説明

水流管理用モジュールおよび構造物

地表の下の水の流れを管理するための構造物の中で使用されるモジュールおよびそのようなモジュールの構造物が開示される。モジュールは支持部とデッキ部とを含み、支持部は間隔を空けて配置され、デッキ部の主要部と共に水路を形成する。デッキ部はまた、主要部から延在する少なくとも1つの部分を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許の相互参照
この出願は、米国意匠出願番号第29/333,248号(2009年3月5日出願)および米国特許出願番号12/553,732号(2009年9月3日出願)の一部継続出願であり、参照用として本書に完全に組み込まれる。
本開示は一般に、流体の流れの、より詳細には、雨水等の流体の滞留または貯留の管理に関する。水滞留および貯留システムは、所定の場所において流出する水を調整することによって、水を迂回させまたは貯留し、地表に水が貯まることを防ぎ、下流の洪水をなくすまたは減らす。
【0002】
本開示は、モジュールの構造、製造、および使用法に関する。モジュールは、好ましくはプレキャストコンクリートを使用して製造され、縦方向および横方向に整列された構成で設置され、水の流れ、水の滞留および/または貯留を管理するための地下水路を有するシステムを形成する。
【背景技術】
【0003】
地下水滞留または貯留システムは、建築用地が、覆いのない溜池、窪地、または池に適応できない場合に活用される。地下システムは、溜池、窪地、または池と比べると、貴重な表面積を使用しない。地下システムはまた、蚊の繁殖を助長する覆いのない淀んだ水を持たない等の理由により、他のシステムよりも公害が少ない。地下システムはまた、他のいくつかのシステムに一般的に付随する、藻、雑草の生長等の景観問題も避けることができる。従って、水を効果的に管理するための地下システムを用いることは有益である。
【0004】
場所と適用に応じて、地下システムはしばしば、亀裂、倒壊または他の構造的破損をおこしやすくなることなく、上から加えられる交通負荷および土圧に耐えられなければならない。実際、システムの周囲の土の重量に加えて、実質的に地表に加えられるどのような予測可能な負荷にも対応できる地下システムを提供することは有益である。そのようなシステムはまた好ましくは、システムの部品の輸送、取扱い、設置の容易さと同様に、費用、流体保持容積および使用される材料の重量の点で比較的効率的な方法で建設される。
【0005】
モジュラ地下システムは、ストームトラップLLCの米国特許第6,991,402号;7,160,058号および7,344,335号(“バークハート特許”)に開示されており、各々は参照用として本書に完全に組み込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在の地下システムの1つの欠点は、公共設備および他の埋設されたコンジット等、既存のまたは計画中の地下設備に対応しなければならいということである。同時に、地下水滞留または貯留システムは、地表から別の場所へ水を迂回させるのに効果的でなければならない。そこで、想定する予定地の形状において多用途性の高いモジュラ地下構造物を提供することは有益である。
【0007】
現在の地下システムの別の欠点は、システム全体にわたって比較的無制限な水の流れを実現することができないことが多いことである。代わりに、内部全体にわたって比較的無制限な流れを可能にできるシステムを提供することが望ましい。
【0008】
様々な形態の地下水滞留および/または貯留構造が提案されまたは製造されている。そのような構造は、一般的にコンクリート製で、大きいスパンを実現しようとするため、非常に厚い部品が要求される。したがって、そのような構造は非常に大型であり、材料の使用が非効率的で、輸送および取扱いがより困難になり、結果的に費用が高額になる。パイプ、ボックスカルバート、橋カルバート等の他の地下水輸送構造は、様々な材料で製造され、特定の用途のために実現または建設されている。しかし、そのような他の地下構造は他の適用のために設計されているか、あるいは、ここで開示されるモジュラシステムの必要な特徴および上記の望ましい利点を提供できない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一例において、地表の下の水の流れを管理するための構造物の中で使用されるモジュールが開示される。モジュールは、少なくとも2つの支持部と、少なくとも2つの支持部の上端に位置する主要部と、主要部から延在する少なくとも1つの部分とを有するデッキ部とを備える。支持部は間隔を空けて配置されて主要部と共に内部水路を規定する。支持部の少なくとも1つはデッキ部の端部から間隔を空けて配置された少なくとも1つの脚部を有する。
【0010】
別の例において、地表の下の水の流れを管理するための構造物が開示される。構造物は、各モジュールがデッキ部を有し、各デッキ部は別のモジュールの少なくとも1つの他のデッキ部に隣接して配置される複数のモジュールを含む。各モジュールはさらに、間隔を空けて配置されてデッキ部と共に内部水路を形成する少なくとも2つの支持部を備える。モジュールの少なくとも1つのデッキ部はまた、内部水路を越えて延在する少なくとも1つの部分を含む。
【0011】
少なくとも1つの第1のモジュールを有する、地表の下の水の流れを管理するための構造物の別の例が開示される。少なくとも1つの第1のモジュールは、少なくとも2つの支持部と、少なくとも2つの支持部の上端に位置する主要部を含むデッキ部とを含み、少なくとも2つの支持部は間隔を空けて配置されて主要部と共に内部水路を規定する。デッキ部はさらに内部水路を越えて延在する1つの部分を備え、支持部の少なくとも1つはデッキ部の端部から間隔を空けて配置された少なくとも2つの脚部を有する。少なくとも2つの脚部は間隔を空けて配置されてその間に支持水路を規定する。この構造物の例はさらに、複数の側面モジュールを含み、各側面モジュールは、デッキ部と、デッキ部の下に配置される少なくとも2つの支持部とを含む。支持部は間隔を空けて配置されてデッキ部と共に内部水路を規定する。この構造物の例の中では、第1のモジュールおよび側面モジュールの各デッキ部は、複数の側面モジュールの1つあるいは少なくとも1つの第1のモジュールのどちらか一方の少なくとも1つの他のデッキ部に隣接して配置される。
【0012】
地表の下の水の流れを管理するための構造物のさらなる例が開示される。構造物は、主要部と第1および第2カンチレバー部とを有するデッキ部と、主要部の下に配置される少なくとも2つの支持部とを含む少なくとも1つの第1のモジュールを有する。支持部は間隔を空けて配置されてデッキ部と共に内部水路を規定する。構造物はまた複数の側面モジュールを含み、各側面モジュールは、デッキ部と、デッキ部の下に配置される少なくとも2つの支持部とを含み、支持部は間隔を空けて配置されてデッキ部と共に内部水路を規定する。第1のモジュールおよび側面モジュールの各デッキ部は、複数の側面モジュールの1つあるいは少なくとも1つの第1のモジュールのどちらか一方の少なくとも1つの他のデッキ部に隣接して配置される。また、少なくとも1つの第1のモジュールの支持部の第1の支持部およびカンチレバー部の第1のカンチレバー部は隣接するモジュールの支持部と共に外部水路を規定し、少なくとも1つの第1のモジュールの第2の支持部および第2のカンチレバー部は隣接するモジュールの支持部と共に別の外部水路を規定し、外部水路は少なくとも1つの第1のモジュールの内部水路と流体が流通できるように連なる。
【発明の効果】
【0013】
本開示は、複数の態様のうちのいくつかにおいて、地表の下の水の流れを管理するためのモジュールとモジュラ構造物とを対象とする。モジュールは、より薄い部品を許容する独自の構造を有する。これにより、輸送および取扱いがより容易になるとともに、材料の使用、重量および費用が削減される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】地表の下の水の流れを管理するための構造物のための第1のモジュール例の上斜視図。
【図2】図1のモジュールの端面図。
【図3】フーチングの上に載っている図8に示すモジュールのようなモジュールの外形の中の補強材の例を示す上斜視図。
【図4】図1のモジュール例4個の構造物の下斜視図。
【図5】構造物の外角を形成する4個のモジュールの例を示す下斜視図。
【図6】床に載っている状態の、側面モジュールに隣接する内部モジュールの上斜視図。
【図7】反転して底面を形成している第1組のモジュールと第1組のモジュールの上に重ねられた第2組のモジュールとを含む構造物の角部の別の例を示す上斜視図。
【図8】別のモジュールの例の上斜視図。
【図9】さらに別のモジュールの例の上斜視図。
【図10】図9のモジュールの端面図。
【図11】さらに別のモジュールの例の分解側面図。
【図12】図11のモジュールの分解端面図。
【図13】隣接するモジュールにもフーチングを提供する一体型フーチングを有する支持部を含むモジュールの例の上斜視図。
【図14】隣接するモジュールの支持部によって各一体型フーチングが使用されている、図13のモジュール例3個の構造物の上斜視図。
【図15】図14のモジュールの構造物の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、概して、水の流れを管理するための地下構造物用のモジュールを提供する。ある態様において、開示されるモジュールは、モジュラ構造物の構造において、高い多用途性を提供する。モジュールは、特定の適用およびその側面の境界にとって望ましい予定地または設置面積に適合するように、どのようなカスタマイズされた配置にも組み立てられてもよい。モジュラ構造物は、要望に応じて、公共設備、パイプライン、貯蔵タンク、井戸、およびその他の構造等の既存の地下障害物を回避するように設計されてもよい。水の流れを管理するための地下構造物の特定の構成で使用可能なモジュールのいくつかは、商標STORMTRAP(登録商標)の下において、イリノイ州モリスのStormTrap LLCによって販売されている。
【0016】
モジュールは、好ましくは地中のどのような所望の深さにも設置されるように構成される。例えば、モジュールの構造物の最上部は、地表面または通行面、例えば駐車場、空港滑走路またはタールマック等を形成するように設置されてもよい。あるいは、モジュールは、地中、一層またはそれ以上下の地層に設置されてもよい。どちらの場合においても、モジュールは、土壌、車両、および/または、目的荷重に耐え得る。モジュールの例は、多数の適用に適しており、例示であり限定ではないが、芝生、公園道路、駐車場、車道、空港、線路、または、建物の床面部分等の下に位置してもよい。このように、好ましいモジュールは、水の流れの管理、より詳細には水の滞留および貯留を可能にしつつ、実質的にどのような適用にも十二分な汎用性をもたらす。
【0017】
別の態様において、モジュールは、ここで説明される水路によって規定される内容積中の水の流れを許容する。水路は通常、デッキ部と少なくとも2つの支持部によって規定される。好ましくは、これらの水路は、モジュールによって規定される容積の比較的大部分を占める。モジュールの設計によれば、現場据え付けの際に必要な掘削、および、各モジュールによって占められる予定地または設置面積を最小限に抑えつつ、大量の内部の水流を許容できる。
【0018】
本開示の図を参照すると、図1および2は、地面の下の水の流れを管理するための構造物で用いるモジュールの例を、10として示す。図示されたモジュール10は、2個の支持部12と支持部12の上に位置するデッキ部14とを含む。支持部12は、デッキ部14の下に位置し、デッキ部14の縦側面16から間隔を空けて配置される。支持部12は、デッキ部14から延在し、図3に示されるフーチングFのような、頑丈な土台またはフーチングの上に載る。
【0019】
デッキ部14は、どのような選択された形状の形をとってもよいが、好ましい構造においては、長方形のスラブとして示されている。デッキ部14は、主要部18と主要部18から延在している少なくとも1つの追加部分20とを含む。好ましくは、デッキ部は、一体的に形成される。主要部18から延在している部分20が支持部12からのカンチレバー、または張り出しになるように、支持部12もまた縦側面16から間隔を空けて配置される。部分20は好ましくは、設置時、隣接する構造によって支持される必要がないように形成される。支持部12もまた、互いに間隔を空けて配置される。支持部12は、さらに脚部22を含んでもよい。図1および2に示される例においては、各支持部12は、デッキ部14の端部24から間隔を空けて配置される2個の脚部22を有する。しかし、各支持部12に対して、より多数の、またはより少数の脚部22が形成されてもよいことは理解されよう。さらに、より多数の支持部12がデッキ部14の下に配置されてもよい。
【0020】
水の流れを管理するために、モジュール10は、好ましくはモジュール10の端部で開口している内部水路26を規定する。内部水路26は支持部12とデッキ部14の主要部18とによって規定される。図1および2に示されるように、内部水路26は、縦方向での水の流れを許容するために、モジュール10の縦方向に延在する。モジュール10は、横方向に支持水路28を含んでもよい。図示された実施形態では、各支持部12の脚部22は、それらの間にある支持水路28を規定するために、間隔を空けて配置される。内部水路26および支持水路28は共に、縦方向および横方向への水流を許容するように、互いに流体が流通できるように連なっている。
【0021】
図1および2におけるモジュールの例10の各水路26、28は、支持部12の底面30へ延在し、したがって、モジュール10が設置されるフーチングまたは床面へ延在する。この構造によって、流体の高さに関わらず、モジュール10の中を通る比較的無制限な流量が許容される。しかし、当然のことながら、水路の他の構成もあり得る。例えば、内部水路の片方または両方の端部は、内部水路からその方向への水の流れを止めるために、封鎖されてもよい。さらに、支持部は、横方向の水路を規定しない、一枚壁であってもよい。あるいは、水路は、床面へ延在する開口部ではなく、支持部12の中に開いている窓を形成するなどして、支持部12の底面20に延在しなくてもよい。
【0022】
水路26、28は、比較的無制限な流体の流れを許容することができるように、かなり広いことが望ましい。広い水路はまた、雨水の流れによって支持部12の中に流されてくる地表の堆積物による詰まりを防止する。水路26、28はおおよそ同じ断面積であることが望ましいが、他の構造も可能である。内部水路26の構造は、実質的に支持部12の間の全ての面積を占めることが望ましい。同様に、各支持水路28は、実質的に支持部12の脚部22の間の全ての面積を占め、各支持部12は1個以上の支持水路28を含むことが望ましい。図1および2に図示されるように、支持水路28の好ましい形は、負荷分散を目的とした、下向きのU字型であるが、直角または円形等の他の形状が使用されてもよい。
【0023】
図1に示されるように、モジュール10は、通常2フィートから20フィートの範囲の、好ましくは約14フィートの、全長Lを有する。図2に示されるように、各モジュール10のスパンまたは幅Wは2フィートから10フィートまたはそれ以上で、好ましくは約8フィート半から9フィートである。デッキ部分14および支持部12の厚さTは5インチから12インチの範囲内またはそれ以上である。例示であり、限定ではないが、9フィート半以下の幅のデッキ部14に対しては、7インチの厚さが適切なことが分かっている。モジュール10の高さHは、およそ2フィートから12フィートの範囲内で、好ましくは約5または6フィートである。さらに、支持部12の水路28は、互いにおおよそ同じ断面積を有することが望ましい。各水路開口部の高さはおおよそ1フィートから5フィートの範囲内である。また水路開口部の幅は1フィートから8フィートの範囲内であり、通常約4フィートから7フィートの間で、好ましくは5フィートである。デッキ部14の主要部18から横方向に延在している部分20は、ほぼ延在部の無い状態から最長約1フィート半以上まで、様々な間隔でカンチレバー形式で延在してもよい。
【0024】
これらの独自のモジュール構造に関連する寸法によって、材料の大幅な節減、それによる重量の削減が可能となる。建設業界は、しばしば、重量制限によって材料の輸送および移動の際に制約を受ける。従って、重量の削減によって、効率が非常に良くなるという効果がある。従来技術のモジュールは、通常デッキの外縁に位置する支持部を有し、その結果、デッキ構造は、所定の横スパンを実現するために指定の厚さを有する必要がある。追加のガセットが利用されてもよいが、ここで開示されるモジュールの例は、通常はカンチレバー方式で主要部から延在するデッキ部の部分を含む。デッキ部の側面から内側に配置された少なくとも1つの支持部を使用すると、結果的に支持部の間のデッキ部のスパンが短くなり、同じ負荷に耐えられるデッキ部全体はより薄くなる。より薄いデッキ部には、より少ない材料が使用されるため、デッキの重量が削減される。同様に、デッキ部がより軽くなると、より薄いデッキ部の減少した荷重を支えるための、より小規模な支持部の使用が可能になる。これにより、より軽いデッキ部および支持部を支えるための、より小規模なフーチングの使用が可能になる。軽量化によって、モジュールの移動および運搬のための機材がより小型であってもよくなり、大きなモジュール構造の取り扱いは非常に容易になる。これにより結果的に機材および輸送費用が削減される。
【0025】
特定の設計に応じて、ここで開示されたより薄いまたは軽いモジュールの使用のためには、モジュールの特定の部分の改造が必要となる。例えば、例示であり限定ではないが、支持部の厚さは、上から下に向かってやや先細にしてもよい。これは、支持部の上部が下部よりも厚くなっている図2で示されるモジュールの例10で明らかである。同様に、脚部22は、支持部のより長い縦部分に広がる上部でより幅広であってもよい。図2を参照すると、デッキ部14は、カンチレバー部分20が主要部18および支持部12から外側に向かって延在するにつれて厚みが変わることが理解されよう。このように、本開示は、重量および最終的には取り扱いおよび材料費において顕著な有利な効果を発揮する、モジュールの設計および構造の独自な改良の例を示す。
【0026】
上述したように、モジュール10は、好ましくは地中に、多くの場合は土壌の何層か下に配置される。従って、モジュール10は、土壌、車両、および/または、目的荷重に耐えられる材料で構成される必要がある。好ましくは、各モジュール10は、コンクリート、より詳細には、高い強度を持つプレキャストコンクリートで構成されるが、他のどのような適切な材料が使用されてもよい。
【0027】
図3の別のモジュールの例10’に見られるように、さらなる強度と構造の安定のために、モジュール10’は、好ましくは、鋼製補強棒32、既製の鋼製メッシュ34または他の類似の補強材などの、埋め込み補強材を含んで形成されてもよい。図示されているモジュールの例10’においては、支持部12’とデッキ部14’とは、好ましくは1つの統合体として形成されている。
【0028】
そのような埋め込み補強材の大きさと位置の条件は、モジュール10’が受ける荷重に左右される。特定のモジュールのための特定の補強材は、通例、モジュールの上に加えられる土壌および/または車両の荷重を支えるための十分な荷重支持強度を提供するためのコンクリートを扱う認可を受けた構造エンジニアによって設計される。補強棒またはメッシュに代えて、プレテンションまたはポストテンション鋼より線または金属またはプラスチックファイバまたはリボン等の、他の形状の補強材を用いてもよい。あるいは、モジュールは、補強、プレストレストより線を有するプレキャスト、プレストレストコンクリートである中空コア材からなってもよい。中空コア材は、多数の縦に連続した空間を有し、業界では、さらなる強度を持つことで知られている。構造物が、駐車場、街路、高速道路、他の道路または空港交通面等の通行面、またはその下に位置する場合、モジュールの構造は、米国全州道路交通運輸行政官協会(AASTHO)の規格に合致する。好ましくは、構造は、業界で周知のHS20荷重に耐えられるが、他の荷重規格が使用されてもよい。
【0029】
構造物に取り付けられる際、支持部およびより詳細には、モジュールの脚部は、好ましくは、フーチング、パッド、または床の上に配置される。例えば、特定の構造物の設計は、図3に示されるフーチングFのようなフーチングの使用を指定するか、または、図6に示される床F’のような床を利用してもよい。どちらの場合も、支持部の内部に追加された構造は、下層の土壌に、構造物上に負荷される垂直荷重と同様に、構造物の荷重を分配する働きをする。
【0030】
フーチングを使用する場合、フーチングFは、脚部の下に、並行かつ間隔を空けて配置されてもよい。フーチングFは、コンクリートで製造されることが望ましく、プレキャストまたは現場打ちでもよい。水の全部または一部が土によって吸収されるように、フーチングの側方の間隔は骨材または濾布(図示せず)で埋められることが望ましい。骨材または布材は、好ましくは、フーチングの間に配置され、ほぼフーチングの最上面に向かって延在し、水路26の底面の平らな層を形成する。骨材は、所望の流量で構造物の下の土壌の層に水を吸収させられる、適切な粒子の大きさのどんな従来の材料からなってもよい。さまざまな濾布もまた使用されてもよい。あるいは、フーチングFは、床を形成する、連続する現場打ちコンクリートまたは膜で埋められてもよい。床は、モジュールの流出口を除いては、不浸透性であってもよい。さらなる例を参照して以下で説明するように、フーチングまたは床は、支持部の底面と一体に形成されてもよい。
【0031】
地表の下の水を管理するための構造物を形成するために、多数のモジュールが互いに隣接して設置されてもよい。1つの構造物において、モジュールは、好ましくは、側面同士および/または端部同士を接する構成で設置される。モジュールの構造物は、列と行として説明できるような状態で配置されてもよい。これは、網状の構成でモジュールを連結する1つの方法である。このように、一連のモジュールは、端部同士を接する構成で構造物に設置され、第1列と呼ばれるものを形成する。第1列は、構造物の縦方向に沿って配置される。モジュールの第2列は、第1列の近傍に隣接して配置され、モジュールの列と行の配列を形成する。行は、構造物の横方向に沿って配置される。この構成によって、互いに並行な縦水路が得られる。あるいは、整列した水路を確保しつつ、例えば、煉瓦の積み上げに一般的に使用される配置等のように、モジュールをオフセットまたは交互の配置に設置することも可能である。モジュールの構造物の長さまたは幅は無制限であり、モジュールは、不規則な形状を有する構造物を形成するように据え付けられてもよい。
【0032】
図4は、図1および2で図示されたモジュール10を4個使用して形成された構造物例Aを示す。4個のモジュールは、第1デッキ部14が別のデッキ部14に隣接するように配置される。図示された構造物Aにおいて、デッキ部14Aは、第1列でデッキ部14Bと端部同士を接し、第1行でデッキ部14Cと側面同士を接するように配置される。同様に、デッキ部14Cは、第2列でデッキ部14Dと端部同士を接し、デッキ部14Bはデッキ部14Dと第2行で側面同士を接するように配置される。得られる構造物Aの構造は、一般に長方形である。構造物Aのモジュールを接続するために、隣接するモジュール表面の間に形成される接合部は通常、例えば、ビチューメンテープ、ラップ、濾布または同種のもの等の、シーラントまたはテープで密封される。この構造物Aは、より大きな構造物の一部の例に過ぎず、一般に、異なるモジュールを含むより大きな構造物の完成品の内部に配置されることは理解されよう。そのようなモジュールのいくつかは以下で説明される。
【0033】
図4に図示されている構成により、モジュール10Aおよび10Bの内部水路26は、モジュール10Cおよび10Dの内部水路26に沿って、縦方向に流体が流通できるように連なっている。さらに、モジュール10Bの支持部12Bおよびカンチレバー部20Bと、モジュール10Dの支持部12Dおよびカンチレバー部20Dとは、外水路26’を規定する。同様に、モジュール10Aの支持部12Aおよびカンチレバー部20A(図示せず)は、モジュール10Cの支持部12Cおよびカンチレバー部20Cと共に、別の外水路26’を規定する。
【0034】
横方向の流れについては、モジュール10Aおよび10Cの支持水路28は、モジュール10Bおよび10Dの支持水路28に沿って、横方向に流体が流通できるように連なっている。同様に、各脚部22はデッキ部14の各端部24から間隔を空けて配置され、端部同士を接する配置の2つのモジュール10の間隔を空けて配置された脚部22によって、さらなる横方向の水路28’が形成される。この構造物Aの構成は、縦および横の両方向のモジュールの間の比較的無制限な水流を提供することが理解されよう。
【0035】
構造物が流体を、滞留または少なくとも部分的に滞留するために使用される、いくつかの事例があり得る。これらの事例において、構造物は少なくとも部分的に封鎖され、閉鎖された壁を有する追加のモジュールを含んでもよい。例えば、図5に示すように、図1で示されるモジュールのような第1モジュール10に加えて、構造物は側面モジュール10S−1および10S−2と、角モジュール10Gとを含んでもよい。側面モジュールおよび角モジュールは図5の第1モジュールの周辺に配置され、同種の部品を指定するために同じ番号が使用されるように、同じ部品をいくつか有する。構造物の周辺においては、モジュールの他の実施例もあり得ることは理解されよう。また、いくつかの事例においては、少なくとも1つの閉鎖した壁を有するモジュールが構造物の内部に含まれてもよいことは理解されよう。図示された構造物においては、4個の構造物は、各デッキ部が少なくとも1つの他のデッキ部に隣接するように配置されている。
【0036】
モジュラ設計のおかげで、予定地は単なる長方形に限定されない。むしろ、モジュールは、その現場の制約内で利用可能な、どのような所望の自由形状の予定地の形にも組み込まれることができる。当業者であれば、これらの4種類のモジュールが実質的にどんな所望の構成にも適合する構造物を作るために使用可能であることは理解できるであろう。
【0037】
側面モジュール10S−1は、図1の第1モジュール10に多少類似する側面モジュールの一例だが、モジュールの構造物の端部を形成するためにも機能する。側面モジュール10S−1は、デッキ部14S−1と、デッキ部を支持しデッキ部14S−1の側面から距離を空けて配置されている2個の支持部12S−1とを含む。側面モジュール10S−1はまた、デッキ部の端部の1つでデッキ部14S−1から下方向に延在するほぼ垂直の壁である、端壁50を含む。このように、端壁例50は開口部を有さず、構造物の終端の境界線を規定する。端壁は、導管等の他の水管理部品と連通するための開口部を有してもよいことは理解されよう。
【0038】
側面モジュール例10S−1の構造により、モジュールは1つの閉鎖された縦端部を有する。デッキ部14S−1と支持部12S−1とは共に内部水路26を規定する。各支持モジュール12S−1の脚部52は、それらの間に支持水路28を規定するために、間隔を空けて配置される。この例では、脚部52は、外端部で端壁50に隣接し、反対側の内端部ではデッキ部14S−1の端部から間隔を空けずに配置される。内部水路26および支持水路28は互いに流体が流通できるように連なっており、縦および横方向への水流を許容する。
【0039】
側面モジュール10S−2は、図1の第1モジュール10に多少類似する側面モジュールの別の例だが、モジュールの構造物の側面を形成するためにも機能する。側面モジュール10S−2は、デッキ部14S−2と、デッキ部14S−2の縦側面から間隔を空けて内側に配置された支持部12S−2を含む。側面モジュール10S−2はまた、デッキ部14S−2の外側の縦側面から間隔を空けずに延在する支持部54を含む。支持部54は、デッキ部14S−2の1つの側面に沿ってデッキ部から下方向に延在するほぼ垂直の壁であり、側壁を形成する。このように支持部54は、構造物の側面の境界線を規定する開口部の無い垂直の壁であるが、側壁は、導管等の他の水管理部品と連通するための開口部を含んでもよいことは理解されよう。
【0040】
側面モジュール例10S−2の構造により、モジュールは、1つの閉鎖された側面を有する。デッキ部14S−2と支持部12S−2、54とは、共に、内部水路26を規定する。支持部12S−2はまた、間隔を空けて配置され、その間に支持水路28を規定する脚部72を含む。内部水路26と支持水路28とは両方とも互いに流体が流通できるように連なっており、縦および横方向への水流を許容する。
【0041】
側面モジュールの10S−2の構造と寸法は、好ましくは第1モジュールについて説明されたものと同じであるが、他の変更も可能である。さらに、上述のように、端壁50または側壁54のような境界壁は、無孔であるように図示されているが、これらの壁は、他の流体および流体によって運ばれる個体および水の流入および流出を許容するために、1つまたは複数の流入口または流出口を必要に応じて含んでもよい。
【0042】
角モジュール10Gは、側面モジュール10S−1の端壁50および側面モジュール10S−2の側壁54の構造物境界壁に多少類似する1つの構造物境界壁を含む。このように、角モジュール10Gは、1つの閉鎖した端壁60を縦方向に有し、閉鎖した端壁60と交差し構造物のモジュールの角を形成する1つの閉鎖した側壁64を有する。このように、角モジュール10Gの閉鎖した壁60、64は、構造物の外側の境界線を規定する。角モジュール10Gは、好ましくは構造物の角位置に配置され、角モジュールの寸法は、例えば図1に示されるモジュール10について説明されたように、隣接するモジュールと同様であってもよい。しかし、角モジュール10Gの実際の寸法は、多様であってよく、特定の予定地の必要条件によって異なってもよいことは理解されよう。
【0043】
側面モジュール10S−1と同様に、角モジュール10Gは、デッキ部14Gと、支持部12Gと、側壁を形成する支持部64とを含む。これらの部分は、共に内部水路26を規定する。支持部12Gはまた、支持水路28をその間に規定する、間隔を空けて配置された脚部62を含む。この例では、第1脚部62は、端壁60と外端で隣接し、第2脚部62は、反対側の内端でデッキ部14Gの端部から間隔を空けずに配置されている。各角モジュールは、図1および4において前述した水路と同様に、好ましくは、少なくとも1つの内部水路26と少なくとも1つの支持水路28とを規定し、構造物内のモジュールの水路の間の比較的無制限な流体の流れを許容する。
【0044】
図1に記載されたモジュールのように、角または側面モジュールにおいて、支持部は、内部にあっても、外壁として形成されても、デッキ部と同様に、全て好ましくは1つの一体部品として形成され、好ましくは、高い強度を有するプレキャストコンクリートで製造される。さらに、モジュールは、好ましくは埋め込まれた補強材で形成されてもよく、補強材としては、鉄筋、既製の鋼製メッシュまたは他の類似の補強材があり得る。上述の通り、側面モジュールおよび角モジュールの他の実施形態は、構造物を形成するために、図1に示される第1モジュールと一体化されてもよいことは理解されよう。例えば、バークハート特許に記載されている側面および角モジュールを構造物の側面および端部を形成するために使用し、ここで開示されたモジュール10を構造物の内部で使用してもよい。あるいは、構造物は、多数の第1モジュールで構成された後、ここで開示された側面モジュールによって形成される外壁によって囲まれてもよいし、または別の構造で構成されてもよい。さらに、構造物は、バークハート特許に記載の複数の内部モジュールによって構成され、ここで開示された側面および角モジュールによって囲まれてもよい。
【0045】
前述の通り、構造物の各モジュールは、なんらかの形のフーチングまたはパッドの上で支持されるが、下部の構造は床の形状であってもよい。一例では、図3のように、フーチングFが配列され、モジュール10はフーチングFの上に配置される。あるいは、フーチングはモジュールと一体化して形成されてもよい。同様に、構造物が床の上で支持される場合は、例えば図6に示される例のように、床F’が設置され、モジュールは床F’の上に配置されることができる。あるいは、床は、一般に4辺構造を形成するように、モジュールと一体化されることができる。または、図7に示されるように、第2モジュールとかみ合うように第1モジュールを反転することによって、実現されてもよい。図5に最もよく示されているように、少なくともいくつかの支持部の底面、例えば支持部12S−1、12S−2、12G等は、オフセット面を含んでもよい。図7に示すように、この構成により、一組のモジュールを反転した同種の一組のモジュールの上に重ねる場合、対応するオフセット面は、互いに嵌合し、安定して積み重ねることができるようになる。モジュールが床またはフーチングの上に設置される場合は、支持部12によって示されるように、支持部の底面は平面であることが望ましい。
【0046】
水流を管理するために、モジュールの構造物は、一般的に、例えば、地表面にたまっている水、または、地表面または他の高さに位置する他の貯水域からの水等、構造物の外部からモジュールの中に水が流れ込むことを許容するための1つまたは複数の流入口(図示せず)を含んでもよいことは理解されよう。流入口は、既存の下水管およびコンジットと流体が流通できるように連なることが可能なように、どの高さに位置してもよく、一般的には、地表面の下水管とそれに関連するコンジットとに流体的に連結される。流入口は、構造物内へ直接水が流入することを許容するために、好ましい現場の条件の必要によって、特別にカスタマイズされてもよい。例えば、流入口の位置は、好ましい位置が分かっている場合は、モジュールの形成の際にあらかじめ形成しておいてもよいし、設置の際に適切な工具を使用して形成してもよい。
【0047】
流入口は、構造物のモジュールのデッキ部材に単独で設けられてもよいし、側面の流入口と組合わせて設けられてもよい。側面の流入口は、現場から離れた場所からパイプを経由して雨水を受け取るために、周囲の壁のカスタマイズされた位置および高さに設けられてもよい。いくつかのそのような流入口が設けられてもよい。また、水は構造物の中に貯蔵されるか、または、通常は流出口の形状である1つまたは複数の通路を利用して構造物から出るようにしてもよい。
【0048】
構造物からの水流の管理は、一般に、流出口の使用を含んでもよい。したがって、流出口は、水を構造物の外、好ましくは、1つまたは複数の下記の現場から離れた場所、すなわち、河川、水処理工場、別の都市処理施設、または、水を受け取ることが可能な他の場所、に移動させるために使用される。そのような流出口は、床または構造物の周囲の壁に形成されてもよい。構造物流出口は、水を放出するための水路の壁の様々な位置および様々な高さに配置されてもよい。例であり限定ではないが、構造物の中にある雨水の流れを制限するために、流出口は好ましくは、通常流入口よりも小さく形成される。あるいは、水は、穴あき材料からなる床、または、開口部を有する不浸透性の床等の他の手段を介した吸水または浸透の過程を経て、構造物から出てもよい。
【0049】
モジュールは頑丈な構造であると仮定すると、構造物または構造物のいくつかのモジュールは、地盤面水準で使用される上部の交通面を含むように構成されてもよい。これによって、雨水滞留/貯留水路の区域では、追加的舗装が必要とされないという経済性がもたらされる。モジュールのデッキの上部の交通面の視覚的魅力を増すために、上部面は、デッキ部の最上面に加えられる、または、モールドまたは他の工具を使用して製造時にデッキ部にエンボス加工される、建築塗装を含んでもよい。これらのエンボス加工面は、図9に示されるような様々なパターンの擬似レンガ、擬似敷石、およびグラフィックイラストを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。また、デッキ部は、実際のレンガ、敷石、または切り石が追加的な構造強化としてデッキ部の最上面にはめ込まれるように構成されてもよい。例えば、図1のモジュールは、構造物の上部面が例えば駐車場等の通行面を形成できる高さにモジュールが設置された状態の上部面を備えてもよい。
【0050】
図6を参照すると、構造物は、構造物内の異なる位置に代替的なモジュールを備えて形成されてもよいことは理解されよう。例えば、図6は、互いに隣接して配置され、外側の壁と内部水路とを形成する2つの代替的なモジュールを示す。特に、第1モジュール110は床F’の上に配置され、デッキ部114に接続されデッキ部114の下に位置する一組の支持部112を有することが示されている。第1モジュール110は、支持部112の上の主要部18と、主要部118からカンチレバー方式で延在している第1および第2部分120を備える点で、図1のモジュール10と多少類似している。支持部112は間隔を空けて配置され、主要部118の底面と共に、縦方向に内部水路126を形成している。しかし、モジュール110の各支持部112は、間隔を空けて配置され、その間に横方向に支持水路を形成する脚部を含まない。さらに、支持部112は、モジュール110の端部124から間隔を空けて配置された脚部を含まない。
【0051】
図6において、側面モジュール110S−2は、床F’の上に位置し、第1モジュール110に隣接する。側面モジュール110S−2は、デッキ部114S−2の下に支持部112S−2を備え、デッキ部114S−2から下に延在し床F’の上に載るほぼ垂直の側壁154を備える点で、図5に示される側面モジュール10S−2に多少類似している。支持部112S−2は側壁154から間隔を空けて配置され、主要部118S−2の底面と共に、縦方向に内部水路126を形成する。支持部112S−2はまた、デッキ部114S−2の縦側面から間隔を空けて配置され、主要部118S−2から延在するカンチレバー部120S−2を形成している。主要部118S−2から延在しているこの120S−2部分は、主要部118から延在している隣接部120に接する。さらに、支持部112S−2と112とは、間隔を空けて配置され、120S−2と120部分の底面と共に、縦方向に外部水路126’を形成する。しかし、側面モジュール110S−2の支持部112S−2は、間隔を空けて配置され、その間に横方向に支持水路を形成する脚部を含まない。第1および側面モジュールのそのような組合わせは、横方向の流れが必ずしも必要とされないモジュールの様々な位置で用いられてもよい。
【0052】
モジュールは、さらなるモジュール例を形成するために、異なる方法で、互いに嵌合されてもよい。例えば、図7は、一般的に深さ2倍または高さ2倍の構成としてここで説明されるモジュールの別の例の開示を図示する。現場固有の高さが10フィート以上の増加した深さを許容する場合、モジュールは、一方の上に他方を配置した2段階のモジュールで建造されてもよい。図7は、基本的に図5の構造物の反転した配置を含む様式で配置された複数の下部モジュールと、下部モジュールの上に直接配置される図5に示される構造物とを含むことを除き、図5で示された図に類似するモジュールの配置を示す。
【0053】
深さ2倍の構成において、図7に図示される通り、デッキ部14S−1、14、14S−2および14Gが床を形成できるように、各下部モジュール10S−1、10F、10S−2および10Gは、好ましくは、通常上向きのU字型をとる。各上部モジュール10S−1、10F、10S−2および10Gは、好ましくは、通常下向きのU字型をとり、各々の同種の下部モジュールの上に垂直に積み重ねられる。言い換えれば、上部および下部モジュールのうちの1つは、好ましくは、他方に対して約180度反転させられている。上部モジュールの支持部は、下部モジュールの支持部と垂直に整列する。
【0054】
深さ2倍の構成の配置は、好ましくは、掘削された場所に1つまたは複数の隣接する下部モジュールを配置し、その後対応する上部モジュールを下部モジュールの上に配置することを含む。これらの段階は、好ましくは、構造物全体が完成するまで繰り返されるが、他の構成および配置の方法も可能である。例えば、上部モジュールを各々の下部モジュールの上に配置する前に、1つまたは複数の列または行、または網状構造物全体の全ての下部モジュールが現場に配置されてもよい。
【0055】
必要に応じて、上部および下部モジュールは、任意の従来の方法で互いに固定または締結されてもよい。例示であり限定ではないが、上部および下部モジュールは、嵌合オフセット面を含む連結構造によって固定されてもよい。このように、上部および下部支持部の安定性および整列を向上させるために、図5で支持部12S−1、12S−2および12Gに示されるように、直立の位置にある場合に支持部の少なくともいくつかの底面と考えられる部分は、オフセット面を含んでもよい。この構成において、一組のモジュールを、反転した同種の一組のモジュールの上に重ねる場合、図7に示されるように、対応するオフセット面は互いに嵌合し、積み重ねを安定させる。上部および下部モジュールによって形成される水路は、したがって、深さを増したより大きい水路26D、26D’、28D、28D’の一部分を形成する。したがって、深さ2倍の構成は、さらに構造モジュールの内容積を増加させる。図示された実施例において、下部モジュール10S−1、10F、10S−2および10Gは、水位が水路28および28D’の高さに上昇する前に、水路26Dおよび26D’の間での流体の流れを可能にする開口部70を含む。これにより、例え構造物内の水位が低くても、比較的無制限な流体の流れが許容される。
【0056】
図7の深さ2倍の構造は、下部モジュールのデッキ部が、構造物に負荷される垂直荷重に関して、下部の土壌の上にある構造物を構造的に支持する床を提供するという有利な効果を有する。したがって、二次的な現場打ちまたはプレキャストコンクリートのフーチングまたは床は不要である。各上部および下部モジュールによって形成される水路はまた、深さを増したさらにより大きな水路の一部分を形成する。したがって、深さ2倍の構成は構造物の内容積をさらに増加させると認められる。各上部および下部モジュールの全体的な寸法の範囲はまた、前述の単一の深さのモジュールのものと類似してもよい。結果として、構造物の全体的な高さの寸法は、上部および下部モジュール両方の高さの和であり、より大きな水貯蔵容量を提供する。しかし、上部および下部モジュールの層の高さは、同じである必要はなく、互いに関連して異なってもよい。
【0057】
図8を参照すると、さらなるモジュールの例が210として一般的に示されている。図示されたモジュール210は、2個の支持部212と、支持部212の上に位置するデッキ部214とを含む。図1に示された第1の例と同様に、支持部214はデッキ部214の下に位置し、デッキ部214の縦側面216から間隔を空けて内側に配置されている。支持部212はまた、前述の図3および6に示された例のように、デッキ部214から下方向に延在し、頑丈な土台またはフーチングに載るように構成される。
【0058】
前述の例と同様に、デッキ部214は、どのような選択された形状をとってもよいが、好ましい構造では長方形のスラブとして示される。デッキ部214は、主要部218と、主要部218から延在する少なくとも1つの追加部分220とを含む。主要部218から延在する部分220が支持部212からカンチレバーまたは張り出しになるように、支持部212は、縦側面216から内側に間隔を空けて配置される。支持部212はまた互いに間隔を空けて配置される。支持部212は、脚部222をさらに含んでもよい。しかし、デッキ部14の端部24から間隔を空けて配置されている第1の例のモジュール10の脚部22とは異なり、図8に示される例の脚部222はデッキ部214の端部から間隔を空けて配置されていない。第1の例のモジュール10と同様に、支持部212は、各々2個の脚部222を有するが、より多数のまたはより少数の脚部が各支持部212に対して構成されてもよいし、より多数の支持部212がデッキ部214の下に配置されてもよいことは理解されよう。
【0059】
水流を管理するために、モジュール210は、好ましくはモジュール210の端部で開口する内部水路226を規定する。内部水路226は、支持部212とデッキ部214の主要部218とによって規定される。図8に示すように、内部水路226は、モジュール210の縦方向に延在し、縦方向の水流を許容する。モジュール210はまた、横方向の支持水路228を含む。図示された例において、脚部222は、間隔を空けて配置され、支持水路228をその間に規定する。縦方向および横方向に水流を許容するために、内部水路226および支持水路228は共に互いに流体が流通できるように連なっている。
【0060】
図示されたように、図8のモジュールの例210の各水路226、228は、支持部212の底面230へと延在し、そしてモジュール210が載るフーチングまたは床へと延在する。この構成は、流体の水位に関わらず、モジュール210を通る比較的無制限な流体の流れを規定するが、モジュール210の端部の近傍の支持部212を介するより直接的な荷重を可能にする。この種の構成は、追加的なモジュール構造を形成するために端壁等の他の要素と組み合わされてもよい。
【0061】
さらなるモジュールの例310は、図9および10に図示される。図1に示されるモジュールの例10に関して前述したように、代替的なモジュールの構造は支持部の底面へ延在していない支持水路を含んでもよい。例えば、図9に示されるように、モジュール310は、デッキ部314の下に配置される支持部312を含んでもよいが、1つまたは複数の支持部312は窓型開口部313を含む。このように、脚部322の高さの大部分はやはり間隔を空けて配置されているが、その間に支持部312の底面330へ延在する開口部を有さず、下部支持部323によって接続されている。この構造により、内部水路326が支持部312の間に形成され、各支持部312の開口部313を通って延在する水路328が形成される。この例では、設置時に模様のある上面が地表面になることを意図して、この例では、デッキ部314は、レンガ面を示す、模様のある上部面を含む。
【0062】
図10に最もよく見られるように、モジュール例310のデッキ部314は、支持部312の上にかぶさるように位置する主要部318と、主要部318から延在する部分320とを含む。支持部312の脚部322は、デッキ部314の端部324から間を空けて配置され、主要部318から延在する部分320の支持を補助するため、追加構造がガセット325の形をとって支持部312に加えられている。当然ながら、様々な形または形状のガセットが、部分320に対する支持を強化するために含まれてもよい。
【0063】
分解図である図11および12を参照すると、図1のモジュール10に酷似した全体的な構造を有するものとして別のモジュール例410が示されているが、1つの部品として一体的に成形されるのとは対照的に、分離した部品で形成されている。このように、モジュール410はデッキ部414の下に位置する支持部412を含む。支持部412はまた、分離した脚部422を含む。また、デッキ部が分離した部品で、支持部および脚部が一体的に形成されてもよいことは理解されよう。部品が別々に形成され、後で、例えば構造物にモジュール410を設置する際に、接続される必要があることを除けば、モジュール410によって提供される基本的な形式と水管理は、モジュール10によって提供されるものと類似する。様々な部品の接続は、どんな適切な方法によって行われてもよく、したがって、ピン、ファスナ、接着剤および同類のものを含む。部品はまた、整列または安定性を補助するための改良構成を有してもよい。例えば、デッキ部414は、支持部412を受け入れるために、底面に沿って縦方向のキー溝を含んでもよい。
【0064】
上述の通り、モジュールの支持部は、モジュールの荷重およびさらに追加してその上に負荷されるあらゆる荷重を分配するために、フーチング、パッドまたは床の上に載る必要がある。しかし、図13−15に示されるように、モジュール自体が少なくとも1つの一体的なフーチングを含んでもよい。したがって、例えば、モジュール510は、開口部を有する側壁の形をとる第1の支持部512と、第2の支持部512Aとを含んでもよい。支持部512および512Aは、デッキ部514の下に配置される。支持部512と512Aとはまた、間隔を空けて配置され、デッキ部514の主要部518と共に、縦方向の水路526を規定する。
【0065】
第1の支持部512は、デッキ部514の縦側面516に沿ってその下に位置し、脚部522を含む。脚部522は、間隔を空けて配置され、その間に横方向の水路528を形成する。第2の支持部512Aは、デッキ部514の第2の縦側面516Aから間隔を空けて配置され、主要部518から延在するカンチレバー部520を形成する。支持部512Aの脚部522Aは、間隔を空けて配置され、同種の横方向の水路528をその間に形成する。しかし、支持部512Aはまた、脚部522Aの下端部に形成された一体型フーチングF’を含む。いくつかの実施形態においては、モジュールの両脚部が一体型フーチング(図示せず)を含んでもよいことは理解されよう。
【0066】
通常、モジュールの脚部は、モジュールがフーチングの上で平衡を保てるように、フーチングの中心に配置される。しかし、図13−15に示される一体型フーチングF’’は、脚部522Aから延在する。この配置によって、一体型フーチングへの隣接するモジュールの比較的バランスのとれた荷重が可能となる。モジュール510の一体型フーチングF’’は、支持部512によって提供されるように、側壁を有する追加モジュールを使用する際に構造物に組み込まれる。したがって、図14および15に示される通り、モジュール510の側壁支持部512が補足的な支持部512Aの一体型フーチングF’’の上に載るように、一連のモジュール510が互いに隣接して配置されてもよい。このように、フーチングは、構造物の一端で各モジュール510に対して必要とされるが、モジュール510は、一連の同様に配置されたモジュール510の長さ全体にわたって、必要なフーチングを提供する。したがって、1つのモジュールの一体型フーチングの上に負荷される重量は、隣接するモジュールからの重量によって相殺される。一体型フーチングF’’の上に隣接するモジュールの側壁支持部512を配置することによって、そうしなければ支持部512Aによって一体型フーチングF’’の上に負荷されてしまう構造モーメントを排除できる。加えて、支持部512が一体型フーチングF’’の上に配置される際、支持部512はまた、デッキ部514の縦側壁516Aに隣接する。この配置によって、主要部518から延在する部分520と、一体型フーチングF’’と、支持部512および512Aとによって規定される追加的な縦方向の水路526’が形成される。様々な形の一体型フーチングが支持部と共に含まれてもよいことは理解されよう。
【0067】
モジュールおよび下部支持面のいくつかの例の前述の説明から、方法と装置は、地表の下で、雨水等の水流を管理するため、および/または水の滞留または貯留のために提供されることが理解されよう。様々な態様において、複数の縦方向の水路および複数の横方向の水路が接続されるように、複数のモジュールを互いに隣接して配置することによって該方法を実施することが好ましい。縦方向の水路は、好ましくは各々少なくとも1つのほぼ水平のデッキ部とデッキ部の下に位置する支持部とによって規定される。構造物の外側の境界で、縦方向の水路は、デッキ部と少なくとも1つのほぼ垂直の側壁によって定義されてもよい。横方向の水路は各々、支持部の間隔を空けて配置された脚部の間の開口部等によって、好ましくは、対応するデッキの一部と対応する支持部の一部とによって規定される。
【0068】
好ましくは、縦方向および横方向の水路は、多少類似した横断面を有し、縦方向および横方向に連続した水路を形成するために縦方向および横方向に整列するが、横断面の類似および直接整列は、特定の現場計画に対しては必須ではない。各々の縦方向および横方向の水路は、また、好ましくは隣接し、互いに流体が流通できるように連なっているが、既存のまたは計画された地下障害物によって要求されるような他の構成で配置されてもよい。さらに、両方向に比較的無制限な水の流れを許容するために、各支持部は底面を有し、縦方向および横方向の水路は支持部の底面から上方向に延在することが望ましい。しかし、図9に示されるように、モジュール全体にわたって横方向の水路を形成する開口部は、必ずしも支持部の底面へ延在しなくてもよい。
【0069】
該方法はさらに、構造物の外周に沿って、側壁を有するモジュールを配置することによって、縦方向および横方向の水路に対する外側の境界を形成することを含む。上述した通り、外周側壁の一部は、水の受け入れまたは放出のために、1つまたは複数の構造物アクセス流入口および/または流出口を含んでもよい。
【0070】
一態様において、該方法は、対応するデッキ部と少なくとも1つの支持部とを有する少なくとも1つの内部モジュールによって規定される縦方向および横方向の水路を接続することを含む。例えば、構造物は、図1に示されるような複数の内部モジュールを、掘削地の中で接続することを含む。モジュールを接続する段階は、デッキ部が互いに接し、各内部モジュールの個々の縦方向の水路が集合的に構造物全体にわたる連続する縦方向の水路を形成するように、好ましくは隣接するモジュールの端部を整列することを含む。好ましくは、モジュールを接続する段階はさらに、デッキ部が相互に接し、各内部モジュールの個々の横方向の水路が集合的に構造物全体にわたる連続する横方向の水路を形成するように、隣接するモジュールの側面を整列することを含む。側面モジュールは、縦端部用の構成または横側面用の構成の両方において、対応する縦方向および横方向の水路が連続する水路の追加部分を形成するように、角モジュールと同様に、整列構成で内部モジュールの外周に沿って配置されてもよい。上述した通り、側面および角モジュールを形成する支持部のほぼ垂直の壁は、構造物の外周に位置し、無孔のまたは有孔の面のどちらかを有し、流入口および流出口を規定してもよい。
【0071】
構造物の設置のため、特定の場所が掘削され地下障害物が備えられた後、第1のモジュールが地中に配置される。第1のモジュールは、内部モジュール、側面モジュール、または角モジュールのうちのいずれか1つであってもよい。隣接するモジュールは、第1のモジュールと縦方向および横方向に整列して配置され、連続した縦方向および横方向の水路を形成する。しかし、モジュールは、横方向の水路のための整列を提供しないオフセットレンガ様式で配置されてもよいことは理解されよう。内部モジュールが構造物の内部に向かって配置されると仮定すると、側面および角モジュールは側壁、端壁および角を形成するために外周に配置され、モジュールはどんな順序でも地中に配置されることができることが理解されよう。
【0072】
各モジュールは、端部同士、側面同士を接し、隣接して整列するように配置されるように示されているが、間隔を空けた構成で、間隔を空けて配置されたモジュールの間に接続部を渡してモジュールを配置してもよい。また、構造物アクセス流入口および流出口は、所定の場所に位置してもよいし、または、流入口および流出口が既存の地下下水管およびコンジットと確実に合致するように、設置の際に側面部分に形成されてもよい。あるいは、構造物の床が有孔である場合、例えば、床が1つまたは複数の開口部を含む場合、または、床が土壌へ水を浸透および吸収させることのできる多孔質材または骨材で形成されている場合は、流出口はなくてもよい。
【0073】
構造物は、一般的に、1つまたは複数の流入口を通って構造物に水が流れ込み、そして、その水を一定期間貯めておくために設計される。その後、水は、1つまたは複数の流出口、多孔質材または骨材の床を通って、または、両方の併用によって、構造物から流出する。雨水等の水の流入および貯蔵の間、横方向および縦方向に整列した水路によって構造物内の比較的無制限な水流が可能となる。構造物はまた、構造物の流入口を有する部分が若干高い位置に配置され、構造物の流出口を有する部分が低い位置に配置されるように、傾斜してもよい。この構成は重力の影響の下で流れる水の流れを補助する。
【0074】
本開示の別の態様において、該方法は、複数のモジュールを、少なくとも1つのデッキ部の最上面が露出される深さで、または、デッキ部の最上面が全く露出されない深さで、地中に設置する段階を含んでもよい。さらなる設置は、比較的より深い地中に、第1の複数のモジュールを、デッキ部が床を形成し、U字型が上向きになるように、反転した配置で設置し、その後、U字型が下向きになり、反転したモジュールの上に積み重ねられるように、第2の複数の対応するモジュールを直立の配置で設置することによって実現されてもよい。横方向および縦方向の水路は、構造物を通る比較的途切れのない流体が流通できるような連なりを確保するために整列されてもよい。あるいは、第1の一組のモジュールが1段目を形成して直立の様式で配置され、その後、第2の一組のモジュールが1段目の上に配置され、モジュールの上部の2段目を形成してもよい。
【0075】
前述の議論から、地表の下の水の管理のための構造物の様々な適用または構成を有するまたは許容する様々な例が開示されたことが理解されよう。ここで開示された地下モジュラ構造物は、好ましい構成例を構成するが、本開示は、地下水路を形成するためのこれらのモジュール例そのものに限定されず、その中で変更がなされてもよいことが理解されよう。例えば、縦方向および横方向の水路を規定する開口部は、図示されたもの以外に、いくつかの幾何学的な形を有してもよい。モジュラ構造物のための多くの他の幾何学的構成が可能であることもまた理解されよう。さらに、現在主張された内容を実行した結果、ここで開示された全ての実現可能な有利な効果が享受されずともよいことも理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地表の下の水の流れを管理するための構造物の中で使用されるモジュールであって、前記モジュールは、
少なくとも2つの支持部と、
前記少なくとも2つの支持部の上端に位置する主要部と前記主要部から延在する少なくとも1つの部分とを有するデッキ部と、を備え、
前記支持部は間隔を空けて配置されて前記主要部と共に内部水路を規定し、
前記支持部の少なくとも1つは、前記デッキ部の端部から間隔を空けて配置された少なくとも1つの脚部を有することを特徴とするモジュール。
【請求項2】
前記支持部の少なくとも1つは側壁であることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記主要部から延在する前記少なくとも1つの部分はカンチレバーとされていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
前記デッキ部は前記少なくとも2つの支持部と一体的に形成されることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項5】
前記デッキ部はさらに、前記主要部から延在する前記少なくとも1つの部分と反対側に前記主要部から延在する第2の部分を備えることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項6】
前記主要部から延在する前記第2の部分はカンチレバーとされていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項7】
前記少なくとも2つの支持部は前記デッキ部の端部から間隔を空けて配置された少なくとも1つの脚部を有することを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項8】
前記支持部は各々、前記デッキ部の端部から間隔を空けて配置された2つの脚部を有し、各支持部の前記2つの脚部は間隔を空けて配置されてその間に支持水路を規定し、前記各支持水路は前記内部水路と流体が流通できるように連なっていることを特徴とする請求項7に記載のモジュール。
【請求項9】
各支持水路はその中に水が存在する場合、比較的無制限な水の流れを許容するために、支持部の底面から上方に延在することを特徴とする請求項8に記載のモジュール。
【請求項10】
前記少なくとも2つの支持部の底面の間に延在する不浸透性の床をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項11】
前記少なくとも2つの支持部は前記デッキ部の端部から間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項12】
前記主要部から延在する前記少なくとも1つの部分は、前記支持部の少なくとも1つから延在する少なくとも1つのガセットによって支持されることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項13】
前記主要部から延在する前記第2の部分は、別の支持部から延在する少なくとも1つのガセットによって支持されることを特徴とする請求項5に記載のモジュール。
【請求項14】
前記支持部の少なくとも1つはコンクリートパッドの上で支持されることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
【請求項15】
地表の下の水の流れを管理するための構造物であって、
前記構造物は複数のモジュールを備え、
各モジュールはデッキ部を有し、各デッキ部は別のモジュールの少なくとも1つの他のデッキ部に隣接して配置され、
各モジュールはさらに少なくとも2つの支持部を備え、前記少なくとも2つの支持部は間隔を空けて配置されてデッキ部と共に内部水路を形成し、
前記モジュールの少なくとも1つのデッキ部は、前記内部水路を越えて延在する少なくとも1つの部分を含むことを特徴とする構造物。
【請求項16】
前記複数のモジュールは不浸透性の床の上で支持されることを特徴とする請求項15に記載の構造物。
【請求項17】
少なくとも1つの前記モジュールの前記デッキ部は、前記モジュールの前記支持部と一体的に形成されることを特徴とする請求項15に記載の構造物。
【請求項18】
少なくとも1つの前記モジュールの前記デッキ部は、前記内部水路を越えて延在する前記少なくとも1つの部分と反対側に前記内部水路を越えて延在する第2の部分を備えることを特徴とする請求項15に記載の構造物。
【請求項19】
少なくとも1つの前記モジュールの1つの支持部は、前記デッキ部の端部から間隔を空けて配置される少なくとも1つの脚部を含むことを特徴とする請求項15に記載の構造物。
【請求項20】
少なくとも1つの前記モジュールの少なくとも2つの支持部は各々、前記デッキ部の端部から間隔を空けて配置された少なくとも2つの脚部を有し、各支持部に接する前記脚部は間隔を空けて配置されてその間に支持水路を規定し、前記各支持水路は前記内部水路と流体が流通できるように連なることを特徴とする請求項15に記載の構造物。
【請求項21】
少なくとも1つの前記支持水路は、その中に水が存在する場合、比較的無制限な水の流れを可能にするために、支持部の底面から上方に延在することを特徴とする請求項20に記載の構造物。
【請求項22】
前記複数のモジュールの前記支持部の少なくとも1つはさらに一体型フーチングを備えることを特徴とする請求項15に記載の構造物。
【請求項23】
前記一体型フーチングは隣接するモジュールの少なくとも1つの支持部の下に位置することを特徴とする請求項22に記載の構造物。
【請求項24】
地表の下の水の流れを管理するための構造物であって、前記構造物は少なくとも1つの第1のモジュールと複数の側面モジュールとを備え、
前記第1のモジュールは、
少なくとも2つの支持部と、
前記少なくとも2つの支持部の上端に位置する主要部を含むデッキ部とを備え、
前記支持部は間隔を空けて配置されて前記主要部と共に内部水路を規定し、
前記デッキ部はさらに前記内部水路を越えて延在する1つの部分を備え、
前記支持部の少なくとも1つは前記デッキ部の端部から間隔を空けて配置された少なくとも2つの脚部を有し、
前記少なくとも2つの脚部は間隔を空けて配置されてその間に支持水路を規定し、
前記複数の側面モジュールの各側面モジュールは、
デッキ部と、
前記デッキ部の下に配置される少なくとも2つの支持部とを備え、
前記支持部は間隔を空けて配置されて前記デッキ部と共に内部水路を規定し、
前記第1のモジュールおよび側面モジュールの各デッキ部は、前記複数の側面モジュールの1つあるいは前記少なくとも1つの第1のモジュールのどちらか一方の少なくとも1つの他のデッキ部に隣接して配置されることを特徴とする構造物。
【請求項25】
各モジュールは一体的に形成されることを特徴とする請求項24に記載の構造物。
【請求項26】
前記複数の側面モジュールの少なくとも1つは、前記モジュールの前記内部水路が1つの端部で閉鎖されるように前記デッキ部から延在する少なくとも1つの端壁を含むことを特徴とする請求項24に記載の構造物。
【請求項27】
前記複数の側面モジュールの前記少なくとも1つの前記支持部の少なくとも1つは側壁であることを特徴とする請求項24に記載の構造物。
【請求項28】
前記少なくとも1つの第1のモジュールおよび前記複数の側面モジュールは不浸透性の床の上で支持されることを特徴とする請求項24に記載の構造物。
【請求項29】
前記少なくとも1つの第1のモジュールの前記デッキ部はさらに前記主要部から延在する前記少なくとも1つの部分と反対側に前記主要部から延在する第2の部分を備えることを特徴とする請求項24に記載の構造物。
【請求項30】
地表の下の水の流れを管理するための構造物であって、前記構造物は少なくとも1つの第1のモジュールと複数の側面モジュールとを備え、
前記少なくとも1つの第1のモジュールは、
主要部と第1および第2カンチレバー部とを有するデッキ部と、
前記主要部の下に配置される少なくとも2つの支持部とを備え、
前記支持部は間隔を空けて配置されて前記デッキ部と共に内部水路を規定し、
前記複数の側面モジュールの各側面モジュールは、
デッキ部と、
前記デッキ部の下に配置される少なくとも2つの支持部とを備え、
前記支持部は間隔を空けて配置されて前記デッキ部と共に内部水路を規定し、
前記第1のモジュールおよび側面モジュールの各デッキ部は前記複数の側面モジュールの1つあるいは前記少なくとも1つの第1のモジュールのどちらか一方の少なくとも1つの他のデッキ部に隣接して配置され、
前記少なくとも1つの第1のモジュールの前記支持部の第1の支持部および前記カンチレバー部の第1のカンチレバー部は隣接するモジュールの支持部と共に外部水路を規定し、前記少なくとも1つの第1のモジュールの第2の支持部および第2のカンチレバー部は隣接するモジュールの支持部と共に別の外部水路を規定し、前記外部水路は前記少なくとも1つの第1のモジュールの内部水路と流体が流通できるように連なることを特徴とする構造物。
【請求項31】
各モジュールは一体的に形成されることを特徴とする請求項30に記載の構造物。
【請求項32】
前記複数の側面モジュールの少なくとも1つは、前記モジュールの前記内部水路が1つの端部で閉鎖されるように前記デッキ部から延在する少なくとも1つの端壁を含むことを特徴とする請求項30に記載の構造物。
【請求項33】
前記複数の側面モジュールの前記少なくとも1つの前記支持部の少なくとも1つは側壁であることを特徴とする請求項30に記載の構造物。
【請求項34】
前記少なくとも1つの第1のモジュールおよび前記複数の側面モジュールは不浸透性の床の上で支持されることを特徴とする請求項30に記載の構造物。
【請求項35】
前記少なくとも1つの第1のモジュールの前記デッキ部はさらに、前記主要部から延在する前記少なくとも1つの部分と反対側に前記主要部から延在する第2の部分を備えることを特徴とする請求項30に記載の構造物。
【請求項36】
前記複数のモジュールの前記支持部の少なくとも1つはさらに、一体型フーチングを備えることを特徴とする請求項30に記載の構造物。
【請求項37】
前記一体型フーチングは隣接するモジュールの少なくとも1つの支持部の下に位置することを特徴とする請求項36に記載の構造物。
【請求項38】
複数のモジュールを備える地表の下の水の流れを管理するための構造物であって、前記モジュールの少なくともいくつかは、
ほぼ水平のデッキと、
下垂するほぼ垂直の支持部とを備え、前記下垂するほぼ垂直の支持部の少なくとも1つは下垂している前記デッキの外側の縦方向の端部から水平に離れており、
前記支持部は間隔を空けて配置され、
前記支持部は前記主要部と共に内部水路を規定することを特徴とする構造物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2013−503991(P2013−503991A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527885(P2012−527885)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/044730
【国際公開番号】WO2011/028365
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(509249656)ストームトラップ エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】