説明

歯科用エプロン

【課題】 歯科治療の患者への着脱が容易であり、患者に不快感を与えることのない歯科用エプロンの提供。
【解決手段】 歯科医患者の両肩部を保護する左右一対の肩保護部2aと患者の胸部を保護する胸保護部2bを有するエプロン本体2と、エプロン本体2の肩保護部2aの裏面に貼着した左右一対の離型紙付両面テープ3とを備え、両面テープ3の長尺方向の両端部に、粘着部4の両端から離型紙5の両端部を延在させた離型紙引き剥がし用延在部5aを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療時に患者に装着される歯科用エプロンに関する。
【背景技術】
【0002】
患者を仰向けに寝かせた状態で行われる歯科治療においては、患者の肩や胸を覆うエプロンが一般的に使用されている。この種エプロンは、防水性の使い捨てエプロンが通常である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平04−033609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記歯科用エプロンは、患者の肩部と胸部を覆う矩形サイズのもので、患者の首に巻き付ける首掛け部を有する。このようなエプロンは、歯科治療の前後に患者の首に巻き付け巻き戻す手作業を必要として、患者への着脱が面倒であり、患者に不快感を与えることがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の歯科用エプロンは、歯科医患者の両肩部を保護する左右一対の肩保護部および患者の胸部を保護する胸保護部を有するエプロン本体と、左右一対の肩保護部それぞれの裏面に貼着された左右一対の離型紙付両面テープとを備え、左右一対の各離型紙付両面テープの離型紙は、両面テープの端縁より食み出す離型紙引き剥がし用延在部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の医科用エプロンによれば、患者の首回りに巻き付け巻き戻すといった手作業が無くなるので、患者への着脱が簡便になり、患者に不快感を与えることが無くなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態を示す歯科用エプロンの背面図である。
【図2】図1の部分拡大断面図である。
【図3】他の実施の形態を示す両面テープの部分拡大図である。
【図4】他の実施の形態を示す両面テープの部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【実施例1】
【0009】
図1に示す歯科用エプロン1は、歯科医患者の両肩部を保護する左右一対の肩保護部2aおよび患者の胸部を保護する胸保護部2bを有するエプロン本体2と、エプロン本体2の肩保護部2aの裏面に貼着した左右一対の離型紙付両面テープ3とを備える。エプロン本体2は、左右一対の肩保護部2aの間に患者の首が入るサイズの半円形の切欠き6を有する。
【0010】
左右一対の各離型紙付両面テープ3の形状は、横長の長方形であるが、正方形や円形などであってもよい。両面テープ3は図2に示すように、エプロン本体2に接着した粘着部4と、粘着部4の表面に貼着した離型紙5を備える。長方形の両面テープ3の長尺方向の両端部は、粘着部4の両端から離型紙5の両端部を延在させた離型紙引き剥がし用延在部5aにしてある。この延在部5aは両面テープ3の両端部に限らず、片端部のみに設けてもよい。
【0011】
図1の歯科用エプロン1は、歯科治療の患者に次のように装着される。左右一対の両面テープ3の離型紙5を延在部5aを利用して剥がしておく。離型紙5の延在部5aは粘着部4から食み出した離型紙のみの開放端部であるので、この延在部5aを指で挟んで図2の鎖線で示すように粘着部4から引き離せば、離型紙5の引き剥がしが容易にして確実、短時間で行うことができる。次に、エプロン1を患者の前面側から患者の肩部の着衣上に被せ、両面テープ3の粘着部4を軽く押し付けて貼り付ければ、患者へのエプロン装着が終了する。このように、エプロン装着時に患者の首回りに巻き付けるといった手作業が不要となるので、患者への装着が簡便にして短時間で行え、かつ、患者に不快感を与えることが無い。
【実施例2】
【0012】
図3に示す両面テープ3は、離型紙5の延在部5aに引き剥がし目印7aを形成している。この引き剥がし目印7aは、延在部5aの表面に印刷などで形成した着色印で、離型紙5と異なる色を成す。歯科医や助手が両面テープ3から離型紙5を指で引き剥がすとき、目印7aを目視することで延在部5aが即座に分かり、離型紙引き剥がしが簡単、迅速に行える。
【実施例3】
【0013】
図4に示す両面テープ3は、離型紙5の延在部5aに引き剥がし目印7bを形成している。この引き剥がし目印7bは、延在部5aの片側部に形成した切り欠きで、延在部5aの幅を他の離型紙5の幅より小さくしている。このように延在部5aの形状を他の離型紙5の形状と相違させることで、延在部5aが目視で即座に分かり、離型紙引き剥がしが簡単、迅速に行える。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明は、歯科用エプロンを製造および販売する産業で利用される。
【符号の説明】
【0015】
1 歯科用エプロン
2 エプロン本体
2a 片保護部
2b 胸保護部
3 両面テープ
4 粘着部
5 離型紙
5a 延在部
7a 引き剥がし目印
7b 引き剥がし目印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科医患者の両肩部を保護する左右一対の肩保護部および前記患者の胸部を保護する胸保護部を有するエプロン本体と、前記左右一対の肩保護部それぞれの裏面に貼着された左右一対の離型紙付両面テープとを備え、
前記左右一対の各離型紙付両面テープの離型紙は、前記両面テープの端縁より食み出す離型紙引き剥がし用延在部を有することを特徴とする歯科用エプロン。
【請求項2】
前記離型紙の前記延在部に引き剥がし目印を設けたことを特徴とする請求項1記載の歯科用エプロン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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