説明

樹脂硬化物およびキーシート

【課題】高い表面硬度を有し、基材への高い密着性、賦型物としての低い反り、高い耐折り曲げ性を有する樹脂硬化物、及びこの樹脂硬化物からなる層を有するキーシートを提供する。
【解決手段】微小押し込み試験によるマルテンス硬さが30N/mm2以上170N/mm2以下の範囲内にあり、弾性変形率が60%以下である樹脂硬化物;及びこの樹脂硬化物からなる層を有するキーシート。特にポリイソシアネート(a1)とポリオール(a2)とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(a3)との反応で得たウレタン(メタ)アクリレート(A)25〜75質量部、ホモポリマーのTgが100℃以上の含環構造単官能モノマー(B)25〜75質量部の合計100質量部及び活性エネルギー線重合開始剤(C)を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を注型重合で硬化して得た樹脂硬化物が好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い表面硬度、基材への高い密着性、賦型物としての低い反り、高い耐折り曲げ性を有する樹脂硬化物、および、この樹脂硬化物からなる層を有するキーシートに関する。
【背景技術】
【0002】
活性エネルギー線硬化用樹脂組成物は、強靭性、柔軟性、耐擦傷性、耐候性、耐薬品性等の優れた特性を持たせることが可能であり、更に活性エネルギー線により短時間で硬化する特性を持ち、一般的に透明性に優れるという点で、特に光学用途部材の量産に向いている。
【0003】
近年、携帯電話等の電子機器において機器の薄肉化のために、特にシート状またはフィルム状の透明プラスチック基材上に樹脂硬化物からなる微細で複雑な凹凸表面形状を形成した部品が用いられている。例えば、携帯電話のキーに相当する部分には、凹凸形状を設けた賦型シート(以下、「キーシート」という)が用いられる。このキーシートは、高い表面硬度や基材への密着性が良いこと、また金型から賦型物を剥離する際にかかる力に耐えられるだけの靭性が求められている。
【0004】
一方、特許文献1では、優れた機械物性、基材への密着性を持ちながら、金型から割れずに剥離できる樹脂組成物が提案されている。また特許文献2では、高い表面硬度、基材への密着性を持つ樹脂組成物が提案されている。
【特許文献1】特開2007−119748号
【特許文献2】特開2004−338214号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した従来技術においては、基材上の樹脂組成物を活性エネルギー線によって硬化させる際、硬化物が比較的大きく収縮を起こすが基材は収縮を起こさないので、賦型物が大きく反る現象が生じたり、金型から賦型物を剥離する際に割れてしまうことがある。これらの工程不具合は、特にキーシート用途には大きな問題である。
【0006】
本発明の目的は、高い表面硬度を有し、基材への高い密着性、賦型物としての低い反り、高い耐折り曲げ性を有する樹脂硬化物、およびこの樹脂硬化物からなる層を有するキーシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、微小押し込み試験によるマルテンス硬さが30N/mm2以上、170N/mm2以下の範囲内にあり、弾性変形率が60%以下である樹脂硬化物である。
【0008】
また本発明は、上記樹脂硬化物からなる層を有するキーシートである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の樹脂硬化物は、高い表面硬度、基材への高い密着性、賦型物としての低い反り、高い耐折り曲げ性を有する。また、基材上の樹脂組成物を硬化させて本発明の樹脂硬化物を形成した場合、その基材と樹脂硬化物からなる賦型物は成形時の反りが少なく、かつ成形後に金型から賦型物を剥離する際の割れも生じ難い。その結果、本発明によればそのような賦型シート(特にキーシート)を精度良く且つ歩留まり良く得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[マルテンス硬さおよび弾性変形率]
本発明の樹脂硬化物の微小押し込み試験によるマルテンス硬さは、30N/mm2以上、170N/mm2以下の範囲内にある。マルテンス硬さは、ISO14577に準じて測定する。この測定においては、ダイヤモンド製の四角錐型、対面角135度の圧子を使用する。具体的には、圧子を硬化物に対しdF/dt2(F=荷重、t=経過時間)が一定となるよう10秒間で50mNまで加重し、次いで5秒間クリープさせ、その後加重時と同じ条件で除重させる。マルテンス硬さは、このような測定条件において、荷重を接触ゼロ点を超えて侵入した圧子の表面積で除した値である。さらにマルテンス硬さは、70N/mm2以上の範囲内にあることが好ましい。
【0011】
本発明の樹脂硬化物の弾性変形率は60%以下である。弾性変形率もISO14577に準じて測定する。この測定においては、マルテンス硬さの測定に使用するものと同じ上記圧子を使用する。また、測定条件もマルテンス硬さの測定条件と同じである。弾性変形率とは、全負荷エネルギーに対する弾性変形エネルギーの割合である。全負荷エネルギーWtotalは、加重からクリープにかけて、任意の深さhに対する荷重F1(h)の積分値であり、Wtotal=∫F1(h)dhとして表される。弾性変形エネルギーWelastは、除重時の、任意の深さhに対する荷重F2(h)の積分値であり、Welast=∫F2(h)dhとして表される。そして弾性変形率[%]は、その比率(Welast/Wtotal)を百分率(%)で表した値である。さらに弾性変形率は、48%以上の範囲内にあることが好ましい。
【0012】
以上説明したマルテンス硬さおよび弾性変形率は、樹脂硬化物の硬度に関する特性値である。本発明者らは、マルテンス硬さが特にキーシート等に求められる表面硬度と密接な関係があり、弾性変形率が特に賦型物としての反りや基材への密着性、耐折り曲げ性と密接な関係があることを見出した。すなわち、本発明の樹脂硬化物は、特定のマルテンス硬さおよび弾性変形率を有することにより、高い表面硬度と賦型物としての低い反り、および基材への高い密着性、高い耐折り曲げ性を得ることができる。
【0013】
[活性エネルギー線硬化性樹脂組成物]
本発明の樹脂硬化物を得る為の硬化性樹脂組成物は、上記各物性が得られるものであれば特に限定されず、各種の組成物を使用できる。
【0014】
特に、本発明の樹脂硬化物は、ポリイソシアネート(a1)と、ポリオール(a2)と、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(a3)との反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)、ホモポリマーのTgが100℃以上である含環構造単官能モノマー(B)、および、活性エネルギー線重合開始剤(C)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(以下、「本樹脂組成物」という)を重合硬化して得た樹脂硬化物であることが好ましい。なお、本発明において「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」との総称であり、その他の「(メタ)アクリ・・・」も同様に、「アクリル」と「メタクリル」から派生する基の総称である。
【0015】
[ウレタン(メタ)アクリレート(A)]
本樹脂組成物において、ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、特に、基材との密着性を向上し、また賦型物としての反りを小さくする作用を奏する。このウレタン(メタ)アクリレート(A)は、代表的には、ポリイソシアネート(a1)のイソシアネート基と、ポリオール(a2)およびヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(a3)の水酸基との付加反応により得られる重合体である。
【0016】
ポリイソシアネート(a1)は、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物である。ポリイソシアネート(a1)の具体例としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物が挙げられる。更に、これらの化合物と、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、水等の活性水素原子を少なくとも2個有する化合物との反応により得られるポリイソシアネート化合物や、これらの化合物の3量体〜5量体を用いることもできる。特に、得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)の粘度が低く、注型作業性が向上する点から、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
【0017】
ポリオール(a2)は、分子内に2個以上の水酸基を有する化合物である。ポリオール(a2)の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、2,4−ジエチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、スピログリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール等の化合物が挙げられる。更に、これらの化合物から選ばれる少なくとも1種から構成されるポリアルキレンポリオール、これらの化合物にε−カプロラクトン等のラクトン類を付加したポリカプロラクトンポリオール、これらの化合物と、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジフェニルカーボネート等の炭酸エステルのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールを用いることもできる。これらは一種単独で、または二種以上を併用して用いることができる。特に、得られる樹脂硬化物の反りが低くなるという点で、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールが好ましい。
【0018】
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(a3)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。更に、これらの化合物のカプロラクトン変性品やアルキルオキサイド変性品等に代表される、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート変性品;ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のモノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物を用いることもできる。特に、得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)の粘度が低く、注型作業性が向上する点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0019】
(a1)成分と(a2)成分および(a3)成分との付加反応は、従来知られる各種の方法に従って行なうことができる。例えば、30〜90℃に加温した(a1)成分とジブチル錫ジラウレート等の触媒との混合物中に(a2)成分を2〜6時間かけて滴下し、さらに1〜3時間反応させ、次いで(a3)成分を1〜3時間かけて滴下し、さらに1〜3時間反応させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート(A)を合成できる。
【0020】
(a1)〜(a3)成分の使用割合は、0.5≦[(a1)成分のイソシアネート基総数]/[(a2)成分および(a3)成分のヒドロキシル基総数]≦1.0 となるようにするのが好ましい。この割合を0.5以上(特に好ましくは0.9以上)にすることによって、硬化物に基材へのより良好な密着性を付与できる。また、この割合を1.0以下にすることによって、イソシアネート基の反応率を高くし、樹脂組成物の貯蔵安定性を向上できる。
【0021】
ウレタン(メタ)アクリレート(A)の重量平均分子量は、下限値が500以上であることが好ましく、更には2,000以上であることがより好ましい。また、その上限値は40,000以下であることが好ましく、更には20,000以下であることがより好ましい。上記の各下限値は、得られる樹脂硬化物の耐折り曲げ性の点で意義がある。また、上記の各上限値は、粘度を低くして注型作業性を向上する点で意義がある。
【0022】
本樹脂組成物において、(A)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分の合計100質量部を基準として、25〜75質量部が好ましく、25〜55質量部がより好ましい。これらの範囲は、樹脂硬化物のマルテンス硬さを本発明の値にして、基材との密着性を向上し、賦型物としての反りを防止し、また注型作業性を向上する点で意義がある。
【0023】
[含環構造単官能モノマー(B)]
本樹脂組成物において、含環構造単官能モノマー(B)は、分子内に環構造を有する単官能のモノマーである。また、含環構造単官能モノマー(B)のホモポリマーのTg(ガラス転移温度)は、100℃以上である。この含環構造単官能モノマー(B)は、特に、樹脂硬化物の基材との密着性や賦型物としての反り防止を維持したまま、表面硬度を向上させる作用を奏する。
【0024】
含環構造単官能モノマー(B)の具体例としては、2−アクリロイルオキシエチルフタレート(Tg130℃)、2−アクリロイルオキシプロピルフタレート(Tg158℃)、ジシクロペンタニルアクリレート(Tg120℃)、ジシクロペンタニルメタクリレート(Tg175℃)、ジシクロペンテニルアクリレート(Tg120℃)、イソボルニルメタクリレート(Tg180℃)、アクリロイルモルフォリン(Tg145℃)、アダマンチルアクリレート(Tg153℃)、アダマンチルメタクリレート(Tg250℃)が挙げられる(以上の括弧内のTgの各値はホモポリマーのTgを示す)。特に、樹脂組成物の粘度が適度になり、樹脂硬化物の表面硬度が向上する点から、アクリロイルモルフォリン、ジシクロペンタニルアクリレート、アダマンチルアクリレートが好ましい。なお、含環構造単官能モノマー(B)として各原料メーカー市販品を使用する場合は、そのメーカーのカタログ等に開示されているホモポリマーのTgを参照できる。
【0025】
本樹脂組成物において、(B)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分の合計100質量部を基準として、25〜75質量部が好ましく、45〜75質量部がより好ましい。これらの範囲は、樹脂硬化物のマルテンス硬さを本発明の値にして、基材との密着性を向上し、賦型物としての反りを防止し、また注型作業性を向上する点で意義がある。
【0026】
[活性エネルギー線重合開始剤(C)]
本樹脂組成物において、活性エネルギー線重合開始剤(C)は、活性エネルギー線照射により効率よく樹脂硬化物を得るための成分である。活性エネルギー線重合開始剤(C)としては、主として波長300〜400nmの紫外線に感応してラジカル源を発生するものが好ましい。
【0027】
活性エネルギー線重合開始剤(C)の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレ−ト、エチルフェニルグリオキシレ−ト、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2-メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイドが挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよいし、二種以上の混合系で用いてもよい。特に、樹脂硬化物に高い表面硬度や基材への密着性を付与できる点から、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが好ましい。
【0028】
本樹脂組成物において、(C)成分の添加量は、(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対して、0.005〜5質量部が好ましく、0.1〜1.5質量部がより好ましい。上記各下限値は、樹脂硬化物の表面硬度や基材への密着性を向上する点で意義がある。また上記各上限値は、硬化物の透明性や耐候性を確保する点で意義がある。
【0029】
[その他の成分]
本樹脂組成物には、必要に応じて、(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有する希釈用化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、顔料、消泡剤、熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、樹脂重合体、充填材、溶剤等の各種添加剤を配合してもよい。
【0030】
希釈用化合物の具体例としては、アクリルアミド、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、ビス((メタ)アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アクリレート、ポリウレタンモノ(メタ)アクリレート、ポリエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0031】
酸化防止剤の具体例としては、ヒンダードフェノール化合物、有機ホスファイト化合物、有機ホスフォナイト化合物が挙げられる。
【0032】
紫外線吸収剤の具体例としては、フェニルサリシレートに代表されるサリチル酸系紫外線吸収剤、ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0033】
ブルーイング剤の具体例としては、通常、青系、紫系、緑系の顔料が挙げられる。さらに、必要に応じて赤系、橙系、茶系等の顔料を混合することによって、調色することができる。赤系、橙系、茶系等の顔料としては、アゾ系化合物、アントラキノン系化合物、キナクリドン系化合物、ペリレン系化合物等が挙げられる。
【0034】
顔料の具体例としては、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラックが挙げられる。
【0035】
消泡剤の具体例としては、非シリコーン系消泡剤であるポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のポリシロキサン系消泡剤や、非シリコーン系消泡剤であるアルキルメタクリレート、ポリアクリレート、アクリル酸共重合物等のアクリル酸系消泡剤や、ブタジエン共重合物系消泡剤、ミネラルオイル系消泡剤が挙げられる。
【0036】
熱安定剤の具体例としては、トリフェニルホスファイト、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(混合モノ−およびジ−ノニルフェニル)ホスファイト、ジメチルベンゼンホスホネート、トリメチルホスフェートが挙げられる。
【0037】
光安定剤の具体例としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン類が挙げられる。
【0038】
帯電防止剤の具体例としては、グリセロールモノステアレート、ステアリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
【0039】
防曇剤の具体例としては、グリセロール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン、グリセロール−1−メタクリロイルオキシプロピルウレタンが挙げられる。
【0040】
樹脂重合体の具体例としては、アクリル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ブタジエン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
【0041】
充填材の具体例としては、有機あるいは無機からなる微粒子、フィラーが挙げられる。微粒子、フィラーの具体例としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、石英粉、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、硫酸バリウム、マイカ、タルクが挙げられる。
【0042】
溶剤の具体例としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メタノール、エタノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネートが挙げられる。
【0043】
[樹脂硬化物の製造方法]
本発明の樹脂硬化物の製造方法としては、本樹脂組成物を注型重合により硬化させる方法が好ましい。具体的には、鋳型内に本樹脂組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射することにより重合硬化させて、所望形状に賦型された樹脂硬化物を得ることができる。また、鋳型の所望位置に基材を配置した状態で重合硬化させれば、所望形状の樹脂硬化物を基材上に有する賦型物を得ることができる。
【0044】
特に、プラスチックフィルム等のプラスチック基材上へのモールドプリント賦型が好ましい。モールドプリント賦型とは、上面が開放された凹部を有する鋳型に樹脂組成物を流し込み、次いでその上面をプラスチック基材でシールし、活性エネルギー線を照射することにより樹脂組成物を重合硬化させて、プラスチック基材上に所望形状の樹脂硬化物を一体成形し、その後脱型する方法である。
【0045】
プラスチック基材としては、透明プラスチックフィルムが好ましい。その場合は、基材面側から活性エネルギー線を照射できる。具体例としては、アクリル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系および塩化ビニル系のプラスチックフィルムが挙げられる。また、基材には、予めエッチング等の易付着処理を施すことが好ましい。
【0046】
活性エネルギー線の照射源としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。
【0047】
[キーシート]
本発明のキーシートは、基材上に本発明の樹脂硬化物からなる層を有することを特徴とする。このキーシートは、例えば、所定の位置(キーに相当する位置)に突起を有する樹脂硬化物層がプラスチック基材上に形成された賦型シートまたは賦型フィルムから成る。そして、このキー部分を押すと、内部回路の接点が樹脂硬化物層の突起の押圧により接続するように構成される。このようなキーシートは、特に、携帯電話機等の入力手段である複数のキーが集合配置された部分の薄型化に有用である。
【実施例】
【0048】
以下、本発明について実施例を用いて説明する。なお、以下の記載において「部」は質量部を意味する。
【0049】
[合成例1](ウレタンアクリレート(A1)の製造)
5リットルの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、商品名デスモジュールI)200部、ジブチル錫ジラウレート(旭電化工業(株)製、商品名アデカスタブBT−11)0.1部を入れた。この混合物を70℃とし、攪拌しながらポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学(株)製、商品名プラクセル205)500部を4時間にわたって滴下した。さらに、ハイドロキノンモノメチルエーテル(川口化学工業(株)製、商品名MQ)0.3部を加えた。この混合物を攪拌しながら2時間かけて75℃まで昇温し、さらに攪拌しながら2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学(株)製、商品名HEA)100部を2時間にわたって滴下した。滴下終了後、更に2時間反応を続行し、ウレタンアクリレート(A1)を得た。
【0050】
ウレタンアクリレート(A1)のGPC(Gel Permeation Chromatography)による重量平均分子量(Mw)を、GPCシステム(東ソー(株)製、商品名HLC−8220GPC)を用いて以下の条件にて測定した。その結果、Mwは3,600であった。
【0051】
カラム:「TSK−gel superHZM−M」、「TSK−gel HZM−M」、「TSK−gel HZ2000」、
溶離液:THF、
流量:0.35ml/min、
注入量:10μl、
カラム温度:40℃、
検出器:UV−8020。
【0052】
[合成例2](ウレタンアクリレート(A2)の製造)
ポリカプロラクトンジオール500部の代わりに、ポリカーボネートジオール(旭化成ケニカルズ(株)製、商品名PDCL T5650J)800部を使用し、ハイドロキノンモノメチルエーテルの添加量を0.5部に変更した。それ以外は、合成例1と同様にしてウレタンアクリレート(A2)を得た。そのMwは4,500であった。
【0053】
[合成例3](ウレタンアクリレート(A3)の製造)
ポリカプロラクトンジオール500部の代わりに、ポリアルキルジオール(保土谷化学工業(株)製、商品名PTG850SN)900部を使用し、ハイドロキノンモノメチルエーテルの添加量を0.5部に変更した。それ以外は、合成例1と同様にしてウレタンアクリレート(A3)を得た。そのMwは、4,700であった。
【0054】
[合成例4](ウレタンアクリレート(X1)の製造)
5リットルの4つ口フラスコに、2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学(株)製、商品名HEA)200部、ジブチル錫ジラウレート(旭電化工業(株)製、商品名アデカスタブBT−11)0.1部、および、ハイドロキノンモノメチルエーテル(川口化学工業(株)製、商品名MQ)0.2部を入れた。この混合物を60℃とし、攪拌しながらイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、商品名デスモジュールI)200部を4時間にわたって滴下した。滴下終了後、更に2時間反応を続行し、ウレタンアクリレート(X1)を得た。そのMwは540であった。
【0055】
[合成例5](ウレタンアクリレート(X2)の製造)
2−ヒドロキシエチルアクリレート200部の代わりに、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名NKエステル701A)400部を使用し、ジブチル錫ジラウレートの添加量を0.2部、ハイドロキノンモノメチルエーテルの添加量を0.4部に変更した。それ以外は、合成例4と同様にしてウレタンアクリレート(X2)を得た。そのMwは2,600であった。
【0056】
[実施例1]
(1)樹脂組成物の調製:
(A)成分としてウレタンアクリレート(A1)50部、(B)成分としてアクリロイルモルフォリン(興人(株)製、商品名ACMO)50部、(C)成分として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名イルガキュア184)1部を室温で混合攪拌して樹脂組成物を得た。
【0057】
(2)鋳型1および2の作製:
縦120mm、横120mmおよび厚さ1.8mmのガラス板の四辺上に、幅20mmおよび厚さ25μmの両面粘着テープ(トラスコ中山(株)製、品番TRT−25)を貼り、この両面粘着テープの上に、幅25mmおよび厚さ0.5mmの鉄板(大祐機材(株)製、圧伸鋼板)を、ガラス板の端面と鉄板の端面とが揃うように積層して鋳型1を作製した。また、前記と同様のガラス板の四辺上に、幅10mmおよび厚さ25μmの粘着テープ(日東電工(株)製、品番No.31B)を1枚積層して鋳型2を作製した。
【0058】
(3)サンプルの作製:
前記で得た鋳型1および2の中に、先に調製した樹脂組成物を注入した。次いで、それぞれの鋳型について注入した側を、予め易付着処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製、商品名コスモシャインA4100、厚み188μm)の易付着処理面でシールした。このフィルム面側から、高圧水銀灯により照度90mW/cm2、光量1000mJ/cm2の紫外線を照射し、樹脂組成物を硬化させた。この賦型物を鋳型から脱型し、PETフィルムの表面に、厚みが0.525mmまたは25μmの樹脂硬化物が積層された賦型フィルムを得た。そして、以下の物性評価を実施した。その結果を表1に示す。
【0059】
(4)物性評価:
<E型粘度>
東機産業(株)製の粘度計(商品名VISCOMETER TVE−20H)を用い、JIS−Z8803に従って樹脂組成物のE型粘度を測定した。評価基準としては、E型粘度[mPa・s]が100以上10,000未満である場合を◎、10以上100未満、10,000以上20,000未満である場合を○、これらの範囲以外を×とした。
【0060】
<マルテンス硬さ>
鋳型1を用いて得た賦型フィルム上の樹脂硬化物のマルテンス硬さを、ISO14577に準じて、フィッシャースコープ社製の試験機(商品名Fischerscope HM2000)を用いて測定した。圧子としては、ダイヤモンド製の四角錐型、対面角135度のものを使用した。具体的には、圧子を硬化物に対しdF/dt2(F=荷重、t=経過時間)が一定となるよう10秒間で50mNまで加重し、次いで5秒間クリープさせ、その後加重時と同じ条件で除重させた。評価基準としては、マルテンス硬さが、70N/mm2以上170N/mm2以下の場合を◎、30N/mm2以上70N/mm2未満の場合を○、この範囲以外を×とした。
【0061】
<弾性変形率>
鋳型1を用いて得た賦型フィルム上の樹脂硬化物のマルテンス硬さを、ISO14577に準じて測定した。使用した試験機、圧子および測定条件は、上記マルテンス硬さの測定と同じである。評価基準としては、弾性変形率が48%以上60%以下の場合を◎、48%未満の場合を○、この範囲以外を×とした。
【0062】
<鉛筆硬度>
鋳型2を用いて得た賦型フィルム上の樹脂硬化物を、(株)井元製作所製の手動型鉛筆引っ掻き試験機を用い、JIS−K5600に従って測定した。評価基準としては、鉛筆硬度がHB以上の場合を◎、B以上HB未満の場合を○、B未満を×とした。
【0063】
<耐折り曲げ性>
鋳型2を用いて得た賦型フィルムを180度折り曲げる試験を行った。評価基準としては、樹脂硬化物が割れなかった場合を◎、樹脂硬化物が割れた場合を×とした。
【0064】
<反り>
鋳型1を用いて得た賦型フィルムから35mm角の切片を切り出した。この切片の最も浮き上がっている角Aの対角Bを上から水平台へ押し付けたときの角Aの水平台からの浮き上がり高さを計測し、反りのレベルを判断した。評価基準としては、この反りが4mm以下の場合を◎、5mm以上8mm以下の場合を○、9mm以上の場合を×とした。
【0065】
<密着性>
鋳型2を用いて得た賦型フィルム上の樹脂硬化物に、JIS−K5600に準じて縦横1mm間隔でカッターを用いてフィルムまで達する切り込みを入れて、25個のマス目を4組形成した。これに粘着テープ(日東電工(株)製、品番No.31B)を貼り付けてから剥がし、基材に残ったマスの数により密着性を評価した。評価基準としては、基材に残ったマスの数が70以上の場合を◎、69マス以下の場合を×とした。
【0066】
[実施例2〜9および比較例1〜8]
表1および表2に示す樹脂組成物を用い、その他は実施例1と同様にして賦型フィルムを作製し、評価した。その結果を表1および表2に示す。
【0067】
【表1】

【0068】
【表2】

【0069】
表1および表2中の略号は以下の通りである。また、以下の「Tg」の各値は、その単量体のホモポリマーのガラス転移温度を示す。
・「A1」:合成例1で得たウレタンアクリレート(重量平均分子量3,600)
・「A2」:合成例2で得たウレタンアクリレート(重量平均分子量4,500)
・「A3」:合成例3で得たウレタンアクリレート(重量平均分子量4,700)
・「A4」:ジイソシアネート、ポリプロピレングリコール及び2−ヒドロキシエチルアクリレートの反応により得られたウレタンアクリレート(日本シイベルヘグナー(株)製、商品名アクチラン290)、重量平均分子量10,000)
・「X1」:合成例4で得たウレタンアクリレート(重量平均分子量540)
・「X2」:合成例5で得たウレタンアクリレート(重量平均分子量2,600)
・「ACMO」:アクリロイルモルフォリン((株)興人製、商品名ACMO、Tg145℃)
・「FA−513A」:ジシクロペンタニルアクリレート(日立化成(株)製、商品名ファンクリルFA−513A、Tg120℃)
・「AdA」:アダマンチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名AdA、Tg153℃)
・「HEA」:2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名HEA、Tg−15℃)
・「HBA」:4−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名4−HBA、Tg−80℃)
・「ECA」:エチルカルビトールアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名ビスコート#190、Tg−69℃)
・「THFA」:テトラヒドロフルフリルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名THFA、Tg60℃)
・「C6DA」:1,6−ヘキサンジオールアクリレート(第一工業製薬(株)製、商品名ニューフロンティアHDDA、Tg63℃)
・「Irg.184」:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名イルガキュア184)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小押し込み試験によるマルテンス硬さが30N/mm2以上、170N/mm2以下の範囲内にあり、弾性変形率が60%以下である樹脂硬化物。
【請求項2】
ポリイソシアネート(a1)と、ポリオール(a2)と、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(a3)との反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)25〜75質量部、ホモポリマーのTgが100℃以上である含環構造単官能モノマー(B)25〜75質量部の合計100質量部、および、活性エネルギー線重合開始剤(C)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を注型重合により硬化して得た請求項1記載の樹脂硬化物。
【請求項3】
ポリオール(a2)が、ポリカプロラクトンポリオールまたはポリカーボネートポリオールである請求項2記載の樹脂硬化物。
【請求項4】
基材上に、請求項1記載の樹脂硬化物からなる層を有するキーシート。

【公開番号】特開2010−37411(P2010−37411A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−200553(P2008−200553)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】