説明

段ボール束枚数異常検出方法及び装置

【課題】段ボール束の積み重ね枚数異常を精度良く検出することが可能な方法及び装置を提供する。
【解決手段】押圧された段ボール束Aの上面高さhに対応する距離aを測定して測定値を取得する。積み重ね枚数が規定枚数であるときに取得した測定値を用い、直近の測定値に近づくに連れて重み付けを大きくした加重平均値を算出して基準値とする。測定値が、基準値から所定の範囲内であるか否かを判定して、積み重ね枚数異常を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積み重ねられた段ボール束の枚数異常を検出する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
成形されて折り畳まれた段ボールを複数積み重ねた段ボール束を結束機により結束する工程では、段ボール束を構成する段ボールの枚数が規定枚数であるか否かを検査する必要がある。そのために、段ボール束の重量を、ロードセルなどの重量計測機により計測するという検査方法がある。しかし、結束機の前後工程に重量計測機を配置すると、ライン長が長くなるので、既存のラインに重量測定機を追加することは困難である。
【0003】
そこで、特許文献1には、レーザ距離計などの非接触センサからなる測長手段を結束機に設けて、押圧シリンダでプレスされた段ボール束の高さを測定し、測定値が基準値から所定の許容範囲内に存するか否かにより枚数異常を検出することが開示されている。
【0004】
ここで、段ボールは、一般に規格で厳密に厚さが規定されているものではなく、積み重ねによる重みによっても厚さが変化する。しかし、同一製造ロット内では、厚さのばらつきは所定範囲内に収まり、且つ積み上げた段ボールは順に取り出されるので、段ボール束の厚さは時系列的な傾向を有して変化する。そこで、判定対象となる直前に測定した枚数異常でない3束の平均高さを基準値としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−1816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、底部の一部同士が接着されたボトムロック式の段ボールを折り畳んで積み重ねると、接着部の存在により底部が膨らんだ状態となり、積み重ねが不安定となる。また、作業者等によって積み重ね方が相違する。そのため、同じ枚数の段ボールを積み重ねた段ボール束であっても、その測定箇所の高さが大きく変化する。そのため、直近の数束の平均測定値を基準値にすると、直近の時系列的な傾向に大きく影響されて枚数異常を精度良く検出することができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、段ボール束の積み重ね枚数異常を精度良く検出することが可能な方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の方法は、折り畳まれた段ボールを積み重ねた段ボール束の枚数が規定枚数であるか否かを検出する段ボール束枚数異常検出方法であって、前記段ボール束を上方から押圧し、押圧された当該段ボール束の上面高さに対応する距離を測定して測定値を取得する測定値取得工程と、積み重ね枚数が規定枚数であるときに前記測定値取得工程で取得した測定値を用い、直近の測定値に近づくに連れて重み付けを大きくした加重平均値を算出して基準値とする基準値算出工程と、前記測定値取得工程で取得した測定値が、前記基準値算出工程で算出した基準値から所定の範囲内であるか否かを判定して、積み重ね枚数異常を検出する枚数異常検出工程とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の方法によれば、段ボール束を構成する段ボールの枚数が規定枚数であるときに取得した測定値を用い、直近の測定値に近づくに連れて重み付けを大きくした加重平均値を算出して基準値としている。そのため、例えば、底部の一部同士が接合したボトムロック式の段ボールのように、1枚の段ボールの厚さが一定でない場合には、積み重ね枚数が同じであっても測定箇所の高さが大きく変化し得るが、そのような場合であっても、上記特許文献1に開示されたように直近の数束の平均測定値を基準にした場合と比較して、直近の時系列的な傾向に大きく影響されることを回避することができ、枚数異常を精度良く検出することが可能となる。
【0010】
また、本発明の方法において、前記段ボール束の押圧開始後、時間差をもって前記段ボール束の上面高さに対応する距離を2回測定して2つの測定値を取得する第2の測定値取得工程と、該第2の測定値取得工程で取得した2つの測定値の差と所定の判定値とを比較して、前記段ボール束が、底部の一部同士が接合した段ボールの束であるか否かの検出を行う種別検出工程とを備えることが好ましい。
【0011】
段ボール束が押圧されたとき、底部の一部同士が接合した段ボールからなる場合、底部の一部同士が接合していない段ボールからなる場合と比べて、バウンド量が大きい。そこで、段ボール束の押圧開始後、時間差を有して段ボール束の上面高さに対応する距離を2回測定して取得した2つの測定値の差と所定の判定値とを比較することにより、底部の一部同士が接合した段ボールの束であるか否かを精度良く検出することが可能となる。
【0012】
また、前記測定値取得工程において、前記段ボール束を上方から所定のトルクで押圧することが好ましい。
【0013】
この場合、所定のトルクで押圧された状態の段ボール束の上面高さに対応する距離を測定して測定値を取得することができる。そのため、測定状況に基づく測定値のバラツキを抑制することが可能となり、積み重ね枚数異常の検出精度が向上する。
【0014】
本発明の装置は、折り畳まれた段ボールを積み重ねた段ボール束の枚数が規定枚数であるか否かを検出する段ボール束枚数異常検出装置であって、前記段ボール束を上方から押圧する押圧手段と、前記段ボール束の上面高さに対応する距離を測定して測定値を取得する測定値取得部と、積み重ね枚数が規定枚数であるときに前記測定値取得部で取得した測定値を用い、直近の測定値に近づくに連れて重み付けを大きくした加重平均値を算出して基準値とする基準値算出部と、前記押圧手段により押圧された段ボール束の上面高さに対応する距離を前記測定値取得手段が取得した測定値が、前記基準値算出部で算出した基準値から所定の範囲内であるか否かを判定して、積み重ね枚数異常を検出する枚数異常検出部とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の装置によれば、本発明の方法と同様に、ボトムロック式の段ボールの束であっても、枚数異常を精度良く検出することが可能となる。
【0016】
また、本発明の段ボール束枚数異常検出装置において、前記段ボール束の押圧開始後、時間差をもって当該段ボール束の上面高さに対応する距離を2回測定して2つの測定値を取得する第2の測定値取得部と、該第2の測定値取得部が取得した2つの測定値の差と所定の判定値とを比較して、前記段ボール束が、底部の一部同士が接合した段ボールの束であるか否かの検出を行う種別検出部とを備えることが好ましい。
【0017】
この場合、底部の一部同士が接合した段ボールの束であるか否かを精度良く検出することが可能となる。
【0018】
また、本発明の装置において、前記押圧手段は、前記段ボール束を上方から所定のトルクで押圧することことが好ましい。この場合、積み重ね枚数異常の検出精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る段ボール束枚数異常検出装置を備えた結束機の概略全体構成図。
【図2】結束機のブロック図。
【図3】段ボールの種別の相違により距離aの推移が異なることを模式的に示すグラフ。
【図4】結束機のフローチャート。
【図5】図4に続く、結束機のフローチャート。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る段ボール束枚数異常検出装置を備えた結束機の概略全体構成図。
【図7】結束機のブロック図。
【図8】結束機のフローチャート。
【図9】図8に続く、結束機のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の第1の実施形態に係る段ボール束枚数異常検出装置を備えた結束機1について、図面を参照して説明する。
【0021】
図1に示すように、結束機1は、段ボール束載置台2、空気圧シリンダ(押圧手段)3、及び測定器4を備えている。
【0022】
段ボール束載置台2は、その上面の所定位置に、段ボールを積み重ねた段ボール束Aが載置される台である。段ボール束Aは、例えば、結束機1より上流で作業者によって段ボールが積み重ねられた状態で、ベルトコンベア等によって結束機1に搬入され、段ボール束載置台2上の所定位置に載置される。段ボール束載置台2は、結束機1への搬出入装置と兼用できるので、例えば、ベルトコンベヤ、スラットコンベヤ、チェ−ンコンベヤ等のコンベヤであることが好ましい。ただし、段ボール束載置台2は静止台であってもよい。
【0023】
空気圧シリンダ3は、段ボール束載置台2の上方に設置されており、段ボール束載置台2上の所定位置に載置された段ボール束Aを押圧して適度に圧縮する。空気圧シリンダ3のピストンの下部に硬質(非圧縮性)の押圧板3aが固定されている。空気圧シリンダ3への圧縮空気の供給及び排気により、ピストンが上下動し、これに伴い、押圧板3aによる段ボール束Aの圧縮、開放が行われる。下方に摺動する押圧板3aにより、段ボール束Aを構成する各段ボール間の隙間を詰めるように圧縮されて、段ボール束Aの上面高さhが低くなる。
【0024】
測定器4は、段ボール束Aの上面高さhに対応する距離aを測定する。測定器4は、ここでは、超音波測距器であり、結束機1の架台に固定的に設けられ、結束機1の所定の固定点Bから、その直下に位置する段ボール束Aの上面までの距離aを測定する。なお、段ボール束載置台2の上面から固定点Bまでの距離は一定であり既知であるので、段ボール束載置台2の上面から段ボール束Aの上面までの高さhは、距離aに1対1で対応している。
【0025】
さらに、結束機1は、図2に示すように、スタートボタン5、結束部6、種別報知部7、枚数異常報知部8、及び制御部9も備えている。
【0026】
スタートボタン5は、作業者によって押下されることにより、結束機1の動作が開始する。
【0027】
結束部6は、段ボール束載置台2上の所定位置に規定枚数だけ積み重ねられた段ボールを段ボール束Aとして、詳細は図示しないが、周知の結束機構により紐などを用いて結束する。結束部6は、段ボール束載置台2上の所定位置に載置された段ボール束Aを、空気圧シリンダ3の押圧板3aに押圧されて適度に圧縮された状態で結束する。
【0028】
種別報知部7は、段ボール束Aを構成する段ボールの種別を報知する。種別報知部7は、例えば、段ボールの種別により点灯色、点灯・消灯・点滅等の点灯方法などを変化させる報知灯や、種別を表示するディスプレイなどの表示板である。
【0029】
段ボールには、JIS Z 1507に規定されているように、種々の形式が存在する。そして、種別報知部7は、ここでは、底部の一部同士が接着されたボトムロック方式であるか否かに応じて段ボールの種別を報知する。底部の接着されていない段ボールとして、代表的には、前記JISのコード番号0201に規定される段ボールを挙げることができる。一方、ボトムロック方式の段ボールとして、代表的には、前記JISのコード番号0712に規定される段ボールを挙げることができる。
【0030】
枚数異常報知部8は、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数でない場合、作業者等に報知する。枚数異常報知部8は、例えば、点灯、点滅等によって異常を警告する回転灯などの警報灯や、警告音を発するブザーなどの報知器である。
【0031】
制御部9は、マイクロコンピュータ等により構成された電子ユニットである。制御部9は、空気圧シリンダ3、測定器4、結束部6、種別報知部7、枚数異常報知部8等に制御信号を出力する。また、制御部9は、測定器4からの測定信号や、スタートボタン5からのスタート信号を受信する。
【0032】
制御部9は、空気圧シリンダ3に制御信号を出力する押圧制御部11、測定器4による測定値を取得する測定値取得部12、段ボールの種別を検出する種別検出部13、計測値等から基準値を算出する基準値算出部14、測定器4が計測した計測値と基準値算出部14が算出した基準値等とから枚数異常を検出する枚数異常検出部15、結束部6に制御信号を出力する結束制御部16、測定器4が測定した計測値や予め定められた判定値等を格納するメモリ17、及び計時を行うタイマ18等を備えている。
【0033】
タイマ18は、スタートボタン5が押下されたときに、計時を開始する。押圧制御部11、測定値取得部12及び結束制御部16は、タイマ18を参照して制御動作する。
【0034】
押圧制御部11は、スタートボタン5が押下されたとき、空気圧シリンダ3を伸張させる制御信号を出力する。このとき、空気圧シリンダ3のシリンダ内に圧縮空気が供給され、ピストンが下方に摺動し、ピストンの下部に固定された押圧板3aによって、段ボール束Aが圧縮される。
【0035】
また、押圧制御部11は、結束部6により段ボール束Aが結束された後、空気圧シリンダ3を収縮させる制御信号を出力する。このとき、空気圧シリンダ3のピストンが収縮するように動作して、押圧板3aが上方に移動し、押圧板3aによる段ボール束Aの押圧が解除される。
【0036】
測定値取得部12は、測定器4に測定信号を出力し、測定器4から測定値aを取得する。
【0037】
種別検出部13は、段ボール束Aを構成する段ボールの種別を検出する。ここでは、種別検出部13は、コード番号0201に規定される段ボールとコード番号0712に規定される段ボールとの種別を判定する。
【0038】
押圧板3aによる押圧が開始されるまで、段ボール束Aの上面高さhは自由高さでありほぼ一定であるが、押圧板3aによる押圧開始後、距離aは急激に大きくなり始める。空気圧シリンダ3のシリンダ内を充填する空気は圧縮性流体であるので、空気圧シリンダ3により圧縮された段ボール束Aは、反発力によりバウンドして、一旦高さhが少し高くなる。その後、段ボール束Aの高さhは、空気圧シリンダ3の押圧力と段ボール束Aの反発力が釣り合う高さに落ち着く。よって、距離aは、図3に示すように推移する。
【0039】
コード番号0201に規定される段ボールは、展開形状の側端部同士が接着されており、このような段ボールを積み重ねても、上面の傾きは比較的に少なく、距離aの測定誤差は少ない。そして、圧縮されたときの反発力も比較的少なく、図3に実線で示したように距離aが推移する。
【0040】
一方、コード番号0712に規定される段ボールは、展開形状の側端部同士が接着されると共に底部の一部同士が接着されており、このような段ボールを積み重ねると、上面の傾きは大きくなり、距離aの測定誤差は大きい。そして、圧縮されたときの反発力は大きく、図3に点線で示したように距離aが推移する。
【0041】
そのため、反発力の差によるバウンド量の相違を利用して、段ボールの種別を検出することができる。ここでは、押圧板3aが段ボール束Aの押圧を開始してから少なくとも2回、段ボール束Aの上面までの距離aを測定して、その測定値aの差zから種別を検出する。測定は、段ボール束Aの上面が最下位置まで押し下げられたときと、その後、バウンドした後の最上位置まで反発したときとに行うが最も好ましい。そこで、継続的に距離aを測定器4で測定して、これら2回の測定時の距離aから差zを求め、この差zと所定の判定値zthとを比較して、バウンドの差異を判別すればよい。
【0042】
ただし、ここでは、図3に示すように、押圧開始から第1の所定時間t1経過時と第2の所定時間t2経過時の2回だけ測定している。そして、第1の所定時間t1は、押圧された最下位置付近に位置する状態となる時間を経過したときであり、空気圧シリンダ3aのシリンダ内に圧縮空気が全て流入した時間とほぼ等しい。第2の所定時間t2は、最下位置からバウンドした状態となる時間を経過したときである。段ボールの種別や積み重ね枚数によって、これらの最適な時間は異なるが、実際の製造現場で製造される段ボールの種類や結束時の規定枚数は限定されており、予め、実験等によって、適切な所定時間t1,t2を求めておくことが好ましい。例えば、第1の所定時間t1は1.0秒であり、第2の所定時間t2は1.3秒である。
【0043】
第1の所定時間t1経過時の距離a(1)と第2の所定時間t2経過時の距離a(2)とから、次式(1)により差zを求める。
【0044】
z=a(2)−a(1)・・・(1)。
【0045】
式(1)で求めた差zが所定の判定値zth以下の場合、段ボール束Aはコード番号0201に規定される段ボールから構成されていると判定し、種別報知部7にてその旨を報知する。
【0046】
一方、式(1)で求めた差zが所定の判定値zthを超える場合、段ボール束Aはコード番号0712に規定される段ボールから構成されていると判定し、種別報知部7にてその旨を報知する。
【0047】
基準値算出部14は、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数であるか否かを判定するための基準値Fを算出する。基準値算出部14は、既に規定枚数であると判定した測定値aに基づき基準値Fを算出するが、この基準値Fは、最近の規定枚数であると判定された測定値aを重視するようにして算出され、各判定毎に新たに算出される。
【0048】
1回目の検出時には、以前の測定値aが存在せず、基準値Fも存在しない。そのため、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数であることを作業者が目視等により確認する。
【0049】
2回目から11回目までのN回目では、1回目の測定値aから(N−1)回目までの測定値aN−1までの単純平均値を基準値Fとして採用する。即ち、2回目から11回目までのN回目の基準値Fは、次式(2)から算出される。
【0050】

・・・(2)
ただし、N=2,3,…,11。
【0051】
なお、ここでは、第2の所定時間t2経過時に計測した測定値aをN回目の計測値aとして取得している。これにより、1回目の計測値aは前記a(2)となり、計測を共通化することが可能となる。なお、第1の所定時間t1経過時に計測した測定値aを計測値aとしてもよく、また、第1、第2の所定時間経過時とは別の時間経過時に計測した値を計測値aとしてもよい。
【0052】
12回目から16回目までのN回目では、1回目の測定値aから10回目までの測定値a10の総計に0.5を乗して、それに11回目から(N−1)回目までの測定値a11〜aN−1を加えて、(N−6)で除した加重平均値を基準値Fとして採用する。即ち、12回目から16回目までのN回目の基準値Fは、式(3)から算出される。このとき、1回目から10回目までの測定値a〜a10は0.5の重み付けを行い、11回目から(N−1)回目までの測定値a11〜aN−1は1.0の重み付けを行っている。なお、11回目の基準値F11を5回分の測定値として単純平均を求めたものとみなすこともできる。
【0053】

・・・(3)
ただし、N=12,13,…,16。
【0054】
17回目から21回目までのN回目では、、1回目の測定値aから10回目までの測定値a10の総計に0.5を乗じて、11回目の測定値a11から15回目までの測定値a15の総計に0.5を乗して、それに16回目からN回目までの測定値測定値a16〜aN−1を加えて、N−6で除した加重平均値を基準値Fとして採用する。即ち、17回目から21回目までのN回目の基準値Fは、式(4)から算出される。このとき、1回目から10回目までの測定値a〜a10は合計して0.5の重み付けを行い、11回目から16回目までの測定値は合計して(0.5−0.5)の重み付けを行い、17回目からN−1回目までの測定値a11〜a16は1.0の重み付けを行っている。
【0055】

・・・(4)
ただし、N=17,18,…,21。
【0056】
22回目以降の基準値Fも同様に算出すればよい。
【0057】
枚数異常検出部15は、測定器4が計測した計測値aと基準値算出部14が算出した基準値F等とから枚数異常を検出する。枚数異常検出部15は、種別検出部13が検出した段ボール束Aを構成する段ボールの種別に応じて、上限許容値MAXと下限許容値MINとをメモリ17から取得する。そして、N回目の測定値aが次式(5)を満たせば、段ボール束Aの積み重ね枚数は規定枚数であると判定する。
【0058】
−MIN<a<F+MAX・・・(5)。
【0059】
枚数異常検出部15は、式(5)が満たされるとき、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数であると判定し、結束制御部16を介して、結束部6により段ボール束Aを結束させる。その後、空気圧シリンダ3を収縮して押圧板3aによる押圧が解除され、結束された段ボール束Aをベルトコンベア等によって、次工程に搬出される。
【0060】
一方、枚数異常検出部15は、式(5)が満たされないとき、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数でないと判定し、枚数異常報知部8に所定の異常処理を行わせる。
【0061】
以下、結束機1の制御動作について、図4及び図5のフローチャートを参照して、説明する。なお、結束機1の制御動作は、制御部9により行われる。
【0062】
積み重ね枚数が規定枚数であると作業者の目視等によって確認された段ボール束Aを段ボール束載置台2上に載置する(STEP1)。そして、作業者がスタートボタン5を押下すると(STEP2:YES)、回数Nが1に設定され(STEP3)、空気圧シリンダ3のピストンが伸張して押圧板3aの下降が開始する。
【0063】
押圧板3aの下降開始後、時間t1,t2経過時にそれぞれ測定器4によって距離aを計測し、測定値a(1),a(2)を取得する(STEP4)。そして、その差z(=a(2)−a(1))を求め、この差zが判定値zth未満であるか否かを判定する(STEP5)。
【0064】
差zが判定値zth未満の場合(STEP5:YES)、積み重ねられた段ボール束Aはコード番号0201に規定される段ボールから構成されていると判定し、その旨を種別報知部7により報知する(STEP6)。そして、上限許容値MAXと下限許容値MINとして、コード番号0201に規定される段ボール用の小さな許容値MAX1,MIN1を設定する(STEP7)。
【0065】
一方、差zが所定の判定値zth以上の場合(STEP5:NO)、積み重ねられた段ボール束Aはコード番号0712に規定される段ボールから構成されていると判定し、その旨を種別報知部7により報知する(STEP8)。そして、上限許容値MAXと下限許容値MINとして、コード番号0712に規定される段ボール用の大きな許容値MAX2,MIN2を設定する(STEP9)。
【0066】
そして、前記式(2)により、2回目の基準値F(=a=a(2))を算出する(STEP10)。さらに、結束部6により段ボール束Aを結束し(STEP11)、押圧板3aによる段ボール束Aの圧縮を解除し、結束した段ボール束Aを搬出する(STEP12)。
【0067】
その後、順次、N番目(ただし、Nは2以上の整数)以降の段ボール束Aを段ボール束載置台2上に載置(STEP13)する。そして、作業者がスタートボタン5を押下する(STEP14:YES)、回数Nが1だけ増加され(STEP15)、空気圧シリンダ3のピストンが伸張して押圧板3aの下降が開始する。
【0068】
押圧板3aの下降開始後、時間t2経過時に測定器4によって距離aを計測して、N回目の測定値aを取得する(STEP16)。そして、測定値aがF−MIN<a<F+MAXの範囲内にあるか否かを判定する(STEP17)。
【0069】
測定値aがF−MIN<a<F+MAXの範囲内にある場合(STEP17:YES)、前記式(2)から(4)等により、(N+1)回目の基準値FN+1を算出する(STEP18)。そして、結束部6により段ボール束Aを結束した後(STEP11)、搬出する(STEP12)。
【0070】
このように、N番目以降の各段ボール束Aに対して、それぞれ上記STEP13からSTEP16の各処理を繰り返し行い、測定値aが前記範囲内にある場合(STEP17:YES)、STEP18、STEP11及びSTEP12の各処理を行う。
【0071】
一方、測定値aがF−MIN<a<F+MAXの範囲内にない場合(STEP17:NO)、枚数異常報知部8により積み重ね枚数の異常を報知する(STEP21)。そして、作業者の手作業等によって積み重ね枚数が規定枚数となるように修正した後、結束部6により段ボール束Aを結束してから、搬出する。
【0072】
以下、本発明の第2の実施形態に係る段ボール束枚数異常検出装置を備えた結束機21について、図面を参照して説明する。なお、結束機21は、前述した結束機1に類似するので、同一部材には同じ符号を付し、相違点に関してのみ説明する。
【0073】
図6に示すように、結束機21は、段ボール束載置台2、電動シリンダ(押圧手段)22、及び測定器4を備えている。
【0074】
電動シリンダ22は、段ボール束載置台2の上方に設置されており、段ボール束載置台2上の所定位置に載置された段ボール束Aを所定のトルクで押圧して圧縮する。電動シリンダ22のピストンの下部に硬質(非圧縮性)の押圧板22aが固定されている。また、電動シリンダ22は、図示しないギヤ機構などの回転運動・直線運動変換機構や減速機等を介して電動モータ23(図7参照)に接続されている。電動モータ23の駆動によって電動シリンダ22のピストンが上下動することにより、押圧板22aによる段ボール束Aの圧縮、開放が行われる。押圧板22aの押圧により、段ボール束Aが圧縮され、その上面高さhが低くなる。
【0075】
電動モータ23は、サーボモータであり、図示しないサーボアンプを介して制御される。サーボアンプは、段ボール束Aが所定のトルクで押圧されるように、段ボール束Aが押圧されている間、電流値を常に検出し、所定値の電流が常に電動モータ23に流れるように制御する。これにより、押圧に対する段ボール束Aからの反発力に拘わらず、段ボール束Aへの押圧トルクが一定になるので、段ボール束Aの高さhが安定化する。
【0076】
さらに、結束機21は、図7に示すように、スタートボタン5、結束部6、厚さ通知部24、枚数異常報知部8、及び制御部25も備えている。
【0077】
厚さ通知部24は、段ボール束Aを構成する段ボールの厚さを通知する。厚さ通知部24は、例えば、段ボールの厚さを表示するディスプレイなどの表示板や、段ボールの厚さ情報を他の機器に向けて出力するデータ送出機である。データ送出機は、例えば、段ボールの厚さに応じて設置位置を変化させることが好ましいセンサに対して、段ボールの厚さを示す信号を送信する。
【0078】
制御部25は、マイクロコンピュータ等により構成された電子ユニットである。制御部25は、電動モータ23、測定器4、結束部6、厚さ通知部24、枚数異常報知部8等に制御信号を出力する。また、制御部25は、測定器4からの測定信号や、スタートボタン5からのスタート信号を受信する。
【0079】
制御部25は、電動モータ23に制御信号を出力する押圧制御部26、測定器4による測定値を取得する測定値取得部27、段ボールの厚さを判定する厚さ判定部28、計測値等から基準値を算出する基準値算出部29、測定器4が計測した計測値と基準値算出部29が算出した基準値等とから枚数異常を検出する枚数異常検出部30、結束部6に制御信号を出力する結束制御部16、測定器4が測定した計測値や予め定められた判定値等を格納するメモリ17、及び計時を行うタイマ18等を備えている。
【0080】
押圧制御部26、測定値取得部27及び結束制御部16は、タイマ18を参照して制御動作する。
【0081】
押圧制御部26は、スタートボタン5が押下されたとき、電動シリンダ22のピストンを伸張させる制御信号を電動モータ23に出力する。このとき、電動シリンダ22のピストンが下方に摺動し、ピストンの下部に固定された押圧板22aによって、段ボール束Aが所定のトルクで押圧される。
【0082】
また、押圧制御部26は、結束部6により段ボール束Aが結束された後、電動シリンダ22のピストンを収縮させる制御信号を電動モータ23に出力する。このとき、電動シリンダ22のピストンが所定ストロークだけ収縮するように動作して、押圧板22aが上方に所定距離だけ移動し、押圧板22aによる段ボール束Aの押圧が解除される。
【0083】
このように、電動シリンダ22のピストンが所定ストロークしか収縮しないので、2回目以降、押圧板22aの待機位置は初期の待機位置より低くなる。そのため、電動シリンダ22の伸縮時間が短くなり、検査時間を短縮することができる。
【0084】
測定値取得部27は、測定器4に測定信号を出力し、測定器4から測定値aを取得する。ここでは、測定値取得部27は、押圧板22aにより所定のトルクで押圧されている状態の段ボール束Aの距離aを測定するよう、測定器4に測定信号を出力する。具体的には、測定値取得部27は、1回目の測定時、電動シリンダ22が伸張を開始した後、段ボールの厚さに拘わらずに前記状態となる十分に長い所定時間を経過してから、測定器4に測定信号を出力する。一方、測定値取得部27は、2回目以降の測定時、電動シリンダ22が伸張を開始した後、前記所定ストロークを伸張するに十分な所定時間を経過したとき、測定器4に測定信号を出力する。
【0085】
このように、常に所定のトルクで押圧板22aに段ボール束Aが押圧された状態で距離aを測定器4が測定しているので、測定状況に基づく測定値のバラツキが抑制される。
【0086】
厚さ判定部28は、段ボール束Aを構成する段ボールの厚さを判定する。ここでは、厚さ判定部28は、種別が既知の段ボール箱の厚さを判定する。一般に工場で製造される段ボールの厚さは3mm、4mm、5mmなど数種類に限定されており、厚さ判定部28は、これら限定された数種類の中から厚さを選択する。
【0087】
押圧板22aにより段ボール束Aが所定のトルクで押圧されると、段ボール束Aを構成する段ボールの枚数、種別、厚さに応じて、距離aはほぼ一定になる。距離aにバラツキはあるが、このバラツキは、限定された数種類の厚さに応じて異なる距離aの差に比べて小さい。よって、段ボール束Aを構成する段ボールの枚数及び種別が既知であれば、その厚さを距離aの測定値から確実に判別することができる。そこで、具体的には、厚さごとに設定された厚さ判定基準値がメモリ17に格納されており、厚さ判定部28は、測定値aに最も近い厚さ判定基準値を選出することにより、段ボールの厚さを判定する。
【0088】
基準値算出部29は、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数であるか否かを判定するための基準値Fを算出する。基準値算出部29は、既に規定枚数であると判定した測定値aに基づき基準値Fを算出するが、この基準値Fは、最近の規定枚数であると判定された測定値aを重視するようにして算出され、各判定毎に新たに算出される。
【0089】
1回目の検出時には、以前の測定値aが存在せず、基準値Fも存在しない。そのため、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数であることを作業者が目視等により確認する。2回目以降のN回目以降の検出時には、基準値算出部29は、前記式(2)から(4)等により、基準値Fを算出する。
【0090】
枚数異常検出部30は、測定器4が計測した計測値aと基準値算出部29が算出した基準値F等とから枚数異常を検出する。枚数異常検出部30は、所定の上限許容値MAXと下限許容値MINとをメモリ17から取得する。なお、厚さ判定部28が検出した段ボール束Aを構成する段ボールの厚さに応じて、上限許容値MAXと下限許容値MINとをメモリ17から取得してもよい。
【0091】
枚数異常検出部30は、前記式(5)が満たされるとき、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数であると判定し、結束制御部16を介して、結束部6により段ボール束Aを結束させる。
【0092】
一方、枚数異常検出部30は、前記式(5)が満たされないとき、段ボール束Aの積み重ね枚数が規定枚数でないと判定し、枚数異常報知部8に所定の異常処理を行わせる。
【0093】
以下、結束機21の制御動作について、図8及び図9のフローチャートを参照して、説明する。なお、結束機21の制御動作は、制御部25により行われる。
【0094】
積み重ね枚数が規定枚数であると作業者の目視等によって確認された段ボール束Aを段ボール束載置台2上に載置する(STEP21)。そして、作業者がスタートボタン5を押下すると(STEP22:YES)、回数Nが1に設定され(STEP23)、電動シリンダ22のピストンが伸張して押圧板22aの下降が開始する。
【0095】
押圧板22aの下降開始後、所定時間経過時に測定器4によって距離aを計測し、測定値aを取得する(STEP24)。そして、測定値aに最も近い厚さ判定基準値を選出して、段ボールの厚さを判定し(STEP25)、その厚さを厚さ通知部24にて通知する(STEP26)。
【0096】
そして、前記式(2)により、2回目の基準値F(=a)を算出する(STEP27)。さらに、結束部6により段ボール束Aを結束し(STEP28)、電動シリンダ22のピストンを所定ストロークだけ収縮させて、押圧板22aによる段ボール束Aの圧縮を解除する。そして、結束した段ボール束Aを搬出する(STEP29)。
【0097】
その後、順次、N番目(ただし、Nは2以上の整数)以降の段ボール束Aを段ボール束載置台2上に載置する(STEP30)。そして、作業者がスタートボタン5を押下すると(STEP31:YES)、回数Nが1だけ増加され(STEP32)、電動シリン22のピストンが伸張して押圧板22aの下降が開始する。
【0098】
押圧板22aの下降開始後、所定時間経過時に測定器4によって距離aを計測して、N回目の測定値aを取得する(STEP33)。そして、測定値aがF−MIN<a<F+MAXの範囲内にあるか否かを判定する(STEP34)。
【0099】
測定値aがF−MIN<a<F+MAXの範囲内にある場合(STEP34:YES)、前記式(2)から(4)等により、(N+1)回目の基準値FN+1を算出する(STEP35)。そして、結束機6により段ボール束Aを結束した後(STEP28)、搬出する(STEP29)。
【0100】
このように、N番目以降の各段ボール束Aに対して、それぞれ上記STEP30からSTEP33の各処理を繰り返し行い、測定値aが前記範囲内にある場合(STEP34:YES)、STEP35、STEP28及びSTEP29の各処理を行う。
【0101】
一方、測定値aがF−MIN<a<F+MAXの範囲内にない場合(STEP34:NO)、枚数異常報知部8により積み重ね枚数の異常を報知する(STEP36)。そして、作業者の手作業等によって積み重ね枚数が規定枚数となるように修正した後、結束部6により段ボール束Aを結束してから、搬出する。
【0102】
以上、本発明の実施形態について説明したが、これに限定されず、適宜種々変形することができる。
【0103】
例えば、第1の実施形態では、段ボール束Aを構成する段ボールの種別を検出する場合について説明した。しかし、段ボール束Aを構成する段ボールの種別が1種類に限定されるときなどの場合には、段ボールの種別を検出しなくともよい。そして、第2の実施形態では、段ボール束Aを構成する段ボールの厚さを判別する場合について説明した。しかし、段ボール束Aを構成する段ボールの厚さが1種類に限定されるときなどの場合には、段ボールの厚さを判別しなくともよい。なお、段ボールの種別と厚さを組み合わせて検出してもよい。
【0104】
また、第1の実施形態では、段ボール束Aを構成する段ボールの種別に拘わらず、計測時を押圧開始からt2経過時とする場合について説明した。しかし、検出した段ボールの種別に応じて、計測時を異ならせてもよい。
【0105】
また、N回目の基準値Fを前記式(2)乃至(4)等に基づいて算出する場合について説明した。しかし、積み重ね枚数が規定枚数であるときに取得した(N−1)回目までの測定値a〜aN−1を用い、直近の測定値に近づくに連れて重み付けを大きくした加重平均値であれば、基準値Fの算出方法は限定されない。例えば、線形加重平均や指数加重平均などを用いて算出することもでき、算出に全ての測定値a〜aN−1を用いる必要もない。
【0106】
また、スタートボタン5を押下後に計測を開始する場合について説明した。しかし、自動化ラインの場合、段ボール束載置台2上の所定位置に段ボール束Aが載置されたことを検知後に、自動的に計測を開始することが好ましい。
【0107】
また、段ボール束Aの積み重ね枚数に異常が生じたとき、枚数異常報知部8が警告灯や警告音等により異常を報知する場合について説明した。しかし、自動化ラインの場合、規定枚数の際には結束部6が2本の紐で結束するところ、異常枚数の際には結束部6が1本の紐で結束を行うなど、規定枚数でない段ボール束Aの結束状態が容易に判別できるようにして、異常を報知することが好ましい。
【0108】
また、実施形態に係る段ボール束枚数異常検出装置が結束機1,21に備わる場合について説明した。しかし、本発明に係る段ボール束枚数異常検出装置は結束機に備わるものに限定されない。例えば、結束機と別個に段ボール束枚数異常検出装置を設け、段ボール束枚数異常検出装置で枚数異常が検出されたなかった段ボール束を、結束機に送出して、結束してもよい。
【符号の説明】
【0109】
1,21…結束機(段ボール束枚数異常検出装置)、 3…空気圧シリンダ(押圧手段)、 4…測定器(測定値取得部、第2の測定値取得部)、 7…種別報知部、 8…枚数異常報知部、 9,25…制御部、 11,26…押圧制御部、 12,27…測定値取得部(第2の測定値取得部)、 13…種別検出部、 14,29…基準値算出部、 15,30…枚数異常検出部、 22…電動シリンダ(押圧手段)、 23…電動モータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳まれた段ボールを積み重ねた段ボール束の枚数が規定枚数であるか否かを検出する段ボール束枚数異常検出方法であって、
前記段ボール束を上方から押圧し、押圧された当該段ボール束の上面高さに対応する距離を測定して測定値を取得する測定値取得工程と、
積み重ね枚数が規定枚数であるときに前記測定値取得工程で取得した測定値を用い、直近の測定値に近づくに連れて重み付けを大きくした加重平均値を算出して基準値とする基準値算出工程と、
前記測定値取得工程で取得した測定値が、前記基準値算出工程で算出した基準値から所定の範囲内であるか否かを判定して、積み重ね枚数異常を検出する枚数異常検出工程と
を備えることを特徴とする段ボール束枚数異常検出方法。
【請求項2】
前記段ボール束の押圧開始後、時間差をもって段ボール束の上面高さに対応する距離を2回測定して2つの測定値を取得する第2の測定値取得工程と、
該第2の測定値取得工程で取得した2つの測定値の差と所定の判定値とを比較して、前記段ボール束が、底部の一部同士が接合した段ボールの束であるか否かの検出を行う種別検出工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の段ボール束枚数異常検出方法。
【請求項3】
前記測定値取得工程において、前記段ボール束を上方から所定のトルクで押圧することを特徴とする請求項1に記載の段ボール束枚数異常検出方法。
【請求項4】
折り畳まれた段ボールを積み重ねた段ボール束の枚数が規定枚数であるか否かを検出する段ボール束枚数異常検出装置であって、
前記段ボール束を上方から押圧する押圧手段と、
前記段ボール束の上面高さに対応する距離を測定して測定値を取得する測定値取得部と、
積み重ね枚数が規定枚数であるときに前記測定値取得部で取得した測定値を用い、直近の測定値に近づくに連れて重み付けを大きくした加重平均値を算出して基準値とする基準値算出部と、
前記押圧手段により押圧された前記段ボール束の上面高さに対応する距離を前記測定値取得部で測定して取得した測定値が、前記基準値算出部で算出した基準値から所定の範囲内であるか否かを判定して、積み重ね枚数異常を検出する枚数異常検出部と
を備えることを特徴とする段ボール束枚数異常検出装置。
【請求項5】
前記段ボール束の押圧開始後、時間差をもって当該段ボール束の上面高さに対応する距離を2回測定して2つの測定値を取得する第2の測定値取得部と、
該第2の測定値取得部が取得した2つの測定値の差と所定の判定値とを比較して、前記段ボール束が、底部の一部同士が接合した段ボールの束であるか否かの検出を行う種別検出部とを備えることを特徴とする請求項3に記載の段ボール束枚数異常検出装置。
【請求項6】
前記押圧手段は、前記段ボール束を上方から所定のトルクで押圧することを特徴とする請求項4に記載の段ボール束枚数異常検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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