機器管理装置、機器管理システム、ソフトウェア管理方法、ソフトウェア管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体
【課題】複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、ライセンス管理が自動で行える機器管理装置、機器管理システム、ソフトウェア管理方法、ソフトウェア管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】機器管理装置100は、1又は複数の機器200に搭載されるソフトウェアを管理する装置であって、機器200にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段301と、判定手段301によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段303と、認証手段303により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器200に設定する設定手段40aと、を有している。
【解決手段】機器管理装置100は、1又は複数の機器200に搭載されるソフトウェアを管理する装置であって、機器200にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段301と、判定手段301によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段303と、認証手段303により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器200に設定する設定手段40aと、を有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークなどのデータ伝送路を介して接続される1又は複数の機器を管理する機器管理システムに関し、特に、機器である画像処理装置のソフトウェアを管理する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークなどの所定のデータ伝送路を介して複合機(MFP:Multifunction Peripheral)やプリンタと言った画像処理装置などの状態を機器管理装置(機器管理サーバ)により監視するシステムはすでに知られている。このような機器管理システムでは、ユーザは管理対象の1又は複数の画像処理装置(管理対象機器)に自ら出向くことなく、画像処理装置の異常を検知する(知る)ことが可能となっている。
【0003】
上記システム構成において、機器管理装置が画像処理装置のソフトウェア環境を管理することは重要な機能である。一方で、機器管理システムが導入されるユーザ環境には、例えば数千台の画像処理装置を管理しなければならない場合もある。このような場合、ソフトウェア管理作業は、作業者にとって煩雑な作業となる。
【0004】
そこで、例えば特許文献1には、接続機器の増減に伴うソフトウェアインストール作業を行うことができるソフトウェア自動更新装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のソフトウェア管理方法では、多くの機器に対してソフトウェアインストール作業を行う場合におけるライセンス管理の煩雑さについて考慮されていない。
【0006】
ベンダーからの提供プロダクトキーと発行ライセンスとの関係は複雑である。この関係は、ベンダーとユーザとの間で交わされた利用契約の内容によって異なる。提供プロダクトキーと発行ライセンスとの関係は、提供ソフトウェアに割り当てられる1つのプロダクトキーに対して、1つの発行ライセンスと言った単純な関係ではない。例えばユーザが提供ソフトウェアを多くの画像処理装置で利用(動作)したい場合、1つのプロダクトキーに対して、複数のライセンスを発行する利用契約がある。
【0007】
そのため、機器管理装置でソフトウェア管理を行う場合には、プロダクトキーに対するライセンスの過不足などが生じないように管理・運用を行う必要がある。このような管理・運用作業を手動で行うことは、管理者にとって煩雑な作業であり、人為的なミスなどを誘発し、画像処理装置が正常に機能しないなどの問題が発生する恐れがある。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、ライセンス管理が自動で行える機器管理装置、機器管理システム、ソフトウェア管理方法、ソフトウェア管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る機器管理装置は、1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置であって、前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段と、前記認証手段により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段と、を有している。
【0010】
このような構成によって、本発明に係る機器管理装置は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する。機器管理装置は、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーを基に、ライセンス認証装置が保持する発行ライセンスに係る管理情報から、該当する未使用ライセンス数(残ライセンス数)を取得する。機器管理装置は、取得した未使用ライセンス数を基に、ライセンス認証装置に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)を、ソフトウェア更新対象の画像処理装置(管理対象機器)に設定する。
【0011】
これによって、本発明に係る機器管理装置は、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことができる。その結果、管理者の作業負担を軽減でき、かつ人為的なミスを防止できる。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係るソフトウェア管理方法は、1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置におけるソフトウェア管理方法であって、前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手順と、前記判定手順によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手順と、前記認証手順により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手順と、を有している。
【0013】
このような手順によって、本発明に係るソフトウェア管理方法は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定し、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーを基にライセンス認証装置から未使用ライセンス数(残ライセンス数)を取得し、未使用ライセンス数を基にライセンス認証装置に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)をソフトウェア更新対象の画像処理装置(管理対象機器)に設定すると言う動作を実現する。
【0014】
これによって、本発明に係るソフトウェア管理方法は、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことが可能な環境を提供できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、未使用ライセンス数に応じて動的にライセンス認証(ライセンス発行)を行うことで、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、ライセンス管理が自動で行える機器管理装置、機器管理システム、ソフトウェア管理方法、ソフトウェア管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る機器管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その1)を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理機能の構成例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る記録媒体が保持するデータ例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るライセンス管理情報のデータ例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る機器管理情報のデータ例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理情報のデータ例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その2)を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その3)を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その2)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」と言う)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
<システム構成>
本実施形態に係る機器管理システムの構成について説明する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る機器管理システム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、機器管理システム1は、MFPやLP(Laser Printer)と言った1又は複数の画像処理装置(管理対象機器)200と、機器管理装置(機器管理サーバ)100とが、LAN(Local Area Network)などの内部ネットワークNで相互に接続されている。
【0020】
機器管理装置100は、上記システム構成により、画像処理装置200から機器情報を取得し、機器状態を監視することで機器管理を行う。
【0021】
さらに機器管理システム1は、ライセンス認証装置(アクティベーションサーバ)300が接続されたソフトウェアメーカー(ベンダー)側に構築されるシステムと、インターネットなどの外部ネットワークIを介して接続されている。
【0022】
機器管理装置100は、上記システム構成により、ライセンス認証装置300にライセンス認証要求を行うことで、画像処理装置200で動作する各種ソフトウェアの管理を行う。
【0023】
<ハードウェア構成>
次に、上記機器管理装置100及び上記画像処理装置200のハードウェア構成について説明する。
【0024】
《機器管理装置》
図2は、本実施形態に係る機器管理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、機器管理装置100は、入力装置101、表示装置102、ドライブ装置103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、インタフェース装置107、及びHDD(Hard Disk Drive)108を備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
【0025】
入力装置101は、キーボード及びマウスなどで構成され、機器管理装置100に各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどで構成され、機器管理装置100による処理結果(例えば「機器情報」や「ソフトウェア管理情報」)などを表示する。
【0026】
インタフェース装置107は、機器管理装置100をネットワークなどの所定のデータ伝送路に接続するインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、インタフェース装置107を介して、画像処理装置200及びライセンス認証装置300とデータ通信が行える。
【0027】
HDD108は、機器管理装置100全体を制御する情報処理システム(例えば「Windows(登録商標:以下略)」や「UNIX(登録商標:以下略)」などの基本ソフトウェアであるOS(Operating System))を提供するプログラムやデータ、及び情報処理システム上において各種機能(例えば「機器管理機能」や「ソフトウェア管理機能」)を提供するアプリケーションプログラムやデータなどを格納している不揮発性の記憶装置である。また、HDD108は、格納している上記プログラムやデータを、所定のファイルシステムやDB(Data Base)により管理している。
【0028】
ドライブ装置103は、着脱可能な記録媒体103aとのインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、ドライブ装置103を介して、記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みが行える。
【0029】
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、機器管理装置100が起動されるときに実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、機器管理装置100のシステム設定、及びネットワーク関連の設定などのデータが格納されている。
【0030】
RAM104は、上記各種記憶装置から読み出されたプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、このRAM104上(ワーク領域)に読み出したプログラムを実行することにより、機器管理装置100の全体制御や機器管理装置100が搭載する各種機能を動作させる。
【0031】
機器管理装置100は、上記ハードウェア構成により、例えば、HDD108からRAM104上に読み出した機器管理機能(ソフトウェア管理機能を含む)を実現するためのプログラムをCPU106により実行し、管理対象機器200の状態監視やライセンス認証を含むソフトウェア管理を行うことができる。
【0032】
《画像処理装置》
図3は、本実施形態に係る画像処理装置200のハードウェア構成例を示す図である。
図3に示すように、画像処理装置200は、コントローラ210、操作パネル220、プロッタ230、及びスキャナ240などを備え、それぞれが相互にバスBで接続されている。
【0033】
操作パネル220は、表示部に加えてタッチパネルなどの入力部を備えており、機器情報などの各種情報をユーザに提供したり、動作設定や動作指示などの各種ユーザ操作を受け付けたりする。プロッタ230は、画像形成部を備えており、用紙に出力画像を形成する。例えば出力画像を形成する方式には、電子写真方式やインクジェット方式などがある。スキャナ240は、原稿を光学的に読み取り、読み取り画像を生成する。
【0034】
コントローラ210は、CPU211、記憶装置212、ネットワークI/F213、及び外部記憶I/F214などを備えており、それぞれが相互にバスBで接続されている。
【0035】
CPU211は、プログラムを実行することにより各種機能の実現や装置全体を制御する。また記憶装置212は、上記プログラムや各種データ(例えば「画像データ」)を格納し保持する。例えば記憶装置212には、揮発性のメモリであるRAM、不揮発性のメモリであるROM、及び大容量の記憶領域を備えたHDDなどがある。RAMは、CPU211のワークエリア(プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリア)として機能する。ROMやHDDは、プログラムや各種データの格納先として用いられる。これにより、画像処理装置200では、CPU211がROMに格納されたプログラムをRAM上に読み出し、プログラムを実行する。
【0036】
ネットワークI/F213は、画像処理装置200をネットワークなどの所定のデータ伝送路に接続するためのインタフェースである。外部記憶I/F214は、外部記憶装置にあたる記録媒体214aを接続するためのインタフェースである。外部記憶装置には、例えばSDメモリカード(SD Memory Card)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。これにより、画像処理装置200は、外部記憶I/F214を介して、記録媒体214aに対してプログラムやデータの読み取り及び書き込みが行える。
【0037】
画像処理装置200は、上記ハードウェア構成により、PC(Personal Computer)から受信した印刷データを、コントローラ210で動作する画像形成プログラムによりラスタイメージ(ビットマップイメージ)へと変換し、プロッタ230により用紙にトナー画像を形成すると言う画像形成機能を実現している。なお本実施形態では、画像処理装置200について、上記ハードウェアを備えるMFPを例に説明した。
【0038】
<ソフトウェア管理機能>
本実施形態に係るソフトウェア管理機能について説明する。
本実施形態に係る機器管理装置100は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する。機器管理装置100は、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーを基に、ライセンス認証装置300が保持する発行ライセンスに係る管理情報から、該当する未使用ライセンス数(残ライセンス数)を取得する。機器管理装置100は、取得した未使用ライセンス数を基に、ライセンス認証装置300に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)を、ソフトウェア更新対象の画像処理装置200(管理対象機器)に設定する。機器管理装置100は、このようなソフトウェア管理機能を有している。
【0039】
ここで本実施形態が想定している、複数の画像処理装置200に対して行うソフトウェア管理について説明する。
【0040】
図4は、本実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その1)を示す図である。
図4(A)に示すように、機器管理システム1に接続された画像処理装置200nに、インストール対象である最新ソフトウェアが格納された記録媒体214aが装着される。その結果、機器管理システム1では、図4(B)に示すように、記録媒体214aが装着された画像処理装置200nから機器管理装置100に最新ソフトウェアのプログラムが送信される。機器管理装置100は、受信したプログラムを他の画像処理装置2001〜2003に送信し、ソフトウェア環境の更新を要求する。これにより、画像処理装置200のソフトウェア環境は、最新の環境へと更新される。
【0041】
このように、本実施形態では、ソフトウェア管理を画像処理装置200から能動的に行う。本実施形態に係る機器管理システム1では、複数の画像処理装置2001〜200nのうち、1台の画像処理装置200nでソフトウェア更新が行われると、残りの画像処理装置2001〜2003に対しても、動的にソフトウェア更新を行う。その結果、メーカーの保守担当者やユーザ環境の管理者などのソフトウェア更新作業を軽減できる。
【0042】
なお以下の説明では、複数の画像処理装置2001〜200nを総称する場合、単に画像処理装置200と言う。
【0043】
このようなソフトウェア管理環境において、機器管理装置100がソフトウェア管理を行う場合には、ソフトウェアのプロダクトキーに対するライセンスの過不足などが生じないように管理・運用を行う必要がある。
【0044】
そこで、本実施形態に係る機器管理システム1では、機器管理装置100が、利用契約に従って発行が許可されたライセンス総数のうち、未使用ライセンス数に応じて、動的にライセンス認証(ライセンス発行)を行い、画像処理装置200のライセンス管理を行う。
つまり、機器管理システム1は、機器管理装置100で、所定のGUI(Graphical User Interface)を介した手動によるライセンス管理を行うのではなく、画像処理装置200におけるソフトウェア環境の更新と同期して動的に管理する。
【0045】
これによって、機器管理システム1は、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことができる。
【0046】
以下に、上記ソフトウェア管理機能の構成とその動作について説明する。
図5は、本実施形態に係るソフトウェア管理機能の構成例を示す図である。
本実施形態に係るソフトウェア管理機能の技術的特徴を有する機器管理装置100を説明する前に、当該装置の周辺装置、すなわちライセンス認証装置300及び画像処理装置200が有する機能について簡単に説明する。
【0047】
《周辺装置が有する各機能》
図5に示すように、画像処理装置200は、通信部40b、ソフトウェア更新制御部60、及び検知部70を有している。
【0048】
通信部40bは、所定のデータ伝送路で接続される他の装置と当該装置200との間で双方向データ通信を行う機能部である。
【0049】
検知部70は、当該装置200への外部接続を検知する機能部である。検知部70は、記録媒体214a(外部記憶)の装着を検知する機能を有している。検知部70は、記録媒体214aの装着を検知すると、装着された旨を後述するソフトウェア更新制御部60へと通知する。
【0050】
ソフトウェア更新制御部60は、当該装置200が有するソフトウェア環境の更新(例えば「ソフトウェアのインストール」)を制御する機能部である。ソフトウェア更新制御部60は、ソフトウェア更新部601及びソフトウェア提供部602を有している。
【0051】
ソフトウェア更新部601は、最新ソフトウェアのプログラムを当該装置200にインストールし、ソフトウェア環境を更新する。ソフトウェア更新部601がインストールする最新ソフトウェアのプログラムは、機器管理装置100から通信部40bを介して受信したプログラム及び/又は検知部70により装着が検知された記録媒体214aが保持するプログラムである。
【0052】
例えば、ソフトウェア更新部601は、検知部70の装着検知を受け付けた場合、当該装置200に装着された記録媒体214aにアクセスし、記録媒体214aが保持するプログラムを取得する。
【0053】
図6は、本実施形態に係る記録媒体214aが保持するデータ例を示す図である。
図6(A)に示すように、記憶媒体214aには、当該装置200で動作可能な最新ソフトウェアのプログラムPG、最新ソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーPK、及びプロダクトキーPKに係る管理情報PDが、所定の記憶領域に保持されている。
【0054】
また図6(B)に示すように、管理情報PDは、「プロダクト識別」及び「プロダクトキー識別」の各情報項目がプロダクトごとに関連付けられている。ここで言う「プロダクト」とは、メーカーが利用契約に従って提供するソフトウェア単位である。
【0055】
「プロダクト識別」とは、ソフトウェア製品名などのプロダクトを識別するデータである。「プロダクトキー識別」とは、プロダクトキーを識別するデータである。
【0056】
管理情報PDは、上記データ構成により、プロダクトキーPKに基づき、対応するプログラムPGのプロダクト識別情報を特定することができる。なお上記管理情報PDの各情報項目は、例えば記録媒体214aにプログラムPG及びプロダクトキーPKを格納する際に追加・更新する。
【0057】
ソフトウェア更新部601は、上記データ構成を有する記録媒体214aにアクセスすると、プログラムPGとともに、プロダクトキーPK及びプロダクト識別情報も取得する。ソフトウェア更新部601は、取得したプログラムPGを当該装置200にインストールする。
【0058】
ソフトウェア提供部602は、当該装置200にインストールされたソフトウェアを機器管理装置100に送信する。ソフトウェア提供部602は、検知部70により検知された外部接続から、当該装置200にインストールされたプログラムを、通信部40bを介して機器管理装置100に送信する。ソフトウェア提供部602は、最新ソフトウェアを機器管理装置100に送信することで、他の画像処理装置200のソフトウェア更新を要求する。このとき、ソフトウェア提供部602は、プログラムPGだけでなく、プロダクトキーPKも送信する。これにより、画像処理装置200では、他の画像処理装置200を含む全ての管理対象機器のソフトウェア管理を行う機器管理装置100に、当該装置200にインストールされた最新ソフトウェアを提供する。
【0059】
以上のように、画像処理装置200では、ソフトウェア環境の更新及び最新ソフトウェアの提供を行う。
【0060】
続いて、ライセンス認証装置300は、通信部40c、ライセンス認証部80、ライセンス管理制御部90、及び情報保持部53を有している。
【0061】
通信部40cは、所定のデータ伝送路で接続される他の装置と当該装置300との間で双方向データ通信を行う機能部である。
【0062】
ライセンス認証部80は、ライセンス認証処理を行う機能部である。ライセンス認証部80は、機器管理装置100からライセンス認証が要求されると、要求時に受信した機器情報及びプロダクトキーPKに基づき認証を行う。ライセンス認証部80は、指定されたソフトウェアに対して利用を許可する(認証する)場合、機器情報及びプロダクトキーPKからライセンスコードを生成し、生成したライセンスコードを認証結果として要求元の機器管理装置100に送信する。
【0063】
またライセンス管理制御部90は、契約プロダクトのライセンス管理を制御する機能部である。ライセンス管理制御部90は、例えば図7に示すようなライセンス管理情報53Dを用いて管理する。
【0064】
図7は、本実施形態に係るライセンス管理情報53Dのデータ例を示す図である。
図7に示すように、ライセンス管理情報53Dは、「プロダクト識別」、「登録済みプロダクトキー識別」、「発行許可ライセンス総数」、「発行済みライセンスキー識別」、及び「未使用ライセンス数」の各情報項目がプロダクトごとに関連付けられている。
【0065】
「登録済みプロダクトキー識別」とは、利用契約に従ってソフトウェアに割り当てられ、すでに登録されているプロダクトキーPKを識別するデータである。「発行許可ライセンス総数」とは、利用契約に従って発行が許可されたライセンスの総数を表すデータである。「発行済みライセンスキー識別」とは、ライセンス認証により生成されたライセンスコードを識別するデータである。「未使用ライセンス数」とは、発行許可ライセンス総数のうち、まだ使用されていないライセンスの数を表すデータである。
【0066】
ライセンス管理情報53Dは、ライセンス管理情報保持部53により保持される。ライセンス管理情報保持部53は、例えばライセンス認証装置300が備えるHDD(非図示)の所定の記憶領域にあたる。
【0067】
ライセンス管理情報53Dは、上記データ構成により、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、対応する未使用ライセンス数を特定することができる。なおライセンス管理情報53Dの各情報項目は、ライセンス管理制御部90により、新規の利用契約、利用契約の変更、及びライセンス認証などを行った際に追加・更新される。また追加・更新作業は、メーカー側で行われる。
【0068】
また、ライセンス管理情報53Dの情報項目「発行済みライセンスキー識別」及び「未使用ライセンス数」は、ライセンス認証部80によるライセンスコード生成時に更新される。情報項目「発行済みライセンスキー識別」には、生成されたライセンスコードの識別データが追加される。情報項目「未使用ライセンス数」は、ライセンスコード生成時に減算され、数値データが更新される。
【0069】
ライセンス管理制御部90は、機器管理装置100から未使用ライセンス数の取得が要求されると、要求時に指定されたプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき該当未使用ライセンス数を特定し、通信部40cを介して要求元に応答する。
【0070】
以上のように、ライセンス認証装置300では、ライセンス認証及びライセンス管理を行う。
【0071】
《機器管理装置が有する各機能》
図5に示すように、機器管理装置100は、機器管理制御部10、ソフトウェア管理制御部20、ライセンス認証制御部30、通信部40a、及び各種情報保持部51,52を有している。
【0072】
通信部40aは、インタフェース装置107を介して所定のデータ伝送路で接続される他の装置と当該装置100との間で双方向データ通信を行う機能部である。通信部40aは、画像処理装置200からのソフトウェア更新要求、ライセンス認証装置300への認証要求、及びライセンス認証装置300への未使用ライセンス数取得要求に係る各種データの送受信を行う。
【0073】
機器管理制御部10は、管理対象機器である画像処理装置200の機器管理を制御する機能部である。機器管理制御部10は、通信部40aを介して画像処理装置200から機器情報を収集し、例えば図8に示すような機器管理情報52Dを用いて管理する。
【0074】
図8は、本実施形態に係る機器管理情報52Dのデータ例を示す図である。
図8に示すように、機器管理情報52Dは、「機器識別」、「IPアドレス」、「Macアドレス」、「機種識別」、及び「搭載機能」の各情報項目が画像処理装置200(管理対象機器)ごとに関連付けられている。「機器識別」とは、機器ID(シリアル番号)などの管理対象機器である画像処理装置200を識別するデータである。「IPアドレス」とは、画像処理装置200に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレスを示すデータである。「Mac(Media Access Control)アドレス」とは、画像処理装置200が備えるネットワークI/F213に(原則として)一意に割り当てられる物理アドレスを示すデータである。「機種識別」とは、画像処理装置200の機種を識別するデータである。「搭載機能」とは、画像処理装置200に搭載の各種機能(ソフトウェアの実行により実現されるサービス)を示すデータである。
【0075】
機器管理情報52Dは、機器管理情報保持部52に保持される。機器管理情報保持部52は、例えば機器管理装置100が備えるHDD108の所定の記憶領域にあたる。
【0076】
機器管理情報52Dは、上記データ構成により、機器識別情報に基づき、画像処理装置200のIPアドレスや搭載機能などを特定することができる。なお機器管理情報52Dの各情報項目は、機器管理制御部10により、画像処理装置200の新規導入や撤去などを行った際に追加・更新される。
【0077】
機器管理制御部10は、例えばSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を用いて、画像処理装置200からMIB(Management Information Base)を取得できる。機器管理制御部10は、上記方法により取得したMIBに基づき、機器管理情報52Dの各情報項目を追加・更新する。
【0078】
機器管理装置100では、後述するソフトウェア管理制御部20が、上記機器管理情報52Dに基づき、管理対象機器である画像処理装置200に対してソフトウェア更新(インストールプログラムの送信とインストール要求)などを行う。
【0079】
ソフトウェア管理制御部20は、ソフトウェア管理に係る処理を制御する機能部である。ソフトウェア管理制御部20は、例えば図9に示すソフトウェア管理情報51Dを用いて管理する。
【0080】
図9は、本実施形態に係るソフトウェア管理情報51Dのデータ例を示す図である。
図9に示すように、ソフトウェア管理情報51Dは、「プロダクト識別」、「最新バージョン」、「ライセンス認証が必要なバージョン」、「対応機種」、及び「ソフトウェア更新結果」の各情報項目がプロダクトごとに関連付けられている。「最新バージョン」とは、ソフトウェアの最新バージョンを示すデータである。「ライセンス認証が必要なバージョン」とは、ソフトウェアを利用可能(有効)にするため、ライセンス認証が必要となるバージョンを示すデータである。「対応機種」とは、ソフトウェアが機能する(動作可能な)画像処理装置200の機種を示すデータである。「ソフトウェア更新結果」とは、ソフトウェアの更新結果を示すデータである。
【0081】
ソフトウェア管理情報51Dは、ソフトウェア管理情報保持部51に保持される。ソフトウェア管理情報保持部51は、例えば機器管理装置100が備えるHDD108の所定の記憶領域にあたる。
【0082】
ソフトウェア管理情報51Dは、上記データ構成により、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、画像処理装置200にインストールするソフトウェアの最新バージョン、ライセンス認証要否バージョン、対応機種を特定することができる。なお上記ソフトウェア管理情報51Dの各情報項目は、ソフトウェア管理制御部20により、画像処理装置200から最新ソフトウェアを受信した際に追加・更新される。
【0083】
またソフトウェア管理制御部20は、ソフトウェア更新要求部201及びソフトウェア更新結果管理部202を有している。
【0084】
ソフトウェア更新要求部201は、通信部40aを介してプログラムPGを送信し、他の画像処理装置200に対してソフトウェア環境の更新(ソフトウェアインストール)を要求する。ソフトウェア更新要求部201には、最新ソフトウェアがインストールされた画像処理装置200から、他の画像処理装置200へのソフトウェア更新が要求される。これにより、ソフトウェア更新要求部201は、更新対象である他の画像処理装置200に、インストールするプログラムPGを送信する。このとき送信するプログラムPGは、最新ソフトウェアがインストールされた画像処理装置200が有するソフトウェア提供部602から送信された最新ソフトウェアのプログラムPGである。
【0085】
ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新要求に対して画像処理装置200から応答されたソフトウェア更新結果を管理する。ソフトウェア更新結果管理部202は、例えばソフトウェア更新結果をソフトウェア管理情報保持部51に記録する。ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア管理情報51Dを参照し、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、応答データを該当する情報項目「ソフトウェア更新結果」のデータとして格納する。またソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新を要求した画像処理装置200に対して、応答データに基づくソフトウェア更新に係るユーザへの進捗通知を要求する。進捗通知の方法には、例えば画像処理装置200が備える操作パネル220への表示などがある。なお、進捗通知を機器管理装置100でなく画像処理装置200に表示させる理由は、ソフトウェア更新作業を行っている担当者(例えば「メーカーの保守担当者」や「ユーザ環境の管理者」)が画像処理装置200に対峙しているためである。
【0086】
またソフトウェア更新結果管理部202は、対象となる全ての画像処理装置200においてソフトウェア更新が行われたか否かを判定し、行われたと判定された場合、その作業結果を画像処理装置200に通知する。
【0087】
ライセンス認証制御部30は、ライセンス認証に係る処理を制御する機能部である。ライセンス認証制御部30は、ライセンス認証要否判定部301、未使用ライセンス数確認部302、及びライセンス認証要求部303を有している。
【0088】
ライセンス認証要否判定部301は、画像処理装置200にプログラムPGを送信しインストール要求するソフトウェアに対して、ライセンス認証(アクティベーション)の要否を判定する。
【0089】
ライセンス認証要否判定部301は、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ソフトウェア管理情報51Dを参照し、ライセンス認証が必要なバージョンを特定する。ライセンス認証要否判定部301は、特定したバージョンとインストールバージョンとを比較し、ライセンス認証の要否判定を行う。具体的には、特定したバージョンがインストールバージョンと一致する場合、または特定したバージョンよりインストールバージョンの方が大きい場合に、ライセンス認証が必要と判定する。一方、特定したバージョンよりインストールバージョンが小さい場合には、ライセンス認証が必要ないと判定する。
【0090】
例えばMFP01に、ソフトウェアAのバージョン2.0がインストールされた場合、ライセンス認証要否判定部301は、図9に示すソフトウェア管理情報51Dに基づき、ソフトウェアAに対して、インストール後に利用可能とするためにライセンス認証が必要と判定する。またMFP05に、ソフトウェアCのバージョン1.3がインストールされた場合、ライセンス認証要否判定部301は、ソフトウェアCに対してライセンス認証が必要ないと判定する。
【0091】
未使用ライセンス数確認部302は、利用契約に基づく発行許可ライセンス総数のうち、未使用となっているライセンス数を確認する。未使用ライセンス数の確認は、ライセンス認証の要求可否を判定するために行う。なぜなら、未使用ライセンス数が'0'であれば、ライセンス認証を要求したとしても、認証されないからである。
【0092】
未使用ライセンス数確認部302は、通信部40aを介して、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、未使用ライセンス数の取得を要求する。ライセンス認証装置300は、受信したプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ライセンス管理情報53Dを参照し、未使用ライセンス数を特定する。未使用ライセンス数確認部302は、ライセンス認証装置300からの応答として未使用ライセンス数を受信する。
【0093】
未使用ライセンス数確認部302は、上記方法により取得した未使用ライセンス数に基づき、後述するライセンス認証の要求を制御する。未使用ライセンス数確認部302は、未使用ライセンスが存在すること(未使用ライセンス数1以上)を確認した場合、画像処理装置200にソフトウェアがインストールされた後にライセンス認証を要求するように指示する。一方、未使用ライセンスが存在しないこと(未使用ライセンス数0)を確認した場合には、ソフトウェア更新を要求した画像処理装置200に対して、確認結果に基づく発行許可ライセンス数の不足に係るユーザへの通知を要求する。通知の方法には、上述したように操作パネル220への表示などがある。
【0094】
ライセンス認証要求部303は、ソフトウェアのライセンス認証(アクティベーション)をライセンス認証装置300に要求し、応答された認証結果を画像処理装置200に送信する。ライセンス認証要求部303は、上述したように、ソフトウェア認証要否判定部301の判定結果及び未使用ライセンス数確認部302の確認結果に基づき、ライセンス認証を要求する。具体的には、画像処理装置200にインストールするソフトウェアが、ライセンス認証を行う必要があり、かつ未使用ライセンス数が存在する場合に、ライセンス認証を要求する。ライセンス認証要求部303は、通信部40aを介して、機器情報及びプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信することで、認証結果であるライセンスコードを取得する。ライセンス認証要求部303は、機器管理制御部10を介して、機器管理情報52Dから機器識別情報基づき機器情報を取得する。
【0095】
以上のように、機器管理装置100では、管理対象機器である画像処理装置200のソフトウェア管理を行う。
【0096】
このように、本実施形態に係るソフトウェア管理機能は、上記各機能部が連係動作することにより実現される。
【0097】
次に、上記ソフトウェア管理機能の詳細な動作(機能部群の連係動作)について、シーケンス図を用いて説明する。
【0098】
ソフトウェア管理機能は、主に、機器管理装置100、画像処理装置200、及びライセンス認証装置300に搭載(インストール)されるプログラム(ソフトウェア管理に係るプログラム)が、CPUにより、格納先(例えば「ROM」や「HDD」)からRAM上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
【0099】
なお以下の説明では、ソフトウェア管理に係る動作を、「記録媒体が装着された画像処理装置のソフトウェア管理処理」(以下「処理1」と言う)と、「他の画像処理装置のソフトウェア管理処理」(以下「処理2」と言う)について説明する。また以下の説明では、記録媒体214aが装着された画像処理装置200を、画像処理装置200nとし、管理対象機器のうち、他の画像処理装置200を、画像処理装置2001〜2003とする。つまり、画像処理装置200nが、機器管理装置100を介して他の画像処理装置2001〜2003に対してソフトウェア更新要求を行う機器であり、他の画像処理装置2001〜2003が、更新対象機器である。
【0100】
《処理1》
図10は、本実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
図10に示すように、画像処理装置200nは、検知部70により、外部記憶I/F214を介して記録媒体214aが装着されたことを検知する(ステップS101)。
【0101】
検知部70は、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア更新部601に、当該装置200に記録媒体214aが装着された旨を通知する(ステップS102)。
【0102】
ソフトウェア更新部601は、装着検知が通知されると、記録媒体214aから取得した最新ソフトウェアのプログラムPGを当該装置200nにインストールする(ステップS103)。このとき、ソフトウェア更新部601が、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証の要否判定を行ってもよい。この場合、ソフトウェア更新部601は、必要と判断した場合にのみ、ライセンス認証を要求するようにしてもよい。
【0103】
ソフトウェア更新部601は、当該装置200nにインストールしたソフトウェアのライセンス認証を通知するように通信部40bに要求する(ステップS104)。その結果、通信部40bは、ライセンス認証要求を機器管理装置100に通知する(ステップS105)。通知部40bは、ソフトウェア更新部601から受け取った、当該装置200nの機器情報及びインストールしたソフトウェアのプロダクトキーPKを機器管理装置100に送信し、認証要求を通知する。なお、送信する機器情報には、例えば機器管理情報52Dから取得可能な機器ネットワーク情報である「IPアドレス」、機器識別情報である「シリアル番号」、及び機種識別情報である「モデル名」などがある。
【0104】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けた画像処理装置200nからのライセンス認証の要求通知を、ライセンス認証制御部30が有するライセンス認証要求部303に転送する(ステップS106)。このとき、ライセンス認証要求部303には、ライセンス認証の要求通知として受信した機器情報及びプロダクトキーPKが渡される。
【0105】
ライセンス認証要求部303は、認証要求に従い、ライセンス認証装置300に対して認証要求を行う(ステップS107)。ライセンス認証要求部303は、通信部40aを介して、機器情報及びプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、認証処理の実施を要求する。その結果、ライセンス認証装置300では、ライセンス認証部80により認証処理が行われ、認証されれば、機器情報及びプロダクトキーPKに基づくライセンスコードが生成される。
【0106】
ライセンス認証要求部303は、ライセンス認証装置300から応答された認証結果(ライセンスコード)を送信するように通信部40aに要求する(ステップS108)。その結果、通信部40aは、認証結果を要求元の画像処理装置200nに送信する(ステップS109)。つまり、ライセンス認証要求元の画像処理装置200nにライセンスコードが送信される。
【0107】
画像処理装置200nは、通信部40bで受け付けた機器管理装置100からの認証結果を、ソフトウェア更新部601に転送する(ステップS110)。
【0108】
続いてソフトウェア更新部601は、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア提供部602に、更新対象の他の画像処理装置(以下「更新対象機器」と言う)2001〜2003のソフトウェア更新を要求する(ステップS201)。
【0109】
ソフトウェア提供部602は、更新要求に従い、更新対象機器2001〜2003に対してソフトウェアの更新を通知するように通信部40bに要求する(ステップS202)。その結果、通信部40bは、ソフトウェア更新要求を機器管理装置100に通知する(ステップS203)。通知部40bは、ソフトウェア提供部602から受け取った、提供ソフトウェアのプロダクト識別情報、プロダクトキーPK、及びプログラムPGを機器管理装置100に送信し、更新要求を通知する。なお、提供ソフトウェアのプロダクト識別情報、プロダクトキーPK、及びプログラムPGは、当該装置200nにインストールした際に、記録媒体214aから取得したものである。
【0110】
以上のように、機器管理システム1では、管理対象機器である1台の画像処理装置200nに最新ソフトウェアがインストールされると、機器管理装置100を介して、更新対象機器2001〜2003にも最新ソフトウェアのインストールが要求される。つまり、機器管理システム1では、機器管理装置100から管理対象機器である画像処理装置200に対して、能動的にソフトウェア更新処理が行われる。
【0111】
《処理2》
図11,12は、本実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その2及びその3)を示す図である。
図11に示すように、機器管理装置100は、通信部40aで画像処理装置200nからのソフトウェア更新の要求通知を受け付ける(ステップS301)。
【0112】
機器管理装置100は、受け付けたソフトウェア更新におけるライセンス認証の要否判定を、ライセンス認証制御部30が有するライセンス認証要否判定部301に要求する(ステップS302)。このとき、ライセンス認証要否判定部301には、インストール対象ソフトウェアのプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKが渡される。
【0113】
ライセンス認証要否判定部301は、要否判定要求に従い、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証が必要か否かを判定する(ステップS303)。ライセンス認証要否判定部301は、ソフトウェア管理情報保持部51にアクセスし、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ソフトウェア管理情報51Dを参照する。ライセンス認証要否判定部301は、ソフトウェア管理情報51Dから、情報項目「ライセンス認証が必要なバージョン」の該当データを取得する。ライセンス認証要否判定部301は、該当データ(バージョン値)と、インストールバージョンの値とを比較し、ライセンス認証の要否を判定する。
【0114】
ライセンス認証要否判定部301は、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証が必要ないと判定した場合(ステップS303:NO)、通信部40aを介して、インストール対象ソフトウェアのプロダクトキーPK及びプログラムPGを、更新対象機器2001〜2003に送信し、ソフトウェア更新を要求する。
【0115】
一方、ライセンス認証要否判定部301は、ライセンス認証が必要と判定した場合(ステップS303:YES)、現在、未使用となっているライセンスの数を、ライセンス認証制御部30が有する未使用ライセンス数確認部302に要求する(ステップS304)。このとき、未使用ライセンス数確認部302には、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKが渡される。
【0116】
未使用ライセンス数確認部302は、インストール対象ソフトウェアにおける未使用ライセンス数の取得を通知するように通信部40aに要求する(ステップS401)。その結果、通信部40aは、未使用ライセンス数取得要求をライセンス認証装置300に通知する(ステップS402)。通知部40aは、未使用ライセンス数確認部302から受け取った、インストール対象ソフトウェアのプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、取得要求を通知する。
【0117】
ライセンス認証装置300は、通信部40cで受け付けた機器管理装置100からの未使用ライセンス数取得の要求通知を、ライセンス管理制御部90に転送する(ステップS403)。このとき、ライセンス管理制御部90には、未使用ライセンス数取得の要求通知として受信したプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKが渡される。
【0118】
ライセンス管理制御部90は、取得要求に従い、インストール対象ソフトウェアにおける未使用ライセンス数の取得を行う(ステップS404)。ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報保持部53にアクセスし、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ライセンス管理情報53Dを参照する。ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報53Dから、情報項目「未使用ライセンス数」の該当データを取得する。
【0119】
ライセンス管理制御部90は、取得結果(未使用ライセンス数)を送信するように通信部40cに要求する(ステップS405)。その結果、通信部40cは、取得結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS406)。つまり、要求元の機器管理装置100に、インストール対象ソフトウェアの未使用ライセンス数が送信される。
【0120】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けたライセンス認証装置300からの取得結果を、未使用ライセンス数確認部302に転送する(ステップS407)。
【0121】
未使用ライセンス数確認部302は、取得結果に基づき、インストール対象ソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを判定する(ステップS408)。つまり、取得した未使用ライセンス数に基づき、更新対象機器2001〜2003に対するソフトウェア更新の可否が判定される。
【0122】
未使用ライセンス数確認部302は、インストール対象ソフトウェアの未使用ライセンスが存在しないと判定した場合(ステップS408:NO)、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、確認結果に基づく発行許可ライセンス数の不足に係る通知を要求する。その結果、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[発行許可ライセンス数不足]が表示される。
【0123】
一方、未使用ライセンス数確認部302は、未使用ライセンスが存在すると判定した場合(ステップS408:YES)、更新対象機器200に対してソフトウェアの更新を通知するように通信部40aに要求する(ステップS409)。その結果、通信部40aは、ソフトウェア更新要求を更新対象機器2001〜2003に通知する(ステップS501)。通知部40aは、上記更新要求受付時[ステップS301]のインストール対象ソフトウェアのプログラムPGを、更新対象機器2001〜2003に送信し、更新要求を通知する。
【0124】
更新対象機器2001〜2003は、通信部40bで受け付けた機器管理装置100からのソフトウェア更新の要求通知を、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア更新部601に転送する(ステップS502)。このとき、ソフトウェア更新部601には、ソフトウェア更新の要求通知として受信したプログラムPGが渡される。
【0125】
ソフトウェア更新部601は、受信したプログラムPGをインストールし、ソフトウェア更新を行う(ステップS503)。その結果、更新対象機器2001〜2003では、ソフトウェア更新部601から更新結果が応答される。
【0126】
ソフトウェア更新部601は、更新結果を送信するように通信部40bに要求する(ステップS504)。その結果、通信部40bは、更新結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS505)。
【0127】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けた更新対象機器2001〜2003からの更新結果を、ライセンス認証制御部30が有するライセンス認証要求部303に転送する(ステップS506)。
【0128】
図12に示すように、機器管理装置100は、ライセンス認証要求部303が、更新対象機器2001〜2003にインストールされたソフトウェアのライセンス認証を通知するように通信部40aに要求する(ステップS601)。その結果、通信部40aは、ライセンス認証要求をライセンス認証装置300に通知する(ステップS602)。通知部40aは、ライセンス認証要求部303から受け取った、更新対象機器2001〜2003の機器情報及びインストールされたソフトウェアのプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、認証要求を通知する。
【0129】
ライセンス認証装置300は、通信部40cで受け付けた機器管理装置100からのライセンス認証の要求通知を、ライセンス認証部80に転送する(ステップS603)。このとき、ライセンス認証部80には、ライセンス認証の要求通知として受信した機器情報及びプロダクトキーPKが渡される。
【0130】
ライセンス認証部80は、機器情報及びプロダクトキーPKに基づき、ライセンス認証処理を実施する(ステップS604)。ライセンス認証部80は、機器情報及びプロダクトキーPKに基づくライセンスコードを生成し、要求元に応答する。このように、ライセンス認証部80は、認証処理によりライセンス(利用許可情報)を発行し、発行ライセンスを認証結果として応答する。
【0131】
このとき、ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報保持部53にアクセスし、ライセンス管理情報53Dを更新する。ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報53Dの情報項目「発行済みライセンスキー識別」及び「未使用ライセンス数」を更新する。情報項目「発行済みライセンスキー識別」には、生成されたライセンスコードの識別データが追加される。また、情報項目「未使用ライセンス数」は、ライセンスコード生成時に減算され、数値データが更新される。
【0132】
ライセンス認証部80は、ライセンス認証装置300から応答された認証結果(ライセンスコード)を送信するように通信部40cに要求する(ステップS605)。その結果、通信部40cは、認証結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS606)。つまり、ライセンス認証要求元の機器管理装置100に、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが送信される。
【0133】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けたライセンス認証装置300からの認証結果を、ライセンス認証要求部303に転送する(ステップS607)。
【0134】
ライセンス認証要求部303は、認証結果に基づき、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが発行されたか否かを判定する(ステップS701)。
【0135】
ライセンス認証要求部303は、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが発行されなかったと判定した場合(ステップS701:NO)、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、認証結果に基づくライセンス認証エラーに係る通知を要求する。その結果、画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[ライセンス認証エラー]が表示される。
【0136】
一方、ライセンス認証要求部303は、ライセンスコードが発行されたと判定した場合(ステップS701:YES)、ライセンス認証を設定する通知を送信するように通信部40aに要求する(ステップS702)。その結果、通信部40aは、ライセンス認証設定要求通知を更新対象機器2001〜2003に送信する(ステップS703)。通知部40aは、上記認証結果受付時[ステップS701]のライセンスコードを、更新対象機器2001〜2003に送信し、ライセンス認証の設定要求を通知する。つまり、ソフトウェア更新を行った画像処理装置2001〜2003に、インストールソフトウェアを利用可能とするためのライセンスコードが送信される。
【0137】
更新対象機器2001〜2003は、通信部40bで受け付けた機器管理装置100からのライセンス認証設定の要求通知を、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア更新部601に転送する(ステップS704)。このとき、ソフトウェア更新部601には、ライセンス認証設定の要求通知として受信したライセンスコードが渡される。
【0138】
ソフトウェア更新部601は、ライセンスコードを、ソフトウェア更新時にインストールしたソフトウェアに対応付けて設定する(ステップS705)。ソフトウェア更新部601は、予め決められた格納先にライセンスコードを格納し、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証設定を行う。
【0139】
ソフトウェア更新部601は、ライセンス認証設定結果を送信するように通信部40bに要求する(ステップS706)。その結果、通信部40bは、ライセンス認証設定結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS707)。つまり、ライセンス認証要求元の機器管理装置100に、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが送信される。
【0140】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けたライセンス認証装置300からのライセンス認証結果を、ライセンス認証要求部303に転送する(ステップS708)。
【0141】
ライセンス認証要求部303は、ライセンス認証設定結果を受けて、更新対象機器2001〜2003におけるソフトウェア更新処理が完了したものと判断し、更新結果の保存を、ソフトウェア管理制御部20が有するソフトウェア更新結果管理部202に要求する(ステップS801)。
【0142】
ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新結果をログデータとして所定の記憶領域(例えば「HDD」)に保存する(ステップS802)。
【0143】
またソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、ソフトウェア更新結果に係る通知を要求する(ステップS803)。その結果、画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[ソフトウェア更新結果]が表示される。
【0144】
ソフトウェア更新結果管理部202は、全ての更新対象機器2001〜2003に対して、ソフトウェア更新処理を行ったか否かを判定する(ステップS804)。
【0145】
ソフトウェア更新結果管理部202は、全ての更新対象機器2001〜2003に対して、ソフトウェア更新処理を行ったと(更新作業完了と)判定した場合(ステップS804:YES)、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、ソフトウェア更新完了に係る通知を要求する(ステップS805)。その結果、画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[ソフトウェア更新完了]が表示される。なお、ソフトウェア更新完了に係る通知は、操作パネル220への表示の他、画像処理装置200nがプロッタ230を備えている場合、レポート印刷により行ってもよい。
【0146】
一方、ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新処理を行っていないと(更新作業が完了していないと)判定した場合(ステップS804:NO)、未使用ライセンス数の確認処理[ステップS401]に戻り、全ての更新対象機器2001〜2003に対して、以下の処理手順を実行する。
【0147】
以上のように、機器管理システム1では、最新ソフトウェアがインストールされた1台の画像処理装置200nから、更新対象機器2001〜2003に対してソフトウェア更新が要求されると、機器管理装置100が、更新対象機器2001〜2003に対して、ソフトウェアインストール及びライセンス認証を実施する。つまり、機器管理システム1では、機器管理装置100から管理対象機器である画像処理装置200に対して、ライセンス管理を含むソフトウェア更新処理が行われる。
【0148】
なお本実施形態では、例えば更新対象機器2001〜2003を次のように特定する。機器管理装置100は、機器管理情報保持部52にアクセスし、機器管理情報52Dを参照する。機器管理装置100は、ソフトウェア更新要求元である画像処理装置200n以外の1又は複数の更新対象機器2001〜2003の中から、要求元の画像処理装置200nと同機種の機器を更新対象として特定する。
【0149】
機器管理装置100は、最新ソフトウェアがインストールされた画像処理装置200nからソフトウェア更新要求を受け付けたタイミングで(図11のステップS301)、上記方法により更新対象の特定を行う。これにより、機器管理装置100では、更新対象機器台数又は未使用ライセンス数に基づき、ソフトウェア更新処理を行うことができる。例えば、更新対象機器台数が未使用ライセンス数よりも大きい場合には、未使用ライセンス数に基づき、更新対象機器2001〜2003に対して可能な限り、ソフトウェア更新処理を実施する。一方、更新対象機器台数が未使用ライセンス数よりも小さい場合には、更新対象機器台数に基づき、更新対象機器2001〜2003に対してソフトウェア更新処理を実施する。つまり、機器管理装置100は、未使用ライセンス数に応じて、ソフトウェア更新処理におけるライセンス認証(ライセンス発行)を動的に行い、更新対象機器2001〜2003のライセンス管理を行う。
【0150】
なお機器管理装置100では、更新対象機器台数又は未使用ライセンス数に基づくソフトウェア更新処理を、更新対象機器1台ずつ行ってもよいし、更新対象機器全てを一括して行ってもよい。
【0151】
<変形例>
図13は、本実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その2)を示す図である。
図13(A)に示すように、機器管理システム1には、新規の画像処理装置200nが接続される。その結果、機器管理システム1では、図13(B)に示すように、新規の画像処理装置200nから機器管理装置100に接続通知が送信される。機器管理装置100は、接続通知を受け取ると、新規の画像処理装置200nのソフトウェア環境を、他の画像処理装置2001〜2003と同様の環境に更新する。
【0152】
このように、本実施形態に係るソフトウェア管理は、図13に示すようなソフトウェア更新処理を行う機器管理システム1にも適用できる。
【0153】
この場合、画像処理装置200が有する検知部70は、次のような機能を有する。
【0154】
検知部70は、当該装置200がネットワークI/F213を介して機器管理システム1の内部ネットワークN(所定のデータ伝送路)に接続されたことを検知する。
【0155】
検知部70は、内部ネットワークNへの接続が検知されると、通信部40bを介して、当該装置200が機器管理システム1に加入した旨を機器管理装置100に通知する。このとき通信部40bは、当該装置200の機器情報を含むシステム加入通知を機器管理装置100に送信する。また、送信する機器情報には、機器ネットワーク情報である「IPアドレス」、機器識別情報である「シリアル番号」、及び機種識別情報である「モデル名」などがある。
【0156】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る機器管理システム1によれば、上記ソフトウェア管理機能を実現するために、機器管理装置100が次のように動作する。
【0157】
機器管理装置100は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する。機器管理装置100は、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーPKを基に、ライセンス認証装置300が保持するライセンス管理情報53Dから、該当する未使用ライセンス数を取得する。機器管理装置100は、取得した未使用ライセンス数を基に、ライセンス認証装置300に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)を、ソフトウェア更新対象の画像処理装置200(更新対象機器)に設定する。
【0158】
このように、機器管理システム1は、管理対象機器である画像処理装置200のソフトウェア更新処理を行うときに、未使用ライセンス数に応じて動的にライセンス認証(ライセンス発行)を行う。
【0159】
これによって、機器管理システム1では、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことができる。その結果、管理者の作業負担を軽減でき、かつ人為的なミスを防止できる。
【0160】
なお、上記実施形態に係るソフトウェア管理機能は、図に示した各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化されたプログラムが、システム1を構成する各装置のCPU(例えば参照符号106及び211)により実行されることで実現される。
【0161】
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えば参照符号103a及び214a)に格納することができる。例えば、機器管理装置100やライセンス認証装置300で読み取り可能な記録媒体103aには、フロッピー(登録商標:以下略)ディスク、CD、及びDVD(Digital Versatile Disk)などがある。また、画像処理装置200で読み取り可能な記録媒体214aには、SDメモリカード及びUSBメモリなどがある。
【0162】
よって、機器管理装置100やライセンス認証装置300は、記録媒体103aを読み取り可能なドライブ装置103を介して上記プログラムをインストールすることができる。また、機器管理装置100やライセンス認証装置300は、インタフェース装置107を備えていることから、電気通信回線を介して上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0163】
画像処理装置200は、記録媒体214aを読み取り可能な外部記憶I/F214を介して上記プログラムをインストールすることができる。また、画像処理装置200は、ネットワークI/F107を備えていることから、電気通信回線を用いて上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0164】
また、上記実施形態の中で、ライセンス認証装置300が外部ネットワークIで接続される構成を例に説明を行ったが、この限りでない。例えば、ライセンス認証処理を機器管理装置100で行う構成であってもよい。
【0165】
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0166】
1 機器管理システム
10 機器管理制御部
20 ソフトウェア管理制御部
201 ソフトウェア更新要求部
202 ソフトウェア更新結果管理部
30 ライセンス認証制御部
301 ライセンス認証要否判定部
302 未使用ライセンス数確認部
303 ライセンス認証要求部
40a,40b,40c 通信部
51 ソフトウェア管理情報保持部(D:ソフトウェア管理情報)
52 機器管理情報保持部(D:機器管理情報)
53 ライセンス管理情報保持部(D:ライセンス管理情報)
60 ソフトウェア更新制御部
601 ソフトウェア更新部
602 ソフトウェア提供部
70 検知部
80 ライセンス管理制御部
90 ライセンス認証部
100 機器管理装置
101 入力装置
102 表示装置
103 ドライブ装置(a:記録媒体)
104 RAM(揮発性の半導体メモリ)
105 ROM(不揮発性の半導体メモリ)
106 CPU(中央処理装置)
107 インタフェース装置(NIC:Network I/F Card)
108 HDD(不揮発性の記憶装置)
200 画像処理装置(管理対象機器)
210 コントローラ
211 CPU
212 記憶装置
213 ネットワークI/F
214 外部記憶I/F(a:記録媒体)
220 操作パネル
230 プロッタ
240 スキャナ
300 ライセンス認証装置(アクティベーションサーバ)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0167】
【特許文献1】特開2008−186392号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークなどのデータ伝送路を介して接続される1又は複数の機器を管理する機器管理システムに関し、特に、機器である画像処理装置のソフトウェアを管理する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークなどの所定のデータ伝送路を介して複合機(MFP:Multifunction Peripheral)やプリンタと言った画像処理装置などの状態を機器管理装置(機器管理サーバ)により監視するシステムはすでに知られている。このような機器管理システムでは、ユーザは管理対象の1又は複数の画像処理装置(管理対象機器)に自ら出向くことなく、画像処理装置の異常を検知する(知る)ことが可能となっている。
【0003】
上記システム構成において、機器管理装置が画像処理装置のソフトウェア環境を管理することは重要な機能である。一方で、機器管理システムが導入されるユーザ環境には、例えば数千台の画像処理装置を管理しなければならない場合もある。このような場合、ソフトウェア管理作業は、作業者にとって煩雑な作業となる。
【0004】
そこで、例えば特許文献1には、接続機器の増減に伴うソフトウェアインストール作業を行うことができるソフトウェア自動更新装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のソフトウェア管理方法では、多くの機器に対してソフトウェアインストール作業を行う場合におけるライセンス管理の煩雑さについて考慮されていない。
【0006】
ベンダーからの提供プロダクトキーと発行ライセンスとの関係は複雑である。この関係は、ベンダーとユーザとの間で交わされた利用契約の内容によって異なる。提供プロダクトキーと発行ライセンスとの関係は、提供ソフトウェアに割り当てられる1つのプロダクトキーに対して、1つの発行ライセンスと言った単純な関係ではない。例えばユーザが提供ソフトウェアを多くの画像処理装置で利用(動作)したい場合、1つのプロダクトキーに対して、複数のライセンスを発行する利用契約がある。
【0007】
そのため、機器管理装置でソフトウェア管理を行う場合には、プロダクトキーに対するライセンスの過不足などが生じないように管理・運用を行う必要がある。このような管理・運用作業を手動で行うことは、管理者にとって煩雑な作業であり、人為的なミスなどを誘発し、画像処理装置が正常に機能しないなどの問題が発生する恐れがある。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、ライセンス管理が自動で行える機器管理装置、機器管理システム、ソフトウェア管理方法、ソフトウェア管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る機器管理装置は、1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置であって、前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段と、前記認証手段により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段と、を有している。
【0010】
このような構成によって、本発明に係る機器管理装置は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する。機器管理装置は、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーを基に、ライセンス認証装置が保持する発行ライセンスに係る管理情報から、該当する未使用ライセンス数(残ライセンス数)を取得する。機器管理装置は、取得した未使用ライセンス数を基に、ライセンス認証装置に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)を、ソフトウェア更新対象の画像処理装置(管理対象機器)に設定する。
【0011】
これによって、本発明に係る機器管理装置は、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことができる。その結果、管理者の作業負担を軽減でき、かつ人為的なミスを防止できる。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係るソフトウェア管理方法は、1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置におけるソフトウェア管理方法であって、前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手順と、前記判定手順によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手順と、前記認証手順により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手順と、を有している。
【0013】
このような手順によって、本発明に係るソフトウェア管理方法は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定し、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーを基にライセンス認証装置から未使用ライセンス数(残ライセンス数)を取得し、未使用ライセンス数を基にライセンス認証装置に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)をソフトウェア更新対象の画像処理装置(管理対象機器)に設定すると言う動作を実現する。
【0014】
これによって、本発明に係るソフトウェア管理方法は、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことが可能な環境を提供できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、未使用ライセンス数に応じて動的にライセンス認証(ライセンス発行)を行うことで、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、ライセンス管理が自動で行える機器管理装置、機器管理システム、ソフトウェア管理方法、ソフトウェア管理プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る機器管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その1)を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理機能の構成例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る記録媒体が保持するデータ例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るライセンス管理情報のデータ例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る機器管理情報のデータ例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理情報のデータ例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その2)を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その3)を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その2)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」と言う)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
<システム構成>
本実施形態に係る機器管理システムの構成について説明する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る機器管理システム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、機器管理システム1は、MFPやLP(Laser Printer)と言った1又は複数の画像処理装置(管理対象機器)200と、機器管理装置(機器管理サーバ)100とが、LAN(Local Area Network)などの内部ネットワークNで相互に接続されている。
【0020】
機器管理装置100は、上記システム構成により、画像処理装置200から機器情報を取得し、機器状態を監視することで機器管理を行う。
【0021】
さらに機器管理システム1は、ライセンス認証装置(アクティベーションサーバ)300が接続されたソフトウェアメーカー(ベンダー)側に構築されるシステムと、インターネットなどの外部ネットワークIを介して接続されている。
【0022】
機器管理装置100は、上記システム構成により、ライセンス認証装置300にライセンス認証要求を行うことで、画像処理装置200で動作する各種ソフトウェアの管理を行う。
【0023】
<ハードウェア構成>
次に、上記機器管理装置100及び上記画像処理装置200のハードウェア構成について説明する。
【0024】
《機器管理装置》
図2は、本実施形態に係る機器管理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、機器管理装置100は、入力装置101、表示装置102、ドライブ装置103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、インタフェース装置107、及びHDD(Hard Disk Drive)108を備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
【0025】
入力装置101は、キーボード及びマウスなどで構成され、機器管理装置100に各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどで構成され、機器管理装置100による処理結果(例えば「機器情報」や「ソフトウェア管理情報」)などを表示する。
【0026】
インタフェース装置107は、機器管理装置100をネットワークなどの所定のデータ伝送路に接続するインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、インタフェース装置107を介して、画像処理装置200及びライセンス認証装置300とデータ通信が行える。
【0027】
HDD108は、機器管理装置100全体を制御する情報処理システム(例えば「Windows(登録商標:以下略)」や「UNIX(登録商標:以下略)」などの基本ソフトウェアであるOS(Operating System))を提供するプログラムやデータ、及び情報処理システム上において各種機能(例えば「機器管理機能」や「ソフトウェア管理機能」)を提供するアプリケーションプログラムやデータなどを格納している不揮発性の記憶装置である。また、HDD108は、格納している上記プログラムやデータを、所定のファイルシステムやDB(Data Base)により管理している。
【0028】
ドライブ装置103は、着脱可能な記録媒体103aとのインタフェースである。これにより、機器管理装置100は、ドライブ装置103を介して、記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みが行える。
【0029】
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、機器管理装置100が起動されるときに実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、機器管理装置100のシステム設定、及びネットワーク関連の設定などのデータが格納されている。
【0030】
RAM104は、上記各種記憶装置から読み出されたプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、このRAM104上(ワーク領域)に読み出したプログラムを実行することにより、機器管理装置100の全体制御や機器管理装置100が搭載する各種機能を動作させる。
【0031】
機器管理装置100は、上記ハードウェア構成により、例えば、HDD108からRAM104上に読み出した機器管理機能(ソフトウェア管理機能を含む)を実現するためのプログラムをCPU106により実行し、管理対象機器200の状態監視やライセンス認証を含むソフトウェア管理を行うことができる。
【0032】
《画像処理装置》
図3は、本実施形態に係る画像処理装置200のハードウェア構成例を示す図である。
図3に示すように、画像処理装置200は、コントローラ210、操作パネル220、プロッタ230、及びスキャナ240などを備え、それぞれが相互にバスBで接続されている。
【0033】
操作パネル220は、表示部に加えてタッチパネルなどの入力部を備えており、機器情報などの各種情報をユーザに提供したり、動作設定や動作指示などの各種ユーザ操作を受け付けたりする。プロッタ230は、画像形成部を備えており、用紙に出力画像を形成する。例えば出力画像を形成する方式には、電子写真方式やインクジェット方式などがある。スキャナ240は、原稿を光学的に読み取り、読み取り画像を生成する。
【0034】
コントローラ210は、CPU211、記憶装置212、ネットワークI/F213、及び外部記憶I/F214などを備えており、それぞれが相互にバスBで接続されている。
【0035】
CPU211は、プログラムを実行することにより各種機能の実現や装置全体を制御する。また記憶装置212は、上記プログラムや各種データ(例えば「画像データ」)を格納し保持する。例えば記憶装置212には、揮発性のメモリであるRAM、不揮発性のメモリであるROM、及び大容量の記憶領域を備えたHDDなどがある。RAMは、CPU211のワークエリア(プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリア)として機能する。ROMやHDDは、プログラムや各種データの格納先として用いられる。これにより、画像処理装置200では、CPU211がROMに格納されたプログラムをRAM上に読み出し、プログラムを実行する。
【0036】
ネットワークI/F213は、画像処理装置200をネットワークなどの所定のデータ伝送路に接続するためのインタフェースである。外部記憶I/F214は、外部記憶装置にあたる記録媒体214aを接続するためのインタフェースである。外部記憶装置には、例えばSDメモリカード(SD Memory Card)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。これにより、画像処理装置200は、外部記憶I/F214を介して、記録媒体214aに対してプログラムやデータの読み取り及び書き込みが行える。
【0037】
画像処理装置200は、上記ハードウェア構成により、PC(Personal Computer)から受信した印刷データを、コントローラ210で動作する画像形成プログラムによりラスタイメージ(ビットマップイメージ)へと変換し、プロッタ230により用紙にトナー画像を形成すると言う画像形成機能を実現している。なお本実施形態では、画像処理装置200について、上記ハードウェアを備えるMFPを例に説明した。
【0038】
<ソフトウェア管理機能>
本実施形態に係るソフトウェア管理機能について説明する。
本実施形態に係る機器管理装置100は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する。機器管理装置100は、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーを基に、ライセンス認証装置300が保持する発行ライセンスに係る管理情報から、該当する未使用ライセンス数(残ライセンス数)を取得する。機器管理装置100は、取得した未使用ライセンス数を基に、ライセンス認証装置300に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)を、ソフトウェア更新対象の画像処理装置200(管理対象機器)に設定する。機器管理装置100は、このようなソフトウェア管理機能を有している。
【0039】
ここで本実施形態が想定している、複数の画像処理装置200に対して行うソフトウェア管理について説明する。
【0040】
図4は、本実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その1)を示す図である。
図4(A)に示すように、機器管理システム1に接続された画像処理装置200nに、インストール対象である最新ソフトウェアが格納された記録媒体214aが装着される。その結果、機器管理システム1では、図4(B)に示すように、記録媒体214aが装着された画像処理装置200nから機器管理装置100に最新ソフトウェアのプログラムが送信される。機器管理装置100は、受信したプログラムを他の画像処理装置2001〜2003に送信し、ソフトウェア環境の更新を要求する。これにより、画像処理装置200のソフトウェア環境は、最新の環境へと更新される。
【0041】
このように、本実施形態では、ソフトウェア管理を画像処理装置200から能動的に行う。本実施形態に係る機器管理システム1では、複数の画像処理装置2001〜200nのうち、1台の画像処理装置200nでソフトウェア更新が行われると、残りの画像処理装置2001〜2003に対しても、動的にソフトウェア更新を行う。その結果、メーカーの保守担当者やユーザ環境の管理者などのソフトウェア更新作業を軽減できる。
【0042】
なお以下の説明では、複数の画像処理装置2001〜200nを総称する場合、単に画像処理装置200と言う。
【0043】
このようなソフトウェア管理環境において、機器管理装置100がソフトウェア管理を行う場合には、ソフトウェアのプロダクトキーに対するライセンスの過不足などが生じないように管理・運用を行う必要がある。
【0044】
そこで、本実施形態に係る機器管理システム1では、機器管理装置100が、利用契約に従って発行が許可されたライセンス総数のうち、未使用ライセンス数に応じて、動的にライセンス認証(ライセンス発行)を行い、画像処理装置200のライセンス管理を行う。
つまり、機器管理システム1は、機器管理装置100で、所定のGUI(Graphical User Interface)を介した手動によるライセンス管理を行うのではなく、画像処理装置200におけるソフトウェア環境の更新と同期して動的に管理する。
【0045】
これによって、機器管理システム1は、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことができる。
【0046】
以下に、上記ソフトウェア管理機能の構成とその動作について説明する。
図5は、本実施形態に係るソフトウェア管理機能の構成例を示す図である。
本実施形態に係るソフトウェア管理機能の技術的特徴を有する機器管理装置100を説明する前に、当該装置の周辺装置、すなわちライセンス認証装置300及び画像処理装置200が有する機能について簡単に説明する。
【0047】
《周辺装置が有する各機能》
図5に示すように、画像処理装置200は、通信部40b、ソフトウェア更新制御部60、及び検知部70を有している。
【0048】
通信部40bは、所定のデータ伝送路で接続される他の装置と当該装置200との間で双方向データ通信を行う機能部である。
【0049】
検知部70は、当該装置200への外部接続を検知する機能部である。検知部70は、記録媒体214a(外部記憶)の装着を検知する機能を有している。検知部70は、記録媒体214aの装着を検知すると、装着された旨を後述するソフトウェア更新制御部60へと通知する。
【0050】
ソフトウェア更新制御部60は、当該装置200が有するソフトウェア環境の更新(例えば「ソフトウェアのインストール」)を制御する機能部である。ソフトウェア更新制御部60は、ソフトウェア更新部601及びソフトウェア提供部602を有している。
【0051】
ソフトウェア更新部601は、最新ソフトウェアのプログラムを当該装置200にインストールし、ソフトウェア環境を更新する。ソフトウェア更新部601がインストールする最新ソフトウェアのプログラムは、機器管理装置100から通信部40bを介して受信したプログラム及び/又は検知部70により装着が検知された記録媒体214aが保持するプログラムである。
【0052】
例えば、ソフトウェア更新部601は、検知部70の装着検知を受け付けた場合、当該装置200に装着された記録媒体214aにアクセスし、記録媒体214aが保持するプログラムを取得する。
【0053】
図6は、本実施形態に係る記録媒体214aが保持するデータ例を示す図である。
図6(A)に示すように、記憶媒体214aには、当該装置200で動作可能な最新ソフトウェアのプログラムPG、最新ソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーPK、及びプロダクトキーPKに係る管理情報PDが、所定の記憶領域に保持されている。
【0054】
また図6(B)に示すように、管理情報PDは、「プロダクト識別」及び「プロダクトキー識別」の各情報項目がプロダクトごとに関連付けられている。ここで言う「プロダクト」とは、メーカーが利用契約に従って提供するソフトウェア単位である。
【0055】
「プロダクト識別」とは、ソフトウェア製品名などのプロダクトを識別するデータである。「プロダクトキー識別」とは、プロダクトキーを識別するデータである。
【0056】
管理情報PDは、上記データ構成により、プロダクトキーPKに基づき、対応するプログラムPGのプロダクト識別情報を特定することができる。なお上記管理情報PDの各情報項目は、例えば記録媒体214aにプログラムPG及びプロダクトキーPKを格納する際に追加・更新する。
【0057】
ソフトウェア更新部601は、上記データ構成を有する記録媒体214aにアクセスすると、プログラムPGとともに、プロダクトキーPK及びプロダクト識別情報も取得する。ソフトウェア更新部601は、取得したプログラムPGを当該装置200にインストールする。
【0058】
ソフトウェア提供部602は、当該装置200にインストールされたソフトウェアを機器管理装置100に送信する。ソフトウェア提供部602は、検知部70により検知された外部接続から、当該装置200にインストールされたプログラムを、通信部40bを介して機器管理装置100に送信する。ソフトウェア提供部602は、最新ソフトウェアを機器管理装置100に送信することで、他の画像処理装置200のソフトウェア更新を要求する。このとき、ソフトウェア提供部602は、プログラムPGだけでなく、プロダクトキーPKも送信する。これにより、画像処理装置200では、他の画像処理装置200を含む全ての管理対象機器のソフトウェア管理を行う機器管理装置100に、当該装置200にインストールされた最新ソフトウェアを提供する。
【0059】
以上のように、画像処理装置200では、ソフトウェア環境の更新及び最新ソフトウェアの提供を行う。
【0060】
続いて、ライセンス認証装置300は、通信部40c、ライセンス認証部80、ライセンス管理制御部90、及び情報保持部53を有している。
【0061】
通信部40cは、所定のデータ伝送路で接続される他の装置と当該装置300との間で双方向データ通信を行う機能部である。
【0062】
ライセンス認証部80は、ライセンス認証処理を行う機能部である。ライセンス認証部80は、機器管理装置100からライセンス認証が要求されると、要求時に受信した機器情報及びプロダクトキーPKに基づき認証を行う。ライセンス認証部80は、指定されたソフトウェアに対して利用を許可する(認証する)場合、機器情報及びプロダクトキーPKからライセンスコードを生成し、生成したライセンスコードを認証結果として要求元の機器管理装置100に送信する。
【0063】
またライセンス管理制御部90は、契約プロダクトのライセンス管理を制御する機能部である。ライセンス管理制御部90は、例えば図7に示すようなライセンス管理情報53Dを用いて管理する。
【0064】
図7は、本実施形態に係るライセンス管理情報53Dのデータ例を示す図である。
図7に示すように、ライセンス管理情報53Dは、「プロダクト識別」、「登録済みプロダクトキー識別」、「発行許可ライセンス総数」、「発行済みライセンスキー識別」、及び「未使用ライセンス数」の各情報項目がプロダクトごとに関連付けられている。
【0065】
「登録済みプロダクトキー識別」とは、利用契約に従ってソフトウェアに割り当てられ、すでに登録されているプロダクトキーPKを識別するデータである。「発行許可ライセンス総数」とは、利用契約に従って発行が許可されたライセンスの総数を表すデータである。「発行済みライセンスキー識別」とは、ライセンス認証により生成されたライセンスコードを識別するデータである。「未使用ライセンス数」とは、発行許可ライセンス総数のうち、まだ使用されていないライセンスの数を表すデータである。
【0066】
ライセンス管理情報53Dは、ライセンス管理情報保持部53により保持される。ライセンス管理情報保持部53は、例えばライセンス認証装置300が備えるHDD(非図示)の所定の記憶領域にあたる。
【0067】
ライセンス管理情報53Dは、上記データ構成により、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、対応する未使用ライセンス数を特定することができる。なおライセンス管理情報53Dの各情報項目は、ライセンス管理制御部90により、新規の利用契約、利用契約の変更、及びライセンス認証などを行った際に追加・更新される。また追加・更新作業は、メーカー側で行われる。
【0068】
また、ライセンス管理情報53Dの情報項目「発行済みライセンスキー識別」及び「未使用ライセンス数」は、ライセンス認証部80によるライセンスコード生成時に更新される。情報項目「発行済みライセンスキー識別」には、生成されたライセンスコードの識別データが追加される。情報項目「未使用ライセンス数」は、ライセンスコード生成時に減算され、数値データが更新される。
【0069】
ライセンス管理制御部90は、機器管理装置100から未使用ライセンス数の取得が要求されると、要求時に指定されたプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき該当未使用ライセンス数を特定し、通信部40cを介して要求元に応答する。
【0070】
以上のように、ライセンス認証装置300では、ライセンス認証及びライセンス管理を行う。
【0071】
《機器管理装置が有する各機能》
図5に示すように、機器管理装置100は、機器管理制御部10、ソフトウェア管理制御部20、ライセンス認証制御部30、通信部40a、及び各種情報保持部51,52を有している。
【0072】
通信部40aは、インタフェース装置107を介して所定のデータ伝送路で接続される他の装置と当該装置100との間で双方向データ通信を行う機能部である。通信部40aは、画像処理装置200からのソフトウェア更新要求、ライセンス認証装置300への認証要求、及びライセンス認証装置300への未使用ライセンス数取得要求に係る各種データの送受信を行う。
【0073】
機器管理制御部10は、管理対象機器である画像処理装置200の機器管理を制御する機能部である。機器管理制御部10は、通信部40aを介して画像処理装置200から機器情報を収集し、例えば図8に示すような機器管理情報52Dを用いて管理する。
【0074】
図8は、本実施形態に係る機器管理情報52Dのデータ例を示す図である。
図8に示すように、機器管理情報52Dは、「機器識別」、「IPアドレス」、「Macアドレス」、「機種識別」、及び「搭載機能」の各情報項目が画像処理装置200(管理対象機器)ごとに関連付けられている。「機器識別」とは、機器ID(シリアル番号)などの管理対象機器である画像処理装置200を識別するデータである。「IPアドレス」とは、画像処理装置200に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレスを示すデータである。「Mac(Media Access Control)アドレス」とは、画像処理装置200が備えるネットワークI/F213に(原則として)一意に割り当てられる物理アドレスを示すデータである。「機種識別」とは、画像処理装置200の機種を識別するデータである。「搭載機能」とは、画像処理装置200に搭載の各種機能(ソフトウェアの実行により実現されるサービス)を示すデータである。
【0075】
機器管理情報52Dは、機器管理情報保持部52に保持される。機器管理情報保持部52は、例えば機器管理装置100が備えるHDD108の所定の記憶領域にあたる。
【0076】
機器管理情報52Dは、上記データ構成により、機器識別情報に基づき、画像処理装置200のIPアドレスや搭載機能などを特定することができる。なお機器管理情報52Dの各情報項目は、機器管理制御部10により、画像処理装置200の新規導入や撤去などを行った際に追加・更新される。
【0077】
機器管理制御部10は、例えばSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を用いて、画像処理装置200からMIB(Management Information Base)を取得できる。機器管理制御部10は、上記方法により取得したMIBに基づき、機器管理情報52Dの各情報項目を追加・更新する。
【0078】
機器管理装置100では、後述するソフトウェア管理制御部20が、上記機器管理情報52Dに基づき、管理対象機器である画像処理装置200に対してソフトウェア更新(インストールプログラムの送信とインストール要求)などを行う。
【0079】
ソフトウェア管理制御部20は、ソフトウェア管理に係る処理を制御する機能部である。ソフトウェア管理制御部20は、例えば図9に示すソフトウェア管理情報51Dを用いて管理する。
【0080】
図9は、本実施形態に係るソフトウェア管理情報51Dのデータ例を示す図である。
図9に示すように、ソフトウェア管理情報51Dは、「プロダクト識別」、「最新バージョン」、「ライセンス認証が必要なバージョン」、「対応機種」、及び「ソフトウェア更新結果」の各情報項目がプロダクトごとに関連付けられている。「最新バージョン」とは、ソフトウェアの最新バージョンを示すデータである。「ライセンス認証が必要なバージョン」とは、ソフトウェアを利用可能(有効)にするため、ライセンス認証が必要となるバージョンを示すデータである。「対応機種」とは、ソフトウェアが機能する(動作可能な)画像処理装置200の機種を示すデータである。「ソフトウェア更新結果」とは、ソフトウェアの更新結果を示すデータである。
【0081】
ソフトウェア管理情報51Dは、ソフトウェア管理情報保持部51に保持される。ソフトウェア管理情報保持部51は、例えば機器管理装置100が備えるHDD108の所定の記憶領域にあたる。
【0082】
ソフトウェア管理情報51Dは、上記データ構成により、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、画像処理装置200にインストールするソフトウェアの最新バージョン、ライセンス認証要否バージョン、対応機種を特定することができる。なお上記ソフトウェア管理情報51Dの各情報項目は、ソフトウェア管理制御部20により、画像処理装置200から最新ソフトウェアを受信した際に追加・更新される。
【0083】
またソフトウェア管理制御部20は、ソフトウェア更新要求部201及びソフトウェア更新結果管理部202を有している。
【0084】
ソフトウェア更新要求部201は、通信部40aを介してプログラムPGを送信し、他の画像処理装置200に対してソフトウェア環境の更新(ソフトウェアインストール)を要求する。ソフトウェア更新要求部201には、最新ソフトウェアがインストールされた画像処理装置200から、他の画像処理装置200へのソフトウェア更新が要求される。これにより、ソフトウェア更新要求部201は、更新対象である他の画像処理装置200に、インストールするプログラムPGを送信する。このとき送信するプログラムPGは、最新ソフトウェアがインストールされた画像処理装置200が有するソフトウェア提供部602から送信された最新ソフトウェアのプログラムPGである。
【0085】
ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新要求に対して画像処理装置200から応答されたソフトウェア更新結果を管理する。ソフトウェア更新結果管理部202は、例えばソフトウェア更新結果をソフトウェア管理情報保持部51に記録する。ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア管理情報51Dを参照し、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、応答データを該当する情報項目「ソフトウェア更新結果」のデータとして格納する。またソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新を要求した画像処理装置200に対して、応答データに基づくソフトウェア更新に係るユーザへの進捗通知を要求する。進捗通知の方法には、例えば画像処理装置200が備える操作パネル220への表示などがある。なお、進捗通知を機器管理装置100でなく画像処理装置200に表示させる理由は、ソフトウェア更新作業を行っている担当者(例えば「メーカーの保守担当者」や「ユーザ環境の管理者」)が画像処理装置200に対峙しているためである。
【0086】
またソフトウェア更新結果管理部202は、対象となる全ての画像処理装置200においてソフトウェア更新が行われたか否かを判定し、行われたと判定された場合、その作業結果を画像処理装置200に通知する。
【0087】
ライセンス認証制御部30は、ライセンス認証に係る処理を制御する機能部である。ライセンス認証制御部30は、ライセンス認証要否判定部301、未使用ライセンス数確認部302、及びライセンス認証要求部303を有している。
【0088】
ライセンス認証要否判定部301は、画像処理装置200にプログラムPGを送信しインストール要求するソフトウェアに対して、ライセンス認証(アクティベーション)の要否を判定する。
【0089】
ライセンス認証要否判定部301は、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ソフトウェア管理情報51Dを参照し、ライセンス認証が必要なバージョンを特定する。ライセンス認証要否判定部301は、特定したバージョンとインストールバージョンとを比較し、ライセンス認証の要否判定を行う。具体的には、特定したバージョンがインストールバージョンと一致する場合、または特定したバージョンよりインストールバージョンの方が大きい場合に、ライセンス認証が必要と判定する。一方、特定したバージョンよりインストールバージョンが小さい場合には、ライセンス認証が必要ないと判定する。
【0090】
例えばMFP01に、ソフトウェアAのバージョン2.0がインストールされた場合、ライセンス認証要否判定部301は、図9に示すソフトウェア管理情報51Dに基づき、ソフトウェアAに対して、インストール後に利用可能とするためにライセンス認証が必要と判定する。またMFP05に、ソフトウェアCのバージョン1.3がインストールされた場合、ライセンス認証要否判定部301は、ソフトウェアCに対してライセンス認証が必要ないと判定する。
【0091】
未使用ライセンス数確認部302は、利用契約に基づく発行許可ライセンス総数のうち、未使用となっているライセンス数を確認する。未使用ライセンス数の確認は、ライセンス認証の要求可否を判定するために行う。なぜなら、未使用ライセンス数が'0'であれば、ライセンス認証を要求したとしても、認証されないからである。
【0092】
未使用ライセンス数確認部302は、通信部40aを介して、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、未使用ライセンス数の取得を要求する。ライセンス認証装置300は、受信したプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ライセンス管理情報53Dを参照し、未使用ライセンス数を特定する。未使用ライセンス数確認部302は、ライセンス認証装置300からの応答として未使用ライセンス数を受信する。
【0093】
未使用ライセンス数確認部302は、上記方法により取得した未使用ライセンス数に基づき、後述するライセンス認証の要求を制御する。未使用ライセンス数確認部302は、未使用ライセンスが存在すること(未使用ライセンス数1以上)を確認した場合、画像処理装置200にソフトウェアがインストールされた後にライセンス認証を要求するように指示する。一方、未使用ライセンスが存在しないこと(未使用ライセンス数0)を確認した場合には、ソフトウェア更新を要求した画像処理装置200に対して、確認結果に基づく発行許可ライセンス数の不足に係るユーザへの通知を要求する。通知の方法には、上述したように操作パネル220への表示などがある。
【0094】
ライセンス認証要求部303は、ソフトウェアのライセンス認証(アクティベーション)をライセンス認証装置300に要求し、応答された認証結果を画像処理装置200に送信する。ライセンス認証要求部303は、上述したように、ソフトウェア認証要否判定部301の判定結果及び未使用ライセンス数確認部302の確認結果に基づき、ライセンス認証を要求する。具体的には、画像処理装置200にインストールするソフトウェアが、ライセンス認証を行う必要があり、かつ未使用ライセンス数が存在する場合に、ライセンス認証を要求する。ライセンス認証要求部303は、通信部40aを介して、機器情報及びプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信することで、認証結果であるライセンスコードを取得する。ライセンス認証要求部303は、機器管理制御部10を介して、機器管理情報52Dから機器識別情報基づき機器情報を取得する。
【0095】
以上のように、機器管理装置100では、管理対象機器である画像処理装置200のソフトウェア管理を行う。
【0096】
このように、本実施形態に係るソフトウェア管理機能は、上記各機能部が連係動作することにより実現される。
【0097】
次に、上記ソフトウェア管理機能の詳細な動作(機能部群の連係動作)について、シーケンス図を用いて説明する。
【0098】
ソフトウェア管理機能は、主に、機器管理装置100、画像処理装置200、及びライセンス認証装置300に搭載(インストール)されるプログラム(ソフトウェア管理に係るプログラム)が、CPUにより、格納先(例えば「ROM」や「HDD」)からRAM上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
【0099】
なお以下の説明では、ソフトウェア管理に係る動作を、「記録媒体が装着された画像処理装置のソフトウェア管理処理」(以下「処理1」と言う)と、「他の画像処理装置のソフトウェア管理処理」(以下「処理2」と言う)について説明する。また以下の説明では、記録媒体214aが装着された画像処理装置200を、画像処理装置200nとし、管理対象機器のうち、他の画像処理装置200を、画像処理装置2001〜2003とする。つまり、画像処理装置200nが、機器管理装置100を介して他の画像処理装置2001〜2003に対してソフトウェア更新要求を行う機器であり、他の画像処理装置2001〜2003が、更新対象機器である。
【0100】
《処理1》
図10は、本実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その1)を示すシーケンス図である。
図10に示すように、画像処理装置200nは、検知部70により、外部記憶I/F214を介して記録媒体214aが装着されたことを検知する(ステップS101)。
【0101】
検知部70は、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア更新部601に、当該装置200に記録媒体214aが装着された旨を通知する(ステップS102)。
【0102】
ソフトウェア更新部601は、装着検知が通知されると、記録媒体214aから取得した最新ソフトウェアのプログラムPGを当該装置200nにインストールする(ステップS103)。このとき、ソフトウェア更新部601が、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証の要否判定を行ってもよい。この場合、ソフトウェア更新部601は、必要と判断した場合にのみ、ライセンス認証を要求するようにしてもよい。
【0103】
ソフトウェア更新部601は、当該装置200nにインストールしたソフトウェアのライセンス認証を通知するように通信部40bに要求する(ステップS104)。その結果、通信部40bは、ライセンス認証要求を機器管理装置100に通知する(ステップS105)。通知部40bは、ソフトウェア更新部601から受け取った、当該装置200nの機器情報及びインストールしたソフトウェアのプロダクトキーPKを機器管理装置100に送信し、認証要求を通知する。なお、送信する機器情報には、例えば機器管理情報52Dから取得可能な機器ネットワーク情報である「IPアドレス」、機器識別情報である「シリアル番号」、及び機種識別情報である「モデル名」などがある。
【0104】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けた画像処理装置200nからのライセンス認証の要求通知を、ライセンス認証制御部30が有するライセンス認証要求部303に転送する(ステップS106)。このとき、ライセンス認証要求部303には、ライセンス認証の要求通知として受信した機器情報及びプロダクトキーPKが渡される。
【0105】
ライセンス認証要求部303は、認証要求に従い、ライセンス認証装置300に対して認証要求を行う(ステップS107)。ライセンス認証要求部303は、通信部40aを介して、機器情報及びプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、認証処理の実施を要求する。その結果、ライセンス認証装置300では、ライセンス認証部80により認証処理が行われ、認証されれば、機器情報及びプロダクトキーPKに基づくライセンスコードが生成される。
【0106】
ライセンス認証要求部303は、ライセンス認証装置300から応答された認証結果(ライセンスコード)を送信するように通信部40aに要求する(ステップS108)。その結果、通信部40aは、認証結果を要求元の画像処理装置200nに送信する(ステップS109)。つまり、ライセンス認証要求元の画像処理装置200nにライセンスコードが送信される。
【0107】
画像処理装置200nは、通信部40bで受け付けた機器管理装置100からの認証結果を、ソフトウェア更新部601に転送する(ステップS110)。
【0108】
続いてソフトウェア更新部601は、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア提供部602に、更新対象の他の画像処理装置(以下「更新対象機器」と言う)2001〜2003のソフトウェア更新を要求する(ステップS201)。
【0109】
ソフトウェア提供部602は、更新要求に従い、更新対象機器2001〜2003に対してソフトウェアの更新を通知するように通信部40bに要求する(ステップS202)。その結果、通信部40bは、ソフトウェア更新要求を機器管理装置100に通知する(ステップS203)。通知部40bは、ソフトウェア提供部602から受け取った、提供ソフトウェアのプロダクト識別情報、プロダクトキーPK、及びプログラムPGを機器管理装置100に送信し、更新要求を通知する。なお、提供ソフトウェアのプロダクト識別情報、プロダクトキーPK、及びプログラムPGは、当該装置200nにインストールした際に、記録媒体214aから取得したものである。
【0110】
以上のように、機器管理システム1では、管理対象機器である1台の画像処理装置200nに最新ソフトウェアがインストールされると、機器管理装置100を介して、更新対象機器2001〜2003にも最新ソフトウェアのインストールが要求される。つまり、機器管理システム1では、機器管理装置100から管理対象機器である画像処理装置200に対して、能動的にソフトウェア更新処理が行われる。
【0111】
《処理2》
図11,12は、本実施形態に係るソフトウェア管理の処理手順例(その2及びその3)を示す図である。
図11に示すように、機器管理装置100は、通信部40aで画像処理装置200nからのソフトウェア更新の要求通知を受け付ける(ステップS301)。
【0112】
機器管理装置100は、受け付けたソフトウェア更新におけるライセンス認証の要否判定を、ライセンス認証制御部30が有するライセンス認証要否判定部301に要求する(ステップS302)。このとき、ライセンス認証要否判定部301には、インストール対象ソフトウェアのプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKが渡される。
【0113】
ライセンス認証要否判定部301は、要否判定要求に従い、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証が必要か否かを判定する(ステップS303)。ライセンス認証要否判定部301は、ソフトウェア管理情報保持部51にアクセスし、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ソフトウェア管理情報51Dを参照する。ライセンス認証要否判定部301は、ソフトウェア管理情報51Dから、情報項目「ライセンス認証が必要なバージョン」の該当データを取得する。ライセンス認証要否判定部301は、該当データ(バージョン値)と、インストールバージョンの値とを比較し、ライセンス認証の要否を判定する。
【0114】
ライセンス認証要否判定部301は、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証が必要ないと判定した場合(ステップS303:NO)、通信部40aを介して、インストール対象ソフトウェアのプロダクトキーPK及びプログラムPGを、更新対象機器2001〜2003に送信し、ソフトウェア更新を要求する。
【0115】
一方、ライセンス認証要否判定部301は、ライセンス認証が必要と判定した場合(ステップS303:YES)、現在、未使用となっているライセンスの数を、ライセンス認証制御部30が有する未使用ライセンス数確認部302に要求する(ステップS304)。このとき、未使用ライセンス数確認部302には、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKが渡される。
【0116】
未使用ライセンス数確認部302は、インストール対象ソフトウェアにおける未使用ライセンス数の取得を通知するように通信部40aに要求する(ステップS401)。その結果、通信部40aは、未使用ライセンス数取得要求をライセンス認証装置300に通知する(ステップS402)。通知部40aは、未使用ライセンス数確認部302から受け取った、インストール対象ソフトウェアのプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、取得要求を通知する。
【0117】
ライセンス認証装置300は、通信部40cで受け付けた機器管理装置100からの未使用ライセンス数取得の要求通知を、ライセンス管理制御部90に転送する(ステップS403)。このとき、ライセンス管理制御部90には、未使用ライセンス数取得の要求通知として受信したプロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKが渡される。
【0118】
ライセンス管理制御部90は、取得要求に従い、インストール対象ソフトウェアにおける未使用ライセンス数の取得を行う(ステップS404)。ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報保持部53にアクセスし、プロダクト識別情報及び/又はプロダクトキーPKに基づき、ライセンス管理情報53Dを参照する。ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報53Dから、情報項目「未使用ライセンス数」の該当データを取得する。
【0119】
ライセンス管理制御部90は、取得結果(未使用ライセンス数)を送信するように通信部40cに要求する(ステップS405)。その結果、通信部40cは、取得結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS406)。つまり、要求元の機器管理装置100に、インストール対象ソフトウェアの未使用ライセンス数が送信される。
【0120】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けたライセンス認証装置300からの取得結果を、未使用ライセンス数確認部302に転送する(ステップS407)。
【0121】
未使用ライセンス数確認部302は、取得結果に基づき、インストール対象ソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを判定する(ステップS408)。つまり、取得した未使用ライセンス数に基づき、更新対象機器2001〜2003に対するソフトウェア更新の可否が判定される。
【0122】
未使用ライセンス数確認部302は、インストール対象ソフトウェアの未使用ライセンスが存在しないと判定した場合(ステップS408:NO)、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、確認結果に基づく発行許可ライセンス数の不足に係る通知を要求する。その結果、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[発行許可ライセンス数不足]が表示される。
【0123】
一方、未使用ライセンス数確認部302は、未使用ライセンスが存在すると判定した場合(ステップS408:YES)、更新対象機器200に対してソフトウェアの更新を通知するように通信部40aに要求する(ステップS409)。その結果、通信部40aは、ソフトウェア更新要求を更新対象機器2001〜2003に通知する(ステップS501)。通知部40aは、上記更新要求受付時[ステップS301]のインストール対象ソフトウェアのプログラムPGを、更新対象機器2001〜2003に送信し、更新要求を通知する。
【0124】
更新対象機器2001〜2003は、通信部40bで受け付けた機器管理装置100からのソフトウェア更新の要求通知を、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア更新部601に転送する(ステップS502)。このとき、ソフトウェア更新部601には、ソフトウェア更新の要求通知として受信したプログラムPGが渡される。
【0125】
ソフトウェア更新部601は、受信したプログラムPGをインストールし、ソフトウェア更新を行う(ステップS503)。その結果、更新対象機器2001〜2003では、ソフトウェア更新部601から更新結果が応答される。
【0126】
ソフトウェア更新部601は、更新結果を送信するように通信部40bに要求する(ステップS504)。その結果、通信部40bは、更新結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS505)。
【0127】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けた更新対象機器2001〜2003からの更新結果を、ライセンス認証制御部30が有するライセンス認証要求部303に転送する(ステップS506)。
【0128】
図12に示すように、機器管理装置100は、ライセンス認証要求部303が、更新対象機器2001〜2003にインストールされたソフトウェアのライセンス認証を通知するように通信部40aに要求する(ステップS601)。その結果、通信部40aは、ライセンス認証要求をライセンス認証装置300に通知する(ステップS602)。通知部40aは、ライセンス認証要求部303から受け取った、更新対象機器2001〜2003の機器情報及びインストールされたソフトウェアのプロダクトキーPKをライセンス認証装置300に送信し、認証要求を通知する。
【0129】
ライセンス認証装置300は、通信部40cで受け付けた機器管理装置100からのライセンス認証の要求通知を、ライセンス認証部80に転送する(ステップS603)。このとき、ライセンス認証部80には、ライセンス認証の要求通知として受信した機器情報及びプロダクトキーPKが渡される。
【0130】
ライセンス認証部80は、機器情報及びプロダクトキーPKに基づき、ライセンス認証処理を実施する(ステップS604)。ライセンス認証部80は、機器情報及びプロダクトキーPKに基づくライセンスコードを生成し、要求元に応答する。このように、ライセンス認証部80は、認証処理によりライセンス(利用許可情報)を発行し、発行ライセンスを認証結果として応答する。
【0131】
このとき、ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報保持部53にアクセスし、ライセンス管理情報53Dを更新する。ライセンス管理制御部90は、ライセンス管理情報53Dの情報項目「発行済みライセンスキー識別」及び「未使用ライセンス数」を更新する。情報項目「発行済みライセンスキー識別」には、生成されたライセンスコードの識別データが追加される。また、情報項目「未使用ライセンス数」は、ライセンスコード生成時に減算され、数値データが更新される。
【0132】
ライセンス認証部80は、ライセンス認証装置300から応答された認証結果(ライセンスコード)を送信するように通信部40cに要求する(ステップS605)。その結果、通信部40cは、認証結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS606)。つまり、ライセンス認証要求元の機器管理装置100に、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが送信される。
【0133】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けたライセンス認証装置300からの認証結果を、ライセンス認証要求部303に転送する(ステップS607)。
【0134】
ライセンス認証要求部303は、認証結果に基づき、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが発行されたか否かを判定する(ステップS701)。
【0135】
ライセンス認証要求部303は、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが発行されなかったと判定した場合(ステップS701:NO)、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、認証結果に基づくライセンス認証エラーに係る通知を要求する。その結果、画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[ライセンス認証エラー]が表示される。
【0136】
一方、ライセンス認証要求部303は、ライセンスコードが発行されたと判定した場合(ステップS701:YES)、ライセンス認証を設定する通知を送信するように通信部40aに要求する(ステップS702)。その結果、通信部40aは、ライセンス認証設定要求通知を更新対象機器2001〜2003に送信する(ステップS703)。通知部40aは、上記認証結果受付時[ステップS701]のライセンスコードを、更新対象機器2001〜2003に送信し、ライセンス認証の設定要求を通知する。つまり、ソフトウェア更新を行った画像処理装置2001〜2003に、インストールソフトウェアを利用可能とするためのライセンスコードが送信される。
【0137】
更新対象機器2001〜2003は、通信部40bで受け付けた機器管理装置100からのライセンス認証設定の要求通知を、ソフトウェア更新制御部60が有するソフトウェア更新部601に転送する(ステップS704)。このとき、ソフトウェア更新部601には、ライセンス認証設定の要求通知として受信したライセンスコードが渡される。
【0138】
ソフトウェア更新部601は、ライセンスコードを、ソフトウェア更新時にインストールしたソフトウェアに対応付けて設定する(ステップS705)。ソフトウェア更新部601は、予め決められた格納先にライセンスコードを格納し、インストール対象ソフトウェアのライセンス認証設定を行う。
【0139】
ソフトウェア更新部601は、ライセンス認証設定結果を送信するように通信部40bに要求する(ステップS706)。その結果、通信部40bは、ライセンス認証設定結果を要求元の機器管理装置100に送信する(ステップS707)。つまり、ライセンス認証要求元の機器管理装置100に、更新対象機器2001〜2003に設定するライセンスコードが送信される。
【0140】
機器管理装置100は、通信部40aで受け付けたライセンス認証装置300からのライセンス認証結果を、ライセンス認証要求部303に転送する(ステップS708)。
【0141】
ライセンス認証要求部303は、ライセンス認証設定結果を受けて、更新対象機器2001〜2003におけるソフトウェア更新処理が完了したものと判断し、更新結果の保存を、ソフトウェア管理制御部20が有するソフトウェア更新結果管理部202に要求する(ステップS801)。
【0142】
ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新結果をログデータとして所定の記憶領域(例えば「HDD」)に保存する(ステップS802)。
【0143】
またソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、ソフトウェア更新結果に係る通知を要求する(ステップS803)。その結果、画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[ソフトウェア更新結果]が表示される。
【0144】
ソフトウェア更新結果管理部202は、全ての更新対象機器2001〜2003に対して、ソフトウェア更新処理を行ったか否かを判定する(ステップS804)。
【0145】
ソフトウェア更新結果管理部202は、全ての更新対象機器2001〜2003に対して、ソフトウェア更新処理を行ったと(更新作業完了と)判定した場合(ステップS804:YES)、ソフトウェア更新要求元の画像処理装置200nに対して、ソフトウェア更新完了に係る通知を要求する(ステップS805)。その結果、画像処理装置200nには、例えば操作パネル220の画面に、その旨の通知内容[ソフトウェア更新完了]が表示される。なお、ソフトウェア更新完了に係る通知は、操作パネル220への表示の他、画像処理装置200nがプロッタ230を備えている場合、レポート印刷により行ってもよい。
【0146】
一方、ソフトウェア更新結果管理部202は、ソフトウェア更新処理を行っていないと(更新作業が完了していないと)判定した場合(ステップS804:NO)、未使用ライセンス数の確認処理[ステップS401]に戻り、全ての更新対象機器2001〜2003に対して、以下の処理手順を実行する。
【0147】
以上のように、機器管理システム1では、最新ソフトウェアがインストールされた1台の画像処理装置200nから、更新対象機器2001〜2003に対してソフトウェア更新が要求されると、機器管理装置100が、更新対象機器2001〜2003に対して、ソフトウェアインストール及びライセンス認証を実施する。つまり、機器管理システム1では、機器管理装置100から管理対象機器である画像処理装置200に対して、ライセンス管理を含むソフトウェア更新処理が行われる。
【0148】
なお本実施形態では、例えば更新対象機器2001〜2003を次のように特定する。機器管理装置100は、機器管理情報保持部52にアクセスし、機器管理情報52Dを参照する。機器管理装置100は、ソフトウェア更新要求元である画像処理装置200n以外の1又は複数の更新対象機器2001〜2003の中から、要求元の画像処理装置200nと同機種の機器を更新対象として特定する。
【0149】
機器管理装置100は、最新ソフトウェアがインストールされた画像処理装置200nからソフトウェア更新要求を受け付けたタイミングで(図11のステップS301)、上記方法により更新対象の特定を行う。これにより、機器管理装置100では、更新対象機器台数又は未使用ライセンス数に基づき、ソフトウェア更新処理を行うことができる。例えば、更新対象機器台数が未使用ライセンス数よりも大きい場合には、未使用ライセンス数に基づき、更新対象機器2001〜2003に対して可能な限り、ソフトウェア更新処理を実施する。一方、更新対象機器台数が未使用ライセンス数よりも小さい場合には、更新対象機器台数に基づき、更新対象機器2001〜2003に対してソフトウェア更新処理を実施する。つまり、機器管理装置100は、未使用ライセンス数に応じて、ソフトウェア更新処理におけるライセンス認証(ライセンス発行)を動的に行い、更新対象機器2001〜2003のライセンス管理を行う。
【0150】
なお機器管理装置100では、更新対象機器台数又は未使用ライセンス数に基づくソフトウェア更新処理を、更新対象機器1台ずつ行ってもよいし、更新対象機器全てを一括して行ってもよい。
【0151】
<変形例>
図13は、本実施形態に係るソフトウェア管理の動作例(その2)を示す図である。
図13(A)に示すように、機器管理システム1には、新規の画像処理装置200nが接続される。その結果、機器管理システム1では、図13(B)に示すように、新規の画像処理装置200nから機器管理装置100に接続通知が送信される。機器管理装置100は、接続通知を受け取ると、新規の画像処理装置200nのソフトウェア環境を、他の画像処理装置2001〜2003と同様の環境に更新する。
【0152】
このように、本実施形態に係るソフトウェア管理は、図13に示すようなソフトウェア更新処理を行う機器管理システム1にも適用できる。
【0153】
この場合、画像処理装置200が有する検知部70は、次のような機能を有する。
【0154】
検知部70は、当該装置200がネットワークI/F213を介して機器管理システム1の内部ネットワークN(所定のデータ伝送路)に接続されたことを検知する。
【0155】
検知部70は、内部ネットワークNへの接続が検知されると、通信部40bを介して、当該装置200が機器管理システム1に加入した旨を機器管理装置100に通知する。このとき通信部40bは、当該装置200の機器情報を含むシステム加入通知を機器管理装置100に送信する。また、送信する機器情報には、機器ネットワーク情報である「IPアドレス」、機器識別情報である「シリアル番号」、及び機種識別情報である「モデル名」などがある。
【0156】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る機器管理システム1によれば、上記ソフトウェア管理機能を実現するために、機器管理装置100が次のように動作する。
【0157】
機器管理装置100は、インストール対象ソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する。機器管理装置100は、ライセンス認証が必要なソフトウェアのプロダクトキーPKを基に、ライセンス認証装置300が保持するライセンス管理情報53Dから、該当する未使用ライセンス数を取得する。機器管理装置100は、取得した未使用ライセンス数を基に、ライセンス認証装置300に対してライセンス認証を要求し、応答された発行ライセンス(ライセンスコード)を、ソフトウェア更新対象の画像処理装置200(更新対象機器)に設定する。
【0158】
このように、機器管理システム1は、管理対象機器である画像処理装置200のソフトウェア更新処理を行うときに、未使用ライセンス数に応じて動的にライセンス認証(ライセンス発行)を行う。
【0159】
これによって、機器管理システム1では、複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する環境において、自動でライセンス管理を行うことができる。その結果、管理者の作業負担を軽減でき、かつ人為的なミスを防止できる。
【0160】
なお、上記実施形態に係るソフトウェア管理機能は、図に示した各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化されたプログラムが、システム1を構成する各装置のCPU(例えば参照符号106及び211)により実行されることで実現される。
【0161】
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えば参照符号103a及び214a)に格納することができる。例えば、機器管理装置100やライセンス認証装置300で読み取り可能な記録媒体103aには、フロッピー(登録商標:以下略)ディスク、CD、及びDVD(Digital Versatile Disk)などがある。また、画像処理装置200で読み取り可能な記録媒体214aには、SDメモリカード及びUSBメモリなどがある。
【0162】
よって、機器管理装置100やライセンス認証装置300は、記録媒体103aを読み取り可能なドライブ装置103を介して上記プログラムをインストールすることができる。また、機器管理装置100やライセンス認証装置300は、インタフェース装置107を備えていることから、電気通信回線を介して上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0163】
画像処理装置200は、記録媒体214aを読み取り可能な外部記憶I/F214を介して上記プログラムをインストールすることができる。また、画像処理装置200は、ネットワークI/F107を備えていることから、電気通信回線を用いて上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0164】
また、上記実施形態の中で、ライセンス認証装置300が外部ネットワークIで接続される構成を例に説明を行ったが、この限りでない。例えば、ライセンス認証処理を機器管理装置100で行う構成であってもよい。
【0165】
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0166】
1 機器管理システム
10 機器管理制御部
20 ソフトウェア管理制御部
201 ソフトウェア更新要求部
202 ソフトウェア更新結果管理部
30 ライセンス認証制御部
301 ライセンス認証要否判定部
302 未使用ライセンス数確認部
303 ライセンス認証要求部
40a,40b,40c 通信部
51 ソフトウェア管理情報保持部(D:ソフトウェア管理情報)
52 機器管理情報保持部(D:機器管理情報)
53 ライセンス管理情報保持部(D:ライセンス管理情報)
60 ソフトウェア更新制御部
601 ソフトウェア更新部
602 ソフトウェア提供部
70 検知部
80 ライセンス管理制御部
90 ライセンス認証部
100 機器管理装置
101 入力装置
102 表示装置
103 ドライブ装置(a:記録媒体)
104 RAM(揮発性の半導体メモリ)
105 ROM(不揮発性の半導体メモリ)
106 CPU(中央処理装置)
107 インタフェース装置(NIC:Network I/F Card)
108 HDD(不揮発性の記憶装置)
200 画像処理装置(管理対象機器)
210 コントローラ
211 CPU
212 記憶装置
213 ネットワークI/F
214 外部記憶I/F(a:記録媒体)
220 操作パネル
230 プロッタ
240 スキャナ
300 ライセンス認証装置(アクティベーションサーバ)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0167】
【特許文献1】特開2008−186392号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置であって、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段と、
前記認証手段により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段と、を有することを特徴とする機器管理装置。
【請求項2】
前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを確認する確認手段を有し、
前記認証手段は、
前記確認手段による確認結果に基づき、前記ソフトウェアのライセンス認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の機器管理装置。
【請求項3】
前記認証手段は、
前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在すると確認された場合に、
前記ソフトウェアのライセンス認証を行い、
一方、前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在しないと確認された場合に、
未使用ライセンスが存在しない旨を前記機器に通知することを特徴とする請求項2に記載の機器管理装置。
【請求項4】
前記設定手段は、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、前記ソフトウェアをインストールする機器の機器情報とに基づき生成された認証結果であるライセンスコードを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項5】
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンス数を取得する取得手段を有し、
前記確認手段は、
前記取得手段により取得した未使用ライセンス数に基づき、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを確認することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、
前記ソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、ライセンス認証時に更新される前記ソフトウェアの未使用ライセンス数とが関連付けられたライセンス管理情報を参照し、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーに基づき、前記ソフトウェアの未使用ライセンス数を取得することを特徴とする請求項5に記載の機器管理装置。
【請求項7】
前記ソフトウェアをインストールする機器のソフトウェア更新結果を管理する情報管理手段を有し、
前記情報管理手段は、
前記設定手段により、発行されたライセンスが前記ソフトウェアをインストールする機器に設定されたことを受けて、
前記機器のソフトウェア更新結果を記録し、管理することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項8】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置と、前記ソフトウェアのライセンス認証を行うライセンス認証装置とが、所定のデータ伝送路で接続される機器管理システムであって、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンス数を、前記ライセンス認証装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した未使用ライセンス数に応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を、前記ライセンス認証装置に要求する認証要求手段と、
前記認証要求手段により、認証結果として前記ライセンス認証装置から応答されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段と、を有することを特徴とする機器管理システム。
【請求項9】
前記取得手段により取得した未使用ライセンス数に基づき、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを確認する確認手段を有し、
前記認証要求手段は、
前記確認手段による確認結果に基づき、前記ソフトウェアのライセンス認証を、前記ライセンス認証装置に要求することを特徴とする請求項8に記載の機器管理システム。
【請求項10】
前記認証要求手段は、
前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在すると確認された場合に、
前記ソフトウェアのライセンス認証を、前記ライセンス認証装置に要求し、
一方、前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在しないと確認された場合に、
未使用ライセンスが存在しない旨を前記機器に通知することを特徴とする請求項9に記載の機器管理システム。
【請求項11】
前記認証要求手段は、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、前記ソフトウェアをインストールする機器の機器情報とを、前記ライセンス認証装置に送信することで前記ライセンス認証を要求し、前記ライセンス認証装置から認証結果であるライセンスコードが応答されることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項12】
前記設定手段は、
前記ライセンス認証装置から応答された認証結果であるライセンスコードを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定することを特徴とする請求項8ないし11のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項13】
前記ライセンス認証装置が、
前記ソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、ライセンス認証時に更新される前記ソフトウェアの未使用ライセンス数とが関連付けられたライセンス管理情報を保持する情報保持手段を有し、
前記取得手段は、
前記ライセンス認証装置が有する情報保持手段にアクセス後、前記ライセンス管理情報を参照し、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーに基づき、前記ソフトウェアの未使用ライセンス数を取得することを特徴とする請求項8ないし12のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項14】
前記ソフトウェアをインストールする機器のソフトウェア更新結果を管理する情報管理手段を有し、
前記情報管理手段は、
前記設定手段により、発行されたライセンスが前記ソフトウェアをインストールする機器に設定されたことを受けて、
前記機器のソフトウェア更新結果を記録し、管理することを特徴とする請求項8ないし13のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項15】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置におけるソフトウェア管理方法であって、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手順と、
前記判定手順によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手順と、
前記認証手順により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手順と、を有することを特徴とするソフトウェア管理方法。
【請求項16】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置におけるソフトウェア管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段と、
前記認証手段により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段として機能させるソフトウェア管理プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを記憶した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置であって、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段と、
前記認証手段により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段と、を有することを特徴とする機器管理装置。
【請求項2】
前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを確認する確認手段を有し、
前記認証手段は、
前記確認手段による確認結果に基づき、前記ソフトウェアのライセンス認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の機器管理装置。
【請求項3】
前記認証手段は、
前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在すると確認された場合に、
前記ソフトウェアのライセンス認証を行い、
一方、前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在しないと確認された場合に、
未使用ライセンスが存在しない旨を前記機器に通知することを特徴とする請求項2に記載の機器管理装置。
【請求項4】
前記設定手段は、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、前記ソフトウェアをインストールする機器の機器情報とに基づき生成された認証結果であるライセンスコードを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項5】
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンス数を取得する取得手段を有し、
前記確認手段は、
前記取得手段により取得した未使用ライセンス数に基づき、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを確認することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、
前記ソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、ライセンス認証時に更新される前記ソフトウェアの未使用ライセンス数とが関連付けられたライセンス管理情報を参照し、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーに基づき、前記ソフトウェアの未使用ライセンス数を取得することを特徴とする請求項5に記載の機器管理装置。
【請求項7】
前記ソフトウェアをインストールする機器のソフトウェア更新結果を管理する情報管理手段を有し、
前記情報管理手段は、
前記設定手段により、発行されたライセンスが前記ソフトウェアをインストールする機器に設定されたことを受けて、
前記機器のソフトウェア更新結果を記録し、管理することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の機器管理装置。
【請求項8】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置と、前記ソフトウェアのライセンス認証を行うライセンス認証装置とが、所定のデータ伝送路で接続される機器管理システムであって、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンス数を、前記ライセンス認証装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した未使用ライセンス数に応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を、前記ライセンス認証装置に要求する認証要求手段と、
前記認証要求手段により、認証結果として前記ライセンス認証装置から応答されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段と、を有することを特徴とする機器管理システム。
【請求項9】
前記取得手段により取得した未使用ライセンス数に基づき、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在するか否かを確認する確認手段を有し、
前記認証要求手段は、
前記確認手段による確認結果に基づき、前記ソフトウェアのライセンス認証を、前記ライセンス認証装置に要求することを特徴とする請求項8に記載の機器管理システム。
【請求項10】
前記認証要求手段は、
前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在すると確認された場合に、
前記ソフトウェアのライセンス認証を、前記ライセンス認証装置に要求し、
一方、前記確認手段により、前記ライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスが存在しないと確認された場合に、
未使用ライセンスが存在しない旨を前記機器に通知することを特徴とする請求項9に記載の機器管理システム。
【請求項11】
前記認証要求手段は、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、前記ソフトウェアをインストールする機器の機器情報とを、前記ライセンス認証装置に送信することで前記ライセンス認証を要求し、前記ライセンス認証装置から認証結果であるライセンスコードが応答されることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項12】
前記設定手段は、
前記ライセンス認証装置から応答された認証結果であるライセンスコードを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定することを特徴とする請求項8ないし11のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項13】
前記ライセンス認証装置が、
前記ソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーと、ライセンス認証時に更新される前記ソフトウェアの未使用ライセンス数とが関連付けられたライセンス管理情報を保持する情報保持手段を有し、
前記取得手段は、
前記ライセンス認証装置が有する情報保持手段にアクセス後、前記ライセンス管理情報を参照し、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアに割り当てられたプロダクトキーに基づき、前記ソフトウェアの未使用ライセンス数を取得することを特徴とする請求項8ないし12のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項14】
前記ソフトウェアをインストールする機器のソフトウェア更新結果を管理する情報管理手段を有し、
前記情報管理手段は、
前記設定手段により、発行されたライセンスが前記ソフトウェアをインストールする機器に設定されたことを受けて、
前記機器のソフトウェア更新結果を記録し、管理することを特徴とする請求項8ないし13のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項15】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置におけるソフトウェア管理方法であって、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手順と、
前記判定手順によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手順と、
前記認証手順により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手順と、を有することを特徴とするソフトウェア管理方法。
【請求項16】
1又は複数の機器に搭載されるソフトウェアを管理する機器管理装置におけるソフトウェア管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記機器にインストールするソフトウェアに対してライセンス認証の要否を判定する判定手段と、
前記判定手段によりライセンス認証が必要と判定されたソフトウェアの未使用ライセンスに応じて、前記ソフトウェアのライセンス認証を行う認証手段と、
前記認証手段により発行されたライセンスを、前記ソフトウェアをインストールする機器に設定する設定手段として機能させるソフトウェア管理プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを記憶した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−14090(P2011−14090A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159964(P2009−159964)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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