説明

機枠をプレテンションするための装置、機枠ならびにプレス装置および延伸装置

【課題】単純な構造を持ち、迅速に設置でき、かつ非常に大きな応力にも耐えることができるプレテンション装置を提供する。
【解決手段】タイロッド21は機枠の上に配置するための第一のロッドヘッド22および第二のロッドヘッド23と、ロッドヘッドの間の張力を吸収するための引張部材24とを備え、引張部材はタイロッドの引張距離25に沿って延在し、2つのロッドヘッドの少なくとも1つは引張部材の方向を逆転するための装置26を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイロッドを有し、機枠をプレテンションするための装置に関する。本装置において、タイロッドは機枠上に配置するための第一のロッドヘッドおよび別のロッドヘッドと、ロッドヘッドの間の張力を吸収するための引張部材とを備え、引張部材はタイロッドの引張距離に沿って延在する。
【0002】
本発明はまた、機枠に導入される加工力を吸収するための上部クロスヘッドおよび下部クロスヘッドと、クロスヘッドをお互いに離間するための枠部材と、クロスヘッドの間に作用する少なくとも1つのタイロッドとを有する機枠に関する。本機枠において、タイロッドは引張部材と2つのロッドヘッドを有し、タイロッドはロッドヘッドによってクロスヘッド上に装備される。
【0003】
本発明はさらに、機枠と、機枠をプレテンションする装置とを有するプレス装置または延伸装置に関する。
【背景技術】
【0004】
上述する種類の機枠の引張装置は、特にプレス装置および延伸装置は従来技術より周知である。柱状の建築において、このような機枠が構造されることが多い。つまり、引張装置のタイロッドは、張力と加圧力の両方を吸収できる堅固な鋼鉄性の柱から成ることが多いことを意味する。このような構造は重量という点で重く、特に機枠を設置することが難しくなるため、設計もまた不利な点となる。堅固な鋼鉄製の柱をタイロッドとして用いる場合には特に当てはまる。さらに、プレス装置は特に、数メートルの高さを持つものをプレスすることも多いため、このような鋼鉄製の柱の寸法、特に長さも障害となる。
【0005】
引張ロッドが引張応力のみを受ける一方で、他方では圧力に耐性を持つ離間部が上部クロスヘッドと下部クロスヘッドの間に配置されるプレス装置は周知であり、たとえば特許文献1に開示されている。
【0006】
たとえば、大きく交互に発生する引張応力を受けるプレス枠または類似の機枠は、特許文献2および特許文献3に記載されている。これら文献では、引張応力のみを受ける枠引張部材が一方ではクロスヘッドと下部クロスバーの間に配置され、他方では圧力に耐性を持つ、堅固な形状をした離間部品が提供される。引張部材は高強度鋼線から成り、小さい断面にも関わらず、確実に所望する程度まで最大プレス圧を吸収する。このために特許文献2では各引張部材は複数の高強度鋼線を有し、鋼線はお互いに実質的に平行して配置され、各事例において引張ナットによってクロスヘッドおよび下部クロスバー上に固定される。特許文献3は各事例の鋼線を開示する。このように、各高強度鋼線はクロスヘッドから下部クロスバーまで一回到達する。引張部材の個々の高強度鋼線は堅固な鋼鉄製の柱を有するタイロッドよりも容易に扱うことができる。この点において、柱タイプの設計を用いるプレス枠の不利な点を避けることができる。
【0007】
プレテンション方式の構造においてプレス枠を用いる別のプレスの例は特許文献4に記載されている。この文献では、対応する引張部材は一連の薄板金(sheet−metal lamellae)から成り、薄板金は円筒状のクロスバーからプレス枠の対向するクロスバーまで一回配置される。個々の薄板金は各事例において、その端部での圧力支持により一連の薄板として共に挟持され、各事例において、プレス枠の1つの引張部材が形成される。ここでも、個々の薄板金は特に設置時に、堅固な鋼鉄製の柱を有するタイロッドよりも取扱いが容易である。しかし、薄板金は数メートルの高さを有するプレスが関与する場合には、構造上やはり非常に高さが高くなる。
【0008】
さらに特許文献5ではプレス枠が記載されており、タイロッドは個々の帯または線から構成されるプレテンションされた被膜から成る。各事例において、外側ではプレテンションされた被膜がプレス枠のヨークおよび柱の周囲に巻かれ、プレス枠の下部領域では個々の帯または線がプレス枠に取り付けられ、それによりプレテンションされた被膜がプレス枠を一緒に保持できる。この点について、個々の帯または線のそれぞれはヨークの周囲に一回配置される。この構造では、プレテンションされた被膜はプレス内で効力を持つ加工力を吸収し、その結果として他の枠構成図品は応力から解放される。
【0009】
特許文献6はプレストレスト・コンクリートから構成される機枠を示す。この文献では、機枠は張力を保存するコアと、均一にコアと結合するせき板構造から成り、高強度鋼線または鋼帯の巻き線はコアとせき板構造の間に配置され、プレス本体に応力を発生する。この点については、巻き線はプレス本体の上部と下部を一緒に保持し、その結果プレテンションされる。巻くことによって、引張応力および曲げ応力をプレストレスト・コンクリートから構成される機枠に吸収できる。この構造において、従来のタイロッドを使用しないことも可能なことは事実である。しかし、プレストレスト・コンクリートで構成される機枠は建築的に非常に重く、特に大型のプレスには適さないと思われる。
【0010】
特許文献7および8から、別のプレス枠が既知である。このプレス枠では、上部クロスバーおよび下部クロスバーが台を挟んで離間して配置されている。プレス枠は、個々の引張部材を複数持つ引張装置を有する。個々の引張部材は各事例において、適切なアンカー部材を用いて上部クロスバーおよび下部クロスバー上に装備または取り付けられている。クロスバーの少なくとも1つは、引張部材のために円弧形の巻き付くような形式の支持を有する。引張部材は丸鋼または帯鋼の形の単繊維の引張鋼であってもよく、またはこれら引張鋼から構成される引張ケーブルでもよい。各引張ケーブルを第一の定着部材から第二の定着部材まで通し、各事例において、引張ケーブルはクロスバーの1つで屈折される。引張ケーブルは適切な引張装置によって定着部材の領域で延伸される。それにより、上部クロスバー、下部クロスバーおよびその間に配置された台がプレテンションされてプレス枠を形成し、引張ケーブルがプレス枠内の加工力を吸収できるようになる。引張ケーブルの使用と誘導によって、堅固な鋼鉄製の柱を使用しないことも可能なことは真実である。しかし、引張ケーブルを完成したプレス枠に通さなければならないため、現場でのプレス枠の設置は比較的複雑である。大型のプレスの場合は、大きさに相当する大きな寸法を持つ引張ケーブルを用いるので、この作業はかなり困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−058238
【特許文献2】ドイツ公開特許出願第2239147号
【特許文献3】実開昭54−150181
【特許文献4】ドイツ公開特許出願第2331318号
【特許文献5】ドイツ公開特許出願第2532108号
【特許文献6】ドイツ公開特許出願第1575278号
【特許文献7】ドイツ公開特許出願第2818511号
【特許文献8】ドイツ公開特許出願第3007975号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、記載した種類のプレテンション装置をさらに発展し、大幅に単純化した構造を持ち、したがってより迅速に設置でき、それにもかかわらず非常に大きな応力にも耐えることができるようなプレテンション装置を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の課題は、機枠をプレテンションするための装置によって実現される。本装置はタイロッドを有し、タイロッドは機枠に取り付けるための第一のロッドヘッドおよび別のロッドヘッドと、ロッドヘッドの間の引張応力を吸収するための引張部材とを備え、引張部材はタイロッドの引張距離に沿って延在する。本装置は、2つのロッドヘッドの少なくとも1つが、好ましくは両方のロッドヘッドが引張部材の方向を逆転するための装置を備えることを特徴とする。
【0014】
方向を逆転する装置の結果として、ロッドヘッドまたはタイロッドは全体として、特に単純な構造となる。これは特に、複数回屈折する単一の引張部材のみを用いることができるため、従来の技術が必要としていたように、個々の引張部材に対して複数の定着装置および引張装置を用いる必要がないという事実による。
【0015】
特に強調したい有利な点は、タイロッドまたはプレテンション装置をプレテンションする場合に、タイロッドごとに単一の引張部材のみをプレテンションすればよいということである。したがって設置にかかる労力は大幅に簡略化する。これは数メートルの高さの寸法を持つ機枠に関して特に有利である。必要であれば複数の引張部材をタイロッドごとに設けることもでき、上述の有利な点は縮小するもののそれでも依然としてかなり有利であると考えられる。
【0016】
本明細書で「タイロッド」という用語は、機枠内で用いられ、機枠内の引張応力を吸収することができるすべての装置を意味する。このような引張応力はたとえばプレスのプレス圧の結果として機枠内で発生する。タイロッドはまた圧力バーまたは圧力ロッドから構成されてもよく、または加圧力やその他の力を吸収するために適切であってもよいと考えられる。しかし、本事例ではこれらは必ずしも必要ではない。なぜなら、このような圧力装置は理想的には機枠によって利用可能となるからである。この点において、本プレテンション装置またはタイロッドの構造はさらに簡略化される。
【0017】
本発明の意味において「引張部材」という用語は、張力を吸収することができるが、加圧力は全く吸収しないかまたは少量のみを吸収することができるすべての装置を意味する。たとえば、引張部材は線から成ってよい。方向を逆転するための装置は、引張部材が対応して曲がることを必要とするため、対応して曲げ可能であるすべての装置が結果として、加圧力または張力以外の別の力に対して不安定になるという事実から、上述の事項はすでに明らかである。
【0018】
有利な方法では、引張部材は引張ケーブル、特に鋼鉄ケーブルとして構成される。同様に、引張部材はたとえば鋼鉄ロッドなどのロッドであってよく、またはたとえば鋼鉄から構成される狭帯鋼などの帯鋼であってよい。しかし、良好な力吸収に関して、特に力/重量比に関して、ケーブル状の構造が特に有利であることが証明されている。
【0019】
「引張ケーブル」という用語は、張力を移動することを目的とした、結合した線から成る基本的に細長い部材であり、緩くて曲がらない、理想的には弾性である部材であると理解すべきである。本明細書では、引張ケーブルの考えられる構造に関してさらに詳細を説明しないが、このような引張ケーブルは従来技術から周知である。
【0020】
有利な方法では、タイロッドは単一の引張部材のみを備えることができる。この場合には、機枠をプレテンションする装置全体が非常に単純な方法で構成される。
【0021】
特別な実施形態の変形では、タイロッドが1以上の引張部材から成ることも可能であると考えられる。
【0022】
方向を逆転するための装置は多くの異なる方法で設計できる。本装置は、ロッドヘッドの少なくとも1つが、好ましくは両方のロッドヘッドが、凸形に構成された引張部材の屈折領域を有する場合は、構造的に特に簡単な方法で設置できる。有利な方法では、引張部材はロッドヘッド上で、特に緩やかな方法では、複数回屈折可能である。その結果として、引張部材を複数回、タイロッドの引張距離に沿って通すことができる。
【0023】
理想的には、引張部材は凸形に構成された屈折領域の周囲で屈折する。この領域はタイロッドの引張距離の反対側に位置する。このようにして、ロッドヘッドを特に簡単な方法で構成し、作成することができる。
【0024】
また、単一の引張部材のみを上述のように複数回屈折することによって、特に単純な設計を用いて、機枠の特に大きなプレテンションが実現できる。したがって、たとえばプレスのプレス圧など、実現できる最大の加工力をそれに応じて大きくするように選択できる。
【0025】
この点において、本発明の課題は、機枠に導入される加工力を吸収するための上部クロスヘッドおよび下部クロスヘッドを有する機枠によっても達成される。機枠はクロスヘッドをお互いに離間するための枠部材と、2つのクロスヘッドの間で作用する少なくとも1つのタイロッドとを有し、タイロッドはタイロッドの端部に2つのロッドヘッドと、ロッドヘッドの間で作用する引張部材とを有し、タイロッドはロッドヘッドによってクロスヘッド上に装備され、引張部材はロッドヘッドの少なくとも1つの周囲で屈折するように配置される。
【0026】
以上説明したように、引張装置に関して、引張部材がロッドヘッドの少なくとも1つの周囲に敷設されるか巻き付くように配置される場合は、機枠全体も特に簡単な構造となる。
【0027】
この点において、引張装置および/または定着装置をロッドヘッド上に設けないことは具体的に可能である。これにより、機枠をコンクリートでプレテンションするための設定に関する設置および/または維持作業も大幅に簡略化する。
【0028】
ここで、簡略化のために、たとえばプレスのプレス力などの加工力が垂直方向だけではなく水平方向に動作できるように、機枠は水平にも配置できることを指摘する。
【0029】
特に強調したい1実施形態の変形では、引張部材が第一のロッドヘッドから別のロッドヘッドまで、および/またはその逆に複数回通ることで、タイロッドの極限強さは引張部材の極限強さよりも大きくなる。
【0030】
たとえば、引張部材が2つのロッドヘッドの間をタイロッドの引張距離に沿って2回通るとき、タイロッドの極限強さは単一の引張部材の極限強さの2倍となることもある。
【0031】
引張部材が2つのロッドヘッドの間を引張距離に沿って相当する回数通過すると、タイロッドには単一な引張部材しかないのにもかかわらず、結果としてタイロッドの極限強さはその倍数で増加する。
【0032】
この点において、本発明による機枠に加えて、特にプレテンション装置またはそのタイロッドはすでに特に小型の方法で構造することができる。それにもなお、特に大きなプレテンションがこれに関して実現でき、したがって有利な方法では、それに応じた大きな加工力も可能である。
【0033】
機枠がさらにロッドヘッドを支持するための支持を特徴とする場合は、支持の少なくとも1つは引張部材のための開口部を備える。開口部はロッドヘッドの基底面より大きい基底面を有し、ロッドヘッドが引張部材と共に支持を貫通して、または機枠を貫通して通ることができるため、タイロッドの機枠への設置が特に大幅に簡略化する。このようにして、通板作業が、特に対応する堅固な引張ロッドからの逸脱において大幅に簡略化する。
【0034】
タイロッドを支持にとりつけるためには、ロッドヘッドが関連する開口部の長手方向の拡張に対して交差するように、各事例において支持上に装備されていることが有利である。したがって、支持の開口部を貫通して支持上に敷設した後に、縦軸を中心としてロッドヘッドを約90°回転すればよいだけであり、機枠上に迅速かつ容易に設置できる。
【0035】
対応する支持台座がロッドヘッドのロッド端部と支持の間に配置され、それにより開口部が架橋される場合は、ロッドヘッドの回転は不要となることもあると考えられる。支持台座は特に引張部材または引張装置の構成部品として用いることもできる。
【0036】
以上説明した支持とロッドヘッドの実施形態はまた、本発明の他の特徴とは独立して、同様に有利であると考えられる。本実施形態は機枠に導入される加工力を吸収するための上部クロスヘッドおよび下部クロスヘッドと、クロスヘッドをお互いに離間するための枠部材と、クロスヘッドの間で作用する少なくとも1つのタイロッドとを有する機枠とを備え、タイロッドはタイロッドの端部に2つのロッドヘッドと、ロッドヘッドの間に作用する引張部材とを備え、タイロッドはロッドヘッドによって各事例においてクロスヘッド上に装備される。
【0037】
支持がタイロッドを引張部材で伸張するための装置を備え、引張部材がロッドヘッドの接触表面と支持の接触表面の間に配置される場合は、引張部材は機枠内で特に正確な方法でプレテンションすることができる。
【0038】
これに関して、引張部材は多くの異なる設計を持つことができる。引張部材がくさび形の引張部材を備える場合には、タイロッドを容易かつ確実に、特に簡単な方法でプレテンションできる。
【0039】
これに関して、本発明の好ましい実施形態の変形は引張装置も累積的または代替的に提供する。引張装置はタイロッドを伸張するための装置を備え、伸張するための装置はくさび形の引張部材、好ましくは2つのくさび形引張部材を有する。伸張するための本装置は、機枠の支持がタイロッドを伸張するための装置を備えていない場合に、特に有利である。
【0040】
くさび形の引張部材に特に基づいて、プレテンションを正確かつさらに非常に簡単な方法で行うことができる。そのためこの点で、その他の特徴がないとしてもこのような引張装置は有利に既知のプレテンション装置を発展できる。
【0041】
機枠は、以上で説明した特徴の1つを有する機枠をプレテンションする装置を有する場合は、さらに有利に発展できる。
【0042】
ロッドヘッドの少なくとも1つ、好ましくは両方のロッドヘッドが支持側でタイロッドの引張部材の接触表面を備える場合はさらに有利である。これに関して、接触表面が凹形に形成されていると有利であり、引張部材が特に確実な方法でロッドヘッドと相互作用できる。
【0043】
引張部材をロッドヘッドに特に簡単な方法で取り付けるために、構造に関して2つのロッドヘッドの1つが引張部材の付着装置を収容する装置を有している場合は、さらに有利である。引張部材の2つの付着装置を、収容するための装置に付着することができることが理想的である。
【0044】
このような付着装置は、たとえばくさび形ロック、ケーブルアイ、分岐したケーブルスリーブ等でよく、引張部材の端部にあってよい。
【0045】
これに関して、引張部材の両端が2つのロッドヘッドの1つにしか付着していない場合は有利である。この方法で、対応する付着作業が2つのロッドヘッドのうち1つで行われるだけなので、タイロッドの設置またはタイロッドに関する維持作業を簡略化できる。
【0046】
この点において、有利な実施形態の変形ではタイロッドのロッドヘッドが非対称的に構成される。
【0047】
引張部材がエンドレス引張ケーブルとして代替的に構成される場合は、タイロッドの構造はさらに簡略化できる。
【0048】
このような実施形態の変形では、引張部材の相当する付着装置または引張部材の付着装置をロッドヘッド上に収容するための相当する装置を用いないことも可能である。エンドレス引張ケーブルは、特別な付着装置などを必要とせずに、ロッドヘッド周囲に敷設するだけでよいからである。
【0049】
引張部材が2つのロッドヘッドの少なくとも1つの周囲を回転するように配置される場合は、引張部材の引張部分を、張力を吸収できるように有利な方法でロッドヘッドの両側の引張距離に沿って引っ張ることができる。
【0050】
引張部材が2つのロッドヘッドの少なくとも1つの両側に配置される場合には特に有利である。この方法で、力をたとえば引張部材上で対応する方法で均一に分配することができる。
【0051】
したがって、引張部材がロッドヘッドの間で作用する1以上の引張部分を有する場合は有利である。この方法で、タイロッドの極限強さを倍数まで増加することができる。
【0052】
引張部材が1以上の引張距離部分領域を引張距離に沿って有する場合は、引張部材に作用する張力が引張距離に沿って、引張部材の複数の引張部分上で配分されるため、さらに有利である。
【0053】
有利な方法では、引張部材は第一のロッドヘッドから別のロッドヘッドまで複数回通り、そして戻るように配置され、それによりロッドヘッド間の複数の引張部分が単一の引張部材を用いるのみで効力を発することができる。このように、特に簡単な方法で、構造に関してタイロッドの極限強さを倍に増加することができる。
【0054】
さらに有利な実施形態の変形では、これに関して、引張部材が少なくとも2回、好ましくは複数回、引張距離に沿って通るように配置される。
【0055】
引張部材が複数の引張距離量となる長さを有する場合は、単一の引張部材は簡単に複数回引張距離に沿って通ることができ、それにより、以上説明したように、タイロッドの構造をさらに簡略化することができる。
【0056】
さらに特徴的に、特に引張部材またはタイロッドの設置または移送の最中にプレテンション装置を簡単に扱う方法としては、引張部材を巻き上げられるように構成することで実現する。
【0057】
タイロッドはまた、1以上の単一の引張部材から成ることもあると考えられる。たとえば、単一の引張部材を扱うことが寸法および/または重量の観点から難しい場合は、1以上の単一部材からなるタイロッドは現実的である。
【0058】
さらに有利な実施形態の変形では、タイロッドの高さに関して様々な方法で調節可能である。たとえば、様々なタイロッドの高さを単一の引張部材で設定することができ、以上何回か説明したように、引張部材は引張距離をある程度頻繁に複数回通過する。
【0059】
このように、様々なサイズのタイロッドが単一の標準的な長さの引張部材を用いるだけで実現できる。
【0060】
本発明のプレテンション装置の移動をさらに簡単にできるように、タイロッドが作業高と、移動高および/または設置高などの少なくとも1つの別の高さとを有し、別の高さを作業高の三分の一未満または二分の一未満とすることができると有利である。次に、たとえば巻き上げや一体化によって移動高を非常に低く簡単に選択でき、特に設置時や設置前の段階でも本発明の設定の有利さが明確になる。
【0061】
本発明の機枠をプレテンションするための装置は単一のタイロッドのみを備えることができると考えられる。最も現実的な場合では、プレテンション装置は少なくとも2つのタイロッド、好ましくは4つのタイロッドを備え、加工力および張力を既存の機枠に対称的に導入することができ、既存の機枠が加工力および張力を吸収する。
【0062】
本発明の課題はしたがって、特に、機枠と、機枠をプレテンションする装置とを有するプレス装置または延伸装置によって実現される。プレス装置または延伸装置は、以上説明した特徴の1つによるプレテンション装置および/または機枠によって特徴づけられる。
【0063】
本発明のさらなる有利点、目的および特質を以下の添付図の説明を用いて説明する。添付図では例として、プレス装置の機枠のための1つのタイロッドと4つのタイロッドを持つプレテンション装置を示す。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】従来技術による、台上に設けた、従来のプレス枠を有するプレスの正面概略図。
【図2】単一の引張部材を備えるタイロッドを有する、機枠の引張部材の正面概略図。
【図3】引張装置を有するプレスの機枠の正面概略図。引張装置は4つのタイロッドを備え、各タイロッドは単一の引張部材を有する。
【図4】図3による機枠のクロスヘッドの上面概略図。クロスヘッドは支持を有し、各支持はタイロッドのロッドヘッドのための開口部を有する。
【0065】
図1に示すプレス1は従来技術から周知であるプレス枠2の典型的な構造を有する。プレス枠2は円筒状のクロスバー3と、対向するクロスバー4と、4つの個々の圧力支持6(本図での例としてのみ採番する)から構成される台機構5とを基本的に備える。鋼鉄製の引張ロッド7は各圧力支持6の間に配置される。各引張ロッド7は円筒状のクロスバー3および対向するクロスバー4を超えて外側に突出する。これにより引張ナット10または11(本図での例としてのみ採番する)は、各事例において、引張ロッド7の端部8および9に、各事例において、ねじ止めすることができる。圧力支持6は円筒状のクロスバー3と対向するクロスバー4をお互いに離間し、プレス枠2は全体として引張ロッド7によって、次の手順でプレテンションされる。引張ロッド7の2つの引張ナット10および11が、各事例において締め付けられ、それにより構成部品である円筒状クロスバー3,対向するクロスバー4および圧力支持6がお互いに圧縮されると同時に機枠2がプレテンションされる。プレス枠2はプレス装置12を持ち、プレス装置12は基本的に金床13と、起動装置15を含むプレスパンチ14とを備える。起動装置15は円筒状のクロスバー3上に配置される円筒を有する。金床13は対照的に、対向するクロスバー4上に配置される。プレス装置12の動作中に、高い加圧力16が発生するが、プレス枠2によって吸収されなければならない。このため、引張ロッド7が設置され、加圧力16に対抗する。この点において、引張ロッド7は引張応力を受けるため、加圧力16が可塑的にプレス枠2を変形しないように強力に対応するような寸法でなければならない。数トンのプレス圧を有する大型のプレスの場合は、引張ロッド7は非常に大型に設計されなければならず、したがって引張ロッドは構造的に非常に重く、結果として特に水平プレス1の設置中に、扱いが難しいことが容易に想像できる。さらに、引張ナット10および11は重い装置を用いる時にのみ設置されることが多いので、引張ロッド7のプレテンションは比較的複雑である。図1に示す水平プレス1のような非常に大型のプレスでは、引張ロッド7は非常に長くなるため扱いが難しくなり、困難がさらに生じる。上述した点は、従来の引張ロッドを有するプレス枠2が不利である理由の一部のみを示すものである。
【0066】
従来の装置の重大な欠点は図2に示すプレテンション装置20を用いることで避けられる。
【0067】
プレテンション装置20はタイロッド21を有し、タイロッド21は基本的に第一のロッドヘッド22と別のロッドヘッド23と、単一の引張部材24とを備える。
【0068】
この点について、単一の引張部材は第一のロッドヘッド22から別のロッドヘッド23まで引張距離25に沿って延伸し、ロッドヘッド22と23の間で作用する引張応力を吸収する。
【0069】
本実施例の実施形態において、2つのロッドヘッドは単一の引張部材24の方向を逆転するための装置26(第一のロッドヘッド22に関して、本図での例としてのみ採番する)を有する。結果として、2つのロッドヘッド22と23の間に作用する複数の引張部分27を、単一の引張部材24のみを用いて有することも可能であり、本発明のタイロッド21の極限強さが単一の引張部材24の極限強さの倍数となる。
【0070】
この点において、単一の引張部材24は1以上の引張距離区分領域28を引張距離25に沿って有し、引張距離25に沿って単一の引張部材24に作用する張力は、単一の引張部材24の複数の引張部分27上に配分される。
【0071】
したがって単一の引張部材24は第一のロッドヘッド22から別のロッドヘッド23まで複数回通り、戻ってくるように配置される。単一の引張部材24は引張距離25に沿って複数回通れるように、引張距離25の倍数の長さを持つ。本実施例の実施形態では、単一の引張部材24は鋼鉄ケーブルの形の引張ケーブル29を備える。
【0072】
代替的なタイロッドでは、図2で示す引張ケーブル29とは異なるその他の引張部材を用いることもできると考えられる。
【0073】
この点において、本実施例の実施形態における単一の引張部材24は、巻き上げられるように構成され、本発明のプレテンション装置20の移送中に容易に一体化することができる。このように巻き上げられるかまたは一体化されることで、タイロッドの移送中の容積が有利に倍数で縮小する。
【0074】
この点において、本発明のタイロッド21は作業高および、たとえば設置高および/または移送高などの少なくとも1つの別の高さを推定することができ、別の高さを作業高の三分の一未満または二分の一未満とすることができる。
【0075】
有利な方法では、タイロッド21全体は高さを可変的に調整できる。単一の引張部材24を使用要件によって、ロッドヘッド22または23において様々な回数で屈折できるからである。
【0076】
ロッドヘッド22および23の屈折は特に有利な方法で設定できる。2つのロッドヘッド22および23は単一の引張部材24の凸形に構成された屈折領域30を有するためである。
【0077】
単一の引張部材24がエンドレス引張ケーブルの場合は、各事例において、単に2つのロッドヘッド22または23の屈折領域30の周囲に敷設するだけでよいが、本図で示すように単一の引張部材24の設定がエンドレス引張ケーブルではない場合は、2つのロッドヘッド22および23の少なくとも1つが(本実施例の実施形態では別のロッドヘッド23が)単一の引張部材24の付着装置32(本図での例としてのみ採番する)を収容するための装置31を有することが有利である。有利な方法では、単一の引張部材24の2つの端部がこのように別のロッドヘッド23に付着し、それによりさらにタイロッド21の設置が簡単になる。この点において、本実施例の実施形態では、2つのロッドヘッド22および23は非対称に設定される。これに関して、別の実施形態ではロッドヘッドは対称的に設置でき、それにより様々な部品の数を削減できるが、引張部材24をそれでもロッドヘッドの1つにのみ取り付けることもできる。しかし同様に、両方のロッドヘッドに取り付けることもできる。
【0078】
プレテンション装置20またはタイロッド21を適切な方法でプレテンションできるように、プレテンション装置20はタイロッド21を伸張するための装置35および36を有する。引張装置35および36は各事例において、くさび形の引張部材37および38(第二の引張装置36に関して本図での例としてのみ採番する)を備える。くさび形の引張部材37および38は本実施例の実施形態において、凸形に構成された接触表面39をロッドヘッド側に備える(第一の引張装置35の番号を参照)。したがって、2つのロッドヘッド22および23は、凹形に構成され、かつ引張装置35および36の一部でもある、接触表面40(第一の引張装置35上の、本図での例としてのみ採番した)を有する。
【0079】
さらに、個々のくさび形引張部材37および38も平面の接触表面41(第二の引張装置36に関し、本図での例としてのみ採番する)を有する。ロッドヘッド22および23は機枠50(図3参照)の構成部品上に敷設される。本構成部品は平面の接触表面41により、くさび形引張部材37および38を用いることでこの目的に適している。
【0080】
図3に示す機枠50は上部クロスヘッド51と、下部クロスヘッド52と、2つのクロスヘッド51および52をお互いに離間するための枠部材53(本図での例としてのみ採番する)とを有し、プレス枠2と、円筒状クロスバー3と、対向するクロスバー4と、台機構5とを備える既知のプレス1と類似である。
【0081】
本実施例の実施形態では、機枠50は、詳細を図示しないプレス装置54を持つ。しかしプレス装置54は最終的な分析では、タイロッド21に吸収される張力が適用される方法では、何も役割を果たさない。
【0082】
機枠50はプレテンション装置20を有し、プレテンション装置20は本実施例の実施形態では、合計で4つのタイロッド21を備える。4つのタイロッド21はその構造に関して、図2で説明したタイロッド21と同一である。繰り返しを避けるために、機枠50のタイロッド21の新たな説明は記載しない。同じ構成部分または同じ効果を持つ構成部分は同一の参照番号を本図でも使用する。
【0083】
この点で、機枠50は特に単純な構造を持つことを特筆すべきである。機枠50では、単一の引張部材24は、引張距離25に沿って複数回、各タイロッド21上を2つのロッドヘッド22と23の間を通るように配置され、単一の引張部材24は2つのロッドヘッド22および23の周囲で複数回屈折するように配置される。
【0084】
この点で、4つのタイロッド21の各極限強さは単一の引張部材24の極限強さより大きいので、機枠50は特に大きな加工力にも耐えることができる。
【0085】
各ロッドヘッド22および23は、くさび形引張部材37および38(本図での例としてのみ採番する)によってクロスヘッド51および52上に装備され、2つのクロスヘッド51および52が、各事例において、ロッドヘッド22および23(例としてのみ採番する)を装備するための支持55を形成することがはっきりと分かる。
【0086】
このような支持55の構造は特に図4の詳細図56かで明らかである。詳細図56において、図3に示す機枠50の上部クロスヘッド51の領域を例として示す。
【0087】
支持55は開口部57を有し、開口部57の基底表面58はロッドヘッドの基底表面59よりも大きくなるように選択されているため、開口部57を貫通して下部から第一のロッドヘッド22が挿入できる。
【0088】
図3および4で示すようにタイロッド21が設置された状態では、各事例において、ロッドヘッド22は開口部57の長手方向の拡張60に交差するように配置され、したがって上部クロスヘッド51によって利用可能となる支持55の上に敷設される。有利な方法では、事前に設定された機枠50上に事前に装備されたタイロッド21を特に簡単に設置することがこのように可能である。
【0089】
本方法で設定された機枠50によって、特に小型の構造を有し、特に単純な構造を有するプレテンション装置20にもかかわらず、非常に大きな応力に耐えることができることを特徴とするプレス装置54を実装する。
【符号の説明】
【0090】
1 プレス
2 プレス枠
3 円筒状のクロスバー
4 対向するクロスバー
5 台機構
6 圧力支持
7 引張ロッド
8 引張ロッドの第一端
9 引張ロッドの第二端
10 第一の引張ナット
11 第二の引張ナット
12 プレス装置
13 金床
14 プレスパンチ
l5 駆動ユニット
16 加圧力

20 プレテンション装置
21 タイロッド
22 第一のタイロッド
23 別のタイロッド
24 単一の引張部材
25 引張距離
26 方向を逆転するための装置
27 引張部分
28 引張距離部分領域
29 引張ケーブル
30 屈折領域
31 収容するための装置
32 付着装置
35 第一の引張装置
36 第二の引張装置
37 第一のくさび形引張部材
38 第二のくさび形引張部材
39 凸形接触表面
40 凹形接触表面
41 平面接触表面

50 機枠
51 上部クロスヘッド
52 下部クロスヘッド
53 枠部材
54 プレス装置
55 支持
56 詳細図
57 開口部
58 基底表面
59 ロッドヘッド基底表面
60 長手方向拡張

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイロッド(21)を有し、機枠(50)をプレテンションするための装置(20)であって、前記タイロッド(21)は前記機枠(50)上に配置するための第一のロッドヘッド(22)および第二のロッドヘッド(23)と、前記ロッドヘッド(22、23)の間の張力を吸収するための引張部材(24)とを備え、前記引張部材(24)は前記タイロッド(21)の引張距離(25)に沿って延在し、前記2つのロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つは前記引張部材(24)の方向を逆転するための装置(26)を備えることを特徴とする、機枠(50)をプレテンションするための装置(20)。
【請求項2】
前記2つのロッドヘッド(22、23)は前記引張部材(24)の方向を逆転するための装置(26)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のプレテンション装置(20)。
【請求項3】
前記ロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つは前記引張部材(24)の屈折領域(30)を有し、前記屈折領域(30)は凸形に構成されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項4】
ロッドヘッド(22、23)は前記引張部材(24)の屈折領域(30)を有し、前記屈折領域(30)は凸形に構成されることを特徴とする、請求項3に記載のプレテンション装置(20)。
【請求項5】
前記タイロッド(24)の両端は前記2つのロッドヘッド(22、23)の1つにのみ(23)付着することを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項6】
前記2つのロッドヘッド(22、23)の1つ(23)は前記引張部材(24)の付着装置(32)を収容するための装置(31)を有することを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項7】
前記タイロッド(21)の前記ロッドヘッド(22、23)は対称的に構成されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項8】
前記ロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つは、好ましくは両方のロッドヘッド(22、23)は、前記支持側に、前記タイロッド(21)の引張部材(37、38)のための接触表面(39)を備えることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項9】
前記接触表面(39)は凹形の形状に構成されることを特徴とする、請求項8に記載のプレテンション装置(20)。
【請求項10】
前記引張部材(24)は前記2つのロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つの周囲を回るように配置されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項11】
前記引張部材(24)は前記2つのロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つの両側に配置されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項12】
前記引張部材(24)は、前記ロッドヘッド(22、23)の間で作用する1以上の引張部分(27)を有することを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項13】
引張部材(24)は前記第一のロッドヘッド(22)から前記別のロッドヘッド(23)まで複数回通り、そして戻るように配置されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項14】
前記引張部材(24)は前記引張距離(25)に沿って少なくとも2回、好ましくは複数回通過するように配置されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項15】
引張部材(24)は前記引張距離(25)の複数倍に相当する長さを有すること特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項16】
前記引張部材(24)は前記引張距離(25)に沿って1以上の引張距離区分領域(28)を有し、前記引張部材(24)に作用する張力が前記引張部材(24)の複数の引張部分(27)にわたって配分されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項17】
前記引張部材(24)は引張ケーブル(29)として、特に鋼鉄ケーブルとして構成されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項18】
前記引張部材(24)は巻き上げられるように構成されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項19】
前記引張部材(24)はエンドレス引張ケーブルとして構成されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項20】
前記タイロッド(21)は1以上の引張部材(24)を有することを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項21】
前記タイロッド(21)は高さを可変的に調整できることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項22】
前記タイロッド(21)は作業高と、移送高および/または設定高などの少なくとも1つの別の高さとを有し、前記別の高さは前記作業高の三分の一未満または二分の一未満となることができることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項23】
前記プレテンション装置(20)は少なくとも2つのタイロッド(21)、好ましくは4つのタイロッド(21)を備えることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項24】
前記プレテンション装置(20)は前記タイロッド(21)を伸張するための装置(35、36)と、くさび形の引張部材(37)、好ましくは2つのくさび形の引張部材(37、38)を有する伸張するための装置(35、36)とを備えることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)。
【請求項25】
前記機枠(50)に導入される加工力を吸収するための上部クロスヘッド(51)および下部クロスヘッド(52)と、前記クロスヘッド(51、52)をお互いに離間するための枠部材(53)と、前記クロスヘッド(51、52)の間で作用する少なくとも1つのタイロッド(21)とを有する機枠(50)であって、前記タイロッド(21)は前記タイロッド(21)の両端に2つのロッドヘッド(22、23)と、前記ロッドヘッド(22、23)の間で作用する引張部材(24)とを有し、前記タイロッド(21)は前記ロッドヘッド(22、23)によって前記クロスヘッド(51、52)上に装備され、前記引張部材(24)は前記タイロッド(21)の前記ロッドヘッド(22、23)の間に複数回配置され、前記引張部材(24)は前記ロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つの周囲で屈折するように配置されることを特徴とする機枠(50)。
【請求項26】
前記引張部材(24)が第一のロッドヘッド(22)から別のロッドヘッド(23)までおよび/またはその逆に、前記タイロッド(21)の極限強さが前記引張部材(24)の極限強さよりも大きくなるように、複数回通ることを特徴とする、請求項25に記載の機枠(50)。
【請求項27】
前記機枠(50)に導入される加工力を吸収するための上部クロスヘッド(51)および下部クロスヘッド(52)と、前記クロスヘッド(51、52)をお互いに離間するための枠部材(53)と、前記クロスヘッド(51、52)の間で作用する少なくとも1つのタイロッド(21)とを有する機枠(50)であって、前記タイロッド(21)は前記タイロッド(21)の両端に2つのロッドヘッド(22、23)と、前記ロッドヘッド(22、23)の間で作用する引張部材(24)とを有し、前記タイロッド(21)は前記ロッドヘッド(22、23)によって前記クロスヘッド(51、52)上に装備され、前記ロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つを装備するための支持(55)であって、前記支持(55)の少なくとも1つは前記引張部材(24)のための開口部(57)を備え、前記開口部(57)は前記ロッドヘッド基底表面よりも大きい基底表面を有することを特徴とする機枠(50)。
【請求項28】
前記ロッドヘッド(22、23)が各事例において、前記関連する開口部(57)の長手方向の拡張に交差する方向になるように前記支持(55)上に装備されることを特徴とする、請求項27に記載の機枠(50)。
【請求項29】
前記タイロッド(21)を伸張するための装置(35)を備える前記支持(55)は、引張部材(37、38)を有し、前記引張素材(37、38)は前記ロッドヘッド(22、23)の接触表面と前記支持(55)の接触表面の間に配置されることを特徴とする、請求項27または28に記載の機枠(50)。
【請求項30】
前記機枠(50)に導入される加工力を吸収するための上部クロスヘッド(51)および下部クロスヘッド(52)と、前記クロスヘッド(51、52)をお互いに離間するための枠部材(53)と、前記クロスヘッド(51、52)の間で作用する少なくとも1つのタイロッド(21)とを有する機枠(50)であって、前記タイロッド(21)は前記タイロッド(21)の両端に2つのロッドヘッド(22、23)と、前記ロッドヘッド(22、23)の間で作用する引張部材(24)とを有し、前記タイロッド(21)は前記ロッドヘッド(22、23)によって前記クロスヘッド(51、52)上に装備され、前記ロッドヘッド(22、23)の少なくとも1つを装備するための支持(55)であって、前記支持(55)の少なくとも1つは前記引張部材(24)のための開口部(57)を備え、対応する支持台は前記ロッドヘッド(22、23)の前記ロッドヘッド端と前記支持(55)の間に配置され、それにより開口部(57)が架橋されることを特徴とする機枠(50)。
【請求項31】
請求項1から24の1つに記載の前記機枠(50)をプレテンションするための装置(29)を特徴とする、請求項25から30の1つに記載の機枠(50)。
【請求項32】
機枠(50)と、機枠(50)をプレテンションするための装置(20)とを有するプレス装置または延伸装置であって、前記プレス装置または延伸装置が前記請求項の1つに記載のプレテンション装置(20)および/または機枠(50)を備えることを特徴とする、プレス装置または延伸装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−130968(P2012−130968A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−279009(P2011−279009)
【出願日】平成23年12月20日(2011.12.20)
【出願人】(510320690)エスエムエス メア ゲーエムベーハー (3)
【Fターム(参考)】