説明

殺虫剤混合物

活性成分として、
A)式(I)のフェニルセミカルバゾン化合物
【化1】


[式中、RおよびRは、互いに独立して、水素、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、またはC−C−ハロアルコキシであり、そしてRはC−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、またはC−C−ハロアルコキシである]
またはその農業的に受容可能な塩、ならびに
B)式(II)の化合物
【化2】


またはその農業的に受容可能な塩を含む殺虫剤混合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺虫剤フェニルセミカルバゾンを含む混合物、および害虫を防除するためのそのような混合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
害虫防除分野で生じる1つの典型的な問題は、有効な害虫防除を可能にしつつ、好ましくない環境効果または毒性効果を低減または回避するために、活性成分の投与量を低減する必要性にある。
【0003】
直面する別の問題は、広域スペクトルの害虫に有効で入手可能な害虫防除剤を得る必要性に関する。
【0004】
さらに、ノックダウン活性と長期的防除すなわち、速効作用と持続作用を併せ持つ害虫防除剤の必要性も存在する。
【0005】
殺虫剤の使用に関連する別の問題は、個々の殺虫剤化合物を反復的かつ排他的に施用することで、多くの場合において、当該活性化合物に対する高度な自然耐性、または適応耐性を獲得した害虫が迅速に選択されることである。従って、耐性を防ぎ、または耐性に打ち勝つのに役立つ害虫防除剤が必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、投与量の低減、および/または活性スペクトルの拡大、および/またはノックダウン活性と長期的防除の組合せ、および/または耐性管理という問題を解決する殺虫剤混合物を提供することが本発明の目的である。
【0007】
欧州特許出願公開第0462456号は、広範な殺虫スペクトルを有するフェニルカルバゾンを開示している。しかし、これらの化合物が、必ずしも上記の問題に関して完全に満足できる成果を示すとは限らない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
フェニルセミカルバゾンとピリダリルを混合することによって、少なくともある観点において本発明の目的が達成されることを見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
従って、本発明の一態様では、
A)式(I)のフェニルセミカルバゾン化合物
【化1】

[式中、RおよびRは、互いに独立して、水素、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、またはC−C−ハロアルコキシであり、そしてRはC−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、またはC−C−ハロアルコキシである]
またはその農業的に受容可能な塩、ならびに
B)式(II)の化合物
【化2】

またはその農業的に受容可能な塩
を含む殺虫剤混合物を提供する。
【0010】
式(II)の化合物の慣用名は、ピリダリル(2,6−ジクロロ−4−(3,3−ジクロロアリルオキシ)フェニル3−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジルオキシ]プロピルエーテル)である。
【0011】
本発明はまた、化合物(I)と化合物(II)(ピリダリル)の混合物を使用し、害虫、すなわち、昆虫およびクモ類のような節足動物またはセンチュウ類の攻撃またはまん延から植物を保護する方法、化合物(I)とピリダリルの混合物を使用し、害虫、すなわち、昆虫およびクモ類のような有害な節足動物またはセンチュウ類を防除する方法、ならびにそのような混合物、およびこれらの混合物を含む組成物を調製するための化合物(I)とピリダリルの使用にも関する。
【0012】
本発明との関連において、植物という用語は、植物全体、植物の一部、または植物繁殖物質、特に、種子をさす。
【0013】
さらに、本発明はまた、本発明の混合物を使用し、害虫のまん延または感染に対して、温血動物または魚類を処置し、管理し、予防し、または保護する方法にも関する。
【0014】
式(I)の1−フェニルセミカルバゾン、その調製、および節足動物に対するその作用は知られている(例えば、欧州特許出願公開第0462456号)。
【0015】
ピリダリル、その調製、および害虫に対するその作用も同様に文献から知られている(例えば、The Pesticide Manual、第13版、The British Crop Protection Council)。
【0016】
好ましい式(I)の化合物は、
がC−C−ハロアルキルであり、より好ましくはC−C−フルオロアルキルであり、特にCFであり、
がCNであり、そして
がC−C−ハロアルコキシであり、より好ましくはC−C−フルオロアルコキシであり、特にOCFであるものである。
【0017】
「ハロ」は、F、Cl、Br、およびIを意味する。
【0018】
特に好ましいものは、式(I)の化合物[式中、Rは3−CFであり、Rは4−CNであり、そしてRは4−OCFである]、すなわち(Ia)
【化3】

であり、慣用名をメタフルミゾンという。メタフルミゾンおよびその調製は、例えば、欧州特許出願公開第462456号に記載されている。
【0019】
化合物(I)または(II)の「農業的に受容可能な塩」は、慣用の方法、例えば、当該アニオンの酸との反応によって形成でき、化合物(I)または(II)と、マレイン酸、ジマレイン酸、フマル酸、ジフマル酸、メタンスルフェン酸、メタンスルホン酸、およびコハク酸との付加体を含む。さらに、含まれるものは、例えば、アミン、金属、アルカリ土類金属塩基、または双性イオンを含む四級アンモニウム塩基と形成できるような塩である。塩形成剤として好適な金属およびアルカリ土類金属の水酸化物としては、バリウム、アルミニウム、ニッケル、銅、マンガン、コバルト亜鉛、鉄、銀、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、またはカルシウムの塩が挙げられる。別の塩形成剤としては、塩化物、スルフェート、アセテート、カルボネート、水素化物、および水酸化物が挙げられる。
【0020】
本発明の混合物は、メタフルミゾンとピリダリルの混合物が好ましい。
【0021】
本発明の混合物は、相乗的に有効な量で成分(A)と(B)を含むのが好ましい。
【0022】
本発明の混合物は、相乗的に有効な比率で成分(A)と(B)を含むのが好ましい。
【0023】
混合物を調製する際は、純粋な活性化合物(I)と(II)を使用するのが好ましく、有害な菌類に対しても活性な別の化合物、あるいは除草活性もしくは生長調節活性化合物または肥料をそこへ加えることができる。
【0024】
化合物(I)と(II)の混合物、または同時に、つまり一緒に、もしくは別々に使用する化合物(I)と(II)は、以下の目の害虫に対して顕著な作用を示す:
【0025】
鱗翅目の昆虫、例えば、タマナヤガ(Agrotis ypsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、アラバマアルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシアゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルギレスチアコンジュゲラ(Argyresthia conjugella)、アウトグラファガンマ(Autographa gamma)、ブパルスピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシアムリナナ(Cacoecia murinana)、カプアレチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビアブルマタ(Cheimatobia brumata)、コリストノイラフミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、コリストノイラオッシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、シルフィスウニプンクタ(Cirphis unipuncta)、シジアポモネラ(Cydia pomonella)、デンドロリムスピニ(Dendrolimus pini)、ジアファニアニチダリス(Diaphania nitidalis)、ジアトラエアグランジオセラ(Diatraea grandiosella)、エアリアスインスラナ(Earias insulana)、エラスモパルプスリグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、オイポエシリアアンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エベトリアボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチアスブテラネア(Feltia subterranea)、ガレリアメロネラ(Galleria mellonella)、グラホリタフネブラナ(Grapholitha funebrana)、グラホリタモレスタ(Grapholitha molesta)、ヘリオチスアルミゲラ(Heliothis armigera)、ヘリオチスビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリオチスゼア(Heliothis zea)、ヘルラウンダリス(Hellula undalis)、ヒベルニアデホリアリア(Hibernia defoliaria)、ヒファントリアクネア(Hyphantria cunea)、ヒポノモイタマリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリアリコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナフィセラリア(Lambdina fiscellaria)、ラフィグマエキシグア(Laphygma exigua)、ロイコプテラコフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラシテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチスブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ロベシアボトラナ(Lobesia botrana)、ロキソステグスチクチカリス(Loxostege sticticalis)、リマントリアジスパル(Lymantria dispar)、リマントリアモナカ(Lymantria monacha)、リオネチアクレルケラ(Lyonetia clerkella)、マラコソマノイストリア(Malacosoma neustria)、マメストラブラッシカ(Mamestra brassicae)、オルギイアプソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、オストリニアヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パノリスフランメア(Panolis flammea)、ペクチノホラゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella)、ペリドロマサウシア(Peridroma saucia)、ファレラブセファラ(Phalera bucephala)、フトリマエアオペルクレラ(Phthorimaea operculella)、フィロクニスチスシトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリスブラッシカ(Pieris brassicae)、プラチペナスカブラ(Plathypena scabra)、プルテラキシロステラ(Plutella xylostella)、プソイドプルシアインクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニアフルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラアブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、シトトロガセレアレラ(Sitotroga cerealella)、スパルガノチスピレリアナ(Sparganothis pilleriana)、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラリットラリス(Spodoptera littoralis)、スポドプテラリツラ(Spodoptera litura)、タウマトポエアピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキスビリダナ(Tortrix viridana)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、およびゼイラフェラカナデンシス(Zeiraphera canadensis)、
【0026】
甲虫類(鞘翅目)、例えば、アグリルスシヌアツス(Agrilus sinuatus)、アグリオテスリネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテスオブスクルス(Agriotes obscurus)、アンフィマルスソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルスジスパル(Anisandrus dispar)、メキシコワタノミゾウムシ(Anthonomus grandis)、アントノムスポモルム(Anthonomus pomorum)、アフトナオイホリダ(Aphthona euphoridae)、アウスハエモロイダリス(Athous haemorrhoidalis)、アトマリアリネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファグスピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガウンダタ(Blitophaga undata)、ブルクスルフィマヌス(Bruchus rufimanus)、ブルクスピソルム(Bruchus pisorum)、ブルクスレンチス(Bruchus lentis)、ビクチスクスベツラ(Byctiscus betulae)、カッシダネブロサ(Cassida nebulosa)、セロトマトリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セトニアアウラタ(Cetonia aurata)、コイトリンクスアッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、コイトリンクスナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマチビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルスベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリスアスパラギ(Crioceris asparagi)、クテニセラ亜種(Ctenicera ssp.)、ジアブロチカロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカセミプンクタタ(Diabrotica semipunctata)、ジアブロチカ12−プンクタタジアブロチカスペシオサ(Diabrotica 12−punctata Diabrotica speciosa)、ジアブロチカビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、エピラクナバリベスチス(Epilachna varivestis)、エピトリキスヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、オイチノボトルスブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、ヒルオビウスアビエチス(Hylobius abietis)、ヒペラブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、ヒペラポスチカ(Hypera postica)、Ipsチポグラフス(Ips typographus)、レマビリネアタ(Lema bilineata)、レマメラノプス(Lema melanopus)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウスカリホルニクス(Limonius californicus)、リッソロプトルスオリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、メラノツスコンムニス(Melanotus communis)、メリゲテスアエノイス(Meligethes aeneus)、メロロンタヒッポカスタニ(Melolontha hippocastani)、メロロンタメロロンタ(Melolontha melolontha)、オウレマオリザ(Oulema oryzae)、オルチオリンクススルカツス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オチオリンクスオバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドンコクレアリア(Phaedon cochleariae)、フィロビウスピリ(Phyllobius pyri)、フィロトレタクリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロファガ種(Phyllophaga sp.)、フィロペルタホルチコラ(Phyllopertha horticola)、フィロトレタネモルム(Phyllotreta nemorum)、フィロトレタストリオラタ(Phyllotreta striolata)、ポピリアジャポニカ(Popillia japonica)、シトナリネアツス(Sitona lineatus)、およびシトフィルスグラナリア(Sitophilus granaria)、
【0027】
ハエ、カ類(双翅目)、例えば、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、アエデスアルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデスベキサンス(Aedes vexans)、アナストレファルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレスマクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレスクルシアンス(Anopheles crucians)、アノフェレスアルビマヌス(Anopheles albimanus)、アノフェレスガンビア(Anopheles gambiae)、アノフェレスフレエボルニ(Anopheles freeborni)、アノフェレスロイコスフィルス(Anopheles leucosphyrus)、アノフェレスミニムス(Anopheles minimus)、アノフェレスクアドリマクラツス(Anopheles quadrimaculatus)、カリホラビシナ(Calliphora vicina)、セラチチスカピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミアベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミアホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミアマセラリア(Chrysomya macellaria)、クリソプスジスカリス(Chrysops discalis)、クリソプスシラセア(Chrysops silacea)、クリソプスアトランチクス(Chrysops atlanticus)、コクリオミイアホミニボラキス(Cochliomyia hominivorax)、コンタリニアソルギコラコルジルオビアアントロポファガ(Contarinia sorghicola Cordylobia anthropophaga)、クリコイデスフレンス(Culicoides furens)、クレックスピピエンス(Culex pipiens)、クレックスニグリパルプス(Culex nigripalpus)、クレックスキンクファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレックスタルサリス(Culex tarsalis)、クリセタイノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタメラヌラ(Culiseta melanura)、ダクスククルビタ(Dacus cucurbitae)、ダクスオレア(Dacus oleae)、ダシノイラブラッシカ(Dasineura brassicae)、デリアアンチク(Delia antique)、デリアコアルクタタ(Delia coarctata)、デリアプラツラ(Delia platura)、デリアラジクム(Delia radicum)、デルマトビアホミニス(Dermatobia hominis)、ファンニアカニクラリス(Fannia canicularis)、ゲオミザトリプンクタタ(Geomyza Tripunctata)、ガステロフィルスインテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナモルシタンス(Glossina morsitans)、グロッシナパルパリス(Glossina palpalis)、グロッシナフシペス(Glossina fuscipes)、グロッシナタキノイデス(Glossina tachinoides)、ハエマトビアイリタンス(Haematobia irritans)、ハプロジプロシスエクェストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテス種(Hippelates spp.)、ヒルエミイアプラツラ(Hylemyia platura)、ヒポデルマリネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプストレンス(Leptoconops torrens)、リリオミザサチバ(Liriomyza sativae)、リリオミザトリホリイ(Liriomyza trifolii)、ルシリアカプリナ(Lucilia caprina)、ルシリアクプリナ(Lucilia cuprina)、ルシリアセリカタ(Lucilia sericata)、リコリアペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニアチチラヌス(Mansonia titillanus)、マイエチオラデストルクトル(Mayetiola destructor)、ムスカドメスチカ(Musca domestica)、ムシナスタブランス(Muscina stabulans)、オエストルスオビス(Oestrus ovis)、オポミザフロルム(Opomyza florum)、オシネラフリット(Oscinella frit)、ペゴミアヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビアアンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビアブラッシカ(Phorbia brassicae)、ホルビアコアルクタタ(Phorbia coarctata)、フレボトムスアルゲンチペス(Phlebotomus argentipes)、プソロホラコルンビア(Psorophora columbiae)、プシラロサ(Psila rosae)、プソロホラジスコロル(Psorophora discolor)、プロシムリウムミキスツム(Prosimulium mixtum)、ラゴレチスセラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレチスポモネラ(Rhagoletis pomonella)、サルコファガハエモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、サルコファガ種(Sarcophaga sp.)、シムリウムビッタツム(Simulium vittatum)、ストモキシスカルシトランス(Stomoxys calcitrans)、タバヌスボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌスアトラツス(Tabanus atratus)、タバヌスリネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌスシミリス(Tabanus similis)、チプラオレラセア(Tipula oleracea)、およびチプラパルドサ(Tipula paludosa)、
【0028】
アザミウマ類(総翅目)、例えば、ジクロモトリプスコルベッチ(Dichromothrips corbetti)、ジクロモトリプス亜種(Dichromothrips ssp)、フランクリニエラフスカ(Frankliniella fusca)、フランクリニエラオッシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラトリチシ(Frankliniella tritici)、シルトトリプスシトリ(Scirtothrips citri)、トリプスオリザ(Thrips oryzae)、トリプスパルミ(Thrips palmi)、およびトリプスタバシ(Thrips tabaci)、
【0029】
シロアリ類(等翅目)、例えば、カロテルメスフラビコリス(Calotermes flavicollis)、ロイコテルメスフラビペス(Leucotermes flavipes)、ヘテロテルメスアウロイス(Heterotermes aureus)、レチクリテルメスフラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメスビルギニクス(Reticulitermes virginicus)、レチクリテルメスルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、テルメスナタレンシス(Termes natalensis)、およびコプトテルメスホルモサヌス(Coptotermes formosanus)、
【0030】
ゴキブリ類(網翅目)、例えば、ブラッテラゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラアサヒナ(Blattella asahinae)、ペリプラネタアメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタジャポニカ(Periplaneta japonica)、ペリプラネタブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタフリッギノサ(Periplaneta fuligginosa)、ペリプラネタアウストララシア(Periplaneta australasiae)、およびブラッタオリエンタリス(Blatta orientalis)、
【0031】
ナンキンムシ類(半翅目)、例えば、アクロステルヌムヒラル(Acrosternum hilare)、ブリッススロイコプテルス(Blissus leucopterus)、シルトペルチスノタツス(Cyrtopeltis notatus)、ジスデルクスシングラツス(Dysdercus cingulatus)、ジスデルクスインテルメジウス(Dysdercus intermedius)、オイリガステルインテグリセプス(Eurygaster integriceps)、オイスキスツスインピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロッススフィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグスリネオラリス(Lygus lineolaris)、リグスプラテンシス(Lygus pratensis)、ネザラビリズラ(Nezara viridula)、ピエスマクアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベアインスラリス(Solubea insularis )、チアンタペルジトル(Thyanta perditor)、アシルトシホンオノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、アデルゲスラリシス(Adelges laricis)、アフィズラナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、アフィスファバ(Aphis fabae)、アフィスホルベシ(Aphis forbesi)、アフィスポミ(Aphis pomi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、アフィスグロッスラリア(Aphis grossulariae)、アフィススクネイデリ(Aphis schneideri)、アフィススピラエコラ(Aphis spiraecola)、アフィスサンブシ(Aphis sambuci)、アシルトシホンピスム(Acyrthosiphon pisum)、アウラコルツムソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシアアルゲンチホリイ(Bemisia argentifolii)、ブラキカウズスカルズイ(Brachycaudus cardui)、ブラキカウズスヘリクリシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキカウズスペルシカ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズスプルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ブレビコリンブラッシカ(Brevicoryne brassicae)、カピトホルスホルニ(Capitophorus horni)、セロシファゴッシピイ(Cerosipha gossypii)、カエトシホンフラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、クリプトミズスリビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシアノルドマンニアナ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシアピセア(Dreyfusia piceae)、ジサフィスラジコラ(Dysaphis radicola)、ジサウラコルツムプソイドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、ジサフィスプランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ジサフィスピリ(Dysaphis pyri)、エンポアスカファバ(Empoasca fabae)、ヒアロプテルスプルニ(Hyalopterus pruni)、ヒペロミズスラクツカ(Hyperomyzus lactucae)、マクロシフムアベナ(Macrosiphum avenae)、マクロシフムオイホルビア(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシホンロサ(Macrosiphon rosae)、メゴウラビシア(Megoura viciae)、メラナフィスピラリウス(Melanaphis pyrarius)、メトポロフィウムジロズム(Metopolophium dirhodum)、ミズスペルシカ(Myzus persicae)、ミズスアスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ミズスセラシ(Myzus cerasi)、ミズスバリアンス(Myzus varians)、ナソノビアリビス−ニグリ(Nasonovia ribis−nigri)、ニラパルバタルゲンス(Nilaparvata lugens)、ペンフィグスブルサリウス(Pemphigus bursarius)、ペルキンシエラサッカリシダ(Perkinsiella saccharicida)、ホロドンフムリ(Phorodon humuli)、プシルラマリ(Psylla mali)、プシルラピリ(Psylla piri)、ロパロミズスアスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、ロパロシフムマイジス(Rhopalosiphum maidis)、ロパロシフムパジ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフムインセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィスマラ(Sappaphis mala)、サッパフィスマリ(Sappaphis mali)、スキザフィスグラミヌム(Schizaphis graminum)、スキゾノイララヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、シトビオンアベナ(Sitobion avenae)、トリアロイロデスバポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トキソプテラアウランチイアンド(Toxoptera aurantiiand)、ビトイスビチホリイ(Viteus vitifolii)、シメックスレクツラリウス(Cimex lectularius)、シメックスヘミプテルス(Cimex hemipterus)、レズビウスセニリス(Reduvius senilis)、トリアトマ種(Triatoma spp.)、およびアリルスクリタツス(Arilus critatus)、
【0032】
アリ、ミツバチ、スズメバチ、ハバチ類(膜翅目)、例えば、アタリアロサ(Athalia rosae)、アッタセファロテス(Atta cephalotes)、アッタカピグアラ(Atta capiguara)、アッタセファロテス(Atta cephalotes)、アッタラエビガタ(Atta laevigata)、アッタロブスタ(Atta robusta)、アッタセキスデンス(Atta sexdens)、アッタテキサナ(Atta texana)、クレマトガステル種(Crematogaster spp.)、ホプロカンパミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパテスツジネア(Hoplocampa testudinea)、モノモリウムファラオニス(Monomorium pharaonis)、ソレノプシスゲミナタ(Solenopsis geminata)、ソレノプシスインビクタ(Solenopsis invicta)、ソレノプシスリクテリ(Solenopsis richteri)、ソレノプシスキシロニ(Solenopsis xyloni)、ポゴノミルメックスバルバツス(Pogonomyrmex barbatus)、ポゴノミルメックスカリホルニクス(Pogonomyrmex californicus)、フェイドールメガセファラ(Pheidole megacephala)、ダシムチラオッシデンタリス(Dasymutilla occidentalis)、ボンブス種(Bombus spp.)、ベスプラスクアモサ(Vespula squamosa)、パラベスプラブルガリス(Paravespula vulgaris)、パラベスプラペンシルバニカ(Paravespula pennsylvanica)、パラベスプラゲルマニカ(Paravespula germanica)、ドリコベスプラマクラタ(Dolichovespula maculata)、ベスパクラブロ(Vespa crabro)、ポリステスルビギノサ(Polistes rubiginosa)、カンポノツスフロリダヌス(Camponotus floridanus)、およびリネピテマフミル(Linepithema humile)、
【0033】
コオロギ類、バッタ類、ワタリバッタ類(直翅目)、例えば、アケタドメスチカ(Acheta domestica)、グリルロタルパグリルロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、ロクスタミグラトリア(Locusta migratoria)、メラノプルスビビッタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルスフェムルブルム(Melanoplus femurrubrum)、メラノプルスメキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルスサングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルススプレツス(Melanoplus spretus)、ノマダクリスセプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、スキストセルカアメリカナ(Schistocerca americana)、スキストセルカグレガリア(Schistocerca gregaria)、ドシオスタウルスマロッカヌス(Dociostaurus maroccanus)、タキシネスアシナモルス(Tachycines asynamorus)、オエダロイスセネガレンシス(Oedaleus senegalensis)、ゾノゼルスバリエガツス(Zonozerus variegatus)、ヒエログリフスダガネンシス(Hieroglyphus daganensis)、クラウッサリアアングリフェラ(Kraussaria angulifera)、カリプタムスイタリクス(Calliptamus italicus)、コルトイセテステルミニフェラ(Chortoicetes terminifera)、およびロクスタナパルダリナ(Locustana pardalina)、
【0034】
クモ綱、例えば、ヒメダニ科、マダニ科およびヒゼンダニ科のクモ形類(ダニ目)など、例えば、アンブリオンマアメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマバリエガツム(Amblyomma variegatum)、アンブリオンママクラツム(Ambryomma maculatum)、アルガスペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルスアンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルスデコロラツス(Boophilus decoloratus)、ボオフィルスミクロプルス(Boophilus microplus)、デルマセントルシルバルム(Dermacentor silvarum)、デルマセントルアンデルソニ(Dermacentor andersoni)、デルマセントルバリアビリス(Dermacentor variabilis)、ヒアロンマトルンカツム(Hyalomma truncatum)、イキソデスリシヌス(Ixodes ricinus)、イキソデスルビクンズス(Ixodes rubicundus)、イキソデススカプラリス(Ixodes scapularis)、イキソデスホロシクルス(Ixodes holocyclus)、イキソデスパシフィクス(Ixodes pacificus)、オルニトドルスモウバタ(Ornithodorus moubata)、オルニトドルスヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルスツリカタ(Ornithodorus turicata)、オルニトニッススバコチ(Ornithonyssus bacoti)、オトビウスメグニニ(Otobius megnini)、デルマニッススガリナ(Dermanyssus gallinae)、プソロプテスオビス(Psoroptes ovis)、リピセファルスサングイノイス(Rhipicephalus sanguineus)、リピセファルスアッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファルスエベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、サルコプテススカビエイ(Sarcoptes scabiei)、およびエリオフィイダ種(Eriophyidae spp.)、例えば、アクルススクレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、フィロコプトラタオレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)、およびエリオフィエスシェルドニ(Eriophyes sheldoni);タルソネミダ種(Tarsonemidae spp.)、例えば、フィトネムスパリズス(Phytonemus pallidus)、およびポリファゴタルソネムスラツス(Polyphagotarsonemus latus);テヌイパルピダ種(Tenuipalpidae spp.)、例えば、ブレビパルプスホエニシス(Brevipalpus phoenicis);テトラニキダ種(Tetranychidae spp.)、例えば、テトラニクスシンナバリヌス(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニクスカンザワイ(Tetranychus kanzawai)、テトラニクスパシフィクス(Tetranychus pacificus)、テトラニクステラリウス(Tetranychus telarius)、およびテトラニクスウルチカ(Tetranychus urticae)、パノニクスウルミ(Panonychus ulmi)、パノニクスシトリ(Panonychus citri)、およびオリゴニクスプラテンシス(Oligonychus pratensis);アラネイダ(Araneida)、例えばラトロデクツスマクタンス(Latrodectus mactans)、およびロキソセレスレクルサ(Loxosceles reclusa)、マダニ類(lxodida)、例えばフィピセファルスサングイノイス(Phipicephalus sanguineus)、またはコダニ類、例えば、トゲダニ亜目(Mesostigmata)、例えばオルニトニッススバコチ(Ornithonyssus bacoti)、およびデルマニッススガリナ(Dermanyssus gallinae)、ケダニ亜目(Prostigmata)、例えばピモテストリチシ(Pymotes tritici)、またはコナダニ亜目(Astigmata)、例えばアカルスシロ(Acarus siro)、
【0035】
ノミ類(隠翅目)、例えば、クテノセファリデスフェリス(Ctenocephalides felis)、クテノセファリデスカニス(Ctenocephalides canis)、キセノプシルラケオピス(Xenopsylla cheopis)、プレックスイリタンス(Pulex irritans)、ツンガペネトランス(Tunga penetrans)、およびノソプシルルスファシアツス(Nosopsyllus fasciatus)、
【0036】
シミ類、マダラシミ類(総尾目)、例えば、レピスマサッカリナ(Lepisma saccharina)およびテルモビアドメスチカ(Thermobia domestica)、
【0037】
ムカデ類(ムカデ綱)、例えば、スクチゲラコレオプトラタ(Scutigera coleoptrata)、
【0038】
ヤスデ類(ヤスデ綱)、例えば、ナルコイス種(Narceus spp.)、
【0039】
ハサミムシ類(革翅目)、例えば、ホルフィクラアウリクラリア(forficula auricularia)、
【0040】
シラミ類(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、ペジクルスフマヌスコルポリス(Pediculus humanus corporis)、プチルスプビス(Pthirus pubis)、ハエマトピヌスオイリステルヌス(Haematopinus eurysternus)、ハエマトピヌススイス(Haematopinus suis)、リノグナツスビツリ(Linognathus vituli)、ボビコラボビス(Bovicola bovis)、メノポンガリナ(Menopon gallinae)、メナカンツスストラミノイス(Menacanthus stramineus)、およびソレノポテスカピラツス(Solenopotes capillatus)、
【0041】
植物寄生センチュウ類、例えば、ネコブセンチュウ類、アレニアネコブセンチュウ(Meloidogyne arenaria)、コロンビアネコブセンチュウ(Meloidogyne chitwoodi)、メロイドギンエキシグア(Meloidogyne exigua)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、ジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)、および他のネコブセンチュウ(Meloidogyne)種、シストセンチュウ(cyst nematodes)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、グロボデラパリダ(Globodera pallida)、タバコシストセンチュウ(Globodera tabacum)、および他のシストセンチュウ(Globodera)種、ムギシストセンチュウ(Heterodera avenae)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、テンサイシストセンチュウ(Heterodera schachtii)、クロバーシストセンチュウ(Heterodera trifolii)、および他のヘテロデラ(Heterodera)種;タネコブセンチュウ(seed gall nematodes)、アングイナフネスタ(Anguina funesta)、コムギツブセンチュウ(Anguina tritici)、および他のアングイナ(Anguina)種;茎および葉センチュウ(stem and foliar nematodes)、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、イチゴセンチュウ(Aphelenchoides fragariae)、ハガレセンチュウ(Aphelenchoides ritzemabosi)、および他のアフェレンコイデス(Aphelenchoides)種;刺毛センチュウ(sting nematodes)、ベロノライムスロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)、および他のベロノライムス(Belonolaimus)種;マツセンチュウ(pine nematodes)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)、および他のブルサフェレンクス(Bursaphelenchus)種;リングセンチュウ(ring nematodes)、クリコネマ(Criconema)種、クリコネメラ(Criconemella)種、クリコネモイデス(Criconemoides)種、およびメソクリコネマ(Mesocriconema)種;茎および球根センチュウ(stem and bulb nematodes)、イモグサレセンチュウ(Ditylenchus destructor)、ナミクキセンチュウ(Ditylenchus dipsaci)、キノコセンチュウ(Ditylenchus myceliophagus)、および他のジチレンクス(Ditylenchus)種;アウルセンチュウ(awl nematodes)、ドリコドルス(Dolichodorus)種;ラセンセンチュウ(spiral nematodes)、ナミラセンセンチュウ(Helicotylenchus dihystera)、ヘリコチレンクスマルチシンクツス(Helicotylenchus multicinctus)、および他のヘリコチレンクス(Helicotylenchus)種、ロチレンクスロブスツス(Rotylenchus robustus)、および他のロチレンクス(Rotylenchus)種;鞘センチュウ(sheath nematodes)、ヘミシクリオホラ(Hemicycliophora)種、およびヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)種、ヒルシュマンニエラ(Hirshmanniella)種;ランスセンチュウ(lance nematodes)、ホプロライムスコルンブス(Hoplolaimus columbus)、ホプロライムスガレアツス(Hoplolaimus galeatus)、および他のホプロライムス(Hoplolaimus)種;偽ネコブセンチュウ(false root−knot nematodes)、ニセネコブセンチュウ(Nacobbus aberrans)、および他のナコッブス(Nacobbus)種;針センチュウ(needle nematodes)、ロンギドルスエロンガテス(Longidorus elongates)、および他のロンギドルス(Longidorus)種;マツセンチュウ(pin nematodes)、パラチレンクス(Paratylenchus)種;ネグサレセンチュウ(lesion nematodes)、プラチレンクスブラキウルス(Pratylenchus brachyurus)、ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、プラチレンクスクルビタツス(Pratylenchus curvitatus)、プラチレンクスゴオデイ(Pratylenchus goodeyi)、プラチレンクスネグレクツス(Pratylencus neglectus)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクススクリブネリ(Pratylenchus scribneri)、クルミネグサレセンチュウ(Pratylenchus vulnus)、モロコシネグサレセンチュウ(Pratylenchus zeae)、および他のプラチレンクス(Pratylenchus)種;ラジナフェレンクスココフィルス( Radinaphelenchus cocophilus)、および他のラジナフェレンクス(Radinaphelenchus)種;ネモグリセンチュウ(burrowing nematodes)、バナナネモグリセンチュウ(Radopholus similis)、および他のラドホルス(Radopholus)種;レニフォームセンチュウ(reniform nematodes)、ニセフクロセチュウ(Rotylenchulus reniformis)、および他のロチレンクルス(Rotylenchulus)種;スクテロネマ(Scutellonema)種、スタビールートセンチュウ(stubby root nematodes)、トリコドルスプリミチブス(Trichodorus primitivus)、および他のトリコドルス(Trichodorus)種;パラトリコドルスミノル(Paratrichodorus minor)、および他のパラトリコドルス(Paratrichodorus)種;スタントセンチュウ(stunt nematodes)、ナミイシュクセンチュウ(Tylenchorhynchus claytoni)、チレンコリンクスズビウス(Tylenchorhynchus dubius)、および他のチレンコリンクス(Tylenchorhynchus)種;およびメルリニウス(Merlinius)種;カンキツセンチュウ(citrus nematodes)、ミカンネセンチュウ(Tylenchulus semipenetrans)、および他のチレンクルス(Tylenchulus)種;ダガーセンチュウ(dagger nematodes)、アメリカオオハリセンチュウ(Xiphinema americanum)、キシフィネマインデックス(Xiphinema index)、キシフィネマジベルシカウダツム(Xiphinema diversicaudatum)、および他のキシフィネマ(Xiphinema)種;および他の植物寄生センチュウ種。
【0042】
本発明による混合物は、鞘翅目、鱗翅目、総翅目、同翅目、等翅目および直翅目の害虫を防除するのに、そしてこれらの害虫および記載した害虫を防除するための組成物を調製するのに特に有用である。
【0043】
さらに、本発明の混合物は、ムカデ綱およびヤスデ綱、等翅目、網翅目、双翅目、革翅目、半翅目、膜翅目、直翅目、隠翅目、総翅類、およびシラミ目、寄生形態(Parasitiformes)、ダニ目、およびマダニ科を防除するのに特に有用である。
【0044】
本発明による混合物、または化合物(I)と(II)は、液体または固体の担体、例えば、溶液、乳濁液、懸濁液、ダスト、粉末、ペースト、および顆粒などの慣用の製剤をさらに含む殺虫剤組成物であってよい。適用形態は特定の目的に依存し、各場合において、化合物(I)と(II)を確実に、微細かつ均一に分布させなければならない。
【0045】
製剤は、公知の方法、例えば、溶媒および/または担体などの慣用の製剤助剤を用い、所望の場合には乳化剤、分散剤、および別の慣用の添加剤を使用し、活性化合物を増量することによって調製される。好適な溶媒/助剤としては以下のものが挙げられる:
【0046】
水、芳香族溶媒(例えば、Solvesso製品、キシレン)、パラフィン(例えば、鉱物画分)、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン)、ピロリドン(NMP、NOP)、アセテート(グリコールジアセテート)、グリコール、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸、および脂肪酸エステル。原則として、溶媒混合物も使用しうる。
【0047】
担体、例えば、粉砕した天然鉱物(例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜)および粉砕した合成鉱物(例えば、高分散シリカ、シリケート);非イオン性およびアニオン性乳化剤などの乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネートおよびアリールスルホネート)、ならびに分散剤、例えば、リグニン−亜硫酸排液およびメチルセルロース。
【0048】
好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、脂肪酸、および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、さらにスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコール/酸化エチレン縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグニン−亜硫酸排液およびメチルセルロースである。
【0049】
直接噴霧可能な溶液、乳濁液、ペースト、または油分散液を調製するのに適している物質は、中〜高沸点鉱油画分、例えば、灯油またはディーゼル油、さらにコールタール油および植物油または動物油、脂肪族、環状および芳香族の炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンまたはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンおよび水である。
【0050】
拡散用物質および散布可能な製品である粉末は、活性物質と固体担体を混合または同時粉砕することによって調製できる。
【0051】
顆粒、例えば、コート顆粒、含浸顆粒、および均質顆粒は、活性化合物を固体担体に結合することによって調製できる。固体担体の例には、鉱物土類、例えば、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレイ、石灰石、石灰、白亜、赤土、黄土、粘土、苦灰石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕した合成物質、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素など、および植物由来製品、例えば、穀類粉、樹皮粉、木粉、および堅果殻粉、セルロース粉末、ならびに他の固体担体がある。
【0052】
一般に、製剤は、活性化合物の混合物を0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%含む。活性化合物の混合物は、90%〜100%、好ましくは95%〜100%(NMRスペクトルによる)の純度で使用する。
【0053】
以下は、製剤の例である:
1.水で希釈するための製剤
A)可溶性剤(Soluble concentrates)(SL、LS)
水または水溶性溶媒に活性化合物10重量部を溶解する。別の方法としては、湿潤剤または他の助剤を加える。活性化合物は、水で希釈すると溶解する。
【0054】
B)分散性剤(Dispersible concentrates)(DC)
分散剤、例えば、ポリビニルピロリドンを添加してシクロヘキサノンに活性化合物20重量部を溶解する。水で希釈すると分散液が得られる。
【0055】
C)乳剤(Emulsifiable concentrates)(EC)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレート(いずれの場合も5%強度)を添加して、キシレンに活性化合物15重量部を溶解する。水で希釈すると乳濁液が得られる。
【0056】
D)エマルション製剤(Emulsions)(EW、EO、ES)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレート(いずれの場合も5%強度)を添加して、キシレンに活性化合物40重量部を溶解する。乳化剤(Ultraturax)によって、水にこの混合物を導入し、均質な乳濁液にする。水で希釈すると乳濁液が得られる。
【0057】
E)懸濁性剤(Suspensions)(SC、OD、FS)
撹拌しているボールミルに、分散剤、湿潤剤、および水、あるいは有機溶媒を加えて活性化合物20重量部を粉末化し、微細な活性化合物懸濁液を得る。水で希釈すると、活性化合物の安定した懸濁液が得られる。
【0058】
F)水和顆粒剤(Water-dispersible granules)および水溶性顆粒剤(water-soluble granules)(WG、SG)
分散剤および湿潤剤を加えて活性化合物50重量部を微細に粉砕し、専用機器(例えば、押出し、噴霧塔、流動床)によって水和顆粒剤または水溶性顆粒剤にする。水で希釈すると、活性化合物の安定した分散液または溶液が得られる。
【0059】
G)水和剤(Water-dispersible powders)および水溶剤(water-soluble powders)(WP、SP、WS)
分散剤、湿潤剤、およびシリカゲルを加えて、ローターステーターミル内で活性化合物75重量部を粉砕する。水で希釈すると、活性化合物の安定した分散液または溶液が得られる。
【0060】
2.希釈しないで施用する製剤
H)粉剤(Dustable powders)(DP、DS)
活性化合物5重量部を微細に粉砕し、95%の微粉化したカオリンとよく混合する。これにより、粉剤が得られる。
【0061】
I)顆粒剤(Granules)(GR、FG、GG、MG)
活性化合物0.5重量部を微細に粉砕し、95.5%の担体に結合させる。現在の方法は、押出し法、噴霧乾燥法、または流動床法である。これにより、希釈しないで施用する顆粒剤が得られる。
【0062】
J)ULV溶液(UL)
有機溶媒、例えば、キシレンに活性化合物10重量部を溶解する。これにより、希釈しないで施用する製剤が得られる。
【0063】
本発明の好ましい実施形態では、
a)本発明による混合物
b)以下を含む溶媒系
b1)γ−ブチロラクトン、
b2)一種または複数の脂肪族および/または芳香族ケトン、および
b3)任意で一種または複数の芳香族炭化水素、
c)一種または複数の乳化剤
d)任意で別の製剤添加物
を含む乳剤(EC)製剤を提供する。
【0064】
一般的に、好ましいEC製剤は、式(I)の化合物を0.1〜30重量%、好ましくは8〜18重量%、特に10〜15重量%含む。
【0065】
一般的に、好ましいEC製剤は、溶媒系(b)を6〜97重量%、好ましくは10〜90重量%、特に25〜80重量%含む。
【0066】
溶媒系の成分(b1)であるγ−ブチロラクトンは市販されている溶媒であり、例えば、ドイツ、BASF Aktiengesellschaftから入手できる。
【0067】
γ−ブチロラクトンは、一般的に、製剤の2〜90重量%、好ましくは10〜75重量%、特に20〜40重量%の量で含まれる。
【0068】
溶媒系の成分(b2)として好適なケトンには、C〜C20脂肪族、脂環式、および芳香族ケトンが含まれる。
【0069】
好ましいものは、C〜C18アルカノン、特に2−ヘプタノン、メシチルオキシド、シクロヘキサノン、イソホロン、frenchone、およびアセトフェノンである。
【0070】
好ましい実施形態では、成分(b2)は、二種のケトン、好ましくはアセトフェノンとC−C18アルカノン、特に、アセトフェノンと2−ヘプタノンを含む。一般的に、ケトン成分(b2)の合計は、製剤の4〜92重量%、好ましくは15〜80重量%となる。
【0071】
好ましい実施形態では、一般的に、アセトフェノンの合計は、製剤の2〜70重量%、好ましくは5〜40重量%、特に20〜30重量%となる。
【0072】
一般的に、脂肪族ケトン、好ましくは2−ヘプタノンの合計は、製剤の2〜90重量%、好ましくは10〜40重量%、特に10〜30重量%となる。
【0073】
収載するケトンは全て、市販されている製品である。
【0074】
任意で、溶媒系は、成分(b3)として芳香族炭化水素を含む。好ましくは、アルキル芳香族、特にそのアルキル基が1〜20個の炭素原子を有するアルキルベンゼンおよびアルキルナフタレンの混合物を使用する。そのような混合物は、例えば、Solvesso(登録商標)、例えば、Solvesso 200(Exxon Mobil,米国)、Aromatic、例えば、Aromatic 200(Exxon Mobil)、またはShellsol(登録商標)製品(Deutsche Shell Chemie GmbH,ドイツ)として市販されている。成分(b3)として特に好ましいものは、Solvesso 200およびAromatic 200である。
【0075】
一般的に、芳香族炭化水素成分(b3)の合計は、製剤の0〜30重量%、好ましくは0〜10重量%、特に1〜5重量%となる。
【0076】
好ましいEC製剤は、少なくとも一種の乳化剤も含む。乳化剤は、連続相と分散相の間の表面張力を低減し、それによって分散相の液滴を安定させる。乳化剤はまた、式(I)の化合物の可溶化を助ける。好適な乳化剤は、当技術分野で公知であり、例えば、McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers, Int. Ed., Ridgewood, New Yorkに記載されている。好適な乳化剤には、非イオン性、アニオン性、カチオン性、および双性イオン性の乳化剤およびそれらの混合物が含まれる。乳化剤は、ポリマー乳化剤または非ポリマー乳化剤であってよい。一般的に、ポリマー乳化剤とは対照的に、非ポリマー乳化剤の分子量は、2000(数平均)未満であり、特に150〜2000、好ましくは200〜1500である。
【0077】
本発明によるEC製剤に含まれる乳化剤は、非イオン性またはイオン性であってよく、または両方の組合せであってよい。様々な温度でEC製剤の良好な物理化学的作用を達成するために、好ましくはHLB値が異なる、少なくとも2種、好ましくは3〜5種の乳化剤を使用するのが好ましい。
【0078】
HLB(親水親油バランス)は、W.C. Griffin (J. Soc. Cosmetic Chemists, 1, 311 (1949))が定義した経験的な尺度であり、乳化剤(特に非イオン性乳化剤)の両親媒性の性質を表す。親水性が最も低い乳化剤に最小のHLB値を割り当てる。
【0079】
好適な非イオン性乳化剤は、例えば、アルコキシル化した動物または植物由来の脂肪または油、例えば、トウモロコシ油エトキシレート、ヒマシ油エトキシレート、獣脂エトキシレート;グリセロールエステル、例えば、モノステアリン酸グリセロール、脂肪アルコールアルコキシレートおよびオキソアルコールアルコキシレート;脂肪酸アルコキシレート、例えば、オレイン酸エトキシレート;アルキルフェニルアルコキシレート、例えば、イソノニル−、イソオクチル−、トリブチル−およびトリステアリルフェニルエトキシレート、脂肪アミンアルコキシレート、脂肪酸アミドアルコキシレート;糖乳化剤、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタンモノオレアート、ソルビタントリステアレート)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N−アルキルグルコンアミド、アルキルメチルスルホキシド;アルキルジメチルホスフィンオキシド、例えば、テトラデシルジメチルホスフィンオキシド、酸化エチレン/酸化プロピレンコポリマー、およびそのような非イオン性乳化剤の混合物である。
【0080】
好ましい非イオン性乳化剤は、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、特にソルビトールの部分エステルおよびその無水物、例えば、ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ポリエトキシレート化(好ましくは約20モルの酸化エチレンを有する)ソルビタンモノラウレートおよびソルビタンモノオレアート、ヒマシ油エトキシレート(好ましくは約40モルの酸化エチレンを有する)、および好ましくは分子量2000〜5000の範囲の酸化エチレン/酸化プロピレンコポリマー、例えば、アルキルエチレンオキシド/酸化プロピレンコポリマーである。
【0081】
イオン性乳化剤は、アニオン性乳化剤またはカチオン性乳化剤、あるいはアニオン性乳化剤とカチオン性乳化剤の混合物であってよい。
【0082】
アニオン性乳化剤の例は、ポリ(好ましくは2〜30)エトキシル化(好ましくはC〜C22)脂肪アルコールのリン酸エステルおよび硫酸エステル、例えば、エトキシル化(2EO(EOはエチレンオキシド単位を意味する))オレイルアルコールリン酸エステル(例えば、Empiphos(登録商標)O3D, Albright & Wilson,英国)、エトキシル化オレイルアルコールリン酸エステル(例えば、Crodafos(登録商標)N serie, Croda Oleochemicals,英国)、エトキシル化(2〜10EO)セト/ステアリルアルコールリン酸エステル(例えば、Crodafos(登録商標)CS serie, Croda Oleochemicals,英国)、エトキシル化(4〜6EO)トリデシルアルコールリン酸エステル(例えば、Emphos(登録商標)PS serie, CK Witco,米国)、エトキシル化脂肪族アルコールリン酸エステル(例えば、Crafol(登録商標)AP serie, Henkel Iberica,スペイン)、エトキシル化(3〜6EO)脂肪アルコールリン酸エステル(例えば、Rhodafac(登録商標)serie, Rhodia Chimie,フランス)、複合体有機リン酸エステルの遊離酸(例えば、Beycostat(登録商標)serie, Ceca S.A.,フランス)、ポリエトキシレート化(8〜25EO)アリールフェノール(例えば、ポリエトキシレート化ジ−およびトリスチリルフェノール)のリン酸エステル(例えば、Soprophor 3D33, Rhodia Chimie,フランス)、ポリエトキシレート化アリールフェノール(例えば、ポリエトキシレート化ジ−およびトリスチリルフェノール)の硫酸エステル(例えば、Soprophor DSS/7, Soprophor 4D384, Rhodia Chimie,フランス)である。
【0083】
カチオン性乳化剤の例には、アルキルトリメチルアンモニウムハライドまたはアルキル硫酸アルキルトリメチルアンモニウム、アルキルピリジニウムハライドまたはジアルキルジメチルアンモニウムハライドおよびアルキル硫酸ジアルキルジメチルアンモニウムが含まれる。
【0084】
イオン性乳化剤のうち、アニオン性乳化剤が好ましい。
【0085】
本発明の好ましい実施形態では、乳化剤成分には、ソルビタン脂肪モノエステルの群からの少なくとも一種の乳化剤、特にソルビタンモノオレアート、ならびにポリオキシエチレンソルビタン脂肪エステルの群からの一種または複数、好ましくは二種の乳化剤、特に、それぞれが約20モルの酸化エチレンによってエトキシル化されているソルビタンモノオレアートおよびソルビタンモノラウレートが含まれる。
【0086】
本発明の特に好ましい実施形態では、乳化剤成分には、ソルビタン脂肪モノエステルの群からの乳化剤、ポリエトキシレート化ソルビタン脂肪エステルの群からの一種または複数の乳化剤、好ましくは二種の乳化剤、ならびにヒマシ油エトキシレートおよび酸化エチレン/酸化プロピレンコポリマーの群からの一種または複数の乳化剤が含まれる。
【0087】
記載した非イオン性乳化剤は、全て市販されている。例えば、ソルビタン脂肪酸は、S−MAZ(登録商標)(BASF,ドイツ)またはSpan(登録商標)(UNIQEMA,米国)シリーズとして、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪エステルは、T-MAZ(登録商標)(BASF,ドイツ)またはTween(登録商標)(UNIQEMA,米国)シリーズとして、ヒマシ油エトキシレートはTrylox 5909(Cognis,ドイツ)として、ならびに酸化エチレン/酸化プロピレンコポリマーは、Tergitol(登録商標)XD(Dow,米国)などのTergitolシリーズまたはSurfonic(登録商標)LPPシリーズとして得ることができる。
【0088】
一般的に、EC中の乳化剤の合計は、製剤の2〜20重量%、好ましくは5〜15重量%となる。
【0089】
好ましい実施形態および特に好ましい実施形態では、一般的にソルビタン脂肪モノエステルの合計は、製剤の0.1〜15重量%、好ましくは1〜5重量%となり、一般的にポリエトキシレート化ソルビタン脂肪エステルの合計は、製剤の1〜5重量%、好ましくは1〜5重量%となり、一般的にポリエトキシレート化ヒマシ油の合計は、製剤の0〜15重量%、好ましくは0〜5重量%となり、そして一般的に酸化エチレン/酸化プロピレンコポリマーの合計は、製剤の0〜15重量%、好ましくは0〜5重量%となる。
【0090】
さらに、本発明によるEC製剤は、他の通常の製剤添加物、例えば、共溶媒、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、着色料、および湿潤剤を含みうる。
【0091】
好適な消泡剤は、例えば、4〜14個、好ましくは6〜10個の炭素原子を有する脂肪族または芳香族モノアルコール、例えば、n−オクタノールまたはn−デカノール、あるいはシリコーン乳化剤である。一般的に、消泡剤の合計は、製剤の0〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%となる。
【0092】
典型的な凍結防止剤は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセロールである。
【0093】
典型的な防腐剤は、例えば、ビタミンEアセテート、安息香酸、ソルビン酸、ホルムアルデヒドおよび微量の殺菌化合物である。防腐剤の合計は、一般的に、製剤の0〜10重量%、好ましくは0〜1重量%となる。
【0094】
典型的な着色料としては、油溶性色素、例えば、Vitasyn(登録商標)Patentblau(Clariant,ドイツ)が挙げられる。
【0095】
典型的な湿潤剤は、例えば、ポリエトキシレート化アルキルフェノール(1〜30モルの酸化エチレンを含む)、ポリエトキシレート化脂肪アルコール(1〜30モルの酸化エチレンを含む)、トリデシルアルコールポリグリコールエーテル、およびアルキル−もしくはアルキルフェニル−スルホネートである。湿潤剤の合計は、一般的に、製剤の0〜50重量%、好ましくは0〜10重量%となる。
【0096】
別の製剤添加物の総含有量は、一般的に、製剤の0〜52重量%、好ましくは0〜10重量%、より好ましくは0〜5重量%となる。
【0097】
本発明によるEC製剤は、適宜、攪拌および/または加熱しながら、それらの成分を混合することによって、それ自体周知の方法で調製する。従って、得られる生成物は、通常、均質な乳濁液濃縮物である。
【0098】
製剤に適した容器は、従来から作物保護製品用に使用されている全ての容器であり、主としてボトル、キャニスター、および薬品耐性ポリマー製バッグである。水溶性容器、主として水溶性フィルムバッグ、特にポリビニルアルコールをベースとするものを使用するのが有利である。
【0099】
害虫に施用するために、EC製剤は通常、適切な希釈剤、一般的には水で希釈されるが、少なくとも10〜400倍、好ましくは10〜150倍過剰の希釈剤を用いて希釈することが好ましい。
【0100】
本発明による活性化合物の混合物は、それ自体として、それらの製剤形態で、あるいはそこから調製された使用形態、例えば、直接噴霧可能な溶液、粉末、懸濁液もしくは分散液、乳濁液、油分散液、ペースト、散布剤、拡散剤、または顆粒の形態で、噴霧、微粒化、散布、拡散または注入することによって使用することができる。使用形態は、完全に使用目的に基づいて決定される;いずれの場合にも、本発明による混合物の可能な限りの微細な分配が保証されるべきである。
【0101】
水性使用形態は、乳濁液濃縮物、ペースト、または水和剤(噴霧可能な粉末、油分散液)から、水を加えることによって調製することができる。乳濁液、ペースト、または油分散液を調製するために、物質を、そのままで、または油または溶媒中に溶解させて、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤、または乳化剤によって、水中で均質化することができる。あるいは、混合物、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤、または乳化剤、および、適切であれば、溶媒もしくは油から構成される濃縮物を調製することができるが、そのような濃縮物は水で希釈することが適している。
【0102】
直ぐに使用可能な調製物における活性化合物混合物の濃度は、比較的広い範囲内で変化させることができる。一般に、その濃度は0.0001〜10%、好ましくは0.01〜1%である。
【0103】
活性化合物の混合物は、超微量法(ULV)でも首尾よく使用することができるが、活性化合物を95重量%超含む製剤、または添加物を含まない活性化合物の混合物でさえも施用することができる。
【0104】
上記のように、本発明の混合物はまた、他の活性成分、例えば、他の殺虫剤、例えば、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、肥料、例えば、硝酸アンモニウム、尿素、カリ、および過リン酸塩、植物に有害な物質および植物生長調節剤、毒性緩和剤、および殺センチュウ剤を含んでもよい。これらの追加成分を順次、または上記組成物と組み合せて使用してよく、適切であれば使用直前に加えてもよい(タンクミックス)。これらの薬剤は、本発明による混合物と重量比1:10〜10:1で混合することができる。例えば、他の活性成分で処理する前にもしくは後に、本発明の組成物を植物にスプレーしてもよい。
【0105】
本発明による混合物および方法は、昆虫、コナダニ、およびセンチュウなどの害虫の防除に使用される。それらは、あらゆる発生段階、例えば、卵、幼虫、さなぎ、および成体に施用することができる。
【0106】
害虫は、害虫自体、その備蓄食糧、生息環境、繁殖地またはその居場所と、殺虫有効量の本発明の混合物またはその混合物を含む組成物とを接触させることによって防除しうる。
【0107】
「居場所」は、害虫が増殖している、または増殖しうる植物、種子、土壌、領域、物質、または環境を意味する。
【0108】
一般に、「殺虫有効量」は、壊死、死、遅滞、予防、および除去、破壊の効果、あるいは標的生物の発生および活性を減少する効果を含む、増殖に対する観察可能な効果を得るのに必要な、本発明の混合物またはその混合物を含む組成物の量を意味する。その殺虫有効量は、本発明で使用される様々な混合物/組成物によって変化しうる。混合物/組成物の殺虫有効量は、一般条件、例えば、所望する殺虫効果および持続時間、天候、標的種、居場所、施用方式などによっても変化する。
【0109】
本発明の混合物またはこれらの混合物の組成物は、昆虫、コナダニ、またはセンチュウなどの害虫の攻撃またはまん延から植物を保護するためにも使用でき、植物、またはその植物が生長する土壌もしくは水と、殺虫有効量の本発明による混合物または組成物とを接触させることを含む。
【0110】
本発明との関連において、植物という用語は、植物全体、植物の一部または植物繁殖物質、例えば、種子、種子片、移植片、実生、または切片をさす。
【0111】
本発明の混合物によって処理できる植物は、全ての遺伝子改変植物または遺伝子組換え植物、例えば、遺伝子工学法を含む育種により除草剤または殺菌剤または殺虫剤の作用に耐性を示す作物、あるいは、例えば、従来の育種法および/または変異体の発生によって、または組換え処置によって作成できる、既存の植物と比較して性質が改変されている植物を含む。
【0112】
本発明の混合物の数種が浸透性作用を有することにより、土壌害虫に対して種子および根を処理するためだけでなく、葉害虫から植物の芽を保護するために使用することができる。種子処理という用語は、当技術分野で既知の全ての適切な種子処理技術、例えば、種子ドレッシング、種子コーティング、種子ダスティング、種子浸漬、および種子ペレッティングを含む。
【0113】
化合物(I)と(II)は同時に、つまり一緒に、もしくは別々に、または連続して施用することができ、別々に施用する場合、その順番は、一般に防除措置の結果に対していかなる影響も及ぼさない。
【0114】
化合物(I)と(II)は、通常、重量比500:1〜1:6000で施用され、好ましくは100:1〜1:100、より好ましくは20:1〜1:50、特に10:1〜1:10、特に5:1〜1:20、極めて特に5:1〜1:5、特に好ましくは2:1〜1:2、また、好ましくは4:1〜2:1、主として1:1、5:1、5:2、5:3、5:4、4:1、4:2、4:3、3:1、2:1、1:5、2:5、3:5、4:5、1:4、2:4、3:4、1:3、2:3、1:2、1:600、1:300、1:150、1:35、2:35、4:35、1:75、2:75、3:75、4:75、1:6000、1:3000、1:1500、1:350、2:350、3:350、4:350、1:750、2:750、3:750、または4:750の比率で施用される。
【0115】
所望する効果に応じて、本発明による混合物の施用割合は、5g/ha〜2000g/ha、好ましくは50〜1500g/ha、特に50〜750g/haである。
【0116】
本発明の混合物は、土壌害虫から種子、および実生の根、および芽を保護するために使用される。
【0117】
従来の種子処理製剤には、例えば、流動性濃縮物FS、溶液LS、乾燥処理粉剤DS、水和剤WS、またはスラリー処理用顆粒剤、水溶剤SSおよびエマルション製剤ESが含まれる。種子と本発明の混合物または組成物とを接触させることによる種子への施用は、播種前に直接種子に、あるいは予備発芽後の播種時または播種後に実施する。好ましいものは、FS製剤である。
【0118】
種子の処理において、本発明の混合物の施用割合は、一般的に種子100kg当たり0.1g〜10kgであり、1g〜2kgが好ましい。化合物(I)および(II)または化合物(I)と(II)の混合物の個別施用または共同施用は、植物を播種する前に、もしくは後に、または植物が発芽する前にもしくは後に、種子、実生、植物、または土壌にスプレーし、または散布することによって実施する。
【0119】
本発明はまた、先に定義した混合物、または二種以上の活性成分の混合物を含む組成物、またはそれぞれが一種の活性成分を提供する二種以上の組成物の混合物を含む、すなわち、それらでコートし、かつ/またはそれらを含む植物増殖産物、特に種子にも関する。種子は、本発明の混合物を種子100kgあたり0.1g〜10kgの量で含み、100kgあたり1g〜5kgが好ましく、100kgあたり1g〜2.5kgが最も好ましく、特に1g〜2kgを含む。
【0120】
本発明の混合物は、接触(土壌、ガラス、壁、蚊帳、カーペット、植物部分、または動物部分を介在)および摂取(餌または植物部分)を通じて、ならびに栄養交換および移送を通じて有効である。
【0121】
施用方法は、水域、土壌、亀裂および隙間、牧草地、堆肥、下水、水中、床、壁に施用するのが好ましく、あるいは周囲にスプレー施用し、そして餌に施用するのが好ましい。
【0122】
本発明の好ましい実施形態によれば、土壌への施用を通じて本発明の混合物を使用する。土壌への施用は、特に、アリ、シロアリ、ハエ、コオロギ、地虫、根ゾウムシ(root weevils)、根甲虫(root beetles)またはセンチュウに対して使用するのに適している。
【0123】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、非作物害虫、例えば、アリ、シロアリ、スズメバチ、ハエ、カ、コオロギ、バッタ、またはゴキブリに対して使用するために、本発明の混合物で餌調製物を調製する。
【0124】
餌は、液体、固体、または半固体調製物(例えばゲル)であってよい。組成物中に使用される餌は、それを食べる昆虫、例えば、アリ、シロアリ、スズメバチ、ハエ、カ、コオロギなど、またはゴキブリを刺激するのに十分魅力的な生成物である。この誘引物質は、接食刺激物、あるいはパラおよび/または性フェロモンから選択し得る。例えば、動物および/または植物タンパク質(肉、魚、または血液餌、昆虫部分、コオロギ粉末、卵黄)から、動物および/または植物由来油脂から、あるいはモノ−、オリゴ−またはポリオルガノ糖、特にショ糖、乳糖、果糖、デキストロース、グルコース、澱粉、ペクチン、またはさらに糖蜜または蜂蜜から、あるいは硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、または酢酸アンモニウムなどの塩から好適な接食刺激物を選択する。果物、作物、植物、動物、昆虫またはその特定部分の新鮮または腐敗しつつある部分も接食刺激物として役立ちうる。フェロモンは、より昆虫特異的であることが知られている。特異的フェロモンは、文献に記載されており当業者には周知である。
【0125】
ハエ、ノミ、ダニ、カ、バッタ、またはゴキブリなどの害虫を防除するのに、エアロゾル(例えばスプレー缶)、オイルスプレー、またはポンプスプレーとしての本発明の混合物の製剤は、専門家ではない使用者に非常に適している。エアロゾルの配合は、活性混合物、溶媒、例えば、低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、沸点範囲が約50〜250℃のパラフィン炭化水素(例えば灯油)、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素、水、さらに助剤、例えば乳化剤、例えばソルビトールモノオレアートや酸化エチレンを3〜7モル有するオレイルエトキシレート、脂肪アルコールエトキシレート、パヒューム油、例えば、エーテル油、中鎖脂肪酸と低級アルコールのエステル、芳香族カルボニル化合物、適切であれば安息香酸ナトリウムなどの安定剤、両性界面活性剤、低級エポキシド、トリエチルオルトホルメート、そして必要な場合には、噴霧剤、例えば、プロパン、ブタン、窒素、圧縮空気、ジメチルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素、またはこれらのガスの混合物から構成されていることが好ましい。
【0126】
オイルスプレー製剤は、噴霧剤を使用しない点でエアロゾルの配合とは異なる。
【0127】
本発明の混合物およびそれらのそれぞれの組成物は、蚊取線香、および燻蒸コイル、スモークカートリッジ、気化プレート、長期気化器、または他の熱非依存性気化装置で使用することもできる。
【0128】
本発明の混合物およびそれらのそれぞれの組成物を用いて、昆虫が伝染させる感染症(例えば、マラリア、デング熱および黄熱病、リンパ管フィラリア症、およびリーシュマニア症)を防除する方法も、小屋および家の表面を処理すること、カーテン、テント、衣類用品、蚊帳、ツェツェバエ取りなどをエアスプレーおよび含浸することを含む。繊維、織物、ニット用品、不織布、ネット材またはホイルおよび防水布へ施用するための殺虫剤組成物は、殺虫剤、任意で忌避剤、および少なくとも一種の結合剤を含む混合物を含むのが好ましい。
【0129】
本発明の混合物およびそれらを含む組成物は、アリおよび/またはシロアリから、樹木、板塀、枕木などの木製物質、および家、離れ家、工場などの建物、さらに建材、家具、革、繊維、ビニル用品、電線およびケーブルなどを保護し、アリおよびシロアリが(例えば、家および公共施設に害虫が侵入した時に)作物またはヒトに害を及ぼすのを防除するために使用できる。本発明の混合物は、木製物質を保護するために周囲の土壌表面に、または床下の土壌中に施用するだけでなく、材木製品、例えば、床下コンクリート表面、床柱、梁、ベニヤ合板、家具など、木製品、例えば、パーティクルボード、ハーフボードなど、およびビニル用品、例えば、被膜した電線、ビニルシート、断熱材、例えば、発泡スチロールなどにも施用することができる。アリが作物またはヒトに害を及ぼすのを防ぐために施用する場合には、本発明のアリ防除組成物は、アリの巣またはその周囲へ直接、あるいは餌への接触を通じて施用される。本発明の混合物の化合物または組成物は、虫の出現が予想される場所に予防的に施用することもできる。
【0130】
土壌処理、または害虫がいる場所または巣へ施用する場合には、活性成分混合物の量は、100m当たり0.0001〜500gの範囲であり、100m当たり0.001〜20gが好ましい。
【0131】
物質を保護する際の慣用の施用割合は、例えば、処理物質1m当たり活性化合物混合物0.01g〜1000gであり、1m当たり0.1g〜50gが望ましい。
【0132】
物質に含浸させて使用する殺虫剤組成物には、典型的には、0.001〜95重量%の活性成分混合物が含まれ、0.1〜45重量%が好ましく、1〜25重量%がより好ましい。
【0133】
餌組成物での使用では、活性成分混合物の典型的な含有量は、活性化合物0.0001重量%〜15重量%であり、0.001重量%〜5%重量%が望ましい。使用する組成物は、他の添加物、例えば、活性物質の溶媒、香味剤、保存剤、色素、または苦味剤を含んでもよい。その誘引性は、特殊な色彩、形、または質感によって高めることもできる。
【0134】
スプレー組成物での使用では、活性成分混合物の含有量は、0.001〜80重量%であり、0.01〜50重量%が好ましく、0.01〜15重量%が最も好ましい。
【0135】
作物処理における使用では、本発明の活性成分混合物の施用割合は、1ヘクタール当たり0.1g〜4000gの範囲であってよく、1ヘクタール当たり25g〜600gが望ましく、1ヘクタール当たり50g〜500gがより望ましい。
【0136】
害虫のまん延および感染に対してヒトを含む温血動物および魚類を処置し、管理し、予防し、そして保護するのに適切な混合物を提供することも本発明の目的であった。動物および/またはヒトでの害虫防除で直面する可能性がある問題は、冒頭に記載したような問題に類似し、すなわち投与量の削減、ならびに/または活性スペクトルの拡大、ならびに/またはノックダウン活性と長期的防除の組合せ、ならびに/または耐性管理の必要があることである。
【0137】
本発明は、好ましくは隠翅目、膜翅目、半翅目、直翅目、ダニ目、シラミ目、および双翅目の害虫のまん延および感染に対して、ヒトを含む温血動物および魚類を処置し、管理し、予防し、そして保護する方法も提供し、その方法は前記動物に経口的、局所的、または非経口的に本発明による混合物または組成物を殺虫有効量投与し、または施用することを含む。
【0138】
本発明は、害虫を防除し、そして害虫のまん延または感染に対して、温血動物または魚類を処置し、予防し、または保護する組成物の調製方法も提供し、前記害虫は隠翅目、膜翅目、半翅目、直翅目、ダニ目、シラミ目、および双翅目が好ましく、その方法は殺虫有効量の化合物(I)と(II)および任意の慣用の製剤助剤を混合することを含む。
【0139】
上記方法は、温血動物、例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ラクダ、シカ、ウマ、家禽、ヤギ、イヌおよびネコおよびヒトへのまん延および感染を防除し予防するのに特に有用である。
【0140】
さらに提供するものは、上記組成物を調製するための殺虫有効量の化合物(I)と(II)、および任意の別の製剤助剤の使用である。
【0141】
これだけに限らないが、シラミ、ハジラミ、ダニ、ハナバエの幼虫(nasal bot)、ヒツジシラミバエ、サシバエ、ムスコイドフライ、ハエ、ミアシティックハエ幼虫(myiasitic fly larva)、ツツガムシ、ブヨ、カ、およびノミを含む温血動物および魚類へのまん延は、本発明による混合物によって防除し、予防し、または排除し得る。
【0142】
温血動物への経口投与では、本発明による混合物は、動物飼料、動物飼料プレミックス、動物飼料濃縮物、丸剤、溶液、ペースト、懸濁液、水薬、ゲル、錠剤、ボーラス、およびカプセルとして製剤化し得る。さらに、本発明による混合物は、動物の飲料水に入れて動物に投与してもよい。経口投与では、選択する剤形は、動物に一日につき動物の体重当たり、0.01mg/kg〜100mg/kgの混合物を与えなければならない。
【0143】
あるいは、本発明による混合物は、非経口で、例えば、反芻胃内、筋肉内、静脈内、または皮下に注射して動物に投与してもよい。本発明による混合物は、皮下注射するために生理学的に受容可能な担体に分散し、または溶解することができる。あるいは、本発明による混合物は、皮下投与用インプラントに製剤化してもよい。さらに本発明による混合物は、動物に経皮的に投与してもよい。非経口投与については、選択する剤形は、動物に一日につき動物の体重当たり、0.01mg/kg〜100mg/kgの混合物を与えなければならない。
【0144】
本発明による混合物は、ディップ、ダスト、粉末、カラー(collar)、メダル、スプレー、スポットオン(spot-on)製剤、およびポアオン(pour-on)製剤の形態で動物に局所的に適用することもできる。局所適用では、ディップおよびスプレーは、通常本発明の化合物を0.5ppm〜5,000ppm含み、1ppm〜3,000ppmが好ましい。さらに、本発明による混合物は、動物、特にウシおよびヒツジなどの四足動物の耳タグとして製剤化してもよい。
【0145】
従って、本発明の別の観点では、動物用医薬品、特に抗寄生虫駆除薬の調製における本発明による混合物の使用を提供する。
【0146】
本化合物および混合物の殺虫作用を以下の実施例によって実証する。
【実施例】
【0147】
南部アワヨトウ(スポドプテラエリダニア(Spodoptera eridania))におけるメタフルミゾンとピリダリルとを足した相乗活性
本発明による混合物であるメタフルミゾンとピリダリルとを足した相乗活性を実証するために、南部アワヨトウ幼虫および浸漬処理したライマメ葉を用いて研究室バイオアッセイを繰り返した。
【0148】
アセトン:水=1:1希釈剤で工業等級殺虫剤を段階希釈した。処理溶液にライマメ葉を浸漬し放置風乾した。一回処理した葉は、プラスチック製ペトリ皿に入れた水で湿らせたろ紙上に表側を上に向けて置き、次いで各葉に7頭の第3齢南部アワヨトウ(スポドプテラエリダニア(Spodoptera eridania))幼虫を置いた。皿にプラスチック蓋をかぶせて幼虫を閉じ込めた。各処理を4回繰り返した(1反復=1ペトリ皿)。処理を行った後、まん延させたペトリ皿は研究室にて蛍光灯照射下、26℃で保持した。処理(DAT)から5日後に各皿の生存および死亡幼虫数を数え、各処理についてパーセント死亡率を算出した。
【0149】
殺虫剤混合物が相乗的であったかどうかを判定するために、Limpelの式を使用した:
E=X+Y−XY/100
E=混合物の推定%死亡率
X=独立に測定した化合物Xの%死亡率
Y=独立に測定した化合物Yの%死亡率
【0150】
混合物で観察された%死亡率が推定%死亡率よりも高ければ、相乗作用は明白であった。
【0151】
結果
【表1】

【表2】

【0152】
観察したパーセント死亡率は、Limpelの式に基づいて推定したパーセント死亡率よりも高く、相乗作用を示している。従って、メタフルミゾンとピリダリルとの殺虫剤混合物は、この試験では、第3齢南部アワヨトウ、スポドプテラエリダニア(Spodoptera eridania)に対して相乗的であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分として、
A)式(I)のフェニルセミカルバゾン化合物
【化1】

[式中、RおよびRは、互いに独立して、水素、シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、またはC−C−ハロアルコキシであり、そしてRはC−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、またはC−C−ハロアルコキシである]
またはその農業的に受容可能な塩、ならびに
B)式(II)の化合物
【化2】

またはその農業的に受容可能な塩
を含む殺虫剤混合物。
【請求項2】
式(I)の化合物がメタフルミゾンである、請求項1に記載の殺虫剤混合物。
【請求項3】
式(I)の化合物と式(II)の化合物を重量比100:1〜1:100で含む、請求項1または2に記載の殺虫剤混合物。
【請求項4】
液体もしくは固体の担体、および請求項1〜3に記載の混合物を含む殺虫剤組成物。
【請求項5】
乳剤(EC)製剤である、請求項4に記載の殺虫剤組成物。
【請求項6】
a)請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物
b)以下を含む溶媒系
b1)γ−ブチロラクトン、
b2)一種または複数の脂肪族および/または芳香族のケトン、および
b3)任意で一種または複数の芳香族炭化水素
c)一種または複数の乳化剤
d)任意で別の製剤添加物
を含む、請求項5に記載の殺虫剤EC製剤。
【請求項7】
害虫を防除するための、請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物、または請求項4〜6のいずれか一項に定義した組成物の使用。
【請求項8】
害虫、または害虫の備蓄食糧、生息環境、繁殖地、もしくは居場所に殺虫有効量の請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物、または請求項4〜6のいずれか一項に定義した組成物を接触させることを含む、害虫を防除する方法。
【請求項9】
植物、またはその植物が生長する土壌もしくは水に殺虫有効量の請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物、または請求項4〜6のいずれか一項に定義した組成物を接触させることを含む、害虫の攻撃またはまん延から植物を保護する方法。
【請求項10】
請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物、または請求項4〜6のいずれか一項に定義した組成物を5g/ha〜2000g/haの量で施用する、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
種子を保護するための請求項1〜3に定義した混合物の使用。
【請求項12】
播種前および/または予備発芽後の種子に殺虫有効量の請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物、または請求項4〜6のいずれか一項に定義した組成物を接触させることを含む、種子を保護する方法。
【請求項13】
種子100kg当たり、請求項1〜3のいずれか一項に記載の混合物を0.1g〜10kgの量で含む種子。
【請求項14】
害虫のまん延または感染に対して、温血動物または魚類を処置し、管理し、予防し、または保護する方法であって、該動物または魚類に経口的、局所的、または非経口的に請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物、または請求項4〜6のいずれか一項に定義した組成物を殺虫有効量投与し、または施用することを含む、上記方法。
【請求項15】
害虫のまん延または感染に対して、温血動物または魚類を処置し、管理し、予防し、または保護する方法であって、該動物または魚類に経口的、局所的、または非経口的に請求項1〜3のいずれか一項に定義した混合物、または請求項4〜6のいずれか一項に定義した組成物を殺虫有効量投与し、または施用することを含む、上記方法。
【請求項16】
請求項1〜3に定義した化合物(I)と(II)を同時に、つまり一緒に、もしくは別々に、または連続して施用する、請求項8、9、10、12、または14に記載の方法。

【公表番号】特表2009−504617(P2009−504617A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525581(P2008−525581)
【出願日】平成18年8月9日(2006.8.9)
【国際出願番号】PCT/EP2006/065181
【国際公開番号】WO2007/017518
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】