説明

機能性布帛

【課題】汗などの水をすばやく吸収するが、拡散を抑制することにより、布帛全体が湿った状態にならない様にし、べたつき感を軽減させる、アンダーウエア用途に好ましく用いられる機能性布帛を提供することである。
【解決手段】繊維布帛の同一面に、吸水性加工剤と撥水性加工剤を付与させてなり、該加工剤が付与されている面の吸水性能(JIS L 1097 滴下法)が5〜30秒であり、吸水拡散比率が1:1〜1:3である機能性布帛。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発汗結露した際にも、汗を吸収するが拡散させることなく、べたつき感を軽減させるアンダーウエア用に適した機能性布帛に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、汗で濡れた布帛が肌にべたつかないようにする技術としては、種々の構成のものが開示されている。
例えば、特許文献1には、布帛の片面全体に撥水処理を施し、他面には全く撥水性を有しないかまたは撥水度を弱めた撥水処理を施した偏在吸水性織編物が開示されている。しかし、肌と接する織編物全体を撥水処理した構成では、大量の発汗があった場合、かえって汗が残留しやすくなり、べたつき感は解消され難かった。
また、特許文献2には、片面が吸湿性に優れた天然繊維からなる吸湿性繊維糸、他面が非吸湿性の合成繊維で構成されたマルチフィラメントからなる非吸湿性マルチフィラメント糸からなる二重構造の布帛が開示されている。しかしながら、これらの素材は、2種類以上の素材の組み合わせからなるものであるため、染色性に問題があったり、製造コストが高くなるおそれがあった。
また、特許文献3には、織編物の片面に撥水剤を縦横格子状や線状などの模様状に塗布し、肌側裏面における汗の拡散を防止した織編物が開示されているが、この様な織編物は、作成においてプリント工程などが必要で、加工コストが高くなる問題があった。
【0003】
また、近年、ツーウェイストレッチ素材を用いた機能性アンダーウエア用の布帛が開発、上市されており、多くは、「筋肉・筋力のサポート」、「運動時の筋肉の振動防止」、「体型の保持・補正」等を目的に、素材設計や、縫製の構成設計が行われ商品化されている。
これらのアンダーウエア用の布帛は、運動能力を妨げないように、ストレッチ性があり、軽く薄い素材で、肌に密着させるように着用するものであり、汗を吸いやすいように吸水処理がされている場合が多い。
しかし、この様な吸水処理がなされた布帛からなるアンダーウエアを着用した状態で、運動を行い多量の発汗があった場合、汗は布帛の発汗部位から周辺の広い部分に吸水飽和状態で拡散し、べたついて着用感が悪くなるという問題が生じている。
また、吸汗速乾性を謳う布帛のほとんどは、汗を吸収し、吸収した汗をすばやく拡散させて、乾かす事を目的に、布帛の吸水性及び拡散性を向上させた布帛を開発し上市されてきた。
しかし、この様な吸水性及び拡散性を向上させる技術を機能性アンダーウエアに適用した場合でも、吸収した汗で、布帛がすぐに吸水飽和状態になり、布帛全体が湿った状態になり、通気性が低下し、乾燥性もさらに悪くなるため、体全体が汗でべたつく状態になってしまい、着用感が非常に悪くなってしまうおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭56−144272号公報
【特許文献2】特開2001−288650号公報
【特許文献3】特開平7−42075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決しようとするもので、肌に接する生地面において、汗等の水分をすばやく吸収するが、吸収した水分の拡散を抑制することにより、布帛全体が湿った状態にならない様にしてべたつき感を軽減させることを特徴とする、アンダーウエア用途に好ましく用いられる布帛を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(1)に、繊維布帛の同一面に、吸水性加工剤と撥水性加工剤を付与させてなり、該加工剤が付与されている面の吸水性能(JIS L 1097 滴下法)が5〜30秒であり、吸水拡散比率が1:1〜1:3である機能性布帛である。
また、(2)吸水移行率が60%以上である(1)記載の機能性布帛である。
また、(3)繊維布帛が伸縮性を有する布帛である(1)または(2)に記載の機能性布帛である。
また、(4)に、繊維布帛の同一面に、吸水性加工剤と撥水性加工剤の混合物を付与させてなる(1)乃至(3)のいずれかに記載の機能性布帛である。
また、(5)に、繊維布帛の同一面に、吸水性加工剤を付与後、撥水性加工剤を付与してなる(1)乃至(3)のいずれかに記載の機能性布帛である。
また、(6)に、樹脂の付与方法が吸尽法及び/又はパディング法である(1)乃至(5)のいずれかに記載の機能性布帛である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の布帛は、布帛の同一面に吸水性加工剤と撥水性加工剤を付与させてなり、汗などの水をすばやく吸収するが、その拡散が抑制されるため、吸収された水が吸収された部分から他の部分へ拡散して、布帛の広範囲にわたって湿潤状態になることが防止できるので、本発明の布帛を用いて作成された衣服、特に、肌に密着して着用されるアンダーウエアを着用することにより、大量に汗をかいた場合でもべたつき感の少ない衣服を得ることができる。
本発明の布帛は、発汗が想定される際に着用するスポーツウエア、アンダーウエア、作業服などに用いられるが、特にアンダーウエア用途に好ましく用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の布帛は、繊維布帛に、吸水性加工剤と撥水性加工剤を組み合わせて付与する事により得られる。また、本発明の布帛は、吸水性が、JIS L 1097 滴下法にて5〜30秒である。吸水性が5秒未満であると、吸水性は良いが、水分の拡散性が良すぎて、布帛の広範囲に水分が拡散し、着用者がべたつき感を感じてしまうおそれがあり、30秒より長いと、汗を吸わないため、汗等の水分が、肌とアンダーウエアなどの布帛との間に溜まってしまい、蒸れなどの不快感を感じるおそれがある。
【0009】
また、本発明の布帛は、吸水拡散比率が1:1〜1:3である。本発明でいう吸水拡散比率とは、布帛における汗等の水分を吸収した部分の面積と吸収した水分が拡散した面積の比率である。吸水拡散比率が1:1未満であると、汗の吸収が損なわれるおそれがあるため、汗をかいた部分で強いべたつきを感じるおそれがあり、1:3より大きいと、汗をかいていない部分にまで汗が拡散し、広い範囲で蒸れ感を感じるおそれがある。
吸水拡散比率の測定方法としては、10cm×10cmの布帛試料を、20℃65%RH下で24時間調湿する。次に水平な机の上に、上記布帛試料より大きめ(20cm×20cm程度)のポリエステルフィルムを準備し、ピペットを用いて黒インクを採取し、該ポリエステルフィルム上に0.05mlの液を滴下する。そして、該水滴の上に、布帛試料の生地の表側を上にして、裏面側より布帛試料を載せ、200g(圧力6.63g/cm)の荷重をかけ、その状態で10秒間放置し除重したときの拡散面積と、更に1分後の拡散面積を面積測定器により読みとり、その比を吸水拡散比率とした。
【0010】
また、本発明の布帛は、吸水移行率が60%以上であることが好ましい。本発明でいう吸水移行率とは、本発明の布帛からなるアンダーウエアが汗を吸い取った後、該アンダーウエア上に着用する別の衣類もしくは、タオルなどに汗を吸い取らせることを想定したものである。吸水移行率が60%未満であると汗がアンダーウエアに溜まり、べたつき感や蒸れ感などを感じるおそれがある。
吸水移行率の測定方法としては、10cm×10cmの布帛試料を、20℃65%RH下で24時間調湿する。次に水平な机の上に上記布帛試料より大きめ(20cm×20cm程度)のポリエステルフィルムを準備し、ピペットを用いて、該ポリエステルフィルム上に0.05mlの水を滴下する。そして、該水滴の上に、布帛試料を載せ、200g(圧力6.63g/cm)の荷重をかけ、その状態で10秒間放置した後、除重し、該布帛試料の上に直径15cmの濾紙を重ね、再び200g(圧力6.63g/cm)の荷重を10秒間かけた後の濾紙の重量変化量を測定する。ポリエステルフィルム上に滴下した0.05mlに対し、濾紙に吸い取られた水分量の比率を吸水移行率とした。
【0011】
本発明で用いられる吸水性加工剤としては、一般に合成繊維に用いられる吸水加工剤、SR加工剤、制電加工剤等にも用いられる親水性成分を含有した樹脂で、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリアミン系第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
また、本発明で用いられる撥水性加工剤としては、撥水性成分を含有した樹脂で、パラフィン系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エチレン尿素系樹脂等が挙げられる。
【0012】
加工方法としては、上記の吸水性加工剤と撥水性加工剤を混合して付与する方法や、吸水性加工剤を先に付与した後、撥水性加工剤を付与する2段加工法などを用いることができる。
吸水性加工剤や撥水性加工剤の付与方法としては、吸尽法やパディング法(パッド−ドライ−熱処理法)を用いることができる。
加工条件としては、用いる加工剤の種類によっても異なるが、一般には、吸尽法の場合には、各加工剤を1〜10%owf含む処理浴中にて、80〜130℃で20〜60分間の吸尽処理を行うことにより付与できる。また、パディング法の場合、繊維布帛を各加工剤を1〜10重量%含有する水溶液に浸漬し、マングルで絞液率30〜150%にて絞った後、約100℃で乾燥させ、150〜180℃で1〜2分間の熱処理を行うことにより付与できる。
【0013】
また、吸水性加工剤と撥水性加工剤の使用比率(樹脂固形分比率)は、素材、加工方法によって異なるが、概ね1:0.05〜1:1が好ましい。
吸水性加工剤が多すぎると、吸水性は良いが、拡散性が良すぎて、布帛の広範囲に汗などの水分が拡散してしまい、着用者がべたつき感を感じてしまう。
また、撥水性加工剤が多すぎると、汗の吸収が悪くなり、汗が肌とアンダーウエアなどの布帛との間に溜まってしまい、着用時に蒸れなどの不快感を感じてしまう。
【0014】
本発明で用いることのできる布帛は、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66に代表されるポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維やアクリル系繊維等からなるものを挙げることができ、これらを単独、或いは、複合して用いることができる。特に、スポーツアンダーウエア用素材として、ストレッチ性のある、薄手の素材であって、ポリエステルとポリウレタン、ナイロンとポリウレタンからなる複合素材が好ましく用いられる。
布帛の形態としては、不織布、織物、編物のいずれも用いることができるが、柔軟性やストレッチ性を有する編物が好ましい。
【0015】
また、本発明の布帛からなるアンダーウエアの上に、吸水速乾性のあるスポーツウエア等を着用したり、アンダーウエアの上からタオル等で汗を拭き取ることにより、すばやく汗を除去、乾燥させることも出来るので、さらにべたつき感を軽減することができる。
【実施例】
【0016】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0017】
〔吸水性〕
JIS L 1097 滴下法 に準じて測定した。
〔吸水拡散比率〕
10cm×10cmの寸法の布帛試料を、20℃65%RH下で24時間調湿する。次に水平な机の上に、上記布帛試料より大きめ(20cm×20cm程度)のポリエステルフィルムを準備し、ピペットを用いて黒インクを採取し、該ポリエステルフィルム上に0.05mlの液を滴下する。そして、該水滴の上に、布帛試料を載せ、200g(圧力6.63g/cm)の荷重をかけ、その状態で10秒間放置し除重したときの拡散面積と、更に1分後の拡散面積を面積測定器により読みとり3枚の平均値を出し、その比を求めた。
〔吸水移行率〕
10cm×10cmの布帛試料を、20℃65%RH下で24時調湿する。次に水平な机の上に上記布帛試料より大きめ(20cm×20cm程度)のポリエステルフィルムを準備し、ピペットを用いて、該ポリエステルフィルム上に0.05mlの水を滴下する。そして、該水滴の上に、布帛試料を載せ、200g(圧力6.63g/cm)の荷重をかけ、その状態で10秒間放置した後、除重し、該布帛試料の上に濾紙を重ね、再び200g(圧力6.63g/cm)の荷重を10秒間かけた後の濾紙の重量変化量を測定する。ポリエステルフィルム上に滴下した0.05mlに対し、濾紙に吸い取られた水分量の比率を吸水移行率とした。
【0018】
〔実施例1〕
ポリエチレンテレフタレート56dtex/36fが80%、ポリウレタン40dtexが20%からなるトリコット編物を、常法により、精練、プレセットし、ポリエステル系吸水性加工剤(高松油脂(株)製 SR1801M conc 固形分15重量%)1%owfを分散染料による染色加工時に添加し、吸尽法にて付与し、130℃にて乾燥した。次に、該編物に、シリコン系撥水性加工剤(日華化学(株)製 ニッカシリコンAMO 固形分22重量%)を0.02重量%含有する処理液を用いて、絞り率80%でパディングし、100℃でドライ後、150℃で1分間熱処理し、機能性布帛を作成した。評価結果を表1に示す。
実施例1の機能性布帛を用いたアンダーウエアは、吸水性が良く、着用発汗時にも、肌とウエアの間に汗が溜まりにくく、快適性が良いウエアであった。
【0019】
〔実施例2〕
実施例1と同様のトリコット編物を、常法により、精練、プレセット、染色し、乾燥した。さらに、シリコン系吸水性加工剤(日華化学(株)製 ウェットシリコンDM67 固形分20重量%)2重量%とシリコン系撥水性加工剤(日華化学(株)製 ニッカシリコンAMO 固形分22重量%)1重量%とを含む処理液を用いて、実施例1と同様にパディング法により付与し、機能性布帛を作成した。評価結果を表1に示す。
実施例2の機能性布帛を用いたアンダーウエアは、吸水性が良く、着用発汗時にも、肌とウエアの間に汗が溜まりにくく、快適性が良いウエアであった。
【0020】
〔実施例3〕
実施例1と同様のトリコット編物を、常法により、精練、プレセットし、ポリエステル系吸水性加工剤(高松油脂(株)製 SR1801M conc 固形分15重量%)0.5%owfを分散染料にて染色加工時に添加し、吸尽法にて付与し、130℃にて乾燥させた。さらに、シリコン系吸水性加工剤(日華化学(株)製 ウェットシリコンDM67 固形分20重量%)1.5重量%とシリコン系撥水性加工剤(日華化学(株)製 ニッカシリコンAMO 固形分22重量%)1.5重量%を含む処理液を用いて、実施例1と同様にパディング法にて付与し、機能性布帛を作成した。評価結果を表1に示す。
実施例3の機能性布帛を用いたアンダーウエアは、吸水性が良く、着用発汗時にも、肌とウエアの間に汗が溜まりにくく、快適性が良いウエアであった。
【0021】
〔比較例1〕
実施例1と同様のトリコット編物を、実施例2と同様に、精練、プレセット、染色、乾燥し、シリコン系撥水性加工剤(日華化学(株)製 ニッカシリコンAMO 固形分22重量%)1重量%を含む水溶液を用い、実施例1と同様にパディング法により付与し、加工布を作成した。評価結果を表1に示す。
比較例1の加工布を用いたアンダーウエアは、吸水性が悪く、着用発汗時に、肌とウエアの間に汗が溜まり、ベタつく、快適性が悪いウエアであった。
【0022】
〔比較例2〕
実施例1と同様のトリコット編物を、常法により、精練、プレセットした素材に対し、ポリエステル系吸水性加工剤(高松油脂(株)製 SR1801M conc 固形分15重量%)1%owfを染色加工時に吸尽加工にて付与させた。その後、130℃にて乾燥させ、加工布を作成した。評価結果を表1に示す。
比較例2の加工布を用いたアンダーウエアは、吸水性は良いが、着用発汗時に、汗がウエア全体に広がり、ベタつくき快適性が悪いウエアであった。また、加工布全体に広がった汗は、その上に着用する吸水性の良いウエアにも吸収されにくく、又、タオルなどで十分に拭き取る事も出来ないため、べたつき感が長時間にわたって感じられた。
【0023】
〔比較例3〕
実施例1と同様のトリコット編物を、常法により、精練、プレセットし、ポリエステル系吸水性加工剤(高松油脂(株)製 SR1801M conc 固形分15重量%)1%owfを染色加工時に吸尽加工にて付与させた。その後、130℃にて乾燥させた後、肌側になる面に、グラビアコーティング機(120メッシュ、深度30ミクロン)を用い、フッ素系撥水剤(旭硝子(株)製 アサヒガードAG−7000 固形分20%)を2重量%含有する溶液を塗布し、150℃で1分間乾燥し、加工布を作成した。
比較例3の加工布を用いたアンダーウエアは、吸水性は良いが、着用発汗時に、汗がウエア全体に広がり、全体が汗で覆われる状態になり易く、蒸れ感が強かった。
【0024】
〔比較例4〕
実施例1と同様のトリコット編物を、常法により、精練、プレセットし、ポリエステル系吸水性加工剤(高松油脂(株)製 SR1801M conc 固形分15重量%)1%owfを染色加工時に吸尽加工にて付与させ、130℃にて乾燥させた。その後、表面(肌側と反対の面)に、グラビアコーティング機(120メッシュ、深度30ミクロン)を用い、フッ素系撥水性加工剤(旭硝子(株)製 アサヒガードAG−7000 固形分20重量%)を2重量%含有する溶液を塗布し、150℃で1分間 乾燥し、加工布を作成した。
比較例4の加工布を用いたアンダーウエアは、吸水性は良いが、着用発汗時に、汗が肌面のウエア全体に広がり、又、全体に広がった汗は、その上に着用する吸水性の良いウエアに吸収しにくく、又、タオルなどで十分に拭き取る事も出来ず、快適なアンダーウエアとはならないものであった。
【0025】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維布帛の同一面に、吸水性加工剤と撥水性加工剤を付与させてなり、該加工剤が付与されている面の吸水性(JIS L 1097 滴下法)が5〜30秒であり、吸水拡散比率が1:1〜1:3である機能性布帛。
【請求項2】
吸水移行率が60%以上である請求項1記載の機能性布帛。
【請求項3】
繊維布帛が伸縮性を有する布帛である請求項1または2に記載の機能性布帛。
【請求項4】
繊維布帛の同一面に、吸水性加工剤と撥水性加工剤の混合物を付与させてなる請求項1乃至3のいずれかに記載の機能性布帛。
【請求項5】
繊維布帛の同一面に、吸水性加工剤を付与後、撥水性加工剤を付与してなる請求項1乃至3のいずれかに記載の機能性布帛。
【請求項6】
吸水性加工剤と撥水性加工剤の付与方法が吸尽法及び/又はパディング法である請求項1乃至5のいずれかに記載の機能性布帛。