説明

水洗トイレ詰まり解消器

【課題】水洗トイレの詰まりは、従来の吸引式ラフンジャーでは、簡単に解消することが出来なかったので、安価で取り扱いが容易で衛生的な水洗トイレ詰まり解消器を提供する。
【解決手段】先端部1が弾性材料で出来ており、先端部1が排水管の詰まりに到達し、詰りに食い込み易く、詰まりに一旦食い込んだら先端部1が詰まりから離れにくい形状とする。また不衛生という問題は、水洗トイレ詰まり解消器を、使い捨てとして使用出来る事で解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗トイレの詰まりを解消する道具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水洗トイレ詰まりが生じた場合、ゴム製のフランジャーが水を介して間接加圧及び減圧を行う事で、水が流れるようにして、詰まりを解消していた。

【0003】
しかし、上記間接的な方法では限界がある。大きなもの硬いものがつまった場合、間接的な方法では中々詰まりが除去できない。また紙おむつなどが流れて詰まった場合は、詰まりを取り出さないと詰まりを解消できない。しかし、間接法では詰まった紙おむつは取り出せないという欠点があった。
【0004】
一般に、水洗トイレの排水管は、臭気を遮断する為、S字状の形状で底に溜まった水で臭気を遮断している。詰まりは、このS字配管の一度低くなり方向を転じて高くなり再度方向を転じて低くなる配管の中央部の一番高い所付近に生じる。また、水洗トイレのS配管断面は、漏斗状になっていて上記の詰まりを生じる中央部付近から配管が細くなっている事も詰まりを生じる原因の要因でもある。
【0005】
水洗トイレの詰まりを解消する方法は、2通りある。詰まりを押し流す方法と詰まりを引き出す方法である。どちらにしても詰まっている物質に到達し、詰まりを押し流すか引き出す事が必要である。詰まりに直接到達するには、まず便器の底を経由して180度方向を転向して上部に進み、上部に達してから90度方向を更に方向を転じて詰まりにたどり着く。詰まりを解消する道具は、この様な複雑な動きをするので、しなやかな靭性と配管の中を直進する強さが必要である。しかし、この二つの性質を有するジグは、従来のフランジャーに比べ高価であり、またこのジグを操作する事も容易ではない。またこのジグの先端は詰まり(汚物)に直接接触するため、不衛生でもあるなどの問題もあった。
【0006】
この改善策として、従来のフランジャーの形状を改良した提案がなされたが、効果がなく、結局、高価なジグとそのジグを使いこなす技術を有するサ−ビス会社に依頼して問題を解決している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2005−533946号公報
【特許文献1】特表2005−533946号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】前田裕子著 「水洗トイレの産業史」名古屋大学出版 2008年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする問題点は、従来のフランジャーでは、水洗トイレの詰まりを簡単に解消することが出来ないという点であり、また直接的に詰まりを解消するジグおいては、ジグが高価で取り扱いが難しく不衛生であるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
水洗トイレの排水管にける詰まり問題は、水洗トイレ詰まり解消器が靭性を有する弾性材料で出来て、水洗トイレ詰まり解消器の先端部が排水管の詰まりに到達し、詰りに食い込み易く、詰まりに一旦食い込んだら先端部が詰まりから離れにくい形状である事を特徴とする水洗トイレ詰まり解消器により解決される。また不衛生という問題は、水洗トイレ詰まり解消器を、使い捨てとして使用出来る事で解決される。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、従来のフランジャーと異なり、水洗トイレの詰まりを直接的に解消する方法である。本考案の先端部が詰まりの中に水路を開けて、詰まりを押し流す。または、本考案の先端部が詰まりを引き抜き、水洗トイレ詰まりを解消する。従って高度な取り扱い方法を必要とせず、安価で使用後は廃棄が簡単に出来るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明の水洗トイレ詰まり解消器を示した説明図である。(実施例1)
【図2】図2は本発明の水洗トイレ詰まり解消器を示した説明図である。(実施例2)
【図3】図3は本発明の水洗トイレ詰まり解消器を示した説明図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0013】
水洗トイレ詰まり解消器の根元を手で持ち先端部を水洗トイレに押し込む。先端部は、全体の弾性を利用して水洗トイレの中の壁に沿って進む。そして、詰まりが生じている所で止まる。水洗トイレ詰まり解消器の根元部を先端部の形状に合わせ適正に動かし、(コイル状は回転させ、モリの先端のようなかえしがある場合は、前後の細かく動かしながら前進する)先端部を詰まりの中を進ませる。先端部が詰まりを通り抜けると水が流れだす。水で軟化分解するものは更に水を加えて押し流し詰まりを解消する。水で軟化分解しない尿取りパット紙おむつ等が詰まった場合は、便器内の水がサイホン効果で流れた後、水洗トイレ詰まり解消器を引く抜き、水洗トイレ詰まり解消器の先端に引かかった尿取りパット紙おむつ等の詰まりが引き出される。
【0014】
使用済み水洗トイレ詰まり解消器は、丸く巻いて廃棄するか、ペンチで切断して廃棄する。以上のような実施形態により水洗トイレの詰まりが解消され、使用済みの不衛生な水洗トイレ詰まり解消器は、簡単に廃棄出来る。
【実施例1】
【0015】
図1は、水洗トイレ詰まり解消器の実施例1である。図のように先端部がワインのコルク抜きのようにコイル状になっている水洗トイレ詰まり解消器である。先端部のコイルを回転させて詰まりに食い込み、詰まりの中を進行し通常の大便関連の詰まりは、詰まりの中に水路を作り、水で押し流してトイレの詰まりを解消する。
【0016】
紙おむつのようなそのまま流せない詰まりの場合は、水洗トイレ詰まり解消器の先端部コイルがワインのコイルを抜くように詰りを引き抜く。
【実施例2】
【0017】
図2は、水洗トイレ詰まり解消器の実施例2である。図のように先端部が錨状になっている水洗トイレ詰まり解消器である。
【実施例3】
【0018】
図3は、水洗トイレ詰まり解消器の実施例3である。全体が板ばねで出来ていて先端部は、図のような楔形状になっている水洗トイレ詰まり解消器である。
【0019】
以上本発明の実施例をしました。実施例は本発明の一部を示したに過ぎない。本発明の先端部、中間部、根元部は、様々な変形が可能である。本発明の範囲を解釈するためには、請求項を参照しなくてはならない。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明は、水洗トイレの詰まりを解消する道具に関するものである。
【符号の説明】
【0021】
1 先端部
2 中間部
3 手で持つ根元部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗トイレの排水管において、詰まりが生じた場合は、詰まりに対して間接加圧及び減圧を行う事で詰まりを解消していたが、この詰まりを直接接触法で解消する為に、水洗トイレ詰まり解消器が靭性を有する弾性材料で出来ている事を特徴とする水洗トイレ詰まり解消器。
【請求項2】
前記水洗トイレ詰まり解消器の先端部が排水管の詰まりに食い込み易く、先端部が詰まりに一旦食い込んだら先端部が詰まりから離れにくい形状である事を特徴とする請求項1に記載の水洗トイレ詰まり解消器。
【請求項3】
水洗トイレ詰まり解消器は、直接詰まり接触するので不衛生であるので、使い捨てである事を特徴とする水洗トイレ詰まり解消器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−110644(P2012−110644A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−264663(P2010−264663)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(710002668)
【Fターム(参考)】