水槽
【課題】液体の濃度や温度分布を均一にする際に、貯水されている液体に渦巻きが生じることのない水槽を提供する。
【解決手段】水槽1は、所定の高さの仕切り板11により、液体Lを貯水するための貯水槽12と、液体Lを撹拌するための撹拌槽13とに区切られている。この水槽1の使用時には、撹拌槽13の撹拌子収容部16に収納されている撹拌子15を回転させて、撹拌槽13に貯水されている液体Lを撹拌すると共に、撹拌子15の回転により、撹拌槽13から撹拌子収容部16に流入した液体Lを液体供給通路17に送出する。液体供給通路17に送出された液体Lは、液体供給口14から貯水槽12に流出する。
【解決手段】水槽1は、所定の高さの仕切り板11により、液体Lを貯水するための貯水槽12と、液体Lを撹拌するための撹拌槽13とに区切られている。この水槽1の使用時には、撹拌槽13の撹拌子収容部16に収納されている撹拌子15を回転させて、撹拌槽13に貯水されている液体Lを撹拌すると共に、撹拌子15の回転により、撹拌槽13から撹拌子収容部16に流入した液体Lを液体供給通路17に送出する。液体供給通路17に送出された液体Lは、液体供給口14から貯水槽12に流出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を貯水するための水槽に関する。また、本発明は、めっき用のめっき液槽として使用可能な水槽に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体の濃度や温度分布を均一にする際は、図11に示すように、スターラ本体30の上に載置したビーカ31に液体Lを貯水した後、ビーカ31の底部に配置した撹拌子32をスターラ本体30で回転させて液体Lを撹拌することにより、液体Lの濃度や温度分布の均一化を図っていた。
【0003】
また、従来、めっきを行う際は、水槽(めっき液槽)に貯水しためっき液中に蓄積される不要物を除去することを目的として、図12に示すように、めっき液槽40に貯水されているめっき液Lを、めっき液槽40の外部に設けられためっき液循環装置41(電動ポンプ42と濾過器43とからなる)により循環させていた。具体的には、電動ポンプ42でめっき液槽40に貯水されているめっき液Lを汲み上げて濾過器43に送り、濾過器43で濾過した後、めっき液Lをめっき液槽40に戻していた。この種のめっき装置としては、例えば特許文献1に開示されているような装置がある。
【0004】
【特許文献1】特開平7−268638号公報(第4−5頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図11に示したような従来の液体撹拌手法では、ビーカ31に貯水した液体Lを撹拌した際に、液体Lに渦巻きが生じるという問題があった。液体に渦巻きが生じると、液体の濃度や温度分布が均一になるまでに時間がかかる。
【0006】
また、図11に示したビーカ31をめっき用のめっき液槽として使用した場合は、めっき対象物をめっきした際に、めっき液に生じた渦巻きにより、めっき対象物のめっき面に渦巻き状の縞ができる。即ち、めっき対象物の表面を一様にめっきすることができない。また、めっき液に生じた渦巻きにより、めっき液の液面高さが一定にならないため、めっき対象物の先端部のみをめっき液中に浸漬させてめっきする場合は、前記先端部のみをめっき液中に浸漬させることが困難となる。
【0007】
さらに、図12に示したような従来のめっき装置では、めっき液槽40に貯水されているめっき液Lを循環させるためのめっき液循環装置41が必要となるので、めっき装置全体が大型化するという問題があった。また、めっき液Lを循環させる際に、めっき液循環装置41(電動ポンプ42、濾過器43)の内部にめっき液Lが溜まるため、その溜まる分だけめっき液が無駄になるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、液体の濃度や温度分布を均一にする際に、貯水されている液体に渦巻きが生じることのない水槽を提供することを課題とする。また、本発明は、めっき用のめっき液槽として使用する場合に、槽内に貯水されているめっき液を循環させるための装置を必要としない水槽を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る水槽は、液体を貯水するための貯水槽と、液体を撹拌するための撹拌槽と、前記撹拌槽の底部に該撹拌槽と連通して設けられた撹拌子収容部と、前記撹拌子収容部と前記貯水槽とを連通し、前記撹拌子収容部に配置した撹拌子をスターラで回転させて前記撹拌槽に貯水された液体を撹拌した際に、前記撹拌子の回転により送出される液体を前記貯水槽に供給する液体供給通路と、を有し、前記貯水槽から溢れた液体が前記撹拌槽に流れ込むように構成された水槽であって、前記撹拌子収容部は、その内部形状が円筒状に形成され、前記液体供給通路の一方の側壁は、当該一方の側壁と前記撹拌子収容部とが連続する位置における当該撹拌子収容部の内周の接線方向に形成されていることを特徴とする。
【0010】
このように構成された水槽によれば、撹拌槽において液体を撹拌した後、撹拌された液体を、液体供給通路を介して貯水槽に供給することができる。したがって、液体を貯水する貯水槽では液体の撹拌を行わないので、貯水槽において渦巻きは発生しない。また、この水槽を、めっき用のめっき液槽として使用する場合は、撹拌槽において撹拌されためっき液が、液体供給通路を介して貯水槽に常時供給されるので、貯水槽に貯水されためっき液を循環させるための装置は不要になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、液体の濃度や温度分布を均一にする際に、貯水されている液体に渦巻きが生じることのない水槽を提供することができる。また、本発明によれば、めっき液槽として使用した場合に、槽内に貯水されているめっき液を循環させるための装置を必要としない水槽を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る水槽の実施の形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
まず、水槽1の構成について、図1〜図3を参照して説明する。なお、図1及び図2では、水槽1に液体Lを貯水した状態を示している。
【0014】
図1は、水槽1を示す斜視図である。また、図2は、図1におけるA−A線断面図である。図1及び図2に示すように、水槽1は、所定の高さの仕切り板11により、液体Lを貯水するための貯水槽12と、液体Lを撹拌するための撹拌槽13とに区切られている。なお、容積が大きい方の槽が貯水槽12であり、容積が小さい方の槽が撹拌槽13である。また、詳細については後記するが、この水槽1の使用時は、貯水槽12から溢れた液体Lが、仕切り板11の上縁を超えて撹拌槽13に流れ込む(図5及び図6参照)。
【0015】
図3は、図1に示した水槽1の底部付近の拡大図である。図3に示すように、貯水槽12の底部12aには、液体供給口14が形成されている。また、撹拌槽13の底部13aには、撹拌子収容部16と撹拌子挿脱通路18が形成されている。また、貯水槽12の底部12aには、液体供給口14と撹拌子収容部16とを連通する液体供給通路17が形成されている。
【0016】
液体供給口14は、液体供給通路17と連通しており、水槽1の使用時に、液体供給通路17から供給される液体Lを貯水槽12の内部に流出させる。なお、この液体供給口14は、[特許請求の範囲]における「液体供給通路の流出口」に相当する。また、液体供給口14の数や形状は、必要に応じて適宜設定することが可能である。さらに、本実施形態では、液体供給口14は貯水槽12の底部に形成したが、貯水槽12の側壁部に形成することも可能である。
【0017】
撹拌子15は、三角柱状に形成されており、撹拌子収容部16に横倒しの状態で収容されている。この撹拌子15は、後記するスターラ本体2(図4参照)により水平方向に回転させられ、撹拌槽13に貯水された液体Lを撹拌すると共に、撹拌子収容部16に流入した液体Lを液体供給通路17に向けて送出する。なお、本実施形態では、三角柱状の撹拌子15を用いているが、円柱状や、円盤状の撹拌子を用いてもよい。
【0018】
撹拌子収容部16は、その内部形状が円筒状に形成されており、撹拌子15を回転自在に収容する。この撹拌子収容部16は、その側壁で撹拌子15の水平方向の位置を規制することにより、後記するスターラ本体2(図4参照)により撹拌子15を回転させた際に、撹拌子15の回転中心位置を、略同一の位置に位置決めする。即ち、撹拌子収容部16に収容された撹拌子15は、略同一の位置で回転する。また、撹拌子収容部16は撹拌槽13と連通しており、撹拌槽13において撹拌された液体Lが流入する。撹拌子収容部16に流入した液体Lは、撹拌子15の回転により液体供給通路17に向けて送出される。
【0019】
液体供給通路17は、その一端17aが撹拌子収容部16と連通し、その他端17bが液体供給口14と連通することにより、撹拌子収容部16と貯水槽12とを連通している。そして、この液体供給通路17は、水槽1の使用時には、撹拌子15の回転により撹拌子収容部16から送出される液体Lを液体供給口14に供給する。
【0020】
撹拌子挿脱通路18は、その一端18aが撹拌子収容部16と連通し、その他端18bが水槽1の基部の側壁1aに開口している。この撹拌子挿脱通路18は、水槽1の外部から撹拌子収容部16に撹拌子15を挿入するための通路、又は撹拌子収容部16に収容されている撹拌子15を外部に脱出させるための通路である。また、この撹拌子挿脱通路18は、水槽1の貯水槽12及び撹拌槽13に貯水されている液体Lを水槽1の外部に排出する際に、液体Lの排出口の役割を果たす。
【0021】
撹拌子挿脱通路18の他端18bには、他端18bを塞ぐためのボルト19が螺入される。なお、他端18bの内壁には、ボルト19を螺入させるための溝が切ってある。このボルト19は、撹拌子収容部16から水槽1の外部に液体Lが漏れるのを防ぐ役割と、撹拌子収容部16に収納されている撹拌子15が撹拌子挿脱通路18から外部に抜け出るのを防ぐ役割を果たす。なお、本実施形態では、撹拌子挿脱通路18の他端18bを塞ぐ栓としてボルト19を用いているが、ボルト19の代わりに他の栓を用いても構わない。
【0022】
次に、以上のように構成された水槽1の使用時の動作について、図4〜図6を参照して説明する。本実施形態では、水槽1を電解めっき用のめっき液槽として使用する場合について説明する。参照する図面において、図4は、水槽1をめっき液槽として使用した状態を示す斜視図である。また、図5は、図4におけるB―B線断面図であり、水槽1の使用時の動作について説明するための図である。また、図6は、図5に示した水槽1の底部付近を拡大して示す斜視図である。
【0023】
図4に示すように、めっき液槽として使用される水槽1は、撹拌子15を回転させるためのスターラ本体2の上に載置される。そして、貯水槽12と撹拌槽13に、例えば銅イオンやニッケルイオン等の金属イオンを含んだめっき液Lを貯水する。なお、貯水槽12には、仕切り板11の上縁付近までめっき液Lを貯水する。
【0024】
貯水槽12には、めっき液L中に、陽極板3,4が対向して配置される。陽極板3,4は、例えば銅やニッケル等からなる薄板であり、図示しない保持具により保持されている。なお、陽極板3,4は、貯水槽12から撹拌槽13に流れ込むめっき液Lの流れを妨げないように、その面方向が仕切り板11に対して直交するように配置されている。また、陽極板3,4の上部は、めっき液Lに漬からない位置で、図示しない電源の陽極と接続している。
【0025】
陽極板3,4の間には、図示しない保持手段により保持されためっき対象物(陰極)5が浸漬させられる。なお、本実施形態では、めっき対象物5の先端部5aのみをめっきする場合を想定している。めっき対象物5の上部は、めっき液Lに漬からない位置で、図示しない電源の陰極と接続している。
【0026】
そして、めっき時には、陽極板3、4と、めっき対象物5との間を通電させることにより、めっき対象物5の先端部5aをめっきする。このとき、図5及び図6に示すように、撹拌子収容部16に収容されている撹拌子15を、スターラ本体2により回転させて、撹拌槽13に貯水されているめっき液Lを撹拌する。また、撹拌槽13から撹拌子収容部16に流入した液体Lは、撹拌子15の回転により液体供給通路17に向けて送出される。
【0027】
撹拌子収容部16から液体供給通路17に送出された液体Lは液体供給口14に供給され、液体供給口14から貯水槽1の内部に流出する。また、液体供給口14からめっき液Lが供給されることにより、貯水槽12に貯水されているめっき液Lは貯水槽12から溢れ、仕切り板11の上縁を超えて撹拌槽13に流れ込む。
【0028】
そして、撹拌槽13に流れ込んだめっき液Lは、撹拌槽13において撹拌された後、液体供給通路17に向けて再び送出される。以降、このことを繰り返すことにより、貯水槽12と撹拌槽13との間でめっき液Lを循環させる。
【0029】
以上説明したように、本実施形態の水槽1によれば、撹拌槽13において液体Lを撹拌した後、撹拌された液体を、液体供給通路を介して貯水槽12に供給することができる。したがって、液体を貯水する貯水槽12では液体Lの撹拌を行わないので、貯水槽において渦巻きは発生しない。その結果、従来よりも短い時間で、液体の濃度や温度分布を均一にすることができる。また、めっき液槽として使用した場合は、めっき対象物の表面を一様にめっきすることができる。また、めっき液の液面高さを一定に保つことができる。
【0030】
また、この水槽1をめっき用のめっき液槽として使用する場合、撹拌槽13において撹拌されためっき液Lが、液体供給通路17を介して貯水槽12に常時供給されるので、貯水槽12に貯水されためっき液Lを循環させるための装置は不要になる。したがって、めっき装置全体の小型化を図ることができる。また、めっき液が無駄にならない。
【0031】
次に、撹拌槽13に、撹拌槽13において撹拌された液体Lを濾過するためのフィルタ20を設けた場合について、図7及び図8を参照して説明する。
【0032】
図7は、フィルタ20を保持するフィルタ保持具21を示す斜視図である。図7に示すように、フィルタ20は、その外部形状が撹拌槽13の内部形状と同様の形状に形成されたフィルタ保持具21により保持されている。フィルタ保持具21は、上部部材21aと下部部材21bとが分解可能に構成されており、上部部材21aと下部部材21bとでフィルタ20を挟持している。そして、フィルタ保持具21により保持されたフィルタ20は、撹拌槽13にフィルタ保持具21ごと取り付けられる。なお、フィルタ保持具21は、撹拌槽13にネジにより固定される。
【0033】
図8は、撹拌槽13にフィルタ保持具21を取り付けた状態を示す図であり、図2と対応する図である。図8に示すように、フィルタ保持具21により保持されたフィルタ20は、撹拌槽13において、撹拌子収容部16の上方に配置され、撹拌槽13から撹拌子収容部16に流入する液体Lを濾過する。したがって、撹拌子収容部16にはフィルタ20により濾過された液体Lのみが流入するので、液体供給通路17に濾過された液体Lを送出することができる。即ち、貯水槽12に濾過された液体Lを供給することができる。
【0034】
次に、貯水槽12の底部12aに、液体供給口14から貯水槽12に流出する液体Lの流れを整えるための整流部材22を設けた場合について、図9及び図10を参照して説明する。
【0035】
図9は、整流部材22を示す斜視図である。図9に示すように、整流部材22は、板状に形成された本体部22aと、本体部22aの適所に設けられたスペーサ22b,22b,…,22bとから構成されている。なお、整流部材22は、貯水槽12の底部12aにネジにより固定される。
【0036】
図10は、貯水槽12の底部12aに、整流部材22を取り付けた状態を示す図であり、図2に対応する図である。図10に示すように、整流部材22の本体部22aは、スペーサ22bにより液体供給口14から離間している。そして、貯水槽12の底部12aに形成された液体供給口14から貯水槽12内に流出した液体Lは、整流部材22の本体部22aと衝突することにより、その流れの向きを変えられ、スペーサ22b,22b間に形成された流路から、貯水槽12内に流出する。
【0037】
このように、液体供給口14から貯水槽12内に液体Lを直接流出させるのでは無く、整流部材22の本体部22aと衝突させることにより、液体Lの勢いを抑えることができる。即ち、貯水槽12内における、液体Lの流れを穏やかにすることができる。また、本体部22aに孔又はスリットを形成し、それらの孔又はスリットから液を流出させることにより、貯水槽12内に流出する液体Lの流れが所望の流れとなるように調整することも可能である。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらのような実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、種々の変形が可能である。
【0039】
例えば、本実施形態では、水槽1を電解めっき用のめっき液槽として使用する場合について説明したが、無電解めっき用のめっき液槽として使用することもできる。また、水槽1は、めっき液槽以外にも使用することができる。例えば、液体の濃度や温度分布を均一にするために、図11に示したビーカ31の代わりに使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】水槽1を示す斜視図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】図1に示した水槽1の底部付近の拡大図である。
【図4】めっき液槽として使用される水槽1を示す斜視図である。
【図5】図4におけるB―B線断面図である。
【図6】図5に示した水槽1の底部付近を拡大して示す斜視図である。
【図7】フィルタ20を保持するためのフィルタ保持具21を示す斜視図である。
【図8】撹拌槽13にフィルタ保持具21を取り付けた状態を示す図であり、図2に対応する図である。
【図9】整流部材22を示す斜視図である。
【図10】貯水槽12の底部12aに、整流部材22を取り付けた状態を示す図であり、図2に対応する図である。
【図11】従来の液体撹拌手法を説明するための図である。
【図12】従来のめっき装置を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 水槽
11 仕切り板
12 貯水槽
13 撹拌槽
14 液体供給口
15 撹拌子
16 撹拌子収容部
17 液体供給通路
18 撹拌子挿脱通路
19 ボルト
20 フィルタ
21 フィルタ保持具
22 整流部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を貯水するための水槽に関する。また、本発明は、めっき用のめっき液槽として使用可能な水槽に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体の濃度や温度分布を均一にする際は、図11に示すように、スターラ本体30の上に載置したビーカ31に液体Lを貯水した後、ビーカ31の底部に配置した撹拌子32をスターラ本体30で回転させて液体Lを撹拌することにより、液体Lの濃度や温度分布の均一化を図っていた。
【0003】
また、従来、めっきを行う際は、水槽(めっき液槽)に貯水しためっき液中に蓄積される不要物を除去することを目的として、図12に示すように、めっき液槽40に貯水されているめっき液Lを、めっき液槽40の外部に設けられためっき液循環装置41(電動ポンプ42と濾過器43とからなる)により循環させていた。具体的には、電動ポンプ42でめっき液槽40に貯水されているめっき液Lを汲み上げて濾過器43に送り、濾過器43で濾過した後、めっき液Lをめっき液槽40に戻していた。この種のめっき装置としては、例えば特許文献1に開示されているような装置がある。
【0004】
【特許文献1】特開平7−268638号公報(第4−5頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図11に示したような従来の液体撹拌手法では、ビーカ31に貯水した液体Lを撹拌した際に、液体Lに渦巻きが生じるという問題があった。液体に渦巻きが生じると、液体の濃度や温度分布が均一になるまでに時間がかかる。
【0006】
また、図11に示したビーカ31をめっき用のめっき液槽として使用した場合は、めっき対象物をめっきした際に、めっき液に生じた渦巻きにより、めっき対象物のめっき面に渦巻き状の縞ができる。即ち、めっき対象物の表面を一様にめっきすることができない。また、めっき液に生じた渦巻きにより、めっき液の液面高さが一定にならないため、めっき対象物の先端部のみをめっき液中に浸漬させてめっきする場合は、前記先端部のみをめっき液中に浸漬させることが困難となる。
【0007】
さらに、図12に示したような従来のめっき装置では、めっき液槽40に貯水されているめっき液Lを循環させるためのめっき液循環装置41が必要となるので、めっき装置全体が大型化するという問題があった。また、めっき液Lを循環させる際に、めっき液循環装置41(電動ポンプ42、濾過器43)の内部にめっき液Lが溜まるため、その溜まる分だけめっき液が無駄になるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、液体の濃度や温度分布を均一にする際に、貯水されている液体に渦巻きが生じることのない水槽を提供することを課題とする。また、本発明は、めっき用のめっき液槽として使用する場合に、槽内に貯水されているめっき液を循環させるための装置を必要としない水槽を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る水槽は、液体を貯水するための貯水槽と、液体を撹拌するための撹拌槽と、前記撹拌槽の底部に該撹拌槽と連通して設けられた撹拌子収容部と、前記撹拌子収容部と前記貯水槽とを連通し、前記撹拌子収容部に配置した撹拌子をスターラで回転させて前記撹拌槽に貯水された液体を撹拌した際に、前記撹拌子の回転により送出される液体を前記貯水槽に供給する液体供給通路と、を有し、前記貯水槽から溢れた液体が前記撹拌槽に流れ込むように構成された水槽であって、前記撹拌子収容部は、その内部形状が円筒状に形成され、前記液体供給通路の一方の側壁は、当該一方の側壁と前記撹拌子収容部とが連続する位置における当該撹拌子収容部の内周の接線方向に形成されていることを特徴とする。
【0010】
このように構成された水槽によれば、撹拌槽において液体を撹拌した後、撹拌された液体を、液体供給通路を介して貯水槽に供給することができる。したがって、液体を貯水する貯水槽では液体の撹拌を行わないので、貯水槽において渦巻きは発生しない。また、この水槽を、めっき用のめっき液槽として使用する場合は、撹拌槽において撹拌されためっき液が、液体供給通路を介して貯水槽に常時供給されるので、貯水槽に貯水されためっき液を循環させるための装置は不要になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、液体の濃度や温度分布を均一にする際に、貯水されている液体に渦巻きが生じることのない水槽を提供することができる。また、本発明によれば、めっき液槽として使用した場合に、槽内に貯水されているめっき液を循環させるための装置を必要としない水槽を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る水槽の実施の形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
まず、水槽1の構成について、図1〜図3を参照して説明する。なお、図1及び図2では、水槽1に液体Lを貯水した状態を示している。
【0014】
図1は、水槽1を示す斜視図である。また、図2は、図1におけるA−A線断面図である。図1及び図2に示すように、水槽1は、所定の高さの仕切り板11により、液体Lを貯水するための貯水槽12と、液体Lを撹拌するための撹拌槽13とに区切られている。なお、容積が大きい方の槽が貯水槽12であり、容積が小さい方の槽が撹拌槽13である。また、詳細については後記するが、この水槽1の使用時は、貯水槽12から溢れた液体Lが、仕切り板11の上縁を超えて撹拌槽13に流れ込む(図5及び図6参照)。
【0015】
図3は、図1に示した水槽1の底部付近の拡大図である。図3に示すように、貯水槽12の底部12aには、液体供給口14が形成されている。また、撹拌槽13の底部13aには、撹拌子収容部16と撹拌子挿脱通路18が形成されている。また、貯水槽12の底部12aには、液体供給口14と撹拌子収容部16とを連通する液体供給通路17が形成されている。
【0016】
液体供給口14は、液体供給通路17と連通しており、水槽1の使用時に、液体供給通路17から供給される液体Lを貯水槽12の内部に流出させる。なお、この液体供給口14は、[特許請求の範囲]における「液体供給通路の流出口」に相当する。また、液体供給口14の数や形状は、必要に応じて適宜設定することが可能である。さらに、本実施形態では、液体供給口14は貯水槽12の底部に形成したが、貯水槽12の側壁部に形成することも可能である。
【0017】
撹拌子15は、三角柱状に形成されており、撹拌子収容部16に横倒しの状態で収容されている。この撹拌子15は、後記するスターラ本体2(図4参照)により水平方向に回転させられ、撹拌槽13に貯水された液体Lを撹拌すると共に、撹拌子収容部16に流入した液体Lを液体供給通路17に向けて送出する。なお、本実施形態では、三角柱状の撹拌子15を用いているが、円柱状や、円盤状の撹拌子を用いてもよい。
【0018】
撹拌子収容部16は、その内部形状が円筒状に形成されており、撹拌子15を回転自在に収容する。この撹拌子収容部16は、その側壁で撹拌子15の水平方向の位置を規制することにより、後記するスターラ本体2(図4参照)により撹拌子15を回転させた際に、撹拌子15の回転中心位置を、略同一の位置に位置決めする。即ち、撹拌子収容部16に収容された撹拌子15は、略同一の位置で回転する。また、撹拌子収容部16は撹拌槽13と連通しており、撹拌槽13において撹拌された液体Lが流入する。撹拌子収容部16に流入した液体Lは、撹拌子15の回転により液体供給通路17に向けて送出される。
【0019】
液体供給通路17は、その一端17aが撹拌子収容部16と連通し、その他端17bが液体供給口14と連通することにより、撹拌子収容部16と貯水槽12とを連通している。そして、この液体供給通路17は、水槽1の使用時には、撹拌子15の回転により撹拌子収容部16から送出される液体Lを液体供給口14に供給する。
【0020】
撹拌子挿脱通路18は、その一端18aが撹拌子収容部16と連通し、その他端18bが水槽1の基部の側壁1aに開口している。この撹拌子挿脱通路18は、水槽1の外部から撹拌子収容部16に撹拌子15を挿入するための通路、又は撹拌子収容部16に収容されている撹拌子15を外部に脱出させるための通路である。また、この撹拌子挿脱通路18は、水槽1の貯水槽12及び撹拌槽13に貯水されている液体Lを水槽1の外部に排出する際に、液体Lの排出口の役割を果たす。
【0021】
撹拌子挿脱通路18の他端18bには、他端18bを塞ぐためのボルト19が螺入される。なお、他端18bの内壁には、ボルト19を螺入させるための溝が切ってある。このボルト19は、撹拌子収容部16から水槽1の外部に液体Lが漏れるのを防ぐ役割と、撹拌子収容部16に収納されている撹拌子15が撹拌子挿脱通路18から外部に抜け出るのを防ぐ役割を果たす。なお、本実施形態では、撹拌子挿脱通路18の他端18bを塞ぐ栓としてボルト19を用いているが、ボルト19の代わりに他の栓を用いても構わない。
【0022】
次に、以上のように構成された水槽1の使用時の動作について、図4〜図6を参照して説明する。本実施形態では、水槽1を電解めっき用のめっき液槽として使用する場合について説明する。参照する図面において、図4は、水槽1をめっき液槽として使用した状態を示す斜視図である。また、図5は、図4におけるB―B線断面図であり、水槽1の使用時の動作について説明するための図である。また、図6は、図5に示した水槽1の底部付近を拡大して示す斜視図である。
【0023】
図4に示すように、めっき液槽として使用される水槽1は、撹拌子15を回転させるためのスターラ本体2の上に載置される。そして、貯水槽12と撹拌槽13に、例えば銅イオンやニッケルイオン等の金属イオンを含んだめっき液Lを貯水する。なお、貯水槽12には、仕切り板11の上縁付近までめっき液Lを貯水する。
【0024】
貯水槽12には、めっき液L中に、陽極板3,4が対向して配置される。陽極板3,4は、例えば銅やニッケル等からなる薄板であり、図示しない保持具により保持されている。なお、陽極板3,4は、貯水槽12から撹拌槽13に流れ込むめっき液Lの流れを妨げないように、その面方向が仕切り板11に対して直交するように配置されている。また、陽極板3,4の上部は、めっき液Lに漬からない位置で、図示しない電源の陽極と接続している。
【0025】
陽極板3,4の間には、図示しない保持手段により保持されためっき対象物(陰極)5が浸漬させられる。なお、本実施形態では、めっき対象物5の先端部5aのみをめっきする場合を想定している。めっき対象物5の上部は、めっき液Lに漬からない位置で、図示しない電源の陰極と接続している。
【0026】
そして、めっき時には、陽極板3、4と、めっき対象物5との間を通電させることにより、めっき対象物5の先端部5aをめっきする。このとき、図5及び図6に示すように、撹拌子収容部16に収容されている撹拌子15を、スターラ本体2により回転させて、撹拌槽13に貯水されているめっき液Lを撹拌する。また、撹拌槽13から撹拌子収容部16に流入した液体Lは、撹拌子15の回転により液体供給通路17に向けて送出される。
【0027】
撹拌子収容部16から液体供給通路17に送出された液体Lは液体供給口14に供給され、液体供給口14から貯水槽1の内部に流出する。また、液体供給口14からめっき液Lが供給されることにより、貯水槽12に貯水されているめっき液Lは貯水槽12から溢れ、仕切り板11の上縁を超えて撹拌槽13に流れ込む。
【0028】
そして、撹拌槽13に流れ込んだめっき液Lは、撹拌槽13において撹拌された後、液体供給通路17に向けて再び送出される。以降、このことを繰り返すことにより、貯水槽12と撹拌槽13との間でめっき液Lを循環させる。
【0029】
以上説明したように、本実施形態の水槽1によれば、撹拌槽13において液体Lを撹拌した後、撹拌された液体を、液体供給通路を介して貯水槽12に供給することができる。したがって、液体を貯水する貯水槽12では液体Lの撹拌を行わないので、貯水槽において渦巻きは発生しない。その結果、従来よりも短い時間で、液体の濃度や温度分布を均一にすることができる。また、めっき液槽として使用した場合は、めっき対象物の表面を一様にめっきすることができる。また、めっき液の液面高さを一定に保つことができる。
【0030】
また、この水槽1をめっき用のめっき液槽として使用する場合、撹拌槽13において撹拌されためっき液Lが、液体供給通路17を介して貯水槽12に常時供給されるので、貯水槽12に貯水されためっき液Lを循環させるための装置は不要になる。したがって、めっき装置全体の小型化を図ることができる。また、めっき液が無駄にならない。
【0031】
次に、撹拌槽13に、撹拌槽13において撹拌された液体Lを濾過するためのフィルタ20を設けた場合について、図7及び図8を参照して説明する。
【0032】
図7は、フィルタ20を保持するフィルタ保持具21を示す斜視図である。図7に示すように、フィルタ20は、その外部形状が撹拌槽13の内部形状と同様の形状に形成されたフィルタ保持具21により保持されている。フィルタ保持具21は、上部部材21aと下部部材21bとが分解可能に構成されており、上部部材21aと下部部材21bとでフィルタ20を挟持している。そして、フィルタ保持具21により保持されたフィルタ20は、撹拌槽13にフィルタ保持具21ごと取り付けられる。なお、フィルタ保持具21は、撹拌槽13にネジにより固定される。
【0033】
図8は、撹拌槽13にフィルタ保持具21を取り付けた状態を示す図であり、図2と対応する図である。図8に示すように、フィルタ保持具21により保持されたフィルタ20は、撹拌槽13において、撹拌子収容部16の上方に配置され、撹拌槽13から撹拌子収容部16に流入する液体Lを濾過する。したがって、撹拌子収容部16にはフィルタ20により濾過された液体Lのみが流入するので、液体供給通路17に濾過された液体Lを送出することができる。即ち、貯水槽12に濾過された液体Lを供給することができる。
【0034】
次に、貯水槽12の底部12aに、液体供給口14から貯水槽12に流出する液体Lの流れを整えるための整流部材22を設けた場合について、図9及び図10を参照して説明する。
【0035】
図9は、整流部材22を示す斜視図である。図9に示すように、整流部材22は、板状に形成された本体部22aと、本体部22aの適所に設けられたスペーサ22b,22b,…,22bとから構成されている。なお、整流部材22は、貯水槽12の底部12aにネジにより固定される。
【0036】
図10は、貯水槽12の底部12aに、整流部材22を取り付けた状態を示す図であり、図2に対応する図である。図10に示すように、整流部材22の本体部22aは、スペーサ22bにより液体供給口14から離間している。そして、貯水槽12の底部12aに形成された液体供給口14から貯水槽12内に流出した液体Lは、整流部材22の本体部22aと衝突することにより、その流れの向きを変えられ、スペーサ22b,22b間に形成された流路から、貯水槽12内に流出する。
【0037】
このように、液体供給口14から貯水槽12内に液体Lを直接流出させるのでは無く、整流部材22の本体部22aと衝突させることにより、液体Lの勢いを抑えることができる。即ち、貯水槽12内における、液体Lの流れを穏やかにすることができる。また、本体部22aに孔又はスリットを形成し、それらの孔又はスリットから液を流出させることにより、貯水槽12内に流出する液体Lの流れが所望の流れとなるように調整することも可能である。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらのような実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、種々の変形が可能である。
【0039】
例えば、本実施形態では、水槽1を電解めっき用のめっき液槽として使用する場合について説明したが、無電解めっき用のめっき液槽として使用することもできる。また、水槽1は、めっき液槽以外にも使用することができる。例えば、液体の濃度や温度分布を均一にするために、図11に示したビーカ31の代わりに使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】水槽1を示す斜視図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】図1に示した水槽1の底部付近の拡大図である。
【図4】めっき液槽として使用される水槽1を示す斜視図である。
【図5】図4におけるB―B線断面図である。
【図6】図5に示した水槽1の底部付近を拡大して示す斜視図である。
【図7】フィルタ20を保持するためのフィルタ保持具21を示す斜視図である。
【図8】撹拌槽13にフィルタ保持具21を取り付けた状態を示す図であり、図2に対応する図である。
【図9】整流部材22を示す斜視図である。
【図10】貯水槽12の底部12aに、整流部材22を取り付けた状態を示す図であり、図2に対応する図である。
【図11】従来の液体撹拌手法を説明するための図である。
【図12】従来のめっき装置を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 水槽
11 仕切り板
12 貯水槽
13 撹拌槽
14 液体供給口
15 撹拌子
16 撹拌子収容部
17 液体供給通路
18 撹拌子挿脱通路
19 ボルト
20 フィルタ
21 フィルタ保持具
22 整流部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯水するための貯水槽と、
液体を撹拌するための撹拌槽と、
前記撹拌槽の底部に該撹拌槽と連通して設けられた撹拌子収容部と、
前記撹拌子収容部と前記貯水槽とを連通し、前記撹拌子収容部に配置した撹拌子をスターラで回転させて前記撹拌槽に貯水された液体を撹拌した際に、前記撹拌子の回転により送出される液体を前記貯水槽に供給する液体供給通路と、を有し、
前記貯水槽から溢れた液体が前記撹拌槽に流れ込むように構成された水槽であって、
前記撹拌子収容部は、その内部形状が円筒状に形成され、
前記液体供給通路の一方の側壁は、当該一方の側壁と前記撹拌子収容部とが連続する位置における当該撹拌子収容部の内周の接線方向に形成されていることを特徴とする水槽。
【請求項2】
前記撹拌子収容部は、その側壁で前記撹拌子の水平方向の位置を規制することを特徴とする請求項1に記載の水槽。
【請求項3】
一端が前記撹拌子収容部と連通し、他端が水槽の基部の側壁に開口する撹拌子挿脱通路と、この撹拌子挿脱通路の他端を塞ぐ栓と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水槽。
【請求項4】
前記貯水槽に、前記液体供給通路から前記貯水槽に供給される液体の流れを整えるための整流部材を配置したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水槽。
【請求項5】
前記整流部材は、前記液体供給通路から流出する液体を受け止めるための本体部と、前記本体部を前記液体供給通路の流出口から離間させるためのスペーサと、から構成されていることを特徴とする請求項4に記載の水槽。
【請求項1】
液体を貯水するための貯水槽と、
液体を撹拌するための撹拌槽と、
前記撹拌槽の底部に該撹拌槽と連通して設けられた撹拌子収容部と、
前記撹拌子収容部と前記貯水槽とを連通し、前記撹拌子収容部に配置した撹拌子をスターラで回転させて前記撹拌槽に貯水された液体を撹拌した際に、前記撹拌子の回転により送出される液体を前記貯水槽に供給する液体供給通路と、を有し、
前記貯水槽から溢れた液体が前記撹拌槽に流れ込むように構成された水槽であって、
前記撹拌子収容部は、その内部形状が円筒状に形成され、
前記液体供給通路の一方の側壁は、当該一方の側壁と前記撹拌子収容部とが連続する位置における当該撹拌子収容部の内周の接線方向に形成されていることを特徴とする水槽。
【請求項2】
前記撹拌子収容部は、その側壁で前記撹拌子の水平方向の位置を規制することを特徴とする請求項1に記載の水槽。
【請求項3】
一端が前記撹拌子収容部と連通し、他端が水槽の基部の側壁に開口する撹拌子挿脱通路と、この撹拌子挿脱通路の他端を塞ぐ栓と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水槽。
【請求項4】
前記貯水槽に、前記液体供給通路から前記貯水槽に供給される液体の流れを整えるための整流部材を配置したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水槽。
【請求項5】
前記整流部材は、前記液体供給通路から流出する液体を受け止めるための本体部と、前記本体部を前記液体供給通路の流出口から離間させるためのスペーサと、から構成されていることを特徴とする請求項4に記載の水槽。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−107104(P2007−107104A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−22550(P2007−22550)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【分割の表示】特願2003−161657(P2003−161657)の分割
【原出願日】平成15年6月6日(2003.6.6)
【出願人】(394016519)株式会社山本鍍金試験器 (13)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【分割の表示】特願2003−161657(P2003−161657)の分割
【原出願日】平成15年6月6日(2003.6.6)
【出願人】(394016519)株式会社山本鍍金試験器 (13)
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