説明

機器および画像形成装置

【課題】 本発明は画像形成装置等に関し、相対的に動く接点を経由してメモリの内容を読み取る構成であって、接点どうしの間に塵埃等が入り込んで導通不良が発生したときであっても装置の稼働に与える影響を抑える。
【解決手段】 稼働開始に先立ってメモリの記憶内容の読取りを行なわさせ、その読取りに失敗したときにそのメモリを搭載した回路基板が固定された部材を駆動することにより接点どうしの導通を図り、その後メモリの再読取りを行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置をはじめとする各種機器には、メモリを搭載した基板を備え、そのメモリに記憶されている情報を動作開始時に読み出しその情報に従って初期調整を行なう機器がある。そのような機器ではメモリ内の情報を読み出すことができないと動作を正常に開始できない場合がある。
【0003】
従来、メモリとの間の通信の異常を検出する手段を設け、異常が検出されたときにその旨を外部機器に報知することが提案されている。
【0004】
また従来、通信接点が摩耗し接触不良が発生することがあり、通信の異常が検出されると振動を印加して通信を再試行することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−149234号公報
【特許文献2】特開2007−34227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
メモリを搭載した基板を筐体に対し固定された位置に配置し、その基板に形成された接点に接触してメモリの内容を読み出す側の接点もその同じ筐体に固定されている場合、すなわち双方の接点が相対移動することがないように配置できる場合は、長期間の使用による接点自体の摩耗の発生などの場合を除き、接点どうしの接触不良が発生する可能性は低い。また、接点の耐久性を上げる技術も様々存在する。しかしながら、装置の稼働と停止に伴いそれらの接点どうしが互いに擦れる位置や装置稼働中の振動が伝わる位置に基板を配置する必要がある場合、接点自体に摩耗が発生するよりもずっと初期の段階であっても、互いに擦れたり振動している間に接点どうしの間に小さな塵埃が入り込んで接触不良となるおそれがある。特に電子写真方式の画像形成装置の場合、細かい紛体のトナーを使用するためトナーの浮遊を完全になくすことは難しく、浮遊したトナーやそのトナーに静電的に引き寄せられた塵埃などが接点どうしの間に挟まってしまうことを皆無にすることは極めて難しい。このような、互いに擦れたり振動している接点どうしの間に浮遊トナーや塵埃などが入り込んで接触不良が生じたときに、その機器の稼働に支障を来たさないようにこの接触不良を如何にして回復するかが問題となる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、接点どうしの間に介在物が入り込んだときであっても稼働に与える影響を抑えた機器および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1は、
筐体と、
第1部品が組み込まれ上記筐体に支持された第1組込体と、
回転自在な第2部品と、メモリが搭載され第1接点が形成された基板と、駆動力の伝達を受けてその駆動力を上記第2部品に伝える駆動力受部材とが組み込まれ、上記筐体に対しては姿勢が変化し、第2部品を第1部品に押し当てる方向に付勢された第2組込体と、
上記筐体に対し支持され相手端子に弾性変形した状態で接する第2端子を有し、その第2端子および上記第1端子を経由してメモリの内容を読み取る読取部と、
上記の駆動力受部材に駆動力を伝達する駆動部と、
当該機器の稼働開始に先立って読取部にメモリの記憶内容の読取りを行なわさせ、その読取りに失敗したときに駆動部に第2組込体を駆動させ、読取部にメモリの記憶内容の再読取りを行なわさせる読取制御を行なう読取制御部とを備えたことを特徴とする機器である。
【0009】
請求項2は、請求項1記載の機器において、
上記第1接点が下方を向いた姿勢に上記基板が第2組込体に組み込まれ、
上記第2接点が上方に突出し第1接点に接触して弾性的に下方に押されるものであることを特徴とする機器である。
【0010】
請求項3は、請求項1又は2記載の機器において、
上記読取制御部は、上記読取りに失敗したときに駆動部に第2組込体を駆動させ、その駆動部に第2組込体の駆動を停止させた後に、読取部に再読取りを行なわさせ、その再読取りにも失敗したときにはさらに、第2組込体の駆動および駆動停止と、メモリの再読取りとを交互に行なわさせるものであることを特徴とする機器である。
【0011】
請求項4は、請求項1又は2記載の機器において、
上記読取制御部は、上記読取りに失敗したときに駆動部に第2組立体の駆動と駆動停止を複数回繰り返させ、その後、読取部に再読取りを行なわさせるものであることを特徴とする機器である。
【0012】
請求項5は、
筐体と、
感光体ロールが組み込まれ上記筐体に支持された感光体組込体と、
回転自在な現像ロールと、メモリが搭載され第1接点が形成された基板と、駆動力の伝達を受けてその駆動力を現像ロールに伝える第1歯車とが組み込まれ、上記筐体に対しては姿勢が変化し、現像ロールを感光体ロールに押し当てる方向に付勢された現像器と、
上記筐体に対し支持され相手端子に弾性変形した状態で接する第2端子を有し、第2端子および第1端子を経由してメモリの内容を読み取る読取部と、
モータと、上記第1歯車と噛み合ってモータの駆動力を第1歯車に伝達する第2歯車とを有する駆動部と、
画像形成動作に先立って読取部にメモリの記憶内容の読取りを行なわさせ、その読取りに失敗したときに駆動部に現像器を駆動させ、読取部にメモリの記憶内容の再読取りを行なわさせる読取制御を行なう読取制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の機器によれば、再読取りを行なわない場合、あるいは、再読取りの前に第2組込体を駆動しない場合と比べ、その機器の稼働に与える影響が抑えられる。
【0014】
請求項2の機器によれば、第1接点が横向きあるいは上向きの場合と比べ、接点間への介在物の侵入が抑制される。
【0015】
請求項3の機器によれば、再読取りを1回のみ試行する場合と比べ、メモリの内容を読み取ることのできる可能性がさらに高まる。
【0016】
請求項4の機器によれば、再読取り前に第2組込体を1回のみ駆動する場合と比べ、メモリの内容を読み取ることの可能性がさらに高まる。
【0017】
請求項5の画像形成装置によれば、再読取りを行なわない場合、あるいは再読取りの前に現像器を駆動しない場合と比べ、画像形成動作に与える影響が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】画像形成装置の一例としての複写機の外観斜視図である。
【図2】図1に外観を示す複写機の内部構成図である。
【図3】ユニット装着フレームに装着された4台の像形成ユニットを示した斜視図である。
【図4】4台の像形成ユニットのうちの1台の像形成ユニットをユニット装着フレームから引き出した状態を示した斜視図である。
【図5】4台の像形成ユニット全てを取り外した状態のユニット装着フレームを示した斜視図である。
【図6】ユニット装着フレームの本体側コネクタの固定部分を示した部分拡大斜視図である。
【図7】像形成ユニットの後端部を斜め上から見た斜視図である。
【図8】像形成ユニット後端部を斜め下から見た斜視図である。
【図9】像形成ユニットを後端側から見て、本体側のコネクタとの関係を示した図である。
【図10】感光体支持板を示した図である。
【図11】メモリ読取りシーケンスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、本発明の機器の一例である画像形成装置を取り挙げて、本発明の実施形態を説明する。
【0020】
図1は、画像形成装置の一例としての複写機の外観斜視図である。
【0021】
この複写機1は、原稿読取部1Aと画像形成部1Bとを有する。
【0022】
原稿読取部1Aには、原稿が重ねられた状態に置かれる原稿給紙台11が備えられている。この原稿給紙台11上に置かれた原稿は1枚ずつ送り出され、その原稿に記録されている文字や画像が読み取られて原稿排紙台12上に排出される。
【0023】
また、この原稿読取部1Aは、奥側を左右に延びるヒンジを有し、そのヒンジを回転中心として、原稿給紙台11および原稿排紙台12を一体的に持ち上げることができ、その下には、透明ガラス製の原稿読取板13(図2参照)が広がっている。この原稿読取部1Aでは、原稿給紙台11に原稿を置くことに代えて原稿読取板13上に原稿を1枚だけ下向きに置き、その原稿読取板13上の原稿から文字や画像を読み取ることもできる。
【0024】
この原稿読取板13の前側には、ユーザからの、原稿読取りや画像形成の指示等の操作を受ける操作部14が備えられている。
【0025】
この原稿読取部1Aは、その全体が支持フレーム15により支持されている。
【0026】
また、画像形成部1Bは、その上面に画像が形成された用紙が排出される排紙台21が設けられている。またこの画像形成部1Bの前面には、内部の部品交換や搬送中に詰まった用紙の除去のために開けられる前カバー22や、その下に、画像形成前の用紙が積み重ねられた状態に収容される引き出し型の3台の給紙台23_1,23_2,23_3が収容されている。
【0027】
また、この画像形成部1Bの左側面には、搬送中に詰まった用紙を取り除くときに開かれる横カバー24が設けられている。
【0028】
さらに、この画像形成部1Bの底面には、この画像形成部1Bを移動可能とする車輪25が取り付けられている。
【0029】
図2は、図1に外観を示す複写機の内部構成図である。
【0030】
透明ガラス製の原稿読取板13の下には、原稿読取光学系30が配備されている。この原稿読取光学系30は、ランプ311とミラー312とを有する第1ブロック31と、2枚のミラー321,322を有する第2ブロック32と、画像を表わす光を読み取って画像信号を生成する光電センサ33とを有する。
【0031】
第1ブロック31と第2ブロック32は、原稿読取板13に沿って矢印A−A’方向に移動可能であり、初期状態では、図2に示す左寄りの位置にある。
【0032】
原稿給紙台11上に置かれた原稿Sは、1枚ずつ送り込まれ、搬送ローラ16により搬送経路17に沿って進み、原稿読取板13に接して進み、その際にランプ311により照射され、原稿Sからの反射光がミラー312,321,322で反射されて光電センサ33で読み取られ、その原稿Sに記録されていた文字や画像を表わす画像信号が生成される。ランプ311による照射を受けた原稿Sはさらに搬送されて原稿排紙台12上に送り出される。
【0033】
原稿読取板13上に原稿が置かれたときは、第1ブロック31および第2ブロック32が、原稿読取板13上の原稿の読取位置と光電センサ33との間の光学的な距離を常に同一に保つように矢印A方向に移動し、その間、ランプ311が原稿を照射し、光電センサ33でその原稿上の文字や画像が読み取られて画像信号に変換される。
【0034】
光電センサ33で得られた画像信号は画像処理部34に入力される。光電センサ33で得られた画像信号はR(レッド)、G(グリーン)、およびB(ブルー)の各色を表わす画像信号であり、画像処理部34では、このRGBの画像信号をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(黒)の4色分からなる画像信号に変換して一時的に記憶する。そして、後述する潜像形成のための露光の時期に合わせて潜像形成回路41に送信される。
【0035】
この画像形成部1Bには露光器42が備えられており、潜像形式にあたっては、潜像形成回路41から露光器42にY、M,C,Kの画像信号が送り込まれ、露光器42から、各Y,M,C,Kの各画像信号により変調された各露光光421Y,421M,421C,421Kが発せられる。
【0036】
また、この図2には、潜像形成回路41に隣接した位置にコントローラ40が示されている。このコントローラ40は、マイクロコンピュータと、そのマイクロコンピュータで実行されるプログラムとで構成されていて、潜像形成回路41、前述した操作部14(図1参照)、画像処理部34、その他図示しない各種電源回路や駆動回路等に接続され、この複写機1の全体の制御を担っている。
【0037】
画像形成部1Bの下部には、3台の給紙台23_1,23_2,23_3が左右の案内レール24_1,24_2,24_3に支持されて収容されている。各給紙台23_1,23_2,23_3には、用紙Pが積み重なった状態に収容されている。各給紙台23_1,23_2,23_3は、用紙Pの補給のために、案内レール24_1,24_2,24_3に案内されて引出し自在に構成されている。
【0038】
それら3台の給紙台23_1,23_2,23_3のうちの、操作部14(図1参照)の操作等により指定された給紙台(ここでは一例として給紙台23_1とする)からは、用紙Pがピックアップロール25により送り出され、さばきロール26により1枚ずつに分離され、その1枚の用紙Pが搬送ロール27により上方に搬送され、待機ロール28によりそれ以降の搬送のタイミングが調整されて、さらに上方に搬送される。この待機ロール28以降の用紙の搬送については後述する。
【0039】
この画像形成部1Bの中央部分には、Y,M,C,Kの各色のトナーによるトナー像を形成する4つの像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kが配置されている。これら4つの像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kは、後述するように、この画像形成部1Bの筐体内に着脱自在に装着される。これら4つの像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kは、使用するトナーの色が異なることを除き、互いに同一の構成を有するため、ここでは像形成ユニット10Yを取り挙げてその構成を説明する。
【0040】
この像形成ユニット50Yは、図2に矢印Bで示す向きに回転する感光体51を有し、その感光体51の周囲に、帯電器52、現像器53、およびクリーナ55が配置されている。また、像形成ユニット50Yとは別に、後述する中間転写ベルト61を感光体51との間に挟んだ位置に転写器54が置かれている。
【0041】
感光体51はロール形状を有し、帯電により電荷を保存し露光によりその電荷を放出してその表面に静電潜像が形成される。
【0042】
帯電器52は、感光体51の表面をある帯電電位に帯電する。
【0043】
また、この画像形成部1Bは、前述した露光器42を有する。この露光器42には、潜像形成回路41から画像信号が入力され、その入力された画像信号に応じて変調された露光光421Y,421M,421C,421Kを出力する。感光体51は、帯電器52による帯電を受けた後、露光器42からの露光光421Yの照射を受け、感光体51の表面に静電潜像が形成される。
【0044】
感光体51は、露光光421Yの照射を受けて表面に静電潜像が形成された後、現像器53により現像され、その感光体51の表面にトナー像(この像形成ユニット50Yではイエロー(Y)のトナーによるトナー像)が形成される。
【0045】
現像器53は、内部にトナーとキャリアとからなる現像剤を収容したケース531内に、現像剤を攪拌する2本のオーガ532_1,532_2と、現像剤を感光体51に対向した位置に運ぶ現像ロール533とを有する。感光体51上に形成された静電潜像の現像にあたっては、現像ロール533にバイアス電圧が印加され、そのバイアス電圧の作用により、現像剤中のトナーが、感光体51上に形成された静電潜像に従って感光体51上に付着し、トナー像が形成される。
【0046】
現像器53による現像により感光体51上に形成されたトナー像は、転写器54の作用により中間転写ベルト61上に転写される。
【0047】
この転写後に感光体11上に残存するトナーは、クリーナ55によって感光体51上から取り除かれる。
【0048】
中間転写ベルト61は、複数のロール62に架け回された、無端の、矢印C方向に循環移動するベルトである。
【0049】
各種形成ユニット50Y,50M,50C,50Kのそれぞれで形成された各色トナーによるトナー像は、順次重なるように中間転写ベルト61上に転写され、転写器63が配置された二次転写位置に搬送される。これと同期して、待機ロール28にまで搬送されてきていた用紙が二次転写位置に搬送され、転写器63の作用により、中間転写ベルト61上のトナー像が、搬送されてきた用紙上に転写される。このトナー像の転写を受けた用紙は、さらに搬送され、定着器64による加圧および加熱により用紙上のトナー像がその用紙上に定着され、定着されたトナー像からなる画像が用紙上に形成される。画像が形成された用紙はさらに搬送され、排出ローラ65により、排紙台21上に排出される。
【0050】
転写器63によりトナー像を用紙上に転写した後の中間転写ベルト61はさらに循環移動し、その表面に残存するトナーがクリーナ66によって中間転写ベルト61上から取り除かれる。
【0051】
また、画像形成部1Bの、中間転写ベルト61よりも上方の位置には、イエロー(Y)、マゼンタ(M),シアン(C)、および黒(K)の各色トナーを収容するトナーカートリッジ67Y,67M,67C,67Kが置かれている。これらのトナーカートリッジ67Y,67M,67C,67Kに収容されている各色トナーは、対応する各現像器53におけるトナーの消費量に応じて各現像器53に補給される。
【0052】
図3は、ユニット装着フレームに装着された4台の像形成ユニットを示した斜視図である。
【0053】
また図4は、4台の像形成ユニットのうちの1台の像形成ユニットをユニット装着フレームから引き出した状態を示した斜視図である。
【0054】
また図5は、4台の像形成ユニット全てを取り外した状態のユニット装着フレームを示した斜視図である。
【0055】
これらの図3〜図5において、右上側が、複写機を図1に示す向きに見たときの前面側、左下側が背面側である。
【0056】
図5に示すユニット装着フレーム70は、図1,図2に示す画像形成部1Bの、不動の基礎となるフレーム(画像形成部1Bの筐体)に固定されている。このユニット装着フレーム70は、仕切壁71で仕切られた4つのユニット支持部72Y,72M,72C,72Kを有し、各ユニット支持部72Y,72M,72C,72Kには、前面側(図5の右上側)からスライドさせるようにして(図4参照)、各像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kがそれぞれ装着される。
【0057】
各ユニット支持部72Y,72M,72C,72Kには、その前面側(右上側)に、各像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kの前端部が収容される凹み状の前端収容部73が形成されており、その前端収容部73の脇には、ガタ規制ガイド74が形成されている。このガタ規制ガイド74は、像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kの装着時に、像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kを構成する現像器に設けられたガタ規制突部(図示せず)が接し、その像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kを位置決めする。
【0058】
また、各ユニット装着部72Y,72M,72C,72Kの底部には、露光器42(図2参照)からの露光光421Y,421M,421C,421Kがそれぞれ通過する光通過口75が形成されており、また各光通過口75の隣りには、像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kの底面を案内する傾斜ガイド面76が設けられている。
【0059】
また、各ユニット装着部72Y,72M,72C,72Kの後端部(図5の左下側)には、本体側コネクタ77が配置されている。この本体側コネクタ77は、この図5に示すユニット装着フレーム70に固定されている。また、この本体側コネクタ77は、1つの本体側コネクタ77につき7つのコネクタ端子771を有する。これらの本体側コネクタ77の各コネクタ端子771は、ハーネス78を経由して、図2に示すコントローラ40に接続されている。
【0060】
また、各仕切壁71の、各ユニット支持部72Y,72M,72C,72Kの後端部側の位置には色識別ガイド79Y,79M,79C,79Kが設けられている。この色識別ガイド79Y,79M,79C,79Kは各ユニット支持部72Y,72M,72C,72Kについて互いに異なった形状を有している。これに対応して、像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kの、各ユニット支持部72Y,72M,72C,72Kに装着されたときの色識別ガイド79Y,79M,79C,79Kに対応する部分には、形状が互いに異なる色識別キー513Y,513M,513C,513K(図3,図4参照)が設けられており、異なる色のトナーを取扱う像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kが装着されようとすると、色識別キー513Y,513M,513C,513Kが色識別ガイド79Y,79M,79C,79Kに干渉して装着不能となり、対応した色の像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kのみ装着可能となっていて、誤装着防止が図られている。
【0061】
各像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kは、誤装着防止のための形状の違いなどの細部を除き、ほぼ同一に構成されているため、ここでは、代表的に、像形成ユニット50Kを取り挙げて説明する。
【0062】
図3、図4には、像形成ユニット50Kの構成要素として、ロール形状の感光体51、現像器53、およびクリーナ55が示されている。
【0063】
感光体51の前端部(右上側)と後端部(左下側)には、軸受部511,512が設けられている。感光体本体は、これらの軸受部511,512に軸が入り込んでいて、それらの軸受部511,512に回転自在に支持されている。これらの軸受部511,512は、後述するようにして、画像形成部1Bのフレーム側に支持されている。
【0064】
また、この感光体51の後端には、カップリング513が設けられている。このカップリング513と本体側のカップリング(図示せず)とが組み合い、本体側からこのカップリング513を介して駆動力が伝えられて感光体本体が回転する。
【0065】
また、現像器53の後端部には、トナー補給口を開閉自在に塞ぐ補給口シャッタ532が設けられている。また、クリーナ55は、その本体部から前方(図3、図4の右上)に突出した排出筒551を有する。このクリーナ55は、前述したように、感光体51に残存するトナー等を感光体51から取り除くものである。感光体51から取り除かれた排トナー等は、このクリーナ55のケース内に配備されたオーガ(図示せず)により排出筒551側に運ばれ、その排出筒551に形成された、下方に開口した排出口(図示せず)から回収容器(図示せず)に回収される。尚、図3,図4には帯電器52(図2参照)は示されていない。この帯電器52は、クリーナ55のハウジングの内側に配置されている。
【0066】
また、クリーナ55のハウジングの後端からは、ギア軸535が突出している。このギア軸535は、ギア(後述する)の回転中心となってギアを支持している。
【0067】
感光体51の軸受部511,512が支持された状態において、現像器53は、ギア軸535を回転中心にして、その現像器53を構成する現像ロール533(図2参照)が感光体51に接触する方向に回転可能となっている。そして現像器53は、後述する引張りばね59により、現像ロール533が感光体51に近づく方向に付勢されている。この点に関しては、さらに後で説明する。
【0068】
図6は、ユニット装着フレームの本体側コネクタの固定部分を示した部分拡大斜視図である。
【0069】
この本体側コネクタ77は7つのコネクタ端子771を有する。各コネクタ端子771は、本発明にいう第2接点の一例であり、上方に突出し、下方に押されて弾性的に変形するバネ性の端子である。この本体側コネクタ77は、前述した通り、ユニット装着フレーム70に固定されており、そのユニット装着フレーム70は、図1,図2に示す複写機1の画像形成部1Bのフレームに固定されている。したがって、この本体側コネクタ77は、画像形成部1Bのフレームに対し不動となっている。
【0070】
図7は、像形成ユニットの後端部を斜め上から見た斜視図である。
【0071】
また、図8は、像形成ユニット後端部を斜め下から見た斜視図である。
【0072】
前述したように、像形成ユニット50Kは、その外観上、感光体51、現像器53、およびクリーナ55を有する。感光体51の後端部には、回転駆動力を受けるカップリング513が備えられており、そのカップリング513に隣接して軸受部512が配置されている。
【0073】
また、現像器53は、ケース内に2つのオーガ532_1,532_3、および現像ロール533が配備されている(図2を合わせて参照)。また、この現像器53の後端部には、図3,図4を参照して説明した色識別キー531Kが設けられており、誤装着の防止が図られている。
【0074】
さらに、この像形成ユニット50Kの後端部には、ギア軸535が突出しており、そのギア軸535には、第1ギア543_1と、第2ギア543_2と、第3ギア(第2ギア543_2の奥に隠れていて図示されていない)が固定されている。第1ギア543_1は、本体側の不図示の駆動ギアと噛み合っており、本体側のモータ(不図示)からの駆動力を受ける従動ギアである。また第2のギア543_2は、現像ロール533側のギアに連結されていて、第1のギア543_1で受けた駆動力を現像ロール533に伝え、現像ロール533を回転させるギアである。さらに、第3のギアは、第1のギア543_1で受けた駆動力を現像器53内のオーガ532_1,532_2やクリーナ55内のオーガ(不図示)に伝えるギアである。この現像器53は、ギア軸535を回転中心として感光体51に対し回転可能となっており、感光体11と現像器との間に配置された引張りばね59により、現像ロール533が感光体51に押し当てられる方向に付勢されている。感光体51には、現像ロール533との間のスペーサとして作用するトラッキングロール(図示せず)が配置されており、現像ロール533は、引張りばね59の付勢によりトラッキングロールに当たることにより、現像器との間に、常にあらかじめ定められた間隔を空けた状態が保たれている。トラッキングロールやその作用自体は公知の技術であり、詳細は省略する。
【0075】
クリーナ55は、感光体51上に残存する排トナー等を感光体51上から除去しその排トナー等を内部のオーガにより前端側の排出筒51(図3,図4参照)に運び、その排出筒551に設けられた排出口(不図示)から回収容器(不図示)に回収させる。
【0076】
また、このクリーナ55のケース内には露光器42(図2参照)も配置されている。
【0077】
図8に示すように、現像器53の後端部の底部には、2枚の回路基板57,58が固定されている。それら2枚の回路基板57,58のうちの一方の回路基板57には、この像形成ユニット50Kに関する種々の情報が記録、更新されるメモリ(図示せず)が搭載された基板である。
【0078】
また、この回路基板57の底面には、その搭載されたメモリの記録内容を読み出したりその記録内容を更新するための4つの端子が並んでいる。これらの端子は本発明にいう第1の接点の一例に対応する。このメモリには、この像形成ユニット50Kの品番や個体番号などが記録されており、また使用中には、感光体51の累積回転数など、この像形成ユニット50Kの使用履歴が記録される。このメモリの内容は、画像形成に必要な情報であり、この複写機1(図1,図2参照)への電源投入時や、その他、画像形成のためにこの像形成ユニット50Kを動作させる前に読み取られる。
【0079】
2つの回路基板57,58のうちのもう一方の回路基板58は、現像器53内のトナー量の測定値を本体側に伝えるための基板である。現像器53内には、トナー量検出用のセンサ(図示せず)が配備されており、そのセンサからの測定信号は、回路基板58に伝えられる。この回路基板58の底面には、3つの端子581が配列されている。そのセンサによる測定信号はそれらの端子581を経由して本体側に伝えられる。
【0080】
図9は、像形成ユニットを後端側から見て、本体側のコネクタとの関係を示した図である。
【0081】
像形成ユニット50Kが装着されるユニット装着フレーム70(図5参照)には、本体側コネクタ77が備えられており、像形成ユニット50Kがそのユニット装着フレーム70に装着されると、図9に示すように、2枚の回路基板57,58に形成された合計7つの端子571,581に本体側コネクタ77に設けられた7つのコネクタ端子771が接し、それらのコネクタ端子771が下方に弾性的に押し下げられた状態となる。このように、本体側コネクタ77のコネクタ端子771が回路基板57,58の底面の端子571,581に弾性的に接触しているため、現像器53が上下方向にガタついてもコネクタ端子771と回路基板57,58の端子571,581との接触が常に保たれた状態に保持される。
【0082】
前述したように、本体側コネクタ77のコネクタ端子771は、ハーネス78(図3,図4参照)を経由してコントローラ40(図2参照)に接続されている。回路基板57上のメモリの内容の読出しや更新はコントローラ40によって行なわれる。メモリの内容の読出しは、電源投入時など、画像形成に先立つタイミングで行なわれ、そのメモリの内容に従って、画像形成部1B(図1,図2参照)の各部の電源状態やその他の設定が行なわれる。
【0083】
また、現像器53内のトナー量を測定するセンサからの測定信号は、回路基板58を経由してコントローラ40に伝えられる。コントローラ40は、現像器53内のトナー量を認識して、必要に応じて、トナーカートリッジ67K(図2参照)から現像器53にトナーを補給させる。
【0084】
前述の通り、ここでは、像形成ユニット50Kを取り挙げて説明しているが、他の像形成ユニット50Y,50M,50Cについても同様である。
【0085】
図10は、感光体支持板を示した図である。
【0086】
この感光体支持板90は、複写機1を図1に示す向きに見たときの背面側に配置され画像形成部1B(図1,図2参照)のフレームに固定された支持板である。この図10は、図9の視線と合わせ、その感光体支持板90を複写機1の背面側から見て示した図である。
【0087】
この感光体支持板90は、全体として図示のように穴明け加工されるとともに上辺および下辺が折り曲げ加工された板金部材で構成されている。
【0088】
この感光体支持板90は、図2〜図5に示す4つの像形成ユニット50Y,50M,50C,50Kそれぞれの感光体51の後端部を支持する支持板であるが、ここでも、代表的に1つの像形成ユニット50Kと対応づけて説明する。
【0089】
この感光体支持板90には、感光体51の後端部側の軸受部512(図3,図4,図7,図8参照)を支持する支持穴91と、ギア軸535(図3,図4,図7,図8参照)が入り込む軸穴92が設けられている。ギア軸535は、以下に説明する現像器53の動きに伴ってガタ分だけ動くため、この軸穴92は、ギア軸535の動きを許容するように長穴に形成されている。また、支持穴91の上部には、感光体51の後端部側の軸受部512を上から弾性的に押える板ばね93が取り付けられている。像形成ユニット50Kがユニット装着フレーム70(図5参照)に装着されると、感光体51の軸受部512が支持穴91に入り込むとともにギア軸535が軸穴92に入り込む。感光体51の軸受部512は、支持穴91に入り込んで板ばね93により上から押され、その板ばね93と、支持穴91の2つの接触部91_1,91_2との合計3点で支持され、これにより感光体51の位置決めがなされる。
【0090】
尚、像形成ユニット50Kの前端部側にも、感光体51の前端部側の軸受部511が入り込んだ支持穴が形成された感光体支持板(図示せず)が配置されている。ただし、像形成ユニット50Kを前側から装着したり取り外したりする関係上、その前端部側の感光体支持板は、下辺を回転軸として倒れるように構成されており、ユニット装着フレーム70(図5参照)に像形成ユニットを装着した後、その倒れた状態の感光体支持板を立てると、感光体51の前端部側の軸受部511が、図10に示す後端部側の感光体支持板90に支持された軸受部512と同様に支持される構造となっている。
【0091】
図10には、さらに、像形成ユニット50Kのギア軸535に支持された、本体側から駆動力を受ける第1のギア543_1と、その第1のギア543_1に駆動力を伝える本体側の駆動ギア81が模式的に示されている。
【0092】
本体側の駆動ギア81は、像形成ユニット50Kに駆動力を伝えるにあたり、図10に示す矢印Dの向きに回転し、それに伴い、像形成ユニット50K側の第1のギア543_1は、矢印Eの向きに回転する。このため、この駆動開始の時点で、第1のギア543_1は、矢印Fの向きの力を受ける。この矢印Fの向きの力は、引張りばね59(図7〜図9参照)による、現像ロール533を感光体51に押し当てる方向と同じ方向の力である。
【0093】
画像形成動作が終了し、駆動ギア81による駆動が停止すると、第1のギア543_1がその直前まで矢印Fの向きの力を受けていたのが急に緩むため現像器53の全体が今度は矢印Gの向きに回転しようとする。
【0094】
このように、駆動開始および駆動停止に伴って、現像器53が図10の矢印Fの向きの力および矢印Gの向きの力を受けて動き、このため現像器53の底部に固定されている2枚の回路基板57,58(図8,図9参照)も、図8,図9の左右方向に動くことになる。これらの回路基板57,58の端子571,581に接するコネクタ端子771(図5,図6,図9参照)を有する本体側コネクタ77は、ユニット装着フレーム70(図5参照)を介して画像形成部1B(図1,図2参照)のフレームに固定された位置にある。このため、現像器53が矢印Fの向きおよび矢印Gの向きに力を受けると、回路基板57,58の端子571,581と本体側コネクタ77のコネクタ端子771との間で横ずれが生じる。また、駆動ギア81による駆動開始、駆動停止のタイミング以外にも、駆動中の振動などによっても横ずれが生じ得る。
【0095】
ここで、この画像形成部1B(図1,図2参照)はトナーを用いて画像を形成していることから、トナーの飛散を完全に防ぐことは難しく、回路基板77,78の周辺にも多少なりとも浮遊トナーが存在する。また、用紙を搬送するため紙粉の飛散もある。このようなことから、回路基板77,78の周辺には、飛散トナーや飛散した紙粉やその他の塵埃が漂うことになる。
【0096】
本体側コネクタ77のコネクタ端子771は、上述した通りのばね性を有し、上記の程度の横ずれがあっても回路基板77,78の端子771,781との接触は、十分に保たれるが、横ずれによって浮遊物がコネクタ端子771と回路基板77,78の端子771,781との間に入り込み、それらの端子間が非導通となることがある。回路基板77,78の端子771,781を下向きとしているため、これを横向きに配置したり上向きに配置したりするよりは浮遊物の付着は低減されるものの、複写機1を長期間使用していると、数多くの複写機の中には非導通となってしまうものがある。この非導通は、端子自体の摩耗よりも早い段階で生じる。端子自体の摩耗については、その寿命を考慮した耐久性を持った端子とすることでほとんど解決するが、浮遊物が端子の間に入り込んで非導通となる現象は、強度や耐久性の問題ではなく、解決が難しい。
【0097】
この現象の発生防止のために採り得る解決手段としては、相対移動することのない部材に回路基板77,78を取り付けるという手段がある。ここでの例に則して説明すると、感光体51は感光体支持板90(図10参照)を介して画像形成部1Bのフレームに固定的に支持され、本体側コネクタ77もユニット装着フレーム70を介して画像形成部1Bのフレームに固定されるため、回路基板77,78を感光体51のフレームに固定することが考えられる。しかしながら、部品配置の問題等から、ここで説明している例ではそれが不可能であり、感光体51に対し図10の矢印Fの向きや矢印Gの向きに動く現像器53側に回路基板77,78が取り付けられている。それら2枚の回路基板77,78のうちの、メモリが搭載された回路基板77については、端子間が非導通となってそのメモリの内容を読み取ることができない場合、画像形成の動作そのものを開始することができない。ただし、端子の摩耗などの永久的な不良が生じた訳ではなく、浮遊していた塵埃が端子どうしの間に一時的に入り込んだのであり、しかもその塵埃は通常は微小な寸法のものであり、一旦非導通となっても回復することも多い。
【0098】
本実施形態では、以上の知見に基づいて、メモリの内容を読み取るためのシーケンスを以下のように改善することによって、上記の非導通の発生による画像形成動作への影響を抑えている。
【0099】
図11は、メモリ読取りシーケンスを示すフローチャートである。
【0100】
このフローチャートに示すシーケンスは、複写機1(図1,図2参照)への電源投入時や、その他の画像形成動作開始前のタイミングで、コントローラ40(図2参照)により実行される。
【0101】
ここでは先ず、メモリの読取りが行なわれる(ステップS01)。この読取りはほとんどの場合は成功し(ステップS02)、画像形成動作が許可される(ステップS03)。この図11に示すメモリ読取りのフローはここで終了しているが、この後、複写機1の各部がそのメモリ内容に従って調整され画像形成動作が行なわれる。
【0102】
ステップS01のメモリ読取りが失敗だったときは、ステップS02を経由してステップS04に進み、現像器53が駆動される。前述した通り、現像器53は、駆動開始により図10に示す矢印Fの向きの力を受け、駆動停止により矢印Gの向きの力を受け、これにより回路基板57,58の端子571,581と本体側コネクタ77のコネクタ端子771との間に横ずれが生じる。端子どうしの横ずれにより端子どうしの間に入り込んで非導通を生じさせた塵埃は、横ずれを再度生じさせることにより移動し、端子どうしの間が再び導通状態となる可能性が高い。
【0103】
このように現像器を駆動して停止した後、再びメモリの読取りが行なわれる(ステップS05)。読取りに成功したときは(ステップS06)、ステップS03に進み、画像形成動作が許可される。
【0104】
一方、その再読取りでも読取りに失敗したときは、本実施形態ではその再読取りの回数が3回になるまで、現像器の駆動(ステップS04)とメモリの読取り(ステップS05)を繰り返す。それでもなお、メモリの読取りが不能であったときは、ユーザに向けてエラーが通知され(ステップS08)、画像形成動作は行なわれない。
【0105】
ここでは、上記のように、メモリの読取り(ステップS01)に失敗したときは現像器を駆動してメモリの再読取りを行なうシーケンスとしたため、メモリの読取りに成功する可能性が格段に高まり、一旦非導通が発生しても、装置の稼働に与える影響を低く抑えている。
【0106】
尚、ここでは、現像器の駆動とメモリの再読取りを3回繰り返すとしているが、再読取りの回数に制限があるものではない。例えば、長めの時間に渡って現像器を駆動し(ステップS04)、メモリの再読取りは1回だけにしてもよい。
【0107】
あるいは、現像器の駆動、駆動停止を複数回繰り返した後で、メモリの再読取りを行なってもよい。またメモリの再読取りのタイミングは、必ずしも現像器の駆動を停止した後である必要はなく、現像器駆動中にメモリの再読取りを行なってもよい。
【0108】
また上記実施形態は、複写機1の画像形成部1B(図1,図2参照)を例に挙げて説明したが、本発明は、複写機に限らず、原稿読取機能のないプリンタや、その他ファクシミリ装置等、他の形態の画像形成装置にも通用可能である。本発明はさらに、画像形成装置には限られず、相対的に動く部材間の接点を経由してメモリの内容を読み取る必要のある機器一般に通用可能である。
【符号の説明】
【0109】
1 複写機
1A 原稿読取部
1B 画像形成部
40 コントローラ
42 露光器
50Y,50M,50C,50K 像形成ユニット
51 感光体
52 帯電器
53 現像器
54,63 転写器
55 クリーナ
57,58 回路基板
59 引張りばね
61 中間転写ベルト
62 ロール
64 定着器
65 排出ローラ
70 ユニット装着フレーム
71 仕切壁
72Y,72M,72C,72K ユニット支持部
73 前端収容部
74 ガタ規制ガイド
76 傾斜ガイド面
77 本体側コネクタ
78 ハーネス
79Y,79M,79C,79K 色識別ガイド
81 駆動ギア
90 感光体支持板
91 支持穴
91_1,91_2 接触部
92 軸穴
93 板ばね
511,512 軸受部
513 カップリング
513Y,513M,513C,513K 色識別キー
532_1,532_2 オーガ
533 現像ロール
535 ギア軸
543_1 第1ギア
543_2 第2ギア
551 排出筒
571,581 端子
771 コネクタ端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
第1部品が組み込まれ前記筐体に支持された第1組込体と、
回転自在な第2部品と、メモリが搭載され第1接点が形成された基板と、駆動力の伝達を受けて該駆動力を前記第2部品に伝える駆動力受部材とが組み込まれ、前記筐体に対しては姿勢が変化し、該第2部品を前記第1部品に押し当てる方向に付勢された第2組込体と、
前記筐体に対し支持され相手端子に弾性変形した状態で接する第2端子を有し、該第2端子および前記第1端子を経由して前記メモリの内容を読み取る読取部と、
前記駆動力受部材に駆動力を伝達する駆動部と、
当該機器の稼働開始に先立って前記読取部に前記メモリの記憶内容の読取りを行なわさせ、該読取りに失敗したときに前記駆動部に前記第2組込体を駆動させ、前記読取部に前記メモリの記憶内容の再読取りを行なわさせる読取制御を行なう読取制御部とを備えたことを特徴とする機器。
【請求項2】
前記第1接点が下方を向いた姿勢に前記基板が前記第2組込体に組み込まれ、
前記第2接点が上方に突出し前記第1接点に接触して弾性的に下方に押されるものであることを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項3】
前記読取制御部は、前記読取りに失敗したときに前記駆動部に前記第2組込体を駆動させ、該駆動部に該第2組込体の駆動を停止させた後に、前記読取部に前記再読取りを行なわさせ、該再読取りにも失敗したときにはさらに、前記第2組込体の駆動および駆動停止と、前記メモリの再読取りとを交互に行なわさせるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の機器。
【請求項4】
前記読取制御部は、前記読取りに失敗したときに前記駆動部に前記第2組立体の駆動と駆動停止を複数回繰り返させ、その後、前記読取部に前記再読取りを行なわさせるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の機器。
【請求項5】
筐体と、
感光体が組み込まれ前記筐体に支持された感光体組込体と、
回転自在な現像ロールと、メモリが搭載され第1接点が形成された基板と、駆動力の伝達を受けて該駆動力を前記現像ロールに伝える第1歯車とが組み込まれ、前記筐体に対しては姿勢が変化し、該現像ロールを前記感光体に押し当てる方向に付勢された現像器と、
前記筐体に対し支持され相手端子に弾性変形した状態で接する第2端子を有し、該第2端子および前記第1端子を経由して前記メモリの内容を読み取る読取部と、
モータと、前記第1歯車と噛み合って該モータの駆動力を該第1歯車に伝達する第2歯車とを有する駆動部と、
画像形成動作に先立って前記読取部に前記メモリの記憶内容の読取りを行なわさせ、該読取りに失敗したときに前記駆動部に前記現像器を駆動させ、前記読取部に前記メモリの記憶内容の再読取りを行なわさせる読取制御を行なう読取制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−63433(P2012−63433A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−205761(P2010−205761)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】