説明

水底測量装置およびコンピュータプログラム

【課題】 浚渫の事前調査の客観性を確保しつつ、公共工事に関わる事前調査費用の低減が期待できる技術を提供する。
【解決手段】 連絡先などを予め登録した会員に関する会員データを蓄積する会員データベースと、 水底調査が実行された場合における結果としての調査データを蓄積する水底調査データベースと、 調査データが不足している領域を抽出する不足データ抽出手段と、 抽出された領域の不足データについて会員に係る端末へ調査を依頼する調査依頼連絡を送信するデータ収集要請手段と、 その調査依頼連絡を受信した会員に係る端末から不足データに該当する調査データが送信された場合にその調査データを受信する調査データ受信手段と、 受信した調査データに対応する各領域の不足データに対しては複数の調査データを平均した値を登録データとして前記水底調査データベースに登録するデータ登録手段と、を備えた調査データ収集装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水底の調査に関する調査とそのデータ収集およびそのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
川の下流や河口付近では、その川が水とともに運ぶ土砂によって、徐々に底が浅くなる。それを放置していては、増水時に堤防決壊のおそれがあるため、川底に堆積した土砂を取り除く作業、いわゆる浚渫工事が必要となる。
【0003】
浚渫工事は、非常に古くから行われており、工事そのものについての効率化は、技術改良が進んでいる。
たとえば、特許文献1には、浚渫予定地域への浚渫船の誘導と、掘削領域の誘導とを熟練を要しないで容易に且つ効率的にできるようにするという技術が開示されている。
また、特許文献2には、水底地形を正確かつ迅速に測量するための技術が開示されている。
【0004】
さて、浚渫工事には、川底にどの程度の土砂が堆積しているか、という事前の測量調査が必要となる。 この調査技術については、図8に基づいて説明する。
川の流れに沿って、測量間隔の目印が、川の両岸に等間隔で設けられている。 その測量間隔の目印とずれないように、測量者が徒歩または手こぎボートで川を横切る。そして、測量者は、川底に着く十分な長さの測量棒を垂直に突き立て、水面の高さを測量する。 その測量点は、等間隔ではない。川の深さが変化するたびに測量するので、測量点の間隔は不規則となる。
【0005】
【特許文献1】特開2002−312964号公報
【特許文献2】特開平6−51060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前提として、浚渫工事は自然災害の防止といった非常に公共性が高い目的である一方、直接の利益を生む事業ではない。したがって、国や地方公共団体が発注して土木事業者が工事を請け負っており、工事に関わるお金は全て税金ということになる。
しかしながら、どの公共団体も財政は楽ではないため、費用を抑えたいというニーズが潜在している。
一方、前述したように測量は現場作業であり、機械化も進んでいなかったため、多くの延べ人数を掛けなければならないことが多い。
【0007】
浚渫工事の前提となる測量については、直接的に人命に関わるような調査ではないため、調査結果について精密さが求められるものではない。
しかし、調査費用については税金を使うことであり、調査結果の客観性は必要と予想される。
ところが、調査結果について客観性を確保することを目的とした技術は、あまり存在しない。 公務員が調査作業に直接携わるとか、複数の調査主体が複数回の調査を行う、といった取り決めによる客観性の確保にとどまっている。
【0008】
本発明が解決すべき課題は、浚渫の事前調査の客観性を確保しつつ、公共工事に関わる事前調査費用の低減が期待できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(第一の発明)
本願における第一の発明は、 水底調査のデータを収集するための装置に係る。
その装置は、予め連絡先などを登録した会員に関する会員データを蓄積する会員データベースと、 水底調査が実行された場合における結果としての調査データを蓄積する水底調査データベースと、 その水底調査データベースにおいて調査データが不足している領域を抽出する不足データ抽出手段と、 抽出された領域の不足データについて会員に係る端末へ調査を依頼する調査依頼連絡を送信するデータ収集要請手段と、 その調査依頼連絡を受信した会員に係る端末から不足データに該当する調査データが送信された場合にその調査データを受信する調査データ受信手段と、 受信した調査データに対応する各領域の不足データに対しては複数の調査データを平均した値を登録データとして前記水底調査データベースに登録するデータ登録手段と、を備えた調査データ収集装置である。
【0010】
(用語説明)
「水底調査」とは、川や湖や海の深さの測量、水質や水底の成分測定などである。
「会員」とは、所定の組織に所属する構成員であって、水底調査を実行する人である。その組織は、株式会社などの営利団体であってもよいし、NPO法人でもよいし、法人格のない団体でもよい。
「会員データ」とは、会員個人を特定するためのIDや電子メールアドレス、携帯電話番号などが含まれる。
「調査データ」とは、川や湖や海の深さの測量データ、水質や水底の成分データなどである。
「登録データ」としての「複数の調査データを平均した値」については、補正係数などを適宜用いてもよい。たとえば、会員の熟練度に応じて、ベテランの会員による調査データの方が初心者の会員による調査データよりも重み付けをする、などである。
【0011】
(作用)
連絡先などを登録した会員に関する会員データを、会員データベースに蓄積する。 また、水底調査が実行された場合における結果としての調査データを、水底調査データベースに蓄積する。
続いて、不足データ抽出手段が、その水底調査データベースにおいて調査データが不足している領域を抽出する。その抽出された領域の不足データについて、データ収集要請手段が会員に係る端末へ調査を依頼する連絡を送信する。
不足データを調査できる会員は、当該不足データに該当する調査データを調査し、自らに係る端末からその調査データを送信する。 送信された調査データは、調査データ受信手段が受信する。
受信した調査データは、それに対応する各領域の不足データとして複数の調査データが得られるのを待つ。そして、複数の調査データを平均した値を登録データとして、データ登録手段が前記水底調査データベースに登録する。
【0012】
不足していたデータは、複数の調査データが得られるまで登録されず、複数の調査データが得られたら平均値が登録データとして登録される。したがって、調査データの客観性が確保されることとなる。
【0013】
(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のように形成することもできる。
すなわち、前記のデータ収集要請手段が送信した調査依頼連絡に対して、所定の期限までに調査を実行可能か否かに関する会員からの返信を受信する会員出欠受信手段と、 その会員出欠受信手段が受信した会員からの返信を集計する出欠集計手段とを備える。
【0014】
(作用)
会員出欠受信手段は、データ収集要請手段が送信した調査依頼連絡に対して、所定の期限までに調査を実行可能か否かに関する会員からの返信を受信する。 そして、その会員出欠受信手段が受信した会員からの返信を、出欠集計手段が集計する。
集計結果を用いれば、たとえば、不足データの収集効率を上げるための基礎データが蓄積できる。
【0015】
(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のように形成することもできる。
すなわち、会員が調査する調査データは、遠隔操作による無人ボート、およびその無人ボートに搭載された水深測定装置を用いて取得することとしてもよい。
【0016】
「遠隔操作による無人ボート」とは、いわゆるラジオコントロール機能を搭載した小型ボートと、その小型ボートをラジオ無線にて制御するコントローラが典型的な例である。 コントローラは、会員が操作することとなる。 なお、この無人ボートには、水深測定装置の他にも、水質調査のためのサンプル採取機構などを搭載してもよい。
「水深測定装置」は、たとえば、超音波を水底に向かって発信し、水底からの反射波を受信することによって水深を測定する装置である。
【0017】
(作用)
無人ボートの遠隔操作によって水深測定が可能なので、測量担当者が川に入ったり、手こぎボートで調査場所に出向いたりしなくて済む。
【0018】
(第一の発明のバリエーション3)
第一の発明における上記バリエーション2は、以下のように形成することもできる。
すなわち、前記の無人ボートは、前記の水深測定装置が水深を測定している際にその場にとどまるためのホバリング機構を備え、 その無人ボートを遠隔操作するためのコントローラには、前記のホバリング機構を作動させるためのホバリングボタンを備えることとしてもよい。
【0019】
(用語説明)
「ホバリング機構」とは、調査対象である川や海における流れを検知し、無人ボートの推進力を制御してその場所に無人ボートがとどまるようにする機構である。
【0020】
(作用)
ホバリングボタンを押すことによってホバリング機構が作動し、無人ボートはその場にとどまることができる。そのため、その場所での水深測定が確実に行える。
【0021】
(第一の発明のバリエーション4)
第一の発明における上記バリエーション2は、以下のように形成することもできる。
すなわち、 前記の無人ボートは、前記の調査データ受信手段に対して調査データを送信するための調査データ送信装置を備え、 前記のコントローラには、調査データ送信装置による調査データの送信を指示する調査データ送信ボタンを備えることとしてもよい。
【0022】
(作用)
無人ボートは、備えられた水深測定装置が水深を測定したら、前記のコントローラにおける調査データ送信ボタンを押し、調査データ送信装置を用いて調査データを調査データ受信手段に対して送信する。
なお、調査データ送信装置および調査データ送信ボタンが備えられていない無人ボートの場合には、調査を終了した後に、調査データを会員に係る端末などから調査データ受信手段に対して送信しなければならない。
【0023】
(第一の発明のバリエーション4)
第一の発明における上記バリエーション2は、以下のように形成することもできる。
すなわち、前記の無人ボートには、GPS(Global Positioning System)を備え、 前記のコントローラには、そのGPSによる無人ボートの位置を表示する表示装置を備えることとしてもよい。
【0024】
(作用)
コントローラの表示装置には、無人ボートの位置が表示されるので、操作者(会員)は、適切な位置へ無人ボートを移動させるのが容易である。
【0025】
(第二の発明)
第二の発明は、水底調査のデータを収集するためのコンピュータプログラムに係る。
そのプログラムは、連絡先などを登録した会員に関する会員データを会員データベースに予め蓄積する会員データ蓄積手順と、 水底調査が実行された場合における結果としての調査データを水底調査データベースに蓄積する水底調査データ蓄積手順と、 その水底調査データベースにおいて調査データが不足している領域を抽出する不足データ抽出手順と、 その不足データ抽出手順にて抽出された領域の不足データについて会員に係る端末へ調査を依頼する調査依頼連絡を送信するデータ収集要請手順と、 その調査依頼連絡を受信した会員に係る端末から不足データに該当する調査データが送信された場合にその調査データを受信する調査データ受信手順と、 受信した調査データに対応する各領域の不足データに対しては複数の調査データを平均した値を登録データとして前記水底調査データベースに登録するデータ登録手順と、をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
【0026】
(第二の発明のバリエーション)
第二の発明は、以下のようにすることもできる。
すなわち、 前記のデータ収集要請手順にて送信した調査依頼連絡に対して、所定の期限までに調査を実行可能か否かに関する会員からの返信を受信する会員出欠受信手順と、 その会員出欠受信手順にて受信した会員からの返信を集計する出欠集計手順とを備えたコンピュータプログラムである。
【0027】
(コンピュータプログラムの発明)
第二の発明に係るコンピュータプログラムは、記録媒体に格納して配布すること、および通信設備を介して送信することによって配布することが可能である。
【発明の効果】
【0028】
第一の発明によれば、浚渫の事前調査の客観性を確保しつつ、公共工事に関わる事前調査費用の低減が期待できる調査データ収集装置を提供することができた。
第二の発明によれば、浚渫の事前調査の客観性を確保しつつ、公共工事に関わる事前調査費用の低減が期待できるコンピュータプログラムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第一の実施形態を示す概念図である。
【図2】第二の実施形態を示す概念図である。
【図3】会員へのデータ収集要請を示すフローチャートである。
【図4】会員からのデータ収集を示すフローチャートである。
【図5】水底調査データベースのデータを概念的に示した図である。
【図6】水底調査データベースのデータと地図との関係を示した図である。
【図7】遠隔操作装置の主要部を示した図である。
【図8】従来の川底測量の手法を説明するための模型図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本願発明を実施する形態(水底測量システム)について、図1から図7を用いて説明する。
【0031】
(図1)
図1では、第一の実施形態を概念的に示しており、Z川におけるある場所の水深を測量したい、という状況である。
予め会員登録した会員が遠隔操作端末にて操作することによって、無人の調査ボートを遠隔操作する(1)。
調査ボートにはGPSが搭載されており、調査ボートの位置は遠隔操作端末に表示される。 その表示を見ながら、会員は、遠隔操作を続行し、水深を測定したい場所に調査ボートを移動させる。
【0032】
水深を測定したい場所に調査ボートが移動したら、水深調査装置によって水深を測定してデータを取得する(2)。 測定された水深についての測定データは、水深調査装置の記憶装置に格納された後、データ集計センターへ送信される(3)。 データ集計センターでは、送信されてきた調査データを受信し、所定のデータベースに格納蓄積する。 たとえば、測定の年月別に格納する。
【0033】
(図2)
図2には、第二の実施形態を概念的に示している。第一の実施形態との相違点は、第二の実施形態に係る調査ボートには、水深調査装置によって測定した水深の調査を、データ集計センターに送信する機能が備えられていない点である。
すなわち、測定された水深についての測定データは、水深調査装置の記憶装置に格納し、調査を終えたら調査ボートを陸に揚げる。 そして、水深調査装置の記憶装置から会員に係る情報端末にデータを移管する(3)。 そして、その情報端末から調査データを、データ集計センターへ送信するのである(4)。
【0034】
調査ボートにデータ送信機能までを搭載していないので、調査ボートを安価に製造でき、遠隔操作端末もデータ送信に関する制御系統を備える必要がない。
ただし、調査を終えたら調査ボートを陸に揚げてから、調査データをデータ集計センターに送信しなければならない、という手間があり、タイムリーな処理とはならない。
【0035】
(図3)
図3は、会員へのデータ収集要請をフローチャートによって示している。
データ集計センターでは、Z川データベースにアクセスし、不足データ抽出手段が、水深を測定して欲しい領域を特定する不足データ抽出手段が稼働する。 そして、会員要請手段が会員データベースにアクセスして会員の連絡先データを抽出し、水深を測定して欲しい領域とともに会員に係る通信端末(会員に係るパーソナルコンピュータや携帯電話)へ、データ収集の要請を連絡する。
【0036】
データ収集の要請を受けた会員は、データ収集に出向けるか否か(出動または欠席)について、返信する。 その返信は、データ集計センターにおける会員出欠受信手段が受信し、出欠集計手段によって、水深を測定して欲しい領域と出動してくれる会員との関係を集計する。
図3では、会員αが出動の旨、会員βが欠席の旨を返信している。
【0037】
(図4)
図4は、会員からの調査データを受信したデータ集計センターが、その調査データを処理するまでを示している。
図2において調査への出動を連絡した会員αは、自らに係る端末からデータ集計センターに調査データを送信する。 図2では図示されていなかった会員γであるが、調査へ出動しており、調査データを取得し、これまた自らに係る端末からデータ集計センターに調査データを送信する。 調査データは、調査すべき領域の一単位ごとであり、調査した日時も含まれている。
会員α、γから送信された調査データは、調査データ受信手段が受信する。
【0038】
受信した調査データについては、調査すべき領域の一単位ごとに、複数の調査データが存在しているか否かが確認される。 そして、複数の調査データが存在している場合には、それら調査データを平均し、調査すべき領域の一単位ごとに登録データとしてZ川データベースに登録する。
調査すべき領域の一単位ごとに、複数の調査データが存在していない場合には、平均値を出せていない調査データとして、Z川データベースに格納する。 その調査データに係る調査すべき領域については、図3における「不足データ抽出手段」によって、再び抽出されることとなる。
【0039】
(図5)
図5は、Z川データベースの構造を概念的に示したものである。Z川のエリア1におけるある領域において、いずれが不足データであるのか、を示している。
前述した「平均値を出せていない調査データ」のほか、調査データが全くない領域も図示している。 これらは、図3における「不足データ抽出手段」によって抽出される対象となる。
【0040】
(図6)
図6は、水底調査データベースのデータと地図との関係を示した図である。 図5は、図6に示すエリア1の一部であるとして説明した。
【0041】
(図7)
図7には、会員が無人の調査ボートを操作するための遠隔操作端末を図示している。
箱形の本体の前面には、中央に液晶画面、左手前側に速度操作キー、右手前側に方向操作キーを備えている。
また、左上には、ホバリングボタンが設けられている。このホバリングボタンは、調査ボートに搭載されたホバリング機構を作動させたり停止させたりするボタンである。ホバリング機構とは、調査対象である川や海における流れを検知し、無人ボートの推進力を制御してその場所に無人ボートがとどまるようにする機構である。
更に、調査ボートに搭載された水深調査装置を作動させたり停止させたりする水深調査ボタンが、右上に備えられている。

【0042】
液晶画面には、調査ボートにGPSが搭載されている場合にはそのGPSによる調査ボートの現在位置と、調査を依頼されている場所との関係を示す簡易地図を表示したり、水深調査装置が測定した水深データを表示したりする。
遠隔操作端末の右上には、伸縮自在のアンテナが設けられている。このアンテナは、調査ボートへの操作データを電波で発信する。また、この遠隔操作端末に、データ集計センターへの調査データ送信機能が搭載されている場合には、その送信機能を担うアンテナとしても機能する。
【0043】
上記した会員を、ボランティアの活動者とすると、浚渫工事に関わる事前調査の費用の、さらなる低減が期待できる。
そのボランティア会員がいわゆるシルバー世代である場合、その会員にとっての調査データ取得作業は、お金をもらえる仕事ではないものの、世の中に役立つので、生き甲斐の提供ともなる。
また、無人ボートの操作や調査データの送信など、頭も体も使うので、老化防止にも寄与することが期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本願発明は、水底調査のサービス業、無人ボートやそのコントローラの製造業、水底調査の調査データの調査依頼や調査結果の集計を運用するためのソフトウェアを開発するソフトウェア開発業などにおいて、利用可能性を有する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
水底調査のデータを収集するための装置であって、
連絡先などを予め登録した会員に関する会員データを蓄積する会員データベースと、
水底調査が実行された場合における結果としての調査データを蓄積する水底調査データベースと、
その水底調査データベースにおいて調査データが不足している領域を抽出する不足データ抽出手段と、
抽出された領域の不足データについて会員に係る端末へ調査を依頼する調査依頼連絡を送信するデータ収集要請手段と、
その調査依頼連絡を受信した会員に係る端末から不足データに該当する調査データが送信された場合にその調査データを受信する調査データ受信手段と、
受信した調査データに対応する各領域の不足データに対しては複数の調査データを平均した値を登録データとして前記水底調査データベースに登録するデータ登録手段と、を備えた調査データ収集装置。
【請求項2】
前記のデータ収集要請手段が送信した調査依頼連絡に対して、所定の期限までに調査を実行可能か否かに関する会員からの返信を受信する会員出欠受信手段と、
その会員出欠受信手段が受信した会員からの返信を集計する出欠集計手段とを備えた請求項1に記載の調査データ収集装置。
【請求項3】
会員が調査する調査データは、遠隔操作による無人ボート、およびその無人ボートに搭載された水深測定装置を用いて取得することとした請求項1または請求項2のいずれかに記載の調査データ収集装置。
【請求項4】
前記の無人ボートは、前記の水深測定装置が水深を測定している際にその場にとどまるためのホバリング機構を備え、
その無人ボートを遠隔操作するためのコントローラには、前記のホバリング機構を作動させるためのホバリングボタンを備えた請求項3に記載の調査データ収集装置。
【請求項5】
前記の無人ボートは、前記の調査データ受信手段に対して調査データを送信するための調査データ送信装置を備え、
前記のコントローラには、調査データ送信装置による調査データの送信を指示する調査データ送信ボタンを備えた請求項3または請求項4のいずれかに記載の調査データ収集装置。
【請求項6】
前記の無人ボートには、GPSを備え、
前記のコントローラには、そのGPSによる無人ボートの位置を表示する表示装置を備えた請求項3から請求項5のいずれかに記載の調査データ収集装置。
【請求項7】
水底調査のデータを収集するためのコンピュータプログラムであって、
そのプログラムは、連絡先などを登録した会員に関する会員データを会員データベースに予め蓄積する会員データ蓄積手順と、
水底調査が実行された場合における結果としての調査データを水底調査データベースに蓄積する水底調査データ蓄積手順と、
その水底調査データベースにおいて調査データが不足している領域を抽出する不足データ抽出手順と、
その不足データ抽出手順にて抽出された領域の不足データについて会員に係る端末へ調査を依頼する調査依頼連絡を送信するデータ収集要請手順と、
その調査依頼連絡を受信した会員に係る端末から不足データに該当する調査データが送信された場合にその調査データを受信する調査データ受信手順と、
受信した調査データに対応する各領域の不足データに対しては複数の調査データを平均した値を登録データとして前記水底調査データベースに登録するデータ登録手順と、をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記のデータ収集要請手順にて送信した調査依頼連絡に対して、所定の期限までに調査を実行可能か否かに関する会員からの返信を受信する会員出欠受信手順と、
その会員出欠受信手順にて受信した会員からの返信を集計する出欠集計手順とを備えた請求項7に記載のコンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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