説明

検査装置

【課題】電池電極における電極合剤の均一性を詳細に評価可能な検査装置を提供する。
【解決手段】電極10に塗工される電極合剤12の均一性を検査する検査装置1であって、電極合剤12の所定箇所における単位面積あたりの質量を計測する超音波センサ20と、電極合剤12の所定箇所における厚みを計測するレーザ変位計30・50と、超音波センサ20及びレーザ変位計30・50を保持するホルダ40・60と、を備え、超音波センサ20及びレーザ変位計30・50によって電極合剤12の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みを同時に計測し、電極合剤12の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みから算出される塗工密度に基づいて電極合剤12の均一性を評価する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池に用いられる電極に塗工された電極合剤を検査する検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電池に用いられる電極(以下、「電池電極」と記す。)は、アルミニウム箔や銅箔等の集電体の表面に、活物質を導電助剤や結着剤等と共に分散溶媒で混練したペースト状の電極合剤を塗工した後、乾燥やロールプレス等の所定の処理を経て形成される。
上記のように、電極合剤は、活物質や結着剤等の複数の材料からなる。そのため、これらの複数の材料が均一に散在するように、電極合剤が塗工されていないと、電極性能のばらつきが大きくなり、デンドライトが生成される等の問題が生じる。そのため、電極合剤における複数の材料が均一に散在するように電極合剤が塗工されているか否か(電極合剤の均一性)を検査する必要がある。
【0003】
特許文献1には、X線を電池電極に向けて照射して、当該X線の透過量から電極合剤の複数箇所の単位面積あたりの質量を算出することで、電極合剤の均一性を評価する技術が記載されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、一つの計量値、つまりX線の透過量から算出した電極合剤の単位面積あたりの質量のみで電極合剤の均一性を評価しているため、電極合剤が不均一と判断された場合に、電極合剤の厚みが変化したのか、電極合剤における複数の材料の混合比率が変化したのかまで判断することができない点で不利である。
また、X線を用いた計測装置は分解能が低く、電池電極の性能に大きく影響する電極合剤の均一性の評価においては、電池電極の品質管理の点で不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−147338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、電池電極における電極合剤の均一性を詳細に評価可能な検査装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の検査装置は、電池電極に塗工される電極合剤の均一性を検査する検査装置であって、前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量を計測する第一センサと、前記電極合剤の所定箇所における厚みを計測する第二センサと、前記第一センサ及び第二センサを保持する保持部材と、を備え、前記第一センサ及び第二センサによって前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みを同時に計測し、前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みに基づいて前記電極合剤の均一性を評価する。
【0008】
本発明の検査装置において、前記保持部材における前記電池電極に対向する表面には、球面状の凹部が形成され、前記凹部に前記第一センサ及び第二センサが配置されることが好ましい。
【0009】
本発明の検査装置において、前記電極合剤の均一性の評価は、前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みに基づいて算出される塗工密度を所定の値と比較することによって行われることが好ましい。
【0010】
本発明の検査装置において、前記電極合剤の均一性の評価は、前記塗工密度の評価に加えて、前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みを、それぞれ所定の値と比較することによって行われることが好ましい。
【0011】
本発明の検査装置において、前記第一センサは、透過型の超音波センサであり、前記第二センサは、レーザ変位計であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電池電極における電極合剤の均一性を詳細に評価できる。更に、電池電極の製造工程にフィードバックすることで、電池電極の性能のばらつきを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】検査装置を示す斜視図。
【図2】検査装置を示す側面断面図。
【図3】上部センサを示す底面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係る検査装置1について説明する。
【0015】
検査装置1は、検査対象の単位面積あたりの質量を計測するセンサと、検査対象の厚みを計測するセンサとの二種類のセンサを用いて、当該計測値から検査対象の単位体積あたりの質量(密度)を算出し、当該算出値又は前記計測値に基づいて検査対象の均一性を評価する装置である。厳密には、検査装置1は、電極10に塗工されている電極合剤12・12の単位体積あたりの質量(密度)を算出し、電極10において集電体11に電極合剤12・12が均一に塗工されているか否かを検査する。
【0016】
電極10は、金属箔である集電体11の両面に、ダイコータ等の塗工装置を用いてペースト状の電極合剤12を塗工し、乾燥させた後、ロールプレス等の所定の処理を経て形成された長尺状の部材である。電極10は、例えば、リチウムイオン二次電池やニッケル・水素蓄電池等の電極として用いられる。電極10は、図示しないローラ等の搬送手段によって長手方向(図1における矢印方向)に搬送される。
集電体11は、アルミニウム、銅、チタン、ステンレス鋼等の金属箔からなる集電体である。
電極合剤12は、活物質を導電助剤や結着剤等と共に分散溶媒で混練したペースト状の合剤である。
【0017】
図1に示すように、検査装置1は、上部センサ2、下部センサ3、アーム4、及び評価装置5を備える。
なお、以下では、図1における矢印方向を電極10の「搬送方向」とし、この「搬送方向」に水平に直交する方向(図2における左右方向)を電極10の「幅方向」として説明する。
【0018】
上部センサ2及び下部センサ3は、電極10における電極合剤12・12の所定のデータを計測する一対のセンサである。上部センサ2及び下部センサ3は、電極10を介して互いに対向するように設けられ、それぞれ電極10の上方及び下方に配置される。上部センサ2及び下部センサ3は、アーム4の端部に固定されている。
アーム4は、上部センサ2と下部センサ3とを一体的に支持する部材であり、上部センサ2及び下部センサ3が電極10の幅方向に移動する際に電極10と接触しない形状、例えば、電極10の上方及び下方に位置する上部センサ2及び下部センサ3の支持部を、電極10の幅と同等若しくはそれ以上の長さで電極10の側方へ延出し、これらの延出箇所を端部で接続した形状に形成される。
このように、上部センサ2及び下部センサ3は、互いの間隔を保持するようにアーム4によって一体的に支持されており、両者から電極10までの距離を一定に保持した状態で、電極10の幅方向における所定範囲内(電極合剤12・12が塗工されている範囲内)を往復移動可能となっている。
【0019】
評価装置5は、上部センサ2及び下部センサ3と接続されており、それぞれのセンサによって計測された計測値を取得し、それらの計測値に基づいて電極10における電極合剤12・12が均一に塗工されているか否かを評価するものである。
【0020】
図2及び図3に示すように、上部センサ2は、超音波センサ20の一部をなす超音波発信器21、レーザ変位計30、及び超音波発信器21とレーザ変位計30とを保持するホルダ40等から構成される。
【0021】
超音波センサ20は、超音波発信器21及び超音波受信器22を含む透過型の超音波センサであり、超音波発信器21及び超音波受信器22が電極10を介して対向するように設けられている。つまり、超音波発信器21から発信される超音波は、電極10を透過し、超音波受信器22によって受信されるように設けられている。詳細には、超音波発信器21が上部センサ2のホルダ40に取り付けられ、超音波受信器22が後述の下部センサ3のホルダ60に取り付けられている。
超音波センサ20は、超音波発信器21から電極10の所定箇所に向けて超音波を発信し、電極10を透過した超音波を超音波受信器22が受信することで計測した超音波の透過量から、電極合剤12・12の所定箇所における単位面積あたりの質量(以下、「塗工質量」と記す。)[g/cm]を算出し、超音波センサ20による計測値として出力する。
なお、超音波発信器21から発信される超音波には、空気中を伝播しやすいように低周波数(例えば、100kHz)のパルス波が適用される。
【0022】
レーザ変位計30は、レーザ照射器31及びレーザ受光器32を含むレーザ変位計であり、上部センサ2のホルダ40に取り付けられる。
レーザ変位計30は、レーザ照射器31から電極10における一側の電極合剤12(図2における上側の電極合剤12)の所定箇所に向けてレーザを照射し、当該所定箇所からの反射光をレーザ受光器32が受光することで、一側の電極合剤12の所定箇所における厚み(図2における上側の電極合剤12の上下方向の長さであって、以下、「塗工厚」と記す。)[μm]を計測する。
【0023】
ホルダ40は、上部センサ2の外郭をなす略円柱状の部材であり、超音波センサ20の一部をなす超音波発信器21及びレーザ変位計30(レーザ照射器31及びレーザ受光器32)を保持する。ホルダ40の一端面(電極10に対向する面であって、図2における下面)には、凹部41が形成されている。
【0024】
凹部41は、ホルダ40の一端面から内部に向けて窪ませるように形成された部位である。凹部41は、半球面状に形成されており、その中央に超音波発信器21が設けられている。
これにより、超音波発信器21から発信される超音波を半球面状に形成された凹部41の内周面に反射させることにより、その中央に効率よく集中させて超音波の分散を防ぎ、電極10の所望の箇所に向けて良好に超音波を発信することが可能となる。
【0025】
また、超音波発信器21を挟むようにレーザ照射器31及びレーザ受光器32が凹部41の形状に沿って傾斜した状態で設けられている。これにより、超音波センサ20とレーザ変位計30とが一側の電極合剤12(図2における上側の電極合剤12)の同一箇所を計測対象とすることが可能となる。
このように、ホルダ40によって、超音波発信器21とレーザ変位計30とを保持しつつ、球面形状を有する凹部41内にこれらを配置することによって、これらのセンサの計測箇所を同一のものとしている。
【0026】
下部センサ3は、上部センサ2と略同様に構成されたセンサであり、超音波センサ20の一部をなす超音波受信器22、レーザ変位計50、及び超音波受信器22とレーザ変位計50とを保持するホルダ60等から構成される。
【0027】
レーザ変位計50は、レーザ変位計30と略同様に構成され、レーザ照射器51及びレーザ受光器52を含むレーザ変位計であり、下部センサ3のホルダ60に取り付けられる。
レーザ変位計50は、レーザ変位計30と同様に、電極10における他側の電極合剤12(図2における下側の電極合剤12)の所定箇所における塗工厚[μm]を計測する。
【0028】
ホルダ60は、ホルダ40と略同様に構成され、下部センサ3の外郭をなす略円柱状の部材であり、超音波センサ20の一部をなす超音波受信器22及びレーザ変位計50(レーザ照射器51及びレーザ受光器52)を保持する。ホルダ60の一端面(電極10に対向する面であって、図2における上面)には、凹部61が形成されている。
【0029】
凹部61は、ホルダ40の凹部41と同様に、ホルダ60の一端面から内部に向けて窪ませるように半球面状に形成された部位であり、その中央に超音波受信器22が設けられている。凹部61は、凹部41と同様に、中央に設けられた超音波受信器22の両側にレーザ照射器51及びレーザ受光器52が凹部61の形状に沿うように傾斜した状態で設けられている。
これにより、超音波発信器21から発信され、電極10を透過した超音波を半球面状に形成された凹部61の内周面に反射させることにより、その中央に効率よく集中させて超音波の分散を防ぎ、当該超音波を超音波受信器22が良好に受信することが可能となると共に、超音波センサ20とレーザ変位計50とが他側の電極合剤12(図2における下側の電極合剤12)の同一箇所を計測対象とすることが可能となる。
【0030】
以上のように、上部センサ2の超音波発信器21と、下部センサ3の超音波受信器22とにより超音波センサ20が構成される。超音波センサ20によって電極合剤12・12の塗工質量を計測する。また、上部センサ2のレーザ照射器31とレーザ受光器32とによりレーザ変位計30が構成され、下部センサ3のレーザ照射器51とレーザ受光器52とによりレーザ変位計50が構成される。レーザ変位計30によって一側の電極合剤12(図2における上側の電極合剤12)の塗工厚を計測し、レーザ変位計50によって他側の電極合剤12(図2における下側の電極合剤12)の塗工厚を計測する。
つまり、検査装置1は、超音波センサ20と、二つのレーザ変位計30・50とを備えており、超音波センサ20によって電極合剤12・12の塗工質量を計測すると同時に、二つのレーザ変位計30・50によって電極合剤12・12の塗工厚(一側の電極合剤12の塗工厚と他側の電極合剤12の塗工厚の合計値)を計測する。
なお、電極合剤12・12の塗工質量及び塗工厚の計測においては、精度や外乱の影響等を考慮しつつ、計測項目に応じて良好な分解能を有する計測手段を選択することが好ましい。具体的には、電極合剤12・12の塗工質量の計測には透過型の超音波センサを用い、電極合剤12・12の塗工厚の計測にはレーザ変位計を用いることが好ましい。
【0031】
また、上部センサ2のホルダ40及び下部センサ3のホルダ60には、それぞれ半球面状の凹部41及び凹部61が形成されており、これらの凹部41・61に超音波センサ20及びレーザ変位計30・50を構成する各機器が配置されている。
これにより、超音波発信器21から発信される超音波を効率的に集めて超音波の分散を防ぎ、電極10の所望の箇所に向けて良好に超音波を発信すると共に、電極10を透過した超音波を効率的に集めて超音波の分散を防ぎ、当該超音波を超音波受信器22が良好に受信することが可能となる。つまり、超音波センサ20が超音波を良好に発信及び受信することが可能となる。
したがって、電極10における電極合剤12・12の塗工質量を精度良く計測することができる(高SN比化を実現できる)。
【0032】
更に、超音波センサ20及びレーザ変位計30・50が同時に電極合剤12・12の同一箇所を計測対象とすることが可能となる。
したがって、超音波センサ20による電極合剤12・12の塗工質量の計測と、レーザ変位計30・50による電極合剤12・12の塗工厚の計測とを同時に行うことができ、操業の効率化を図ることができる。
【0033】
以下では、図2を参照して、評価装置5による電極合剤12・12の均一性の評価について説明する。
【0034】
評価装置5は、上部センサ2及び下部センサ3と電気的に接続され、上部センサ2及び下部センサ3によって計測した電極合剤12・12の塗工質量及び塗工厚を取得し、予め記憶された評価用の閾値等に基づいて、電極合剤12・12の均一性を評価するものである。
ここで、電極合剤12・12の「均一性」とは、電極合剤12・12における活物質、導電助剤、及び結着剤等の複数の材料が均一に散在するように、電極合剤12・12が集電体11に塗工されているか否かの指標であり、本実施形態において塗工質量、塗工厚等によって具体的な数値として示されるものである。
【0035】
図2に示すように、上部センサ2及び下部センサ3が電極10の幅方向における所定範囲内(電極合剤12・12が塗工されている範囲内)で往復移動しながら、図示しないローラ等の搬送手段によって搬送される電極10における電極合剤12・12の複数箇所における塗工質量及び塗工厚を連続的に計測する。これらの上部センサ2及び下部センサ3によって計測された電極合剤12・12の塗工質量及び塗工厚は、評価装置5に送信される。
【0036】
評価装置5は、上部センサ2及び下部センサ3から送信された電極合剤12・12の塗工質量[g/cm]及び塗工厚[μm]から電極合剤12・12の所定箇所における単位体積あたりの質量(以下、「塗工密度」と記す。)[g/cm]を算出する。
電極合剤12・12の塗工密度は、以下の数1に基づいて算出される。
【0037】
【数1】

【0038】
評価装置5は、算出された電極合剤12・12の塗工密度と、予め記憶された評価用の閾値等とを比較することで、その良否を判定する。つまり、評価装置5において、電極合剤12・12の塗工密度は、電極合剤12・12の均一性の代替値とされ、電極合剤12・12の塗工密度を基に電極合剤12・12の均一性を評価する。
【0039】
以上のように、超音波センサ20によって計測された電極合剤12・12の塗工質量、及びレーザ変位計30・50によって計測された電極合剤12・12の塗工厚から算出された電極合剤12・12の塗工密度が電極合剤12・12の均一性の代替値とされる。
これにより、電極合剤12・12が不均一と判定された場合には、電極合剤12・12の塗工質量及び塗工厚を参照することで、電極合剤12・12の不均一の要因が電極合剤12・12の厚みの変化によるものであるか、又は電極合剤12・12における複数の材料の混合比率の変化によるものであるかを判断して、詳細に電極合剤12・12の均一性を評価することが可能となる。
したがって、これらの情報を電極10の製造工程における集電体11の表面に電極合剤12・12を塗工する工程等にフィードバックすることで、電極合剤12・12の均一性を担保し、電極10の性能のばらつきを低減することができる。
【0040】
更に、電極合剤12・12の塗工密度の評価に加えて、電極合剤12・12の塗工質量及び塗工厚を予め記憶された評価用の閾値等と比較することで、電極合剤12・12の均一性を評価しても良い。
これにより、更に詳細に電極合剤12・12の均一性を評価することが可能となる。
【0041】
なお、検査装置1による電極10における電極合剤12・12の均一性の検査は、電極10の製造工程の最後で行うことが好ましい。詳細には、集電体11に電極合剤12を塗工した直後等では、電極合剤12に含まれる水や溶媒等の影響により精度良く電極合剤12の塗工質量及び塗工厚を計測できないため、電極合剤12を乾燥させてプレスした後に検査装置1による検査を行うことが好ましい。
また、本実施形態においては、二つのレーザ変位計を設けたが、レーザ変位計を一つとする構成としても良い。ただし、この場合、検査装置1による検査対象は、電極合剤12が集電体11の片面に塗工された電池電極に限定される。
【符号の説明】
【0042】
1 検査装置
2 上部センサ
3 下部センサ
5 評価装置
10 電極
11 集電体
12 電極合剤
20 超音波センサ(第一センサ)
30、50 レーザ変位計(第二センサ)
40、60 ホルダ(保持部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池電極に塗工される電極合剤の均一性を検査する検査装置であって、
前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量を計測する第一センサと、
前記電極合剤の所定箇所における厚みを計測する第二センサと、
前記第一センサ及び第二センサを保持する保持部材と、を備え、
前記第一センサ及び第二センサによって前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みを同時に計測し、
前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みに基づいて前記電極合剤の均一性を評価する検査装置。
【請求項2】
前記保持部材における前記電池電極に対向する表面には、球面状の凹部が形成され、
前記凹部に前記第一センサ及び第二センサが配置される請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記電極合剤の均一性の評価は、
前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みに基づいて算出される塗工密度を所定の値と比較することによって行われる請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記電極合剤の均一性の評価は、
前記塗工密度の評価に加えて、前記電極合剤の所定箇所における単位面積あたりの質量及び厚みを、それぞれ所定の値と比較することによって行われる請求項3に記載の検査装置。
【請求項5】
前記第一センサは、透過型の超音波センサであり、
前記第二センサは、レーザ変位計である請求項1〜4の何れか一項に記載の検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−29084(P2011−29084A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−175647(P2009−175647)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000243881)名古屋電機工業株式会社 (107)
【Fターム(参考)】