説明

歯ブラシ

剛毛が取り付けられた、エラストマーもしくはゲルのパッドまたはフレキシブルに連結されたセグメントのような可撓性剛毛担体と、支持する支持体とを備えてなる歯ブラシヘッドであって、前記支持体が前記担体をハンドル近くの基部およびその反対側の先端部のところで支持していることによってこの基部と先端部の間の領域において担体は支持されていない状態にあり、前記担体は、歯ブラシによる歯磨きの力を受けると長手方向断面および幅方向断面の両方が歪むように変形可能であるように可撓性である、歯ブラシヘッド。支持体も可撓性であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯ブラシに関し、詳細には、フレキシブルに取り付けられた剛毛を有する歯ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、歯ブラシは、ヘッドと、ヘッド-ハンドル長手方向に沿って配置される握りハンドルとを備え、任意選択でヘッドとハンドルの長手方向間の首部を有する。一般的に、ヘッドは、その長手方向に沿って細長く、ハンドルから長手方向に離れた先端部と、ハンドルに最も近い長手方向反対側の基端部を有する。一般的に、ヘッドは、長手方向を横切る、典型的には長手方向に概ね垂直である剛毛方向に剛毛が延びている面、すなわち「剛毛面」と、反対側の背面とを有する。一般的に、ヘッドは、長手方向および剛毛方向両方を横切る典型的にはそれらに概ね垂直である幅方向を有する。
【0003】
歯磨きによる過度の圧力を和らげかつ剛毛を歯の輪郭に適応させることができるように、ヘッドが弾性可撓性変形(resilient flexible deformation)により剛毛に掛かる圧力に対応することができるように、ヘッドをフレキシブルにさせることが一般的に知られている。例えばDE-U-20109123には、共にフレキシブルに連結されかつ支持「弓状部(bow)」の凹面を横切って取り付けられた、複数の長手方向に配置されたプラスチック材料セグメント内に取り付けられた剛毛を有する歯ブラシヘッドが開示されている。特開2001-25411には、凹面裏地全体にわたって可撓性プレート上に取り付けられ、案内プレート内の孔を貫通する剛毛を有する歯ブラシヘッドが開示されている。
【0004】
通常束になっている剛毛が可撓性剛毛担体内に取り付けられている様々な歯ブラシが知られている。例えば、US-A-2,706,825号には、長手方向に配置された2つの端部を有する凹状に湾曲したヘッドを有する歯ブラシが開示されており、その2つの端部が、湾曲部を橋掛けしている弾性材料製の取り外し可能な剛毛担体を支持している。例えば、US-A-5,373,602号には、剛毛の端部がヘッドに対してゴムのように可撓性の先端延長部内に固定される歯ブラシが開示されている。
【0005】
歯ブラシの剛毛の端部をエラストマーの剛毛担体内に固定することができる様々な方法が知られている。例えば、WO-A-98/35584には、剛毛の端部がエラストマー材料内に固定されている剛壁に取り付けられている歯ブラシヘッドが開示されている。WO-A-98/43514には、束になった剛毛が軟らかい弾性材料に埋め込まれたカップ様ホルダ内に取り付けられている歯ブラシヘッドが開示されている。WO-A-00/60980には、束になった剛毛が、軟らかい弾性材料に埋め込まれたウェブによって連結された端部を有する歯ブラシヘッドが開示されている。その開示を参照により本明細書に組み込むWO-A-05013762は、ゲル材料好ましくはポリウレタンゲルの塊を組み込んだ歯ブラシヘッドを開示しており、剛毛端部はその塊に埋め込まれており、また塊を支持する硬質プラスチック材料製のフレームを備える歯ブラシヘッドをも開示する。そうしたポリウレタンと、一般的に歯ブラシの剛毛の材料であるポリアミド材料との間には良好な結合が形成される。
【0006】
WO-A-04/020238には、束になった剛毛の末端が、溶融して濃厚な塊(thickened mass)を形成してエラストマーの剛毛担体に埋め込まれており、束になった剛毛がエラストマーのパッドに埋め込まれたプラスチック材料のリングを貫通している、歯ブラシヘッドが開示されている。
【0007】
そうした技術水準に属する歯ブラシヘッドは、ヘッド内にフレキシブルに取り付けられた剛毛がフレキシブルに動くことができる方向が制限され、その結果剛毛の歯の形状への適合も制限されるので最適ではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、剛毛がヘッド上にフレキシブルに取り付けられ、上記で述べた技術水準に属する歯ブラシで生じる問題を少なくとも一部克服する歯ブラシを提供すること、さらに歯ブラシヘッドの代替構造を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的および利点は、以下の説明から明らかとなろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、可撓性剛毛担体と、前記担体を支持する支持体とを備えてなり、前記可撓性剛毛担体には剛毛が取り付けられており、かつ前記可撓性剛毛担体が、歯ブラシ握りハンドルに連結された場合にそのハンドルに最も近くなる基部と、長手方向反対側の先端部とを有するものである、ヘッド-ハンドル長さ方向およびその長手方向に垂直な幅方向を画定するように歯ブラシ握りハンドルに連結された、または連結可能な歯ブラシヘッドであって、
前記支持体が前記担体を前記基部と前記先端部とで支持し、それによって前記担体が前記基部と前記先端部との間の領域において長手方向に支持されていない状態にあり、前記担体が、歯ブラシによる歯磨きの力を受けると、その長手方向断面および幅方向断面の双方が歪むように変形可能なように可撓性であることを特徴とする、前記歯ブラシヘッドが提供される。
【0011】
剛毛は、例えば、ポリアミド材料、例えば上記で述べたTynex(商標)(DuPont)などのナイロン、またはポリエステルである従来の剛毛材料で製造することができる。例えば、DuPont社からDuPont Tynexの名で市販されているナイロン512製のもののようなナイロンのモノフィラメントを使用することができる。一般的に、剛毛は、従来のように複数の剛毛を含む束にまとめられる。
【0012】
剛毛は、一般的に、従来の数の剛毛を含む束の状態で配置され、概ね従来の形および寸法のものであってよい。例えば、1束あたり、5〜100本、好ましくは10〜75本、例えば30〜60本の剛毛を含むことができる。そうした束は、例えば、円形、または例えば、断面が長手方向もしくは幅方向に細長い非円形であってよく、それらの全長の典型的な寸法は0.75〜5mmであってよい。円形断面の束は、典型的に直径約0.9〜1.5mmであり、ヘッドに近接する端部はエラストマー材料の塊に深さ0.5〜5mm、典型的には約0.7〜1.5mmまで埋め込まれれており、例えば、その結果、その近接端部は、剛毛面から塊の厚みを通って途中まで配置される。あるいは、剛毛は、束で複数ではなく個々に埋め込まれてもよい。
【0013】
一実施形態において、可撓性剛毛担体は、弾性材料のパッドを備えることができる。これは、エラストマー材料、好ましくは熱可塑性エラストマー材料(「TPE」)であってよい。というのも、そうした材料は、射出成形しやすく歯ブラシ構造に使用されるプラスチック材料の多くと結合しやすいからである。多くのそうした歯ブラシ用TPE材料が知られている。好ましいエラストマー材料のショア硬度は、A10〜40、好ましくは20+/-10、より好ましくは20+/-5である。いくつかの好適な材料は、例えば、Kraiburg Gummiwerk社(DE)から参照番号RTF8778、8728、8722、8725で市販されているものである。パッドは、厚さすなわち剛毛方向の寸法が、例えば2.5〜5mm、典型的には3+/-0.5mmである。
【0014】
別のタイプの弾性材料は、粘弾性材料、例えばゲル、好適にはポリウレタンゲル、例えばWO-A-05013762に開示されているポリウレタンゲル材料、例えばTechnogel(商標)の名で市販されているものである。
【0015】
剛毛好ましくは束にまとめられた剛毛は、様々な方法でそうしたエラストマー材料のパッド上に取り付けることができる。
【0016】
1つの方法では、剛毛の端部をパッドに直接埋め込むことが可能である。
【0017】
他の方法では、エラストマー材料のパッドへの剛毛の取り付けは、例えば上記で述べたWO-A-97/20484、WO-A-98/35584、WO-A-98/43514に開示されているように、プラスチック材料、例えばポリプロピレンのホルダの使用によって実現することができ、ホルダが束をその内部に保持し、エラストマー材料としっかり結合し、剛毛をパッド内に保持することができる。そうしたホルダのそれぞれは、個々の剛毛束を保持することができ、あるいは複数の剛毛束を保持することができ、よってホルダが剛毛束の間の連結部分を含むことになる。ホルダは、それらの間のエラストマー材料だけで互いに連結されていてもよく、それによってホルダはエラストマー材料のパッドにおける離島のようなものになる。
【0018】
他の方法では、束になった剛毛は、上記で述べたWO-A-04/020238、および例えば、出願人の係属中の2004年5月7日に出願された欧州特許出願EP04010962.1(それらの開示を参照により本明細書に組み込む)に開示されているような方法で、その端部が溶融して濃厚な塊(thickened mass)を形成してエラストマーの剛毛担体に埋め込まれていてもよく、剛毛束はエラストマーパッドに埋め込まれたプラスチック材料リングを通過、例えば貫通している。そうしたリングは、それらを貫通し、エラストマー材料内に固定される剛毛束を囲繞し、剛毛束の剛毛方向に沿った往復運動を可能にする、開口管の形であってよい。そうした個々の剛毛束の端部は、共に融合するように熱で溶かすことができ、次いで大きな塊を形成するように冷まし固化させ、この大きな塊を、エラストマー材料に埋め込むことができる。歯ブラシの剛毛束の端部を溶融する技術は当業界で既知である。
【0019】
剛毛束をそうしたエラストマー材料のパッド内に取り付ける他の方法は、WO-A-00/60980に開示されている方法またはそれに類似した方法である。この開示において、剛毛の少なくともいくつかは、ヘッドに近接するそれらの端部で、弾性エラストマー材料のパッドに組み込まれたウェブによって互いに連結される。そうした構造において、剛毛すなわち束の端部は、ウェブに取り付けることができる。そうしたウェブは、一般的に、剛毛すなわち束の端部を連結するフレキシブルな実質上二次元の構造を備える。それらは、束すなわち剛毛のすべてを連結する単一のウェブであってよく、または剛毛束の個別のグループをそれぞれ連結する複数の別個のウェブであってよい。例えば、ウェブは、剛毛の端部が取り付けられる材料の薄い可撓性シート、格子、網状のものまたはメッシュを備えることができる。あるいはウェブは、剛毛と同じ材料で一体に製造されてもよい。
【0020】
一代替実施形態において、可撓性剛毛担体は、歯ブラシによる歯磨きの力を受けると担体の長手方向断面および幅方向断面の両方が歪むように変形できるようにフレキシブルにすることができるように、フレキシブルに連結された複数のプラスチック材料のセグメントを備えることができる。セグメントは、2つ以上あってよい。担体の長手方向断面が歪むような歯ブラシによる歯磨きの力による変形を実現するために、そうしたセグメントは長手方向に順次配置されることができる。担体の幅方向断面が歪むような歯ブラシによる歯磨きの力による変形を実現するために、そうしたセグメントは幅方向に順次配置されることができる。好適には、そうした担体は、長手方向に順次配置されたセグメント、および幅方向に順次配置されたセグメントの両方を備えることができる。担体は、例えば、可撓性リンクによって長手方向に沿って、および長手方向を横切る幅方向に分割されていてもよく、それによってその長手方向断面および幅方向断面両方をそれらの力により曲げさせることができる。
【0021】
セグメント間の各可撓性リンクは、それが連結するセグメントの厚さより薄い軟質プラスチック材料のブリッジを備えることができ、またはそれが連結するセグメントの厚さより薄い軟質プラスチック材料のブリッジとエラストマー材料を組み合わせた複合構造であって、例えばブリッジの1つまたは複数の側部がエラストマー材料によって囲繞されている、例えばエラストマー材料に埋め込まれた複合構造を備えることができる。または、可撓性リンクは、全体的にそれが連結するセグメント間のエラストマー材料からなってもよい。好ましくは、そうしたリンクは、担体が長手方向の張力によりその長手方向に伸びることができるように構築される。
【0022】
プラスチック材料の複数のセグメントを備えるそうしたヘッドにおいて、剛毛すなわち束は、複数のフレキシブルに連結されたセグメントを備えるヘッドを有する既知の歯ブラシで通常用いられるようなやり方でセグメント内に取り付けることができる。
【0023】
担体例えばエラストマー材料のパッドまたはセグメント化された担体は、一般的に、剛毛面、および長手方向を横切る厚さ方向に剛毛面から離れている反対面である「背面」を有する。剛毛面と背面の間には端面がある。そうしたパッドは、平らな剛毛面および背面を有し、厚さが均一であってよく、あるいは剛毛面および/または背面の一方または両方が、例えば可撓性を所定方向に集めるための幅方向に整列した隆起部または溝により輪郭が描かれてもよい。
【0024】
支持体は、担体を、基端に隣接する基部および先端に隣接する先端部のところで支持し、それによってそれらの部分の間においては長手方向に担体が支持されていない状態にある。支持体は、基部と先端部の間において、長手方向に、担体の背面から長手方向に垂直な方向に離れるように、湾曲した形状または角アーチ形状(angular arched shape)のアーチ状になることができ、それによって例えば担体がアーチのカスプ(cusp)の間の弦方向に延びるようになる。そうした構造では、担体の背面と支持体の間に空間が残され、担体はその空間内へと変形することができる。一般的に、パッドの支持されない領域の長さは、担体上の剛毛パターンの長手方向最端部間の全長の50以上、好ましくは75%以上であり得る。例えば、先端に直接隣接するパッドの長さの最大約25%まで、基端に直接隣接するパッドの長さの最大約25%までが支持体によって支持されることができる。この構造において、担体の支持された部分の間にある長手方向の担体の側面は支持されないままであってよい。一般的に、歯ブラシヘッド上の剛毛パターンの長さは、約20〜30mmである。担体の背面と支持体の間に残された空間の長手方向に垂直な方向の寸法は、0.5〜7mm、例えば4+/-1mmであってよい。
【0025】
好ましくは、支持体は、可撓性であり、例えば歯ブラシによる歯磨きで発生する力を受けて担体の先端部が幅方向に垂直な平面内の弧に追従するように弾性的に動けるように、長手方向の弾性曲げ変形が可能であり、かつ/または概ね長手方向のねじれ軸まわりの弾性ねじれ変形が可能である。幅方向に垂直な前記平面は、長手方向、および剛毛が剛毛面から延びる方向に平行な平面であってよい。そうした変形様式を有する可撓性支持体は、剛毛担体の可撓性変形の助けとなる。支持体の長手方向における曲げ変形により、担体が長手方向に圧縮されて担体の剛毛面が短くなり、それによって剛毛が互いに近付き、さらに密に集められ、担体の剛毛面が長手方向に凹形を取ることができる。あるいは、支持体の長手方向における曲げ変形により、担体が長手方向に伸びて剛毛面が長くなるか、または担体の剛毛面が長手方向に凸形を取って剛毛が広がった状態になることができる。支持体の概ね長手方向のねじれ軸まわりのねじれ変形は、担体の剛毛面を使用者の歯の形、および歯の間の隙間に対してより簡単に適合させる助けとなる。
【0026】
可撓性支持体は、担体の基部および先端部をそれぞれ支持するための長手方向に離隔された支持部を備え、1本または複数の軟質プラスチック材料のリンクによって長手方向に一体に連結される支持体によって達成される。支持部分は、担体を支持するようになされ、例えば、担体が嵌合するキャビティを備え、担体と支持体の間の結合を強める係合機能を備えることができる。1本または複数のリンクは、アーチ形の支持体を画定することができる。すなわち支持体の長手方向両端部は、担体に近接し、好適には接触しているが、長手方向両端部間の長手方向中間位置では、歯ブラシの長手方向に垂直な方向に担体の背面から相対的に離隔されている。そうしたリンクは、概ね長手方向に延びる細いプラスチック材料のリブの形であってよい。例えば、複数、好適には2本のリンクは、ヘッドの長手方向中心軸の幅方向両側に配置することができ、例えばハンドルから離れる方を指す概ね「V」字形にまたはハンドルから離れる方を指すステムを有する概ね「Y」字形に、ハンドルからヘッド方向に集束することができる。
【0027】
しかし、担体が、上記で述べた粘弾性材料、例えばゲル、好適にはポリウレタンゲル、例えばWO-A-05013762に開示されているポリウレタンゲル材料を備える場合、支持体は、上記で述べたように剛直、すなわちフレキシブルでなくてもよい。
【0028】
したがって、本発明の他の態様において、剛毛方向に突き出ている剛毛を有し、歯ブラシ握りハンドルに連結されたまたは連結可能である歯ブラシヘッドであって、前記剛毛のそれぞれが前記ヘッドに近接する端部および前記ヘッドから離れた端部を有し、前記ヘッドはゲル材料の塊またはポリウレタン材料、好ましくはポリウレタンゲル材料の塊を内蔵しており、前記ヘッドに近接するその端部付近の剛毛の少なくとも一部が前記ゲル材料の塊内に埋め込まれており、前記ヘッドは前記塊を支持する硬質プラスチック材料のフレームを備えており、前記塊が、好ましくは剛毛面を有するパッドの形をしており、前記フレームによって先端部に隣接する支持位置および基端部に隣接する支持位置において支持されているが、これらの2つの長手方向で離隔された支持位置の間においては長手方向に支持されていないことを特徴とする、前記歯ブラシヘッドが提供される。
【0029】
支持体、すなわち支持部、および1本または複数のリンクなどは、歯ブラシの製造に一般的に使用されるようなプラスチック材料、例えばポリプロピレン(「PP」)、ポリアミド(「PA」)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(「ABS」)などで製造することができ、歯ブラシハンドルと一体化して製造することができる。そうした材料製の支持部は、上記で述べたように可撓性であるのに十分な薄さに容易に製造することができる。
【0030】
例えば歯ブラシハンドルである歯ブラシの他の部分は、概ね従来の構造のものであってよい。例えば、ハンドルには、EP-A-0336641に開示されているような1つまたは複数の「S」字形湾曲部を組み込んでもよい。それに加えて、または別法として、歯ブラシには、その構造内の他の位置、例えばWO-A-92/17092またはWO-A-97/24949に開示されているようにヘッドと、ハンドルの直接隣接する部分すなわち首部との間に可撓性リンクが組み込まれていてもよい。
【0031】
上記で述べたような剛毛担体を上記で述べたプラスチック材料製の支持体にいかにして連結するかは、歯ブラシを製造する業界では周知である。
【0032】
例えば本発明の歯ブラシヘッドおよび歯ブラシ全体は、周知の二成分複合射出成形(two-component injection moulding)プロセスによって製造することができる。まず歯ブラシのプラスチック材料の部分を製造し、次いでそうして形成されたプラスチック材料部分を第2の金型キャビティに入れ、その金型キャビティにエラストマー材料を注入し、既知の方法でプラスチック材料と結合させる。剛毛は、例えば上記で述べたWO-A-04/080238に開示されているような周知の方法で担体内に固定することができる。例えば、エラストマー材料に結合するプラスチック材料(歯ブラシの他の部分と同じプラスチック材料であってよい)のリングに貫通している剛毛束であって、ヘッド内に固定すべき束の端部が共に溶融して大きな塊が形成された剛毛束を提供することができ、この端部を、金型キャビティに導入しそこにプラスチック材料に結合するようにエラストマー材料を注入することができる。
【0033】
例えば、上記で述べたWO-A-05013762には、ゲル、例えばポリウレタンゲルを、例えばフレームである支持体に連結することができる方法が開示されている。
【0034】
エラストマー材料例えば熱可塑性エラストマー材料、上記で述べたゲル、および上記で述べたポリウレタン材料、特にTechnogel(商標)ポリウレタンゲル材料などのポリウレタンゲルは、歯ブラシの製造に一般的に使用されるプラスチック材料、具体的にはPAおよびABSにうまく結合することが見出されている。
【0035】
支持体(例えばフレーム)および剛毛担体(例えばエラストマー材料のパッドまたはゲルもしくはポリウレタン材料の塊)は、それらを確実な物理的係合で保持するための係合機能をそれぞれ備えていてもよく、かつ/または、フレームと塊の間の溶着、接着または粘着によって結合することができる。例えば、支持体は、エラストマー材料のパッドまたは例えばポリウレタン材料であるゲルの塊と支持体との間の結合を強めるように、当該パッドまたは塊に埋め込まれる部分を備えることができる。支持体例えばフレームは、それに加えてまたは別法として、支持体の一方の面から他方の面に貫通する1つまたは複数の開口を備えることができる。例えばゲル、またはポリウレタンの塊である担体の材料は、一方の面から他方の面までその開口を貫通し、他方の面においてきのこ形のヘッド(mushroom head)を形成し、それによって支持体に係合することができる。
【0036】
本発明は、本明細書に記載されているようなヘッドを備える歯ブラシであって、当該ヘッドが使用中に歯ブラシを持つことができるハンドルに連結されている歯ブラシも提供する。そうした歯ブラシは、手動の歯ブラシであってよく、または例えばハンドルが電源および電動機を含む電動歯ブラシであってよい。
【0037】
次に、添付の図面を参照して、本発明をほんの一例として説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
図1、2、3を参照すると、本発明の歯ブラシのヘッド10(全体)が示されている。ヘッド10は、ヘッド-ハンドル長手方向L--L、および垂直幅方向W--Wを画定するように歯ブラシの握りハンドル11に連結される(ただし握りハンドル11はヘッド10に隣接する部分しか図示されていない)。誤解を避けるために、L--Lが長さ方向である。
【0039】
ヘッド10は、可撓性剛毛担体12を備える。担体12には剛毛方向Bに延びる複数の剛毛の束13が取り付けられている。明確にするために1つの束しか図示されていないが、複数の束が担体12の剛毛面14上に一定のパターンで配置されている。剛毛13は担体12の剛毛面14から延びている。担体12は、歯ブラシハンドル11に最も近い基部12B、および長手方向反対側の先端部12Cを有する。
【0040】
剛毛担体12は、Kraiburg Gummiwerk社(DE)から参照番号RTF8778、8728、8722または8725で市販されているような熱可塑性エラストマー材料(「TPE」)のパッドを備える。パッド12の剛毛方向Bの厚さは、約3mmである。
【0041】
束13は、エラストマー材料のパッド12上に、プラスチック材料のホルダ15の使用により取り付けられる。束13の端部はホルダ15のそれぞれの内部に保持され、パッド12のエラストマー材料内に固定されて、それらと結合する。複数のホルダ15は、そのホルダ間にあるエラストマー材料によってのみ互いに連結されており、そのため複数のホルダ15はエラストマー材料のパッド12内にちりばめられた離島のようになる。
【0042】
あるいは、担体12は、厚さ約5mmのTechnogel(商標)材料、すなわち例えばゲル材料BTG120として厚さ約5mmのポリウレタン被膜シートの形態でTechnogel Koenigsee社(Gewerbegiet Alle Gaernerei、37339 Berlingerode(DE))から市販されているポリウレタンコーティングで覆われたポリウレタンゲルのパッドを備えてもよい。剛毛束が直接固定されている、すなわちホルダ15を用いずに固定されているパッドは、WO-A-0513762に開示されるようなIMC法を用いて製造することができる。有利には、WO-A-0513762に開示されるように、そうしたポリウレタン材料を使用すると、剛毛材料がポリウレタンによく結合し、したがってホルダ15が必要なくなる。
【0043】
担体12は、その基部12Aおよびその先端部12Bにおいて支持体16によって支持され、それに前記基部12Aと前記先端部12Bとの間の領域12Cでは長手方向に前記担体12が支持されていない状態にある。図4、5には、明確にするために担体12をなくした状態の支持体16が示されている。パッド12の支持されない領域12Cの長さは、担体上の剛毛13のパターンの長手方向最端部間の全長の約75%以上である。先端部12Bに直接隣接するパッド12の長さの最大約25%まで、基部12Aに直接隣接するパッド12の長さの最大約25%までが支持体16によって支持されることがわかる。支持体16は、担体12の基部12Aおよび先端部12Bをそれぞれ支持するための長手方向に離れて配置された支持部17、18を備え、概ね長手方向に延びる薄いプラスチック材料のリブ19A、19B、19Cの形の軟質プラスチック材料のリンク19(全体)によって長手方向に一体化して連結される。
【0044】
支持体16およびハンドル11は、歯ブラシの製造に一般的に使用されるようなプラスチック材料(例えば、ポリプロピレン(「PP」)、ポリアミド(「PA」)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(「ABS」)など)で一体製造される。
【0045】
支持体16、すなわち支持体16のリンク19は、基部12Aと先端部12Bの間で長手方向に、担体12の背面110から剛毛方向Bとは反対方向に離れるようにアーチ状になっている。これによって、担体12の背面110と支持体16のリンク19との間に幅約4+/-1mmの空間111が残される。担体は、歯ブラシでの歯磨きの間、剛毛13上の圧力の影響を受けてその空間内へと変形することができる。図6には、太い矢印の方向に加えられた圧力の影響による担体12のこのような変形がより明確に示されている。担体12の支持される部分12A、12Bの長手方向間の側面12C、12Dは、図3の断面図により明確に示されるように、担体によって支持されない状態にある。このような支持の欠如によって、図7に示されるように、太い矢印で示される位置で圧力の影響を受けて担体12が変形することが可能になる。この変形は、図6に示される変形と同時に起こってもよく、それによって剛毛13を歯の曲面に適合させるように剛毛面14が三次元的に変形できるようになる。
【0046】
支持体16、具体的にはリンク19は、可撓性であり、支持部18が図6の紙面上にある弧に追従できるように、長手方向の弾性曲げ変形、すなわち幅方向W--Wに平行な曲げ軸まわりに曲がることが可能である。そうした変形において、フレーム16は、よりきつく湾曲したアーチ状に曲がることによって担体12を圧縮することができるか、または平らになってそれほどきつくないアーチ状になることにより担体12を伸ばすことができる。図6には、太い破線矢印で示したようなヘッドの先端部18に作用する下方向の圧力により、支持体16が幅方向W--Wに平行な曲げ軸まわりにいかにしてハンドル11により近い支持体16の部分に対して曲げられ、それによって先端部が細い破線矢印で示される方向に下方に動くことになるかも示されている。反対方向の圧力によって逆の曲げ変形が引き起こされる。図8には、担体12のねじれ変形と同時に起こる、長手方向L--Lに概ね整列したねじれ軸まわりのリンク19の弾性ねじれ変形が示されている。
【0047】
担体12は、支持体16のプラスチック材料と支持体16の熱可塑性材料との間の既知のタイプの結合によって、部分17、18に結合される。しかし、支持体16の外面で幅がより広くなっている係合穴112を備えた支持部17、18も示されており、パッド12の材料がこれらの係合穴112に貫通することによりパッド12の材料が支持体16に係合するように外面において「きのこ形のヘッド」を形成する。支持部17、18はまた、キャビティ113を画成し、キャビティ内にはパッド16が位置する。キャビティ113の側部は、パッド16のエラストマー材料とプラスチック材料の間の結合のための領域をもたらす。支持部17、18は、パッド16と支持部17、18との間における係合および/または結合を強めるように、追加のまたは代替の構造上の特徴(図示せず)を備えることができる。
【0048】
図9、10、11を参照すると、歯ブラシヘッド20の図1、2、3に類似した図が示されており、図10には線A--Aに沿った縦断面が示されている。対応する部分にはそれに対応した番号が付けられている。しかし、この歯ブラシにおいて、可撓性剛毛担体21は、複数のプラスチック材料のセグメント21A、21B、21C、21Dを備える。担体21は、ヘッド20を横切っるように位置合わせされた可撓性リンク22および長手方向に位置合わせされたリンク23によってその長手方向に沿って、および長手方向を横切る幅方向に分けられる。それらのリンクは、セグメント21A、21B、21C、21Dの間にエラストマー材料の充填材を備え、それによって担体が歯ブラシでの歯磨きの力を受けると、その担体の縦断面および幅方向断面の両方が歪むように変形できるように担体が可撓性になる。セグメント21A、21Dおよび21B、21Cの対は、長手方向に配置され、セグメント21A、21Bおよび21C、21Dの対は、幅方向に配置される。これらの図面には長手方向に配置された2つのセグメントしか示されていないが、それらは3つ以上であってよい。これらの図面には幅方向に配置された2つのセグメントしか示されていないが、それらは3つ以上あってよい。可撓性リンク22は、それぞれ隣接のセグメント21A、21B、21C、21Dと一体になって連結している、エラストマー材料に埋め込まれたプラスチック材料の細い可撓性リンクを有していてもよい。歯ブラシヘッドにおけるそうしたリンクは、別の方法で知られている。剛毛の束24(明確にするためにセグメント21A内にしか図示されていない)は、常法により取り付けられる。支持体16は、図1〜8のリンク19と同様に可撓性であり、図1〜8のリンク19と同様に曲がり、かつねじれることにより担体20の変形を可能にすることができるリンク19を備える。図11には、担体21の幅方向断面の変形および可撓性リンク19のねじれが示されている。
【0049】
図12、13を参照すると、図1、2と同様の図に代替の歯ブラシヘッド60の形態が示されている。図12において、剛毛担体64は、明確にするために完全には示されておらず、その縁線だけが破線で示されている。図12は、剛毛面の方を見下ろした平面図を示し、図13は、図12に見られる幅方向W-Wを見た図12の長手方向線L--Lまわりの縦断面図を示す。図12、13には、歯ブラシヘッド60、およびそれに直接隣接する握りハンドル61の一部が示されている。ヘッド60およびハンドル61は、ヘッド-ハンドル長手方向L--Lに沿って配置される。ヘッド60は、この長手方向に沿って細長くなっており、ハンドル61から長手方向に離れた先端部62、およびハンドル61に最も近い長手方向反対側の基端部63を有する。
【0050】
熱可塑性エラストマー材料のパッド64は、「剛毛面」である面65と、長手方向L--Lを横切る方向、すなわち「厚さ方向」に剛毛面65から離れた反対面66、すなわち「背面」とを有するパッドを備える。剛毛面65と背面66の間には端面(図示せず)がある。面65は、ヘッド60の長手方向L--Lに概ね平行な平面内にある。図13に見られる剛毛67は、剛毛面65から長手方向L--Lに垂直な剛毛方向に延びる。
【0051】
ヘッド60は、ポリプロピレンなどのプラスチック材料のハンドル61と一体化して製造されたフレーム68を備える。図12の平面図に見られるように、フレームは、長手方向L--Lの幅方向両側に対称的に位置する2本の細い弾性可撓性リンク69、610とともに概ね「V」字形をなしており、その「V」字はヘッドの先端部の方を指している。フレーム68は、図1、2に示されるものと同様の構造の、先端部62に隣接する支持位置611、および基端部63に隣接する支持位置612においてパッド64を支持している。
【0052】
リンク69、610のそれぞれの、支持位置611、612の間に長手方向位置する部分613は、パッド64の背面66から、長手方向L--Lに垂直な方向であって剛毛方向と反対方向に離れるようにアーチ状になっており、背面66とフレーム68の部分611との間に空間614が残される。図12、13において、先端部62および基端部63に直接隣接するパッド64の長さの約25%が、フレーム68によって支持されることがわかる。図13に見られるように、それらの支持される部分の間、すなわち部分613付近では、パッド64は支持されない。
【0053】
リンク69、610は、弾性的に可撓性であり、したがって歯ブラシによる歯磨きの力を受けるとフレーム68が歪むことができ、例えば支持部69が、例えば図13において矢印で示されるように図13の紙面上にある弧を描いて動き、かつ/または長手方向L--Lに平行なねじれ軸まわりにねじれることができる。図14、15は、図12、13のヘッド60の横断面図であり、歯ブラシによる歯磨きで発生する力を受けたパッド64の弾性可撓性変形を示している。図15には、部分614が長手方向L--Lに概ね平行なねじれ軸まわりにねじれるときの2本のリンク69、610の弾性可撓性変形が示されている。
【0054】
支持位置611、612は、エラストマー材料のパッド64に埋め込まれた、それぞれ部分615、616を備えているので、パッド64とフレーム68の結合が強められており、部分615は、エラストマーが貫通する開口617を有している。
【0055】
図13を参照すると、TPEパッド64内における剛毛の束67の代替固定方法が示されている。円筒形管状リング30は、例えばハンドル61および支持体68と同じ材料であるプラスチック材料製であり、一方の端部はそれらの円筒軸が面65に垂直になる状態でパッド64に埋め込まれ、他方の端部はその面から突き出している。これらのリング30は剛毛の束67を囲繞しており、剛毛の束67はそのリングを貫通しており、また剛毛の束67は、溶融して拡張部(enlargement)31を形成して、パッド64のエラストマー材料内に固定された端部を有する。この構造によって、剛毛の束67が剛毛方向に沿って往復運動することが可能になり、リング30内を摺動する。剛毛67のそうした固定方法は、2004年5月7日に出願された出願人の係属中の欧州特許出願EP04010962.1に開示されている。このようなリング30をそうしたパッド64に埋め込ませる方法は、WO-A-04080238に開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の歯ブラシヘッドの平面図である。
【図2】図1の歯ブラシヘッドの縦断面図である。
【図3】図1の歯ブラシヘッドの横断面図である。
【図4】図1、2、3のヘッドにおいて使用される支持体の図である。
【図5】図1、2、3のヘッドにおいて使用される支持体の図である。
【図6】図1〜5のヘッドの変形を示す図である。
【図7】図1〜5のヘッドの変形を示す図である。
【図8】図1〜5のヘッドの変形を示す図である。
【図9】本発明の歯ブラシヘッドの代替構造の図である。
【図10】本発明の歯ブラシヘッドの代替構造の図である。
【図11】本発明の歯ブラシヘッドの代替構造の図である。
【図12】本発明の歯ブラシヘッドの他の代替構造の図である。
【図13】本発明の歯ブラシヘッドの他の代替構造の図であり、さらに歯ブラシの剛毛を歯ブラシヘッドに固定する代替方法も示す図である。
【図14】図12、13のヘッドの可撓性を示す図である。
【図15】図12、13のヘッドの可撓性を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性剛毛担体と、前記担体を支持する支持体とを備えてなり、前記可撓性剛毛担体には剛毛が取り付けられており、かつ前記可撓性剛毛担体が、歯ブラシ握りハンドルに連結された場合にそのハンドルに最も近くなる基部と、長手方向反対側の先端部とを有するものである、ヘッド-ハンドル長さ方向およびその長手方向に垂直な幅方向を画定するように歯ブラシ握りハンドルに連結された、または連結可能な歯ブラシヘッドであって、
前記支持体が前記担体を前記基部と前記先端部とで支持し、それによって前記担体が前記基部と前記先端部との間の領域において長手方向に支持されていない状態にあり、前記担体が、歯ブラシによる歯磨きの力を受けると、その長手方向断面および幅方向断面の双方が歪むように変形可能なように可撓性であることを特徴とする、前記歯ブラシヘッド。
【請求項2】
前記支持体が、前記基部と前記先端部の間において長手方向に、前記担体の背面から長手方向に垂直な方向に離れるように、湾曲した形状または角アーチ形状にアーチ状になっていることを特徴とする、請求項1に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項3】
前記担体の前記支持されている部分間の長手方向の前記担体の側面が、前記支持体によって支持されていないことを特徴とする、請求項1または2に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項4】
前記支持体が、歯ブラシによる歯磨きで発生する力を受けると前記担体の前記先端部が前記幅方向に垂直な平面内にある弧に追従するように弾性的に動くことができるように、弾性曲げ変形が可能であることを特徴とする、請求項1、2または3のいずれか一項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項5】
歯ブラシによる歯磨きで発生する力を受けると、前記支持体が、概ね長手方向のねじれ軸まわりに弾性ねじれ変形することができることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項6】
前記担体の前記基部および前記先端部をそれぞれ支持するための長手方向に離隔された支持部であって、1本または複数の軟質プラスチック材料のリンクによって長手方向に一体となって連結されている支持部を備える可撓性支持体を特徴とする、請求項4または5に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項7】
概ね長手方向に延びるプラスチック材料のリブの形のリンクを特徴とする、請求項6に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項8】
ヘッドの長手方向中心軸の幅方向両側に配置された複数のリンクを特徴とする、請求項7に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項9】
前記ハンドルから前記ヘッドに向かう方向に集束している2本のリンクを特徴とする、請求項8に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項10】
前記可撓性剛毛担体が、弾性材料のパッドを備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項11】
前記弾性材料が、エラストマー材料であることを特徴とする、請求項10に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項12】
束になった剛毛がエラストマーパッド内に固定され、その剛毛の束の端部が溶融して濃厚な塊を形成しかつ前記エラストマー剛毛担体に埋め込まれており、さらに前記剛毛の束が前記エラストマーパッドに埋め込まれたプラスチック材料のリングを貫通していることを特徴とする、請求項11に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項13】
前記リングがそのリングを貫通する剛毛束を囲繞する開口管の形をしており、前記開口管が前記エラストマー材料内に固定されており、かつ前記剛毛方向に沿った前記剛毛束の往復運動を可能にすることを特徴とする、請求項12に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項14】
前記弾性材料が粘弾性材料であることを特徴とする、請求項10に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項15】
前記粘弾性材料がポリウレタンゲルであることを特徴とする、請求項14に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項16】
剛毛方向に突き出ている剛毛を有し、歯ブラシ握りハンドルに連結されたまたは連結可能である歯ブラシヘッドであって、前記剛毛のそれぞれが前記ヘッドに近接する端部および前記ヘッドから離れた端部を有し、前記ヘッドはゲル材料の塊またはポリウレタン材料、好ましくはポリウレタンゲル材料の塊を内蔵しており、前記ヘッドに近接するその端部付近の剛毛の少なくとも一部が前記ゲル材料の塊内に埋め込まれており、前記ヘッドは前記塊を支持する硬質プラスチック材料のフレームを備えており、前記塊が、剛毛面を有するパッドの形をしており、前記フレームによって先端部に隣接する支持位置および基端部に隣接する支持位置において支持されているが、これらの2つの長手方向で離隔された支持位置の間においては長手方向に支持されていないことを特徴とする、前記歯ブラシヘッド。
【請求項17】
前記剛毛担体が複数のプラスチック材料のセグメントを備え、前記担体を可撓性にするように前記複数のセグメントがフレキシブルに連結されており、それによって前記担体が歯ブラシによる歯磨きの力を受けると、前記担体の長手方向断面および幅方向断面の双方が歪むように前記担体が変形可能であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項18】
前記担体が、長手方向に順次配置されているセグメントを備えることを特徴とする、請求項17に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項19】
前記担体が、長手方向に順次配置され、かつ幅方向に順次配置されているセグメントを備えることを特徴とする、請求項17または18に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか一項に記載のヘッドを特徴とする歯ブラシであって、使用中に前記歯ブラシを持つことができるハンドルに前記ヘッドが連結されている、前記歯ブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2007−527757(P2007−527757A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502283(P2007−502283)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【国際出願番号】PCT/EP2005/002471
【国際公開番号】WO2005/084486
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(501390806)グラクソスミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト (20)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline Consumer Healthcare GmbH & Co. KG
【Fターム(参考)】