説明

樹脂シートハウスの骨格構造及び樹脂シートハウス

【課題】効率的且つ容易に形成され得る樹脂シートハウスの骨格構造を提供する。
【解決手段】複数の門型フレーム14と、長手方向に予め定められた間隔を隔てた固定部16を有し、該固定部16において各門型フレーム14の組付部62に組み付けられる複数の長手の連結部材12と、それら固定部16と組付部62との間に設けられて、該複数の門型フレーム14の位置決めを行う位置決め手段18,66と、該位置決め手段18,66により位置決めされた複数の門型フレーム14の組付部62に、連結部材12の固定部16を固定する固定手段70,72,74とを含んで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂シートハウスの骨格構造と樹脂シートハウスとに係り、特に、複数の門型フレームが、連結部材にて互いに連結されて形成された樹脂シートハウスの骨格の改良された構造と、そのような骨格を有する樹脂シートハウスの新規な構造とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、各種の農作物や園芸作物の促成栽培用施設、或いは各種の機械及び器具や、様々な物品等の収容施設等として、組立が簡易な樹脂シートハウスが利用されてきている。この樹脂シートハウスは、一般に、アーチ型やドーム型等の所謂門型を呈する複数のフレームを、互いに所定距離を隔てて並列に配置した状態で地上に立設して、骨格を形成し、この骨格の上からビニールシートやポリオレフィンシート等の樹脂シートを張設することにより、構成されている。
【0003】
ところで、このような樹脂シートハウスの一種として、例えば、下記特許文献1に示されるような骨格構造を有するものが、知られている。即ち、この樹脂シートハウスの骨格は、複数の門型フレームと、それらを互いに連結する連結部材とを有している。複数の門型フレームは、互いに所定距離を隔てて並列に配置した状態で地上に立設されるようになっている。連結部材は、それら複数の門型フレームのうちの互いに隣り合うもの同士の間に掛け渡されるように配置されている。そして、複数の凹部を備えた取付部材が、門型フレームと連結部材の連結部分に、それらに跨るように位置せしめられて、門型フレームと連結部材のそれぞれの側面に一体形成された突部が、取付部材の凹部内に圧入されている。これにより、取付部材が、門型フレームと連結部材とに取り付けられ、以て、かかる取付部材を介して、門型フレームと連結部材とが互いに連結されている。そうして、複数の門型フレーム同士が連結部材にて相互に連結されて、骨格が形成されているのである。
【0004】
このような樹脂シートハウスの骨格構造によれば、門型フレームと連結部材にそれぞれ一体形成された突部を、取付部材の凹部内に圧入するワンタッチの操作を行うだけで、門型フレームと連結部材とを容易に連結することが出来る。
【0005】
ところが、そのような従来の骨格構造では、互いに隣り合う門型フレーム同士が、それらの間にそれぞれ一つずつ位置せしめられた連結部材を介して連結されるものであるところから、骨格を形成する際に、互いに隣り合う門型フレーム同士の間の所定位置に、連結部材を一つずつ位置合わせして配置する面倒な作業を行った上で、それら複数の連結部材を各門型フレームにそれぞれ連結するための作業を更に行わなければならなかった。それ故、上記の如く、ワンタッチの操作で門型フレームと連結部材とが連結可能となっているにも拘わらず、骨格の形成作業が、未だ煩雑なものとなっていたのである。
【0006】
なお、そのような骨格の形成作業を効率的に行うには、例えば、連結部材として、該複数の門型フレームの互いの離間方向において、該複数(三つ以上)の門型フレームの全部に跨って延びる長手の部材を用いることが、容易に考えられる。しかしながら、そうした場合、互いに隣り合う門型フレーム同士間の間隔が不揃いとなって、骨格全体が、見栄えの悪いものとなるだけでなく、骨格の長さ方向において強度のバラツキが生ずる恐れもあったのである。
【0007】
【特許文献1】国際公開第2005/039270号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、複数の門型フレームが一定の距離を隔てて相互に連結されてなる骨格が、より効率的且つ容易に形成され得るように改良された樹脂シートハウスの骨格構造を提供することにある。また、本発明にあっては、そのような骨格構造を有する樹脂シートハウスを提供することをも、その解決課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本発明の態様を記載する。なお、以下の記載の態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体及び図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
本発明の第一の態様は、前記せる樹脂シートハウスの骨格構造に係る課題の解決のために、(a)互いに所定距離を隔てて並列に配置された状態で地上に立設される複数の門型フレームと、(b)該複数の門型フレームの互いの離間方向において、該複数の門型フレームの全部に跨って延びる剛性の長手部材からなり、且つその長手方向に一定の間隔を隔てた複数箇所に固定部を有する複数の連結部材と、(c)該連結部材が、前記複数の固定部において、前記複数の門型フレームのそれぞれに設けられた組付部に組み付けられた状態下で、該複数の門型フレームが、該連結部材の複数の固定部の互いに隣り合うもの同士の間の間隔と同一の間隔を隔てて位置するように、該複数の門型フレームの位置決めを行う、該連結部材の固定部と該門型フレームの組付部との間に設けられた位置決め手段と、(d)該位置決め手段により、前記複数の門型フレームが位置決めされた状態下で、前記連結部材の複数の固定部を該複数の門型フレームの組付部に固定する固定手段とを含み、前記複数の門型フレームに対する前記複数の連結部材の固定により、該複数の門型フレームを前記複数の連結部材にて相互に連結することによって骨格を構成した樹脂シートハウスの骨格構造を、その特徴とする。
【0011】
すなわち、このような態様によれば、連結部材が、互いに並列に離間配置された複数の門型フレームの全部に跨って延びる長手部材にて構成されているため、互いに隣り合う門型フレーム同士の間に、連結部材を一つずつ配置する作業から有利に開放され得る。
【0012】
また、本態様では、連結部材の固定部を、互いに離間配置された複数の門型フレームの組付部に組み付ける際に、位置決め手段にて、複数の門型フレームの位置決めを行うことにより、それら複数の門型フレームを一定の間隔を隔てて位置させるのに、面倒な位置合わせ作業等を行う必要が、効果的に解消され得る。
【0013】
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記連結部材の前記固定部に、該連結部材の長さ方向において互いに対向する二つの係合面が設けられて、該二つの係合面と、前記門型フレームの複数のものの互いの離間方向の両側に位置する前記組付部の二つの側面とにて、前記位置決め手段が構成され、そして、該門型フレームの組付部に対する該連結部材の固定部の組付状態下で、該二つの係合面が、該組付部の該二つの側面にそれぞれ係合せしめられることにより、該複数の門型フレームの前記位置決めが行われるようになっていることを、特徴とする。
【0014】
本態様によれば、位置決め手段が、比較的に簡略な構造をもって構成されて、複数の門型フレームの位置決めが、確実に行われ得る。
【0015】
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記連結部材の固定部と前記門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に、突起からなる第一位置決め部が設けられる一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該第一位置決め部が突入可能な孔部又は凹部からなる第二位置決め部が設けられて、前記位置決め手段が、それら第一位置決め突起と第二位置決め部とにて構成され、そして、該連結部材の固定部が、該門型フレームの組付部に組み付けられた状態下で、該第一位置決め部が該第二位置決め部内に突入せしめられることによって、該門型フレームの複数のものの長手方向の位置決めが行われるようになっていることを、特徴とする。
【0016】
本態様によっても、位置決め手段が、比較的に簡略な構造をもって構成されて、複数の門型フレームの位置決めが、確実に行われ得る。
【0017】
本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記門型フレームの組付部に対する前記連結部材の固定部の組付状態下で、該固定部を該組付部との間で挟持する挟持部材と、かかる挟持部材と該門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に設けられた突起からなる第一取付部と、それらのうちの何れか他方に設けられ、該第一取付部が圧入されることにより、該挟持部材を該組付部に取り付ける凹部又は筒部からなる第二取付部とを含んで、前記固定手段が構成され、そして、該挟持部材が、該固定部を該組付部との間で挟持した状態で、該第一取付部の該第二取付部内への圧入により、該挟持部材が該組付部に取り付けられることによって、該連結部材の固定部が該門型フレームの組付部に固定されるようになっていることを、特徴とする。
【0018】
本態様によれば、連結部材の固定部を各門型フレームの組付部に組み付けた状態下において、第一取付部を第二取付部内に圧入するだけのワンタッチの操作で、挟持部材の組付部への取付け、更には各門型フレームの組付部に対する連結部材の固定部の固定が、極めて容易に且つ迅速に行われ得る。それによって、骨格の形成時の作業性が、より効果的に高められ得る。
【0019】
本発明の第五の態様は、前記第四の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記門型フレームの組付部に取り付けられる前記挟持部材と前記連結部材の固定部のうちの少なくとも何れか一方に、突起からなる第三位置決め部が設けられる一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該第三位置決め部が突入可能な孔部又は凹部からなる第四位置決め部が設けられて、前記位置決め手段が、それら第三位置決め突起と第四位置決め部とにて構成され、そして、該連結部材の固定部が、前記門型フレームの組付部に組み付けられた状態下で、該第三位置決め部が該第四位置決め部内に突入せしめられることによって、該門型フレームの複数のものの長手方向の位置決めが行われるようになっていることを、特徴とする。
【0020】
このような態様によれば、各門型フレームの組付部に取り付けられる挟持部材に対して、連結部材の固定部との間で位置決め手段を構成する部材乃至は部位が形成されるようになる。そのため、各門型フレームの組付部に対して、かかる位置決め手段の構成部材や構成部位を直接に形成する必要がない。それ故、位置決め手段の構成部材や構成部位が、各門型フレームの組付部に対して一体形成等により直接に形成される場合に比して、各門型フレームの組付部、ひいては各門型フレーム全体の構造が、有利に簡略化簡素化され得ることとなる。なお、本態様では、門型フレームの組付部に取り付けられる挟持部材に、第三位置決め部と第四位置決め部のうちの少なくとも何れか一方が設けられるため、かかる挟持部材を介して、門型フレームの組付部と連結部材の固定部との間に、位置決め手段が設けられるようになっている。
【0021】
本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記連結部材の固定部と前記門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に、第一係止部が設けられる一方、該固定部の該組付部への組付状態下で、該第一係止部に係止して、該固定部と該組付部との組付状態の解消を阻止する第二係止部が、それら連結部材の固定部と門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか他方に設けられて、該第一係止部と該第二係止部とにて前記固定手段が構成され、そして、該第一係止部に対する該第二係止部の係止により、該固定部と該組付部との組付状態が維持されて、該連結部材が、該門型フレームに固定されるようになっていることを、特徴とする。
【0022】
本態様によれば、連結部材の固定部を各門型フレームの組付部に組み付ける際に、第二係止部を第一係止部に係止させるだけのワンタッチの操作で、挟持部材の組付部への取付け、更には各門型フレームの組付部に対する連結部材の固定部の固定が、極めて容易に且つ迅速に行われ得る。それによって、骨格の形成時の作業性が、より効果的に高められ得る。
【0023】
本発明の第七の態様は、前記第六の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記第二係止部が、弾性変形可能な支柱部と、該支柱部の先端に一体的に突設された係止爪とを有し、前記連結部材の固定部が前記門型フレームの組付部に組み付けられるときに、前記第一係止部が、該第二係止部の該爪部を押圧して、該支柱部を弾性変形させ、該第一係止部が該爪部を乗り越えたときに、該支柱部が復元されて、該爪部が、該第一係止部に係止されるようになっていることを、特徴とする。
【0024】
かかる態様によれば、第一係止部と第二係止部とが、比較的に簡略な構造において、確実に係止され、それにより、連結部材の固定部が、門型フレームの組付部に対して、確実に且つ容易に固定され得る。
【0025】
本発明の第八の態様は、前記第一乃至第七の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記連結部材の固定部と前記門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に、突起からなる第三取付部が設けられる一方、それらのうちの何れか他方に、該第三取付部が圧入される凹部又は筒部からなる第四取付部が設けられて、前記固定手段が、それら第三取付部と第四取付部とにて構成され、そして、該固定部が該組付部に組み付けられた状態下で、該第三取付部が該第四取付部内に圧入されることにより、該連結部材の固定部が該門型フレームの組付部に固定されるようになっていることを、特徴とする。
【0026】
本態様によれば、連結部材と門型フレームとは別個の独立した部材等を何等用いることなく、連結部材の固定部を門型フレームの組付部に固定することが出来る。これによって、部品点数が必要最小限に抑えられ、以て、骨格全体の構造が簡略化され得る。また、連結部材の固定部を各門型フレームの組付部に組み付ける操作と同時に、固定部を組付部に固定する操作が行われ得るようになり、以て、骨格の形成作業の効率化が、より有利に実現され得る。
【0027】
本発明の第九の態様は、前記第一乃至第八の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記門型フレームの組付部に、該門型フレームの複数のものの互いの離間方向に延びる凹溝が設けられ、該凹溝内に、前記連結部材の固定部が嵌入されることにより、該連結部材が該組付部に組み付けられるようになっていることを、特徴とする。
【0028】
このような態様によれば、連結部材の固定部が、各門型フレームの組付部に容易に組み付けられ得る。また、各門型フレームの組付部に対する連結部材の固定部の組付状態下で、かかる固定部が、門型フレームの組付部から側方に突出することが有利に解消されるか、若しくはその突出量が可及的に小さく為され得る。それによって、骨格の上から樹脂シートが張設された際に、各門型フレームの組付部に膨らみが生じ、そのために、樹脂シートにたるみ部分や重なり部分が発生してしまうようなことが、効果的に抑制され得る。
【0029】
本発明の第十の態様は、前記第一乃至第九の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記連結部材が、断面円形のパイプ部材にて構成されていることを、特徴とする。
【0030】
本態様によれば、連結部材が、十分に簡略な構造をもって構成され得る。また、そのような連結部材として、一般に広く使用される樹脂製のパイプや金属製のパイプ等が、有利に用いられ得る。
【0031】
本発明の第十一の態様は、前記第一乃至第九の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記連結部材が、互いに所定距離を隔てて対向して、平行に延びる長手の二つの平板部と、該二つの平板部の対向面間に、それら各平板部と直交するように位置せしめられた状態で、各平板部の長手方向に延出して、該二つの平板部を相互に連結する連結板部とを含んで構成されていることを、特徴とする。
【0032】
本態様によれば、例えば、前記せる第二の態様に係る構成を採用した場合において、二つの平板部に凹所等を設けることにより、かかる凹所の内側面のうちの連結部材の長手方向に対向する二つの内側面にて、組付部の二つの側面と共に位置決め手段を構成する二つの係合面が、より大きな係合面積を有して、容易に形成され得る。また、前記せる第七の態様や第八の態様に係る構成を採用した場合において、二つの平板部のうちの何れか一方が、特別な構造を何等付加することなく、そのまま、第一係止部として、有利に利用され得る。
【0033】
本発明の第十二の態様は、前記第一乃至第十一の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記門型フレームが、複数のフレーム部分に分割された分割構造を有し、且つそれら複数のフレーム部分のうちの互いに隣り合うもの同士が、それらの間に設けられた連結手段にて相互に連結されることにより、該門型フレームが構成されていることを、特徴とする。
【0034】
このような態様によれば、たとえ門型フレームが大型のものであっても、複数のフレーム部分を相互に連結する前の状態において、小型、コンパクト化することが出来る。それによって、複数のフレーム部分に分割された門型フレームの持ち運びが容易となり、また、収納スペースの省スペース化も有利に図られ得る。
【0035】
本発明の第十三の態様は、前記第十二の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記門型フレームが、所定長さを有する一対の脚部と、該一対の脚部の長さ方向の一端部同士を互いに連結する連結部とからなると共に、それら一対の脚部と連結部とが、長手の第一フレーム部分をそれぞれ有し、且つ各脚部の第一フレーム部分と、該連結部の第一フレーム部分とが、湾曲乃至は屈曲して延びる第二フレーム部分を間に挟んで位置せしめられ、そして、それら第一フレーム部分と第二フレーム部分のうちの互いに隣り合うもの同士が、前記連結手段にて相互に連結されていることを、特徴とする。
【0036】
本態様によれば、互いに種類が異なる第一及び第二の2種類のフレーム部分を用いただけの簡略な構造で、門型フレームが構成され得る。
【0037】
本発明の第十四の態様は、前記第十三の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記第一フレーム部分の長さ方向の両側端部のうちの少なくとも何れか一端部と、前記第二フレーム部分の長さ方向の両側端部のうちの少なくとも何れか一端部とに対して、該長さ方向と直角な方向に延びる嵌合溝が設けられる一方、該第一フレーム部分の両側端部のうちの少なくとも何れか他端部と、該第二フレーム部分の両側端部のうちの少なくとも何れか他端部とに対して、該嵌合溝内に嵌入可能な嵌合突起が設けられ、更に、該嵌合溝の開口部側の内側面と該嵌合突起の先端側の外側面とに、それぞれ係合凸部が設けられて、前記連結手段が、該係合凸部をそれぞれ有する該嵌合溝と該嵌合突起とにて構成され、そして、該嵌合溝内に該嵌合突起が嵌入せしめられた状態下で、該嵌合溝内からの該嵌合突起の離脱が阻止されるように、該係合凸部同士が互いに係合せしめられることにより、前記互いに隣り合うフレーム部分同士が相互に連結されるようになっていることを、特徴とする。
【0038】
本態様によれば、連結手段が、比較的に簡略な構造を有し、それによって、分割構造を有する門型フレーム全体の構造も、有利に簡素化され得る。
【0039】
本発明の第十五の態様は、前記第十四の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記第一フレーム部分と前記第二フレーム部分のそれぞれの長さ方向の一端部に、前記係合凸部を有する嵌合溝のみが形成される一方、それら第一及び第二フレーム部分のそれぞれの長さ方向の他端部に、前記係合凸部を有する嵌合突起のみが形成されていることを、特徴とする。
【0040】
本態様によれば、簡略な構造を有する連結手段を備えた第一フレーム部分と第二フレーム部分とが、それぞれ、単一の種類のものにて構成され得る。それによって、門型フレームの構造の簡略化が、更に効果的に実現され得る。
【0041】
本発明の第十六の態様は、前記第十四の態様に係る樹脂シートハウスの骨格構造において、前記第一フレーム部分が、その長さ方向の両端部に、前記係合凸部を有する嵌合溝のみが形成された溝付第一フレーム部分と、長さ方向の両端部に、前記係合凸部を有する嵌合突起のみが形成された突起付第一フレーム部分とにて、構成される一方、前記第二フレーム部分の長さ方向の両端部に、該係合凸部を有する嵌合溝と該係合凸部を有する嵌合突起のうちの何れか一方のみがそれぞれ形成されていることを、特徴とする。
【0042】
本態様によれば、第一フレーム部分と第二フレーム部分のそれぞれの延出方向の両端部に、嵌合突起と嵌合溝のうちの何れか一方のみが設けられているため、第一フレーム部分と第二フレーム部分とを互いに連結する際や、第一フレーム部分同士を連結する際に、連結させる向きの間違いが生ずることが、有利に解消され得る。
【0043】
本発明の第十七の態様は、前記せる樹脂シートハウスに係る課題の解決のために、前記第一乃至第十一の態様のうちの何れか一つに係る樹脂シートハウスの骨格構造を有する前記骨格を備え、該骨格の上から樹脂シートを張設してなる樹脂シートハウスを、特徴とする。
【0044】
このような態様によれば、前記せる第一乃至第十一の態様に係る構成を採用することによって得られる優れた特徴を備えた骨格を有して、樹脂シートハウスが構成され得る。
【発明の効果】
【0045】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う樹脂シートハウスの骨格構造によれば、複数の門型フレームが一定の距離を隔てて相互に連結されてなる骨格が、より効率的且つ容易に形成され得る。そして、その結果として、かかる骨格を形成する際の作業性が、効果的に高められ得るのである。
【0046】
また、本発明に従う樹脂シートハウスにあっては、それを組み立てる際の作業性が有利に高められ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0048】
先ず、図1には、本発明に従う樹脂シートハウスの骨格構造を有する骨格の一実施形態としてのビニールハウスの骨格10が、その正面形態において示され、また、図2には、かかる骨格10の側面形態が、示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態の骨格10は、9個の連結部材12と、それら9個の連結部材12にて互いに連結せしめられた9個の門型フレーム14とを有して、構成されている。
【0049】
より具体的には、9個の連結部材12は、何れも、軸方向に同一径をもって真っ直ぐに延びる円筒パイプからなり、例えば、塩化ビニル樹脂やABS樹脂、ポリプロピレン等の合成樹脂材料、或いはアルミニウムやステンレス等の金属材料を用いて形成されている。また、この円筒パイプからなる連結部材12は、互いに所定距離を隔てて並列に配置された9個の門型フレーム14の全部に跨って延びる長さ、つまり、それら9個の門型フレーム14の並び方向の一端に位置せしめられた門型フレーム14から、その他端に位置せしめられた門型フレーム14にまで連続して延びる、十分に長い長さ(例えば、6m程度の長さ)と、そのような長い長さに比して、比較的に小さな径(例えば、38mm程度の直径)とを有している。
【0050】
そして、連結部材12においては、その長さ方向の両端部に位置する2箇所と、長さ方向の中間部において互いに間隔を隔てて位置せしめられた7箇所の合計9箇所の部分が、9個の門型フレーム14にそれぞれ固定される固定部16とされている。ここでは、この9個の固定部16の全てが、連結部材12の長さ方向において、互いに一定の間隔を隔てて位置せしめられている。
【0051】
また、図3に示されるように、各固定部16には、第二の位置決め部としての円形の位置決め孔18が、それぞれ一つずつ貫通して、設けられている(図3には、一つの固定部16のみを示す)。それら各位置決め孔18は、連結部材12の周方向の同一箇所において、連結部材12の長さ方向において、各固定部16に対応し、互いに一定の間隔を隔てて位置せしめられている。
【0052】
一方、図1から明らかなように、門型フレーム14は、全体として、アーチ形状を呈し、所定長さを有して上下方向に延びる一対の脚部20a,20bと、それら各脚部20a,20bの長さ方向一端部となる上端部同士を相互に連結して、略水平方向に延びる連結部22とからなっている。
【0053】
一対の脚部20a,20bは、何れも、二つの第一フレーム部分24,24に分割された分割構造を有し、それら二つの第一フレーム部分24,24が、上下方向に直列に配置された状態で、互いに直接に連結されてなっている。連結部22は、二つの第一フレーム部分24,24と三つの第二フレーム部分26,26,26とに分割された分割構造を有し、二つの第一フレーム部分24,24が、略水平方向において直列に配置されて、一つの第二フレーム部分26を介して互いに連結されると共に、それら二つの第一フレーム部分24,24の互いの連結側とは反対側の端部に、第二フレーム部分26が、それぞれ一つずつ連結されてなっている。そして、各脚部20a,20bの上側に位置する第一フレーム部分24と、連結部22の長さ方向両端部にそれぞれ位置する第二フレーム部分26とが、互いに連結されている。
【0054】
すなわち、ここでは、門型フレーム14が、複数(ここでは、6個)の第一フレーム部分24と複数(ここでは、3個)の第二フレーム部分26とに分割された分割構造を有し、それらが互いに連結されて、構成されているのである。
【0055】
そこにおいて、第一フレーム部分24は、塩化ビニル樹脂やABS樹脂、ポリプロピレン等の合成樹脂材料を用いて成形された樹脂成形品にて、構成されている。そして、図1及び図3から明らかなように、かかる第一フレーム部分24は、全体として、略長手矩形の枠体形状を呈し、二つの長手の縦板部28a,28bと、長さの短い二つの横板部30a,30bとを有している。二つの縦板部28a,28bは、何れも、十分に小さな曲率をもって湾曲する円弧形態を有している。また、かかる枠状の第一フレーム部分24の内側には、二つの縦板部28a,28bの互いの対向面の幅方向中央部同士を相互に連結する連結板部32が、各縦板部28a,28bの全長に延びるようにして、一体的に設けられている。この連結板部32には、軽量化のための肉抜け部34が、複数設けられている。
【0056】
さらに、第一フレーム部分24においては、二つの横板部30a,30bのうちの一方の横板部30aの外側面(他方の横板部30bとの対向面とは反対側の面)に、その幅方向(図3中の左右方向)の両端と、それらの両端から幅方向の中央部に所定距離だけ偏奇した二箇所に、突条36が、それぞれ一つずつ、一体形成されている。それら四つの突条36,36,36,36は、横板部30aの外側面から所定高さで突出し且つ横板部30aの長さ方向(図3の紙面に垂直な方向)の全長に連続して延びる形態を有し、横板部30aの幅方向において、所定距離を隔てて互いに対向位置せしめられている。そして、横板部30aの幅方向の両端に位置する二つの突条36,36の先端部の対向面には、互いの対向方向に突出する、横断面略半長円状の係合凸部38が、全長に亘って連続して延びるように、一体形成されている。また、それら両端の突条36,36の間に位置する、別の二つの突条36,36のそれぞれの先端部の両側面にも、側方、つまり隣り合う他の突条36との対向方向に突出する、横断面略半長円状の係合凸部38が、全長に亘って連続して延びるように、一体形成されている。
【0057】
これより、第一フレーム部分24の横板部30aの外側面には、互いに隣り合って対向する二つの突条36,36を側壁部として、横板部30aの長さ方向に連続して延びる嵌合溝40が、三つ形成されている。また、それら各嵌合溝40の開口部側の側壁部(突条36)の内側面に、係合凸部38がそれぞれ突設されて、各嵌合溝40の横断面形状が、逆T字形状とされている。
【0058】
さらに、第一フレーム部分24の他方の横板部30bの外側面(一方の横板部30aとの対向面とは反対側の面)には、三つの嵌合突起42,42,42が、横板部30bの幅方向に所定距離を隔てて、互いに対向するように一体形成されている。それら各嵌合突起42は、横板部30bの外側面から所定高さで突出し且つその長さ方向に全長に亘って連続して延びる突条部44と、かかる突条部44の先端部の両側面から側方にそれぞれ突出する、横断面略半長円状の係合凸部46,46とを一体的に有し、横断面形状が、前記嵌合溝40の横断面形状に対応したT字形状とされている。
【0059】
一方、第二フレーム部分26も、第一フレーム部分24と同一種類の樹脂材料から成形された樹脂成形品にて構成され、図1に示されるように、第一フレーム部分24の縦板部28a,28bよりも短い長さを有する長手の二つの縦板部48a,48bと、第一フレーム部分26の横板部30a,30bと略同じ長さを有する二つの横板部50a,50bとを有している。そして、それら二つの縦板部48a,48bが、第一フレーム部分24の縦板部28a,28bよりも大きな曲率で湾曲するか若しくは屈曲してなる円弧乃至は屈曲形態を呈している。それによって、かかる第二フレーム部分26が、全体として、比較的に大きな曲率で湾曲乃至は屈曲して延びる、長さの短い長手矩形の枠体形状とされている。
【0060】
そして、かかる第二フレーム部分26は、前記第一フレーム部分26とは全体の長さと曲率が異なる以外、基本的な構造が、図3に示される第一フレーム部分26の構造と同一とされている。即ち、図示されてはいないものの、第二フレーム部分26にも、二つの縦板部48a,48bの互いの対向面の幅方向中央部同士を相互に連結する連結板部32が、各縦板部48a,48bの全長に延びるようにして、一体的に設けられている。この連結板部32においても、軽量化のための肉抜け部34が、複数設けられている。
【0061】
また、第二フレーム部分26の二つの横板部50a,50bの一方の横板部50aの外側面には、係合凸部38付きの嵌合溝40が三つ形成され、他方の横板部50bの外側面には、係合凸部46付きの嵌合突起42が三つ形成されている。それら係合凸部38付きの嵌合溝40と係合凸部46付きの嵌合突起42は、何れも、第一フレーム部分24の各横板部30a,30bの外側面にそれぞれ設けられた係合凸部38付きの嵌合溝40及び係合凸部46付きの嵌合突起42と同一の構造を有している。
【0062】
かくして、ここでは、図1及び図3に示されるように、一つの第一フレーム部分24の横板部30aに設けられた三つの嵌合溝40,40,40のそれぞれに、別の一つの第一フレーム部分24の横板部30bに設けられた三つの嵌合突起42,42,42が嵌入せしめられ、また、かかる嵌入状態下で、各嵌合溝40の係合凸部38と各嵌合突起42の係合凸部46とが、互いに係合せしめられている。そして、これにより、各嵌合突起42の各嵌合溝40内からの第一フレーム部分24の長さ方向への離脱が阻止されて、二つの第一フレーム部分24,24が、互いに連結され、以て、門型フレーム14の脚部20が形成されている。
【0063】
また、一つの第二フレーム部分26を間に挟んだ両側に、二つの第一フレーム部分24,24がそれぞれ配置されると共に、それら二つの第一フレーム部分24,24の第二フレーム部分26を間に挟む側とは反対の側にも、第二フレーム部分26が、それぞれ一つずつ配置されている。そして、かかる配置状態下で、隣り合うフレーム部分24,26同士が、係合凸部38付きの嵌合溝40内に係合凸部46付きの嵌合突起42を嵌入させて、係合凸部38,46を互いに係合させることにより、互いに連結されている。これによって、門型フレーム14の連結部22が形成されている。
【0064】
そして、そのような連結部22の長さ方向両端部にそれぞれ位置する第二フレーム部分26,26と、一対の脚部20,20のそれぞれのものにおける長さ方向一端部(上端部)に位置する第一フレーム部分24とが、係合凸部38付きの嵌合溝40内に係合凸部46付きの嵌合突起42を嵌入させて、係合凸部38,46を互いに係合させることにより、互いに連結されている。そうして、それら一対の脚部20,20と連結部22とからなる門型フレーム14が、容易な作業にて形成されるようになっているのである。これらのことから明らかなように、本実施形態では、係合凸部38付きの三つの嵌合溝40と、係合凸部46付きの三つの嵌合突起42とにて、連結手段が構成されている。
【0065】
ところで、上記のようにして門型フレーム14を形成する第一フレーム部分24と第二フレーム部分26のそれぞれの長さ方向の中央部には、補強板部58が、各々一つずつ、一体形成されている。
【0066】
すなわち、図3に示されるように、第一フレーム部分24に設けられた補強板部58は、第一フレーム部分24の長さ方向の中央部における二つの縦板部28a,28bの間において、門型フレーム14の外面側に位置せしめられる縦板部28aに近接して対向し、且つかかる縦板部28aよりも短い長さで、それに沿って延びるように位置せしめられている。また、縦板部28aと補強板部58との対向面間には、それらの対向方向に延びる板状の複数の補強リブ60が、各板部28a,58の長さ方向に間隔を隔てて位置せしめられて、それら縦板部28aと補強板部58とを相互に連結している。
【0067】
かくして、第一フレーム部分24においては、門型フレーム14の外面側に位置せしめられる部分の長さ方向中央部位が、縦板部28a部分と補強板部58とにて補強されている。そして、そのような縦板部28a部分と補強板部58とにて補強された部分が、組付部62とされている。
【0068】
一方、第二フレーム部分26に設けられた補強板部58も、第一フレーム部分24に設けられた補強板部58と同様な構造を有している。そして、そのような補強板部58と第二フレーム部分26の縦板部48aとの間にも、複数の補強リブ60が、第一フレーム部分24に設けられるものと同様な構造をもって形成されている。それによって、第二フレーム部分26においても、門型フレーム14の外面側に位置せしめられる部分の長さ方向中央部位に、縦板部48a部分と補強板部58とからなる補強部分が設けられて、かかる補強部分が、組付部62とされている。
【0069】
そして、図3及び図4に示される如く、そのような第一フレーム部分24と第二フレーム部分26のそれぞれの組付部62には、縦板部28a,48aと補強板部58とが共に凹陥せしめられてなる縦断面略U字状の凹溝64が、一つずつ設けられている。この凹溝64は、縦板部28a,48aの外面の一部からなる半割円筒面形状の底部内面を有して、組付部62(縦板部28a,48a)の全幅に亘って連続的に延出せしめられている。また、その深さと幅が、何れも、円筒パイプからなる前記連結部材12の外径寸法よりも所定寸法だけ大なる大きさとされている。これによって、連結部位12の各固定部16の全体が、凹溝64内に嵌入乃至は収容可能とされている。
【0070】
さらに、かかる凹溝64の底部内面の中央部には、第一位置決め部としての位置決め突起66が、一体的に突設されている。この位置決め突起66は、全体形状が、連結部材12の各固定部16に設けられた位置決め孔18内に突入乃至は挿通可能な大きさと高さとを有する円柱状を呈し、その先端部が半球面形状とされている。
【0071】
また、第一及び第二フレーム部分24,26の各組付部62においては、凹溝64を間に挟んで縦板部28a,48a(組付部62)の長さ方向の両側に位置する部分が、それぞれ、縦板部28a,48aの長さ方向両端部側よりも一段低くされて、組付部62の長さ方向に延びる段差部68,68とされている。そして、それら各段差部68には、第一取付部としての取付突起70が、段差部68の長さ方向に所定間隔を隔てて、複数個ずつ、一体形成されている。この取付突起70も、全体として、円柱形状を呈し、その先端部が半球面形状とされている。
【0072】
そして、図1乃至図4に示されるように、各連結部材12の9個の固定部16が、9個の門型フレーム14のそれぞれにおける第一及び第二フレーム部分24,26の各組付部62の凹溝64内に、それぞれ嵌入乃至は収容されることにより、各連結部材12が、各固定部16において、各門型フレーム14の組付部62に組み付けられている。また、そのような組付状態下で、各固定部16に設けられた位置決め孔18内に、各組付部62の凹溝64の内側底面に設けられた位置決め突起66が挿通せしめられている。これにより、9個の門型フレーム14が、各連結部材12の9個の固定部16の互いに隣り合うもの同士の間の間隔と同じ一定の間隔を隔てて配置されるように、位置決めされている。このことから明らかなように、ここでは、連結部材12の固定部16の位置決め孔18と門型フレーム14の組付部62の位置決め突起66とにて、位置決め手段が構成されている。
【0073】
さらに、本実施形態では、そのような各門型フレーム14の組付部62への各連結部材12の固定部16の組付状態下で、各組付部62に対して、挟持部材72が、凹溝64の両側の二つの段差部68,68に跨って、それぞれ一つずつ配置されている。この挟持部材72は、図3乃至図6から明らかなように、組付部62の凹溝64の幅寸法よりも大なる寸法の長さと、組付部62の段差部68の段差の高さ寸法よりも若干小さな寸法の厚さとを有する略薄肉の長手矩形平板状の樹脂成形品からなっている。また、かかる挟持部材72においては、第一フレーム部分24の組付部62に配置されるもののが、第一フレーム部分24の縦板部28aと同一の曲率をもって湾曲せしめられる一方、第二フレーム部分26の組付部62に配置されるもののが、第二フレーム部分26の縦板部48aと同一の曲率をもって湾曲せしめられている。
【0074】
さらに、挟持部材72は、厚さ方向一方の面における長さ方向両端部側の部分、換言すれば、組付部62への配置状態下で、二つの段差部68,68にそれぞれ対向乃至は重ね合わされる面に、第二取付部としての円筒状の取付筒部74が、それぞれ一体形成されている。この取付筒部74は、各段差部68に設けられた取付突起70と対応する位置に、対応する数だけ設けられ、かかる取付突起70が圧入可能な内孔を有している。
【0075】
そして、そのような挟持部材72にあっては、各門型フレーム14の組付部62への各連結部材12の固定部16の組付状態下で、各組付部62の二つの段差部68,68に跨って配置されることにより、各連結部材12の固定部16を、組付部62の凹溝64の内側底面との間で挟持するようになっている。また、そのような挟持状態下において、各取付筒部74の内孔内に、各段差部68に設けられた取付突起70がそれぞれ圧入されることで、挟持部材72が、組付部62に取り付けられている。更に、それにより、各連結部材12の固定部が、各門型フレーム14の組付部62に対して、位置決めされて、組み付けられた状態で、各挟持部材72にて固定されている。このことから明らかなように、本実施形態では、門型フレーム14の組付部62の凹溝64及び取付突起70と、挟持部材72及び取付筒部74とにて、固定手段が構成されている。
【0076】
かくして、ここでは、9個の門型フレーム14が、9個の連結部材12にて、固定部16の配置間隔と同じ一定の間隔を隔てて並列に位置せしめられた状態で、相互に連結されている。また、図1に示されるように、9個の門型フレーム14のうち、各連結部材12の長さ方向両端部に位置する固定部16が固定されるもののそれぞれに対して、細長い円筒パイプからなる梁部材76の複数が、縦横に組み合わされた状態で取り付けられており(図1には、各連結部材12の長さ方向一端部に位置する固定部16が固定されるもののみを示した)、これによって、骨格10が形成されているのである。そして、この骨格10の上からビニールシート(図示せず)が張設されることにより、ビニールハウスが形成されるようになっている。
【0077】
それ故、本実施形態の骨格10においては、その形成乃至は組立に際して、例えば、9個の長尺な連結部材12のそれぞれに設けられた9個の固定部16の位置決め孔18内に、9個の門型フレーム14のそれぞれ同一高さに位置する組付部62の位置決め突起66を挿通させるだけの簡易な作業を行いつつ、各固定部16を各組付部62に組み付けるようにすれば、隣り合う門型フレーム14同士の間隔を一々測定する等の面倒な位置合せ作業を何等行うことなく、9個の門型フレーム14が、互いに一定の間隔を隔てて、並列に位置するように、簡単に且つ確実に配置され得る。そして、そのような各連結部材12の各門型フレーム14への組付状態下で、挟持部材72を各組付部62にそれぞれ配置して、単に、かかる挟持部材72の取付筒部74の内孔内に、組付部62の取付突起70を圧入するだけのワンタッチの操作にて、連結部材12が、門型フレーム14に対して、極めて容易に且つ迅速に固定され得るようになる。
【0078】
従って、かくの如き本実施形態に係る骨格10にあっては、9個の門型フレーム14を一定の距離を隔てて位置せしめた状態で、9個の連結部材12にて相互に連結させて形成する際の作業性が、極めて効果的に高められ得ることとなるのである。
【0079】
また、本実施形態では、連結部材12が、互いに離間配置された9個の門型フレーム14の全体に跨って延びる長さを有しているところから、例えば、連結部材が、互いに隣り合う門型フレーム同士の間隔と同じ長さとされている従来品とは異なって、骨格の形成に際して、互いに隣り合う門型フレーム同士の間に、連結部材を一つずつ配置する面倒な作業からも有利に開放され得る。
【0080】
さらに、本実施形態の骨格10においては、門型フレーム14の組付部62に設けられた凹溝64内に、連結部材12の固定部16が嵌入乃至は収容されて、かかる固定部16が組付部62に組み付けられている。また、特に、ここでは、凹溝64の深さが、円筒パイプからなる連結部材12の外径よりも大きな寸法とされている。そのため、固定部16の組付部62への組付状態下で、固定部16の全体が組付部62の凹溝64内に嵌入乃至は収容されて、固定部16が組付部62の側方に突出することが有利に回避され得る。それによって、骨格10の上からビニールシートが張設された際に、門型フレーム14の組付部62において、ビニールシートが外側に膨らみ、それによって、ビニールシートの一部にたるみや重なりが発生することが、効果的に抑制され得る。
【0081】
更にまた、本実施形態にあっては、連結部材12が円筒パイプからなる単純な形状とされているため、連結部材12が容易に作製され得るだけでなく、かかる連結部材12が組み付けられる門型フレーム14の組付部62の構造も容易となるといった利点がある。
【0082】
また、本実施形態においては、門型フレーム14が複数の第一フレーム部分24と複数の第二フレーム部分26とからなる分割構造を有している。それ故、門型フレーム14の全体が大型のものであっても、それを小型の第一フレーム部分24と第二フレーム部分26とに分割した状態とすることで、かかる門型フレーム14の持ち運びが容易となり、また、収納スペースの省スペース化が、有利に図られ得る。
【0083】
さらに、本実施形態の骨格10では、第一フレーム部分24と第二フレーム部分26のそれぞれの長さ方向の一端部に、係合凸部38付きの嵌合溝40が設けられる一方、その他端部に、係合凸部46付きの嵌合突起42が設けられている。即ち、第一フレーム部分24と第二フレーム部分26とが、それぞれ単一の種類のものにて構成されている。これによって、門型フレーム14が、分割構造とされているにも拘わらず、可及的に少ない種類の部品にて構成され、以て、門型フレーム14、ひいては骨格10の構造の簡素化が図れ得る。
【0084】
ところで、上記せる第一の実施形態では、門型フレーム14の組付部62における凹溝64の底部内面に位置決め突起66が設けられていたが、例えば、図5に示されるように、かかる位置決め突起66を、凹溝64の底部内面とにて連結部材12の固定部16の挟持する挟持部材72の挟持部分に設けることも可能である。これによって、組付部62、ひいては門型フレーム14の構造の簡略化が、有利に実現され得る。つまり、ここでは、挟持部材72に設けられた位置決め突起66にて、第三位置決め部が構成される一方、連結部材12の固定部16に設けられた位置決め孔18にて、第四の位置決め部が構成され、更に、それら位置決め突起66と位置決め孔18とにて、位置決め手段が構成されているのである。
【0085】
また、図示されてはいないものの、成形が可能であれば、連結部材12の固定部16に、位置決め孔18に代えて、或いはそれに加えて位置決め突起66を設ける一方、門型フレーム14の組付部62や挟持部材72に、位置決め突起66に代えて、或いはそれに加えて、位置決め孔18を設けるようにしても良い。更に、位置決め孔18は、必ずしも貫通孔である必要はなく、底部を有する穴部や凹所であっても、何等差し支えない。
【0086】
また、図5に示される如く、門型フレーム14の組付部62の二つの段差部68,68に取付筒部74を設ける一方、挟持部材72に取付突起70を設けるようにしても良い。
【0087】
さらに、図示されてはいないものの、二つの段差部68,68に、取付筒部74と取付突起70の両方を設ける一方、挟持部材72にも、取付筒部74と取付突起70の両方を設けることも可能である。なお、門型フレーム14の組付部62や挟持部材72に、取付筒部74に代えて、或いはそれに加えて、取付突起70が圧入可能な凹部を設け、この凹部にて、第二取付部を構成しても良い。
【0088】
次に、図6及び図7には、前記せる実施形態とは、連結部材12と門型フレーム14の組付部62のそれぞれの構造が異なる別の実施形態が、その一部の断面を拡大した形態と、一部の側面形態とにおいて、それぞれ示されている。なお、この図6及び図7や後述する図8及び図9に示される本実施形態、更には図10乃至図13に示される、本実施形態や前記実施形態とは更に別の幾つかの実施形態については、前記実施形態と同様な構造とされた部位及び部材に関して、図1乃至図5と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略した。
【0089】
すなわち、図6及び図7、更には連結部材12の要部の側面形態と縦断面とを示す図8及び図9から明らかなように、本実施形態においては、連結部材12が、互いに所定距離を隔てて対向して平行に延びる、細長い矩形状を呈する二つの平板部78a,78bと、それら二つの平板部78a,78bの対向面間に、それら各平板部78と直交するように位置せしめられた状態で、各平板部78の長手方向に延出して、二つの平板部78a,78bを相互に連結する連結板部80とを含んで構成されている。即ち、ここでは、連結部材12が、縦断面略工の字形状を有している。また、連結部材12の連結板部80には、軽量化のための肉抜け部82が、連結板部80の長手方向に一定の間隔を隔てて位置するように設けられており、更に、それら互いに隣り合う肉抜け部82同士の間に位置する連結板部80部分の厚さ方向両側には、補強リブ84が、それぞれ突設されている。
【0090】
なお、この連結部材12は、その長さが、互いに所定距離を隔てて並列に配置された9個の門型フレーム14の全部に跨って延びる長さとされており、全体が、例えば、塩化ビニル樹脂やABS樹脂、ポリプロピレン等の合成樹脂材料からなる一体成形品にて、構成されている。
【0091】
そして、図8から明からかなように、連結部材12においては、その長さ方向の両端部に位置する2箇所と、長さ方向の中間部において互いに間隔を隔てて位置せしめられた7箇所の合計9箇所の部分が、それぞれ狭幅化されて、9個の門型フレーム14にそれぞれ固定される固定部16とされている(図8には、長さ方向一端部に位置する固定部16と、長さ方向中間部の1箇所に位置する固定部16のみを示した)。また、図示されてはいないものの、それら9個の固定部16は、前記実施形態ど同様に、連結部材12の長さ方向において、互いに一定の間隔を隔てて位置せしめられている。
【0092】
すなわち、本実施形態では、連結部材12の二つの平板部78a,78bが、長さ方向の両端部において、互いの対向方向内側にそれぞれ段付けされており、それによって、連結部材12の長さ方向の両端部が、それぞれ、中間部に比して狭幅化された固定部16とされている。また、そのような連結部材12の両端の固定部16においては、特に、一方の平板部78bを段付けする段付面が、それぞれ、連結部材12の長さ方向と直角な方向に広がる平面からなる係合面86とされている。
【0093】
さらに、連結部材12の二つの平板部78a,78bのそれぞれの長さ方向中間部には、互いに一定の間隔を隔てて位置する7箇所の部分に、かかる部分がコ字状に屈曲されてなる凹所が設けられている。それによって、連結部材12の中間部の7箇所の部分に、その他の部分に比して狭幅化された固定部16とされている。また、そのような7個の固定部16においては、一方の平板部78bに設けられた凹所の二つの側面(連結部材12の長さ方向に対向する二つの側面)が、連結部材12の長さ方向と直角な方向に広がる平面からなる係合面86とされている。更に、それら一つの固定部16に設けられる二つの係合面86,86同士の間の間隔が、門型フレーム14の第一及び第二フレーム部分24,26のそれぞれの縦板部28a,48aの幅寸法よりも若干大きな寸法とされている。
【0094】
一方、図6及び図7に示されるように、門型フレーム14を構成する複数の第一フレーム部分22と複数の第二フレーム部分24のそれぞれの長さ方向中間部に設けられた組付部62には、縦板部28a,48aと補強板部58とが共に凹陥せしめられてなる縦断面矩形状の凹溝64が、一つずつ設けられている(図6及び図7には、第一フレーム部分24のみを示すが、第二フレーム部分26は、前記実施形態と同様に、第一フレーム部分24と同様な基本構造を有するため、図示は省略した)。この凹溝64は、縦板部28a,48aの外面の長さ方向の中央部分からなる、矩形状の断面形状を有して、組付部62(縦板部28a,48a)の全幅に亘って連続的に延出せしめられている。また、その深さが、連結部材12の厚さ(二つの平板部の78a,78bのそれぞれの厚さとそれらの対向面間距離との合計寸法)よりも所定寸法だけ大なる大きさとされると共に、その幅が、連結部材12の幅(二つの平板部の78a,78bのそれぞれの幅)よりも所定寸法だけ大なる大きさとされている。これによって、連結部位12の各固定部16の全体が、凹溝64内に嵌入乃至は収容可能とされている。
【0095】
そして、かかる凹溝64の底部内面の幅方向(組付部62の長さ方向)の両端側部位には、係止部88が、それぞれ一つずつ一体形成されている。この二つの係止部88,88は、何れも、平板形状を呈し、凹溝64の底部内面から開口部側に向かって真っ直ぐに延びる支柱部90と、かかる支柱部90の厚さ方向一方側の面の先端部分に突設された係止爪92とを一体的に有している。支柱部90は、樹脂ばね特性に基づいて、板厚方向に撓み変形乃至は弾性変形可能とされている。係止爪92は、支柱部90の先端から下傾して延びる傾斜案内面94と、凹溝64の底部内面と平行に延びる係合平面96とを有している。
【0096】
そして、そのような二つの係止部88,88が、凹溝64の底部内面の幅方向の両端側部位において、互いに係止爪92の形成側面同士を対向させて、平行に位置せしめられた状態で、一体的に立設されている。また、支柱部90同士の間の距離が、連結部材12の幅寸法よりも僅かに大なる大きさとされている。
【0097】
而して、本実施形態では、各連結部材12の各固定部16の全体が、9個の門型フレーム14のそれぞれにおける第一及び第二フレーム部分24,26の各組付部62の凹溝64内に、それぞれ嵌入乃至は収容されることにより、各連結部材12が、各固定部16において、各門型フレーム14の組付部62に組み付けられている。
【0098】
また、そのような固定部16の組付部62への組付状態下で、各連結部材12の長さ方向両側端部に位置する二つの固定部16,16にそれぞれ設けられた係合面86が、9個の門型フレーム14のうちの両端に位置する2個の門型フレーム14の組付部62同士の対向面に係合せしめられている。更に、連結部材12の長さ方向中間部の7箇所にそれぞれ位置する各固定部16の係合面86が、残りの7個の門型フレーム14のそれぞれにおける組付部62の幅方向両側の側面に、各々係合せしめられている。これによって、9個の門型フレーム14が、各連結部材12の9個の固定部16の互いに隣り合うもの同士の間の間隔と同じ一定の間隔を隔てて配置されるように、位置決めされている。このことから明らかなように、ここでは、連結部材12の固定部16の係合面86と、門型フレーム14の組付部62の幅方向の両側面とにて、位置決め手段が構成されている。
【0099】
さらに、本実施形態では、門型フレーム14の組付部62への連結部材12の固定部16の組付けに際して、固定部16の二つの平板部78a,78bの幅方向両端が、凹溝64内に設けられた二つの係止部88,88の各係合爪92の傾斜案内面94に案内されて、各係合爪92をそれぞれ押圧し、各係止部88の支柱部90を弾性変形させつつ、固定部16が、組付部62の凹溝64内に嵌入されるようになっている。そして、固定部16の二つの平板部78a,78bの両方が、各係合爪92を乗り越えたときに、各支柱部90が弾性変形状態から復元されて、各係止部88の係合爪92の係合平面96に対して、凹溝64の開口部側に位置する固定部16の平板部78aが係合せしめられるように構成されている。これによって、固定部16の凹溝64内からの離脱、即ち、固定部16の組付部62への組付状態の解消が阻止されて、固定部16が組付部62に固定されるようになっている。このことから明らかなように、本実施形態では、固定部16の平板部78aにて、第一係止部が構成される一方、係止部88にて、第二係止部が構成され、更に、それら平板部78aと係止部88とにて、固定手段が構成されている。
【0100】
かくして、本実施形態にあっても、前記実施形態と同様に、9個の門型フレーム14が、9個の連結部材12にて、固定部16の配置間隔と同じ一定の間隔を隔てて並列に位置せしめられた状態で、相互に連結されており、以て、骨格10が形成されているのである。そして、この骨格10の上からビニールシート(図示せず)が張設されることにより、ビニールハウスが形成されるようになっている。
【0101】
このように、本実施形態の骨格10においては、その形成乃至は組立に際して、例えば、9個の長尺な連結部材12のそれぞれに設けられた9個の固定部16を、9個の門型フレーム14のそれぞれ同一高さに位置する組付部62の凹溝64内に嵌入させて、各固定部の係合面86を、各組付部62の幅方向の側面に係合させるだけの簡単な作業を行いつつ、各固定部16を各組付部62に組み付けるようにすれば、隣り合う門型フレーム14同士の間隔を一々測定する等の面倒な位置合せ作業を何等行うことなく、9個の門型フレーム14が、互いに一定の間隔を隔てて、並列に位置するように、簡単に且つ確実に配置され得る。そして、そのような各連結部材12の各門型フレーム14への組付に際して、凹溝64の開口部側に位置する各固定部16の平板部78aが、凹溝64内の係止部88に係止されるまで、固定部16を凹溝64内に押し込むだけの極めて簡易な操作を行うことにより、連結部材12が、門型フレーム14に対して、極めて容易に且つ迅速に固定され得るようになる。
【0102】
従って、かくの如き本実施形態に係る骨格10にあっても、前記実施形態と同様に、9個の門型フレーム14を一定の距離を隔てて位置せしめた状態で、9個の連結部材12にて相互に連結させて形成する際の作業性が、極めて効果的に高められ得ることとなるのである。
【0103】
そして、本実施形態においては、特に、連結部材12の固定部16の平板部78aが、門型フレーム14の組付部62の凹溝64内に一体形成された係止部88に係止されることで、固定部16が組付部62に固定されるようになっている。それ故、固定部16と組付部62との固定のために、それらとは別個で、独立した、特別な部材が何等必要とされておらず、それによって、部品点数が可及的に少なくされ得る。その結果、骨格10の構造が、より効果的に簡略化され得ると共に、部品コストの低減も有利に図られ得ることとなる。
【0104】
また、本実施形態では、連結部材12の各固定部16に、それが狭幅化されて形成された係合面86が、門型フレーム14の組付部62の幅方向両側側面に係合されることによって、連結部材12と門型フレーム14との組付け及び固定時に、複数の門型フレーム14の位置決めが行われるようになっている。それ故、門型フレーム14に対して、その位置決めを行うための特別な部材や部位が何等設けられおらず、これによっても、門型フレーム14、ひいては骨格10の構造の簡略が、有利に実現され得る。
【0105】
ところで、上記実施形態では、門型フレーム14の各組付部62の凹溝64内に設けられた係止部88の係合爪92に対して、連結部材12の二つの平板部78a,78bのうち、固定部16が凹溝64内に嵌入されたときに凹溝64の開口側に位置する平板部78aが係合されるようになっていたが、それら二つの平板部78a,78bのうち、凹溝64の底部側に位置する平板部78bが、係止部88の係合爪92に係合されるように構成することも出来る。
【0106】
例えば、図10に示されるように、凹溝64の底部内面の中央部に、所定高さの突起98を設けると共に、その両側に、係止部88を、係合爪92が、かかる突起98よりも所定寸法だけ高い位置に位置せしめられるように、それぞれ一つずつ設ける。そして、そのような凹溝64内に、連結部材12の固定部16を、二つの平板部78a,78bのうちの一方の平板部78bが、凹溝64の底部の突起98に接触する位置まで嵌入させて、かかる一方の平板部78bを、各係止部88の係合爪92に係合させるように為すのである。
【0107】
この場合には、連結部材12の固定部16を門型フレーム14の組付部62に固定する際に、連結部材12の二つの平板部78a,78bのうちの一つだけが、係止部88の係合爪92を乗り越えて、それに係合されるようになる。それ故、例えば、係止部88の係合爪92に対する平板部78の係合を実現させるのに、二つの平板部78a,78bの両方が、係止部88の係合爪92を乗り越えなければならない構造とされたものに比して、各平板部78が係止部88の係合爪92を乗り越える際に、係止部88の支柱部90が破損乃至は損傷するようなことが、より有利に防止され得る。
【0108】
また、係止部88の形成位置も、前記せる例示の位置に何等限定されるものではない。例えば、図11に示されるように、凹溝64の側部内面の互いに対向する部分に、内側突起100をそれぞれ設け、そして、それら各内側突起100に対して、凹溝64の深さ方向に延びる支柱部90と、その下端となる先端部に設けられた係合爪92とを有する係止部88を一体形成することも可能である。
【0109】
さらに、図示されてはいないものの、門型フレーム14の組付部62に係止部88を設けることに代えて、或いはそれに加えて、連結部材12の固定部16に係止部88を形成しても良い。その際には、門型フレーム14の組付部62に対して、かかる係止部88に係合して、固定部16の組付部62に対する組付状態の解消を阻止する係止部が設けられ、それによって、固定部16が組付部62に固定されることとなる。
【0110】
また、門型フレーム14の組付部62の凹溝64に設けられる係止部88を省略し、そのような係止部88と連結部材12の固定部16の平板部78とからなる固定手段に代えて、第一の実施形態に設けられる固定手段を設けることも出来る。
【0111】
すなわち、例えば、図12に示されるように、組付部62における凹溝64を間に挟んだ長さ方向両側に位置する二つ段差部68,68に、取付突起70をそれぞれ設ける。そして、連結部材12の固定部16が凹溝64内に嵌入された状態下で、かかる固定部16を凹溝64の底部内面との間で挟持するように、挟持部材72を固定部16に配置すると共に、挟持部材72の取付筒部74の内孔内に、取付突起70を圧入させる。これによって、連結部材12固定部16を門型フレーム14の組付部62に固定するのである。
【0112】
また、図13に示されるように、連結部材12の固定部16における二つの平板部78a,78bのうちの一方の平板部78aに、幅方向両側に向かって外方に延びるフランジ部102,102を一体的に設けて、それら各フランジ部102における他方の平板部78b側の面に、第三取付部としての取付突起70を設ける。そして、かかる固定部16が、門型フレーム14の組付部62に組み付けられた際に、各フランジ部102の取付突起70を、組付部62に設けられた第四取付部としての取付筒部74の内孔内に、取付突起70を圧入させる。これによって、連結部材12固定部16を門型フレーム14の組付部62に固定するように為すことも可能である。このような構造によれば、挟持部材72が省略されて、部品点数の削減による構造の簡略化とコストの低減とが、有利に実現され得る。
【0113】
勿論、それらのように、取付筒部74と取付突起70とからなる固定手段を採用する場合にあっても、先に詳述せるように、取付筒部74に代えて、又はそれに加えて、取付突起70が圧入可能な凹部を挟持部材72に設けたり、或いは、それらの取付筒部74や凹部、取付突起70の形成位置を、前記の如く種々変更することも可能である。
【0114】
さらに、前記幾つかの実施形態においては、門型フレーム14が、複数の第一フレーム部分24と複数の第二フレーム部分26とからなる分割構造を有していたが、かかる門型フレーム14を単一の部材にて構成しても、何等差し支えない。
【0115】
また、門型フレーム14を複数のフレーム部分からなる分割構造とする場合にあっても、各フレーム部分の具体的な構造も、例示のものに、特に限定されるものではない。
【0116】
すなわち、例示された第一フレーム部分24とは異なって、複数の第一フレーム部分24のうちの幾つかを、長さ方向の両端部に、係合凸部38付きの嵌合溝40のみがそれぞれ設けられた溝付き第一フレーム部分24とする一方、それらのうちの残りのものを、長さ方向の両端部に、係合凸部46付きの嵌合突起42のみがそれぞれ設けられた突起付き第一フレーム部分24とし、更に、例示された第二フレーム部分24とは異なって、全ての第二フレーム部分26の長さ方向の両端部に、溝付き第一フレーム部分24と係合凸部46付きの嵌合突起42のうちの何れか一方のみをそれぞれ設けても良い。
【0117】
このような構成によれば、例えば、第一フレーム部分24と第二フレーム部分26のそれぞれの長さ方向の一端部に、係合凸部38付きの嵌合溝40が設けられる一方、その他端部に、係合凸部46付きの嵌合突起42が設けられる場合とは異なって、例えば、第一フレーム部分24同士や、第一フレーム部分24と第二フレーム部分26を連結して、門型フレーム14の一部分と、かかる一部分を除く残りの部分とを、それぞれ別個に形成した後、それら二組の部分を最後に連結して、門型フレーム14を形成する際に、それら二組の部分の連結が不可能となってしまうことが、未然に防止され得る。その結果、骨格10の形成乃至は組付作業における作業性が、効果的に高められ得ることとなる。
【0118】
なお、形成が可能であれば、第一フレーム部分24と第二フレーム部分26のそれぞれの長さ方向の両端部に、係合凸部38付きの嵌合溝40と係合凸部46付きの嵌合突起42の両方を、各々設けても良い。
【0119】
また、本発明において必須とされる、複数の門型フレーム14の位置決めを行う位置決め手段と、連結部材12の固定部16を門型フレーム14の組付部62に固定する固定手段の構造、更には、門型フレーム14を複数のフレーム部分24,26からなる分割構造としたときのフレーム部分24,26同士を連結する連結手段の構造等は、前記例示された幾つかの種類のものに、決して限定されるものでないことは、勿論である。
【0120】
さらに、連結部材12や門型フレーム14のそれぞれの全体形状や材質、大きさ、個数等も、適宜に変更され得ることは、言うまでもないところである。
【0121】
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明に従う構造を骨格の一実施形態を示す正面説明図である。
【図2】図1に示された骨格の側面説明図である。
【図3】図2におけるIII −III 断面の部分拡大説明図である。
【図4】図3におけるIV矢視説明図である。
【図5】本発明に従う構造を骨格の別の実施形態を示す図3に対応する図である。
【図6】本発明に従う構造を骨格の更に別の実施形態を示す図3に対応する図である。
【図7】図6におけるVII 矢視説明図である。
【図8】図6に示された骨格を構成する連結部材の部分拡大説明図である。
【図9】図8におけるIX−IX断面説明図である。
【図10】本発明に従う構造を骨格の更に別の実施形態を示す図3に対応する図である。
【図11】本発明に従う構造を骨格の他の実施形態を示す図3に対応する図である。
【図12】本発明に従う構造を骨格の更に他の実施形態を示す図3に対応する図である。
【図13】本発明に従う構造を骨格の別の実施形態を示す図3に対応する図である。
【符号の説明】
【0123】
10 骨格 12 連結部材
14 門型フレーム 16 固定部
18 位置決め孔 24 第一フレーム部分
26 第二フレーム部分 38,46 係合凸部
40 嵌合溝 42 嵌合突起
62 組付部 64 凹溝
66 位置決め突起 70 取付突起
72 挟持部材 74 取付筒部
86 係合面 88 係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに所定距離を隔てて並列に配置された状態で地上に立設される複数の門型フレームと、
該複数の門型フレームの互いの離間方向において、該複数の門型フレームの全部に跨って延びる剛性の長手部材からなり、且つその長手方向に予め定められた間隔を隔てた複数箇所に固定部を有する複数の連結部材と、
該連結部材が、前記複数の固定部において、前記複数の門型フレームのそれぞれに設けられた組付部に組み付けられた状態下で、該複数の門型フレームが、該連結部材の複数の固定部の互いに隣り合うもの同士の間の間隔と同一の間隔を隔てて位置するように、該複数の門型フレームの位置決めを行う、該連結部材の固定部と該門型フレームの組付部との間に設けられた位置決め手段と、
該位置決め手段により、前記複数の門型フレームが位置決めされた状態下で、前記連結部材の複数の固定部を該複数の門型フレームの組付部に固定する固定手段と、
を含み、前記複数の門型フレームに対する前記複数の連結部材の固定により、該複数の門型フレームを前記複数の連結部材にて相互に連結することによって骨格を構成したことを特徴とする樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項2】
前記連結部材の前記固定部に、該連結部材の長さ方向において互いに対向する二つの係合面が設けられて、該二つの係合面と、前記門型フレームの複数のものの互いの離間方向の両側に位置する前記組付部の二つの側面とにて、前記位置決め手段が構成され、そして、該門型フレームの組付部に対する該連結部材の固定部の組付状態下で、該二つの係合面が、該組付部の該二つの側面にそれぞれ係合せしめられることにより、該複数の門型フレームの前記位置決めが行われるようになっている請求項1に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項3】
前記連結部材の固定部と前記門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に、突起からなる第一位置決め部が設けられる一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該第一位置決め部が突入可能な孔部又は凹部からなる第二位置決め部が設けられて、前記位置決め手段が、それら第一位置決め突起と第二位置決め部とにて構成され、そして、該連結部材の固定部が、該門型フレームの組付部に組み付けられた状態下で、該第一位置決め部が該第二位置決め部内に突入せしめられることによって、該門型フレームの複数のものの長手方向の位置決めが行われるようになっている請求項1又は請求項2に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項4】
前記門型フレームの組付部に対する前記連結部材の固定部の組付状態下で、該固定部を該組付部との間で挟持する挟持部材と、かかる挟持部材と該門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に設けられた突起からなる第一取付部と、それらのうちの何れか他方に設けられ、該第一取付部が圧入されることにより、該挟持部材を該組付部に取り付ける凹部又は筒部からなる第二取付部とを含んで、前記固定手段が構成され、そして、該挟持部材が、該固定部を該組付部との間で挟持した状態で、該第一取付部の該第二取付部内への圧入により、該挟持部材が該組付部に取り付けられることによって、該連結部材の固定部が該門型フレームの組付部に固定されるようになっている請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項5】
前記門型フレームの組付部に取り付けられる前記挟持部材と前記連結部材の固定部のうちの少なくとも何れか一方に、突起からなる第三位置決め部が設けられる一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該第三位置決め部が突入可能な孔部又は凹部からなる第四位置決め部が設けられて、前記位置決め手段が、それら第三位置決め突起と第四位置決め部とにて構成され、そして、該連結部材の固定部が、前記門型フレームの組付部に組み付けられた状態下で、該第三位置決め部が該第四位置決め部内に突入せしめられることによって、該門型フレームの複数のものの長手方向の位置決めが行われるようになっている請求項4に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項6】
前記連結部材の固定部と前記門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に、第一係止部が設けられる一方、該固定部の該組付部への組付状態下で、該第一係止部に係止して、該固定部と該組付部との組付状態の解消を阻止する第二係止部が、それら連結部材の固定部と門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか他方に設けられて、該第一係止部と該第二係止部とにて前記固定手段が構成され、そして、該第一係止部に対する該第二係止部の係止により、該固定部と該組付部との組付状態が維持されて、該連結部材が、該門型フレームに固定されるようになっている請求項1乃至請求項5のうちの何れか1項に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項7】
前記第二係止部が、弾性変形可能な支柱部と、該支柱部の先端に一体的に突設された係止爪とを有し、前記連結部材の固定部が前記門型フレームの組付部に組み付けられるときに、前記第一係止部が、該第二係止部の該爪部を押圧して、該支柱部を弾性変形させ、該第一係止部が該爪部を乗り越えたときに、該支柱部が復元されて、該爪部が、該第一係止部に係止されるようになっている請求項6に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項8】
前記連結部材の固定部と前記門型フレームの組付部のうちの少なくとも何れか一方に、突起からなる第三取付部が設けられる一方、それらのうちの何れか他方に、該第三取付部が圧入される凹部又は筒部からなる第四取付部が設けられて、前記固定手段が、それら第三取付部と第四取付部とにて構成され、そして、該固定部が該組付部に組み付けられた状態下で、該第三取付部が該第四取付部内に圧入されることにより、該連結部材の固定部が該門型フレームの組付部に固定されるようになっている請求項1乃至請求項7のうちの何れか1項に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項9】
前記門型フレームの組付部に、該門型フレームの複数のものの互いの離間方向に延びる凹溝が設けられ、該凹溝内に、前記連結部材の固定部が嵌入されることにより、該連結部材が該組付部に組み付けられるようになっている請求項1乃至請求項8のうちの何れか1項に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項10】
前記連結部材が、断面円形のパイプ部材にて構成されている請求項1乃至請求項9のうちの何れか1項に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項11】
前記連結部材が、互いに所定距離を隔てて対向して、平行に延びる長手の二つの平板部と、該二つの平板部の対向面間に、それら各平板部と直交するように位置せしめられた状態で、各平板部の長手方向に延出して、該二つの平板部を相互に連結する連結板部とを含んで構成されている請求項1乃至請求項9に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項12】
前記門型フレームが、複数のフレーム部分に分割された分割構造を有し、且つそれら複数のフレーム部分のうちの互いに隣り合うもの同士が、それらの間に設けられた連結手段にて相互に連結されることにより、該門型フレームが構成されている請求項1乃至請求項11のうちの何れか1項に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項13】
前記門型フレームが、所定長さを有する一対の脚部と、該一対の脚部の長さ方向の一端部同士を互いに連結する連結部とからなると共に、それら一対の脚部と連結部とが、長手の第一フレーム部分をそれぞれ有し、且つ各脚部の第一フレーム部分と、該連結部の第一フレーム部分とが、湾曲乃至は屈曲して延びる第二フレーム部分を間に挟んで位置せしめられ、そして、それら第一フレーム部分と第二フレーム部分のうちの互いに隣り合うもの同士が、前記連結手段にて相互に連結されている請求項12に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項14】
前記第一フレーム部分の長さ方向の両側端部のうちの少なくとも何れか一端部と、前記第二フレーム部分の長さ方向の両側端部のうちの少なくとも何れか一端部とに対して、該長さ方向と直角な方向に延びる嵌合溝が設けられる一方、該第一フレーム部分の両側端部のうちの少なくとも何れか他端部と、該第二フレーム部分の両側端部のうちの少なくとも何れか他端部とに対して、該嵌合溝内に嵌入可能な嵌合突起が設けられ、更に、該嵌合溝の開口部側の内側面と該嵌合突起の先端側の外側面とに、それぞれ係合凸部が設けられて、前記連結手段が、該係合凸部をそれぞれ有する該嵌合溝と該嵌合突起とにて構成され、そして、該嵌合溝内に該嵌合突起が嵌入せしめられた状態下で、該嵌合溝内からの該嵌合突起の離脱が阻止されるように、該係合凸部同士が互いに係合せしめられることにより、前記互いに隣り合うフレーム部分同士が相互に連結されるようになっている請求項13に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項15】
前記第一フレーム部分と前記第二フレーム部分のそれぞれの長さ方向の一端部に、前記係合凸部を有する嵌合溝のみが形成される一方、それら第一及び第二フレーム部分のそれぞれの長さ方向の他端部に、前記係合凸部を有する嵌合突起のみが形成されている請求項14に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項16】
前記第一フレーム部分が、その長さ方向の両端部に、前記係合凸部を有する嵌合溝のみが形成された溝付第一フレーム部分と、長さ方向の両端部に、前記係合凸部を有する嵌合突起のみが形成された突起付第一フレーム部分とにて、構成される一方、前記第二フレーム部分の長さ方向の両端部に、該係合凸部を有する嵌合溝と該係合凸部を有する嵌合突起のうちの何れか一方のみがそれぞれ形成されている請求項14に記載の樹脂シートハウスの骨格構造。
【請求項17】
前記請求項1乃至請求項16のうちの何れか1項に記載の樹脂シートハウスの骨格構造を有する前記骨格を備え、該骨格の上から樹脂シートを張設してなることを特徴とする樹脂シートハウス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−189264(P2009−189264A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31218(P2008−31218)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(000211880)中川電化産業株式会社 (18)
【Fターム(参考)】