電荷の形成による非特異的結合及びポリマ内の他の基(例えば、スチレン、エチレン、メチルビニルエーテル)の影響力である。これらの理由のために、LIDに無水物ポリマを使用することの実行可能性は潜在的可能性である。
【0006】
本明細書に記載されている支持体及び方法は多くの利点を提供する。例えば、支持体は活性化されることを必要としていない。支持体は使用者の時間、費用、及び複雑性を省く。本明細書に記載されている支持体及び方法は、多量の生物分子の担持を可能にし、前記支持体及び方法は、分析物の検出に関してより良い感度をもたらす。また、支持体を作りだすための方法は高容量の支持体の製造を可能にする。一般に、支持体は安定でありほとんど結合能力(バインディング能力)を失うことなく延長した期間(〜6か月)保存されることができる。さらに、コートされた基体は酸性条件下加水分解するのが遅く、酸性条件下は例えば無水物ポリマなどのようなポリマに対する先行技術の方法を使用することが記載されていない条件下で様々な生物分子の結合を可能にする。最後に、支持体及び方法もまた、タイムリーな及び経済的な方法において、アレイのシグナル強度、感度及びアッセイの品質を増加し、さらに、アッセイの特異性を向上させる。
【発明の開示】
【0007】
検体アッセイのための支持体及びその製造方法及び使用方法が、本明細書に記載されている。本明細書に記載されている材料、方法、及び論文の利点は次の記述の一部分において説明されており、又は以下に記載されている態様の実施によって確認することができる。以下に記載されている利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘されている要素及び組み合わせの手段によって理解及び実現されることができる。前記の一般の記述及び次の詳細な説明は典型的なもの及び説明のためのみのものであり、限定的なものではない。
【0008】
添付の図面は本明細書に組み込まれており、本明細書の一部となり、以下に記載された図解されているいくつかの態様を構成する。これらの図面は本明細書に記載されている原料、論文、及び方法の典型的な実施例しか表現しておらず、それゆえ、本明細書の範囲の制限は考慮されない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本材料、論文、及び/又は方法が開示又は記述される前に、以下に記述されている態様は特定の合成物、合成法、又は使用に限定されるものではなく、それ自体、当然のことながら変化するということが理解されるべきである。本明細書で使用されている専門用語は特定の態様を記述する目的のためのものであり、制限することを意味するものではないということも理解されるべきである。
【0010】
本明細書において及び以下の特許請求の範囲において、引例は次の意味を有するように定義されるべきである多くの条件に合わせて作製されることができる。
【0011】
本明細書の至るところに、文脈が他の点で要求しない限り、「含む」、「有する」又は「からなる」のような表現は規定・所定の正数又はステップ又は正数の群又は複数のステップを含むことを意味することを理解されるべきであるが、任意の他の正数又はステップ又は正数又はステップの群を排除するものではない。
【0012】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使われるように、単数形の表現や「前記」、「上記」という表現は文脈が明確に指示しない限り複数の指示対象を含む。例えば、「薬学的キャリア」は、二つ以上のそのようなキャリア(の混合物)も含む。
【0013】
任意(の)、随意(の)、任意に、随意に、という表現は後に記述された事象又は状況が生ずることも有り得るし、生じないことも有り得ることを意味し、本明細書ではそのような事象又は状況が生じる場合(あるいは生じない場合)を適宜説明している。
【0014】
本明細書において、範囲は、「約」という言葉を付けてその後に数値を記載して示した値から「約」という言葉を付けてその後に数値を記載して示した値までを意味するか、「約」という言葉を付けてその後に数値を記載して示した値から始まる範囲を意味するか、「約」という言葉を付けてその後に数値を記載して示した値で終わる範囲を意味する。そのような範囲が提示された場合、「約」を除いた数値で考えることも意味している。また、「略」や「およそ」等の用語の後に数値が記載される場合、そのような用語を除いた数値で考えることも意味している。範囲の始点及び終点(エンドポイント:端の点)は、それぞれ他方の点(終点及び始点)との関連において重要な意味を持ち、且つ、当該他方の点(終点及び始点)とは独立した意味を有している。本明細書においては多くの数値が記載されているが、当該数値に「約」等の表現が付いていなくても、その数値は「約」が付いている数値と「約」が付いていない数値を含んでいると考える。例えば、「10」という数値が記載されている場合、「10」そのものと「約10」が記載されていると考える。また数値が提示されている場合、当業者が認識できる範囲を限度に、当該数値以下のものも含み、当該数値以上のものも含み、ある程度の値(可能な値)同士の間の範囲も含む。例えば「10」という数値が記載されている場合、10以下(のある程度の範囲)と10以上(のある程度の範囲)も記載されていると考える。本明細書及び図面においてデータが種々の形式・単位・フォーマットで表示されており、データは始点や終点を示したり、始点から終点までの範囲を示している。例えば、「10」というデータと「15」というデータが記載されている場合、これら数値より大きいもの、これら数値以上のもの、これら数値より小さいもの、これら数値以下のもの、及びこれら数値そのものが記載されていると考えると共に、これら数値同士の間の範囲(10から15まで)も記載されていると考える。さらに、2つの値の間の一単位(複数ある場合は、すべての一単位それぞれ)も記載されていると考える。例えば、「10」と「15」が記載されている場合、それらの間の一単位である「11」、「12」、「13」、「14」も全て記載されていると考える。
【0015】
「接触する(こと)」は、少なくとも1つの物質が他の物質に近接して物理的に接触することを意味する。
【0016】
本明細書で使用される「付着した」という用語は、二つの成分又は合成物の間の任意の化学的相互作用である。形成された化学的相互作用のタイプは、選択された出発原料又は反応条件に依存して変化することができる。本明細書に記載されている付着の例は、これらに限定されないが、共有結合、静電気、イオン、水素、又は疎水性結合を含む。
【0017】
本明細書には、本発明の方法により作られる物(製品)及び合成物・混合物に使用することができる(またはそれらと共に使用できるか、それらを作るために使用できる)化合物、混合物、合成物、構成物、成分及び構成要素が開示されている。これら及びその他の材料は本明細書に開示されており、当該材料の組み合わせ(全部または一部の組み合わせ)、相互作用結果物、群などが記載されている場合、個々の材料や組み合わされた材料が明記されていなかったりその化合物の置換・変更が明記されていないとしても、当該明記されていない材料等も本明細書に記載されているものとする。例えば、多くの異なるポリマ及び生体分子が開示・説明されている場合、当該ポリマ及び生体分子の組み合わせや置換の全ては本明細書に記載されたものとする(但し、それを否定する説明がある場合を除く)。従って、分子A、B、Cのクラスと分子D、E、Fのクラスと組み合わせ分子A−Dとが記載されている場合、たとえ個々の分子が記載されていなくても個々の分子及びそれらの組み合わせは記載されているものとする。つまり、上記の例の場合、A、B、CとD、E、Fが開示され且つA−Dの組み合わせが開示されているので、A−Eの組み合わせ、A−Fの組み合わせ、B−Dの組み合わせ、B−Eの組み合わせ、B−Fの組み合わせ、C−Dの組み合わせ、C−Eの組み合わせ及びC−Fの組み合わせは記載されていると考える。同様に、これらのサブセット(部分組み合わせ)または組み合わせも記載されていると考える。つまり、上記の例の場合、例えば、A−E、B−F、C−Eも記載されていると考える(やはり、A、B、CとD、E、Fが開示され且つA−Dの組み合わせが開示されているので)。この考え方は本明細書の全ての記載に適用される。例えば、開示された合成物や混合物を製造したり使用したりする方法の各工程(ステップ)に適用される。従って、追加できる工程(ステップ)がある場合、各追加工程は本明細書に開示された実施形態・実施例またはこれらの組み合わせにおいて実施することができるし、それらは本発明の範囲内のものと考えられる。
【0018】
I.支持体及びその製造方法
【0019】
アッセイを行うために有益である支持体が本明細書に記載されている。1つの態様において、アッセイを行うための支持体が本明細書に記載されており、基体及び基体に直接又は間接的に付着した結合ポリマ(結合高分子、バインディングポリマ)を含み、結合高分子は生体分子及び複数のイオン性基に付着することができる複数の反応基を有し、イオン性基に対する反応基の比は0.5から10であり、結合高分子は光反応基を含まない。
【0020】
アッセイを行うための支持体の製造方法もまた本明細書に記載されており、方法は基体に直接又は間接的に付着した結合高分子に付着することを含み、結合高分子は生体分子及び複数のイオン性基に付着することができる複数の反応基を有する。イオン性基に対する反応基の比は0.5から10.0であり、結合高分子は光反応基を含まない。
【0021】
他の態様において、アッセイを行うための支持体を作成するための方法は本明細書に記載されており、以下の工程(ステップ)aとbを含む。
【0022】
a.基体に直接又は間接的に付着される結合高分子に付着する工程。結合高分子は複数の生体分子に付着することができる反応基を有しており、結合高分子は光反応基を含まない。
【0023】
b.反応基をイオン性基に変える工程。その結果、イオン性基に対する反応基の比は0.5から10.0となる。
【0024】
a.基体
【0025】
本明細書で使用されることができる基体は、これらに限定されないが、マイクロプレート、スライド、又は結合高分子に付着することができる任意の他の原料を含む。1つの態様において、基体がマイクロプレートのとき、ウェルの数及びウェルの質量は分析の規模と範囲に依存して変化する。本明細書において有益である基体の他の例は、これらに限定されないが、384ウェルマイクロプレートのような細胞培養表面、96ウェルマイクロプレート、24ウェルディッシュ、8ウェルディッシュ、10cmディッシュ、又はT75フラスコを含む。
【0026】
光学又は電気に関する検出用途に対して、基体は、電気伝導、半導体、又は絶縁体と同様に透明、不浸透性、又は反射性を持ち得る。生物学的用途において、基体原料は多孔性でも非多孔性でもあり得、有機物原料又は無機物原料の両方から選択されることができる。
【0027】
さらなる態様において、基体はプラスチィク、重合体又は共重合体の基体、セラミック、ガス、金属、結晶構造の原料、貴金属又は半貴金属、金属又は非金属酸化物、無機酸化物、無機窒化物、遷移金属、又はその任意の組合せを含む。また、基体は、任意の検出デバイス内に設置されることができるように構成される。1つの態様において、センサーは基体の底/底面に統合され、後の検出に使われる。これらのセンサーはこれらに限定されないが、光回折格子、プリズム、電極、及び石英結晶微量天秤が含まれる。検出方法は、蛍光発光、リン光、ケミルミネッセンス、屈折率、質量、電気化学を含むこともあり得る。1つの態様において、基体は共鳴導波管回折格子センサーである。
【0028】
さらなる態様において、基体は無機物から構成されることができる。無機物材料の例は、これらに限定されないが、金属、半導体原料、ガラス、及びセラミック原料が含まれる。基体原料として使われることのできる金属の例は、これらに限定されないが、金、白金、ニッケル、パラジウム、アルミニウム、クロム、スチィール、及びガリウムヒ素が含まれる。基体原料として使われる半導体原料は、これらに限定されないが、シリコン及びゲルマニウムがある。基体原料として使われるガラス及びセラミック原料は、これらに限定されないが、石英、ガラス、磁器、アルカリ性土壌アルミノボロシリケートガラス及び他の混合された酸化物が含まれることができる。他の態様において、基体は、例えば、金のセンサーチィップなどのような金で作られることができる。
【0029】
さらなる態様において、基体は、浸透性、無機物層を包含する。任意の浸透性基体及び米国特許第6、750、023号に開示されているような基体を製造する方法は、その全体を参照することによって取り込まれ、本明細書において使用されることができる。1つの態様において、基体上の無機物層はガラス又は金属酸化物を包含する。他の態様において、無機物層は、シリケート,アルミノシリケート,ボロアルミノシリケート(boroalumino-silicate),ボロシリケートガラス(ほう珪酸ガラス),又はそれらの組合せを含む。さらなる態様において、無機物層は、TiO2,SiO,Al,Cr,CuO,ZnO,Ta5,Nb,ZnO,又はそれらの組合せを包含する。他の態様において、基体は、Ta5,Nb,TiO2,Al、シリコン窒化物,又はその混合物を含む層を有するSiOを包含し、その中で、前記層はSiOの表面に近接している。窒化ケイ素はSiNの化学式によって表わされ、前記ケイ素及び窒素の化学両論は変化することができる。
【0030】
さらなる態様において、基体は有機物質から生成されることができる。本明細書における有益な有機物質はそれらの寸法安定性及び溶媒に対する抵抗力によってポリマ材料から作られることができる。有機物質の例は、これらに限定されないが、ポリエチレンテレフタレート,及びポリブチレンテレフタレート;ポリビニルクロリド;ポリビニリデンフルオリド;ポリテトラフルオロエチレン;ポリ炭酸塩;ポリアミド;ポリ(メタ)アクリレート;ポリスチレン,ポリエチレン;又はエチレン/ビニル酢酸塩 コポリマなどのようなポリエステル類を含む。
【0031】
さらなる態様において、基体は、一つ以上の生体分子を付着することができる群を有する原料から生成されることができる。例えば基体は本明細書に記載されている一つ以上の結合高分子(結合ポリマ)から生成されることができ、任意の所望の形に成形されることができる。この態様において、生体分子及び他の組成物は直接基体に付着される。
【0032】
b.結合高分子
【0033】
様々な態様において、生体分子を基体に結合することができる一つ以上の反応基を含む結合高分子は、直接又は間接的に基体に付着することができる。結合高分子上の「反応基」は結合高分子の生体分子に対する付着を可能にする。反応基はまた、基体に対する結合高分子の付着を促進するころができる。さらなる態様において、結合高分子は共有結合及び/又は静電的に基体に付着されることができる。結合高分子は一つ以上の異なる反応基を有するころができる。二つ以上の異なる結合高分子もまた基体に付着されることができると考えられている。
【0034】
様々な態様において、反応基は例えばアミン又はチオールのような求核試薬を有する二重結合を形成することができる。アミン又はチオールは、基体(すなわち、連結層)の表面に付着された生体分子又は分子から生じ、基体に結合高分子を間接的に付着するために使われる。反応基は、これらに限定はされないが、無水物基、エポキシ基、アルデヒド基、活性化エステル(例えば、脱離基を有するエステルであるヒドロキシこはく酸イミド(NHS))、イソシアネート,イソチオシアネート,スルホン酸クロリド,炭酸塩,アリール又はアルキルハロゲン化物,アジリジン,又はマレイミドを含む。二つ以上の異なる反応基は結合高分子上に存在することができる。
【0035】
結合高分子(結合ポリマ)には、複数のイオン化可能基も存在している。本明明細書に定義されているイオン化可能基は、特定の反応条件下において荷電(すなわち、イオンの)群に変化させられ得る群である。例えば、塩基を用いて酸を処理することにより対応するカルボン酸(荷電群)に変化されることができる。荷電群は、正電荷でも負電荷でもあり得る。正電荷の荷電群はカルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩基群を含む。二つ以上の異なるイオン化可能基は結合高分子上に存在することができると考えられる。
【0036】
結合高分子は、結合高分子が基体に付着するために使われる技術に応じて、水溶性又は不溶性であり得る。結合高分子は、線形又は非線形の両方であり得る。例えば、結合高分子が非線形のとき、結合高分子は、分岐、超分岐、交差結合、又は樹枝状高分子であり得る。結合高分子は単独重合体又は共重合体であり得る。
【0037】
一つの態様において、結合高分子は無水マレイン酸及び第一モノマーから得られた共重合体を含む。この態様において、結合高分子における無水マレイン酸の量は、第一モノマーの化学量論(すなわち、モル濃度の量)により、5%から50%、5%から45%、5%から40%、5%から35%、5%から30%、5%から25%、10%から50%、15%から50%、20%から50%、25%から50%、又は30%から50%である。1つの態様において、選択された第一モノマは結合高分子(結合ポリマ)の無水マレイン酸グループの安定性を改善する。他の態様において、第一モノマは基板に対する生体分子の非特異的(性)結合を低減する。さらに別の態様(特徴)において、結合高分子(結合ポリマ)の無水マレイン酸の量は第一モノマの化学量論(モル濃度)で約50%である。他の態様(特徴)において、第一モノマは、スチレン、テトラデセン、オクタデセン、メチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ジビニルベンゼン、エチレン、ジメチルアクリルアミド、ビニルピロリドン、重合化可能オリゴ(エチレングリコール)、重合化可能オリゴ(エチレンオキサイド)、プロピレン、イソブチレン、ビニルアセテート、メタクリル酸塩、アクリル酸塩、アクリルアミド、メタアクリルアミド、またはこれらの組み合わせを含む。
【0038】
一つの態様において、結合高分子は、ポリ(ビニル酢酸塩−無水マレイン酸),ポリ(スチレン−co−無水マレイン酸),ポリ(イソブチレン−alt−無水マレイン酸),ポリ(無水マレイン酸−alt−1−オクタデセン),ポリ(無水マレイン酸−alt−1−テトラデセン),ポリ(無水マレイン酸−alt−メチルビニルエーテル),ポリ(トリエチレングリコールメチルビニルエーテル−co−無水マレイン酸),ポリ(エチレン−alt−無水マレイン酸),又は、それらの組み合わせを含む。
【0039】
本明細書における有益な結合高分子は、光反応基を含まない。光反応基は、例えば、同じような又は異なる分子によって提供されるように、近接した化学構造に結合する結果得られた二重結合を有する活性化種の生成を受ける特異的な提供された外部刺激に影響される。光反応基は分子における原子の基であり、分子はそれら二重結合を所有し、二重結合は蓄電条件下で変化しない;しかしながら、他の分子を有する共有結合から外部エネルギー源によって活性化される。光反応基は、フリーラジカル又は特にナイトレン、炭素、及び電磁エネルギーが吸収したケトンの励起状態のような活性種を生成する。
【0040】
C.イオン化可能基に対する反応基の比
【0041】
一つの態様において、イオン化可能基に対する反応基の比は0.5から5.0である。他の態様において、より低いエンドポイント比は、0.5、0.6、0.7、0、8、0、9、1.0、1,5、2,0、2.5、3.0、3.5、4.5、又は5.0であり、より高いエンドポイントは、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、8.0、9.0、9.5、又は10.0であり任意のより低い及びより高いエンドポイントは、前記比率の範囲を形成することができる。他の態様において、イオン化可能基に対する反応基の比は、0.5から9.0、0.5から8.0、0.5から7.0、0.5から6.0,0.5から0.5、0.5から4.0、0.5から3.0、0.6から3.0、0.65から3.0、0.67から3.0である。
【0042】
結合高分子上に存在する反応基及びイオン化可能基の構造及び数は多くの方法でコントロールされることができる。1つの態様において、結合高分子はイオン化可能基を有する反応基及びモノマーを有しているモノマーから合成されることができる。この態様において、選択されたモノマーの化学量論は反応基及びイオン化可能基の比をコントロールできる。他の態様において、まさに反応基を有するポリマは処理され、反応基のいくつかは、基体に結合高分子が結合する前にイオン化可能基に置換される。出発ポリマは市販で入手することができ又は技術的に周知の技術を使うことにより合成されることができる。他の態様において、ポリマは基体に付着することができ、付着されたポリマは、反応基とイオン化可能基を塗布するために様々な試薬で処理され、反応基はイオン化可能基に置換される。他の態様において、反応基を有する結合高分子は基体に付着することができ、基体は反応基と反応しイオン化可能基を生成する。
【0043】
例えば、図1を参照すると、ポリマが繰り返し単位のR‘−無水マレイン酸を有するとき、R’は例えばメチルビニルエーテル,ブチルビニルエーテル,トリエチレングリコールビニルエーテル,(メタ)アクリレート類,(メタ)アクリルアミド,ビニルピロリジノンなどのようなエチレン,プロピレン,イソブチレン,オクタデセン,テトラデセン,ビニル酢酸塩,スチレン,ビニルエーテル類などのような無水マレイン酸と共重合することができるモノマーの中から選択された不飽和モノマーの残留物であり得る。重合可能 オリゴ(エチレングリコール)又はオリゴ(エチレン酸化物)はW−Rと反応し、Wは例えばNH、OH、又はSHなどのような求核基であり、Rは,ジメチルアミノプロピル又はジエチルアミノプロピル,無水物環開(anhydride ring-opens)のような少なくとも6以下のオリゴ(エチレン酸化物)又はオリゴ(エチレングリコール)、又はジアルキルアミンを有する水素又は置換又は非置換アルキル基(直鎖又は分岐鎖)であり得る。このステップは予めブロックするとして参照される。予めブロックされたポリマは、次に基体の表面に塗布されることができる。図1を参照すると、基体は求核基Zを有し、Zは、例えば、NH、OH、又はSHであり得、これらの基は、予めプリブロックされたポリマと基体との間に二重結合を形成するために予めブロックされたポリマ上に存在する無水マレイン酸基と反応することができる。
【0044】
イオン化可能基に対する反応基の比は特定の量の試薬を使うことによって、コントロールされることができる。結合高分子(例えば、疎水性)の特性は、結合高分子(例えば、疎水性モノマーの選択)を準備するために使われる出発原料をコントロールすることによって、又は誘導化剤/ブロッキング薬剤の適切な選択により必要に応じて変化させられ得る。特定の態様において、イオン化可能基に対する反応性基の比は一つ以上の反応基が非活性基に変えられることによってコントロールされることができる。さらなる態様において、結合高分子上に存在する約10%から約50%の反応基はブロックされ又は不活性化されている。本明細書で使用されている「ブロック」という用語は、基体に結合高分子が付着する前のイオン化可能基への変換上に存在する反応基の変化である。出発ポリマは市販で入手でき又は技術的に周知の技術を使って合成されることができる。他の態様において、ポリマは基体に付着することができ、付着されたポリマは反応基とイオン化可能基の両方を加えるために様々な試薬を用いて処理され、反応基をイオン化可能基に変えるために加えられる。他の態様において、反応基を有する結合高分子は基体に付着され、基体は反応基と反応し、イオン化可能基を生成する。
【0045】
例えば、図1を参照すると、ポリマがR’−無水マレイン酸の繰り返し単位を有するとき、R’は、例えば、メチルビニルエーテル,ブチルビニルエーテル,トリエチレングリコールビニルエーテル(メタ)アクリレート類,(メタ)アクリルアミド,ビニルピロリジノンなどのようなエチレン,プロピレン,イソブチレン,オクタデセン,テトラデセン,ビニル酢酸塩,スチレン,ビニルエーテル類などのような無水マレイン酸を用いて共重合化することができ、重合可能 オリゴ(エチレングリコール)又はオリゴ(エチレン酸化物)は、W−Rと反応され、Wは例えば、NH、OHなどのような求核基であり、SH又はRは6以下のオリゴ(エチレン酸化物)又はオリゴ(エチレングリコール),又はジメチルアミノプロピル又はジメチルアミノプロピルのようなジアルキルアミンを有する水素又は置換した又は非置換のアルキル基(直鎖又は分岐)であり得、カルボン酸(イオン化可能基)を生成する。予めブロックされたポリマは次に、基体の表面に塗布されることができる。図1を参照すると、基体が求核基Zを有しているなら、Zは、例えば、NH、OH、又はSHであり、これらの基は、予めブロックされたポリマと基体との間に二重結合を形成するために予めプリブロックされたポリマ上に存在する無水マレイン酸基と反応することができる。
【0046】
イオン化可能基に対する反応基の比は特定の量の試薬を使うことによってコントロールされることができる。結合高分子の他の特性(例えば、疎水性)は結合高分子(例えば、疎水性モノマーの選択)を準備するために使われる出発原料をコントロールすることによって又は、誘導体化剤/ブロッキング薬剤の適切な選択により必要に応じて変化し得る。ある態様において、イオン化可能基に対する反応基の比は一つ以上の反応基を不活性基に変えることによってコントロールされ得る。さらなる態様において、結合高分子上に存在している反応基の約10%から約50%は、ブロック又は不活性化されている。本明細書に記載されている「ブロック」という用語は、不活性化基に対して結合高分子上に存在する反応基の変換であり、不活性基は生体分子に二重結合の付着を形成しない。様々な態様において、ブロックされている反応基の量は約10%、約12%、約14%、約16%、約18%、約20%、約22%、約24%、約26%、約28%、約30%、約32%、約34%、約36%、約38%、約40%、約42%、約44%、約46%、約48%、又は約50%であり、任意の値が範囲の下位(下側)エンドポイント及び上位(上側)エンドポイントを形成することができる。他の態様では、反応基の約10%から約45%まで、10%から約45%まで、10%から約35%まで、15%から約35%まで、20%から約35%まで、または約25%から約35%までがブロックされる。
【0047】
ブロッキング薬剤は基体に結合高分子が付着する前に結合高分子と反応し、又は、別の方法では結合高分子はブロッキング薬剤を用いてブロッキングすることに続いて初めに基体に付着することができる。さらなる態様において、ブロッキング薬剤は少なくとも1つの求核基を含み、結合高分子は少なくとも1つの求電子基を含み、ブロッキング薬剤は求電子基と求核基との間の反応によって結合高分子に付着される。さらなる態様において、ブロッキング薬剤は結合高分子に共有結合で付着されている。例えばブロッキング薬剤はアミノ基、ヒドロキシル基、又はチオール基を含み、二重結合を生み出すために結合高分子(例えば、エポキシ、無水物、活性化エーテル基)上に存在している求電子基と反応することができる。
【0048】
さらなる態様において、ブロッキング薬剤(遮断薬)はアルキルアミン,アルキルヒドロキシアミン,又はアルコキシアルキルアミンを含む。本明細書で使用されている「アルキル」という用語は、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,t−ブチル,ペンチル,ヘキシル,ペンチル,オクチル,デシル,テトラデシル,ヘキサデシル,エイコシル,テトラコシルなどのような1から25の炭素原子の分岐又は非分岐飽和炭化水素基を示す。より長い鎖のアルキル基はオレイン酸基又はパルミテート基を含むがこれらに限定されない。「低級アルキル」基は、1から6の炭素原子からなるアルキル基である。本明細書で使用される「アルキルヒドロキシ」という用語は前記で定義されたアルキル基であり、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシ基に置き換えられる。本明細書で使われている「アルキルアルコキシ」という用語は前記で定義されているようにアルキル基であり、少なくとも1つの水素原子は、アルコキシ基−ORと置き換えられ、Rは前記で定義されているようにアルキル基である。
【0049】
さらなる態様において、ブロッキング薬剤は、アンモニア,2−(2−アミノエトキシ)エタノール,N,N−ジメチルエチレンジアミン,エタノールアミン,エチレンジアミン,ヒドロキシルアミン、メトキシエチルアミン,エチルアミン,イソプロピルアミン,ブチルアミン,プロピルアミン,ヘキシルアミン,2−アミノ−2−メチル−l−プロパノール,2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール,2−(2−アミノエトキシ)エタノール,ジメチルエタノールアミン,ジブチルエタノールアミン,1−アミノ−2−プロパノール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,4,7,10−トリオキサ−1,13−トリデカンジアミン,ポリエチレングリコール又はアミン−終端−ポリエチレングリコール,トリツマ(Trizma)塩酸塩,又はその任意の合成物を含む。他の態様において、ブロッキング薬剤は、水、HS,アルコール(ROH),又はアルキルチオール(RSH)を含、ここで、Rは前記で定義されているようにアルキル基である。
【0050】
結合高分子上に存在するイオン化可能基に対する反応基の比を有する本明細書に記載されている支持体は、先行技術のセンサーに対して非常に多くの利点を有する。イオン化可能基に対する反応基の比は担持量の増加又は基体に対する結合高分子の付着(連結層の使用と共に直接的に又は間接的に)を可能にする。以下に議論されているように、基室に対する結合高分子の付着は穏やかな条件又は例えば、EDC/NHSと予め活性化することを必要としない。疎水性/親水性のような結合高分子の他の特性を有する反応基/イオン化可能基の比をコントロールすることもでき、最終的に支持体の有効性を増加することができる。
【0051】
本明細書に記載されている支持体と関連する他の態様は、支持体と生体分子の間の高い結合能力である。より多くの結合高分子が基体に担持されるばあい、より多くの生体分子が結合高分子に付着する。再度、より多くの生体分子が基体に付着されるばあい、支持体の性能もまた高められる。ある態様において、いったん生体分子が結合高分子に付着すると、固定化された生体分子はより結合し易くなる。例えば固定化されたタンパク質は本明細書に列挙されているイオン化可能基に対する反応基の比を所有しない支持体と比較するとき、本発明の支持体上に固定化されるときと比較して低く立体的に妨げられる。また、本明細書に記載されている結合高分子はより優れた柔軟性を有しており、より優れた柔軟性もまた結合高分子と生体分子の間により優れた結合形成を可能にする。最後に、本明細書で使用されている結合高分子は、増加したアッセイの感度/SN比を提供し、生体分子のアッセイを実施する際、非常に望ましい特徴・態様である。
【0052】
d.支持体の準備
【0053】
基体に付着される結合高分子の量は、結合高分子、生体分子、及び検出される検体の選択によって変化し得る。1つの態様において、結合高分子は、少なくとも1つの単層分子を含む。さらなる態様において、結合高分子は約10Åから約2,000Åの厚さを有する。他の態様において、結合高分子の膜厚は、10Å、20Å。40Å。60Å、80Å、100Å、150Å、200Å、300Å、400Å、又は500Åの低限界値及び750Å、1,000Å、1250Å、1500Å、1750Å、又は2000Åの高限界値を有し、任意の低限界値は厚い領域を形成するために任意の高限界値と組み合わせることができる。
【0054】
結合高分子は技術的に周知である技術を使って基体に付着することができる。例えば、基体は結合高分子の溶液に浸されることができる。他の態様において、結合高分子は噴射され、蒸着され、スクリーン印刷され、又はロボット制御でピン印刷され又は基体にマークを付けられる。これは、十分にまとめられた基体上かそれとも底辺の挿入部上に(例えば、マイクロプレートを形成するために、穴のあるプレートに対して底辺の挿入部が付着する前に)施されるであろう。
【0055】
さらなる態様において、支持体は基体に直接又は間接的に結合高分子を付着することによって作られることができ、結合高分子は生体分子に付着することができる複数の反応基を有する。結合高分子が直接又は間接的に基体に付着されるとき、結合高分子は共有結合的かそれとも非共有結合(例えば、静電的に)的に付着されることができる。図1は結合高分子が基体に付着する1つの特徴・態様を表現しており、求核基Z(例えば、アミノ基、ヒドロキシル基、又はチオール基)は、新しい共有結合を生み出すために結合高分子の無水物基と反応する。
【0056】
他の態様において、結合高分子が間接的に基体に付着するとき、連結層が使われる。連結層は、基体の外表面に共有結合又は静電的に付着されることができる。基体に関する「外表面」という表現は、晒される又は操作を施される領域である。例えば、接触する際、溶媒又は試薬と接触することができる基体上の任意の表面は、基体の外表面と見なされる。このように、連結層は基体及び結合高分子に付着することができる。
【0057】
様々な態様において、本明細書に記載されている基体は、基体に共有結合で結合した連結層を有している。しかしながら、異なる連結層は共有結合で基体に結合されている連結層と結合して、他の方法によって基体に付着されることができると考えられる。例えば、一つの連結層は、基体に共有結合で結合されることができ、第二の連結層は静電的に基体に結合されることができる。さらなる態様において、繋がれて層が静電的に基体に結合されるとき、連結層を形成するために使われる化合物は正電荷を帯び、基体の外表面は網状に負電荷が存在するように処理され、その結果、連結層の化合物及び基体の外表面は静電結合を形成することができる。
【0058】
さらなる態様において、基体の外表面は誘導化されることができ、その結果、基は、連結層を有する共有結合を形成することができる。この連結層は基体に対して直接又は間接的に供給結合できる。連結層が間接的に基体に結合されるときの場合、基体と連結層の両方に共有結合できるリンカー保有基が使われることができる。リンカーの例はこれらに限定されないが、以下のものがある;エーテル基、ポリエーテル基、ポリアミン、又はポリチオエーテル。リンカーが使用されなく、連結層が基体に共有結合で結合されているなら、これは、直接の共有結合性の付着として参照される。
【0059】
さらなる態様において、連結層は結合高分子と反応できる一つ以上の反応官能基を含む合成物から生じる。連結層に関する「から生じる」という表現は、結果生じる残余物又は連結層が基体に付着されるとき連結層の合成物として本明細書に定義される。官能基は結合高分子が連結層に付着することを可能にする。さらなる態様において、繋がれた合成物の官能基はアミノ基、チオール基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アクリル酸、有機物及び無機酸、活性化エステル、アルデヒド、エポキシド、イソシアネート、イソチオシアネート、それらの派生物又はそれらの塩又はそれらの組合せを含む。
【0060】
一つの態様において、例えば、基体は少なくとも1つのアミノ基を含むポリマでアミン修飾される。このようなポリマの例は、これらに限定されないが、以下のものがある;ポリリジン,ポリエチレンイミン,ポリ(アリル)アミン,又はシリル化されたポリエチレンイミン.他の態様において、基体はアミノシランで修飾される。さらなる態様において、連結層は直鎖又は分岐鎖アミノシラン,アミノアルコキシシラン,アミノアルキルシラン,アミノアリールシラン,アミノアリールオキシシラン,又はその派生物又は塩から生じる。さらなる態様において、連結層は3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(ベータ−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(ベータ−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン,N‘−(ベータ−アミノエチル)−3−アミノプロピルメトキシシラン,又はアミノプロピルシルセスキクオアン(aminopropyl silsesqui xoane)から生じる。
【0061】
他の態様において、基体が金でできているとき、結合高分子は、例えば、11−アミノ−1−ウンデカンチオール塩酸塩などのようなアミノチオールによって付着される。
【0062】
連結層は技術的に周知である技術を使って本明細書に記載されている任意の基体に付着することができる。例えば、基体は連結層の化合物の溶液に浸されることができる。さらなる態様において、連結層の化合物は、噴射され、蒸着され、スクリーン印刷され、又はロボット制御でピン印刷され又は基体にマークを付けられた。これは、十分にまとめられた基体上かそれとも底辺の挿入部上(例えば、マイクロプレートを形成するために、穴のあるプレートに対して底辺の挿入部が付着する前に)にされるであろう。
【0063】
一つの態様において、基体は金のチィップを含んでおり、結合高分子はアミノチオールによって基体に間接的に付着されたポリ(エチレン−alt−無水マレイン酸)を含み、結合高分子中におけるイオン化可能基に対する反応基の比は、0.67から3.0である。他の態様において、基体は、Ta,Nb,TiO,Al,シリコン窒化物,SiO又はその混合物を含む層を有するガラス基体を含み、結合高分子は連結層によって基体に間接的に付着されたポリ(エチレン−alt−無水マレイン酸)を包含し、連結層はアミノプロピルシラン(例えば、ガンマ−アミノプロピルシラン)から生じる。イオン化可能基に対する反応基の比は0.67から3.0である。前記態様において、ポリ(エチレン−alt−無水マレイン酸)は、ポリマが基体に付着する前にメトキシエチルアミンでプリブロックされる。
【0064】
II.使用方法。
【0065】
検体をアッセイする方法が本願明細書に記載されている。かかる方法の一つの態様は、次の行程aとbを含む。
【0066】
a.サンプルの接触を行う工程。
【0067】
サンプルは基体に直接に又は間接的に付着された結合高分子及び基体を含んでいる支持体を有する検体を含む。結合高分子は生体分子に結合することができる複数の反応基を有しており、イオン化可能基に対する反応基の比は、0.5から10である。
【0068】
b.固定した検体の検出を行う工程。
【0069】
一つ以上の異なる生体分子は様々な生物学的なセンサーを作り出すために基体に付着されることができる。さらなる態様において、生体分子は、結合高分子に共有結合又は静電的に付着することができる。生体分子は共有結合又は非共有結合を通じて他の分子に対して特有の親和性を示すことができる。本明細書において有用である生体分子の例は、これらに限定されないが以下のものが含まれる;核酸分子、抗体、ペプチド、小分子、レクチン、修飾された多糖、合成混合物巨大分子、機能化されたナノ構造、合成ポリマ、修飾/ブロックされたヌクレオチド/ヌクレオシド、修飾/ブロックされたアミノ酸、蛍光色素分子、リガンド、キレート、アプタマー、薬物(例えば、小分子)又はハプテン。
【0070】
さらなる態様において、生体分子はタンパク質であり得る。例えば、タンパク質はペプチド、たんぱく質又はペプチドのフラグメント、メンブランに結合したタンパク質、又は核タンパク質を含むことができる。プロテインは任意の長さであり、一つ以上のアミノ酸又はそのバリエーションを含むことができる。タンパク質は分析する前に例えばプロテアーゼ消化によってフラグメントにされることができる。分析されるたんぱく質サンプルもまた、サンプルの複雑性を低下するために分画又は分離される場合がある。フラグメント及び分画もまた同様のアッセイにおいて一緒に使用されることができる。このような断片化及び分画は単純化することができ、タンパク質の分析を拡げる。
【0071】
さらなる態様において、生体分子はウィルスである。ウィルスの例はこれらに限定されないが、以下のものが含まれる;1型単純ヘルペスウィルス、2型単純ヘルペス、サイトメガロウィルス、エプスタインバーウィルス、水痘帯状ヘルペスウィルス、ヒトヘルペスウィルス6、ヒトヘルペスウィルス7、ヒトヘルペスウィルス8、天然痘ウィルス、水痘性口内炎ウィルス、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、ライノウィルス、コロナウィルス、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、麻疹ウィルス、ポリオーマウィルス属、ヒトパピローマウィルス、呼吸器合胞体ウィルス、アデノウィルス、コクサッキーウィルス、テングウィルス、ムンプスウィルス、ポリオウィルス、狂犬病ウィルス、ラウス肉腫ウィルス、黄熱病ウィルス、エボラウィルス、マールブルグウィルス、ラッサ熱ウィルス、東方ウマ脳炎ウィルス、日本脳炎ウィルス、セントルイス脳炎ウィルス、マリーバレー脳炎ウィルス、ウェストナイルウィルス、リフトバレー熱ウィルス、ロタウィルスA、ロタウィルスB、ロタウィルスC、シンドビスウィルス、サル免疫不全ウィルス、ヒトT細胞白血病ウィルス1型、ハンタウィルス、風疹ウィルス、サン免疫不全ウィルス、ヒト免疫不全ウィルス1型、ワクシアウィルス、重傷急性呼吸器症候群、ヒト免疫不全ウィルス2型、レンチウィルス、バキュロウィルス、アデノウィルス、又は任意の菌株又はその変異型。
【0072】
さらなる態様において、生体分子は核酸を包含する。核酸はオリゴヌクレオチド、デオキシリボ核酸(DNA)又はそのフラグメント、リボ核酸(RNA)又はそのフラグメント、ペプチド核酸(PNA)又はそのフラグメントであり得る。核酸は任意の発生源から得られた核酸であり、例えば、細胞内で自然に生じ細胞から得られる核酸、組み換え技術によって作成された核酸、又は化学的に合成された核酸などがある。例えば、核酸は相補(的)DNA又は天然に生じるDNAと一致するヌクレオチド配列を有するために合成されたゲノムDNAであり得る。核酸もまた核酸(例えば、変化、欠失、置換又は少なくとも1つの核酸残留物の添加)又は天然に生じない核酸から突然変異又は修正される場合がある。
【0073】
さらなる態様において、核酸は発現ベクター(例えば、プラスミド又はウィルスベースのベクター)のようなベクター内に存在することができる。さらなる態様において、ベクターは染色体に組み込まれたベクターである。本明細書において有用な核酸は、線形又は円形であり、任意のサイズであり得る。さらなる態様において、核酸は一本鎖又は二本鎖のDNA又はRNAであり得る。
【0074】
さらなる態様において、核酸は機能的な核酸であり得る。機能性核酸は、例えば標的分子に結合する、特定の反応に触媒作用を及ぼすというような特有の機能を有する核酸分子である。機能性核酸分子は以下の区分に分類されるが、それらに限定されるものではない。例えば、機能性核酸は、アンチセンス分子、アプタマー、リボザイム、三重鎖形成分子、RNA干渉、及び外部ガイド配列を含む。機能性核酸分子は影響因子、阻害物質、変調器、標的分子によって所有された及び特融の活性の促進因子、又は、機能性核酸分子は任意の他の分子と独立してデノボ活性を有することができる。
【0075】
結合高分子が基体に付着するとすぐに、一つ以上の生体分子が前記に公開されている技術を使うことによって結合高分子に付着されることができる。さらなる態様において、生体分子が核酸又はタンパク質であるとき、核酸又はタンパク質は技術的に既知の技術を使うことによって、結合高分子上にプリントされることができる。ポリマ層に付着できる生体分子の量は、例えば、選択された生体分子及び結合高分子及び検出された検体の中のものによって変化することができる。さらなる態様において、一つ以上の異なる生体分子は支持体上の異なる位置に配置されることができる。異なる生体分子が使用される場合、生体分子は、同時に又は異なる時にプリントされることができる。
【0076】
さらなる態様において、生体分子は、生体分子を含む組成物中にピンのチィップを入れることによって支持体上に堆積(即ち、付着)されることができる。組成物からチィップを戻すとき、組成物中でチィップは組成物を含み支持体に組成物を移動する。例えば、この態様は、印刷上のピンアレイを使うことによって成し遂げられる。堆積ステップは自動のロボットによるプリンターによって実行される。このようなロボットによるシステムは、例えば、Intelligent Automation Systems(IAS),Cambridge,Mass.から市販で入手することができる。
【0077】
ピンは固体又は空洞であり得る。固体のピンのチィップは一般的に平らで、ピンの直径は基体に移動した液体の量で決定される。くぼんだ底部を有する固体のピンもまた使用される。1つの態様において、くぼみのあるピンは単一サンプルを有するマルチプルアレイのプリントを可能にし、固体ピンより大きいサンプル量を保持しており、それ故、単一の担持からプリントされる一つ以上のアレイを許可し、使用される。空洞ピンはプリント毛細管、ピンセット、割りピンを含む。好適な割りピンの例は、TeleChemInternational (Sunnyvale, Calif.)開発のマイクロスポッティッングピン(micro-spotting pin)である。1つの態様において、ここでは、Point Tech製のピンが使用できる。ここに記載されたスポッティッング溶液には、限定はしないが、ジェネティックアンドバイオロボティックススポッタ(Genetix and Biorobotics spottersを含む市販の多くのスポッタが使用できる。
【0078】
支持体に付着した一つ以上の生体分子を有する本明細書に記載されている支持体のどれもは、支持体が検体に接触する検体のアッセイに使うことができる。支持体が検体に接触すると、生体分子と検体の間の化学相互作用は検体の結合を生成するために生じる。しかし、相互作用は結合高分子と検体の間の或る範囲で起こり得る。生体分子と検体の間の相互作用の性質は生体分子と選択された検体に非常に依存する。1つの態様において、生体分子と検体の間の相互作用は、静電気結合、水素結合、疎水結合或いは共有結合の形成をもたらし得る。他の態様においては、生体分子と検体の間で静電気相互作用が生じ得る。
【0079】
検体は、任意の天然物又は合成物であり得る。基体上の生体分子に結合されることができる検体の実施例は、これらに限定されないが、薬、オリゴフクレオチド、核酸、たんぱく質、ペプチド、抗体、抗原、ハプテン、又は小分子(例えば、調合薬)が含まれる。前記に記載されている任意の生体分子は、本明細書に記載されている方法のための検体であり得る。1つの態様において、一つ以上の検体の溶液が準備され、マイクロプレートの外表面に付着された生体分子を有する1つ以上のウェルに加えられる。この態様において、異なる生体分子は異なるウェルのマイクロプレートに付着されることができると考えられる。従って、異なる生体分子と異なる検体の間の多くの異なる相互作用を検出することが可能である。1つの態様において、タンパク質はタンパク質と第二のタンパク質との間の相互作用又は小分子を調べるためにマイクロプレート上に固定化されることができる。また、小分子は、小分子と第二の小分子との間の相互作用又はタンパク質を調べるために本明細書に記載されている技術を使うことによってマイクロプレート上に固定化されることができる。さらなる態様において、生体分子は第二のオリゴヌクレオチド(すなわち、検体)をハイブリダイズ(hybridize)できるオリゴヌクレオチドであり得る。さらなる態様において、基体がマイクロプレートのときアッセイは高生産性(ハイスループット)アッセイであり得る。
【0080】
さらなる態様において、アレイは本明細書に記載されている任意の方法において使用されることができる。1つの態様において、アレイは基体上に複数の生体分子を含んでおり、生体分子は支持体に接して別々の位置及び規定された位置上にある。アレイは遺伝子発現、病気診断、創薬(薬理ゲノム学)及び毒物学的研究(トキシコゲノミクス)のような広い範囲の用途に使われてきた。典型的は方法はターゲットに結合するアレイ中において前記組成物を確認するために興味のあるターゲットを有する生体分子のアレイと接触することを含む。アレイは一般的にマクロアレイ又はマイクロアレイとして記載され、違いはサンプルのスポットのサイズである。1つの態様において、アレイは少なくとも96又は384の明確かつ定義された位置を包含する。
【0081】
アレイを生産する方法は技術的に周知である。例えば、Fodor et al.,1991,Science251:767−773は、小型化され、実質的にアドレス可能なペプチドのアレイを合成する戦略をマスキングするフォト‐プロテクトされたアミノ酸及びフォトリソグラフィックを利用するin situ方式を記載している。このin situ方式は近年、オリゴヌクレオチド(U.S.Pat.No.5,744,305)の小型化されたアレイの合成を拡大してきている。固定化されたオリゴヌクレオチドの空間的にアドレス可能なアレイを製造する他のin situ合成方法は、Southern,1992,Genomics13:1008−1017;see also Southern &Maskos,1993,Nucl:Acids Res.21:4663−4669;Southern & Maskos,1992,Nucl.Acids Res.20:1679−1684;Southern & Maskos,1992,Nucl.Acids Res.20:1675−1678に記載されている。この方法において、従来のオリゴヌクレオチド合成試薬は固定化されたオリゴヌクレオチドのアレイを作成するために物理的にマスクされたガラススライド上に投薬された。米国特許番号5,807,522は、基体上に規定量液体をくみ上げるのに効果的な条件下、基体上でキャピラリーディスペンサーをしかけることによって各々のアレイのアドレスにおいて既知の量の試薬を投薬することを含む生物サンプルのマイクロアレイを製造する堆積方法が記載されている。
【0082】
一つの態様において、核酸又はタンパク質のアレイは、本明細書に記載されている基体のいずれかにプリントされることができる。米国出願番号No.2003/0228601、Sabatiniは、本明細書で使われることができ、本明細書に記載されている方法において使用できる異なるアレイ又は核酸ライブラリーに関する引用によって組み込まれる。
【0083】
他の態様において、本明細書に記載されている支持体は、リファレンス領域とサンプル領域の両方に表面を有している。いくつかの異なる体積技術(例えば、コンタクトピンプリンティング、非接触プリンティング、マイクロコンタクトプリンティング、スクリーンプリンティング、スプレープリンティング、スタンピング、スプレーイング)は、単独の支持体上においてリファレンス領域及びサンプル領域を作成するために使用されることができる。サンプル領域は、検体と固定化された生体分子との間の相互作用の検出を可能にし、一方、レファレンス領域は検体と固定化された生体分子との間の相互作用の検出に悪影響を及ぼし得る誤った変化の取り消しを可能にする。一つの実施例において、サンプル領域及びリファレンス領域はマイクロプレートのウェル内に取り込まれる。
【0084】
一つの態様において、結合高分子を有する所定の領域は特に、ブロッキングを堆積させること/活性化剤によって不活性化される。例えば、結合高分子がEMAのような活性アミンコーティングであるとき、前記記載の次のいずれかのブロッキング剤は不活性化剤として使用されることができる。また、アミンを含有していない試薬は、結合高分子を不活性な状態にさせるために結合高分子上に存在する反応基を加水分解するために使われることができる。このように、生体分子は、不活性化剤で処理されていない領域でセンサーに唯一結合する。
【0085】
他の態様において、生体分子は結合高分子に付着され、支持体はリファレンス領域として使われることができる支持体の印刷されていない領域を不活性化/ブロックするために不活性化因子に晒される。
【0086】
生体分子に付着した支持体が検体に接触するとすぐに、固定した検体は検出される。前記に記載されているように、本明細書に記載されている基体の利点の一つは検体の非特異的な結合が減らされることである。支持体は、支持体のプリントされていな領域を不活性化/ブロックするために不活性化因子に対して晒され、リファレンス領域として使われる。
【0087】
更なる態様において、固定された検体は検出の目的のために標識されることができる。使用される検出技術によっては、ある態様において、検体は検出する前に検出可能なトレーサーで標識されることができる。検体と検出可能なトレーサーの間の相互作用は任意の化学的相互作用又は物理的相互作用を含むことができるが、共有結合、イオン相互作用、又はルイス酸−ルイス塩基相互作用に限定するものではない。本明細書に参照されているように「検出可能なトレーサー」は以下の任意の合成物として定義される。(1)前記に記載されているように検体と相互作用できる少なくとも1つの基を有する。(2)当業者に周知である技術を使って検出できる少なくとも1つの基を有する。さらなる態様において、検体は支持体に接触する前に標識されることができる。他の態様において、検体は、検体が支持体と接触した後に標識することができる。検出可能なトレーサーの実施例は蛍光及び酵素のトレーサーを含むがこれらに限定するものではない。
【0088】
他の態様において、蛍光、リン光、ケミルミネッセンス(chemilumenescence)、バイオルミネッセンス(bioluminescence),ラマン分光法、光散乱分析、質量分析など及び当業者に一般に周知である他の技術に限定しないが、固定化された検体の検出は他の技術を用いて行われる。さらなる態様において、固定化された検体は標識化独立検出(label−indipended detection)又はLIDによって検出される。LIDの実施例はこれらに限定されるわけではないが、屈折率センサー(表面プラズモン共鳴、共鳴導波路回折格子システム、又は偏光解析法)、音波センサー、又は質量分析又は水晶振動子微量天秤などのような質量センサを含む。
【0089】
要約すれば、本明細書に記載されている支持体及び方法は多量の生体分子の担持を可能にし、検体の検出に関してより高い感度をもたらす。本明細書に記載されている支持体及び方法もまた多くの異なる基体と相溶性が良い。支持体の準備は穏やかな条件を必要とし、結果得られる支持体は均一性に関連して優れた貯蔵安定性を示し、基体への生体分子の付着を再生できる。最終的に、支持体及び方法もまた、タイムリーで経済的な方法においてアレイのシグナル強度、感度及びアッセイの品質を増加させ、さらに、アッセイの特異性を向上させる。
【0090】
(実施例)
【0091】
以下の実施例は、当業者に完璧な開示及びどのような材料、論文、及び方法が記載されているのか及び本明細書における特許請求の範囲がどのように作られ評価されているのかを提供するために進められ、純粋な例示であることを意味し、発明者が、彼らの発明であると見なしている物の範囲を限定することを意味しない。数値(例えば、量、温度など)に関する正確さを確かめるための活動がなされたが、誤差及び偏倚が説明されるべきである。もし他のものを指し示さなければ、部は、重量部であり、温度は℃であり又は室温であり、圧力は、大気における又は大気に近いものである。反応条件には非常に多くの変化及び組み合わせがあり、例えば、成分濃度、所望の溶媒、溶媒混合物、温度、圧力及び他の反応領域及び製品の純度及び記載されている工程から得られる収率を最適化するために使用されることができる条件などがある。合理的かつ日常的な実験のみがこのような工程条件を最適化するために要求されている。
【0092】
実施例1.エタノールアミンを用いプレブロッキングしたエチレン無水マレイン酸共重合体の準備。
【0093】
図13は、部分的に加水分解及び1時間、140℃において真空乾燥されたポリ(エチレン−alt−無水マレイン酸)(EMA)のFTIRスペクトルを示している。部分的に加水分解されたEMAのスペクトルは記憶装置上で生じている加水分解のためにカルボン酸基の存在(1790cm−1肩部)をはっきりと示している。EMAが真空乾燥された後のスペクトルは、全てのカルボン酸基は無水物(肩部が見られず)に変化させられることを示している。前記カルボン酸フリーEMAは、ウェルがコントロールされたプレブロッキング反応を確かめるための原材料なので特に適している。
【0094】
Sigma Aldrich(参照.18,805−0)から購入された乾燥EMA(0.2g)は、約1時間、攪拌下で14.80g無水1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)に溶解された。平行して、エタノールアミン溶液は、50gの無水NMPに239μlの純粋なエタノールアミンを加えることによって準備された。次に、5gのエタノールアミン/NMP溶液(供給組成に基づいた無水物基の約25%をプリブロックするために必要とされる量に一致する)はEMA溶液をできるだけ早く可能にするために加えられた。室温において、3時間穏やかに攪拌した後、2gの前記溶液は18gの無水イソプロピルアルコール(IPA)に加えられ、攪拌された。
【0095】
同様の方法が、一定の溶液の固体容量を維持するために、15、20.及び30mol%の無水マレイン酸基でプリブロックするために適切な量のエタノールアミン/NMP溶液に加えられたことを除いて繰りかえされた。0%のプリブロッキングは同様の方法を使用して作製されたがエタノールアミンは加えていない。
【0096】
実施例2.SPR検出のためのゴールドセンサーの準備。
【0097】
バイオコアゴールドセンサーチィップはエタノール及び水でリンスされることによって洗浄され、次に、穏やかな窒素のストリーム下で乾燥された。チィップは1時間、1mMの11−メルカプトウンデシルアミン(11-mercaptoundecylamine)(11-アミノ-1-ウンデカンチオール)エタノール溶液に浸され、エタノールでリンスされ、次に水でリンスされ、最後に窒素のストリーム下で乾燥された。
【0098】
ケイ素ガスケット(Flexiperm)は各々のゴールドチィップ上に適用され、実施例1から得られたプリブロックされたEMA溶液100μlはウェルにつき加えられた。10分間のカップリング後、チィップはエタノールでリンスされ、窒素のストリームで乾燥された。ケイ素ガスケットが乾燥された後、ケイ素ガスケットは除去された。この点では、コートされたゴールドチィップは任意の活性化ステップの必要なしで生体分子の固定化の準備が整っている。
【0099】
実施例3.LID被覆プレートの準備。
【0100】
脱イオン化した水中で5wt%のアミノプロピルシルセスキクオアン(aminopropyl silsesqui xoane)(APS)溶液は20wt%の市販の溶液から準備された。100μlの前記希釈された溶液は各々のウェルへ加えられ、次に、10分間インキュベートされた。インキュベート後、APS溶液は除去され、プレートは水で3回及びエタノールで3回リンスされ、次に穏やかな窒素ストリームで乾燥された。
【0101】
乾燥後、実施例1から得られたプレブロックされたエチレン−alt−無水マレイン酸共重合体溶液100μlがウェルに加えられ、室温で10分間、インキュベートされた。過剰の溶液は除去され、プレートはエタノールで3回リンスされた。リンス後、プレートは穏やかに窒素ストリームによって乾燥された。この時点では、プレートは任意のさらなる活性化なしに使用のための準備が整っている。
【0102】
実施例4.ゴールドセンサーチィップ上のたんぱく質(ストレプトアビジン(streptavidin))固定化。
【0103】
実施例2から得られたコートされたゴールドセンサーはバイオコアSPR機器に導入された。前記二つのフローセルは、5μl/minで数分間、pH5.5において5mM酢酸ナトリウムでフラッシュされ、次に5mMの酢酸ナトリウム中で250μg/mlストレプトアビジン(SA)溶液35μlが、一つのフローセル中に7分間、5μl/minで注入された。二つのフローセルは50mMのホウ酸バッファー(pH9)中で200mMのエタノールアミンでブロックされ、PBS中で0.05%ツイン20(Tween20)でリンスされた。
【0104】
図2は、各々、0、15、20、25、30mol%でプレブロッキングされたEMAでコートされたゴールドチィップ上でのSA固定化曲線が示されている。強いプレブロッキング効果が明らかに見られる。20、25、30%でプレブロッキングされたEMAで被覆されたセンサ表面はプレブロッキングされていないEMAのものより2倍高いストレプトアビジン固定化を示している。
【0105】
実施例5.固定化タンパク質へ結合した小分子のSPR評価。
【0106】
ビオチン(biotin)の結合能力を評価するために、実施例4において固定化されたSA上の各々のチィップは結合アッセイを実施するために使用された。ビオチン結合は、10分間、10μl/minにおいてアセテートバッファー中で、100nMの4−フルオレセイン(Fluorescein)−ビオチン100μlを使用して観測された。ストレプトアビジンフリー及びエタノールアミンでブロックされたフローセルはリファレンスとして使用された。図3はリファレンスが引かれた後にプレブロッキングなしのEMAと比較した異なるプレブロッキングの度合を有するEMAで作られたセンサー表面上で固定化したSAに結合している4−flビオチンの得られた結合曲線を示している。図11は、検出するためにCorning EpicTMシステム(登録商標)を使用したfl−ビオチン結合アッセイに対しエタノールアミンを用いたプレブロッキングの最適値を示している。図12は、ストレプトアビジン固定化及びプレブロッキングなしのEMAに対するfl−ビオチン結合の両方におけるプレブロッキング剤としてのエタノールアミンの影響を示している。
【0107】
実施例4及び5から得られた結果は、本発明の支持体を用いて固定化されたタンパク質の小分子結合に対してより利用しやすいことを明らかにした。データは以下に与えられた表に要約されている。固定化したタンパク質につき結合した小分子の比は、プレブロッキングが増加するとき増加することをデータは示している。
【0108】
【表1】

【0109】
実施例6.メトキシエチルアミン、SAの固定化及び小分子結合アッセイを用いたプレブロックされた無水マレイン酸共重合体の準備。
【0110】
実施例2に記載されているような同様の方法が再現されているが、エタノールアミンはメトキシエチルアミンに取って替わられ、無水マレイン酸共重合体のプレブロッキングの度合は、供給組成に基づき33、40、及び55mol%であった。SAの固定化は実施例4に記載されているように行われた。固定化されたタンパク質上に結合している小分子の評価は実施例5に従って実施された。図4は4−fl−ビオチン結合上においてメトキシエチルアミンでプレブロッキングすることの効果を示している。図11はLID検出を使用したfl−ビオチン結合アッセイに対するメトキシlアミンによるプレブロッキングの最適値を示している。図12はストレプトアビジン固定化及びプレブロッキングなしのEMAに対するfl−ビオチン結合の両方におけるプレブロッキング剤としてのメトキシエチルアミンの影響を示している。
【0111】
実施例7.イソプロピルアミン、SAの固定化及び小分子結合アッセイを用いたプレブロックされた無水マレイン酸共重合体の準備。
【0112】
実施例1に記載されているような同様の方法が使用されているが、エタノールアミンはイソプロピルアミンに取って替られ、エチレン−alt−無水マレイン酸共重合体のブロッキング度合は供給組成に基づき40及び50mol%であった。SAの固定化は実施例4に記載されているように実施された。固定化したプロテインSA上に結合している小分子の評価は実施例5に従って実施された。図5は4−flビオチン結合上でイソプロピルアミンでプリブロッキングすることの効果を示している。図12はストレプトアビジン固定化及びプリブロッキングなしのEMAに対するfl−ビオチン結合の両方におけるプリブロッキング剤としてのイソプロピルアミンの影響を示している。
【0113】
実施例8.ブチルアミン,SAの固定化及び小分子結合アッセイを用いたプレブロックされたエチレン−alt−無水マレイン酸共重合体の準備。
【0114】
実施例1に記載されているような同様の方法が使用されているが、エタノールアミンはブチルアミンに取って替られエチレン−alt−無水マレイン酸共重合体は供給組成に基づいて25及び40mol%であった。SAの固定化は、実施例4に記載されているように実施された。固定化されたタンパク質上に結合している小分子の評価は実施例5に従って実施された。図6は4−flビオチン結合上でブチルアミンを用いてプリブロックすることの効果を示している。図12はストレプトアビジン固定化及びプリブロッキングなしのEMAに対するfl−ビオチン結合の両方におけるプリブロッキング剤としてのブチルアミンの影響を示している。
【0115】
実施例9.プロピルアミン、SAの固定化及び小分子結合アッセイを用いたプレブロッキングしたエチレン−alt−無水マレイン酸共重合体の準備。
【0116】
実施例1に記載されているように、同様の方法が使用されているが、エタノールアミンはプロピルアミンに取って替られ、エチレン−alt−無水マレイン酸共重合体のプリブロッキングの度合は、供給組成に基づいて40及び50mol%であった。SAの固定化は実施例4に記載されているように実施された。固定化されたタンパク質上に結合している小分子の評価は実施例5に従って実施された。図7は4−flビオチン結合上においてプロピルアミンを用いてプリブロッキングすることの効果を示している。図12はストレプトアビジン固定化及びプレブロッキングなしのEMAに対するfl−ビオチン結合の両方におけるプレブロッキング剤としてブチルアミンの影響が示されている。
【0117】
実施例10.ヘキシルアミンを用いプレブロッキングしたエチレン−alt−無水マレイン酸共重合体の準備。
【0118】
実施例1に記載されているように、同様な方法が使用されているが、エタノールアミンはヘキシルアミンによって取って替られ、エチレン−alt−無水マレイン酸共重合体は供給組成に基づき、0、25、33、40及び50mole%であった。SAの固定化は、実施例4に記載されているように実施された。固定化されたタンパク質に結合している小分子の評価は実施例5に従って実施された。図8は4−flビオチン結合上にヘキシルアミンでプリブロッキングすることの効果を示している。図12はストレプトアビジン固定化とプリブロッキングなしのEMAに対するfl−ビオチン結合の両方におけるプリブロッキング剤としてヘキシルアミンが示されている。
【0119】
実施例11.エタノールアミン及びCorning EpicTMマイクロプレート上で実施されたCorning EpicTMシステム(固定化ストレプトアビジンに対するfl−ビオチンの結合)アッセイを用いてプリブロックされたエチレン−alt−無水マレイン酸共重合体の準備。
【0120】
15、25、35、45mol%のプリブロッキングの度合を有するエタノールアミンでプリブロックされたEMAはポリマが任意の加水分解生成物から自由であることを確かめるためにEMAが実施例1において記載されている方法に従って準備された。実施例3に記載されている方法は、前記ポリマとともにプレートを準備するために使用された。ストレプトアビジンの固定化は観測(オフライン固定化)せずに50μg/mlで実施された。小分子も結合能力は、100nMの蛍光ビオチンの最終濃度を得るために75μlの1×PBSであらかじめ満たされたウェル中へ加えられた1×PBS中で、75μl、200nMの蛍光ビオチンを使うことによって評価された。結合シグナルは、混合せずに2分間、続いて混合下で10分間以上記録された。図9はリファレンスウェルが引かれた後にfl−ビオチンアッセイに対して得られたプリブロッキングの各々の度合についての結合曲線を示している。
【0121】
実施例12.メトキシエチルアミン及びCorning EpicTMマイクロプレート上で実施されたCorning EpicTMシステム(固定化ストレプトアビジンに対するfl−ビオチンの結合)アッセイを用いてプリブロックされたエチレン−alt−無水マレイン酸共重合体の準備。
【0122】
実施例11の手法は、メトキシエチルアミンがエタノールアミンの代わりに使われていたことを除いて再現された。図10はリファレンスウェルが引かれた後のfl−ビオチンアッセイに対して得られたプリブロッキングの各々の度合についての結合曲線を示している。
【0123】
実施例13
【0124】
本実施例は異なるたんぱく質の固定化についての本発明の有用性を記述している。Corning 96−ウェルのEpicTMプレートは、EMA又は35mol%のメトキシエチルアミン(EMA/MEA)でプリブロックされたEMAを用いてコートされた。人血清アルブミン(HSA)、免疫グロブリン(IgG)、キモトリプシノゲン、及びリゾチームは、各々のプレートを内で複数のウェル中に固定化され、固定化された量はEpicTM機器に測定される。固定化に対するpHは、HSA、IgG、キモトリプシノゲン、リゾチーム個々に5.5、6.5、8.5、及び9.2であった。以下の表に示すように、より高いレベルの固定化が各々のたんぱく質に対してEMAに比較してEMA/MEA上で観察された。固定化におけるゲイン(Gain)は、キモトリプシノゲンに対して28%からHSAに対しては175%と変化した。これらのデータは本発明が生体分子の多様性に適応できることを示している。
【0125】
【表2】

【0126】
本出願を通して、様々な公報は参照文献が載せられている。完全な形態におけるこれら公報の開示は、本願明細書に記載されている合成物、組成物及び方法をより完全に記載するために近出願の中へ参照することにより本書に含まれる。
【0127】
様々な改良及び変化が本明細書に記述されている材料、方法、論文で作られることができる。本明細書に記載されている材料、方法及び論文の他の態様は本明細書及び本明細書に記載されている材料、方法、及び論文の実施から明らかであろう。明細書及び実施例は例示として見なすことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】プリブロッキングを行うステップ及び支持体上へのプリブロッキングした無水マレイン酸をベースとしたポリマの付着の略図である。
【図2】0、10、15、20、25、及び30mol%におけるエタノールアミンでプリブロッキングしたEMAでコートされた金のチィップ上でのSA固定化SPR反応曲線を示す図である。
【図3】プリブロッキングしていないEMAと同等であると思われるエタノールアミンを用いて異なる度合でプリブロッキングしたEMAで作られた支持体に対して、固定化SAが結合している4−flビオチンに関する結合曲線を示す図である。
【図4】4−flビオチン結合上においてメトキシエチルアミンでプリブロッキングすることの効果を示した図である。
【図5】4−flビオチン結合上においてイソプロピルアミンでプリブロッキングすることの効果を示した図である。
【図6】4−flビオチン結合上においてブチルアミンでプリブロッキングすることの効果を示した図である。
【図7】4−flビオチン結合上においてプロピルアミンでプリブロッキングすることの効果を示した図である。
【図8】4−flビオチン結合上においてヘキシルアミンでプリブロッキングすることの効果を示した図である。
【図9】異なる度合のプリブロッキングにおいて、エタノールアミンでプリブロックされた無水マレイン酸共重合体でコートされたプレートを用いたfl−ビオチンアッセイに対して、Corning EpicTMシステムから得られた結合曲線を示す図である。
【図10】異なる度合のプリブロッキングにおいて、メトキシエチルアミンでプリブロックされた無水マレイン酸共重合体でコートされたプレートを用いたfl−ビオチンアッセイに対して、Corning EpicTMシステムから得られた結合曲線を示す図である。
【図11】Corning EpicTMシステムを使用したfl−ビオチン結合アッセイに対してエタノールアミン及びメトキシエチルアミンを用いたプリブロッキングの最適値を示す図である。
【図12】ストレプトアジピン固定化とfl−ビオチン結合の両方におけるプリブロッキング剤の影響を示す図である。
【図13】部分的に加水分解されたEMA及び140℃で一時間真空乾燥されたEMAのFTIRスペクトルを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体と基体に直接または間接的に結合された結合ポリマからなり、結合ポリマは生体分子および複数のイオン化可能基に結合できる複数の反応基を有し、イオン化可能基に対する反応基の比は0.5から10であり、結合ポリマは光反応基を含まない、アッセイを実行するための支持体。
【請求項2】
前記基体がプラスチック、重合体若しくは共重合体の物質、セラミック、ガラス、金属、結晶材料、貴金属若しくは半貴金属、金属若しくは非金属の酸化物、無機酸化物、無機窒化物、遷移金属またはこれらいかなるものの組み合わせからもなる請求項1の支持体。
【請求項3】
前記基体が金からなる請求項1の支持体。
【請求項4】
前記基体がTa2O5、Nb2O5、TiO2、Al2O3、SiO2、窒化ケイ素またはそれらの混合物からなる層を有するガラスからなり、当該層はガラスの表面と隣接している請求項1の支持体。
【請求項5】
前記基体がマイクロプレートまたはスライドである請求項1の支持体。
【請求項6】
前記結合ポリマが直接基体に結合された請求項1の支持体。
【請求項7】
前記基体がアミン修飾されている請求項1の支持体。
【請求項8】
前記基体が少なくとも一つのアミノ基からなるアミノシランまたはポリマによって修飾されている請求項1の支持体。
【請求項9】
前記基体がポリリジン、ポリエチレンイミン、ポリ(アリル)アミンまたはシリル化されたポリエチレンイミンによって修飾されている請求項1の支持体。
【請求項10】
前記結合ポリマが連結層によって間接的に基体に結合された請求項1の支持体。
【請求項11】
前記連結層が基体の外面に共有結合された請求項10の支持体。
【請求項12】
前記連結層が静電気的に前記基体の外面に結合された請求項10の支持体。
【請求項13】
前記連結層が直鎖若しくは分枝鎖アミノシラン、アミノアルコキシシラン、アミノアルキルシラン、アミノアリールシラン、アミノアリールオキシシランまたはそれらの誘導体または塩からなる化合物から誘導される請求項10の支持体。
【請求項14】
前記連結層が3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ベータ-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ベータ-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N'-(ベータ-アミノエチル)-3-アミノプロピル メトキシシランまたはアミノプロピルシルセスキクオアン(aminopropyl silsesqui xoane)からなる化合物から誘導される請求項10の支持体
【請求項15】
前記基体がアミノチオールによって修飾されている請求項1の支持体。
【請求項16】
前記アミノチオールが11-アミノ-1-ウンデカンチオール塩酸塩からなる請求項15の支持体。
【請求項17】
前記結合ポリマが前記連結層に共有結合された請求項10の支持体。
【請求項18】
前記結合ポリマが静電気的に連結層に結合された請求項10の支持体。
【請求項19】
前記反応基が無水物基、エポキシ基、アルデヒド基、活性エステル、イソシアン酸塩、イソチオシアネート、塩化スルホニル、炭酸塩、アリールまたはアルキルハロゲン化物、アジリジンまたはマレイミドからなる請求項1の支持体。
【請求項20】
前記イオン化可能基が正電荷基に変換されることができる請求項1の支持体。
【請求項21】
前記イオン化可能基が負電荷基に変換されることができる請求項1の支持体。
【請求項22】
前記正電荷基がアンモニウム基からなる請求項20の支持体。
【請求項23】
前記負電荷基がカルボン酸エステル、スルホン酸エステルまたはホスホナート基からなる請求項21の支持体。
【請求項24】
前記結合ポリマがコポリマからなる請求項1の支持体。
【請求項25】
前記コポリマが無水マレイン酸および第1のモノマーから誘導される請求項24の支持体。
【請求項26】
前記第1のモノマーは、スチレン、テトラデセン、オクタデセン、メチルビニルエーテル、メチレングリコールメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ジビニルベンゼン、エチレン、アクリルアミド、ビニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド、重合可能オリゴ(エチレングリコール)若しくはオリゴ(エチレン酸化物)、プロピレン、イソブチレン、酢酸ビニル、メタクリル酸エステル、アクリレート、メタクリルアミドまたはそれらのいかなる組み合わせからなる請求項25の支持体。
【請求項27】
前記結合ポリマは、ポリ(ビニル酢酸塩-無水マレイン酸)、ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、ポリ(イソブチレン-alt-無水マレイン酸)、ポリ(無水マレイン酸-alt-オクタデセン)、ポリ(無水マレイン酸-alt-テトラデセン)、ポリ(無水マレイン酸-alt-メチルビニルエーテル)、ポリ(トリエチレングリコールメチルビニルエーテル-co-無水マレイン酸)、または、それらのいかなる組み合わせからなる請求項1の支持体。
【請求項28】
前記結合ポリマは、ポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸)からなる請求項1の支持体。
【請求項29】
一つ以上の生体分子が前記結合ポリマの反応基に結合された請求項1の支持体。
【請求項30】
前記生体分子が自然型、合成若しくは改質オリゴヌクレオチド、自然又は改質ヌクレオチドまたはヌクレオシド、核酸(デオキシリボ核酸)もしくは(リボゾームリボ核酸)またはそれのフラグメント、自然型または改質アミノ酸からなるペプチド、抗体、ハプテン、生物学的なリガンド、キレート、アプタマ、脂質、サッカライド、小分子、レクチン、改質多糖、合成複合高分子、機能化されたナノ構造、合成ポリマ、蛍光団、発色団または細胞からなる請求項29の支持体。
【請求項31】
前記生体分子がオリゴヌクレオチドからなる請求項29の支持体。
【請求項32】
前記生体分子がデオキシリボ核酸またはそれのフラグメントからなる請求項29の支持体。
【請求項33】
前記生体分子がリボゾームリボ核酸またはそれのフラグメントからなる請求項29の支持体。
【請求項34】
前記生体分子がタンパク、ペプチドまたはそれらのフラグメントからなる請求項29の支持体。
【請求項35】
前記生体分子が結合ポリマに共有結合された請求項29の支持体。
【請求項36】
前記生体分子が静電気的に結合ポリマに結合された請求項29の支持体。
【請求項37】
複数の生体分子が前記支持体に存在し、前記生体分子は支持体上に孤立的に画定された位置にありアレイをなす請求項1の支持体。
【請求項38】
前記アレイが少なくとも96の個別に画定された位置からなる請求項37の支持体。
【請求項39】
前記支持体が少なくとも384の個別に画定された位置からなる請求項37の支持体。
【請求項40】
イオン化可能基に対する反応基の比は0.5から5.0である請求項1の支持体。
【請求項41】
イオン化可能基に対する反応基の比は0.67から3.0である請求項1の支持体
【請求項42】
前記基体が金片からなり、前記結合ポリマはアミノチオールによって間接的に基体に結合されたポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸からなり、前記結合ポリマにおけるイオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項1の支持体。
【請求項43】
前記基体がTa2O5、Nb2O5、TiO2、Al2O3、窒化ケイ素、SiO2またはそれらの混合物からなる層を有するガラス基体からなり、前記結合ポリマが連結層によって間接的に基体に結合されたポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸からなり、前記連結層がアミノプロピルシランから誘導され、前記結合ポリマにおけるイオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項1の支持体。
【請求項44】
検体からなるサンプルのアッセイを実行するための方法であって、
a.検体からなるサンプルで支持体に接触する工程と、
b.結合した検体を検出する工程とを含み、
前記支持体は基体と基体に直接または間接的に結合した結合ポリマからなり、
前記結合ポリマが生体分子および複数のイオン化可能基に結合できる複数の反応基を有し、イオン化可能基に対する反応基の比は0.5から10.0である方法。
【請求項45】
前記基体がプラスチック、重合体若しくは共重合体の物質、セラミック、ガラス、金属、結晶材料、貴金属若しくは半貴金属、金属若しくは非金属の酸化物、無機酸化物、無機窒化物、遷移金属またはこれらいかなるものの組み合わせからもなる請求項44の方法。
【請求項46】
前記基体が金からなる請求項44の方法。
【請求項47】
前記基体はTa2O5、Nb2O5、TiO2、Al2O3、窒化ケイ素またはそれらの混合物からなる層を有するSiO2からなり、当該層がSiO2の表面と隣接している請求項44の方法。
【請求項48】
前記基体がマイクロプレートまたはスライドである請求項44の方法。
【請求項49】
前記結合ポリマが直接基体に結合された請求項44の方法。
【請求項50】
前記基体がアミン修飾されている請求項44の方法。
【請求項51】
前記基体が少なくとも一つのアミノ基からなるアミノシランまたはポリマによって修飾されている請求項44の方法。
【請求項52】
前記基体がポリサイン(polysine)、ポリエチレンイミン、ポリ(アリル)アミンまたはシリル化されたポリエチレンイミンによって修飾されている請求項44の方法。
【請求項53】
前記結合ポリマが連結層によって間接的に前記基体に結合された請求項44の方法。
【請求項54】
前記連結層が前記基体の外面に共有結合された請求項53の方法。
【請求項55】
前記連結層が静電気的に前記基体の外面に結合された請求項53の方法
【請求項56】
前記連結層が直鎖若しくは分枝鎖アミノシランからなる化合物、アミノアルコキシシラン、アミノアルキルシラン、アミノアリールシラン、アミノアリールオキシシランまたはそれらの誘導体若しくは塩から誘導される請求項53の方法。
【請求項57】
前記連結層が3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ベータ-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ベータ-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N'-(ベータ-アミノエチル)-3-アミノプロピル メトキシシランまたはアミノプロピルシルセスキクオアン(aminopropyl silsesqui xoane)からなる化合物から誘導される請求項53の方法。
【請求項58】
前記基体がアミノチオールによって修飾されている請求項44の方法。
【請求項59】
前記アミノチオールが11-アミノ-1-ウンデカンチオール塩酸塩からなる請求項58の方法。
【請求項60】
前記結合ポリマが連結層に共有結合された請求項53の方法。
【請求項61】
前記結合ポリマが静電気的に連結層に結合された請求項53の方法。
【請求項62】
前記反応基が無水物基、エポキシ基、アルデヒド基、活性エステル、イソシアン酸塩、イソチオシアネート、塩化スルホニル、炭酸塩、アリールまたはアルキルハロゲン化物、アジリジンまたはマレイミドからなる請求項44の方法。
【請求項63】
前記イオン化可能基が正電荷基に変換されることができる請求項44の方法。
【請求項64】
前記イオン化可能基が負電荷基に変換されることができる請求項44の方法。
【請求項65】
前記正電荷基がアンモニウム基からなる請求項63の方法。
【請求項66】
前記負電荷基がカルボン酸エステル、スルホン酸エステルまたはホスホナート基からなる請求項64の方法。
【請求項67】
前記結合ポリマがコポリマからなる請求項44の方法。
【請求項68】
前記コポリマが無水マレイン酸および第1のモノマーから誘導される請求項68の方法。
【請求項69】
前記第1のモノマーは、スチレン、テトラデセン、オクタデセン、メチルビニルエーテル、メチレングリコールメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ジビニルベンゼン、エチレン、アクリルアミド、ビニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド、重合可能オリゴ(エチレングリコール)若しくはオリゴ(エチレン酸化物)、プロピレン、イソブチレン、酢酸ビニル、メタクリル酸エステル、アクリレート、メタクリルアミドまたはそれらのいかなる組み合わせからなる請求項68の方法。
【請求項70】
前記結合ポリマは、ポリ(ビニル酢酸塩-無水マレイン酸)、ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、ポリ(イソブチレン-alt-無水マレイン酸)、ポリ(無水マレイン酸-alt-オクタデセン)、ポリ(無水マレイン酸-alt-テトラデセン)、ポリ(無水マレイン酸-alt-メチルビニルエーテル)、ポリ(トリエチレングリコールメチルビニルエーテル-co-無水マレイン酸)、または、それらのいかなる組み合わせからなる請求項44の方法。
【請求項71】
前記結合ポリマは、ポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸)からなる請求項44の方法。
【請求項72】
一つ以上の前記生体分子が結合ポリマの反応基に結合された請求項44の方法。
【請求項73】
前記生体分子が自然型、合成若しくは改質オリゴヌクレオチド、自然又は改質ヌクレオチドまたはヌクレオシド、核酸(デオキシリボ核酸)もしくは(リボゾームリボ核酸)またはそれのフラグメント、自然型または改質アミノ酸からなるペプチド、抗体、ハプテン、生物学的なリガンド、キレート、アプタマ、脂質、サッカライド、小分子、レクチン、改質多糖、合成複合高分子、機能化されたナノ構造、合成ポリマ、蛍光団、発色団または細胞からなる請求項72の方法。
【請求項74】
前記生体分子がオリゴヌクレオチドからなる請求項72の方法。
【請求項75】
前記生体分子がデオキシリボ核酸またはそれのフラグメントからなる請求項72の方法。
【請求項76】
前記生体分子がリボゾームリボ核酸またはそれのフラグメントからなる請求項72の方法。
【請求項77】
前記生体分子がタンパク、ペプチドまたはそれらのフラグメントからなる請求項72の方法。
【請求項78】
前記生体分子が前記結合ポリマに共有結合された請求項72の方法。
【請求項79】
前記生体分子が静電気的に前記結合ポリマに結合された請求項72の方法。
【請求項80】
複数の前記生体分子が支持体に存在し、前記生体分子は支持体上に孤立的に画定された位置にありアレイをなす請求項44の方法。
【請求項81】
前記アレイが少なくとも96の個別に画定された位置からなる請求項80の方法。
【請求項82】
前記支持体が少なくとも384の個別に画定された位置からなる請求項80の方法。
【請求項83】
イオン化可能基に対する反応基の比が0.5から5.0である請求項44の方法。
【請求項84】
イオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項44の方法。
【請求項85】
前記基体が金片からなり、前記結合ポリマはアミノチオールによって間接的に前記基体に結合されたポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸からなり、前記結合ポリマにおけるイオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項44の方法。
【請求項86】
前記基体がTa2O5、Nb2O5、TiO2、Al2O3、窒化ケイ素、SiO2またはそれらの混合物からなる層を有するガラス基体からなり、前記結合ポリマが連結層によって間接的に基体に結合されたポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸からなり、前記連結層がアミノプロピルシランから誘導され、前記結合ポリマにおけるイオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項44の方法。
【請求項87】
前記アッセイが高量-流量アッセイである請求項44の方法。
【請求項88】
前記検体が医薬品、オリゴヌクレオチド、核酸、タンパク、ペプチド、抗体、テスト、ハプテン、サッカライド、脂質、小分子またはそれらの混合物からなる請求項44の方法。
【請求項89】
前記結合した検体が蛍光によって検出される請求項44の方法。
【請求項90】
前記結合した検体が屈折率センサー、音響波センサーまたは質量センサー例えば質量スペクトル分析または水晶微量天秤によって検出される請求項44の方法。
【請求項91】
アッセイを実行する支持体を作る方法であって、基体に直接または間接的に結合された結合ポリマを結合する工程を有し、前記結合ポリマが生体分子および複数のイオン化可能基に結合できる複数の反応基を有し、イオン化可能基に対する反応基の比は0.5から10.0であり、前記結合ポリマは光反応基を含まない方法。
【請求項92】
前記結合ポリマを基体に結合することに先だって、遮断薬で一つ以上の反応基を機能させない請求項91の方法。
【請求項93】
前記遮断薬が求核基からなる請求項91の方法。
【請求項94】
前記遮断薬がアルキルアミン、アルキルヒドロキシアミン、アルコキシアルキルアミン、アルコール、アルキルチオール、水またはH2Sからなる請求項91の方法
【請求項95】
前記遮断薬が水、アンモニア、2-(2-アミノエトキシ)エチルアルコール、N,N-ジメチルエチレンジアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、ヒドロキシルアミン、メトキシエチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、2-アミノ-2-メチル-l-プロパノール、2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアルコール、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、ジメチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン、1-アミノ-2-プロパノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、4,7,10-トリオキサ-l,13 トリデカンジアミン、ポリエチレングリコール若しくはアミン終端ポリエチレングリコール、トリツマ(Trizma)塩酸塩、またはこれらいかなるものの組み合わせからもなる請求項91の方法。
【請求項96】
前記遮断薬がメトキシエチルアミンからなる請求項91の方法。
【請求項97】
前記基体がプラスチック、重合体若しくは共重合体の物質、セラミック、ガラス、金属、結晶材料、貴金属若しくは半貴金属、金属若しくは非金属の酸化物、無機酸化物、無機窒化物、遷移金属またはこれらいかなるものの組み合わせからもなる請求項91の方法。
【請求項98】
前記基体が金からなる請求項91の方法。
【請求項99】
前記基体がTa2O5、Nb2O5、TiO2、Al2O3、窒化ケイ素またはそれらの混合物からなる層を有するSiO2からなり、層がSiO2の表面と隣接している請求項91の方法。
【請求項100】
前記結合ポリマは、ポリ(ビニル酢酸塩-無水マレイン酸)、ポリ(スチレン-co-無水マレイン酸)、ポリ(イソブチレン-alt-無水マレイン酸)、ポリ(無水マレイン酸-alt-オクタデセン)、ポリ(無水マレイン酸-alt-テトラデセン)、ポリ(無水マレイン酸-alt-メチルビニルエーテル)、ポリ(トリエチレングリコールメチルビニルエーテル-co-無水マレイン酸)、または、それらのいかなる組み合わせからなる請求項91の方法。
【請求項101】
前記結合ポリマは、ポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸)からなる請求項91の方法。
【請求項102】
イオン化可能基に対する反応基の比が0.5から5.0である請求項91の方法。
【請求項103】
イオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項91の方法。
【請求項104】
前記基体が金片からなり、前記結合ポリマはアミノチオールによって間接的に前記基体に結合されたポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸からなり、前記結合ポリマにおけるイオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項91の方法。
【請求項105】
前記基体に結合することに先だって、前記結合ポリマはメトキシエチルアミンによって遮断される請求項104の方法。
【請求項106】
前記基体がTa2O5、Nb2O5、TiO2、Al2O3、窒化ケイ素、SiO2またはそれらの混合物からなる層を有するガラス基体からなり、前記結合ポリマが連結層によって間接的に前記基体に結合されたポリ(エチレン-alt-無水マレイン酸)からなり、前記連結層がアミノプロピルシランから誘導され、前記結合ポリマにおけるイオン化可能基に対する反応基の比が0.67から3.0である請求項91の方法。
【請求項107】
前記基体に結合することに先だって、前記結合ポリマはメトキシエチルアミンによって遮断される請求項106の方法。
【請求項108】
アッセイを実行することに支持体を作る方法であって、
a.結合ポリマが生体分子に結合できる複数の反応基を有し、前記結合ポリマは光反応基を含まず、前記方法は、基体に直接または間接的に結合された前記結合ポリマを結合する工程と、
b.反応基をイオン化可能基に変え、前記イオン化可能基に対する反応基の比が0.5から10.0までとなるようにする工程と、を有することを特徴とする方法。
【請求項109】
請求項44の方法によって製造する支持体。
【請求項110】
請求項108の方法によって製造する支持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2009−522547(P2009−522547A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548579(P2008−548579)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2006/047885
【国際公開番号】WO2007/078873
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)