説明

樹脂部品の試作方法及び成型用金型の製作方法

【課題】 装置を開発するときの期間短縮、コスト抑制、作業効率の向上を図る。
【解決手段】 試作工程では、装置設定に基づいて各樹脂部品の成型に用いる金型を選択する。このとき、量産に使用可能な鋼材等を用いた金型を選択し、入れ子としてアルミニウムを用いた第一の入れ子を製作する。これにより、成型した樹脂部品のリファインが必要であるときには、第一の入れ子に加工、修正を施す(ステップ100〜106)。また、各樹脂部品を煮詰めて、量産を行うための形状が決定されると、第一の入れ子に基づいて、鋼材を用いた第二の入れ子を製作して、金型に装着する(ステップ108)。これにより、試作工程から量産工程までの期間短縮と共に、樹脂成形に用いる金型製作のためのコスト抑制を図ることができると共に、量産のための金型を製作するときの作業効率の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型を用いて成型する樹脂部品を、量産に先立って試作する樹脂部品の試作方法及び、樹脂部品の量産に用いる成型用金型の製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の装置に組み込まれる部品やフレーム、ケーシングなどには、樹脂が多用されている。樹脂部品は、部品形状に合わせた金型を製作し、射出成形などによって成型される。
【0003】
一般に、金型には、耐摩耗性が高く、多数の部品成形に用いることができることから鋼材が多用されているが、鋼材は、加工に多大な労力と時間が必要となる。ここから、金型として、加工が容易なアルミニウムなどを用いる方法が考えられ、また、アルミニウムを用いて金型を作製するときの補修方法の提案もなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
これにより、金型の製作は勿論、製作した金型の変更、修正等も短時間で容易に行うことができる。
【0005】
一方、新たな装置などを製造するときには、装置の量産に先立って、装置設計に基づいた試作機を作製し、製作した試作機を用いた各種の試験、評価が行われる。これにより、試作工程では、各部品のリファインを行い、量産用の部品を成型するための金型を製作する。
【0006】
ところで、量産機用の部品を成型する金型には、耐久性が要求され、加工には不向きな鋼材が用いられる。これに対して、試作工程では、装置の開発期間の短縮、開発コストの抑制が要求されると共に、部品のリファインに伴う金型の変更が要求される。
【0007】
また、試作工程では、製作される試作機の数が数台から十数台程度と限られるため、樹脂部品の成型には、アルミニウムやZASなどの加工が容易な部材を用い、低コストで製作できる簡易金型が使用されたり、また、樹脂部品を切削加工(樹脂材料の切削加工)、光造形などによって製作される。
【0008】
しかしながら、試作工程を経て装置の量産を開始するときには、耐久性の高い金型を製作し、量産用装置の部品成型を行う必要がある。このときに、試作工程で簡易金型を用いた樹脂成型や、樹脂の切削加工によって部品を製作しているため、装置の量産に先立って、部品を量産化するための耐久性の高い金型を、新たに製作する必要がある。
【0009】
このような金型の納期と製作のためのコストが、装置を量産化する上での期間短縮と、コストダウンの妨げとなっている。
【特許文献1】特開平5−237656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、樹脂成形品を用いた装置を製品化するときに、製品化の期間短縮を図ることが可能となる樹脂部品の試作方法及び成型用金型の製作方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための樹脂部品の試作方法は、樹脂成形によって作製する樹脂部品を用いる装置の量産化に先立って試作工程で試作機用の樹脂部品を試作する樹脂部品の試作方法であって、前記樹脂部品の成型に用いる少なくともモールドベースを、量産用の金型として適用可能な材質を用い、試作する前記樹脂部品に応じた第一の入れ子をアルミニウム系材料によって製作し、前記モールドベースと前記第一の入れ子を用いて、前記樹脂部品を成型することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の成型用金型の製作方法は、試作工程を経て量産化される装置の樹脂部品の成型に用いられる成型用金型の製作方法であって、前記樹脂部品に応じて製作され試作工程で樹脂部品のリファインに応じて修正される第一の入れ子をアルミニウム系材料によって製作すると共に、前記第一の入れ子を除くモールドベースを含む金型材を前記樹脂部品の量産に適用可能な材質で形成し、前記金型材に前記第一の入れ子を装着して前記試作工程で製作する試作用の樹脂部品の成型を行い、前記試作用の樹脂部品のリファインに応じて前記第一の入れ子に対して修正を施し、前記試作工程で最終的に製作された前記第一の入れ子に基づいて、前記樹脂部品の量産に適用可能な材質で第二の入れ子を製作する、ことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、装置の量産化に先立って、試作機を製作し、試験を行うときに、装置に用いる樹脂部品を、金型を用いて作製する。このとき、金型のモールドベース等を、量産化を行うときに合わせて鋼材などを用い、成型する樹脂部品によって異なるキャビティやコアなどの入れ子を、第一の入れ子としてアルミニウム系材料などの加工性の高い材質によって製作して、試作機用の樹脂部品を成型する。
【0014】
このときに、樹脂部品のリファインを行うときには、第一の入れ子に対して加工、修正を行う必要があるが、アルミニウム系材料によって製作していることにより、加工、修正が容易となる。
【0015】
一方、試作が終了して量産化を行うときには、量産化に用いる耐久性の高い金型を用いる必要があるが、部品形状に応じた変更が要求されないモールドベース等を、量産化に適用可能な材質で形成しているので、第一の入れ子のみを、量産化に適用可能な材質で製作した第二の入れ子に交換すればよい。
【0016】
したがって、試作工程から量産化を行うときの期間短縮と共に、試作工程から量産化までの間のコスト削減が可能となる。
【0017】
このような本発明に適用されるモールドベース等の材質は、S55C、SS41、SCM系プリハードン鋼(HPN1)等を適用することができる。
【0018】
また、量産に用いるキャビティ/コア(第二の入れ子)の材質としては、熱間ダイス鋼、SKD11系焼入れ鋼(HPM31)、SUS420系焼入れ鋼(HPM38)、SUS系プリハードン鋼(NAK)、析出硬化プリハードン鋼(CENA1、NAK)SCM系(HPM7)、マルエージング鋼(MAS1)、炭素工具鋼(SK)、合金工具鋼(SUS)等を適用することができる。
【0019】
さらに、これらに限らず、量産化用の金型(モールドベース、キャビティ/コア)として適用可能であれば、任意の材質とすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、成型する樹脂部品の形状に影響を受ける入れ子を除き、モールドベースなどに対して、量産に適用可能な材質を用いる。また、試作用部品を成型するときには、部品形状に合わせて加工される入れ子として、アルミニウムによって製作した第一の入れ子を用い、量産を行うときには、鋼材等によって製作した第二の入れ子を用いる。
【0021】
これにより、装置の試作から量産までの工程の時間短縮を図ることができると共に、コストの抑制が可能となるという優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に係る製品開発工程10の概略を示している。この製品開発工程10は、設計工程12、試作工程14を含み、試作工程14を経て量産工程16へ移行し、新たな装置の量産製造が行われる。なお、本実施の形態に適用している製品開発工程10の各工程での基本的処理は、一般的構成の処理を適用でき、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0023】
設計工程12では、新製品となる装置の商品企画、機構構成、レイアウト及びデザイン設計等が行われる。すなわち、草案・設計工程では、商品企画確認、レイアウト・機構構想検討・デザイン検討などが行われ、さらに、システム設計確認などが行われる。また、設計工程12では、要素・構想の検討結果に基づいて、装置の設計が行われる。
【0024】
試作工程14では、設計工程12での設計に基づいて試作機の制作、製作した試作機の試験、評価が行われ、必要に応じて各部品のリファインなどが行われ、量産化(商品化)を行う装置の詳細が決定される。これにより、装置を量産する量産工程16へ移行可能となる。
【0025】
一方、製造する装置には、樹脂成形した部品(樹脂部品)が多用されている。装置で使用される樹脂部品には、例えば、ケーシングなどの大物部品から、歯車などの小物部品まであり、量産工程16では、これらの金型を用いてこれらの樹脂部品を成型し、成型した樹脂部品を組み付けて装置を製造する。
【0026】
試作工程14では、装置設計に基づいて樹脂部品の金型を製作し、製作した金型を用いて、樹脂部品を試作用部品として成型し、試作機に組み付けるようにしている。
【0027】
このような、製品開発工程10では、CAD(Computer Aided design)システムを用いて、装置設計及び各部品の設計を行うことができ、これにより、NC工作機械(Numerical Controlled Machine tools)を用いたCAM(Computer Aided Manufacturing)による部品加工を行うことができる。
【0028】
CAD/CAMを適用することにより、試作工程14では、試作用部品の成型に用いる金型の製作を行うことができる。また、試作機の評価結果に基づいて各試作用部品のリファインを行うときの金型の加工、修正等が容易となる。
【0029】
一方、装置を量産するときには、長期にわたって多数の樹脂部品を成型する必要があり、このために、金型は、加工性は低いが耐久性の高い鋼材などを用いて製作される。
【0030】
これに対して、試作機は、通常、数台〜十数台程度となっており、ここから、試作工程14では、耐久性が低いが加工等が容易なアルミニウム系材料を用いて金型が製作されるようになっている。
【0031】
ところで、本実施の形態に係る製品開発工程10では、試作工程14で試作機用の樹脂部品を成型する金型として、モールドベースなどを量産工程16で使用する鋼材などの耐久性の高い材質で製作し、成型する樹脂部品の大きさ形状などに合わせ、カセット型化し、キャビティ、コアなどの第一の入れ子を、アルミニウムを用いて製作するようにしている。
【0032】
これにより、試作工程14では、樹脂部品のリファインに応じた入れ子の加工、修正が容易となるようにしている。
【0033】
また、試作工程14から量産工程16へ移行するときには、モールドベースに装着する入れ子を、耐久性の高い金型にするために、鋼材等を用いて製作し直すようにしている。すなわち、第二の入れ子を鋼材によって製作し直すようにしている。
【0034】
金型では、入れ子に応じた部品成形が行われるので、金型のモールドベース等を予め鋼材によって製作しておくことにより、鋼材によって製作した第二の入れ子を装着することにより、耐久性の高い金型となる。
【0035】
図2に示されるように、金型20は、モールドベースとして、固定側モールドベース22と、可動側モールドベース24が対で設けられ、固定側モールドベース22と可動側モールドベース24とが重ね合わせられて使用される。
【0036】
固定側モールドベース22には、可動側モールドベース24へ向けてガイドピン26が突設されており、可動側モールドベース24は、このガイドピン26に沿って固定側モールドベース22との接離方向へ移動される。
【0037】
また、金型20では、固定側モールドベース22にコア28が装着され、可動側モールドベース24にキャビティ30が装着されるようになっている。さらに、可動側モールドベース24には、イジェクタプレート32が取り付けられる。このイジェクタプレート32には、複数のイジェクタピン34が設けられる。
【0038】
このように構成される金型20では、成型する部品に応じて製作されたコア28及びキャビティ30が、固定側モールドベース22及び可動側モールドベース24に装着される。
【0039】
また、金型20は、コア28とキャビティ30が固定側モールドベース22と可動側モールドベース24からの押圧力によりガイドピン26に沿って互いに接近離間する構造となっており、金型20を用いて樹脂部品を成型するときには、コア28とキャビティ30の互いに対向する面が突き合わされた状態で、コア28側から溶融した成形材料が、コア28とキャビティ30の間に充填される。
【0040】
この後、充填された成形材料が所定の冷却期間をおいて固化させ、コア28とキャビティ30とをガイドピン26に沿って互いに離間させ、これらの間に空間を生じさせる。
【0041】
この状態で、イジェクタピン34によってキャビティ30内で固化された成形材料を排出することにより、成型した樹脂部品を取り出す。
【0042】
ところで、製品開発工程10では、設計工程12でCADシステムを用いて、装置設計及び各部品の設計を行うようになっており、これにより、NC工作機械を用いた部品加工(CAM)を行うことにより、試作工程14で金型20に用いるコア28及びキャビティ30などの製作が可能となっている。
【0043】
試作工程14では、所定台数の試作機を組み立てるときに、試作機の各樹脂部品を、金型20を用いた樹脂成形によって成型する。また、装置の量産を行うときには、試作工程14で用いた金型20を利用して各樹脂部品の成型を行うようにしている。
【0044】
このとき、試作工程14では、コア28及びキャビティ30を製作するときに、アルミニウムを用い、第一の入れ子として製作するようにし(以下、コア28A、キャビティ30Aとする)、試作機の評価に基づいた部品形状の変更などに対応する加工や修正が容易となるようにしている。
【0045】
また、試作工程14での作業が終了して量産工程16へ移行するときには、第一の入れ子としているコア28A及びキャビティ30Aを、鋼材によって製作するようにしている(以下、コア28B、キャビティ30Bとする)。すなわち、第一の入れ子として製作したコア28A及びキャビティ30Aに基づいて、第二の入れ子とするコア28B及びキャビティ30Bを鋼材によって製作し、このコア28B及びキャビティ30Bを金型20に装着して、金型20を用いた量産用の樹脂部品を成型するようにしている。
【0046】
このとき、コア28Aやキャビティ30Aのリファインを、装置設計(CADデータ)に反映することにより、コア28B及びキャビティ30BのCAMによる製作が可能となる。
【0047】
図3には、試作工程14での金型20を用いた樹脂部品の成型のための処理の流れを示している。
【0048】
試作工程14では、装置設計に基づいた試作機の組み立て、組み立てた試作機の運転試験、評価が行われ、評価結果に基づいて樹脂部品等のリファインが行われる。
【0049】
ここから、図3のフローチャートでは、最初のステップ100で樹脂部品ごとの金型20のサイズを決定する。この金型20のサイズの決定は、予め商品化されている中から、成型する樹脂部品の大きさに応じて型締力のものを選択する。また、金型20は、量産工程16で使用することを前提として、固定側モールドベース22、可動側モールドベース24等が、鋼材などでの耐久性の高い材質で作製されているものとする。
【0050】
金型20のサイズを決定すると、次のステップ102では、コア28A及びキャビティ30Aなど、成型する樹脂部品の形状を定める入れ子を、アルミニウムによって製作する。すなわち、第一の入れ子とするコア28A及びキャビティ30Aを製作する。
【0051】
試作工程14では、このようにしてコア28A、キャビティ30Aなどの第一の入れ子を製作すると、製作したコア28A及びキャビティ30Aを金型20に装着し、試作用の樹脂部品の成型を行い、続いて、成型した樹脂部品を用いた試作機の組み立て、運転/試験、評価などが順に行われる。
【0052】
また、試作工程14では、試作機の評価に基づいて樹脂部品のリファインが必要となる。ここから、ステップ104で樹脂部品のリファインの必要が生じたか否かを確認し、リファインの必要が生じた時には、ステップ104で肯定判定してステップ106へ移行し、コア28A、キャビティ30A等の第一の入れ子に加工を施す。このとき、コア28A、キャビティ30Aの材質としてアルミニウムを用いていることより、加工、修正が容易であり、短時間で行うことができる。なお、加工、修正方法は、任意の方法で行うことができる。また、第一の入れ子の加工、修正に伴ってCADデータの変更が合わせて行われる。
【0053】
試作工程14では、このようにして加工、修正を施したコア28A及びキャビティ30Aを用いて、リファインした樹脂部品を成型し、例えば、試作機上での部品交換などによって試作機に組み付けると、試作機の運転、試験及び評価を再開する。
【0054】
これにより、試作工程14では、試作用部品の1次トライ品から順にトライ品を製作し、製作したトライ品を用いた試験、評価を行うことにより、装置に用いる樹脂部品を煮詰めて、量産を行うときの各樹脂部品の形状などが決定される。
【0055】
これにより、ステップ104で否定判定されることによりステップ108へ移行する。すなわち、量産を行うときの樹脂部品の形状等が決定すると、ステップ108へ移行し、この決定に基づいて、第二の入れ子とするコア28B及びキャビティ30Bを、鋼材を用いて製作する。
【0056】
このとき、第二の入れ子とするコア28B及びキャビティ30Bも、第一の入れ子と同様に、CADデータを用いたCAMによって容易にかつ正確に製作することができる。
【0057】
このようにして製作したコア28B及びキャビティ30Bを、コア28A及びキャビティ30Aに換えて、金型20に装着することにより、試作工程14で使用した金型20(固定側モールドベース22、可動側モールドベース24など)を用いて、量産用の樹脂部品の成型を行うことができる。
【0058】
このように、製品開発工程10では、製品化する装置の樹脂部品の成型に、金型20を用いるようにし、また、試作工程14で、試作機用の樹脂部品を成型するときに、樹脂部品を量産するときに用いる金型20(金型20のサイズ)を選択して用いる。
【0059】
これにより、試作型と本番型(量産型)と間で、入れ子を除くモールドベースなどの共用が可能になるので、試作用として専用の金型が不要となる。また、試作工程14から量産工程16の間での期間短縮と、金型の製作に用いるコスト抑制を図ることが可能となる。
【0060】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではなく、例えば、金型は、本実施の形態に適用した金型20に限らず、成型する部品に応じた入れ子を用いるものであれば任意の構成を適用することができる。
【0061】
また、本実施の形態では、コア28Aやキャビティ30Aなどの第一の入れ子を形成するときに、アルミニウムを用いたが、加工性の高いZAS(亜鉛・アルミニウムからなる低融点合金の商品名)などのアルミニウム系材料を用いることができ、アルミニウム系材料に限らず、樹脂等を用いて形成することも可能である。
【0062】
また、量産用とする成形品の数が少なければ、新たに第二の入れ子を製作することなく、第一の入れ子をそのまま、量産用の成型に用いるようにしてもよい。
【0063】
さらに、本発明は、樹脂成形によって成型する部品を用いた任意の装置の開発を行うときに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本実施の形態に適用した製品開発工程での処理の流れを示す概略図である。
【図2】金型の一例を示す概略構成図である。
【図3】金型の製作処理の概略を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0065】
10 製品開発工程
14 試作工程
16 量産工程
20 金型
22 固定側モールドベース
24 可動側モールドベース
28 コア(入れ子)
30 キャビティ(入れ子)
28A コア(第一の入れ子)
30A キャビティ(第一の入れ子)
28B コア(第二の入れ子)
30B キャビティ(第二の入れ子)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂成形によって作製する樹脂部品を用いる装置の量産化に先立って試作工程で試作機用の樹脂部品を試作する樹脂部品の試作方法であって、
前記樹脂部品の成型に用いる少なくともモールドベースを、量産用の金型として適用可能な材質を用い、
試作する前記樹脂部品に応じた第一の入れ子をアルミニウム系材料によって製作し、
前記モールドベースと前記第一の入れ子を用いて、前記樹脂部品を成型することを特徴とする樹脂部品の試作方法。
【請求項2】
試作工程を経て量産化される装置の樹脂部品の成型に用いられる成型用金型の製作方法であって、
前記樹脂部品に応じて製作され試作工程で樹脂部品のリファインに応じて修正される第一の入れ子をアルミニウム系材料によって製作すると共に、
前記第一の入れ子を除くモールドベースを含む金型材を前記樹脂部品の量産に適用可能な材質で製作し、
前記金型材に前記第一の入れ子を装着して前記試作工程で製作する試作用の樹脂部品の成型を行い、
前記試作用の樹脂部品のリファインに応じて前記第一の入れ子に対して修正を施し、
前記試作工程で最終的に製作された前記第一の入れ子に基づいて、前記樹脂部品の量産に適用可能な材質で第二の入れ子を製作する、
ことを特徴とする成型用金型の製作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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