説明

欠陥検出除去方法、枚葉シート状物の生産方法

【課題】広幅帯状物をスリッティングし細幅帯状物とした後、欠陥検出装置の情報に基づき断裁し、枚葉シート状物を得る際に、最小限の欠陥箇所のみを廃棄する欠陥検出除去方法、及びこの欠陥検出除去方法による枚葉シート状物の生産方法の提供。
【解決手段】広幅帯状物をスリッティング工程で所定幅の細幅帯状物とした後、断裁工程で断裁し枚葉シート状物とした中に、前記広幅帯状物で検出された欠陥箇所の混入を防止する欠陥検出除去方法において、前記広幅帯状物の欠陥を検出する欠陥検出装置を有する欠陥検出工程と、前記欠陥検出工程で得られた前記広幅帯状物の欠陥情報を情報伝達手段に入力する欠陥情報入力工程と、前記欠陥情報を入力した情報伝達手段を貼着する貼着工程と、前記貼着工程で貼着された前記情報伝達手段の情報に従って前記枚葉シート状物から欠陥箇所を除去する欠陥除去工程とを有することを特徴とする欠陥検出除去方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は広幅帯状物の欠陥検出除去方法及び枚葉シート状物の生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、広幅帯状物からスリッティングし細幅帯状物とした後、断裁し枚葉シート物とする製品としては、例えば平版印刷板材料、液晶画像表示パネルに使用されている防眩フィルム及び防眩反射防止フィルム、写真感光材料、インクジェット記録紙、オフセット印刷機又はグラビア印刷機等で紙、各種フィルム支持体に印刷された印刷物、トリアセチルセルロースフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム等多岐に渡っている。
【0003】
例えば、平版印刷板材料の場合、親水性表面を有する広幅帯状物のアルミ基材又はフィルム基材の上に画像形成層と保護層とをこの順に設けた原反が生産される。枚葉シート物は、この原反から広幅帯状物を引き出しながら所定幅でスリット加工した後、所定長さで切断することにより生産される。この様にして生産された枚葉シート物は、所定枚数ずつ集積されて、包装及び梱包されたのちに製品として出荷される。
【0004】
枚葉シート物を生産するための広幅帯状物では、塗布工程などの生産工程中で、塗布不良などの欠陥が生じることがあり、この欠陥が広幅帯状物を加工して生産する枚葉シート物に混入した場合、枚葉シート物の品質を低下させてしまう。このために、欠陥が生じている枚葉シート物の混入防止し、枚葉シート物の製品品質の低下を防止する必要がある。
【0005】
通常、これらの帯状物の欠陥を検査するには、製造工程に設置されたレーザフライングスポット式検査装置やCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)ラインセンサ検査装置などのオンライン式欠陥検出装置を用いて、搬送中の広幅帯状物の欠陥を検出し、検出された欠陥の広幅帯状物の搬送方向の位置(基準点からの測長による)、広幅帯状物の幅方向の位置(被検査体のエッジからの幅)、及び欠陥種などからなる欠陥情報をプリンタなどによりラベルに印刷し、そのラベルを欠陥部分のエッジに貼付けるか、あるいはフェルトペンやレーザ等により欠陥部分にマーキングを行ったりして、後工程の巻替え機や加工機などにおいて、ラベルの貼付位置又はマーキング位置で搬送ラインを停止させて欠陥を目視観察し、解析・判定が行われている。
【0006】
又、広幅帯状物上の欠陥(故障)を除去する方法には、カラーマークセンサを用いて、予め広幅帯状物に欠陥位置を示すように貼付しているラベルを検出し、ラベルを検出した後の搬送量をエンコーダ等によってカウントすることによりトラッキングして、欠陥が生じている広幅帯状物の幅方向に沿って枚葉シート物を廃却するのが一般的となっている。しかし、広幅帯状物には、幅方向の所定位置に長手方向に沿って連続的(スジ状)に発生する欠陥があり、この様な欠陥に対して全幅廃却を行うと、欠陥部分を含まない枚葉シート物まで廃却することになってしまい、生産効率の低下を招く一因となる問題がある。これら、本来使用可能な部分を廃棄することなく欠陥部分のみを廃棄し生産効率を向上させる方法が検討されている。例えば、ウエブ(本発明に係わる広幅帯状物に該当する)の長手方向に沿って欠陥の位置を検出し、検出された欠陥のウエブの長手方向に沿って位置に応じて指標を付与し、付与された指標の情報に基づいて欠陥箇所を除去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
原反生産工程で表面検査手段によって、ウエブ(本発明に係わる広幅帯状物に該当する)上の表面故障を検出し、表面故障のウエブ幅方向及び長手方向の位置を特定可能な第1の指標をウエブにマーキングし、裁断工程でウエブの第1の指標を検出して、指標から特定される表面故障が含まれるスリットウエブを特定し、スリットウエブ(本発明に係わる細幅帯状物に該当する)に表面故障の少なくともスリットウエブの長手方向に沿った位置を特定可能な第2の指標をマーキングし、切断工程で生産されたシート体を第2の指標に基づいて廃却する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
特許文献1、特許文献2に記載の方法は欠陥が含まれるスリットウエブ(本発明に係わる細幅帯状物に該当する)を廃棄する方法としては効果はあるが、次の欠点を有している。スリットウエブの幅方向に複数の欠陥(例えば、複数本のスリ傷)がある場合は、スリットウエブを廃棄してもよいが、複数本のスリ傷が発生することは希な場合であり、欠陥の多くは1〜2本の場合が多い。しかしながらこの様な欠陥の少ないスリットウエブは、欠陥の位置のみを除去すれば、サイズは小さくなるが枚葉シート物として十分に使用可能となるが特許文献1、特許文献2に記載の方法では廃棄しまうため生産効率が上げられない一つの要因となっている。
【0009】
この様な状況から、広幅帯状物をスリッティングし細幅帯状物とした後、欠陥検出装置の情報に基づき断裁し、枚葉シート状物を得る際に、最小限の欠陥箇所のみを廃棄することで生産効率を上げる欠陥検出除去方法、及びこの欠陥検出除去方法による枚葉シート状物の生産方法の開発が望まれている。
【特許文献1】特開2005−106498号公報
【特許文献2】特開2005−238390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は広幅帯状物をスリッティングし細幅帯状物とした後、欠陥検出装置の情報に基づき断裁し、枚葉シート状物を得る際に、最小限の欠陥箇所のみを廃棄する欠陥検出除去方法、及びこの欠陥検出除去方法による枚葉シート状物の生産方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
【0012】
1.連続して搬送される広幅帯状物をスリッティング工程で所定幅の細幅帯状物とした後、断裁工程で前記細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、前記枚葉シート状物の中に、前記広幅帯状物で検出された欠陥箇所の混入を防止する欠陥検出除去方法において、前記広幅帯状物の欠陥を検出する欠陥検出装置を有する欠陥検出工程と、前記欠陥検出工程で得られた前記広幅帯状物の欠陥情報を情報伝達手段に入力する欠陥情報入力工程と、前記欠陥情報を入力した前記情報伝達手段を貼着する貼着工程と、前記貼着工程で貼着された該情報伝達手段の情報に従って前記枚葉シート状物から欠陥箇所を除去する欠陥除去工程とを有することを特徴とする欠陥検出除去方法。
【0013】
2.前記貼着工程では細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて欠陥検出装置の情報に基づき該細幅帯状物の端辺に情報伝達手段を貼着し、この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、該枚葉シート状物の内、該情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該情報伝達手段の情報に従って欠陥箇所を除去する欠陥除去工程を有することを特徴とする前記1に記載の欠陥検出除去方法。
【0014】
3.前記欠陥情報入力工程は、第1欠陥情報入力工程と第2欠陥情報入力工程とを有し、該第1欠陥情報入力工程では、欠陥検出装置で得られた広幅帯状物の欠陥情報を第1情報伝達手段に入力し、該第2欠陥情報入力工程では、該第1情報伝達手段の情報を読み取り工程の読み取り装置で読み取り、得られた情報を第2情報伝達手段に入力し、貼着工程は該第1情報伝達手段を該欠陥検出装置の情報に基づいて、該広幅帯状物の端辺に貼着する第1貼着工程と、該第2情報伝達手段を該細幅帯状物の端辺に貼着する第2貼着工程とを有し、該第2貼着工程では、該細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて該読み取り装置の情報に基づき該細幅帯状物の端辺に該第2情報伝達手段を貼着し、この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、該枚葉シート状物の内、該第2情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該第2情報伝達手段の情報に従って欠陥箇所を除去する除去工程を有することを特徴とする前記1に記載の欠陥検出除去方法。
【0015】
4.前記情報伝達手段が無線タグ(RFID)であることを特徴とする前記1〜3に記載の欠陥検出除去方法。
【0016】
5.前記広幅帯状物が平版印刷版材料であることを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の欠陥検出除去方法。
【0017】
6.連続して搬送される広幅帯状物をスリッティング工程で所定幅の細幅帯状物とした後、断裁工程で前記細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、前記枚葉シート状物の中に、前記広幅帯状物で検出された欠陥箇所の混入を防止した枚葉シート状物の生産方法において、前記広幅帯状物の欠陥を検出する欠陥検出装置を有する欠陥検出工程と、前記欠陥検出工程で得られた前記広幅帯状物の欠陥情報を情報伝達手段に入力する欠陥情報入力工程と、前記欠陥情報を入力した情報伝達手段を貼着する貼着工程と、前記貼着工程で貼着された情報伝達手段の情報に従って前記枚葉シート状物から欠陥箇所を除去する除去工程とを有することを特徴とする枚葉シート状物の生産方法。
【0018】
7.前記貼着工程では細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて欠陥検出装置の情報に基づき細幅帯状物の端辺に情報伝達手段を貼着し、この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、該枚葉シート状物の内、該情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該情報伝達手段の情報に従って除去工程で欠陥箇所を除去することを特徴とする前記6に記載の枚葉シート状物の生産方法。
【0019】
8.前記欠陥情報入力工程は、第1欠陥情報入力工程と第2欠陥情報入力工程とを有し、該第1欠陥情報入力工程では、欠陥検出装置で得られた広幅帯状物の欠陥情報を第1情報伝達手段に入力し、該第2欠陥情報入力工程では、該第1情報伝達手段の情報を読み取り工程の読み取り装置で読み取り、得られた情報を第2情報伝達手段に入力し、貼着工程は該第1情報伝達手段を該欠陥検出装置の情報に基づいて、該広幅帯状物の端辺に貼着する第1貼着工程と、該第2情報伝達手段を該細幅帯状物の端辺に貼着する第2貼着工程とを有し、該第2貼着工程では、該細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて該読み取り装置の情報に基づき該細幅帯状物の端辺に該第2情報伝達手段を貼着し、この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、該枚葉シート状物の内、該第2情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該第2情報伝達手段の情報に従って除去工程で欠陥箇所を除去することを特徴とする前記6に記載の枚葉シート状物の生産方法。
【0020】
9.前記情報伝達手段が無線タグ(RFID)であることを特徴とする前記6〜8の何れか1項に記載の枚葉シート状物の生産方法。
【0021】
10.前記広幅帯状物が平版印刷版材料であることを特徴とする前記6〜9の何れか1項に記載の枚葉シート状物の生産方法。
【発明の効果】
【0022】
広幅帯状物をスリッティングし細幅帯状物とした後、欠陥検出装置の情報に基づき断裁し、枚葉シート状物を得る際に、最小限の欠陥箇所のみを廃棄する欠陥検出除去方法、及びこの欠陥検出除去方法による枚葉シート状物の生産方法を提供することが出来、生産効率の向上が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の実施の形態を図1〜図9を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
図1は広幅帯状物の欠陥を検出し、スリッティングし細幅帯状物とした後、断裁し枚葉シート状物から欠陥箇所を除去し、枚葉シート状物を得る製造工程の模式図である。尚、本図は一例として平版印刷版材料の場合に付き説明する。
【0025】
図中、1aは製造工程を示す。製造工程1aは支持体供給工程101と、第1塗布工程102と第1乾燥工程103と、第2塗布工程104と、第2乾燥工程105と、欠陥検出工程106と、合紙挟み工程107と、スリッティング工程108と、貼着工程109と、断裁工程110と、第1回収工程111と、欠陥除去工程112と、第2回収工程113とを有している。支持体供給工程101からは巻き芯101aに巻き取られたロール状支持体101bから広幅帯状支持体101cが繰り出される。第1塗布工程102は、塗布液容器102a1と、画像形成層形成用塗布液102a2を広幅帯状支持体101c1に塗布するためのピックアップロール102a3と、過剰に帯状支持体101cに塗布された塗布液を掻き落とすバー102a4とを有する塗布装置102aを有している。本図では所謂バー塗布装置を使用した場合を示しているが、塗布装置の種類は特に限定はなく、例えばディップ塗布装置、ローラ塗布装置、ファウンテン塗布装置、グラビア塗布装置、ブレード塗布装置、スライド塗布装置、エクストルージョン塗布装置等が挙げられる。使用する塗布液に応じて適宜選択して使用することが可能である。
【0026】
第1乾燥工程103は、溶媒を含む画像形成層形成用塗布液102a2が塗布され画像形成層用塗膜が形成されている帯状支持体101cの塗膜中の溶媒量を必要に合わせ調節し乾燥し画像形成層を形成する工程であり、段階的に溶媒を除去するために乾燥工程は区画化されていても構わない。溶媒は、環境対応と溶剤の再使用化のために、回収を行うことが好ましい。第1乾燥工程103における乾燥方式は特に限定はなく、例えば、熱風乾燥、遠赤外線乾燥、熱風乾燥と遠赤外線乾燥との併用等が挙げられる。
【0027】
第2塗布工程104では、塗布装置104aにより第1乾燥工程103で形成された画像形成層上に保護層形成用塗布液が塗布され、保護層形成用塗膜が形成される。尚、本図では塗布装置104aは第1塗布工程102の塗布装置102aと同じであるため説明は省略する。勿論、塗布装置104aは必要に応じて変更することは可能である。
【0028】
第2乾燥工程105は、溶媒を含む保護層形成用塗布液が塗布され保護層形成用塗膜が形成されている帯状支持体101cの塗膜中の溶媒量を必要に合わせ調節・乾燥し平版印刷版材料を作製する工程であり、段階的に溶媒を除去するために乾燥工程は区画化されていても構わない。第2乾燥工程105が終了した段階で広幅帯状の平版印刷版材料が作製される。
【0029】
欠陥検出工程106では広幅帯状物の平版印刷版材料の表面検査が行われる。欠陥検出工程106は欠陥検出装置106aを有しており、欠陥検出装置106aにより検出された広幅帯状物の平版印刷版材料の欠陥情報を貼着工程109に準備されている情報伝達手段(不図示)に入力する欠陥情報入力工程を兼ねている。情報伝達手段としては特に限定はなく、例えば表示ラベル、バーコード、無線タグ(RFID)等が挙げられる。これらの中で、取り扱い性、情報の書き込み性、情報の量等から無線タグ(RFID)が特に好ましい。本発明で使用される無線タグ(RFID)とは、少なくとも半導体メモリと送受信用のコイルを内蔵し、外部の専用リーダーライターと非接触で情報の交信ができるように構成されたものである。本発明に係る無線タグは、例えばシール状に加工されて絶縁体に貼付されても良い。シール状無線タグの具体例としては、Vanskee社製のContactless Smart Label、大日本印刷(株)製の(Accuwave、OMH−4230)等が挙げられる。欠陥検出工程106に関しては図2で詳細に説明する。
【0030】
合紙挟み工程107は、広幅帯状物の平版印刷版材料の保護、積重したときの保護層と支持体裏面とのくっつき防止のための合紙107aを保護層の上に積重する工程である。
【0031】
スリッティング工程108は、スリッティング装置108aで広幅帯状物の平版印刷版材料から枚葉の平版印刷版材料を得るために所定幅の細幅に断裁し細幅帯状物の平版印刷版材料とする工程である。尚、スリッティング装置108aによる断裁は合紙107aが保護層の上に積重した状態で行われる。
【0032】
貼着工程109は、貼着装置109aを有し、欠陥検出装置106aにより検出された広幅帯状物の平版印刷版材料の欠陥情報を入力した情報伝達手段を細幅帯状物の平版印刷版材料の裏面側の端辺に貼着する。尚、貼着装置109aによる情報伝達手段の貼着は、予め設定された断裁間隔に合わせて、欠陥検出装置106aから貼着装置109aに入力された欠陥情報に基づいて行う様になっている。
【0033】
貼着工程109を配設する位置は、情報伝達手段の貼着安定性、貼着位置等を考慮しスリッティング工程108の直後が好ましい。又、欠陥検出工程106と貼着工程109との位置関係は、なるべく近い方がよく、例えば搬送速度が10〜200m/minの場合は、搬送速度の変動、帯状物の横方向への位置ずれ等を考慮し、断裁直後から5秒以内の位置が好ましい。
【0034】
断裁工程110はスリッティング工程108で細幅に断裁された細幅帯状物の平版印刷版材料を断裁装置110aで合紙107aが保護層の上に積重した状態で予め設定された断裁間隔に合わせて断裁し枚葉シート状物の平版印刷版材料にする工程である。
【0035】
第1回収工程111は、枚葉シート状物の平版印刷版材料に貼着されている情報伝達手段を読み取り装置(不図示)で読み取り、情報伝達手段のあり、なしに分別する第1回収装置111aと、第2回収装置111bとを有している。第1回収装置111aでは情報伝達手段が貼着された枚葉シート状物の平版印刷版材料(何らかの欠陥が検出された平版印刷版材料)111d′が回収され、第2回収装置111bでは情報伝達手段が貼着されていない枚葉シート状物の平版印刷版材料(欠陥がない平版印刷版材料)が回収される様になっている。勿論、第1回収装置111aと、第2回収装置111bとの役目を逆にしても構わない。
【0036】
回収する方法は特に限定はなく、例えば人手で積重し箱に回収、自動的に箱又は回収台上に積重してもよい。本図は、回収台111c(111c′)の上に積重した場合を示している。尚、回収台111c(111c′)の上に積重する場合は、回収台111c(111c′)に上下移動機能を持たせ、回収台111c(111c′)の上の最上の枚葉シート物の平版印刷版材料111d(111d′)の面と回収装置との高さが常に等しくなる様にすることが好ましい。
【0037】
欠陥除去工程112は、第1回収工程で回収された情報伝達手段が貼着された枚葉シート状物の平版印刷版材料(何らかの欠陥が検出された平版印刷版材料)から、貼着された情報伝達手段の情報に基づき、欠陥箇所を除去し必要とする大きさの枚葉シート物の平版印刷版材料を得る工程である。
【0038】
欠陥除去工程112は、情報伝達手段が貼着された枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′の供給工程112aと、情報伝達手段の読み取り工程112bと、断裁工程112cとを有している。供給工程112aでは回収台111c′の上の枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′を供給ロボット(不図示)で一枚毎供給装置112a1で読み取り工程112bに送られる。読み取り工程112bでは、平版印刷版材料111d′の裏面に貼着されている情報伝達手段が読み取り装置112b1により読み取られ、欠陥箇所の種類、位置、大きさ、等が特定され読み取り装置112b1の情報が断裁工程112cの断裁装置にフィードバックされる。断裁工程112cでは読み取り装置112b1からの情報に従って縦断裁の断裁装置112c1と、横断裁の断裁装置112c2とで欠陥箇所が除去され、サイズを小さくして良品化される。読み取り装置112b1としては特に限定はなく、例えば情報伝達手段がRFIDの場合は、電磁結合方式または電波方式のリーダーが挙げられ、又バーコードラベルの場合は半導体レーザーを使用した固定式スキャナー等が挙げられる。尚、本図で示す欠陥除去工程112は、連続自動化の場合を示しているが勿論バッチ式であってもよい。例えば、第1回収工程111で回収された情報伝達手段が貼着された枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′を一定枚数ため、読み取り装置で情報伝達手段を読み、欠陥の大きさ毎に分類する。欠陥の大きさ毎に分類された枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′を断裁装置で一度に断裁し、サイズを小さくして良品化しても構わない。
【0039】
第2回収工程113は、第1回収装置113aと、第2回収装置113bとを有している。第1回収装置113aでは欠陥が多く、良品化出来ない平版印刷版材料113d′が回収され、第2回収装置113bでは欠陥箇所を除去し良品化した枚葉シート状物の平版印刷版材料113dが回収される様になっている。勿論、第1回収装置113aと、第2回収装置113bとの役目を逆にしても構わない。
【0040】
回収する方法は特に限定はなく、例えば人手で積重し箱に回収、自動的に箱又は回収台上に積重してもよい。本図は、回収台113c(113c′)の上に積重した場合を示している。尚、回収台113c(113c′)の上に積重する場合は、回収台113c(113c′)に上下移動機能を持たせ、回収台113c(113c′)の上の最上の枚葉シート物の平版印刷版材料の面と回収装置との高さが常に等しくなる様にすることが好ましい。
【0041】
図2は図1のRで示される部分の拡大概略斜視図である。
【0042】
欠陥検出装置106aは、アルミニウムの様に光りを透過しない支持体を使用した平版印刷版材料に使用する反射型と、透明熱可塑性樹脂の様に光りを透過する支持体を使用した平版印刷版材料に使用する透過型とを有しており、被検査体の状態により使い分けが可能となっている。勿論、専用化して反射型と透過型のどちらか一方だけでもよく、実状に合わせ設定することが可能である。106a1は反射光検出用受光器を示し、106a2は反射光投光器を示し、反射型の欠陥検出装置を構成している。106a′1は透過光検出用受光器を示し、106a′2は透過光投光器を示し、透過型の欠陥検出装置を構成している。
【0043】
欠陥検出装置106aは、広幅の帯状支持体101cの上に形成された画像形成層、保護層の全幅に対して欠陥検出を行う。欠陥検出は欠陥検出装置106aに入力された欠陥の閾値に対し超える欠陥に対して検出され、欠陥検出装置に接続されているメモリーとCPUとを有する情報処理機(不図示)で処理され、XY位置情報、欠陥の種類等が欠陥情報として貼着工程109(図1を参照)に準備されている情報伝達手段(不図示)に入力される。
【0044】
本図に示される欠陥検出装置としては特に限定はなく、市販されている欠陥検出装置の使用が可能であり、例えば欠陥検出装置としては、長瀬産業製SCANTECシリーズ欠陥検査システム、ヒューテック社製MaxEye.AQuOが挙げられる。
【0045】
図3は図1のSで示される部分の拡大概略斜視図である。
【0046】
スリッティング装置108aは、回転する上刃部108a1と、回転する下刃部108a2とを有し断裁ユニットを形成している。上刃部108a1は、回転軸108a12に取り付けられた円盤状上刃108a11を有している。下刃部108a2は回転軸108a22に取り付けられたドーナツ状の下刃108a21を示す。円盤状上刃108a11の取り付け枚数は裁断する幅により変更することが可能であり、本図では4枚の場合を示している。スリッティング装置108aで、画像形成層と保護層とを有する広幅の帯状支持体101c(平版印刷板材料)は合紙挟み工程107(図1を参照)で保護層の上に積重された合紙107aの上から細幅に断裁される。101c3〜101c5は不要部分を示し回収される。101c1(101c2)は細幅に断裁され画像形成層と保護層とを有する広幅の帯状支持体(平版印刷板材料)を示し、断裁工程110(図1を参照)で枚葉シート状物の平版印刷版材料に断裁される。
【0047】
O(P)は貼着工程109の貼着装置109aにより裏面側の端辺に貼着された情報伝達手段を示す。情報伝達手段O(P)は欠陥検出装置106a(図2を参照)により検出された広幅帯状物の平版印刷版材料の欠陥情報が入力されている。
【0048】
貼着装置109aによる情報伝達手段の貼着は、断裁工程110(図1を参照)で枚葉シート状物の平版印刷版材料に断裁する間隔で行われる。本図では情報伝達手段Oと、情報
貼着装置109aとしては特に限定はなく、例えばラベル型で電磁結合方式のリード/ライト型のRFIDタグが挙げられる。伝達手段Pとの間隔が断裁する間隔となっている。情報伝達手段を貼着する方法は特に限定はなく、例えば市販のオートラベラーを使用することができる。
【0049】
スリッティング装置としては特に限定はなく、本図で示されるスリッティング装置は回転する上刃と下刃とによる裁断方法であり、社団法人 日本包装機械工業会発刊 包装機械とメカニズム(新版)1986年 430〜431頁に記載されている如き所謂シヤーカット方式と言われる方式のスリッティング装置である。
【0050】
図4は図1に示す欠陥検出工程から欠陥除去工程までに行われる欠陥検出から欠陥除去までを示す概略フロー図である。
【0051】
本図は、表面にA〜Eで示される欠陥箇所が存在している状態の広幅の帯状物の平版印刷版材料Yが図1に示す欠陥検出工程106に搬送されてきた場合の欠陥箇所A〜Eの欠陥検出の情報に基づいて除去される過程を示している。Lは図1に示す断裁工程110で断裁される予め決められた断裁予定線を示す。欠陥箇所Aは端辺よりに存在し、断裁予定線を超える長いスジ状欠陥を示す。Bは製品化となる位置に存在し、断裁予定線を超える長いスジ状欠陥を示す。Cは製品化となる位置にある短いスジ状欠陥を示す。Dは点状の欠陥を示す。Eは楕円形状の欠陥を示す。
【0052】
S1は、欠陥検出工程106(図1を参照)の欠陥検出装置106aにより欠陥箇所A〜Eを検出される状態を示す。欠陥検出装置106a(図2を参照)では、欠陥箇所Aは欠陥検出装置106aにより検出されるが情報処理機(不図示)に入力されている検出位置情報からスリッティング工程108のスリッティング装置108aで断裁されるとき不要物となる位置に存在すると判定される。欠陥箇所Bは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている検出位置情報から断裁予定線を超えた長い欠陥箇所と判定される。欠陥箇所Cは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている検出位置情報から断裁予定線を超えない短い欠陥箇所と判定される。欠陥箇所Dは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている閾値情報から欠陥と判定されない。欠陥箇所Eは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている閾値情報から欠陥と判定される。これら、欠陥箇所A〜Eに関する情報は欠陥情報として貼着工程109(図1を参照)に準備されている情報伝達手段(不図示)に、例えば次に示す様に入力される。
【0053】
欠陥箇所Aは不要となる位置あるため情報伝達手段には入力しない。欠陥箇所Bは断裁予定線を超えた長い欠陥箇所であるため、欠陥箇所Bの開始位置から終点位置、幅方向の位置が情報伝達手段に入力される。欠陥箇所Cは幅方向の位置と搬送方向の位置、欠陥箇所Bと同じ範囲内に存在することが情報伝達手段に入力される。欠陥箇所Dは閾値情報から欠陥と判定されないため情報伝達手段には入力されない。欠陥箇所Eは閾値情報から欠陥と判定されるため情報伝達手段には位置と大きさ、形状等が入力される。尚、同じ範囲内とは、細幅に断裁し、更に枚葉シート状物としたときに同じ枚葉シート状物に入ることを言う。欠陥検出装置106aにより欠陥検出が終了した後、合紙挟み工程107(図1を参照)で合紙107a(図1を参照)が保護層の上に積重される。
【0054】
S2は、スリッティング工程108(図1を参照)のスリッティング装置108a(図2を参照)により合紙107a(図1を参照)が保護層の上に積重した状態で細幅帯状物の平版印刷版材料Y1(Y2)に切断され、貼着工程109(図1を参照)の貼着装置109a(図1を参照)により情報伝達手段が平版印刷版材料Y1(Y2)の裏側の端辺に貼着された状態を示す。X1は陥箇所Bと、欠陥箇所Cとの欠陥情報が入力された情報伝達手段を示し、X2は陥箇所Bの欠陥情報が入力された情報伝達手段を示し、X3は陥箇所Eの欠陥情報が入力された情報伝達手段を示す。
【0055】
S3は、断裁工程110(図1を参照)の断裁装置110a(図1を参照)で、予め決められていた断裁予定線Lの位置で平版印刷版材料Y1(Y2)が断裁された状態を示す。Y11は情報伝達手段X1が端辺に貼着された平版印刷版材料Y1から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。Y12は情報伝達手段X2が端辺に貼着された平版印刷版材料Y1から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。Y21は欠陥がないと判定された平版印刷版材料Y2から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。Y22は情報伝達手段X3が端辺に貼着された平版印刷版材料Y2から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。
【0056】
S4は、第1回収工程111(図1を参照)で情報伝達手段が貼着された平版印刷版材料と情報伝達手段が貼着されていない平版印刷版材料とに分けられて回収された枚葉シート状の平版印刷版材料の内、情報伝達手段が貼着された平版印刷版材料から欠陥除去工程112(図1を参照)で、欠陥箇所を除去した状態を示す。情報伝達手段が貼着された平版印刷版材料Y11、Y12、Y22は読み取り装置112b1(図1を参照)により貼着されている情報伝達手段が読み取られ、良品化の可否が判定される。本図では、平版印刷版材料Y11が欠陥箇所B及び欠陥箇所Cの欠陥情報より、欠陥箇所B及び欠陥箇所Cを除去した場合、良品となる大きさが小さくなり製品化として不向きとなるため良品化が否と判定される。平版印刷版材料Y12は欠陥箇所B、又平版印刷版材料Y22は欠陥箇所Eを除去して大きさが小さくなるが、良品となる大きさが製品としての大きさを維持することから良品化が可と判定される。平版印刷版材料Y12及び平版印刷版材料Y22は断裁工程112c(図1を参照)の断裁装置により断裁され、欠陥箇所Bが除去された平版印刷版材料Y13、欠陥箇所Eが除去された平版印刷版材料Y23が良品として得られる。
【0057】
図1〜図4に示す欠陥検出除去方法により欠陥を有する枚葉シート状物の平版印刷版材料から欠陥箇所を除去することで次の効果が挙げられる。
1)従来廃棄処理をしていた量を減少することが可能となり、生産効率の向上が可能となった。
2)情報伝達手段にRFIDを使用することで、明るい場所での欠陥検査が出来ない感光性材料(平版印刷版材料、写真感光材料)も、暗室で容易に欠陥検査が可能となり作業効率の向上に伴い生産効率の向上が可能となった。
【0058】
図5は広幅帯状物の欠陥を検出し、スリッティングし細幅帯状物とした後、断裁し枚葉シート状物から欠陥箇所を除去し、枚葉シート状物を得る他の製造工程の模式図である。尚、本図は一例として平版印刷版材料の場合に付き説明する。
【0059】
図中、1bは製造工程を示す。製造工程1bは支持体供給工程101と、第1塗布工程102と第1乾燥工程103と、第2塗布工程104と、第2乾燥工程105と、欠陥検出工程106と、第1貼着工程114と、合紙挟み工程107と、読み取り工程115と、スリッティング工程108と、第2貼着工程109′と、断裁工程110と、第1回収工程111と、欠陥除去工程112と、第2回収工程113とを有している。
【0060】
本図に示す製造工程1bと図1に示す製造工程1aとの違いは、欠陥検出工程106の後に配設した第1貼着工程114と、スリッティング工程108の前に配設した読み取り工程115と、第2貼着工程109′とが挙げられる。その他は図1に示す製造工程1aと同じであるため工程によっては詳細な説明は省略する。
【0061】
欠陥検出工程106では広幅帯状物の平版印刷版材料の表面検査が行われる。欠陥検出工程106は欠陥検出装置106aを有しており、欠陥検出装置106aにより検出された広幅帯状物の平版印刷版材料の欠陥情報を第1貼着工程114に準備されている情報伝達手段(本発明では第1情報手段とする)(不図示)に入力する欠陥情報入力工程を兼ねている。欠陥情報が入力された第1欠陥情報手段U(図7を参照)は第1貼着工程114の第1貼着装置114aにより、広幅帯状物の平版印刷版材料の端辺に貼着される。第1情報伝達手段U(図7を参照)としては特に限定はなく、例えば表示ラベル、バーコード、無線タグ(RFID)等があげられる。これらの中で、取り扱い性、情報の書き込み性、情報の量等から無線タグ(RFID)が特に好ましい。第1貼着工程114に関しては図6で詳細に説明する。
【0062】
読み取り工程115は第1貼着工程114で広幅帯状物の平版印刷版材料の端辺に貼着された第1情報伝達手段U(図7を参照)を読み取り装置115aで読み取り、第2貼着工程109′に準備されている情報伝達手段(本発明では第2情報手段とする)(不図示)に入力する欠陥情報入力工程を兼ねている。
【0063】
読み取り工程115の読み取り装置115aを配設する位置は、合紙挟み工程107とスリッティング工程108の間が好ましく、出来る限りスリッティング工程108に近い位置が好ましい。例えば搬送速度が10〜200m/minの場合は、搬送速度の変動、帯状物の横方向への位置ずれ等を考慮し、スリッティング工程108のスリッティング装置で断裁される0〜5秒前の位置が好ましい。読み取り装置115aとしては、特に限定はなく、例えば例えば情報伝達手段がRFIDの場合は、電磁結合方式または電波方式のリーダーが挙げられ、又バーコードラベルの場合は半導体レーザーを使用した固定式スキャナー等が挙げられる。
【0064】
第2貼着工程109′は、第2貼着装置109′aを有し、第2情報伝達手段W1(W2)(図8を参照)を細幅帯状物の平版印刷版材料の裏面側の端辺に貼着する。尚、第2貼着装置109′aによる第2情報伝達手段W1(W2)(図8を参照)の貼着は、予め設定された断裁間隔に合わせて、読み取り装置115aから第2貼着装置109′aに入力された欠陥情報に基づいて行う様になっている。
【0065】
貼着工程109′を配設する位置は、情報伝達手段の貼着安定性、貼着位置等を考慮しスリッティング工程108の直後が好ましい。又、欠陥検出工程106と貼着工程109′との位置関係は、なるべく近い方がよく、例えば搬送速度が10〜200m/minの場合は、搬送速度の変動、帯状物の横方向への位置ずれ等を考慮し、断裁直後から5秒以内の位置が好ましい。
【0066】
欠陥除去工程112は、第1回収工程で回収された情報伝達手段が貼着された枚葉シート状物の平版印刷版材料(何らかの欠陥が検出された平版印刷版材料)から、貼着された情報伝達手段の情報に基づき、欠陥箇所を除去し必要とする大きさの枚葉シート物の平版印刷版材料を得る工程である。
【0067】
欠陥除去工程112は、第2情報伝達手段W1(W2)(図8を参照)が貼着された枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′の供給工程112aと、第2情報伝達手段W1(W2)(図8を参照)の読み取り工程112bと、断裁工程112cとを有している。
【0068】
供給工程112aでは回収台111c′の上の枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′を供給ロボット(不図示)で一枚毎供給装置112a1で読み取り工程112bに送られる。読み取り工程112bでは、平版印刷版材料111d′の裏面に貼着されている第2情報伝達手段W1(W2)(図8を参照)が読み取り装置112b1により読まれ、欠陥箇所の種類、位置、大きさ、等が特定され読み取り装置112b1の情報が断裁工程112cの断裁装置にフィードバックされる。断裁工程112cでは読み取り装置112b1からの情報に従って縦断裁の断裁装置112c1と、横断裁の断裁装置112c2とで欠陥箇所が除去され、サイズを小さくして良品化される。読み取り装置112b1としては、読み取り装置115aと同じものが好ましい。
【0069】
尚、本図で示す欠陥除去工程112は、連続自動化の場合を示しているが勿論バッチ式であってもよい。例えば、第1回収工程111で回収された第2情報伝達手段が貼着された枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′を一定枚数ため、読み取り装置で第2情報伝達手段を読み、欠陥の大きさ毎に分類する。欠陥の大きさ毎に分類された枚葉シート状物の平版印刷版材料111d′を断裁装置で一度に断裁し、サイズを小さくして良品化しても構わない。他の符号は図1の符号と同義である。
【0070】
尚、本図に示される製造工程を情報処理機で制御することが好ましい。例えば製造工程の内、欠陥検出に係わる工程である欠陥検出工程106と、第1貼着工程114と、読み取り工程115と、第2貼着工程109′と、断裁工程110とをメモリーとCPUとを有する情報処理機で制御することが挙げられる。これらの欠陥検出に係わる工程をメモリーとCPUとを有する情報処理機で制御する場合の概略を図6で説明する。
【0071】
図6は図5の製造工程の欠陥検出に係わる工程を構成する各部材の関係を示す概略のブロック図である。
【0072】
欠陥検出装置106aで検出された平版印刷版材料の欠陥情報が情報処理機に入力され、演算処理され、XY位置情報、欠陥の種類等が欠陥情報として第1貼着工程114に準備されている第1情報伝達手段に入力される。情報処理機は演算処理された情報に従って第1貼着装置114aを制御し、第1情報伝達手段を広幅の帯状支持体101cの上に形成された保護層の端辺の上に貼着する。
【0073】
読み取り装置115aは、第1情報伝達手段を読み取り、読み取り情報を情報処理機に入力する。情報処理機は入力された情報を演算処理し、第2情報伝達手段に情報を入力する。情報処理機は演算処理された読み取り装置115aからの情報に従って、第2貼着装置109′aを制御し、第2情報伝達手段を細幅の帯状支持体101cの裏側の端辺に貼着する。断裁装置は予め情報処理機に入力されている断裁間隔で細幅の帯状支持体101cを断裁する。欠陥除去工程112の読み取り装置112b1と、断裁装置とを情報処理機と繋ぎ、読み取り装置112b1の情報に従って断裁装置を制御することも勿論可能である。
【0074】
図7は図5のTで示される部分の拡大概略斜視図である。
【0075】
欠陥検出装置106aは、広幅の帯状支持体101cの上に形成された画像形成層、保護層の全幅に対して欠陥検出を行う。欠陥検出は欠陥検出装置106aに入力された欠陥の閾値に対し超える欠陥に対して検出され、欠陥情報として情報処理機(図6を参照)により第1貼着工程114に準備されている第1情報伝達手段(不図示)に入力される。第1貼着工程114は第1貼着装置114aを有し、欠陥情報が入力された第1情報伝達手段Uは第1貼着装置114aにより広幅の帯状支持体101cの上に形成された保護層の端辺の上に貼着される。第1貼着装置114aは、欠陥検出装置106aに接続されている情報処理機(不図示)に接続されており、第1情報伝達手段Uの貼着は情報処理機(不図示)により制御することが好ましい。
【0076】
第1貼着装置114aとしては図3に示す貼着装置109aと同じであることが好ましい。第1情報伝達手段Uの貼着方法は特に限定はなく、例えばRFID付きラベルをラベラーを使用する方法、接着機能をRFIDに持たせ直接貼着する方法等が挙げられる。他の符号は図2の符号と同義である。
【0077】
図8は図5のVで示される部分の拡大概略斜視図である。
【0078】
読み取り工程115の読み取り装置115aにより第1情報伝達手段Uが読みとられ、読みとられた情報は情報処理装置(図6を参照)を介して第2貼着工程109′に準備されている第2情報伝達手段に入力される。
【0079】
第1情報伝達手段Uは、第1情報伝達手段Uが貼着されている端辺は、スリッティング工程108で不要部分として処理されるのに合わせて処理される。第1情報伝達手段Uの情報が入力された第2情報伝達手段は第2貼着装置により、細幅に断裁された帯状支持体(平版印刷板材料)の裏面の端辺に貼着される。貼着は、断裁工程110(図5を参照)で枚葉シート状物の平版印刷版材料に断裁する間隔に合わせて行われる。W1(W2)は細幅に断裁された帯状支持体(平版印刷板材料)の裏面の端辺に貼着された第2情報伝達手段を示す。第2情報伝達手段を貼着する方法は、第1情報伝達手段と同じ方法が好ましい。他の符号は図3の符号と同義である。
【0080】
図9は図5に示す欠陥検出工程から欠陥除去工程までに行われる欠陥検出から欠陥除去までを示す概略フロー図である。
【0081】
本図は、表面にF〜Jで示される欠陥箇所が存在している状態の広幅の帯状物の平版印刷版材料Kが図5に示す欠陥検出工程106に搬送されてきた場合の欠陥箇所F〜Jの欠陥検出の情報に基づいて除去される過程を示している。Mは図5に示す断裁工程110で断裁される予め決められた断裁予定線を示す。Fは製品化となる位置に存在し、断裁予定線を超える長いスジ状欠陥を示す。Gは製品化となる位置にある短いスジ状欠陥を示す。Hは点状の欠陥を示す。Iは製品化となる位置にある短いスジ状欠陥を示す。Jは楕円形状の欠陥を示す。
【0082】
S1は、欠陥検出工程106(図5を参照)の欠陥検出装置106aにより欠陥箇所A〜Eを検出される状態を示す。欠陥検出装置106a(図7を参照)では、欠陥箇所Fは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている検出位置情報から断裁予定線を超えた長い欠陥箇所と判定される。欠陥箇所Gは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている検出位置情報から断裁予定線を超えない短い欠陥箇所と判定される。欠陥箇所Hは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている閾値情報から欠陥と判定されない。欠陥箇所Iは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている検出位置情報から断裁予定線を超えない短い欠陥箇所と判定される。欠陥箇所Jは欠陥検出装置106aにより検出され、情報処理機(不図示)に入力されている閾値情報から欠陥と判定される。
【0083】
これら、欠陥箇所F〜Jに関する情報は欠陥情報として第1貼着工程114(図5を参照)に準備されている情報伝達手段(不図示)に、例えば次に示す様に入力される。欠陥箇所Fは断裁予定線を超えた長い欠陥箇所であるため、欠陥箇所Fの開始位置から終点位置、幅方向の位置が情報伝達手段に入力される。欠陥箇所Gは幅方向の位置と搬送方向の位置、欠陥箇所Fと同じ範囲内に存在することが情報伝達手段に入力される。欠陥箇所Hは閾値情報から欠陥と判定されないため情報伝達手段には入力されない。欠陥箇所Iは幅方向の位置と搬送方向の位置、欠陥箇所Jと同じ範囲内に存在することが情報伝達手段に入力される。欠陥箇所Jは閾値情報から欠陥と判定されるため情報伝達手段には位置と大きさ、形状等が入力される。欠陥検出装置106aにより欠陥検出が終了した後、合紙挟み工程107(図5を参照)で合紙107a(図5を参照)が保護層の上に積重される。
【0084】
S2は、欠陥検出装置106aにより検出された欠陥情報が入力された第1情報伝達手段が第1貼着工程114の第1貼着装置114aにより、広幅の帯状物の平版印刷版材料Kの端辺に貼着された状態を示す。Z1は、欠陥箇所Fの情報を入力した第1情報伝達手段を示す。Z2は、欠陥箇所Gの情報を入力した第1情報伝達手段を示す。Z3は、欠陥箇所Iの情報を入力した第1情報伝達手段を示す。Z4は、欠陥箇所Jの情報を入力した第1情報伝達手段を示す。
【0085】
S3は、第2情報伝達手段Z′1〜Z′3がスリッティング工程108(図5を参照)でスリッティング装置108a(図8を参照)により断裁された細幅の帯状物の平版印刷版材料K1(K2)のそれぞれの裏側端辺に貼着された状態を示す。第2情報伝達手段Z′1〜Z′3は、読み取り工程115の読み取り装置115aにより、広幅の帯状物の平版印刷版材料Kの端辺に貼着された第1情報伝達手段Z1〜Z4を読み取り、情報伝達手段(不図示)により演算処理された情報が、第2貼着工程109′に準備されている第2情報伝達手段に入力されている。第2情報伝達手段Z′1は欠陥箇所Fと欠陥箇所Gとに関する情報が入力されている。第2情報伝達手段Z′2は欠陥箇所Fに関する情報が入力されている。第2情報伝達手段Z′3は欠陥箇所Iと欠陥箇所Jとに関する情報が入力されている。
【0086】
S4は、断裁工程110(図5を参照)の断裁装置110a(図5を参照)で、予め決められていた断裁予定線Mの位置で平版印刷版材料K1(K2)が断裁された状態を示す。K11は第2情報伝達手段Z′1が端辺に貼着された平版印刷版材料K1から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。K12は第2情報伝達手段Z′2が端辺に貼着された平版印刷版材料K1から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。K21は欠陥がないと判定された部分の平版印刷版材料K2から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。K22は第2情報伝達手段Z′3が端辺に貼着された平版印刷版材料K2から断裁された枚葉シート状の平版印刷版材料を示す。
【0087】
S5は、第1回収工程111(図5を参照)で第2情報伝達手段が貼着された平版印刷版材料と第2情報伝達手段が貼着されていない平版印刷版材料とに分けられて回収された枚葉シート状の平版印刷版材料の内、第2情報伝達手段が貼着された平版印刷版材料から欠陥除去工程112(図5を参照)で、欠陥箇所を除去した状態を示す。情報伝達手段が貼着された平版印刷版材料K11、K12、K22は読み取り装置112b1(図5を参照)により貼着されている第2情報伝達手段が読み取られ、良品化の可否が判定される。本図では、平版印刷版材料K11が欠陥箇所F及び欠陥箇所Gの欠陥情報より、欠陥箇所F及び欠陥箇所Gを除去した場合、良品となる大きさが小さくなり製品化として不向きとなるため良品化が否と判定される。平版印刷版材料K12は欠陥箇所F、又平版印刷版材料K22は欠陥箇所Iと欠陥箇所Jとを除去して大きさが小さくなるが、良品となる大きさが製品としての大きさを維持することから良品化が可と判定される。平版印刷版材料K12及び平版印刷版材料K22は断裁工程112c(図5を参照)の断裁装置により断裁され、欠陥箇所Fが除去された平版印刷版材料K13、欠陥箇所Iと欠陥箇所Jとが除去された平版印刷版材料K23、平版印刷版材料K24が良品として得られる。
【0088】
図5〜図8に示す欠陥検出除去方法により欠陥を有する枚葉シート状物の平版印刷版材料から欠陥箇所を除去することで次の効果が挙げられる。
1)従来廃棄処理をしていた量を減少することが可能となり、生産効率の向上が可能となった。
2)欠陥検出工程から、スリッティング工程の間が長くても、情報伝達手段の再読み取りと、再貼着があるため安定した欠陥除去が可能となり、製造工程の設計許容度が広がり、保守・点検のし易いライン設計が可能となった。
【0089】
本発明に係わる広幅帯状物としては例えば平版印刷板材料、液晶画像表示パネルに使用されている防眩フィルム及び防眩反射防止フィルム、写真感光材料、インクジェット記録紙、オフセット印刷機又はグラビア印刷機等で紙、各種フィルム支持体に印刷された印刷物、トリアセチルセルロースフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム等が挙げられる。本発明で使用される平版印刷材料としては、特開平8−160608号公報、特開2003−233182号公報、特開2003−241367号公報、特開2004−45447号公報等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】広幅帯状物の欠陥を検出し、スリッティングし細幅帯状物とした後、断裁し枚葉シート状物から欠陥箇所を除去し、枚葉シート状物を得る製造工程の模式図である
【図2】図1のRで示される部分の拡大概略斜視図である。
【図3】図1のSで示される部分の拡大概略斜視図である。
【図4】図1に示す欠陥検出工程から欠陥除去工程までに行われる欠陥検出から欠陥除去までを示す概略フロー図である。
【図5】広幅帯状物の欠陥を検出し、スリッティングし細幅帯状物とした後、断裁し枚葉シート状物から欠陥箇所を除去し、枚葉シート状物を得る他の製造工程の模式図である。
【図6】図5の製造工程の欠陥検出に係わる工程を構成する各部材の関係を示す概略のブロック図である。
【図7】図5のTで示される部分の拡大概略斜視図である。
【図8】図5のVで示される部分の拡大概略斜視図である。
【図9】は図5に示す欠陥検出工程から欠陥除去工程までに行われる欠陥検出から欠陥除去までを示す概略フロー図である。
【符号の説明】
【0091】
1a、1b 製造工程
101 支持体供給工程
102 第1塗布工程
103 第1乾燥工程
104 第2塗布工程
105 第2乾燥工程
106 欠陥検出工程
106a、106a′1 欠陥検出装置
106a1、106a′1 反射光検出用受光器
106a2、106a′2 透過光投光器
107 合紙挟み工程
108 スリッティング工程
109 貼着工程
109′ 第2貼着工程
109a、109′a 貼着装置
110、112c 断裁工程
111 第1回収工程
111d、111d′ 平版印刷版材料
112 欠陥除去工程
112b1、115a 読み取り装置
113 第2回収工程
114 第1貼着工程
115 読み取り工程
A〜E、F〜J 欠陥箇所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続して搬送される広幅帯状物をスリッティング工程で所定幅の細幅帯状物とした後、断裁工程で前記細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、前記枚葉シート状物の中に、前記広幅帯状物で検出された欠陥箇所の混入を防止する欠陥検出除去方法において、
前記広幅帯状物の欠陥を検出する欠陥検出装置を有する欠陥検出工程と、
前記欠陥検出工程で得られた前記広幅帯状物の欠陥情報を情報伝達手段に入力する欠陥情報入力工程と、
前記欠陥情報を入力した前記情報伝達手段を貼着する貼着工程と、
前記貼着工程で貼着された該情報伝達手段の情報に従って前記枚葉シート状物から欠陥箇所を除去する欠陥除去工程とを有することを特徴とする欠陥検出除去方法。
【請求項2】
前記貼着工程では細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて欠陥検出装置の情報に基づき該細幅帯状物の端辺に情報伝達手段を貼着し、
この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、
該枚葉シート状物の内、該情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該情報伝達手段の情報に従って欠陥箇所を除去する欠陥除去工程を有することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出除去方法。
【請求項3】
前記欠陥情報入力工程は、第1欠陥情報入力工程と第2欠陥情報入力工程とを有し、
該第1欠陥情報入力工程では、欠陥検出装置で得られた広幅帯状物の欠陥情報を第1情報伝達手段に入力し、
該第2欠陥情報入力工程では、該第1情報伝達手段の情報を読み取り工程の読み取り装置で読み取り、得られた情報を第2情報伝達手段に入力し、
貼着工程は該第1情報伝達手段を該欠陥検出装置の情報に基づいて、該広幅帯状物の端辺に貼着する第1貼着工程と、該第2情報伝達手段を該細幅帯状物の端辺に貼着する第2貼着工程とを有し、
該第2貼着工程では、該細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて該読み取り装置の情報に基づき該細幅帯状物の端辺に該第2情報伝達手段を貼着し、
この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、
該枚葉シート状物の内、該第2情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該第2情報伝達手段の情報に従って欠陥箇所を除去する除去工程を有することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出除去方法。
【請求項4】
前記情報伝達手段が無線タグ(RFID)であることを特徴とする請求項1〜3に記載の欠陥検出除去方法。
【請求項5】
前記広幅帯状物が平版印刷版材料であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の欠陥検出除去方法。
【請求項6】
連続して搬送される広幅帯状物をスリッティング工程で所定幅の細幅帯状物とした後、断裁工程で前記細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、前記枚葉シート状物の中に、前記広幅帯状物で検出された欠陥箇所の混入を防止した枚葉シート状物の生産方法において、
前記広幅帯状物の欠陥を検出する欠陥検出装置を有する欠陥検出工程と、
前記欠陥検出工程で得られた前記広幅帯状物の欠陥情報を情報伝達手段に入力する欠陥情報入力工程と、
前記欠陥情報を入力した情報伝達手段を貼着する貼着工程と、
前記貼着工程で貼着された情報伝達手段の情報に従って前記枚葉シート状物から欠陥箇所を除去する除去工程とを有することを特徴とする枚葉シート状物の生産方法。
【請求項7】
前記貼着工程では細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて欠陥検出装置の情報に基づき細幅帯状物の端辺に情報伝達手段を貼着し、
この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、
該枚葉シート状物の内、該情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該情報伝達手段の情報に従って除去工程で欠陥箇所を除去することを特徴とする請求項6に記載の枚葉シート状物の生産方法。
【請求項8】
前記欠陥情報入力工程は、第1欠陥情報入力工程と第2欠陥情報入力工程とを有し、
該第1欠陥情報入力工程では、欠陥検出装置で得られた広幅帯状物の欠陥情報を第1情報伝達手段に入力し、
該第2欠陥情報入力工程では、該第1情報伝達手段の情報を読み取り工程の読み取り装置で読み取り、得られた情報を第2情報伝達手段に入力し、
貼着工程は該第1情報伝達手段を該欠陥検出装置の情報に基づいて、該広幅帯状物の端辺に貼着する第1貼着工程と、該第2情報伝達手段を該細幅帯状物の端辺に貼着する第2貼着工程とを有し、
該第2貼着工程では、該細幅帯状物の予め決められた断裁間隔に合わせて該読み取り装置の情報に基づき該細幅帯状物の端辺に該第2情報伝達手段を貼着し、
この後、断裁工程で該細幅帯状物を所定の長さに断裁し枚葉シート状物とし、
該枚葉シート状物の内、該第2情報伝達手段が貼着された該枚葉シート状物に対して、該第2情報伝達手段の情報に従って除去工程で欠陥箇所を除去することを特徴とする請求項6に記載の枚葉シート状物の生産方法。
【請求項9】
前記情報伝達手段が無線タグ(RFID)であることを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載の枚葉シート状物の生産方法。
【請求項10】
前記広幅帯状物が平版印刷版材料であることを特徴とする請求項6〜9の何れか1項に記載の枚葉シート状物の生産方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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