説明

機能性傾斜材料、管球

【課題】機能性傾斜材料作成時に一体化される電極軸に起因とする機能性傾斜材料の破損を抑制する。
【解決手段】機能性傾斜材料FGMは、放電プラズマ焼結法を用いて絶縁層11を100%のSiOで構成し、中間層13および導電層12はMoとSiOとにより構成した。中間層13および導電層12のMoの体積混合比は、中間層13の中間層131では3%、中間層132では5%、中間層133では10%、中間層134では15%、導電層12では30%とした。導電性の電極軸14の一端を絶縁層11から突出させ、他端を導電層12まで埋設させた。電極軸14は、タングステンにレニウムを混合したものとした。これにより、機能性傾斜材料作成過程で電極軸に起因して生じる破損を抑制することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハロゲン電球や高圧放電ランプ等のバルブの気密化を図るための機能性傾斜材料および機能性傾斜材料を封着材料として使用した管球に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のハロゲン電球や高圧放電ランプ等の石英ガラスからなる気密容器を備えた管球類には、モリブデン箔を封着金属箔として用いられているが、封着金属箔における許容電流値の限界やモリブデン箔の酸化によるランプ短寿命などの理由から、封着金属箔に代えて放電プラズマ焼結法(SPS:Spark Plasma Sintering)を用いて形成された機能性傾斜材料を用いる試みがなされている。機能性傾斜材料は、絶縁層から導電層まで共通に含まれているSiOを溶融・焼結することが可能で、層間の結合を強くすることが知れられている。(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2007−112642公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した特許文献1の技術は、SPS法の焼成条件から、焼成時、機能性傾斜材料に埋設させた電極軸は、高温化で上下から数kN程度の圧力を与えている。石英ガラスの軟化点が1720℃であることを考慮すると、電極軸が絶縁層と接する部分の温度は、電流が通電することと合わせて、石英ガラスの軟化点1720℃(1993K)を優に超えて2000℃(2273K)程度の高温になっているものと推測できる。一方、タングステン部材として一般的なK、Al、Siが添加されたドープタングステンは、二次再結晶温度(1800〜2000℃程度)を超えると機械的強度が脆化することが知られている。機能性傾斜材料と電極軸の一体化する際、ドープタングステンを使用すると、焼成時の高温と加圧により、電極軸が絶縁層と接する部分で折れたり、絶縁層から突出させた電極軸の部分が上部パンチ内で曲がり型から抜けなくなったりし、機能性傾斜材料を構成する絶縁層の破壊を招く恐れがあった。
【0004】
この発明の目的は、機能性傾斜材料内に埋設させた電極軸の曲がり等による機能性傾斜材料の破損を防止することの可能な機能性傾斜材料および機能性傾斜材料を封着材料として使用した管球を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した課題を解決するために、この発明の機能性傾斜材料は、絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層と、一端を前記絶縁層から突出させ、他端を前記絶縁層および前記中間層、それに前記導電層まで埋設させた導電性の電極軸と、を具備し、前記電極軸は、タングステンにレニウムを混合したものであることを特徴とする。
【0006】
また、この発明の機能性傾斜材料は、絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層と、一端を前記絶縁層から突出させ、他端を前記絶縁層および前記中間層、それに前記導電層まで埋設させた導電性の電極軸と、を具備し、前記電極軸は、タングステンに二酸化トリアを混合したものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、機能性傾斜材料とタングステンにレニウムを混合あるいはタングステンに二酸化トリアを混合した電極軸を一体化したことにより、機能性傾斜材料作成過程で電極軸に起因して生じる破損を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1、図2は、この発明の機能性傾斜材料に関する一実施形態について説明するためのもので、図1は全体的な構成を示す斜視図、図2は図1の一部を断面で示した側面図である。
【0009】
FGMは、機能性傾斜材料の全体構成を示しており、機能性傾斜材料FGMは、例えば平均粒径5μmの酸化ケイ素(SiO)に例えば平均粒径3μmのモリブデン(Mo)を混合させ、SPS焼結法により作製したものである。機能性傾斜材料FGMは、絶縁層11、導電層12それに、絶縁層11と導電層12との間に中間層13を配置し結合している。機能性傾斜材料FGMの直径は例えば6mmである。
【0010】
絶縁層11は、絶縁性物質であるSiOで形成された絶縁性物質である。導電層12は、SiOおよび導電性物質であるMoまたはタングステン(W)を混合した導電性物質である。
【0011】
さらに、中間層13はSiOとMoまたはWを混合し、熱膨張率を段階的に変えたもので、この中間層13は例えば131〜134の4層となっている。中間層131〜134は、SiO/Moの体積混合比を段階的に変化させ、熱膨張率を段階的に変化させている。中間層13は、導電層12よりも導電性物質の量が少なく、全体としては非導電性である。中間層13は目的に応じて層数を変えることができる。
【0012】
14は、一端を絶縁層11から突出させ、他端を導電層12に届く一体成形の直径が例えば1.5mmの電極軸である。この電極軸14は、タングステンにレニウムを混合させて形成した、いわゆるレニウムタングステン製である。
【0013】
図3は、放電プラズマ焼結装置を用いて電極軸が埋設された機能性傾斜材料の作製例について説明するための概略的な構成図である。
図3において、水冷真空チャンバー31内には、グラファイト製の円筒状焼結ダイ32が配置され、その内部には機能性傾斜材料FGMが充填される。焼結ダイ32の上下には内部に充填された被加工物である機能性傾斜材料FGMを、上下から加圧するための上部パンチ34および下部パンチ35が設けられている。これらの上部パンチ34および下部パンチ35には、上部パンチ台33および下部パンチ台36がそれぞれ接触するように配置されている。上部パンチ電極37および下部パンチ電極38の上端部および下端部は、水冷真空チャンバー31の外部に導出されている。上部パンチ電極37および下部パンチ電極38間には、焼結用パルス電源39から大電流が供給される。このパルス電流は、上部パンチ34および下部パンチ35を介して機能性傾斜材料FGMに供給され、通電される。
【0014】
また、下部パンチ電極38には、焼結用加圧機構41により上方向の圧力Pが印加される。下部パンチ電極38は、上方向に移動可能に設けられており、圧力Pにより上方向に移動する。上部パンチ電極37および下部パンチ電極38のシリンダー部はそれぞれ焼結ダイ32の中空部上端および下端から挿入され、上部パンチ電極37および下部パンチ電極38が伝達され、焼結ダイ32内部に充填された機能性傾斜材料FGMを上下から圧縮する。制御装置40は焼結用パルス電源39および焼結用加圧機構41を制御し、機能性傾斜材料FGMに対して供給パルス電流および加圧圧力を制御する。
【0015】
図3の要部を拡大するとともにより詳細に示した図4の断面図を参照し、電極軸と機能性傾斜材料を一体的に焼結形成させることについてさらに説明する。
【0016】
焼結ダイ32の中空部321の上下には上部パンチ34および下部パンチ35が挿入されている。下部パンチ35は焼結ダイ32の中空部321内で上下方向に移動するが、上部パンチ34は中空部321内では上下方向に対しては固定されている。上部パンチ34にはその下端部に開口するφ2mm程度の細孔341が形成されており、その内部に機能性傾斜材料FGM内に一端部が埋設された電極軸14の他端部が挿入されている。細孔341は、機能性傾斜材料FGMの焼結開始の際には、電極軸14の上部が細孔341の底部に接する形で挿入されている。
【0017】
焼結ダイ32の中空部321内には、SPSの開始前において、機能性傾斜材料FGMが粉末状態で充填される。すなわち、先ず、焼結ダイ32の中に上部パンチ34を挿入し、上部パンチ34を下側にした状態で、電極軸14の端部14aを細孔341に導入し電極軸14を中心部に直立させる。
【0018】
次に、絶縁層11を構成する100%のSiO粉末を充填する。次いで、中間層13を構成する。中間層13は131〜134で構成され、SiOおよびMoを、中間層131を97%対3%、中間層132を95%対5%、中間層133を90%対10%、中間層134を85%対15%、の容積比でそれぞれ混合した粉末を焼結ダイ32の中空部に充填し、絶縁層11の上に積層する。さらに導電層12を構成するSiOおよびMoを例えば70%対30%の容積比で混合した粉末を積層する。
【0019】
その後、下部パンチ35により焼結ダイ32の中空部上端を閉塞する。この際、電極軸14の長さは、焼成後、電極軸14の端部14bが導電層12に到達し、しかもFGMを貫通しないような長さにしておく。
【0020】
さらに、上部パンチ34と下部パンチ35によって閉鎖された焼成ダイ32を、上部パンチ34が上側になるように取り付ける。なお、焼成ダイ32、上部パンチ34および下部パンチ35とFGMの間には、焼成ダイおよびパンチ材質とFGMの熱膨張率の違いにより発生する応力を緩和するため、応力緩衝のグラファイトシートを挿入するのが一般的である。
【0021】
この状態において、SPS装置の制御装置40の制御に基づき焼結用パルス電源39および焼結用加圧機構41が動作を開始し、機能性傾斜材料FGMのSPSが開始される。すなわち、焼結ダイ32の中空部の機能性傾斜材料FGMには、上部パンチ電極37および下部パンチ電極38を介して焼結用パルス電源39から大電流のパルス電流が供給される。このパルス電流は、上部パンチ34および下部パンチ35を介して焼結ダイ32の中空部に充填積層された粉末状の機能性傾斜材料FGMに供給され、通電される。
【0022】
また、下部パンチ電極38は上方向に移動可能に設けられており、圧力Pにより上方に移動して下部パンチ35を介して機能性傾斜材料FGMを押し上げる。上部パンチ34および上部パンチ電極37は上下方向に対しては固定されているため、機能性傾斜材料FGMは下方からの圧力Pにより圧縮される。機能性傾斜材料FGMに大電流パルス電流を流すことにより、圧粉体粒子間隙に生ずる火花放電およびジュール熱により、機能性傾斜材料FGMの各層に含まれるSiOを均一に加熱溶融焼結する。これによって機能性傾斜材料FGMを構成する絶縁層11、中間層13、導電層12を強固に結合させることが可能となる。
【0023】
SPS法は、サンプルに通電することでサンプル温度を上げ焼成を行うため、絶縁物としてSiO粒子を使用した場合、SiO粒子の温度を溶融温度以上に上げることができる。このため、SiOからなる絶縁層11と、SiOとMoまたはWの混合物からなる非導電性の中間層13との結合部、あるいは、中間層13と導電層12との結合部においてもSiOが融解し結合し合い、二つの層を強く結合することが可能となり、強固な機能性傾斜材料FGMを得ることができる。
【0024】
このように機能性傾斜材料FGMに一部を残して埋設された電極軸14は、タングステンにレニウムを混合させたレニウムタングステン製またはタングステンに二酸化トリアを混合させたトリエーテッドタングステン製である。レニウムタングステンまたはトリエーテッドタングステンの場合は、ドープタングステンよりそれぞれ電気比抵抗が大きいため、焼成時、上下パンチ34,35に電圧が印加されても、電極軸14の抵抗値が高くなるため電極軸14に分流される電流は少なくなる。このため電流による電極軸14の発熱は小さくなり、この効果によっても電極軸14の温度は低下するものと考えられる。
【0025】
図5は、この発明のレニウムタングステンおよびトリエーテッドタングステンと従来のドープタングステンによりそれぞれ形成された電極軸の引張り強さについて説明するための説明図である。
【0026】
図5からレニウムタングステンおよびトリエーテッドタングステンの引張り強さは、石英ガラスの融点1993K(1720℃)より温度が高い範囲では、ドープタングステンより強いことが分かる。
【0027】
また、図6はレニウムタングステンの温度に対する比抵抗の変化について説明するための説明図である。図6からレニウムタングステンは、ドープタングステンより比抵抗が高く、電流を流しづらいことが分かる。
【0028】
ここで、この発明の機能性傾斜材料の実施例について説明する。
(実施例1)
平均粒径が5μmのSiOに、平均粒径が3μmのMoを混合した機能性傾斜材料FGMをSPS法で図1に示した構成のサンプルの作成を行った。サンプルは、機能性傾斜材料FGMの直径が6mm、電極軸14の直径が6mmとした。
【0029】
機能性傾斜材料FGMは、絶縁層を100%のSiOで構成し、中間層13および導電層12は、MoとSiOで構成した。中間層131〜134は、Moの体積混合比のそれぞれ3%、5%、10%、15%とした。導電層12は、Moの体積混合比の30%とした。
【0030】
図7は、K(カリウム)、Al(アルミニウム)、Si(ケイ素)を添加物とした従来のドープタングステンの電極軸14を用いて図1の電極軸と一体構成の機能性傾斜材料FGMをSPS法により4個作製した場合のサンプルの結果を示している。図8は、ドープタングステンにさらに添加物としてRe(レニウム)を3%加えたレニウムタングステンの電極軸14を用いて図1の電極軸と一体構成の機能性傾斜材料FGMをSPS法により4回作製した場合のサンプルの結果を示している。
【0031】
ドープタングステン製の電極軸14が埋設された機能性傾斜材料FGMの場合は、図7に示すように、4個のサンプルとも電極軸が曲がり、それにより機能性傾斜材料FGMに不具合に生じた。また、レニウムタングステン製の電極軸14が埋設された機能性傾斜材料FGMの場合は、図8に示すように、4個のサンプルとも電極軸の曲がり等の不具合が発生せず、機能性傾斜材料FGMに問題が発生ないことがわかった。
【0032】
(実施例2)
この実施例は、機能性傾斜材料FGMを実施例1と同条件とし、電極軸14をタングステンに二酸化トリアを混合させたトリエーテッドタングステン製とした場合である。
【0033】
この実施例のトリエーテッドタングステンもドープタングステンに比較して、高温度での機械的強度が強く、レニウムタングステンと同様に電極軸14の変形がなく、図8に示すような良好な機能性傾斜材料FGMが得られることがわかった。
【0034】
図9は、この発明の管球に関する一実施形態を説明するための構成図で、上記したこの発明の機能性傾斜材料を封止用に用いた管形ハロゲン電球の要部断面図である。図において、管形ハロゲン電球BPは、気密容器91、管球作動部材92(フィラメント)および封止用機能性傾斜材料FGMを具備している。
【0035】
気密容器91は、封止されるべき開口91aを備えている。そして、開口91aは、封止用機能性傾斜材料FGMにより封止される。この形態の気密容器91は、照明用管球の場合であるから、透光性で、かつ、耐火性の物質、例えば石英ガラスや透光性アルミナセラミックスなどからなるが、石英ガラス製で真っ直ぐな円筒状をなしていて、その両端が一対の開口91aとなっている。
【0036】
管球作動部材92は、気密容器91の内部に気密に収納されていて、管球BPとして所要の作動を行うもので、多様な構成であることが許容される。すなわち、管球BPが外部から給電され、気密容器91内で所望の電気的動作を行う部材であり、一例を示せば、ハロゲン電球の場合は、白熱フィラメントおよび付随的部材である。また、高圧放電ランプの場合は、放電電極および付随的部材である。
【0037】
また、図示の管球作動部材92は、白熱フィラメントを主体として、その両端からフィラメントレグ部92a(一端のみ示す。)が延在し、フィラメントレグ部92aが気密容器91の両端に配置される一対の電極軸14(一方のみ示す。)に溶接などによって接続されることにより、気密容器91の内部に張架されている。なお、フィラメントは、2重コイルフィラメントからなり、点灯中の下垂を防止するために複数のリングアンカー92bが付設されている。
【0038】
なお、図9に示す管球BPは、ハロゲン電球であるので、気密容器91の内部に適量のハロゲンとして、例えばヨウ素または臭素などの有機ハロゲン化物とアルゴン(Ar)が適当な圧力で封入されている。また、気密容器91の外面には所望により赤外光反射・可視光透過形のダイクロイック反射膜を形成することができる。
【0039】
この実施形態では、気密容器の封着に機能性傾斜材料とタングステンにレニウムを混合した電極軸、またはタングステンに二酸化トリアを混合した電極軸を一体化したものを用いたことにより、機能性傾斜材料作成過程で電極軸に起因して生じる破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明の機能性傾斜材料に関する一実施形態について説明するための斜視図。
【図2】図1の一部を断面で示した側面図。
【図3】放電プラズマ焼結装置を用いて電極軸が埋設された機能性傾斜材料の作製例について説明するための概略的な構成図。
【図4】図3の要部を拡大するとともにより詳細に示した断面図。
【図5】この発明と従来の電極軸の引張り強さについて説明するための説明図。
【図6】この発明の電極軸の温度に対する比抵抗の変化について説明するための説明図。
【図7】従来の電極軸と機能性傾斜材料をSPS法を用いて一体的に作製した場合のサンプル品について説明するための説明図。
【図8】この発明の電極軸と機能性傾斜材料をSPS法を用いて一体的に作製した場合のサンプル品について説明するための説明図。
【図9】この発明の機能性傾斜材料を用いた管球に関する一実施形態について説明するための構成図。
【符号の説明】
【0041】
FGM 機能性傾斜材料
11 絶縁層
12 導電層
13,131〜134 中間層
14 電極軸
31 水冷真空チャンバー
32 焼結ダイ
34 上部パンチ
35 下部パンチ
39 焼結用パルス電源
40 制御装置
41 焼結用加圧機構
BP 管形ハロゲン電球
91 気密容器
92 管球作動部材
91a 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層と、
一端を前記絶縁層から突出させ、他端を前記絶縁層および前記中間層、それに前記導電層まで埋設させた導電性の電極軸と、を具備し、
前記電極軸は、タングステンにレニウムを混合したものであることを特徴とする機能性傾斜材料。
【請求項2】
絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層と、
一端を前記絶縁層から突出させ、他端を前記絶縁層および前記中間層、それに前記導電層まで埋設させた導電性の電極軸と、を具備し、
前記電極軸は、タングステンに二酸化トリアを混合したものであることを特徴とする機能性傾斜材料。
【請求項3】
請求項1または2記載の機能性傾斜材料を封着材として用いて気密封止構造が形成されることを特徴とする管球。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−176450(P2009−176450A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−11145(P2008−11145)
【出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】