説明

検索支援装置

【課題】画面遷移を行うことなく、検索履歴もしくは候補文字列による検索結果をタイトルと要約等に分割し、ユーザの操作に応じて部分的に表示することで、検索操作を効率的に支援する。
【解決手段】入力欄から検索履歴表示要求もしくは文字入力を受け付けた場合に、検索履歴情報もしくは入力補助情報を取得する手段と、取得した前記検索履歴情報もしくは前記入力補助情報に基づいて、検索履歴リストもしくは入力候補リストを前記入力欄に並べて表示する手段と、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストから選択された項目についての検索結果を取得する手段と、取得した前記検索結果に基づいて、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストに並べて検索結果リストを表示する手段と、前記検索結果リストから選択された項目についての要約を前記検索結果リストに並べて表示する手段とをクライアント端末において実現するスクリプトを埋め込んだページデータを提供する手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等における検索操作を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット検索において、ユーザはいろいろなキーワードを用いて検索を行なう。欲しい検索結果が得られるまでキーワードを試行錯誤して変え、何回も検索することがよくある。また、検索結果に基づいて閲覧した話題から色々なキーワードに興味が移る場合もある(例えば、「××」「英語」をキーワードに「××が英語を公用語に」を検索した場合に「当社は英語を公用語にしないと□□□社長」という見出しのニュース記事が掲載されたページが見つかり、「□□□」をキーワードにして検索を行って「□□□社長の○○○○」といった記事のページを閲覧する等)。
【0003】
いろいろなページを見てまわった後に、過去の検索結果を再度見たいという要求はよくあることで、それを実現するには、同じキーワードを入力なければならず、煩雑であるとともに同じキーワードを正確に思い出せない場合もある。また、入力したキーワードにより検索を行って検索結果画面を表示させなければならず、今見ているサイトのページから遷移することが必要であった。
【0004】
そこで、検索履歴を記憶しておくサービスが提供されているが、これも結局過去に検索したキーワードを選択したら、そのキーワードでの検索結果画面に遷移する必要があった。
【0005】
特許文献1には、検索結果リストを別領域に表示するユーザインタフェースが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO 2009/150730 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、従来は検索を行う場合、検索キーワード入力画面と検索結果画面とを行き来しなければならず、画面遷移のための待ち時間が馬鹿にならなかった。また、所定のページを表示したまま、そのページを軸足にして検索を行いたいところであるが、画面遷移のために軸足が定まらず(別ウインドウで検索を行っても検索結果画面は大きな面積を占めるため元のウインドウを覆い隠してしまう)、思考が乱れ、何を検索しようとしていたのかがわからなくなることもしばしばあった。
【0008】
同様な問題は、入力補助機能(文字列の一部を入力するとその文字列から始まる候補文字列が表示される機能)を用いる場合にも存在するものであった。
【0009】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、画面遷移を行うことなく、検索履歴もしくは候補文字列による検索結果をタイトルと要約等に分割し、ユーザの操作に応じて部分的に表示することで、検索操作を効率的に支援することのできる検索支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、入力欄から検索履歴表示要求もしくは文字入力を受け付けた場合に、検索履歴情報もしくは入力補助情報を取得する手段と、取得した前記検索履歴情報もしくは前記入力補助情報に基づいて、検索履歴リストもしくは入力候補リストを前記入力欄に並べて表示する手段と、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストから選択された項目についての検索結果を取得する手段と、取得した前記検索結果に基づいて、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストに並べて検索結果リストを表示する手段と、前記検索結果リストから選択された項目についての要約を前記検索結果リストに並べて表示する手段とをクライアント端末において実現するスクリプトを埋め込んだページデータを提供する手段を備える検索支援装置を要旨としている。
【0011】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の検索支援装置において、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストから選択された項目または前記検索結果リストから選択された項目について関連する広告情報を取得する手段と、取得した前記広告情報に基づいて広告を表示する手段とを前記スクリプトにより実現するようにすることができる。
【0012】
また、請求項3に記載されるように、クライアント端末を構成するコンピュータを、入力欄から検索履歴表示要求もしくは文字入力を受け付けた場合に、検索履歴情報もしくは入力補助情報を取得する手段、取得した前記検索履歴情報もしくは前記入力補助情報に基づいて、検索履歴リストもしくは入力候補リストを前記入力欄に並べて表示する手段、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストから選択された項目についての検索結果を取得する手段、取得した前記検索結果に基づいて、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストに並べて検索結果リストを表示する手段、前記検索結果リストから選択された項目についての要約を前記検索結果リストに並べて表示する手段として機能させる検索支援制御プログラムとして構成することができる。
【0013】
また、請求項4に記載されるように、請求項3に記載の検索支援制御プログラムにおいて、当該検索支援制御プログラムは、ブラウザに組み込んで使用するツールバーであるものとすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の検索支援装置にあっては、画面遷移を行うことなく、検索履歴もしくは候補文字列による検索結果をタイトルと要約等に分割し、ユーザの操作に応じて部分的に表示することで、検索操作を効率的に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図2】検索履歴データベースのデータ構造例を示す図である。
【図3】検索インデックスデータベースのデータ構造例を示す図である。
【図4】広告情報データベースのデータ構造例を示す図である。
【図5】クライアント端末、ポータルサーバ、検索サーバ、広告サーバおよび一般Webサーバのハードウェア構成例を示す図である。
【図6】第1の実施形態の処理例を示すシーケンス図である。
【図7】画面例を示す図(その1)である。
【図8】画面例を示す図(その2)である。
【図9】画面例を示す図(その3)である。
【図10】画面例を示す図(その4)である。
【図11】画面例を示す図(その5)である。
【図12】画面例を示す図(その6)である。
【図13】画面例を示す図(その7)である。
【図14】本発明の第2の実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図15】入力補助情報データベースのデータ構造例を示す図である。
【図16】第2の実施形態の処理例を示すシーケンス図である。
【図17】キーワード入力補助の画面例を示す図(その1)である。
【図18】キーワード入力補助の画面例を示す図(その2)である。
【図19】キーワード入力補助の画面例を示す図(その3)である。
【図20】キーワード入力補助の画面例を示す図(その4)である。
【図21】キーワード入力補助の画面例を示す図(その5)である。
【図22】キーワード入力補助の画面例を示す図(その6)である。
【図23】キーワード入力補助の画面例を示す図(その7)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
第1の実施形態は、検索履歴の表示に適用した例である。
【0018】
図1は本発明の第1の実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0019】
図1において、インターネット等のネットワーク1には、クライアント端末2とポータルサーバ3と検索サーバ4と広告サーバ5と一般Webサーバ6とが接続されている。
【0020】
クライアント端末2には、一般的なブラウザ(Webブラウザ)21と、モニタ、マウス、キーボード、タッチパネル等の入出力デバイス22とが設けられている。ブラウザ21は、インターネットの標準プロトコルであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等に従い、HTML(Hyper Text Markup Language)等の言語で記述されたページデータの要求・取得・表示およびフォームデータの送信等を行う機能を有している。
【0021】
また、ブラウザ21は、ページデータ取得・表示部211と検索履歴情報管理部212と検索履歴リスト表示部213と検索結果情報取得部214と検索結果リスト表示部215と要約表示部216と広告情報取得部217と広告表示部218とを備えている。
【0022】
ページデータ取得・表示部211は、ブラウザ21の基本機能により、ポータルサーバ3のページデータ提供部31からJavascript等のスクリプト(プログラム)を含んだHTML等で記述されたページデータを取得し、そのページデータに従って画面を表示する。検索履歴情報管理部212、検索履歴リスト表示部213、検索結果情報取得部214、検索結果リスト表示部215、要約表示部216、広告情報取得部217、広告表示部218の機能は、上記のスクリプトがブラウザ21の基本機能を利用することにより実現される。なお、ページデータに含まれるスクリプトに代えて、クライアント端末2にインストールするプラグイン等のプログラムにより実現してもよい。
【0023】
検索履歴情報管理部212は、クライアント端末2のユーザの検索履歴情報(検索に用いられたキーワードを時間的に近い順等に保持したデータ)を、内部的に保持するか、検索サーバ4の検索履歴情報管理部41により検索履歴データベース401から取得する機能を有している。すなわち、検索履歴情報管理部212は、検索キーワード入力欄のプルダウンボタンがユーザにより押されたり、キーワード入力欄にカーソルが移動したりしたのを検出すると、内部もしくは検索サーバ4の検索履歴情報管理部41からユーザの検索履歴情報を取得する機能を有している。また、検索履歴情報管理部212は、検索キーワード入力欄にユーザによりキーワードが入力されて検索が行われた場合に、そのキーワードを内部的に検索履歴情報として保持し、もしくは、検索サーバ4の検索履歴情報管理部41に送信して、検索履歴データベース401に登録する機能を有している。なお、キーワード入力欄はブラウザ上(ページ内)だけでなく、ウィジット内、アプリケーション内に設けられたものも含む。
【0024】
検索履歴リスト表示部213は、検索履歴情報管理部212により取得された検索履歴情報に基づき、キーワード入力欄の下に検索履歴リストをプルダウンメニューとして項目を選択可能に表示する機能を有している。
【0025】
検索結果情報取得部214は、ユーザによる検索履歴リストからの項目の選択を検出し、選択された項目を検索クエリとして、検索サーバ4の検索部42に検索を要求し、検索結果情報(検索結果のURL(Uniform Resource Locator)リンク付きのタイトル情報、要約文(検索対象ページからの検索キーワードが含まれるテキストの抜き書きであるスニペットや検索対象ページの要約)情報を含む)を取得する機能を有している。
【0026】
検索結果リスト表示部215は、検索結果情報取得部214により取得された検索結果情報に基づき、検索履歴リストの例えば横に検索結果リストの項目を選択可能に表示する機能を有している。
【0027】
要約表示部216は、ユーザによる検索結果リストからの項目の選択を検出し、選択された項目に対応する要約情報を検索結果情報から取得し、検索結果リストの例えば横に要約を表示する機能を有している。
【0028】
広告情報取得部217は、検索履歴リストもしくは検索結果リストからユーザにより選択された項目に対応する広告情報を広告サーバ5の広告情報提供部51から取得する機能を有している。ユーザにより検索結果リストから選択された項目に代え、もしくは、それと並行して、対応する要約に含まれる語句を例えば形態素解析のような言語処理技術により解析し、当該語句に基づいて広告サーバ5の広告情報提供部51から広告情報を取得してもよい。
【0029】
広告表示部218は、広告情報取得部217により取得された広告情報に基づき、検索履歴リスト、検索結果リストもしくは要約の例えば下に広告を表示する機能を有している。
【0030】
ポータルサーバ3は、ブラウザ21のページデータ取得・表示部211からの要求に応じてスクリプトを含んだページデータを返送するページデータ提供部31を備えている。
【0031】
検索サーバ4は、ブラウザ21の検索履歴情報管理部212からの要求に応じて検索履歴データベース401に格納された検索履歴情報を返送する検索履歴情報管理部41と、ブラウザ21の検索結果情報取得部214からの要求に応じて検索インデックスデータベース402を検索して検索結果情報を返送する検索部42とを備えている。
【0032】
図2は検索履歴データベース401のデータ構造例を示す図であり、ユーザを特定するユーザIDもしくはクッキー情報に対応付けて検索履歴のキーワードが格納されている。
【0033】
図3は検索インデックスデータベース402のデータ構造例を示す図であり、検索キーワードに対応付けて、検索結果のタイトル(URLリンクを含む)と要約が格納されている。
【0034】
図1に戻り、広告サーバ5は、ブラウザ21の広告情報取得部217からの要求に応じて広告情報データベース501を検索して広告情報を返送する広告情報提供部51を備えている。
【0035】
図4は広告情報データベース501のデータ構造例を示す図であり、キーワードに対応付けて広告情報が保持されている。
【0036】
図1に戻り、一般Webサーバ6は、検索結果から閲覧されるサイトのサーバである。
【0037】
図5はクライアント端末2、ポータルサーバ3、検索サーバ4、広告サーバ5および一般Webサーバ6のハードウェア構成例を示す図である。
【0038】
図5において、各装置(クライアント端末2、ポータルサーバ3、検索サーバ4、広告サーバ5、一般Webサーバ6)は、システムバス91に接続されたCPU(Central Processing Unit)92、ROM(Read Only Memory)93、RAM(Random Access Memory)94、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)95、I/F(Interface)96と、I/F96に接続された、キーボード、マウス、モニタ、CD/DVD(Compact Disk/Digital Versatile Disk)ドライブ等のI/O(Input/Output Device)97、HDD(Hard Disk Drive)98、NIC(Network Interface Card)99を備えている。Mはプログラムもしくはデータが格納されたCD/DVD等のメディア(記録媒体)である。なお、各装置は単体のコンピュータ装置で構成される必要はなく、複数のコンピュータ装置による複合装置であってもよい。
【0039】
以下、上記の実施形態の動作について説明する。
【0040】
図6は第1の実施形態の処理例を示すシーケンス図である。
【0041】
図6において、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作し、ポータルサーバ3のURLの入力等を行うことで、ページデータ取得・表示部211からポータルサーバ3に対してページ要求を行う(ステップS101)。
【0042】
これを受け、ポータルサーバ3のページデータ提供部31はスクリプトを含んだページデータを返送する(ステップS102)。
【0043】
クライアント端末2のブラウザ21のページデータ取得・表示部211は、取得したページデータに基づいてページを表示する(ステップS103)。ページデータの表示と並行して、ページデータに含まれたスクリプトが実行可能状態となる。図7は表示されるページの画面例を示しており、キーワード入力欄I1とプルダウンボタンI2と検索ボタンI3とが含まれている。
【0044】
図6に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、検索履歴表示要求を行う(ステップS104)。具体的には、図8に示すように、プルダウンボタンI2にカーソルCを合わせてクリックすることにより検索履歴表示要求を行う。キーワード入力欄I1にカーソルが移動したことにより検索履歴表示要求が行われたものとしてもよい。
【0045】
図6に戻り、クライアント端末2のブラウザ21の検索履歴情報管理部212は、内部に検索履歴情報を保持する場合には、その検索履歴情報を検索履歴リスト表示部213に引き渡す。
【0046】
内部に検索履歴情報を保持しない場合、検索履歴情報管理部212は、検索サーバ4に対してユーザを特定するユーザID等を伴った検索履歴情報要求を行う(ステップS105)。検索サーバ4の検索履歴情報管理部41は、検索履歴データベース401を検索して該当するユーザの検索履歴情報を取得し(ステップS106)、クライアント端末2に返送する(ステップS107)。検索サーバ4から検索履歴情報を取得した検索履歴情報管理部212は、その検索履歴情報を検索履歴リスト表示部213に引き渡す。
【0047】
クライアント端末2のブラウザ21の検索履歴リスト表示部213は、検索履歴情報管理部212から引き渡された検索履歴情報に基づいて検索履歴リストを表示する(ステップS108)。図9はキーワード入力欄I1の下に連続して検索履歴リストI4が表示された状態を示している。
【0048】
図6に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、検索履歴リストから検索履歴項目選択を行う(ステップS109)。図10は検索履歴リストI4にカーソルCを重ねることで項目I5が選択された状態を示している。
【0049】
図6に戻り、クライアント端末2のブラウザ21の検索結果情報取得部214は、ユーザによる検索履歴項目選択が行われると、検索サーバ4に対して、ユーザにより選択された項目のキーワードを伴った検索要求を行う(ステップS110)。検索サーバ4の検索部42は、検索インデックスデータベース402を検索して検索結果情報を取得し(ステップS111)、クライアント端末2に返送する(ステップS112)。検索サーバ4から検索結果情報を取得した検索結果情報取得部214は、その検索結果情報を検索結果リスト表示部215に引き渡す。
【0050】
また、クライアント端末2のブラウザ21の広告情報取得部217は、広告サーバ5に対して、ユーザにより選択された項目のキーワードを伴った広告検索要求を行う(ステップS113)。広告サーバ5の広告情報提供部51は、広告情報データベース501を検索して広告情報を取得し(ステップS114)、クライアント端末2に返送する(ステップS115)。広告サーバ5から広告情報を取得した広告情報取得部217は、その広告情報を広告表示部218に引き渡す。なお、この段階での広告情報の取得は行わなくてもよい。
【0051】
クライアント端末2のブラウザ21の検索結果リスト表示部215は、検索結果情報取得部214から引き渡された検索結果情報に基づいて検索結果リストを表示し(ステップS116)、広告表示部218は、広告情報取得部217から引き渡された広告情報に基づいて広告を表示する(ステップS117)。図11は検索履歴リストI4の横に並べて検索結果リストI6が表示され、検索履歴リストI4と検索結果リストI6の下に広告I7が表示された状態を示している。
【0052】
図6に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、検索結果リストから検索結果項目選択を行う(ステップS118)。図12は検索結果リストI6にカーソルCを重ねることで項目I8が選択された状態を示している。なお、検索結果リストI6が表示された状態(図11)においてデフォルト(規定値)で先頭の項目が選択された状態としておくことで、図12の状態に即座に移行させることもできる。
【0053】
図6に戻り、クライアント端末2のブラウザ21の広告情報取得部217は、ユーザによる検索結果項目選択が行われると、広告サーバ5に対して、ユーザにより選択された項目のキーワードを伴った広告検索要求を行う(ステップS119)。広告サーバ5の広告情報提供部51は、広告情報データベース501を検索して広告情報を取得し(ステップS120)、クライアント端末2に返送する(ステップS121)。広告サーバ5から広告情報を取得した広告情報取得部217は、その広告情報を広告表示部218に引き渡す。なお、この段階での広告情報の取得は行わなくてもよい。
【0054】
クライアント端末2のブラウザ21の要約表示部216は、既に検索結果リスト表示部215から引き渡された検索結果情報に含まれる要約情報のうち、ユーザにより選択された検索結果リストの項目に対応する要約情報に基づいて要約を表示する(ステップS122)。また、クライアント端末2のブラウザ21の広告表示部218は、広告情報取得部217から引き渡された広告情報に基づいて広告を表示する(ステップS123)。図13は検索結果リストI6の横に並べて要約I9が表示された状態を示している。この例では、新たな広告の表示は行われないものとしている。1回目の広告表示(ステップS117)と2回目の広告表示(ステップS123)の両者を行う場合、例えば、1回目の広告に置き換えて表示してもよいし、1回目の広告に追加して表示してもよい。
【0055】
図6に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、検索結果リストから項目のクリックを行うことで検索結果項目選択確定を行うと(ステップS124)、クライアント端末2のブラウザ21の基本機能により、検索結果リストの項目に付されたURLリンクに基づいて該当する一般Webサーバ6にページ要求が行われ(ステップS125)、一般Webサーバ6からクライアント端末2にページデータが返送されることにより(ステップS126)、クライアント端末2においてページが表示される(ステップS127)。
【0056】
<第2の実施形態>
第2の実施形態は、入力補助に適用した例である。
【0057】
図14は本発明の第2の実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0058】
図14において、インターネット等のネットワーク1には、クライアント端末2とポータルサーバ3と検索サーバ4と広告サーバ5と一般Webサーバ6とが接続されている。
【0059】
クライアント端末2には、一般的なブラウザ21と、モニタ、マウス、キーボード、タッチパネル等の入出力デバイス22とが設けられている。ブラウザ21は、インターネットの標準プロトコルであるHTTP等に従い、HTML等の言語で記述されたページデータの要求・取得・表示およびフォームデータの送信等を行う機能を有している。
【0060】
また、ブラウザ21は、ページデータ取得・表示部211と入力補助情報管理部212'と入力候補リスト表示部213'と検索結果情報取得部214と検索結果リスト表示部215と要約表示部216と広告情報取得部217と広告表示部218とを備えている。
【0061】
ページデータ取得・表示部211は、ブラウザ21の基本機能により、ポータルサーバ3のページデータ提供部31からJavascript等のスクリプト(プログラム)を含んだHTML等で記述されたページデータを取得し、そのページデータに従って画面を表示する。入力補助情報管理部212'、入力候補リスト表示部213'、検索結果情報取得部214、検索結果リスト表示部215、要約表示部216、広告情報取得部217、広告表示部218の機能は、上記のスクリプトがブラウザ21の基本機能を利用することにより実現される。なお、ページデータに含まれるスクリプトに代えて、クライアント端末2にインストールするプラグイン等のプログラムにより実現してもよい。
【0062】
入力補助情報管理部212'は、クライアント端末2のユーザによる入力しかけの文字列に対応する候補文字列を含む入力補助情報を、検索サーバ4の入力補助情報管理部41'により入力補助情報データベース401'から取得する機能を有している。すなわち、入力補助情報管理部212'は、検索キーワード入力欄に文字列が入力されると、検索サーバ4の入力補助情報管理部41'から入力補助情報を取得する機能を有している。なお、キーワード入力欄はブラウザ上(ページ内)だけでなく、ウィジット内、アプリケーション内に設けられたものも含む。
【0063】
入力候補リスト表示部213'は、入力補助情報管理部212'により取得された入力補助情報に基づき、キーワード入力欄の下に入力候補リストをプルダウンメニューとして項目を選択可能に表示する機能を有している。
【0064】
検索結果情報取得部214は、ユーザによる入力候補リストからの項目の選択を検出し、選択された項目を検索クエリとして、検索サーバ4の検索部42に検索を要求し、検索結果情報(検索結果のURLリンク付きのタイトル情報、要約文を取得する機能を有している。
【0065】
検索結果リスト表示部215は、検索結果情報取得部214により取得された検索結果情報に基づき、入力候補リストの例えば横に検索結果リストの項目を選択可能に表示する機能を有している。
【0066】
要約表示部216は、ユーザによる検索結果リストからの項目の選択を検出し、選択された項目に対応する要約情報を検索結果情報から取得し、検索結果リストの例えば横に要約を表示する機能を有している。
【0067】
広告情報取得部217は、入力候補リストもしくは検索結果リストからユーザにより選択された項目に対応する広告情報を広告サーバ5の広告情報提供部51から取得する機能を有している。ユーザにより検索結果リストから選択された項目に代え、もしくは、それと並行して、対応する要約に含まれる語句を例えば形態素解析のような言語処理技術により解析し、当該語句に基づいて広告サーバ5の広告情報提供部51から広告情報を取得してもよい。
【0068】
広告表示部218は、広告情報取得部217により取得された広告情報に基づき、入力候補リスト、検索結果リストもしくは要約の例えば下に広告を表示する機能を有している。
【0069】
ポータルサーバ3は、ブラウザ21のページデータ取得・表示部211からの要求に応じてスクリプトを含んだページデータを返送するページデータ提供部31を備えている。
【0070】
検索サーバ4は、ブラウザ21の入力補助情報管理部212'からの要求に応じて入力補助情報データベース401'に格納された入力補助情報を返送する入力補助情報管理部41'と、ブラウザ21の検索結果情報取得部214からの要求に応じて検索インデックスデータベース402を検索して検索結果情報を返送する検索部42とを備えている。
【0071】
図15は入力補助情報データベース401'のデータ構造例を示す図であり、入力文字列に対応付けて候補文字列が格納されている。検索インデックスデータベース402は図3に示したのと同様である。
【0072】
図14に戻り、広告サーバ5は、ブラウザ21の広告情報取得部217からの要求に応じて広告情報データベース501を検索して広告情報を返送する広告情報提供部51を備えている。広告情報データベース501は図4に示したのと同様である。
【0073】
図14に戻り、一般Webサーバ6は、検索結果から閲覧されるサイトのサーバである。
【0074】
図16は第2の実施形態の処理例を示すシーケンス図である。
【0075】
図16において、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作し、ポータルサーバ3のURLの入力等を行うことで、ページデータ取得・表示部211からポータルサーバ3に対してページ要求を行う(ステップS201)。
【0076】
これを受け、ポータルサーバ3のページデータ提供部31はスクリプトを含んだページデータを返送する(ステップS202)。
【0077】
クライアント端末2のブラウザ21のページデータ取得・表示部211は、取得したページデータに基づいてページを表示する(ステップS203)。ページデータの表示と並行して、ページデータに含まれたスクリプトが実行可能状態となる。図17は表示されるページの画面例を示しており、キーワード入力欄I11と検索ボタンI13とが含まれている。
【0078】
図16に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、文字入力を行う(ステップS204)。具体的には、図18に示すように、キーワード入力欄I11に例えば「あ」という文字を入力する。
【0079】
図16に戻り、クライアント端末2のブラウザ21の入力補助情報管理部212'は、検索サーバ4に対して入力文字列を伴った入力補助情報要求を行う(ステップS205)。検索サーバ4の入力補助情報管理部41'は、入力補助情報データベース401'を検索して入力文字列に対応する入力補助情報を取得し(ステップS206)、クライアント端末2に返送する(ステップS207)。検索サーバ4から入力補助情報を取得した入力補助情報管理部212'は、その入力補助情報を入力候補リスト表示部213'に引き渡す。
【0080】
クライアント端末2のブラウザ21の入力候補リスト表示部213'は、入力補助情報管理部212'から引き渡された入力補助情報に基づいて入力候補リストを表示する(ステップS208)。図19はキーワード入力欄I11の下に連続して入力候補リストI14が表示された状態を示している。
【0081】
図16に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、入力候補リストから入力候補項目選択を行う(ステップS209)。図20は入力候補リストI14にカーソルCを重ねることで項目I15が選択された状態を示している。
【0082】
図16に戻り、クライアント端末2のブラウザ21の検索結果情報取得部214は、ユーザによる入力候補項目選択が行われると、検索サーバ4に対して、ユーザにより選択された項目のキーワードを伴った検索要求を行う(ステップS210)。検索サーバ4の検索部42は、検索インデックスデータベース402を検索して検索結果情報を取得し(ステップS211)、クライアント端末2に返送する(ステップS212)。検索サーバ4から検索結果情報を取得した検索結果情報取得部214は、その検索結果情報を検索結果リスト表示部215に引き渡す。
【0083】
また、クライアント端末2のブラウザ21の広告情報取得部217は、広告サーバ5に対して、ユーザにより選択された項目のキーワードを伴った広告検索要求を行う(ステップS213)。広告サーバ5の広告情報提供部51は、広告情報データベース501を検索して広告情報を取得し(ステップS214)、クライアント端末2に返送する(ステップS215)。広告サーバ5から広告情報を取得した広告情報取得部217は、その広告情報を広告表示部218に引き渡す。なお、この段階での広告情報の取得は行わなくてもよい。
【0084】
クライアント端末2のブラウザ21の検索結果リスト表示部215は、検索結果情報取得部214から引き渡された検索結果情報に基づいて検索結果リストを表示し(ステップS216)、広告表示部218は、広告情報取得部217から引き渡された広告情報に基づいて広告を表示する(ステップS217)。図21は入力候補リストI14の横に並べて検索結果リストI16が表示され、入力候補リストI14と検索結果リストI16の下に広告I17が表示された状態を示している。
【0085】
図16に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、検索結果リストから検索結果項目選択を行う(ステップS218)。図22は検索結果リストI16にカーソルCを重ねることで項目I18が選択された状態を示している。なお、検索結果リストI16が表示された状態(図21)においてデフォルトで先頭の項目が選択された状態としておくことで、図22の状態に即座に移行させることもできる。
【0086】
図16に戻り、クライアント端末2のブラウザ21の広告情報取得部217は、ユーザによる検索結果項目選択が行われると、広告サーバ5に対して、ユーザにより選択された項目のキーワードを伴った広告検索要求を行う(ステップS219)。広告サーバ5の広告情報提供部51は、広告情報データベース501を検索して広告情報を取得し(ステップS220)、クライアント端末2に返送する(ステップS221)。広告サーバ5から広告情報を取得した広告情報取得部217は、その広告情報を広告表示部218に引き渡す。なお、この段階での広告情報の取得は行わなくてもよい。
【0087】
クライアント端末2のブラウザ21の要約表示部216は、既に検索結果リスト表示部215から引き渡された検索結果情報に含まれる要約情報のうち、ユーザにより選択された検索結果リストの項目に対応する要約情報に基づいて要約を表示する(ステップS222)。また、クライアント端末2のブラウザ21の広告表示部218は、広告情報取得部217から引き渡された広告情報に基づいて広告を表示する(ステップS223)。図23は検索結果リストI16の横に並べて要約I19が表示された状態を示している。この例では、新たな広告の表示は行われないものとしている。1回目の広告表示(ステップS217)と2回目の広告表示(ステップS223)の両者を行う場合、例えば、1回目の広告に置き換えて表示してもよいし、1回目の広告に追加して表示してもよい。
【0088】
図16に戻り、クライアント端末2のユーザは、入出力デバイス22を操作することで、検索結果リストから項目のクリックを行うことで検索結果項目選択確定を行うと(ステップS224)、クライアント端末2のブラウザ21の基本機能により、検索結果リストの項目に付されたURLリンクに基づいて該当する一般Webサーバ6にページ要求が行われ(ステップS225)、一般Webサーバ6からクライアント端末2にページデータが返送されることにより(ステップS226)、クライアント端末2においてページが表示される(ステップS227)。
【0089】
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、画面遷移を行うことなく、検索履歴もしくは候補文字列による検索結果をタイトルと要約等に分割し、ユーザの操作に応じて部分的に表示することで、検索操作を効率的に支援することができる。
【0090】
また、上記の機能をブラウザのツールバーに組み込む(キーワード入力欄、プルダウンボタン、検索ボタン等を含む入力欄をツールバー内に配置する)ことにより、例えば検索キーワードの入力欄がないようなページ内で気になったキーワードについて検索をしたい場合でも、当該ページを表示したままにして検索を行うことができ、画面を効率的に利用することができる。
【0091】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0092】
1 ネットワーク
2 クライアント端末
21 ブラウザ
211 ページデータ取得・表示部
212 検索履歴情報管理部
212' 入力補助情報管理部
213 検索履歴リスト表示部
213' 入力候補リスト表示部
214 検索結果情報取得部
215 検索結果リスト表示部
216 要約表示部
217 広告情報取得部
218 広告表示部
22 入出力デバイス
3 ポータルサーバ
31 ページデータ提供部
4 検索サーバ
41 検索履歴情報管理部
41' 入力補助情報管理部
42 検索部
401 検索履歴データベース
401' 入力補助情報データベース
402 検索インデックスデータベース
5 広告サーバ
51 広告情報提供部
501 広告情報データベース
6 一般Webサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力欄から検索履歴表示要求もしくは文字入力を受け付けた場合に、検索履歴情報もしくは入力補助情報を取得する手段と、
取得した前記検索履歴情報もしくは前記入力補助情報に基づいて、検索履歴リストもしくは入力候補リストを前記入力欄に並べて表示する手段と、
前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストから選択された項目についての検索結果を取得する手段と、
取得した前記検索結果に基づいて、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストに並べて検索結果リストを表示する手段と、
前記検索結果リストから選択された項目についての要約を前記検索結果リストに並べて表示する手段と
をクライアント端末において実現するスクリプトを埋め込んだページデータを提供する手段を備えたことを特徴とする検索支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検索支援装置において、
前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストから選択された項目または前記検索結果リストから選択された項目について関連する広告情報を取得する手段と、
取得した前記広告情報に基づいて広告を表示する手段と
を前記スクリプトにより実現することを特徴とする検索支援装置。
【請求項3】
クライアント端末を構成するコンピュータを、
入力欄から検索履歴表示要求もしくは文字入力を受け付けた場合に、検索履歴情報もしくは入力補助情報を取得する手段、
取得した前記検索履歴情報もしくは前記入力補助情報に基づいて、検索履歴リストもしくは入力候補リストを前記入力欄に並べて表示する手段、
前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストから選択された項目についての検索結果を取得する手段、
取得した前記検索結果に基づいて、前記検索履歴リストもしくは前記入力候補リストに並べて検索結果リストを表示する手段、
前記検索結果リストから選択された項目についての要約を前記検索結果リストに並べて表示する手段
として機能させることを特徴とする検索支援制御プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載の検索支援制御プログラムにおいて、
当該検索支援制御プログラムは、ブラウザに組み込んで使用するツールバーであることを特徴とする検索支援制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−123603(P2012−123603A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273360(P2010−273360)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】