説明

水浄化処理システム

【課題】 小型で簡易な水浄化処理システムを提供する。
【解決手段】 所定の水域1の水を循環ポンプPで吸い上げて所定の循環路5を通して循環させ、循環ポンプPによって吸い上げられた水を浄化処理して水域1へ戻す浄化処理システムSであって、循環路5に水の殺菌、浄化処理を行う光触媒ユニット2を備え、光触媒ユニット2は、循環ポンプPにより吸い上げられた水を流入及び排出する開口11a、12aを有するケーシング11と、ケーシング11の内部に固定された軸13と、軸13の外周に設けられた開口11aから流入する水の速度を制御する水流制御体14と、ケーシング11の内部を区分けするとともに水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体15と、を具備し、突状体15の表面には光触媒20aが付着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を浄化するための水浄化処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
公園等に形成されている池、噴水、プール等の所定の水域を有する水処理施設には、時間とともに水を貯留している処理施設の内壁への苔の付着や水の汚染(たとえば、水苔)等の問題があり、水を殺菌するための水処理装置が必要である。
【0003】
水の浄化、殺菌、水苔の処理等に光触媒が効果的であることが知られている。そのために水の流系内にケーシング内に光触媒を付着した邪魔板等を設け、流れる水をこの邪魔板に衝突させるようにして水を光触媒に接触させて処理していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光触媒は直接水に接触しなければその効果は発揮しないが、流速が速いと光触媒に接している時間が短いため光触媒効果が有効に得られないなどの問題があった。また、接触時間を長くするためには、装置が大型化して実用的でなかった。
【0005】
そこで、本発明は、かかる点に鑑み、小型で簡易な水浄化処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
請求項1に記載の水浄化処理システム(S)は、所定の水域(1)の水を循環ポンプ(P)で吸い上げて所定の循環路(5)を通して循環させ、当該循環ポンプによって吸い上げられた水を浄化処理して当該水域へ戻す浄化処理システムであって、当該循環路に水の殺菌、浄化処理を行う光触媒ユニット(2)を備え、当該光触媒ユニットは、前記循環ポンプにより吸い上げられた水を流入及び排出する開口(11a、12a)を有するケーシング(11)と、前記ケーシングの内部に設けられる、前記ケーシングの軸線方向に配置される軸(13)と、当該軸の外周に配置され前記開口から流入する水の速度を制御する水流制御体(14)と、前記ケーシングの内部を区分けするとともに前記水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体(15)と、を具備し、前記突状体の表面には光触媒(20a)が付着されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の水浄化処理システム(S2)は、所定の水域の水を循環ポンプで吸い上げて所定の循環路を通して循環させる循環系と別系統の他の循環系(5a)にて、当該循環ポンプによって吸い上げられた水を浄化処理して当該水域へ戻す浄化処理システムであって、当該他の循環系に水の殺菌、浄化処理を行う光触媒ユニットを備え、当該光触媒ユニットは、前記循環ポンプにより吸い上げられた水を流入及び排出する開口を有するケーシングと、 前記ケーシングの内部に設けられる、前記ケーシングの軸線方向に配置される軸と、当該軸の外周に配置され前記開口から流入する水の速度を制御する水流制御体と、前記ケーシングの内部を区分けするとともに前記水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体と、を具備し、前記突状体の表面には光触媒が付着されていることを特徴とする。
【0009】
請求項1、又は2に記載の水浄化処理システムによれば、小型、且つ簡易なユニットで、水を光触媒効果を有する領域に所定の時間接触させて水処理を効果的に行うことが可能となる。
【0010】
また、請求項3に記載の水浄化処理システムは、前記突状体は当該軸の軸線方向に複数ずらして設置され、前記軸に対して直行する方向の断面において、前記軸と前記突状体の先端とを結ぶ線によって形成される前記軸周りの角度(α)がすべて同一になるように配置されていることを特徴とする。
【0011】
このようにすれば、当該突状体によって区分けされる各流路に前記開口から流入する水を均一に流入させることができるので、水処理を効果的に行うことが可能となる。
【0012】
また、請求項4に記載の水浄化処理システムは、前記水流制御体は、前記開口から流入する水の抵抗を制御する水流制御手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
このようにすれば、前記開口から流入する水の速度を制御できるので、前記水が光触媒効果を有する領域に接触する時間を制御することができる。
【0014】
また、請求項5に記載の水浄化処理システムは、少なくとも前記ケーシングの内壁、軸のいずれか一方に光触媒が付着されていることを特徴とする。
【0015】
このようにすれば、水の浄化処理をより効果的に行うことができる。
【0016】
また、請求項6に記載の水浄化処理システムは、前記ケーシングは光透過材で形成されていることを特徴とする。
【0017】
このようにすれば、太陽光から放出される紫外線を光触媒に提供できる。
【0018】
また、請求項7に記載の水浄化処理システムは、前記軸の内部に紫外線ランプが内蔵され、前記軸は光透過材からなることを特徴とする。
【0019】
このようにすれば、太陽光を遮断される暗闇等に光触媒ユニットを設ける場合であっても光触媒効果を得るために必要な紫外線を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図1〜8を参照して本発明の一実施態様について説明する。図1は本願の水浄化処理システムの概略構成図、図2は光触媒ユニットの外観図、図3はケーシング内部の水流制御体と突状体を示す斜視図、図4はケーシングの水が流入する側の開口部分を示す断面図、図5はケーシングの内部構造を示す断面図、図6は水流制御体の先端形状を示し、図6(a)は第1実施例、図6(b)は第2実施例、図7は突状体の先端部の配置例を示し、図7(a)はケーシングの正面から見た内部構造図、図7(b)はケーシングの右側面から見た内部構造図、図8は他の水浄化処理システムの概略構成図である。
【0021】
本願は、水源1(たとえば、池、噴水、プール等の水使用施設1)における水浄化処理システムSである。図1に示すように、当該水浄化処理システムSは、当該水使用施設1内の水を吸い上げるポンプPと、当該ポンプPにより吸い上げられた水を浄化する光触媒ユニット2と、当該光触媒ユニット2により浄化された水を水使用施設に戻すクーリングタワー4と、を備えている。当該ポンプP、光触媒ユニット2、クーリングタワー4は、所定の配管によって構成される循環路5に接続されている。このように本願の水浄化処理システムSは、当該水使用施設1内の水をポンプPによって吸い上げ、当該吸い上げた水を光触媒ユニット2によって浄化し、当該浄化した水を当該水使用施設1内に戻し、当該水使用施設1内の水を浄化するものである。
【0022】
なお、本実施形態における水処理施設1は、本願の水域として機能する。
【0023】
図2に示すように、光触媒ユニット2は、円筒状のケーシング11を有し、このケーシング11の両端部分には、支持体12が固着されている。また、ケーシング11の内部のこれら支持体12間には軸13が回転可能な状態で支持されている。また、ケーシング11の一方の端部側には、ポンプPによって吸い上げられた水をケーシング11の内部に流入し、当該ケーシング11の内部に水を通過せしめるための開口11aが設けられ、当該ケーシング11の他方の端部側の支持体12には、ケーシング11内部の水を外部に排出するための開口11aが設けられている。当該開口11a、12aは、水浄化処理システムSの循環路5の一部に接続されている。
【0024】
また、図3乃至図5に示すように、前記軸13の外周上には、前記開口11aから流入する水の流入量(水の流速)を制御するための水流制御体14と当該ケーシング11の内部を区分けするとともに流入した水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体15とが形成されている。
【0025】
水流制御体14は、略円形状の基板16と、当該基板16の外周縁から放射状に設けられ所定の幅を有する複数の支持体17と、を備えている。当該支持体17間は、所定の間隔Tを有しており、当該支持体17間は水がさらにケーシング11の内部に流通するための流通孔として機能する。また、支持体17の先端部17aは、図6(a)に示すように、ケーシング11の内部に流入した水の抵抗体として機能するように曲折して形成されている。また、支持体17の先端部17bは、図6(b)に示すように、湾曲して形成されていてもよい。さらに、図示しないが、当該支持体17の先端には、曲折角度、湾曲状態を水の流速に応じて所定の形状に変化する機械的構造からなる部材、又は当該曲折角度、湾曲状態を水の流速に応じて電気的に制御して所定の形状に変化させる電気的構造からなる部材を備えていても良い。このようにすれば、ケーシング11の内部に流入する水の流入量又は流入速度を容易に制御することができる。なお、本実施形態の支持体17は、前記開口11aから流入する水の抵抗を制御して当該水の速度を制御する水流制御手段として機能する。
【0026】
また、突状体15は、当該水流制御体14の水の流入方向後方に設けられている。また、図7(a)に示すように、突状体15は、当該軸13の軸線方向(水の流入方向)に複数並べて(ずらして)設置されている。さらに、突状体15は、各突状体15の先端が、前記軸13の軸線に対して直行する方向の断面において、前記軸13と当該突状体15の先端とを結ぶ線によって形成される前記軸13周りの角度αがすべて同一になるように配置されている。具体的に本実施形態では、図7(b)に示すように、突状体15は4つの突状体15a〜15dから構成され、当該各突状体15a〜15dは、当該軸13の軸線に対して直交する方向の断面において、各突状体15a〜15dの先端がそれぞれ90度ずらされた状態で配置されている。このように、ケーシング11の内部は当該突状体15により第1〜第4の空間に仕切られ、当該第1〜第4の空間には均等にポンプPによって吸い上げられた水が流入することとなる。すなわち、ケーシング11の内部は、突状体15により4つの経路が形成され、ケーシング11の内部に流入する水は、水流制御体14により水の流入量が制御されつつ、均等に各経路に流入する。また、突状体15を螺旋状にすることにより、ケーシング11の内部に流入した水がケーシング11の内部を直進するのを防ぐとともに、スムースに流れる。また、ケーシング11の内部の軸13上に螺旋状の突状体15が複数連続して形成されているので、当該突状体15にケーシング11の内部に流入した水が接触する面積を増やすことができるとともに、当該水が突状体15に接触する時間を著しく増大させることができる。
【0027】
また、前記軸13上には、水の流入方向先端に水の流入状態を制御するための水流制御体14を備え、当該水流制御体14の後方に突状体15が設けられている。このように、水流制御体14を備えることにより、ケーシング11内への水の流入速度が制御されるので、当該ケーシング11内へ流入する水の突状体15への接触時間を増大できる。
【0028】
さらに、前記突状体15の表面には光触媒20aを付着させ、光触媒層20が形成されている。この光触媒層20は、いかなる光触媒20aでも良いが、酸化チタン粒子、銀粒子、アパタイト粒子からなるものが好適であり、突状体15が金属からなる場合には、溶射によって光触媒膜を形成することが好ましく、突状体15がプラスチックの場合には光触媒塗料を塗るとかあるいは光触媒塗料にドブ漬けするようにして形成される。なお、ケーシング11の内壁、軸13の外周面及び水流制御体14の表面にも溶射、塗装等によって光触媒の膜が形成されていることが好ましい。
【0029】
このようにすれば、ケーシング11の内部に流入した水に効率よく光触媒の影響を与えることができる。すなわち、水の浄化を効率よく行うことができる。
【0030】
また、図示しないが、前記光触媒ユニット2の内部には、紫外線が入射することが必要であるため、例えば、光触媒ユニット2を太陽光の影響を受けられる場所に設置する場合には、ケーシング11には、図示しない光窓を適宜設けるか、あるいはケーシング11を光透過性を有する強化ガラス等で構成する。なお、光触媒ユニット2をビルの地下等暗闇内に設置する場合には光が光触媒ユニット2の内部に入射しないので、例えば、軸13をプラスチック、強化ガラス等光透過材で形成し、当該軸13の内部に紫外線ランプなどの紫外線を発光する部材を組込んでもよい。
【0031】
さらに、軸13をケーシング11内の両端部で固定して、突状体15が前記軸13の外周を回転する回転体として機能するようにしてもよい。また、別に回転モータを設け、この回転モータによって軸13を強制的に回転駆動するようにしてもよい。当該突状体15を回転体として機能させることによって、ケーシング11内に流入する水の水流によって当該突状体15が回転して流れる水との接触時間及び回数が増して光触媒の効果が有効に発揮される。さらに、水が光触媒で処理されると、水苔が発生しないばかりか、水の殺菌浄化に効果を発揮する。
【0032】
また、本実施形態においては、所定の水源1a(水使用施設1)の水を循環ポンプPで吸い上げて所定の循環路を通して循環させる当該循環路に光触媒ユニット2を配置する構成としているが、図8に示すように、当該水の循環系とは別系統の他の循環系5a(循環ポンプP2を含む。)を設け、当該循環系に光触媒ユニット2を配置して当該光触媒ユニット2にて循環ポンプP2によって吸い上げた水を浄化処理して当該水源1aへ戻す浄化処理システムS2としてもよい。
【0033】
その場合、図示のように、クーリングタワー4には一時的に水を貯める貯留部21を備え、当該貯留部21から循環ポンプP2によって水を吸い上げて当該貯留部21に水を戻す循環路22を形成する。また、当該循環路22には、上記光触媒ユニット2が配置される。
【0034】
さらに、図示しないが、貯留部21に流入する水が直進するのを防ぐように、当該貯留部21内を仕切体により仕切り、当該仕切体及び貯留部21の内壁に光触媒層20を形成するようにしてもよい。
【0035】
このようにすれば、上記水浄化処理システムSよりもさらに光触媒効果を得ることができるので、水の浄化処理を促進できる。
【0036】
以上に説明したように、本願の浄化処理システムSは、所定の水域の水を循環ポンプPで吸い上げて所定の循環路5を通して循環させ、当該循環ポンプPによって吸い上げられた水を浄化処理して当該水域へ戻す浄化処理システムSであって、当該循環路5に水の殺菌、浄化処理を行う光触媒ユニット2を備え、当該光触媒ユニット2は、前記循環ポンプPにより吸い上げられた水を流入及び排出する開口11a、12aを有するケーシング11と、前記ケーシング11の内部に設けられる、前記ケーシング11の軸線方向に配置される軸13と、当該軸13の外周に配置され前記開口11aから流入する水の速度を制御する水流制御体14と、前記ケーシング11の内部を区分けするとともに前記水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体15と、を具備し、前記突状体15の表面には光触媒20aが付着されている。
【0037】
また、本願の浄化処理システムS2は、所定の水域の水を循環ポンプPで吸い上げて所定の循環路5を通して循環させる循環系と別系統の他の循環系5aにて、当該循環ポンプPによって吸い上げられた水を浄化処理して当該水域へ戻す浄化処理システムS2であって、当該他の循環系5aに水の殺菌、浄化処理を行う光触媒ユニット2を備え、当該光触媒ユニット2は、前記循環ポンプPにより吸い上げられた水を流入及び排出する開口11a、12aを有するケーシング11と、前記ケーシング11の内部に設けられる、前記ケーシング11の軸線方向に配置される軸13と、当該軸13の外周に配置され前記開口11aから流入する水の速度を制御する水流制御体14と、前記ケーシング11の内部を区分けするとともに前記水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体15と、を具備し、前記突状体15の表面には光触媒20aが付着されているようにしてもよい。
【0038】
このようにすれば、ケーシング11の内部に流入した水に効率よく光触媒の影響を与えることができる。すなわち、水の浄化を効率よく行うことができる。よって、小型、且つ簡易なユニットで、水を光触媒効果を有する領域に所定の時間接触させて水処理を効果的に行うことが可能となる。
【0039】
また、上記浄化処理システムS、S2における前記突状体15は当該軸13の軸線方向に複数ずらして設置され、前記軸13に対して直行する方向の断面において、前記軸13と前記突状体15の先端とを結ぶ線によって形成される前記軸周りの角度がすべて同一になるように配置されている。
【0040】
このようにすれば、当該突状体15によって区分けされる各流路に前記開口11aから流入する水を均一に流入させることができるので、水処理を効果的に行うことが可能となる。
【0041】
また、上記浄化処理システムS、S2における前記水流制御体14は、前記開口11aから流入する水の抵抗を制御する水流制御手段を備えている。
【0042】
このようにすれば、前記開口11aから流入する水の速度を制御できるので、前記水が光触媒効果を有する領域に接触する時間を制御することができる。
【0043】
また、上記浄化処理システムS、S2における少なくとも前記ケーシング11の内壁、軸13のいずれか一方に光触媒20aが付着されている。
【0044】
このようにすれば、水の浄化処理をより効果的に行うことができる。
【0045】
また、上記浄化処理システムS、S2における前記ケーシング11は光透過材で形成されている。
【0046】
このようにすれば、太陽光から放出される紫外線を光触媒に提供できるので、ケーシング11内に流入する水に対して光触媒効果を与えることができる。
【0047】
また、上記浄化処理システムS、S2における前記軸13の内部に紫外線ランプが内蔵され、前記軸13は光透過材からなる。
【0048】
このようにすれば、太陽光を遮断される暗闇等に光触媒ユニット2を設ける場合であっても光触媒効果を得るために必要な紫外線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本願の水浄化処理システムの概略構成図である。
【図2】光触媒ユニットの外観図である。
【図3】ケーシング内部の水流制御体と突状体を示す斜視図である。
【図4】ケーシングの水が流入する側の開口部分を示す断面図である。
【図5】ケーシングの内部構造を示す断面図である。
【図6】水流制御体の先端形状を示し、図6(a)は第1実施例、図6(b)は第2実施例である。
【図7】突状体の先端部の配置例を示し、図7(a)はケーシングの正面から見た内部構造図、図7(b)はケーシングの右側面から見た内部構造図である。
【図8】他の水浄化処理システムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0050】
S、S2 水浄化処理システム
P、P2 循環ポンプ
2 光触媒ユニット
4 クーリングタワー
11 ケーシング
11a、12a 開口
13 軸
14 水流制御体
15 突状体
20a 光触媒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の水域の水を循環ポンプで吸い上げて所定の循環路を通して循環させ、当該循環ポンプによって吸い上げられた水を浄化処理して当該水域へ戻す浄化処理システムであって、
当該循環路に水の殺菌、浄化処理を行う光触媒ユニットを備え、
当該光触媒ユニットは、
前記循環ポンプにより吸い上げられた水を流入及び排出する開口を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部に設けられる、
前記ケーシングの軸線方向に配置される軸と、
当該軸の外周に配置され前記開口から流入する水の速度を制御する水流制御体と、
前記ケーシングの内部を区分けするとともに前記水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体と、
を具備し、
前記突状体の表面には光触媒が付着されていることを特徴とする水浄化処理システム。
【請求項2】
所定の水域の水を循環ポンプで吸い上げて所定の循環路を通して循環させる循環系と別系統の他の循環系にて、当該循環ポンプによって吸い上げられた水を浄化処理して当該水域へ戻す浄化処理システムであって、
当該他の循環系に水の殺菌、浄化処理を行う光触媒ユニットを備え、
当該光触媒ユニットは、
前記循環ポンプにより吸い上げられた水を流入及び排出する開口を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部に設けられる、
前記ケーシングの軸線方向に配置される軸と、
当該軸の外周に配置され前記開口から流入する水の速度を制御する水流制御体と、
前記ケーシングの内部を区分けするとともに前記水が直進するのを防ぐ螺旋状の突状体と、
を具備し、
前記突状体の表面には光触媒が付着されていることを特徴とする水浄化処理システム。
【請求項3】
前記突状体は当該軸の軸線方向に複数ずらして設置され、前記軸に対して直行する方向の断面において、前記軸と前記突状体の先端とを結ぶ線によって形成される前記軸周りの角度がすべて同一になるように配置されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の水浄化処理システム。
【請求項4】
前記水流制御体は、前記開口から流入する水の抵抗を制御する水流制御手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水浄化処理システム。
【請求項5】
少なくとも前記ケーシングの内壁、軸のいずれか一方に光触媒が付着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水浄化処理システム。
【請求項6】
前記ケーシングは光透過材で形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水浄化処理システム。
【請求項7】
前記軸の内部に紫外線ランプが内蔵され、前記軸は光透過材からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水浄化処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−150259(P2006−150259A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−345934(P2004−345934)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(500322044)株式会社テクノコア (1)
【出願人】(000175065)三井不動産株式会社 (5)
【出願人】(000201157)船山株式会社 (4)
【Fターム(参考)】