説明

水栓システム

【課題】 シングルレバー水栓、サーモスタット式水栓の使用時に、使用者が意識せず湯冷水混合水を使うことを少なくするとともに、シングルレバー水栓においては操作レバーの、サーモ水栓においては温度調節ツマミの位置を変えなくても冷水が得られ、冷水を出した後、湯冷水混合水を使う時、再度温度調節ツマミ等を操作する必要がない水栓システムを提供する。
【解決手段】 シングルレバー水栓、またはサーモ水栓に備えられた止水弁とは別に、湯側配管のみに第2の止水弁を設け、該第2の止水弁の操作部を水栓本体、または水栓本体近傍位置に設置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓システムに係り、特に一次側の湯(以下湯という)、一次側の水(以下冷水という)を混合する水栓システムにおいて、混合前の湯の供給配管(以下湯側配管という)の湯の供給断続を容易に行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、容易に湯冷水混合ができる水栓の代表的なものとしてシングルレバー水栓とサーモスタット式水栓(以下サーモ水栓という)があり、シングルレバー水栓においては、操作レバーを操作することにより、吐水と止水の切り替え及び吐水流量調節と温度調節が可能となっており、また、サーモ水栓においては、温度調節ツマミを操作することにより温度調節、吐止水ツマミを操作することにより吐水と止水の切り替え及び吐水流量調節が可能となっている。
給湯器とこれらの水栓を組み合わせることにより、シングルレバー水栓においては操作レバーを、サーモ水栓においては温度調節ツマミを操作することにより容易に温度調節が可能である。しかし、シングルレバー水栓においては操作レバーの、サーモ水栓においては温度調節ツマミの位置に対応する割合で常に湯と冷水が混合されているため、水栓を使用する時、使用者が意識して前記温度調節ツマミ等の位置を変えない限り、前使用者が調節した割合で湯と冷水が混合されることになる。これは、使用者が湯冷水混合水ではなく冷水のみの使用で済む場合にも、前使用者が湯冷水混合水を使っていたら、意識せず湯冷水混合水を使うことになり、熱エネルギーのロスにつながる。
【0003】
そこで、意識せず湯冷水混合水を使うことがないような水栓として、特許文献1には、「操作レバーと、当該操作レバーの水平回動操作によって水と湯の混合割合を変更するとともに、前記操作レバーの上下回動操作によって吐水量を変更する弁機構とを備える湯水混合水栓において、前記弁機構は、前記操作レバーが正面を向いた位置で水の混合割合を100%にするとともに前記操作レバーが正面位置から後方へ水平回動するにつれて水の混合割合を減少させるように設定されており、かつ前記操作レバーを正面位置へ水平戻り回動させるように付勢する付勢手段と、吐水量が零以外になる前記操作レバーの上下回動位置において、前記付勢手段の付勢力に抗して前記操作レバーを一定以上の抵抗力で係止する係止手段とを備える湯水混合水栓。」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−127739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のようにシングルレバー水栓、サーモ水栓の使用時に、使用者が意識せず湯冷水混合水を使う場合があり、熱エネルギーのロスにつながっている。これに対し、特許文献1に開示されている方法では、使用者が止水操作時、常に操作レバーが冷水側に戻ってしまい、次の吐水時に再度温度調節をする必要があり、温度調節をする間に湯冷水混合水をたれ流し、水や熱エネルギーのロスにつながるという問題があった。文献1では、シングルレバー水栓にのみ言及しているが、仮に止水操作時自動的にサーモ水栓の温度調節ツマミを最低温度側に戻すような機構にしたとしても、次の吐水時に再度温度調節ツマミの操作が必要になる。
また、通常のシングルレバー水栓やサーモ水栓を使ったシステムでは、給湯器から水栓までの配管の中の湯は、止水後、次の吐水までに時間がある時は、冷めてしまい、例えば使用者が簡単な手洗い等、短時間の使用時には、湯冷水混合水、即ち熱エネルギーを使っているということを認識しない内に使用が終わってしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、シングルレバー水栓、サーモ水栓の使用時に、使用者が意識せず湯冷水混合水を使うことを少なくするとともに、シングルレバー水栓においては操作レバーの、サーモ水栓においては温度調節ツマミの位置を変えなくても冷水のみが得られ、冷水を出した後、湯冷水混合水を使う時、再度温度調節ツマミ等を操作する必要がない水栓システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の水栓システムは、水栓本体に湯、冷水を混合し、吐水、止水を行う止水弁を備えたシングルレバー水栓、またはサーモ水栓を使用した湯冷水混合水栓システムであって、湯側配管のみに水栓本体の止水弁とは別の第2の止水弁(以下湯元弁という)を設け、該湯元弁の操作部を水栓を使用している姿勢で操作出来る水栓本体、または水栓近傍位置に設置したことを特徴としている。
上記構成によれば、水栓使用中に前記湯元弁を操作開閉することにより、シングルレバー水栓においては操作レバーを、サーモ水栓においては温度調節ツマミを操作することなく、冷水の使用ができる。これにより、湯冷水混合水使用中に冷水を得たい時、容易に冷水が得られ、再度湯冷水混合水を得たい時に改めて温度調節をする必要がない。また、ある人が前記湯元弁を閉にしておけば、別の使用者が意識せず湯冷水混合水を使用しない状態にできる。そして、前記別の使用者が湯冷水混合水を使用したい場合には、前記湯元弁を開にすれば、容易に湯冷水混合水が得られる。さらに、シングルレバー水栓の操作レバーは使い勝手がよいように、通常、湯と冷水が同量程度混合される位置が使用者に近い位置に配置され、冷水を得る位置は使用者から最も遠い位置に配置されるため、冷水を使用する場合は、使い勝手の悪い操作レバー位置で使用することになるが、本発明の水栓システムにおいては、前記湯元弁を閉にすれば、使い勝手がよい操作レバー位置で使用することができる。
【0008】
また、前記湯元弁は操作部が水栓本体に設置されたことを特徴としている。
上記構成によれば、水栓本体に湯元弁の操作部が設置されているため、コンパクトな構成とすることができる。
【0009】
さらに、前記湯元弁は操作部が水栓本体が取付けられている機器の表面に設置されたことを特徴としている。
上記構成によれば、水栓本体が取付けられている機器の表面に湯元弁の操作部が設置されているため、専用の水栓が不要であり、使い勝手のよい位置に前記操作部を取付けることができる。
【0010】
さらに、前記湯元弁は操作部が水栓本体と水栓本体が取付けられる機器の水栓取付面との間に取付けられた台座に設置されたことを特徴としている。
上記構成によれば、専用の水栓が不要であり、水栓本体が取付けられている機器に操作部取付け用の穴を開けることなく、操作部を取付けることができる。
【0011】
さらに、前記湯元弁が電磁弁であり、開閉操作信号を有線または無線で送ることを特徴としている。
上記構成によれば、前記湯元弁が電磁弁であるため、開閉操作信号を有線または無線で確実に送ることができる。
【0012】
また、前記操作部の操作力をレリースワイヤで伝達し、前記湯元弁を開閉させることを特徴としている。
上記構成によれば、前記湯元弁を遠隔操作で確実に開閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態の態様を示す概略図である。
【図2】第2実施形態の態様を示す概略図である。
【図3】第3実施形態の態様を示す概略図である。
【図4】第4実施形態の態様を示す概略図である。
【図5】シングルレバー水栓の操作レバー位置と温度調節の関係を示す図である。
【図6】第3実施形態の操作部側の断面詳細図である。
【図7】開時の湯元弁の断面詳細図である。
【図8】閉時の湯元弁の断面詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明の好適な実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の態様を示す概略図であり、シングルレバー水栓を使用した水栓システムを示す。
カウンター11に設けられたシンク12の奥側に水栓本体13が取付けられている。
水栓本体13は、水平方向に回動可能に支持されている吐水管15を有しており、操作レバー14を操作することにより、吐水と止水の切り替え及び吐水流量調節と温度調節が可能となっている。また、吐水管15の先端には、吐水口16が設けられている。水栓の一次側の湯側配管18、冷水側配管19には、通常、水圧に応じた流量調節及び点検時の止水のためそれぞれ半固定止水弁20が取付けられている。
【0015】
シングルレバー水栓は図5に示すように、通常操作レバー14を左右に操作することにより温度調節が可能となっており、左一杯回転位置25で湯がほぼ100%、右一杯回転位置26で冷水がほぼ100%、その間は徐々に混合率が変化し、中間位置27で湯と冷水がほぼ半々の割合で混合する。また、操作レバー14を上に上げると吐水、下に下げると止水ができ、最大吐水と止水の間で流量調節ができる。
【0016】
本発明の水栓システムは、前記水栓システムの構成に加え、湯側配管18に湯元弁21を設け、水栓本体13に湯元弁21の操作部22が設置されていて、操作部22の開閉操作を湯元弁21に伝達する手段23が設けられている。
【0017】
そのため、従来の水栓システムでは、冷水を使う場合は、操作レバー14を身体から遠い右一杯の回転位置26で吐止水操作、流量調節操作を行う必要があり、使い勝手が悪く、また、冷水を使用後、再度湯冷水混合水を使う場合、所望の温度の湯冷水混合水位置に操作レバー14を調節するために時間がかかり、調節中の湯冷水混合水、熱エネルギーのロスがあった。さらに、使用後、使い勝手のよい中間位置27付近に操作レバーがあることが多く、特に意識しないと、自然に湯冷水混合水を使ってしまうことになり、熱エネルギーのロスにつながっていた。
【0018】
しかし、本発明の水栓システムでは、水栓本体13に設置された操作部22の操作により、湯元弁21を閉にすれば、操作レバーが使い勝手のよい中間位置27付近で冷水を使うことができる。また、冷水を使用後、再度湯冷水混合水を使う場合、温度調節する必要がないので、調節中の湯冷水混合水、熱エネルギーのロスがない。さらに、前記湯元弁21を閉にしておけば、意識せず自然に湯冷水混合水を使ってしまうことがないので、省エネにつながる。
【0019】
図2は、第2実施形態の態様を示す概略図である。
第1実施形態(図1)と異なる点は、湯元弁21の操作部22が水栓本体13が取付けられている機器24の表面に設置されていることである。
図2に示すように操作部22を水栓本体13から分離することにより、専用の水栓を使用することなく、多くの既存の水栓を使用して、本発明の水栓システムが得られる。
【0020】
図3は、第3実施形態の態様を示す概略図である。
第1実施形態(図1)と異なる点は、湯元弁21の操作部22が水栓本体13と水栓本体が取付けられる機器24の水栓取付面との間に取付けられた台座70に設置されていることである。
第3実施形態(図3)では、操作部22を水栓本体13から分離することにより、専用の水栓を使用することなく、多くの既存の水栓を使用して、本発明の水栓システムが得られる。また、台座70に湯元弁21の操作部22が設置され、該台座70を水栓本体13と水栓本体が取付けられる機器24の水栓取付面との間に取付けるため、水栓本体が取付けられる機器24に水栓取付け穴とは別の穴を開けることなく、多くの既存の水栓を使用して、本発明の水栓システムが得られる。
【0021】
図6は、第3実施形態の操作部側の断面詳細図である。
台座70はリング形状であり、一部張り出し部分に操作部22が内蔵されている。操作部22はレリースアウターチューブ74がジョイント72により、プランジャーガイド73に接続され、プランジャーガイド73とレリースアウターチューブ74の内側をレリースワイヤ75が挿通自在に通っている。プランジャーガイド73は押ボタンガイド76により台座70に固定されている。また、押ボタン77はスプリング78を介し、押ボタンガイド76内に納められている。なお、スプリング78は押ボタン77がレリースワイヤ75に当接するまで押し方向に付勢するものである。以上の構成で押ボタン77を押すことにより押し力をレリースワイヤ75を介し、湯元弁21に伝えることができる。
また、台座70の内側の穴80は水栓の取付け穴81の径とほぼ同径に設定されていて、湯側配管18、冷水側配管19、レリースアウターチューブ74、水栓取付ねじ82を通すことができ、水栓取付穴81を利用して、台座70を水栓取付ねじ82、水栓取付座金83、ナット84により機器24に固定できる。
【0022】
図4は、サーモ水栓を使用した、前記第2実施形態(図2)と同様の形態の態様を示す概略図である。
機器24に温度調節部91、止水部92、吐水管部93が取付けられている。
温度調節部91の温度調節ツマミ94を操作することにより温度調節を行い、止水部92の吐止水ツマミ95を操作することにより、吐水と止水の切り替え及び流量調節を行い、吐水時は、吐水管部93の先端の吐水口96から吐水される。水栓の一次側の湯側配管18、冷水側配管19には、通常、水圧に応じた流量調節及び点検時の止水のための半固定止水弁20が取付けられている。
第2実施形態(図2)と同じように、湯元弁21の操作部22が水栓本体(温度調節部91、止水部92、吐水管部93)が取付けられている機器24の表面に設置されている。
図4に示すように操作部22を水栓本体(温度調節部91、止水部92、吐水管部93)から分離することにより、専用の水栓を使用することなく、多くの既存の水栓を使用して、本発明の水栓システムが得られるのは、シングルレバー水栓の場合と同様である。また、図4に示すサーモ水栓を図1に示す第1実施形態、及び図3に示す第3実施形態のシングルレバー水栓に置き換えてもシングルレバー水栓の場合と同様の効果が得られる。
【0023】
第1実施形態(図1)〜第4実施形態(図4)の湯元弁21を電磁弁とし、操作部22をスイッチ、操作部22の開閉操作を湯元弁21に伝達する手段23を電線ケーブルとすると、開閉操作信号を有線で電磁弁に送ることができる。また、電線ケーブルを無くして無線でも開閉操作信号を電磁弁に送ることができる。
【0024】
次に湯元弁21を操作部22の操作により手動で作動させる場合の具体例について説明する。
図7に示すように、湯元弁21は、流入水路51と、流出水路52とを備えており、湯側配管に組み込まれる。
また、止水コマ31は、主弁座35に対して進退可能となっており、湯元弁21を開と閉との間で切り替える。
【0025】
湯元弁21内には、止水コマ31が配置された流入室32と、止水コマ31の周面と湯元弁21の内壁面21Aとの間の隙間(導入水路)33を介して流入室32と連通する背圧室34と、流入室32と主弁座35を介して仕切られている吐出室36と、スラストロック機構37を収納する機構収納室39と、が設けられている。
【0026】
止水コマ31は、その主弁座35側の面にはシート面41を有し、この止水コマ31の内部には、パイロット弁43を収納するパイロット弁収納部44と、パイロット弁収納部44と吐出室36とを連通し、パイロット水路として機能するパイロット弁用孔45と、パイロット弁43が当接されるパイロット弁座46と、を備えている。なお、パイロット弁43は、先端にゴム材47を備えており、パイロット弁座46との当接を確実にすることができる。
【0027】
ここで、湯元弁21の開と閉を切り替える場合の動作について説明する。
スラストロック機構37は、例えばノック式のボールペン等に広く利用されているものであり、操作部22の操作により、レリースワイヤ75が図中の左方向に1回押し込まれると、これにより、スラストロック機構37に連設されたロッド55が図中の左方向に押し込まれて進入し、パイロット弁43をパイロット弁座46に当接させる。さらにロッド55が押し込まれ、止水コマ31の先端部のシート面41が、主弁座35に当接するまで押し込まれる。(図7、図8参照)
【0028】
この状態においては、パイロット水路としてのパイロット弁用孔45がパイロット弁43により閉弁されている(塞がれている)ので、流入水路51は、流入室32を介して背圧室34に連通し、止水コマ31と(一体化された)パイロット弁43の背圧室34側は、全面積で流入水路51の水圧とほぼ同じ圧力を閉弁方向に受ける。一方、止水コマ31と(一体化された)パイロット弁43の吐出室36側は、吐出室36に面している部分が吐出室36と同じ水圧(ほぼ大気圧と同じ)しか受けないので、止水コマ31の先端部のシート面41が主弁座35に当接した状態を保持することとなる。
操作の押し込み力を解除しても、スラストロック機構37により、ロッド55がやや後退した位置でロックされ、バネ56の付勢力により、パイロット弁用孔45はパイロット弁43により閉弁されたままになるので、止水コマ31と(一体化された)パイロット弁43の前後の圧力状態は変わらず、止水コマ31の先端部のシート面41が主弁座35に当接した状態が保持される。
【0029】
この結果、止水コマ31は、移動できない状態となり、閉状態を保たれ、湯側配管18に湯は流れなくなり、水栓の吐水口16からは、操作レバー等の位置にかかわらず、常に冷水が流れることになる。
ここで、前記第1実施形態〜第4実施形態における操作部22を操作することにより、レリースワイヤ75を介して図中の左方向にスラストロック機構37が再び1回押し込まれると、スラストロック機構37のロックが解除され、スラストロック機構37に内蔵されたバネに付勢されたロッド55が図中右側に移動し、それに伴い、パイロット弁43は、図中の右側に移動され、パイロット弁座46からパイロット弁43が離間することとなり、背圧室34内の水は、パイロット弁用孔45から2次側の流出水路52に抜けることとなる。
【0030】
パイロット弁用孔45の開口面積は、1次側の流入水路51と背圧室34とを連通させる隙間(導入水路)33の開口面積よりも大きくなるように設定されている。
仮に、パイロット弁用孔45の開口面積の方が、前記隙間(導入水路)33の開口面積よりも小さい場合には、押ボタン77が押されている状態のときに再び押ボタン77を押し込んで、パイロット弁43を後退させたとしても、主弁座35に止水コマ31が貼りついた状態で、前記パイロット弁用孔45からの流出量より前記隙間(導入水路)33からの供給量の方が大きくなり、その結果、背圧室34の背圧の抜けが十分でなくなるため、止水コマ31が主弁座35に貼りついたままになってしまうことがあるので、パイロット弁用孔45の開口面積の方が、前記隙間(導入水路)33の開口面積よりも大きくなるように設定されている。
これにより止水コマ31が主弁座35に貼り付くことなく、図中の右方向に離間する方向に移動することによって湯元弁21を開にすることとなる。
その結果、湯側配管18に湯は流れるようになり、通常の水栓と同様、水栓の吐水口16からは、操作レバー14等の位置に応じた割合で湯冷水混合水が流れる。
なお、湯元弁は、図7、図8に示した構成のものが、操作力が小さくてすむので好ましいが、これに限られるものではない。
【0031】
湯元弁21を電磁弁で構成する場合にも、図7、図8に示した構成の弁を電磁力により操作するものに限るものではなく、湯側配管18の湯を電磁力により止水できる弁であればよい。
【符号の説明】
【0032】
13 水栓本体
14 操作レバー
16 吐水口
18 湯側配管
19 冷水側配管
20 半固定止水弁
21 湯元弁
22 操作部
31 止水コマ
32 流入室
33 隙間(導入水路)
34 背圧室
35 主弁座(弁座)
36 吐出室
37 スラストロック機構
41 シート面
43 パイロット弁
44 パイロット弁収納部
45 パイロット弁用孔
46 パイロット弁座
51 流入水路
52 流出水路
55 ロッド
56 バネ
70 台座
72 ジョイント
73 プランジャーガイド
74 レリースアウターチューブ
75 レリースワイヤ
76 押ボタンガイド
77 押ボタン
78 スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水栓本体に湯、冷水を混合し、吐水、止水を行う止水弁を備えたシングルレバー水栓、またはサーモスタット式水栓を使用した湯冷水混合水栓システムであって、湯側配管のみに水栓本体の止水弁とは別の第2の止水弁を設け、該第2の止水弁の開閉を操作する操作部を水栓本体、または水栓本体近傍位置に設置したことを特徴とする水栓システム。
【請求項2】
請求項1記載の水栓システムにおいて、
前記第2の止水弁の操作部が水栓本体に設置されたことを特徴とする水栓システム。
【請求項3】
請求項1記載の水栓システムにおいて、
前記第2の止水弁の操作部が水栓本体が取付けられている機器の表面に設置されたことを特徴とする水栓システム。
【請求項4】
請求項1記載の水栓システムにおいて、
前記第2の止水弁の操作部が水栓本体と水栓本体が取付けられる機器の水栓取付面との間に取付けられた台座に設置されたことを特徴とする水栓システム。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載の水栓システムにおいて、
前記操作部の操作力をレリースワイヤで伝達し、前記第2の止水弁を開閉させることを特徴とする水栓システム。
【請求項6】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載の水栓システムにおいて、
前記第2の止水弁が電磁弁であり、操作部の操作により開閉操作信号が有線または無線で電磁弁に送られることを特徴とする水栓システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−144559(P2011−144559A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6275(P2010−6275)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(392028767)株式会社日本アルファ (73)
【Fターム(参考)】