説明

機械器具のスイベル回転部のシール方法と摩耗後の対処方法

【課題】泥水などによる磨耗を起こしやすい機械器具のスイベル回転部を、現場で修理、再生できるようにして、時間ロス、再生費用を低減する。
【解決手段】金属製のスイベル回転部に溝加工を施し、その溝部にプラスチック製のバンドを巻いて、接触部を溶接する。溝加工した面に、穴状の凹みを設けプラスチック製のバンドに設けたオス状の突起とあわせてずれを防止する、あるいは吸盤構造にする。バンドの端部は馬蹄形の組み合わせとする。バンドの材質は塩化ビニールとする。バンドのうち、スイベルの固定部のゴムパッキンと接触しない部分をゴム材でコーティングする。バンドをセットする前に、ゴム製の接着剤を金属製の回転部に塗り付ける。金属製の回転部に、材質としてシリコンゴム、フッ素ゴム系のスポンジの機能を持つテープを巻きつけ、その上からバンドをセットする。プラスチック製バンドの代わりに、ステンレス鋼薄板製のバンドを用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は泥水などによって摩耗しやすい機械器具のスイベル回転部のシール方法と摩耗後の対処方法に関する。
【背景技術】
【0002】
土木工事などで用いられる泥水をくみ出す建設用機械器具において、泥水によるパッキン部の摩耗がおこりやすいことが問題である。その機械器具のスイベル部には回転部(金属製の筒)と固定部(金属製のケース)からなる。この固定部の内面にはゴム製のパッキンが填め込んであり、堀削した泥水が外部に飛び散らないようにしている。しかし、このゴム製パッキンと接触する回転部の金属が、微砂を含んだ泥水のために擦られて摩耗し、ある時間(たとえば200時間以上)運転すると溝ができ、ひいてはゴム製パッキンも摩耗して泥水が漏れ出る状況になる。また、接合ネジ部に摩耗止めグリース油を添加する場合には、泥水と油の混じった水が漏れ出し、川、池、海に流れ込んで環境に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、作業現場では、機械器具の他の部分は健全なのに、この部分の摩耗のために、コストと時間のかかる修正と、その間の代替品の購入を余議なくされている。摩耗した回転部の修正、再生方法としては、たとえば、回転部(金属の筒)に摩耗によって生成した溝部に金属を肉盛溶接して埋めてから機械加工で表面を均して、さらにその上から硬質クロムメッキを施すことが行われているが、専門の工場に送って行われるため約10日を要し、かつ再生処理コストが高いこと、また、その間の作業を継続的に行うには予備品を持なければならないなどの問題を生じている。そこで、スイベル回転部の摩耗をできるだけ抑制すること、さらに摩耗した場合に作業現場で簡単に対処できる方法が求められている。
【0003】
特許文献1には、従来のスラリー水用回転スイベルは耐久性がなく、長くて40時間、早いものは6時間ごとに交換する必要があったが、スイベルパッキンにかかるスラリー水の研磨性負荷を、清水に差圧をかけてパッキンと回転シャフト間の環境を清水化することにより、相当の研磨性粒子の影響を打破できることが示されている。 特許文献2には、ゆがみ及びねじれに対する耐久性を有する流体ロータリーシャフトシールとして、弾性を有する一つあるいは複数の突起部を有することによって、シールをまっすぐに保持し、周囲環境の中に存在する研磨性の汚染物質の侵入によって引き起こされるゆがみにより生じる摩耗を防止する方法が示されている。
特許文献3には、ロッドサブ等の寿命が長く、シール交換などのメンテナンスが容易で、全長が短く簡易な機構で、経済的なクリーニングスイベルとして、ドリルロッドに先端が接続され、基端がロータリパーカッションドリルまたはダウンザホールドリルなどに接続可能な円管状のロッドサブと、水またはエアなどの流体送入口および排出口を有するクリーニングスイベルケースと、クリーニングスイベルケースに着脱可能に組み込まれるとともに、前記ロッドサブにシールされた状態で回動自在に装着されるシールケースとからなり、前記ロッドサブのシール面にロッドサブの母材とは異なる材料からなる厚さ0.1mm以上で高度HV800以上の表面硬化層を一体形成もしくは別体として設け、クリーニングスイベルケースは、流体送入口が中間シールケースの外径部にあり、クリーニングスイベルケースとロッドサブとの空間部の流体送入路によって、ロッドサブの流体送入孔に連通していることを特徴とする方法が示されている。
いずれも本発明が目的とする機械器具のスイベル回転部のシール方法および摩耗後の対処方法としては有効には使えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−105376号公報
【特許文献2】特表平11−508671号公報
【特許文献3】特開2002−155693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、泥水などによる磨耗を起こしやすい機械器具のスイベル回転部のシール部の摩耗を抑制するとともに、摩耗した場合には現場で修理、再生できるようにして、時間ロスと費用を低減するための方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題を解決するための具体的手段の第1は、金属製のスイベル回転部の表面であって、パッキンとの接触部を含む部分に円周状の溝加工を施し、その溝部にプラスチック製のバンドを巻いて、その端の接触部を溶接することである。
【0007】
具体的手段の第2は、0006において、金属製のスイベル回転部の溝加工した面に穴状の凹みを設け、プラスチック製のバンドに設けたオス状の突起と組み合わせて、金属製のスイベル回転部とプラスチック製のバンドのずれを防止することである。
【0008】
具体的手段の第3は、0006において、プラスチック製のバンドの裏面が振動によってズレを起こさないように、バンド部と金属製のスイベル回転部の接触部をゴム吸盤方式にすることである。
【0009】
具体的手段の第4は、0006乃至0008において、プラスチック製のバンドの端部を馬蹄形の組み合わせとすることである。
【0010】
具体的手段の第5は、0006乃至0009において、バンドの材質は塩化ビニールとすることである。
【0011】
具体的手段の第6は、0006乃至0010において、プラスチック製のバンドのうち、スイベルの固定部のゴムパッキンと接触しない部分をゴム材でコーティングすることである。
【0012】
具体的手段の第7は、0006,0007、0009乃至0011において、プラスチック製バンドをセットする前に、ゴム製の接着剤を金属製の回転部の表面に塗り付けることである。
【0013】
具体的手段の第8は、0006において、プラスチック製のバンドの代わりに、ゴム材をコーティング加工したステンレス鋼薄板製のバンドを用いることである。
【0014】
具体的手段の第9は、0013において、ステンレス鋼薄板製のバンド面にゴム材をコーティングする場所が、バンドのうち、スイベル固定部のゴム製シールと接触しない部分とすることである。
【0015】
具体的手段の第10は、0006乃至0014において、金属製のスイベル回転部に、材質としてシリコンゴム、フッ素ゴム系のスポンジの機能を持つテープを巻きつけ、その上からプラスチック製のバンド、あるいはステンレス鋼薄板製のバンドをセットすることである。
【発明の効果】
【0016】
0006乃至0015の方法によって、スイベル回転部が磨耗しても現場での修理が可能になり、再生の時間的ロスが大幅に減少するとともに再生加工コストを低減させることができる。さらに0007,0008、0009,0011,0012、0014,0015の方法によって、バンドの寿命を延長させると共に、修理の回数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の機械器具のスイベル回転部の構造を示す。
【図2】本発明における金属接触部とゴム材吸盤構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
スイベルとは、2つの接続点を持って互いに自由に回転できるようにした接続部または接続部品である、一般的なスイベルでは、支持構造(固定部)中の円筒形の部分(回転部)が自由に回転できるように取り付けられている。スイベルジョイントは、固定部と可動部の継手が目的であるが、スイベルジョイントに要求されるのは滑らかな動きと気密性の確保である。金属と金属が接触する構造では摩擦が激しいので、一般的には、固定部にリング状パッキンを取り付けて内部の加圧流体を漏洩すること無くスイベルジョイントの役割を果たすようにしている。このリング状のパッキンとしては、ニトロゴム、フッ素ゴム、エチレンフロピレンゴム、水素化ニトリルゴムなどのゴム類が用いられる。従来法では、金属製の回転部と、ゴム製のリング状のパッキン、および流体が接触した状態で回転が行われる。とくに建設用機械のように、流体が泥水のように硬い鉱物質の微粒子を含んでいると、接触部に流体に含まれる微粒子が高速で衝突するために、金属製の回転部の摩耗が進行しやすいのが問題である。
【0019】
本発明の特徴の第1は、ゴム製のリング状のパッキンと接触する回転部の金属表面を、プラスチック製のバンドで覆うことである。プラスチックは金属に比べて柔軟性があるので、高速で衝突する鉱物質の微粒子に対しる耐摩耗性において金属よりも優れた性能を発揮する。この目的に用いるプラスチックとしては、高速で衝突する鉱物質の微粒子による摩耗に強いことのほかに、ゴムと接触して回転するのでゴムと反応しないこと、また回転部の振動を抑えるために強度が大きいことが要求される。したがって、特に好ましいのは塩化ビニールである。
【0020】
このプラスチック製のバンド状のものを金属の回転部の表面に固定する方法の1例を図1に示す。まず、金属製のスイベル回転部1においてゴムパッキンと接触する部分を含む表面に、円周状に溝加工を施しておき(回転部バンドセット溝2)、この溝部分にプラスチック製のバンド3をセットできるようにする。さらに好ましくは、この溝加工した面に、複数個のズレ防止穴8(メス)を加工しておき、プラスチック製のバンド3をこれに合わせてセットできるようにしておく。
【0021】
プラスチック製のバンド3は、接合部4を馬蹄形に加工しておき、金属製のスイベル回転部1にまきつけた時、両端が嵌めこめるようにしておく。さらに好ましくは、このプラスチック製のバンド3の内面には、回転体に設けた複数個のズレ防止穴8(メス)に対応するようズレ防止用の突起7を設けておく。この回転部に設けたズレ防止穴8(メス)とプラスチック製のバンドに設けた突起7の組み合わせによって、回転時のプラスチック製のバンド3のずれを防止することができる。
【0022】
スイベル回転時の金属製の回転部1とプラスチック製バンドのずれを防止するための別法は、バンドの裏面の振動ズレ防止のために、ゴム材と金属接触部をゴム吸盤方式にしておくことである。その1例を図2に示す。
【0023】
プラスチック製のバンド3を回転部にまきつけて、接合部4を填め込んだ後、プラスチック溶接部5を溶接する。これによって、プラスチック製のバンド3と回転部1を一体化することができる。
【0024】
プラスチック製バンド3を、そのままセットしたのでは回転時のズレや,振動によってバンドに割れが発生し、それが摩耗防止用のバンド3の寿命を短くするおそれがある。それを防止するためには、プラスチック製のバンド部の両側部で、パッキンが接触しない部分、たとえば、バンド部の裏面と、表面の左右の縁などをゴム材でコーティングしておく。用いるゴム質としてはニトロゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴムなどが適している。これによって横方向と縦方向のズレを防ぐことができる。具体的には、図1の6のように、摩耗防止バンド3にあらかじめ両端部にゴムのコーティングを施しておく。これらによって、振動と横方向と縦方向の回転によるズレに強く、ゴムの伸びる特性を生かして時間をかけずにセットできる。プラスチック製バンドを取り付けて、端部を溶接し、さらに好ましくは、バンド表面のゴムコーテイングの補充を行う。
【0025】
0024までの処理を行ったスイベル回転部は、スイベル固定部の中にセットして、機械装置としての運転を行う。そして、漏れ出る泥水の状況などによって回転部の摩耗が検知されると、スイベル回転部を解体して、新しいプラスチックバンドに取り換える作業を行って、機械の運転を再開することができる。
【0026】
スイベルの金属製の回転部とその上に巻き付けたプラスチック製のバンドの間のズレを防止するための別法は、プラスチック製バンドをセットする前に、ゴム製の接着剤を金属製の回転部、とくに溝状加工部の表面に塗り付けておくことである。これによって、金属製の回転部とその上に巻き付けたプラスチック製のバンドの一体性をさらに高めることができる。
【0027】
プラスチック製のバンドを巻きつけることによって、磨耗部の取り替えを容易にする方法の別法は、プラスチック製のバンドの代わりに、ステンレス鋼薄板製のバンドを用いることである。ステンレス鋼は強度、耐食性の点で優れているが、バンド材と用いるには、金属製の回転部との間のズレを防止して磨耗を抑制することが必要である。そのために、本発明では、ゴム材でコーティング加工したステンレス鋼薄板を用いる。用いるゴム質としてはニトロゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴムなどが適している。ただし、スイベル固定部にはめ込まれたゴムパッキンと、この回転部の表面のゴムコーテイング部が接触した状態で回転が行われると、高温になってゴム同士が反応するおそれがあるので、ステンレス鋼薄板製のバンド面にゴム材をコーティングする場所は、バンドのうち、固定部のゴムシールと接触しない部分、例えば、バンド部の裏面や、表面の左右の端部に限定することが望ましい。
【0028】
取り換えの作業の現場では、取替時間は回転部のバンド゛セット用溝加工の公差、バンド゛の製作過程における出来、不出来の影響などによって、バンドをセットした場合、寸法的に合わない可能性もある。その場合、ガスバーナーでプラッスティック部に熱を加え延ばし接合部を嵌め込み溶接をするなどの付加的な作業が必要になり、取り換え作業時間が延長するおそれがある。その対応策として、本発明においては別法としては、金属製回転部に円周状に設けられた溝加工部に、シリコンゴム、フッ素ゴム系などのスポンジの機能を持つテープを巻きつけ、その上にバンドをセットするという方法を採用する。この方法は、金属製の回転部に巻きつけるバンドの材質が、プラスチック製であっても、あるいはステンレス鋼薄板製であっても適用できる。これによって、金属製の回転部とその上に巻いたバンド部分の一体性を高めることができ、取り換え作業時間の短縮とともに、バンドの寿命を延ばすことに有効である。
【実施例1】
【0029】
対象としたのは回転、給進と振動により地中を掘削し先端のビットにポンプで水を送水しスライム、すなわち、土の切り屑を地上に排出し、粒子の粗いスライムを網で濾し、濾された泥水を再度ビット先端部に送る装置であり、送水側と排出側とは交わらない循環装置である。境目の壁部にゴムのパッキンが嵌込まれているが、回転部とパッキンの接触部が粗いスライムにより削られて回転部が溝状に摩耗して、200時間程度しか稼動できていなかった。その対応策として、金属製の回転部の表面に、幅20mm、深さ 2mmの溝加工し、そこに、塩化ビニール製の幅は20mm、長さ370cmのバンドの両端を馬蹄型に加工してはめ込み、接触部を溶接した。このバンドと、金属製の回転体の接触面には、直径5mm、深さ2mmのオス、メス構造(バンド側がオス)で組み合わさっている。この設置作業に、90分を要した。この装置を用いて、作業を行ったところ、250時間は、泥水の漏れを起こさずに作業を継続できたが泥水がバンドと回転部の接触部を潜り漏れ出した。
【実施例2】
【0030】
対象とする機械装置は実施例1と同じである。実施例1と異なるのは、金属製の回転部とプラスチックバンドの接触部に凹凸を設けるかわりに図2に示すような吸盤構造にした製品を用いたことである。この方法による、設置の作業時間は35分であった。この装置を用いて、作業を行ったところ、640時間は、泥水の漏れを起こさずに作業を継続できた。
【実施例3】
【0031】
実施例1と異なるのは、プラスチック製のバンドのうち、スイベルの固定部の中央部幅10mmの部分以外は、塩化ビニールのバンド表面に、予めフッ素ゴムのコーティングを施した製品を用いたことである。この方法による、設置の作業時間は35分であった。この装置を用いて、作業を行ったところ、720時間は、泥水の漏れを起こさずに作業を継続できた。
【実施例4】
【0032】
実施例3と異なるのは、金属製の回転部に、材質としてフッ素ゴム系のスポンジの機能を持つ厚さ1mmのテープを二重に重ね巻きつけたことである。この方法による、設置の作業時間は15分であった。この装置を用いて、作業を行ったところ、650時間は、泥水の漏れを起こさずに作業を継続できた。
【実施例5】
【0033】
実施例2と異なるのは、吸盤を用いる代わりに、プラスチック製バンドをセットする前に、フッ素ゴム製の接着剤を金属製の回転部の溝状部に塗り付けたことである。この方法による、設置の作業時間は15分であった。この装置を用いて、作業を行ったところ400時間は、泥水の漏れを起こさずに作業を継続できた。
【実施例6】
【0034】
対象とする機械装置は実施例1と同じである。金属製の回転部の表面に、幅20mm、深さ2mmの溝加工し、そこに、SUS304の薄板(幅20mm、厚さ0.8mm)の全面にフッ素ゴムでコーティングしたものを取り付けて、端部を溶接し、コーティングのうち、溶接時の熱で変質した部分のみコーティングの補修を行った。また、このバンドをセットする前に金属製の回転部に、材質としてフッ素ゴム系のスポンジの機能を持つ厚さ1mmのテープを二重に重ね巻きつけた。この方法による、設置の作業時間は25分であった。この装置を用いて、作業を行ったところ、600時間は、泥水の漏れを起こさずに作業を継続できた。
【実施例7】
【0035】
実施例6と異なるのは、SUS304の薄板(厚さ0.8mm)の全面にフッ素ゴムでコーティングを施した部分が、バンドの表面の両側各5mmとしたことである。
この方法による、設置の作業時間は30分であった。この装置を用いて、作業を行ったところ、750時間は、泥水の漏れを起こさずに作業を継続できた。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の対象になる機械器具としては、土木現場で使用の泥水ポンプ゜の回転部をシールする構造のもの、その他回転部をシールする構造のもの、地盤を薬品、セメント等により固める工法の回転部、ギヤーケース内に回転軸がありギヤーケース内のオイルが漏れ出ない構造になっている箇所などがある。本発明の実施によって、泥水などによる磨耗を起こしやすい機械器具のスイベル回転部を、現場で修理、再生できるようなり、時間ロス、再生費用を低減することができる。
【符号の説明】
【0037】
1:スイベル回転部
2:回転部バンドセット溝
3:プラスチック材
4:プラスチック接合部(嵌めこみ)
5:プラスチック溶接部(接合)
6:プラスチックとゴムのコーティング゛部
7:ズレ防止用突起
8:スレ防止穴(メス)
9:吸盤方式
10:振動吸収性接着材
11:ゴム系スポンジテープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製のスイベル回転部の表面であって、パッキンとの接触部を含む部分に円周状の溝加工を施し、その溝部にプラスチック製のバンドを巻いて、その端の接触部を溶接することを特徴とする、機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項2】
請求項1において、金属製のスイベル回転部の溝加工した面に、穴状の凹みを設け、プラスチック製のバンドに設けたオス状の突起と組み合わせて、金属製のスイベル回転部とプラスチック製のバンドのずれを防止することを特徴とする、機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項3】
請求項1において、プラスチック製のバンドの裏面が振動によってズレを起こさないように、バンド部と金属製のスイベル回転部の接触部をゴム吸盤方式とすることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3において、プラスチック製のバンドの端部は馬蹄形の組み合わせとすることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4において、バンドの材質は塩化ビニールとすることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5において、プラスチック製のバンドのうち、スイベルの固定部のゴムパッキンと接触しない部分をゴム材でコーティングすることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項7】
請求項1又は請求項2又は請求項4乃至請求項6において、プラスチック製バンドをセットする前に、ゴム製の接着剤を金属製の回転部に塗り付けることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項8】
請求項1において、プラスチック製のバンドの代わりに、ゴム材をコーティング加工したステンレス鋼薄板製のバンドを用いることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項9】
請求項1において、ステンレス鋼薄板製のバンド面にゴム材をコーティングする場所が、バンドのうち、固定部のゴムシールと接触しない部分とすることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9において、金属製の回転部に、材質としてシリコンゴム、フッ素ゴム系のスポンジの機能を持つテープを巻きつけ、その上からプラスチックバンド、あるいはステンレス鋼薄板製のバンドをセットすることを特徴とする機械器具のスイベルの回転部のシール方法と摩耗後の対処方法。

【図1】
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【図2】
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