説明

機能性を強化したポータブルデスクトップをサポートする方法およびシステム

周辺ポータブルデスクトップデバイスのための方法が開示される。周辺ポータブルデスクトップデバイスは、ワークステーションと連結される。第2の動作モードでは、周辺ポータブルデスクトップデバイスの一部は、それと協働するために、ワークステーションと動作可能に連結され、補助機能を提供する。第1の動作モードでは、周辺ポータブルデスクトップデバイス内のデータは、ワークステーション上のパーソナルデスクトップをサポートするために使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、データ処理システムおよびネットワークの分野に関し、より具体的には、ポータブル周辺メモリ記憶デバイスを使用して、セキュアかつポータブルな個別化されたデスクトップの機能性を実装するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ポータブルデスクトップの概念は、データ処理システムおよびデータ処理ネットワークの分野において周知である。ポータブルデスクトップは、概して、ユーザが、例えば、ネットワークに接続された、ある数のコンピュータのうちのいずれか上に再構築することができる、パーソナルデスクトップを指す。パーソナルデスクトップという用語によって含意されるのは、例えば、電子メール、予定、パーソナルファイル等を含む、各ユーザと関連付けられたプライベートデータである。精通し、個別化されたインターフェースの効果を犠牲にすることなく、ユーザに、より多くの数のデバイスを使用可能にすることによって、ポータブルデスクトップは、移動性および便宜性を大幅に拡大する潜在性を有することになる。典型的には、ポータブルデスクトップは、ネットワーク内に、各ユーザ毎の個別化されたファイルシステムまたはディレクトリを記憶することによって達成される。ユーザのデスクトップ、ファイル、およびホームディレクトリをポータブルにするために、ユーザのファイルシステムまたはディスクは、ネットワークで結ばれる。本モデルは、残念ながら、例えば、ルートシステムアドミニストレータが、ユーザのパーソナル電子メール、ファイル等をスヌーピングし、読み取る等、セキュリティの喪失につながる可能性がある。
【0003】
本問題を解決するための試みの1つとして、パーソナルデータデバイスドライブを各ユーザに配布することが想定される。ユーザのパーソナルディレクトリは、パーソナルドライブ上に記憶される。ユーザが、特定のコンピュータを使用して、ネットワークに接続すると、パーソナルドライブが、機械の適切なスロットに挿入される。ドライブを機械に「ホットプラグ」した後、ネットワークワークステーションは、パーソナルディレクトリをパーソナルドライブ上にマウントし、個別化されたインターフェースをユーザに提供する。しかしながら、ユーザに、そのポータブルディスクへのアクセスを所望する度に、フィールドのインストールおよびディスクドライブ構成を行うことを要求することと関連付けられたコストならびに不便さは、本ソリューションを非実践的にすることを理解されたい。さらに、パーソナルデスクトップアプリケーションをサポートする各コンピュータのためのソフトウェアは、カスタムであって、したがって、パーソナルデスクトップおよびそれと関連付けられたすべてのデータの使用を限定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、セキュリティを犠牲にすることなく、かつ先行技術のコストおよび不便さを被ることなく、個別化されたポータブルデスクトップの効果をサポートするシステムおよび方法を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、周辺ポータブルデスクトップデバイスであって、筐体と、ワークステーションとインターフェースをとるためのポートと、ポータブルデスクトップデータを備えるメモリを備え、それに連結されたワークステーション上のポータブルデスクトップの機能性をサポートするための第1の回路と、補助機能を提供するためのものであって、補助機能は、ポータブルデスクトップから独立した使用のためのものである、第2の回路と、を備え、第1の動作モードでは、ポータブルデスクトップ環境を提供するためのものであって、補助機能は、第2の他の動作モードでは、ポータブルデスクトップ環境に存在しない、周辺ポータブルデスクトップデバイスが提供される。
【0006】
本発明の別の局面によると、周辺ポータブルデスクトップデバイスをワークステーションと連結するステップと、第1の動作モードでは、周辺ポータブルデスクトップデバイス内のデータを使用して、ワークステーション上のパーソナルデスクトップをサポートするステップと、第2の他の動作モードでは、補助機能を提供するステップであって、補助機能は、パーソナルデスクトップ環境外で提供される、ステップと、を備える、方法が提供される。
【0007】
本発明の別の実施形態によると、周辺ポータブルデスクトップデバイスをワークステーションと連結するステップと、第1の動作モードでは、ユーザ認証機能を使用して、周辺ポータブルデスクトップデバイス内のデータへのアクセスを提供し、ワークステーション上のパーソナルデスクトップをサポートするステップと、第2の他の動作モードでは、ユーザ認証機能を提供するステップであって、ユーザ認証機能は、パーソナルデスクトップ環境外で提供される、ステップと、を備える、方法が提供される。
【0008】
本発明の他の目的および利点は、以下の発明を実施するための形態を熟読し、付随の図面を参照することによって、明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1a】図1aは、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ鍵の形態における、ポータブル周辺メモリ記憶デバイスの簡略化されたブロック図である。
【図1b】図1bは、無線メモリ鍵の形態における、ポータブル周辺メモリ記憶デバイスの簡略化されたブロック図である。
【図2】図2は、先行技術のポータブル周辺メモリ記憶デバイスのための簡略化されたメモリの略図である。
【図3】図3は、デスクトップの仮想化をサポートする、先行技術のポータブル周辺メモリ記憶デバイスのための簡略化されたメモリの略図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態による、周辺ポータブルデスクトップデバイスのための簡略化されたメモリの略図であって、デバイスは、補助機能をサポートする。
【図5】図5は、補助機能を提供するために動作する時の、本発明の実施形態による、周辺ポータブルデスクトップデバイスのための簡略化されたフロー図である。
【図6】図6は、仮想デスクトップを提供するために動作する時の、本発明の実施形態による、周辺ポータブルデスクトップデバイスのための簡略化されたフロー図である。
【図7】図7は、仮想デスクトップおよびその中の補助機能を提供するために動作する時の、本発明の実施形態による、周辺ポータブルデスクトップデバイスのための簡略化されたフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1aを参照すると、先行技術のポータブル周辺メモリ記憶デバイス100が示される。デバイスは、USBコネクタ101と、筐体102と、を備える。USBコネクタ101が、パーソナルコンピュータ(図示せず)の形態でホストコンピュータ上の嵌合コネクタに連結されると、データは、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス100とホストコンピュータとの間で交換される。USB通信回路103は、ホストコンピュータ内の別のUSB通信回路と通信する。USB通信回路103はさらに、マイクロコントローラの形態でプロセッサ104と通信する。プロセッサは、順に、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス100内の静的ランダムアクセスメモリ(静的RAM)105と通信する。
【0011】
電源が投入されると、先行技術の周辺メモリ記憶デバイスは、ホストコンピュータシステムと相互作用を開始し、そこから、電力を引き出す。相互作用は、ホストコンピュータシステムに、ホストコンピュータシステムによって、メモリ記憶デバイスとしてアクセスするためのポータブル周辺メモリ記憶デバイス100をマウントさせる。したがって、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス100は、例えば、ホストコンピュータの他の記憶デバイスとともにリストされる、記憶デバイスとして現れる。次いで、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス100にデータを記憶する、またはそこからデータを読み出すことが分かる。ポータブル周辺メモリ記憶デバイス100をホストコンピュータシステムから除去することによって、ローカルにおいて、またはポータブル周辺メモリ記憶デバイス100が搬送されるあらゆる場所のいずれかにおいて、その中に記憶されたデータのいずれかの別のホストコンピュータへのポータビリティを可能にする。
【0012】
図1bを参照すると、先行技術のポータブル周辺メモリ記憶デバイス110が示される。デバイスは、アンテナ111と、筐体112と、を備える。ポータブル周辺メモリ記憶デバイス110が、パーソナルコンピュータ(図示せず)の形態でホストコンピュータに無線で連結されると、データは、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス110とホストコンピュータとの間で交換可能である。筐体112内に存在する送受信機回路118は、アンテナ111を駆動するために、データを増幅信号に変換する。通信回路113は、その間に形成される無線通信リンクを介して、ホストコンピュータ内の別の通信回路と通信する。通信回路113はさらに、マイクロコントローラの形態でプロセッサ114と通信する。プロセッサ114は、順に、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス110内の静的ランダムアクセスメモリ(静的RAM)115と通信する。
【0013】
ホストコンピュータに無線で連結されると、先行技術のポータブル周辺メモリ記憶デバイスは、ホストコンピュータシステムと相互作用を開始する。相互作用は、ホストコンピュータシステムに、ホストコンピュータシステムによって、メモリ記憶デバイスとしてアクセスするためのポータブル周辺メモリ記憶デバイス110をマウントさせる。したがって、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス110は、例えば、ホストコンピュータの他の記憶デバイスとともにリストされる、記憶デバイスとして現れる。次いで、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス110上にデータを記憶する、またはそこからデータを読み出すことが分かる。ポータブル周辺メモリ記憶デバイス110を移動することによって、ローカルにおいて、またはポータブル周辺メモリ記憶デバイス110が搬送されるあらゆる場所のいずれかにおいて、その中に記憶されたデータのいずれかの別のホストコンピュータへのポータビリティを可能にする。
【0014】
図2を参照すると、図1aおよび図1bのポータブル周辺メモリ記憶デバイス内のデータをセキュアにし、それにアクセスするために、ユーザ認証を要求することが分かる。そのようなポータブル周辺メモリ記憶デバイスでは、ユーザは、周辺メモリ記憶デバイス内に記憶されたデータを「ロック解除」するために、ホストコンピュータまたは周辺メモリ記憶デバイス自体のいずれかにユーザ認証データを提供するように指示される。例えば、指紋スキャナを備える周辺メモリ記憶デバイスは、ユーザに、その中に記憶されたデータを公表する前に、そこに生体指紋を提供することを要求する。図2に示されるように、メモリ空間20は、周辺メモリ記憶エリア22と、セキュリティデータ記憶エリア21と、を含む。セキュリティデータ記憶エリア内に記憶されたデータは、周辺メモリ記憶エリア内に記憶されたデータをセキュアにするためのものである。例えば、本エリアは、データのセキュア化およびセキュア化解除のために、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス内のコントローラによって実行するためのプロセスを含む。オプションで、本エリアは、ユーザ提供セキュリティデータまたは情報と相関させるための相関データを含む。
【0015】
周辺メモリ記憶エリア22は、静的RAMを備え、ホストシステムのオペレーティングシステム内にマウントされた記憶エリアとして、効果的に現れる。
【0016】
図3を参照すると、さらに、図1aおよび図1bのポータブル周辺メモリ記憶デバイス内のデータをセキュアにし、それにアクセスするために、ユーザ認証を要求することが分かる。そのようなポータブル周辺メモリ記憶デバイスでは、ユーザは、周辺メモリ記憶デバイス内に記憶されたデータを「ロック解除」するために、ホストコンピュータまたは周辺メモリ記憶デバイス自体のいずれかに、ユーザ認証データを提供するように指示される。例えば、指紋スキャナを備える周辺メモリ記憶デバイスは、その中に記憶されたデータを公表する前に、ユーザに、それに生体指紋を提供するように要求する。図3に示されるように、メモリ空間30は、周辺メモリ記憶エリア32と、セキュリティデータ記憶エリア31と、を含む。セキュリティデータ記憶エリア内に記憶されたデータは、周辺メモリ記憶エリア内に記憶されたデータをセキュアにするためのものである。例えば、本エリアは、データのセキュア化およびセキュア化解除のために、ポータブル周辺メモリ記憶デバイス内のコントローラによる実行のためのプロセスを含む。オプションで、本エリアは、ユーザ提供セキュリティデータまたは情報と相関させるためのデータ相関を含む。
【0017】
周辺メモリ記憶エリア32は、ユーザにポータブルデスクトップの機能性を提供する際、ホストシステムと協働するために、個別化されたデスクトップに関連するデータをその中に記憶させるための静的RAMを備える。その中に記憶されたデータは、ポータブルデスクトップアプリケーションによって、修正および更新される。
【0018】
概して、本発明の実施形態は、周辺ポータブルデスクトップデバイスを介して提供される個別化されたデスクトップの機能性を有効にする一方、周辺ポータブルデスクトップデバイスの他の機能をサポートするシステムを想定する。
【0019】
図4を参照すると、例示的デバイスのブロック図が示される。そのようなポータブル周辺メモリ記憶デバイスでは、ユーザは、周辺ポータブルデスクトップデバイスを「ロック解除」するために、ホストコンピュータまたは周辺ポータブルデスクトップデバイス自体に、ユーザ認証データを提供するように指示される。例えば、指紋スキャナを備える周辺ポータブルデスクトップデバイスは、ユーザに、その中に記憶されたデータを公表するために、それに生体指紋を提供することを要求する。図4に示されるように、メモリ空間40は、周辺ポータブルデスクトップデータ記憶エリア42と、セキュリティデータ記憶エリア41と、を含む。セキュリティデータ記憶エリア内に記憶されたデータは、周辺メモリ記憶エリア内に記憶されたデータをセキュアにするためのものである。例えば、本エリアは、データのセキュア化およびセキュア化解除のために、周辺ポータブルデスクトップデバイス内のコントローラによって実行するためのプロセスを含む。オプションで、本エリアは、ユーザ提供セキュリティデータまたは情報と相関させるための相関データを含む。
【0020】
周辺メモリ記憶エリア42は、ユーザにポータブルデスクトップの機能性を提供する際、ホストシステムと協働するために、個別化されたデスクトップに関連するデータをその中に記憶させるための静的RAMを備える。その中に記憶されたデータは、ポータブルデスクトップアプリケーションによって、修正および更新される。したがって、周辺ポータブルデスクトップデバイスは、オプションで、キャッシュ管理、メモリ使用最適化、セキュリティ機能、および通信機能等のその機能を実行するための回路を含む。
【0021】
周辺ポータブルデスクトップデバイスが、2つの別個の機能と、セキュリティ機能と、ポータブルデスクトップ機能と、を備えることは、着目に値する。オプションで、セキュリティ機能は、ポータブルデスクトップ環境内外で使用可能である。
【0022】
したがって、周辺ポータブルデスクトップデバイスは、2つの動作モードのいずれかにおいて動作可能である。第1の動作モードでは、デバイスは、ポータブルデスクトップの機能性をサポートする。第2の他の動作モードでは、周辺ポータブルデスクトップデバイスは、ユーザ認証機能の形態において、補助機能をサポートする。オプションで、認証機能は、デバイスの認証されたユーザによって、必要に応じて、鍵およびパスワードを提供するための暗号鍵供託機能を備える。周辺ポータブルデスクトップデバイスが、認証機能のためのポータブルデスクトップ環境内で使用可能である時、ポータブルデスクトップ環境外で使用される時のその外観に類似するデバイスとして、ポータブルデスクトップ内に現れる。代替として、その使用および外観は、異なる。
【0023】
例えば、ポータブルデスクトップ環境では、認証機能が含まれ、これらの機能に直接アクセスする。そうは言っても、これが該当する場合でも、ユーザに表示される認証デバイスインターフェースは、オプションで、環境にわたって、一貫している。代替として、ポータブルデスクトップは、ポータブルデスクトップ外のプロセスを通して、デバイスをマウントし、デバイスと通信するためのソフトウエアフックを有する。
【0024】
図5を参照すると、仮想デスクトップを提供する方法の簡略化されたフロー図が示される。501では、第1のユーザは、ホストコンピュータシステムのUSBポートに連結するために、その中にメモリ記憶を備える、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ鍵の形態における、周辺ポータブルデスクトップデバイスが提供される。周辺ポータブルデスクトップデバイスは、例えば、電子メール、予定、デスクトップファル等を含む、パーソナルデータ/ファイルを含有するユーザのパーソナルディレクトリを、例えば、そこに記憶させることによって、第1のユーザのポータブルデスクトップをサポートするために、その中に記憶されたデータを有する。周辺ポータブルデスクトップデバイスは、好ましくは、ユーザが、その衣服に留める、あるいは携帯電話または無線呼出デバイスを有する場合と同様に携行することを可能にするために十分に小さい。本性質の周辺メモリ記憶デバイスは、周知であって、現在、多数の小型形状因子で提供されており、その多くは、小銭入れ内に適合するであろう。より大きな周辺メモリ記憶デバイスは、ハードドライブを備えるが、これらでさえ、容易なポータビリティのためのサイズおよび形状因子である。
【0025】
周辺ポータブルデスクトップデバイスは、502において、その使用の際、ホストコンピュータと連結される。典型的には、これは、周辺ポータブルデスクトップデバイスのUSBコネクタをホストコンピュータの嵌合コネクタに挿入することによって行われる。代替として、無線連結の形態における連結の別の方法が使用される。さらなる代替として、さらに別の連結プロセスが採用される。
【0026】
ホストコンピュータシステムが使用中であるため、504では、周辺ポータブルデスクトップデバイスの補助機能は、認証機能の形態においてアクセスされる。オプションで、周辺ポータブルデスクトップデバイスのユーザは、ホストコンピュータシステムのオペレーティングシステム内の該補助機能の可用性の表示が提供される。次いで、第1のユーザは、506において、本環境内の補助機能を使用可能となる。例えば、ユーザは、認証および暗号鍵供託機能を使用して、遠隔システムあるいはホストコンピュータシステム内のソフトウェアパッケージまたはデータにアクセスする可能性がある。しかしながら、第1のユーザが、そのポータブルデスクトップ内の任意のデータにアクセスすることは禁止される。
【0027】
図6を参照すると、ホストコンピュータが、601において、リブートされると、周辺ポータブルデスクトップデバイスは、602において、ブートアップ時に検出され、第1のユーザは、デバイスに対して認証される。認証が成功すると、603において、ホストコンピュータは、周辺ポータブルデスクトップデバイス内のメモリに基づいて、第1のユーザのパーソナルデスクトップを実行する。パーソナルデスクトップは、認証機能の形態において、補助機能への第1のユーザのアクセスを拒否する。ここでは、認証機能は、602において、ポータブルデスクトップへのアクセスを提供するために依存されるが、その後は必要ない。認証が成功以外の時、デバイスは、そのコンテンツと、オプションで、そこにある補助機能へのアクセスを拒否する。
【0028】
オプションで、ポータブルデスクトップ環境は、その独自の動作内において、補助機能を別個にサポートし、それによって、周辺ポータブルデスクトップデバイスの二次機能性を介して、補助機能へのアクセスを提供する必要はない。
【0029】
図7を参照すると、代替実施形態が示される。ホストコンピュータが、701において、リブートされると、周辺ポータブルデスクトップデバイスは、ブートアップ時に検出され、702において、ホストコンピュータに、周辺ポータブルデスクトップデバイス内のメモリに基づいて、第1のユーザのパーソナルデスクトップを実行させる。703では、パーソナルデスクトップは、周辺ポータブルデスクトップデバイスの補助機能に係合する。したがって、周辺ポータブルデスクトップデバイスは、パーソナルデスクトップデバイスとして、および補助機能をサポートするデバイスとして、使用可能である。706では、第1のユーザは、ポータブルデスクトップ環境内から補助機能を使用する。
【0030】
多数の他の実施形態が、発明の精神または範囲から逸脱することなく、想起されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周辺ポータブルデスクトップデバイスであって、
筐体と、
ワークステーションとインターフェースをとるためのポートと、
ポータブルデスクトップデータを備えるメモリを備え、該メモリに連結されたワークステーション上のポータブルデスクトップの機能性をサポートするための第1の回路と、
補助機能を提供するためであって、該補助機能は、該ポータブルデスクトップから独立して使用するためのものである、第2の回路と
を備え、第1の動作モードでは、ポータブルデスクトップ環境を提供するためのもであって、該補助機能は、第2の他の動作モードでは、ポータブルデスクトップ環境に存在しない、周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項2】
前記ポートは、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを備える、請求項1に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項3】
前記筐体は、個人の衣服内に適合するためにサイズ設定および構成される、請求項1に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項4】
前記デバイスがポータブルデスクトップを提供するように動作しない場合に、前記第1の回路へのアクセスを阻止するプロセッサを備える、請求項1に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項5】
前記デバイスがポータブルデスクトップを提供するように動作する場合に、前記第2の回路へのアクセスを提供するプロセッサを備える、請求項4に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項6】
前記デバイスがポータブルデスクトップを提供するように動作する場合に、前記第2の回路への限定されたアクセスを提供するプロセッサを備え、該限定されたアクセスは、前記ポータブルデスクトップ環境から独立して、該第2の回路へのアクセスと比較して、該第2の回路へのアクセスを制限する、請求項4に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項7】
前記デバイスがポータブルデスクトップを提供するように動作する場合以外には、前記第2の回路への限定されたアクセスを提供するプロセッサを備え、該限定されたアクセスは、該ポータブルデスクトップ環境内の該第2の回路へのアクセスと比較して、該第2の回路へのアクセスを制限する、請求項4に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項8】
事前のユーザ認証がない限り、前記第1および第2の回路の両方へのアクセスを阻止するプロセッサを備える、請求項1に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項9】
前記補助機能は、ユーザ認証機能を備え、該補助機能によるユーザ認証は、前記ポータブルデスクトップの実行に先立って要求される、請求項8に記載の周辺ポータブルデスクトップデバイス。
【請求項10】
周辺ポータブルデスクトップデバイスをワークステーションと連結することと、
第1の動作モードにおいて、該周辺ポータブルデスクトップデバイス内のデータを使用して、該ワークステーション上のパーソナルデスクトップをサポートすることと、
第2の他の動作モードにおいて、補助機能を提供することであって、該補助機能は、該パーソナルデスクトップ環境外から提供される、ことと
を含む、方法。
【請求項11】
前記第2の動作モードにおいて、前記補助機能は、セキュリティ機能を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記補助機能は、暗号化機能を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の動作モードにおいて、前記補助機能は、セキュリティ機能以外を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の動作モードにおいて、前記補助機能は、前記ポータブルデスクトップ環境内で利用可能である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
パーソナルデスクトップをサポートするための前記周辺ポータブルデスクトップデバイス内のデータは、前記第2の他の動作モードにおいて、アクセス不可能である、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
パーソナルデスクトップをサポートするための前記周辺ポータブルデスクトップデバイス内のデータは、前記第2の他の動作モード中には、該周辺ポータブルデスクトップデバイスのユーザに非表示となる、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記周辺ポータブルデスクトップデバイスは、前記ホストコンピュータのブートに先立ってインストールされる場合には、前記第1の動作モードで動作し、既にブートされているホストコンピュータ内にインストールされる場合には、前記第2の他の動作モードで動作する、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記ホストコンピュータのブートに先立ってインストールされる場合には、前記ホストコンピュータは、前記周辺ポータブルデスクトップデバイスからブートし、該ホストコンピュータは、前記周辺ポータブルデスクトップデバイスの不揮発性メモリ以外の不揮発性メモリ記憶を無効にさせる、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
ユーザ認証データを該周辺ポータブルデスクトップデバイスに提供することと、
該ユーザ認証データが、承認されたユーザ以外を示す時、該周辺ポータブルデスクトップデバイス内に記憶されたデータへのアクセスを拒否することと、
該ユーザ認証データが、承認されたユーザを示す時、該周辺ポータブルデスクトップデバイス内に記憶されたデータへのアクセスを提供することと
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザ認証データが、承認されたユーザ以外を示す場合には、前記補助機能へのアクセスを拒否することと、
該ユーザ認証データが、承認されたユーザを示す場合には、該補助機能へのアクセスを提供することと
を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
周辺ポータブルデスクトップデバイスをワークステーションと連結することと、
第1の動作モードにおいてユーザ認証機能を使用して、該周辺ポータブルデスクトップデバイス内のデータへのアクセスを提供し、該ワークステーション上のパーソナルデスクトップをサポートすることと、
第2の他の動作モードにおいて該ユーザ認証機能を提供することであって、該ユーザ認証機能は、該パーソナルデスクトップ環境外で提供される、ことと
を含む、方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−506206(P2013−506206A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531195(P2012−531195)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際出願番号】PCT/CA2010/001553
【国際公開番号】WO2011/038503
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(597039021)イメーション コーポレイション (5)
【Fターム(参考)】