説明

歯根管の根尖孔を封鎖するための充填器具

本発明は、充填材によって歯根管の根尖孔を封鎖するための充填器具(1)に関する。充填器具(1)は、キャリアー(5)を有し、充填材が摺動式に移動可能な方法で配置され、かつ、アプリケータ(6)を有し、それによって充填材を含む充填プラグ(4)を根尖孔に塗布する。アプリケータ(6)は、押圧機構(8)を備えたハウジング(7)を有し、押圧機構(8)はキャリアー(5)と係合するように配置され、キャリアー(5)から根尖孔内に充填材を押し込む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
歯根管治療では、根尖骨溶解又は急性歯根尖周囲骨炎等の治療後の歯内合併症の危険性を封鎖することにより可能な限り減少するような方法で、根管の無菌形成器具と、最終的に根管の根尖孔を封鎖することが必要となる。根尖孔を封鎖する過程では細菌及び/又は毒素が侵入する危険性がある。
【0002】
従来は、象牙質粒子によって根尖孔は封鎖されている。これにより、その後のシール材(「シーラー」ともいう)及びガッタパーチャ等の充填材による充填において根管の過剰充填を防止する。しかし、象牙質粒子で封鎖するとき、象牙質粒子間に存在する細菌の危険性があり、新たな感染を引き起こす可能性がある。
【0003】
「シンプリフィル」という商品名で市販されている充填システムは、根尖孔を封鎖するためにガッタパーチャを使用する。そのために、長手方向に移動可能であり、封鎖の補助具を構成するキャリアー上にガッタパーチャ材料を螺着する。この充填システムの欠点は、ガッタパーチャ材料を根尖孔に配置し又は塗布した後に、ガッタパーチャ材料からキャリアーをねじって外さなければならないことである。その過程において、不利益なことに、キャリアーをねじって外す間にガッタパーチャ材料が移動し、根尖孔の確実な封鎖を危うくして、細菌の進入を確実に防止することができないリスクがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、充填材を根尖孔に確実に塗布し、公知の充填システムの欠点を克服する充填器具を提供することである。また、本発明の課題は、多機能に使用することができる封鎖用アプリケータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、独立請求項1の主題によって解決される。本発明の有利な発展形態は、従属請求項によりもたらされる。
【0006】
本発明によれば、充填器具が充填材によって歯根管の根尖孔を封鎖するために提供される。そのために、充填器具は、充填材が摺動式に移動可能に配置されたキャリアーを有する。また、充填器具は、充填プラグとしての充填材を根尖孔に塗布するためのアプリケータを有し、アプリケータは押圧機構を備えたハウジングを有し、該押圧機構は、キャリアーと係合するように配置され、キャリアーから根尖孔内に充填材を押し込む。
【0007】
このような充填器具は、押圧機構の摺動させて置き換える能力に基づいて、充填プラグをキャリアーから根尖孔に押し込むため、キャリアーとガッタパーチャプラグとを螺合接続する必要がないという点で有利である。そのため、充填物からキャリアーを取り外す過程において充填物にトルクがかかったり、根尖孔を封鎖する信頼性を危うくする充填物を緩めたり、捻ったりするといった危険性がなくなる。押圧機構を用いることで、根尖孔を封鎖した直後に、荷重を与えたり、弛緩させて封鎖することなく、アプリケータからキャリアーの充填材の方向に突出するラムを有利な方法で引き戻すことができる。
【0008】
例えばキャリアー及び充填材又は充填プラグ(以下、「充填プラグ」という)を歯根の所定の深さまで確実かつ確認可能な方法で到達させるために、アプリケータには、例えば、可変停止機能、較正機能及び/又目盛配列及び測定機能を有するように多くの機能を設けることができる。それにより、例えば、根管の深さを測定することができ、及び/又は根管内において充填プラグの位置決定を行うことができる。
【0009】
充填材は、作業温度で、好ましくは室温又は体温で固体である予め成形された充填プラグであることが特に好ましい。加熱によって、充填プラグの材料、例えばガッタパーチャの粘度及び/又は硬度が変化する充填プラグを加熱せずに、充填プラグは本発明に係る充填器具によって、用意が整った根管に直接挿入される。そのため、充填器具は熱源が有していない。そこで、例えば準備処置の結果として事前に特定された根管の深さ又は特定の形状といった根管の寸法にマッチする充填プラグを有利に使用することができる。根管、特に根管の尖部に導入される充填プラグは、好ましくは加熱されていないか、又は充填器具の供給時に生じる摩擦等によって僅かに加熱されているだけであるため、その形状は処置中に変化することはない。その結果、根管及び/又は尖部の確実な充填を達成することができる。供給前又は供給中に加熱され、根管に導入する際に形状が変化してしまう充填物ではこの種の確実な充填を行うことはできない。
【0010】
充填プラグを有するキャリアーを迅速に取替えるために、本発明の好ましい実施形態では円錐部による押込接続が適している。このため、キャリアーは、近位端にノズルを有し、遠位端に、アプリケータの近位端に押し込んで装着することができる円錐状の接続突出部を有する。また、原理的には、アプリケータの近位端とキャリアーの遠位端との間の位置に、ねじ込み又はバヨネット接続を設けることができる。バヨネット接続は、少ない操作で、キャリアーの接続突出部で円錐部による単なる接着接続よりも確実である、取り外し可能な接続が得られるという点で有利である。キャリアーの近位端にあるノズルは、特定の充填プラグのサイズ及び形状に好ましくはマッチし、ノズルの開口幅は特に充填プラグの外部寸法に対応している。
【0011】
好ましくは、充填プラグはキャリアー内に配置する。これは、確実かつ無菌の方法で充填プラグをキャリアーと一緒に保管することができるという点で有利であるという一方で、またもう一方では、アプリケータの押圧機構を用いてキャリアーを根管内に案内した後に、根尖孔を封鎖するためにノズルから充填プラグを案内された方法で押し出すことができるという点で有利である。
【0012】
充填プラグ材はガッタパーチャを含むことが好ましい。この場合、象牙質粒子からなる充填プラグ材とは対照的に、確実に細菌による汚染を防ぐことができる。予め成形された固体材料の代わりに、塗布装置を用いて粒状又は糊状の材料も塗布することができる。この材料は、次いで尖部におけるその後の反応において硬化又は重合することができる。非常に粘着性の高い糊状材料は、それ自身順応するが、根尖部から流出することはないという点で有利である。充填プラグ材は、根管内における充填プラグの正確な位置を決定することができるように、例えばエックス線造影剤等の通常の添加物を含むことができる。ガッタパーチャ材料の充填プラグは、特に近位端にポイントを有することができる。充填プラグの長さlは、根管のサイズ及び/又は根尖孔のサイズに依存し、好ましくは0.1〜10mmの範囲であり、より好ましくは1〜5mmの範囲である。充填プラグは円柱形であることが好ましい。これは、特に約10mmの長い長さを有する充填プラグに当てはまる。
【0013】
あるいは、充填プラグは、必要に応じて4〜10%の傾斜を有する円錐状プラグを含むことができる。このような円錐状の傾斜は根管の形状を反映し、通常、根尖孔に向かって円錐状に先細になっている。根尖孔を封鎖するために特にガッタパーチャポイントを使用するためには、ISO規格の断面を使用することが好ましい。充填プラグのさらに好ましい形状は段差状の形状である。この場合、その段差はキャリアーの近位端にあるノズルの内径にマッチし、キャリアーの外側の充填プラグポイントは、ノズルの外径と直径が一致する肩部を有することができる。これは、ガッタパーチャポイントからキャリアーのノズルへ最適かつ連続的な移行ができるため、根管を傷つけることなく根管を通って根尖孔にノズルを案内することができるという点で有利である。
【0014】
以下の特徴は、主にアプリケータと、その各種機能と、アプリケータの配置の長所及び利点に関する。
【0015】
本発明の第1の実施形態では、アプリケータは細長い管状のハウジングを有する。管状ハウジング内では、外部から作動可能で、細長い管状のハウジングの対称軸に沿って長手方向に移動できるラムが案内される。押圧機構のラムに加えて、復元部材をハウジング内に配置することができる。この復元部材は、ガッタパーチャプラグを根管の根尖孔に押し込み、押圧した後に、ラムが弾性により自動的に引き戻されることを確実にする。ラムはそのなかで、摺動式移動可能コアと、摺動式移動可能コアの近位端に、ワイヤ、好ましくはニッケルチタン合金製のワイヤ又はプラスチックステムを含む延長部とを有することができる。延長部の断面は充填プラグの断面にマッチしている。
【0016】
本発明の別の好ましい実施形態では、押圧機構の復元部材はコイルばねを含む。コイルばねは、アプリケータのハウジングの管状領域内に設けられ、その近位端においてハウジング内のくびれ段部に接している。コイルばねの遠位端は、押圧機構の摺動式移動可能コア又はロッドを押す。
【0017】
本発明の別の実施形態では、復元部材はベローズを含む。ベローズは、ハウジングの遠位端に配置され、ハウジング内で、ハウジング内の摺動式移動可能コア又はロッドが接して配置される受圧板で終端している。また、ロッドの代わりにワイヤ状又はプラスチックステム状のコア、その断面は充填プラグの断面にマッチするコアが受圧板に予め固定されることもこの場合可能である。
【0018】
受圧板を押圧した結果、ベローズが収縮し、と同時に、ハウジング内部では、ロッド、ワイヤ状又はプラスチックステム状である摺動式移動可能部材がアプリケータの近位端の方向に移動する。受圧板への荷重を取り除くと、ベローズのばねが戻り、と同時に、ベローズは、ハウジング内部でそれに固定された摺動式移動可能部材をアプリケータの遠位端の方向に引き寄せる。ベローズは使い捨てに特に適しており、アプリケータのハウジングはキャリアーに全体的に連なり、キャリアーは、その近位端で充填プラグを収容することができるノズルに繋がっている。
【0019】
本発明のこの実施形態のさらなる利点は、管状ハウジングを、ワイヤ状又はプラスチックステム状である摺動式移動可能コア又はラムをその内部に配置する柔軟なホース状の材料で形成できることである。
【0020】
アプリケータの押圧機構が外部測定表示部と動作的に接続されることが好ましく、測定表示部を用いて根管の深さ測定し及び/又は充填プラグの位置決定を行うことができる。
そのような測定表示部は、アプリケータを複数回使用する場合に好適である。
【0021】
アプリケータの別の好ましい構成では、アプリケータは、近位端に向かって湾曲したラム案内手段を有する。湾曲部は、歯根管にラム案内手段の挿入を容易にする。これは、特に、湾曲部によって、アプリケータを口腔に向って保持できると共に、湾曲部を用いてラム案内手段を歯根管内に案内することができるためである。
【0022】
別の好ましい形態では、ラム案内手段を可撓性材料で作製する。それにより、充填されるべき特定の根管に湾曲部を柔軟にマッチさせることができる。特に好ましい方法では、可撓性材料で作製したラム案内手段は、近位端に向かって湾曲する。この湾曲部によりラム案内手段を根管に容易に導入することができる。また、ラム案内手段の材料が可撓性を有するため、ラム案内手段を根管内に有利に案内することができるようになる。 充填物又は充填ピンを根管にそれを通して導入する前に、ラム案内手段を根管内に所望の深さに案内することによって、所望の深さで及び/又は所望の位置に充填物又は充填ピンを根管内に確実に挿入することができる。
【0023】
本発明の別の好ましい実施形態では、アプリケータは可変停止部材を有し、可変停止部材を用いて、根管に挿入する充填プラグの深さを可変に予め設定することができる。アプリケータがこの機能を有することにより、根尖孔の領域において過剰な圧力、損傷及び根管内への過度の挿入を防止することが可能になる。さらに、根尖孔に過度に押し込まれたされた充填プラグによって持続的な不快な圧覚が引き起こされることを防止し及び/又は根尖領域における合併症が誘導されることを防止することができる。
【0024】
本発明の別の好ましい実施形態では、アプリケータは、外部から見ることができる目盛配列を有し、押圧機構に動作的に接続され、根管内に挿入した充填プラグの現在の深さを示す。目盛配列は、高い精度で正確に充填プラグを充填するために、0.25mmの細かい区分を有することができる。
【0025】
結論として、本発明の充填器具は、使用するのに信頼性が高く簡単であり、同様に時間が節約されることで注目される。本発明は、歯根管の根尖孔を非常にうまく充填し、封鎖することを確実にする。
【0026】
以下、添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る充填器具1のアプリケータ6の断面を概略図で示す。
【0028】
アプリケータ6は細長い管状ハウジング7を有し、ハウジング7内には押圧機構8が設けられている。押圧機構8は、摺動式移動可能コア25が取り付けられているスライダー24を用いて遠位端から作動される。摺動式移動可能コア25は、ハウジング7の上部領域内を移動することができ、ハウジング7の外部に、異なる距離の移動を可能とするように調節可能な停止部材22を有する。押圧機構8は、ロッド状のコア25の基部にコイルばね18のかたちで弾性を有する復元部材17を有する。
【0029】
ハウジング7内では、コイルばね18は、アプリケータ6の近位端に設けられたハウジング突出部29に当接し、摺動式移動可能コア25の近位端まで延びている。コイルばね18の中心には、ワイヤ状の延長部30が設けられており、延長部30は、摺動式移動可能コア25の近位端31に固定され、アプリケータ6の近位端15から突出している。本発明の本実施形態では、延長部を有する摺動式移動可能コアは、ラム16を形成している。
【0030】
スライダー24を作動させると、ラム16の近位端26が充填プラグを、根管に沿って根尖孔内に塞ぐことを目的に押し込むまで、コイルばね18に圧力が加わる。ハウジング7の近位端32は、ホース状の接続部品27によってハウジング7の近位端32に形成された円錐部10を有する。キャリアーは、ホース状の接続部品27上に押込装着することができる。
【0031】
図2は、図1に示す充填器具1のキャリアー5の断面を概略図で示す。キャリアー5は、遠位端13に、図1に示すアプリケータ6の円錐部10とマッチする円錐部10を有する。接続突出部14及び押込接続部9を有するキャリアー5は、図1に示すアプリケータ6の近位端15に押し込むことができる。
円錐部10の後ろで、押込接続突出部14がラム案内手段21に連なっている。ラム案内手段21は、アプリケータ6のラム16(図1に示す)をノズル12の領域内の充填プラグ材の方向に案内する。
【0032】
本発明のこの実施形態において、充填プラグ4は、キャリアー5の内側に配置される。キャリアー5の近位端11で、充填プラグ4の輪郭はキャリアー5のノズル12の開口幅wにマッチしている。キャリアー5の遠位端13をアプリケータ6の近位端15に押込接続した後、ガッタパーチャ材料からなる充填プラグ4をノズル12から根管の根尖孔に向けて押し出す。
【0033】
その間、アプリケータ6内のコイルばね18(図1に示す)には圧力が加わっており、根管の根尖孔の閉塞が完了した後、アプリケータ6内のコイルばね18が復元部材17として作動し、押圧機構8をその開始位置に押し戻す。いったん充填プラグ4が根尖孔に配置されたならば、押圧機構8の戻りによって充填物4が緩んだり、位置ずれしない。そのため、充填器具1を用いて根管の根尖孔内に閉塞プラグを首尾よく充填することができる。
【0034】
図3は、本発明の第2の実施形態に係るアプリケータ6及びキャリアー5を有する充填器具の側面斜視を概略図で示す。先の図1、2と同一の機能を有する構成要素は、同じ符号で示し、説明は省略する。一実施形態であるこの例の特徴は、キャリアー5のラム案内手段21がアプリケータ6の近位端で湾曲していることである。これにより、アプリケータ6を口腔内で比較的水平に維持しながら、しかもキャリアー5を歯根管内に挿入することができる。破線はラムの摺動式移動可能コアの延長部30を示し、延長部30は押圧機構8と動作的に接続されている。
【0035】
押圧機構8は、手動で作動させることができるスライダー24を有する。本発明の本実施形態では、スライダー24は矢印Aの方向にハウジング7上を摺動し、ハウジング7の内部でラム16を移動する。ハウジングの内部の弾性復元部材(この図に示さず)によって、スライダー24及びラム16は図3に示す定位置に戻ることができる。
【0036】
このアプリケータ6はまた、可変停止部材22が設けられている。これは、取付ネジ28の支援を受けて、ラム16を根管内の所定の挿入深さに固定するために、所望の位置に固定又は移動させることができる
【0037】
図4は、図3に示す充填器具2のアプリケータ6及びキャリアー5の上面斜視を概略図で示す。図4において、スライダーが停止部材22まで押し出され、ラム16が同じ長さlだけラム案内手段21の外に押し出された場合、可変停止部材22の動作モードを見ることができる。また、アプリケータ6には、測定表示部20を有する目盛配列23が設けられており、目盛配列23を用いて、根管に挿入したラム16の深さに対応する長さlを正確に測定し、調整することができる。
【0038】
図5は、本発明の第3の実施形態に従い、1回使用のための使い捨て充填器具3の断面を概略図で示す。本発明のこの実施形態において、ハウジング7は、ハウジング7の近位端に充填プラグ4のキャリアー5を同時に形成する。ラム16は、管状ハウジング7内を案内されると共に、摺動式移動可能コア25を形成する。管状ハウジング7はまた、例えば予め成形された湾曲部を有する柔軟なホースであってもよく、その中において、柔軟なワイヤによってラム16が形成され、あるいはプラスチックステムを設けて柔軟なラム16が形成される。
【0039】
ハウジング7の近位端32は同時に充填器具3のノズル12であり、ノズルの開口幅wはガッタパーチャ充填プラグ4の形状にマッチしている。本発明のこの実施形態において、充填プラグ4は二重円錐体の形状であり、近位端でポイントを形成し、遠位端はノズル12の開口幅wにマッチしている。アプリケータ6の遠位端33はスライダー24を有し、スライダー24はベローズ19を経由してハウジング7に接続されている。ベローズ19は同時に弾性復元部材17を形成しているため、充填プラグ4を根管の根尖孔に押し込んだ後に、ラム16をここに示す開始位置に戻すことができる。
【0040】
図6は、図5に示す使い捨て充填器具3のノズル12の断面を概略図で示す。図6において、根管を通って歯の根尖孔に充填物4を案内し、ガッタパーチャ充填プラグ4によって根尖孔を閉塞するために、キャリアー5の近位端11及びアプリケータ6の近位端15を同時に形成するノズル12内に充填プラグ4が案内されている。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る充填器具のアプリケータの断面を概略図で示す。
【図2】図1に示す充填器具のキャリアーの断面を概略図で示す。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る充填器具のアプリケータの側面斜視を概略図で示す。
【図4】図3に示す充填器具のアプリケータの平面斜視を概略図で示す。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る使い捨て充填器具の断面を概略図で示す。
【図6】図5に示す使い捨て充填器具のノズルの断面を概略図で示す。
【符号の説明】
【0042】
1 充填器具(第1の実施形態)
2 充填器具(第2の実施形態)
3 使い捨て充填器具(第3の実施形態)
4 充填プラグ
5 キャリアー
6 アプリケータ
7 ハウジング
8 押圧機構
9 押込接続部
10 円錐部
11 キャリアーの近位端
12 キャリアーのノズル
13 キャリアーの遠位端
14 押込接続突出部
15 アプリケータの近位端
16 ラム
17 復元部材
18 コイルばね
19 ベローズ
20 測定表示部
21 ラム案内手段
22 可変停止部材
23 目盛配列
24 スライダー
25 摺動式移動可能コア
26 ラムの近位端
27 ホース状の末端部品
28 取付ネジ
29 ハウジング突起
30 延長部
31 コアの近位端
32 ハウジングの近位端
33 アプリケータの遠位端
l 長さ
w 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填材によって歯根管の根尖孔を封鎖するための充填器具。ただし、該充填器具(1)は前記充填材を装填したキャリアー(5)と、前記充填材を根尖孔に塗布するアプリケータ(6)とを有し、該アプリケータ(6)は、前記キャリアー(5)と係合するように配置され、前記キャリアー(5)から根尖孔内に前記充填材を押し込む押圧機構(8)を備えたハウジング(7)を有する。
【請求項2】
前記キャリアー(5)と前記アプリケータ(6)との間に押込、螺合及び/又は接着接続部を有する、請求項1に記載の充填器具。
【請求項3】
前記押込接続部(9)が円錐部(10)を有する、請求項2に記載の充填器具。
【請求項4】
前記キャリアー(5)が、ノズル(5)を近位端(11)に有し、前記アプリケータ(6)の近位端(15)に押込装着又は螺合装着することができる接続突出部(14)を遠位端(13)に有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項5】
前記ノズル(12)の開口幅(w)が、成形される前記充填プラグ(4)の外部寸法にマッチしている、請求項4に記載の充填器具。
【請求項6】
前記充填材(4)がキャリアー(5)内に配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項7】
前記充填材がガッタパーチャポイントを含むか、ガッタパーチャポイントのみからなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項8】
前記充填材が粒状又は糊状である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項9】
前記充填材が予め成形された充填プラグ(4)を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項10】
前記充填プラグ(4)が0.1〜10mm、好ましくは1〜5mmの長さlを有する、請求項9に記載の充填器具。
【請求項11】
前記充填プラグ(4)が円柱形状を有する、請求項9又は10に記載の充填器具。
【請求項12】
前記充填プラグ(4)が必要に応じて4%〜10%の傾斜を有する円錐状プラグを含む、請求項9又は10に記載の充填器具。
【請求項13】
前記充填プラグ(4)の断面がISO規格に対応している、請求項9又は10に記載の充填器具。
【請求項14】
前記充填プラグ(4)が段差状の外形を有する、請求項9又は10に記載の充填器具。
【請求項15】
前記アプリケータ(6)が伸長する管状のハウジング(7)を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項16】
前記押圧機構が、ラム(16)と復元部材(17)を有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項17】
前記押圧機構(8)がコイルばね(18)を有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項18】
前記アプリケータがベローズを有する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項19】
前記アプリケータ(6)の押圧機構(8)が測定表示部(20)と動作的に接続され、前記測定表示部を用いて根管の深さ測定及び/又は前記充填プラグ(4)の位置決定を行うことができる、請求項1〜18のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項20】
前記キャリアー(6)が、近位端(15)に向かって湾曲しているラム案内手段(21)を有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項21】
前記アプリケータ(6)が可変停止部材(22)を有し、該可変停止部材によって、根管に挿入する前記充填プラグ(4)の深さが可変に設定される、請求項1〜20のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項22】
前記アプリケータ(6)が、外部から確認することができ、前記押圧機構(8)に動作的に接続され、根管内に挿入した前記充填プラグ(4)の現在の深さを示す目盛配列(23)を有する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項23】
前記アプリケータ(6)の前記押圧機構(8)は、前記アプリケータ(6)内の摺動式移動可能コア(25)と動作的に接続され、前記充填プラグ(4)に作用するスライダー(24)を有する、請求項1〜22のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項24】
前記充填器具(3)が使い捨てである、請求項1〜23のいずれか1項に記載の充填器具。
【請求項25】
前記キャリアー(5)及び/又は前記アプリケータ(6)が使い捨てである、請求項1〜24のいずれか1項に記載の充填器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−515575(P2009−515575A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539365(P2008−539365)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【国際出願番号】PCT/EP2006/010920
【国際公開番号】WO2007/054370
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(504319862)コルテン/ホルデント ゲーエムベーハー ウント コー. カーゲー (4)
【氏名又は名称原語表記】COLTENE/WHALEDENT GMBH & CO. KG
【Fターム(参考)】