説明

歯髄類似細胞(DPMSC)ならびにその単離および使用の方法

本発明は、歯髄類似細胞(DPMSC)の単離された集団、ならびに、これらの細胞を単離する方法および用いる方法を提供する。DPMSC集団は、CD10、CD29、CD13、CD44、CD49a、CD49d、CD59、CD73、CDw90、CD105、Oct−4のアイソフォームAおよびB、Nanog、Sox−2、SSEA−4に関して非常に均質である。上記集団は、約28〜30時間の平均倍加速度を有する。上記DPMSCは、外胚葉系統、内胚葉系統または中胚葉系統の細胞型のうち、1つ以上に分化する可能性を有する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯髄類似細胞(DPMSC)の単離された集団であって、前記集団中の前記細胞の少なくとも90%が、以下のマーカー、CD10、CD13、CD29、CD44、CD49a、CD49d、CD59、CD73、CD90、CD105、Oct−4のアイソフォームAおよびB、Nanog、Sox−2、SSEA−4のそれぞれを共発現する、集団。
【請求項2】
前記集団中の前記細胞の少なくとも95%が、以下のマーカー、CD10、CD13、CD29、CD44、CD49a、CD49d、CD59、CD73、CD90、CD105、Oct−4のアイソフォームAおよびB、Nanog、Sox−2、SSEA−4のそれぞれを共発現する、請求項1に記載の集団。
【請求項3】
前記細胞集団の約90〜99%が、以下のマーカー、CD10、CD13、CD29、CD44、CD49a、CD49d、CD59、CD73、CD90、CD105、Oct−4のアイソフォームAおよびB、Nanog、Sox−2、SSEA−4のそれぞれを発現する、請求項1に記載の細胞集団。
【請求項4】
前記集団中の前記細胞の0.25〜1%が、CD34およびCD45を共発現する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集団。
【請求項5】
前記集団の前記細胞が、以下のもの、Oct−4のアイソフォームAおよびB、Nanog、Sox−2、SSEA−4、c−Myc、Klf−4、Rex−1のそれぞれのmRNAを共発現する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集団。
【請求項6】
前記集団が、約28〜30時間の平均倍加速度を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集団。
【請求項7】
前記DPMSCが、外胚葉系統、内胚葉系統または中胚葉系統の細胞型のうち、1つ以上に分化する可能性を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集団。
【請求項8】
前記DPMSCが、外胚葉系統、内胚葉系統または中胚葉系統の細胞型のうち、少なくとも2つに分化する可能性を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集団。
【請求項9】
前記DPMSCが、外胚葉系統、内胚葉系統または中胚葉系統の細胞型のうち、3種類すべてに分化する可能性を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集団。
【請求項10】
前記DPMSCがヒトDPMSCである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集団。
【請求項11】
ヒト歯髄に由来する細胞の単離された集団であって、前記集団中の前記細胞の少なくとも90%が、以下のマーカー、CD10、CD29、CD13、CD44、CD49a、CD49d、CD59、CD73、CDw90、CD105、Oct−4、Nanog、Sox−2、SSEA−4のそれぞれを共発現し、前記集団中の前記細胞の0.25〜1%が、CD34およびCD45を共発現し、前記細胞が、正常な核型を有し、前記集団の前記細胞が、外胚葉系統、内胚葉系統または中胚葉系統のうち、少なくとも2つの細胞型に分化する可能性を有する、集団。
【請求項12】
前記細胞が、以下のもの、骨芽細胞、骨格筋細胞、平滑筋細胞、心筋細胞、グリア細胞、神経細胞のうち、任意の1つ以上に分化する可能性を有する、請求項1〜3または11のいずれか1項に記載の集団。
【請求項13】
前記DPMSCが、歯器官に由来する、請求項1〜3または11のいずれか1項に記載の集団。
【請求項14】
前記歯器官が、子供由来である、請求項12に記載の細胞集団。
【請求項15】
前記歯器官が、成人由来である、請求項12に記載の細胞集団。
【請求項16】
分化を誘導するように培養された細胞の単離された集団であって、開始時の集団が請求項1に記載のDPMSCであり、上記分化によって、上記DPMSCが、骨細胞、骨格筋細胞、平滑筋細胞、心筋細胞、グリア細胞、神経細胞、皮膚上皮細胞、肝臓上皮細胞、膵臓上皮細胞、膵臓内分泌細胞、膵島細胞、膵臓外分泌細胞、腸上皮細胞、腎上皮細胞、表皮に関連する構造、毛包、歯の周囲にある軟組織、象牙質(歯)、エナメル質(歯)、セメント質(歯)からなる群より選択される分化した細胞になる、細胞の単離された集団。
【請求項17】
前記集団中の前記細胞のゲノムが、あらかじめ選択しておいたDNA単離物の挿入によって、または、あらかじめ選択しておいたDNA単離物による前記細胞ゲノムのあるセグメントの置換によって、または、前記細胞ゲノムの少なくとも一部分の欠失もしくは不活性化によって改変されていない、請求項1〜3または11のいずれか1項に記載の集団。
【請求項18】
請求項1に記載のDPMSC集団を得る方法であって、血小板由来増殖因子、インスリン、セレン、上皮増殖因子(EGF)、インスリン様成長因子(IGF)、デキサメタゾン、リノール酸、アスコルビン酸からなる群より選択される成長因子を加えた培地で、歯髄源を培養し、請求項1に記載のDPMSC集団を得る工程を含む、方法。
【請求項19】
前記DPMSCがヒトDPMSCであり、前記歯髄源がヒト由来である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
粘着細胞および非粘着細胞が、免疫除去、物理的な除去または化学的な除去によって選別されることなく一緒に培養される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記方法が、CD3、CD14、CD19、CD38、CD66bおよびCD45のグリコホリンAを共発現する細胞出発源または単核細胞の細胞培養物を除去しない、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
細胞培養器に前記細胞を入れる工程をさらに含み、ここで、前記細胞培養器は、細胞外マトリックス(ECM)基質を含まない、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
血清を約0.5〜2.25%の割合で含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
インスリンが、約10〜約50μg/mlの濃度で、トランスフェリンが、0より多いが約10μg/ml未満の濃度で、セレンが、約0.1〜約5μg/mlの濃度で、リノール酸が、約0〜約1μg/mの濃度で、デキサメタゾンが、約0.005〜約0.15μMの濃度で、L−アスコルビン酸が、約10〜50mgF/Lの濃度で、血小板由来増殖因子が、約5〜約15ng/mlの濃度で、上皮増殖因子1が、約15ng/mlの濃度で、インスリン様成長因子が、1〜約15ng/mlの濃度で、線維芽細胞増殖因子−b1が、約15ng/mlの濃度で存在する、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
治療援助が必要な個体に治療援助を提供する方法であって、治療を支援するのに有効な量のDPMSCを前記個体に投与する工程を含む、方法。
【請求項26】
請求項18〜24のいずれか1項に記載の培養方法によって作り出される、DPMSC集団。

【公表番号】特表2011−525798(P2011−525798A)
【公表日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515396(P2011−515396)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【国際出願番号】PCT/EP2009/058015
【国際公開番号】WO2009/156495
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(510341248)ウニベルシタ デグリ ストゥディ ディ ウディネ (1)
【Fターム(参考)】