説明

母乳パッド

【課題】装着者に違和感などを与えないように、肌当接面側に当接する母乳パッドのサイドフラップに取り付けられた弾性伸縮部材の収縮によるギャザーがサイドフラップの全体に形成されないようにすること。
【解決手段】母乳パッドのサイドフラップ15が、肌当接面側に位置する第1部分5aと、非肌当接面側に位置する第2部分12bとから構成され、第2部分12bの外側縁部に沿って弾性伸縮部材13が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ブラジャー等の着用物品の内側に装着する母乳パッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般に、吸液層と、その外面を被覆する液防漏性シートとから構成される母乳パッドが知られている。例えば、特許文献1及び2は、体液を吸収する吸収体と、吸収体の外側に固定された防水材とから構成されるパッド本体と、吸収体の両側縁部それぞれに配置された一対の伸縮部材とを備え、一対の伸縮部材の収縮力によってパッド本体を湾曲させた母乳パッドを開示する。
【特許文献1】特開2000−178805号公報
【特許文献2】特開2001−11705号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1及び2に開示された発明においては、母乳パッドの両側縁に伸縮部材の収縮力によって不規則の多数のギャザーが形成され、このギャザーが装着者の肌に直接圧接するので、肌に違和感を覚えさせたり、圧迫マークを付けたり、母乳パッドの両側縁が装着者の肌に充分に密着せず、母乳が漏れたりすることがある。
【0004】
また、通常、母乳パッドの装着時には、ブラジャーを少し持ち上げて母乳パッドを装着者の肌とブラジャーとの間に挿入したり、授乳時には、母乳パッドをブラジャーに装着したままブラジャーをずり下げたりすることがある。このような場合、特許文献1及び2に記載の母乳パッドにおいては、その両側縁に配置された伸縮部材の収縮力によって母乳パッドの上下端部が好ましくない形状に折れ曲がることがある。このような状態で母乳パッドを上方又は下方からブラジャーの内側に挿入すると、いきおいその折れ曲がった母乳パッドの上下端部が装着者の肌やブラジャーの内側に突っ掛かり、その上下端部がさらに母乳パッドの内側又は外側へ折れ曲がり、場合によっては、母乳パッドの全体が内側又は外側へ折れ曲がり、母乳パッドを良好な状態で装着することができないことがある。母乳パッドをそのように折れ曲がった状態で装着すると、装着者の肌に違和感を覚えさせるのみならず、母乳パッドの内側又は外側への防水材の折り曲げによる吸収面積の減少に起因する母乳の漏れが生じるおそれがある。
【0005】
また、母乳パッドはその中央部に設けられた接着剤からなる止着部によってブラジャーに固定されるところ、授乳時にブラジャーに母乳パッドを装着したままブラジャーをずり下げると、母乳パッドの上下端部は内側へ湾曲しているので、ブラジャーによる押さえが解かれた途端に母乳パッドが伸縮部材の収縮力によってさらに折れ曲がり、授乳後ブラジャーを元に戻す際には、煩瑣にもその折れ曲がった部分を引き延ばして装着する必要がある。
【0006】
この発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであって、乳房に適合する湾曲状態を維持しつつ、その着脱時に、その上下端部が不用意に折れ曲がるおそれがない母乳パッドを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するためのこの発明は、縦方向及び横方向を有し、装着者の肌に対向する第1面及びこれと反対側の第2面を有する体液吸収体を含む体液吸収層と、前記第2面に位置する体液防漏性シートとから構成されるパッド本体と、前記パッド本体の両側縁部において、前記第1面を凹曲面に変形させるための、前記縦方向へ延びる一対の弾性伸縮部材とを備える母乳パッドの改良に係わる。
【0008】
この発明の特徴とするところは、前記パッド本体が前記体液吸収体の両側縁それぞれから前記横方向へ延出するサイドフラップを有し、前記サイドフラップが、前記肌に対向する側に位置する第1部分と、その反対側にかつ前記第1部分と重なるように位置する第2部分とに分離され、前記弾性伸縮部材が前記横方向における前記第2部分の外側縁部に前記縦方向への伸長下に固定されていることにある。
【0009】
この発明は、下記の好ましい実施の形態を含んでいる。
【0010】
前記弾性伸縮部材が第1及び第2弾性伸縮部材から構成され、前記第2部分に固定されているのが前記第1弾性伸縮部材であり、前記第2弾性伸縮部材は前記体液吸収体の両側縁部それぞれに沿って固定されている形態。
【0011】
前記体液吸収層がその吸収面を被覆する体液透過性の内面シートを含み、前記サイドフラップの前記第1部分が前記体液吸収体の両側縁それぞれから前記横方向外側へ延出する前記内面シートの部分から、かつ、前記サイドフラップの前記第2部分が前記体液吸収体の両側縁それぞれから前記横方向外側へ延出する前記体液防漏性シートの部分から、それぞれ形成されている形態。
【0012】
前記体液吸収体がその前記縦方向における上下端部の少なくとも一方に高剛性領域を有し、前記高剛性領域の剛性が前記高剛性領域を除く他の領域のそれよりも高い態様。
【0013】
前記縦方向における前記高剛性領域の少なくとも外端部が、前記縦方向における前記弾性伸縮部材の伸長状態における端部よりも前記縦方向外側へ延出している形態。
【発明の効果】
【0014】
この発明に係る母乳パッドによれば、パッド本体が体液吸収体の両側縁それぞれから横方向へ延出するサイドフラップを有し、サイドフラップが、前記肌に対向する側に位置する第1部分と、その反対側に前記第1部分と重なるように位置する第2部分とに分離され、前記第2部分の外側縁部に弾性伸縮部材が位置している。したがって、装着者の肌に当接しない母乳パッドの外面に位置する前記第2部分には弾性伸縮部材の収縮力によってギャザーが形成されるが、装着者の肌に当接する前記第1部分には、弾性伸縮部材の収縮力が直接及ばないので、装着者の肌に違和感を覚えさせたり、着用者の肌に圧迫マークを与えたりするようなギャザーが形成されることがなく、前記第2部分が装着者の肌に密着し、母乳漏れを有効に防止することができる。
【0015】
この発明に係る好ましい実施の形態による特記すべき効果として、次の効果を挙げることができる。
【0016】
体液吸収体の上下端部の少なくとも一方に高剛性領域を有する実施の態様においては、装着時に母乳パッドをブラジャーの上方又は下方からブラジャーとの間に挿入する場合、母乳パッドの下端部又は上端部がブラジャーの内側や装着者の肌に擦れて不用意に母乳パッドの内側又は外側へ折れ曲がることなくブラジャーの内側に容易に挿入して装着することができるとともに、装着者の肌にその折れ曲がりによる違和感を覚えさせたり、体液防漏性シートが母乳パッドの内側又は外側へ折れ曲がることによって体液吸収体の吸収面積を減少させたりするおそれがない。
【0017】
また、高剛性領域の少なくとも外端部が弾性伸縮部材の伸長状態における端部よりも外側へ延出している実施の態様においては、弾性伸縮部材の収縮力が高剛性領域の少なくとも外端部には直接及ばないので、その収縮力によるパッド本体の前記折れ曲がりのおそれを一層確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
添付図面を参照して、この発明に係る母乳パッドの実施の形態を説明すると、以下のとおりである。
【0019】
図1は母乳パッドを外面から見た斜視図、図2は図1のII−II線に沿う模式的断面図を示す。図1に示すように、母乳パッドは、パッド本体1を備えている。パッド本体1は、体液吸収層2と、体液防漏性シート3とから構成されている。体液吸収層2は体液吸収体4とその内面(図2では上面)を被覆する体液透過性の内面シート5とから構成されている。吸収体4は、体液吸収性コア6の全面を体液拡散性の保形シート7で被覆して形成されている。
【0020】
コア6は、フラッフパルプを主材としこれに高吸収性ポリマー粒子を混合して形成されているパネルで、このパネルは目付100〜600g/mであることが好ましい。保形シート7はティッシュペーパー等から作られ、保形シート7に間欠的に塗布されたホットメルト接着剤(図示せず)を介してコア6に対する被覆状態を維持し、コア6を保形するとともに、コア6の材料、特にポリマー粒子の脱落を防止している。
【0021】
内面シート5は、装着者の肌に対向する、好ましくは目付10〜40g/mの熱可塑性合成繊維不織布又は開孔フィルム、好ましくはスパンボンドやエアースルー等の不織布から作られ、内面シート5に間欠的に塗布されたホットメルト接着剤9を介して吸収体4に対する被覆状態を維持している。内面シート5はこれら不織布及び開孔フィルムからなる複数層から形成されていてもよい。内面シート5の側縁部5a(第1部分)と接着剤9の塗布領域の側縁部9aは、吸収体4の側縁から外側へ延出している。
【0022】
防漏性シート3は、吸収体4の下面に位置する、好ましくは目付10〜40g/mのプラスチックフィルム10と、フィルム10及び吸収体4の外周縁部に位置してパッド本体1の外面を形成しブラジャーに対向する、好ましくは目付10〜40g/mの熱可塑性合成繊維の不織布12、好ましくはスパンボンド・メルトブロー・スパンボンド(SMS)のラミネート不織布等とから構成され、フィルム10と不織布12とはフィルム10の側縁部においてホットメルト接着剤(図示せず)によって接合されている。
【0023】
このように、パッド本体1の外面が不織布12で形成されている場合には、プラスチックフィルムで形成されている場合に比べ、ブラジャー等の着用物品に対して滑りにくくなるため、着用物品から母乳パッドがずれるおそれはない。また、ズレ防止のために過度の接着を必要としないので、接着面積や接着剤の塗布量を低減することができる。
【0024】
不織布12の両側部は、パッド本体1の内側へ折り返されてスリーブ12aを形成している。スリーブ12aの側縁部12b(第2部分)は、吸収体4の側縁から外側へ内面シート5の側縁部5aとほぼ同寸法で延出している。ただし、防漏性シート3は、プラスチックフィルムとその外面にラミネートした熱可塑性不織布とから構成し、後記弾性伸縮部材13がそれらの間に介在するものであってもよい。
【0025】
パッド本体1は、吸収体4の外周縁から外側へ延出する防漏性シート3と内面シート5の各部分によって、エンドフラップ14と、サイドフラップ15とが形成されている(図1参照)。サイドフラップ15は、内面シート5の延出側縁部5aと、防漏性シート3の延出側縁部12bとから形成されている。延出側縁部5a,12bは、吸収体4の側縁から外側へ延出し、かつ、延出側縁部5a,12bの外縁から内側へ離間する部位に位置する接着剤9の塗布領域の側縁部9aによって接合されている。ただし、図2では、側縁部9aを介して延出部分5a,12bが接合されていない状態が示されている。
【0026】
図3は、図1のIII−III線に沿う横断面図である。
【0027】
弾性伸縮部材13は、第1及び第2弾性伸縮部材13a,13bから構成され、縦方向Yへ弾性伸縮する。第1及び第2弾性伸縮部材13a,13bは、防漏性シート3のスリーブ12a内に位置している。具体的には、第1弾性伸縮部材13aはスリーブ12aの側縁に沿って縦方向Yへ延び、かつ、第2弾性伸縮部材13bは第1弾性伸縮部材13aと内側へ並行に離間する吸収体4の側縁の下面にあって該側縁に沿って縦方向Yへ延び、それぞれ同方向へ伸長下にホットメルト接着剤(図示せず)を介してスリーブ12aに固定されている。第1弾性伸縮部材13aは、その収縮力によって、サイドフラップ15を装着者の肌に密着させるように、かつ、第2弾性伸縮部材13bは、その収縮力によって、高度の可撓性を有する防漏性シート3及び内面シート5に比較して剛性が高い半剛性を有する扁平パネル状の吸収体4をそれらシート3,5とともに、すなわち、パッド本体1の全体を内面シート5の側が凹面形になるように、換言すると、パッド本体1が防漏性シート3の側へ凸面形になるように変形させる。
【0028】
このように、弾性伸縮部材は防漏性シートの両側縁部に固定されているので、装着者の肌に直接当接する内面シートの側縁部5a(第1部分)には弾性伸縮部材の伸長応力が直接及ばない。したがって、内面シートの側縁部5aには、装着者に違和感を覚えさせたり、装着者の肌に圧迫マークを与えたりするようなギャザーが生ずることがなく、内面シートの側縁部5aが装着者の肌に密着し母乳漏れを有効に防止することができる。
【0029】
弾性伸縮部材13は、天然又は合成ゴムから作られ、好ましくは引張力115〜500mNを有する。
【0030】
弾性伸縮部材13の伸張倍率、引張力は下記の方法で測定する。
【0031】
弾性伸縮部材13の伸長状態で固定された部分(以下、有効長という)40mmをパッド本体から取り出して弾性伸縮部材13に付着した接着剤を除去しサンプルの弾性伸縮部材を得る。弾性伸縮部材13の伸張倍率は、このサンプルの弾性伸縮部材13の長さを測定し、測定した弾性伸縮部材の長さをWmmとして、伸張倍率=40/Wの式で求めることができる。また、弾性伸縮部材13の引張力は、インストロン製の5540シリーズ シングル コラム試験システムを用いて測定する。具体的には、チャック間を30mmにしてサンプルの弾性伸縮部材13を挟み、引張速度100mm/分で、前記測定方法で求めた伸張倍率時における引張力を測定する。
【0032】
有効長が40mm未満のときには、有効長部分をカットして弾性伸縮部材13の長さ(Wmm)を測定する。この場合には、伸張倍率を伸張倍率=有効長/Wの式で求め、引張力を有効長部分の長さから10mm引いた長さをチャック間として前記の測定方法と同様の方法で測定する。
【0033】
図4は、内面シート5を取り除き、かつ、スリーブ12aを省略したエンボス加工が施された吸収体4の平面図、図5は図4のV−V線に沿う断面図を示す。吸収体4はその上下端部にエンボス加工を施された高剛性領域16,17を有し、高剛性領域16,17は、その剛性が該域を除く他の領域のそれよりも高い。高剛性領域16,17は縦方向Yへ延びる複数状のエンボスライン(圧搾条溝)18と、それら間の条凸19とが横方向Xへ繰り返すことによって、図5に示されるように、凹凸面に形成されている。吸収体4はほぼ楕円形に形成され、高剛性領域16,17は、上下方向へ凸形の弧を描くように形成されている。防漏性シート3も、さらに図示されていないが、内面シート5も、同様にほぼ楕円形に形成され、したがって、パッド本体1は、弾性伸縮部材13によって湾曲されていない扁平なパネル状態では、ほぼ楕円形を形成している。高剛性領域16,17は、圧搾条溝18の圧搾によって条凸19もやや圧縮され、その結果、全体として、他の領域よりも薄く形成されている。
【0034】
具体的には、エンボス加工部の厚さは3.0mm〜3.8mmであり、エンボス加工部以外のその他の領域の厚さは、4.0mm〜4.8mmである。かかる形態を有するパッド本体1は、ブラジャーと装着者の肌との間に挿入するとき、パッド本体1の上端部及び/又は下端部が折れ曲がることなく、挿入し易い。
【0035】
縦方向Yにおける高剛性領域16,17の少なくとも外端部16a,17aは、図4に示されるように、縦方向Yにおける弾性伸縮部材13の端部13c,13dよりも外側に延出していることが好ましい。このように延出していると、弾性伸縮部材13の収縮力が端部13c,13dには直接及ばないので、吸収体4はもちろんのこと、パッド本体1の上下端部の折れ曲がりをさらに有効に防止することができるからである。なお、図示されていないが、前記エンボス加工は、内面シート5で吸収体4が被覆されている状態で内面シート5とともになされていてもよい。
【0036】
図6は、吸収体4にエンボスを施す代わりに、高目付の不織布又は不織布をエンボス加工した別体の補強層20を吸収体4の上下端部に固定したものである。補強層20には、前記不織布の他に、発泡ウレタンやシリコン等からなる層、さらに吸収体4上に塗布したホットメルト接着剤層であってもよい。
【0037】
高剛性領域16,17の曲げ剛性値は、好ましくは0.5〜2.0N・cm、さらに好ましくは、0.8〜1.5N・cmである。エンボス加工部(高剛性領域)の曲げ剛性値としては、0.8N・cm〜1.5N・cmの範囲であることが好ましい。エンボス加工部の曲げ剛性値がこの範囲内にあれば、高剛性領域及びその近傍の上下端縁部が内側へ折れ曲がるおそれはない。エンボス加工部の曲げ剛性値が0.8N・cm以下の場合には、母乳パッドの高剛性領域及びその近傍の上下端縁部が内側に折れ曲がるおそれがあり、1.5N・cm以上であれば、剛性が高くなりすぎるので、装着者の肌に違和感を覚えさせるおそれがある。
【0038】
なお、図示されていないが、吸収体4が位置するパッド本体1の剛性を緩和し装着者に柔軟性に富む装着感を与えるため、吸収体4と内面シート5との間に親水性及び/又は疎水性繊維からなる圧縮復元弾性層が介在していることが好ましい。
【0039】
再び図1を参照すると、防漏性シート3の外面には、母乳パッドをブラジャー等に止着するための感圧性接着剤層21が塗布され、セパレーター22で被覆されている。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明によれば、乳房の形状に適合した湾曲状態を維持しつつ、かつ、装着者に弾性伸縮部材による違和感、及び装着者の肌に圧迫マークを与えることのない母乳パッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】母乳パッドを外面から見た斜視図。
【図2】図1のII−II線に沿う模式的断面図。
【図3】図1のIII−III線に沿う横断面図。
【図4】エンボス加工部を有する吸収体の平面図。
【図5】図4のV−V線に沿う横断面図。
【図6】吸収体の外面に補強層が固定された態様を示す平面図。
【符号の説明】
【0042】
1 母乳パッド本体
2 体液吸収層
3 防漏性シート
4 体液吸収体
5 内面シート
5a 側縁部(第1部分)
6 コア
9 ホットメルト接着剤
12b 側縁部(第2部分)
13 弾性伸縮部材
13a 第1弾性伸縮部材
13b 第2弾性伸縮部材
15 サイドフラップ
16 高剛性領域
17 高剛性領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向及び横方向を有し、装着者の肌に対向する第1面及びこれと反対側の第2面を有する体液吸収体を含む体液吸収層と、前記第2面に位置する体液防漏性シートとから構成されるパッド本体と、前記パッド本体の両側縁部において、前記第1面を凹曲面に変形させるための、前記縦方向へ延びる一対の弾性伸縮部材とを備える母乳パッドにおいて、
前記パッド本体が前記体液吸収体の両側縁それぞれから前記横方向へ延出するサイドフラップを有し、前記サイドフラップが、前記肌に対向する側に位置する第1部分と、その反対側にかつ前記第1部分と重なるように位置する第2部分とに分離され、
前記弾性伸縮部材が前記横方向における前記第2部分の外側縁部に前記縦方向への伸長下に固定されていることを特徴とする前記母乳パッド。
【請求項2】
前記弾性伸縮部材が第1及び第2弾性伸縮部材から構成され、前記第2部分に固定されているのが前記第1弾性伸縮部材であり、前記第2弾性伸縮部材は前記体液吸収体の両側縁部それぞれに沿って固定されている請求項1に記載の母乳パッド。
【請求項3】
前記体液吸収層がその吸収面を被覆する体液透過性の内面シートを含み、前記サイドフラップの前記第1部分が前記体液吸収体の両側縁それぞれから前記横方向外側へ延出する前記内面シートの部分から、かつ、前記サイドフラップの前記第2部分が前記体液吸収体の両側縁それぞれから前記横方向外側へ延出する前記体液防漏性シートの部分から、それぞれ形成されている請求項1又は2に記載の母乳パッド。
【請求項4】
前記体液吸収体がその前記縦方向における上下端部の少なくとも一方に高剛性領域を有し、前記高剛性領域の剛性が前記高剛性領域を除く他の領域のそれよりも高い請求項1〜3のいずれかに記載の母乳パッド。
【請求項5】
前記縦方向における前記高剛性領域の少なくとも外端部が、前記縦方向における前記弾性伸縮部材の伸長状態における端部よりも前記縦方向外側へ延出する請求項1〜4のいずれかに記載の母乳パッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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