説明

水素含有飲料の飲料用容器及び水素含有飲料の製造方法

【課題】
本発明は、水素を含有する飲料をペットボトルに保管する際に効果的に飲料内の水素ガスを含有させておくと共に必要に応じて置換した水素ガスをペットボトルの飲料内に還元可能とするものであり、更には水素を含有しない飲料を簡単に飲料直前に水素含有の飲料とすることのできる水素含有飲料の飲料用容器及び水素含有飲料の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】
飲料のための飲料用容器の容器内空隙部に少なくとも51%の水素ガスを封入する水素含有飲料の飲料用容器により解決できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットボトルその他のボトル内の飲料用液体に対して水素を含有させることを可能し、または水素含有飲料の含有水素の放出を防止しできる水素含有飲料の飲料用容器及び水素含有飲料の製造方法
【背景技術】
【0002】
飲料用の各種液体例えば水やお茶或いは清涼飲料水などに関して、抗酸化物質として水素を含有し、これによる飲料用液体が用いられるものである。
これは特に数多い活性酸素の中でも特にヒドロキシラジカルのみを選んで還元し、身体に有用な活性酸素に影響を与えないからである。
更に水素の分子量はきわめて小さく、身体内に吸収しやすいこと、および水素が活性酸素と反応すると水に変化するものであり、安全性が高いからなどの理由を有するからである。
【0003】
この場合ペットボトル内の飲料に対して水素を含有させるためにペットボトル内に水素を含有させるための各種部材を入れて、化学反応などによって水素を発生させるものがある。
例えば、係るために飲料用容器であるペットボトル内の液体に水素を含有させるために水素豊富水生成器をボトル内に入れる特開2004-41949号(特許文献1)及び特開2007-1633号(特許文献2)、水素水発生粒子などの改良水発生体をペットボトル内に入れる特開2005-7380号(特許文献3)、マグネシウム金属を充填した容器をペットボトル内に入れる特開2006-255613号(特許文献4)等がある。
【0004】
この他、飲料容器のわずかな空隙に水素を含むガスを置換するものとして0.1%乃至20パーセントの水素ガスを含む混合ガスで飲料容器の空隙を置換する方法からなる特開2008-259680号(特許文献5)、0.1%以上50%以下の液体水素を含む不活性ガス液体を飲料容器の空隙に置換する方法からなる特開2008-295436号(特許文献6)が存在する。
更に水素ガスを混合封入した飲料水を容器内に入れた際に該容器の液面又は表面に生ずる容器内部上部空間に混合ガスを密封する特開2008-280057号(特許文献7)も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-41949号
【特許文献2】特開2007-1633号
【特許文献3】特開2005-7380号
【特許文献4】特開2006-255613号
【特許文献5】特開2008-259680号
【特許文献6】特開2008-295436号
【特許文献7】特開2008-280057号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の様に、飲料について水素を含有させることは既に行われているが、飲料に水素を含有溶存させてペットボトルに入れて販売する場合に、そもそも水素が外部に出てしまい、飲料自体の水素含有量が当初より低下して水素の効果が発揮できないものである。
従って、このような場合例えばペットボトルではなく水素ガスが漏れ出ない特殊な容器により密封することが必要となってしまう。
これでは高額な費用がかかってしまうものであり、飲料用の容器としては不適格となる。
【0007】
更に、容器内で水素を発生させるための特殊な部材を容器内に入れて、必要とする時点或いは任意の時点で該部材を設けて水素を発生されて水素を含有する飲料を製造する方法も存在するが、これは水素発生部材を別途ボトル内に入れておくことが必要であり、高額となるばかりでなく手間もかかるものとなる。
又、飲料を入れたペットボトルのキャップ部分のきわめて狭い空隙に水素を含むガスを封入する方法も示されている。
しかし、そもそも該空隙はきわめて狭いものであり、該水素ガスの濃度も低いものとなるものであり、該水素ガス程度では飲料に還元する量はきわめて低いものであって効果はそれほど高くはないものである。
【0008】
特に空隙の量はそもそも変質防止のため等により少ない容量としているものであり、係る部分への少量の水素ガスを含むガスの置換による還元では効果が極めて少ないものでしかない。
係る点に鑑み本発明は、水素を含有する飲料をペットボトルに入れる際に更に水素ガスを容器内の気体部分を置き換えるものであって、効果的に飲料内の水素ガスを含有させておくと共に、必要に応じて置換した水素ガスを効果的にペットボトルの飲料内に還元可能とするための水素含有飲料の飲料用容器及び水素含有飲料の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上のように係る課題を見事に解決する水素含有飲料の飲料用容器及び水素含有飲料の製造方法を提供するものである。
係るため請求項1に係る発明は、飲料のための飲料用容器の容器内空隙部に少なくとも51%の水素ガスを封入する水素含有飲料の飲料用容器からなり係る発明によって前記課題を解決できる。
或いは請求項2に示す発明のように濃度60%乃至100%の水素ガスを封入するものを用いるものでもよい。
【0010】
又、請求項3に係る発明は飲料用容器内の飲料があらかじめ水素を含有する飲料である飲料用容器を用いても、或いは請求項4に係る発明のように飲料用容器内の飲料は特段水素を含有していない飲料であり、容器内空隙部の水素ガスによって飲料に水素を溶け込ますものであることを特徴とする水素含有飲料の飲料用容器を用いてもよい。
更には、請求項5に係る発明のように、飲料のための飲料用容器であって、少なくとも該容器の蓋体内部に空洞部からなる蓋体内空隙部を有すると共に、該蓋体内空隙部は飲料用容器内と連通しているものであり、該蓋体内空隙部内に少なくとも濃度51%以上の水素ガスを封入する水素含有飲料の飲料用容器を用いてもよい。
【0011】
或いは請求項6に係る発明のように容器内空隙部内には水素ガスを有さず、該蓋体内空隙部内にのみ水素ガスを封入するものでもよい。
これらの場合請求項7に係る発明のように蓋体内空隙部の空洞部分が封鎖部材で封鎖されている水素含有飲料の飲料用容器を用いてもよい。
更には請求項8に係る発明のように飲料用容器がペットボトルであっても、あるいは請求項9に係る発明のように飲料用容器が缶であってもよい。
これらのほか、請求項10に係る発明のように飲料のための飲料用容器の容器内空隙部に少なくとも濃度51以上の水素ガスを封入し、該水素ガスを飲料に溶け込ませる水素含有飲料の製造方法を用いてもよい。
【0012】
この場合、請求項11に係る発明のように飲料用容器内の飲料があらかじめ水素を含有する飲料を用い、飲料内の水素の外部への放出を防ぎ、より高濃度の水素含有を行う水素含有飲料の製造方法を用いても、或いは請求項12に係る発明のように飲料用容器内の飲料が特段水素を含有していない飲料を用い、水素ガスを飲料に溶け込ませる水素含有飲料の製造方法を用いるものであってもよい。
【発明の効果】
【0013】
以上のように構成したことから、まず請求項1乃至4に記載の発明により、容器内空隙部の濃度51%以上、望ましくは60%乃至100%の水素ガスにより、水素含有飲料の含有水素が外部に漏れ出すことを防止できるものであり、或いは飲料に対して水素を添加可能とするものであり、水素含有飲料に関して水素の含有量を維持し、あるいはこれを高めること或いは水素を含有していない飲料に対して水素の添加を可能とする。
次に請求項5に係る発明により、蓋体内空隙部により係る部分に水素を封入可能とするものであって、これが飲料用容器内と連通しているものであり、容器内の飲料にさらなる水素の添加を可能とし、水素の漏れ出しなどに限らず水素の高濃度での添加などを可能とする。
【0014】
次に請求項6に係る発明により、容器内空隙部に水素を有さずとも蓋体内空隙部に水素を有することから蓋体内空隙部に有する水素によって飲料に水素の添加を可能とするものである。
更には必要に応じて連通する容器内に対して水素を送ることができるものであり、容器内空隙部等に水素を送り、前記と同様水素含有飲料の含有水素が外部に漏れ出すことを防止できるものであり、或いは飲料に対して水素を添加可能とする。
請求項7に係る発明により蓋体内空隙部の空洞部分が封鎖部材で封鎖でき、必要時点まで蓋体内空隙部内に水素ガスを封入しておくことができる。
【0015】
これにより必要時に水素ガスを使用できるとともに、蓋体内空隙部内に水素ガスを封入した蓋体を飲料用容器と切り離して単独で保管などできるものとなり、各種飲料用容器の蓋と交換して用いることができる。
請求項8に係る発明によれば、もっとも多用されているペットボトルに使用できるものであり、また請求項9に係る発明により缶にも使用できるものである。
更に請求項10に係る発明によれば、容器内空隙部の水素ガスにより簡単に水素ガスを飲料に溶け込ませて水素含有飲料を製造できるものであり、請求項11に係る発明により水素含有飲料については更に高濃度の或いは水素含有量の長期間維持の可能な水素含有飲料を製造できるものである。
【0016】
また請求項12に係る発明によれば、何ら水素を含有していない飲料から簡単に水素含有飲料を製造できるものであり、きわめて簡単にかつ誰でもが水素含有飲料を製造できるものである。
特に製造段階であらかじめ飲料内に水素を含有させる必要がなく低価格でかつ簡単に製造できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る水素含有飲料の飲料用容器の一例を示す図
【図2】本発明に係る水素含有飲料の飲料用容器の他の一例を示す図
【図3】本発明に係る水素含有飲料の飲料用容器の他の一例を示す図
【図4】本発明に係る水素含有飲料の飲料用容器の他の一例を示す図
【図5】本発明に係る水素含有飲料の飲料用容器の他の一例を示す図
【図6】本発明に係る水素含有飲料の飲料用容器の他の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明に係る水素含有飲料の飲料用容器に関して一例を示す図である。
まず飲料用容器の一例として500ミリリットルのペットボトル1を用いたものであり、これには蓋体2を有していると共にボトル内には飲料3が封入している。
飲料3としては、水やお茶或いはコーヒーや各種清涼飲料類等であり、係る飲料内には水素が含有されているものである。
更に、このような水素を含有する飲料3をボトル2内に封入したうえで更に本図に示すように蓋体2で容器は封鎖されているものである。
【0019】
従って水素を含有する飲料に更に容器内空隙部11に水素ガスを封入するものである。
この場合水素ガスの濃度は60%乃至ほぼ100%のものが最適である。
但し、少なくとも50%よりも多く51%以上の濃度を有するものであることが必要である。
少なくとも50%を超えなければ高濃度の有効な水素の供給が難しいものとなる。
従って、60%乃至ほぼ100%のものが最適であるが、60%以下の例えば50%台であってももちろん用いることができる。
【0020】
51%以上の50%台にあっては濃度的に若干薄いものとなるが、50%台後半であれば使用可能であり、他の条件が揃う等により55%前後でも用いることは可能である。
尚、濃度的に70%を超えると極めて効果が高くなるものである。
又、水素ガスを用いた場合であって、例えば火を近付ける程度のことをした場合には発火することとなるが、そのままの状態であればほぼ問題なく安全に使用できるものである。
容器に関しては、ボトル例えばペットボトルやその他の各種ボトルなど、飲料用缶その他の飲料用容器であればよいものであり、材質や形状は各種のものを用いたものであってもよい。
【0021】
次にこのように構成することにより飲料に添加含有されている水素は、液面から外部に放出することがなくなり、飲料内に含有状態で長期間維持できるものである。
従って、水素含有飲料として品質保持を図ったまま販売等が可能となる。
次に、飲料内に水素を含有していない通常の一般的な飲料の容器内空隙11に前記水素ガスを封入するものであってもよい。
この場合飲料3内に水素を含有しているものではないが、高濃度の水素ガスを容器内空隙11に封入することにより、自然に飲料3に溶け込んでいくものとなる。
従って、飲料を水素含有飲料にすることができる。
【0022】
この場合例えばボトルを振るなどして飲料3と水素ガスとを撹拌することにより効果的に飲料3内に水素を溶け込ますことができる。
500ミリリットルのペットボトル1内の水即ちミネラルウォーターに対して該ボトルの容器内空隙11に99%程度の濃度の水素ガスを封入して保管した場合の電位の変化を示す。
当初の何もしていないミネラルウォーターは+329mVであったが、ペットボトルの容器内空隙11に水素ガスを封入して、一定時間間隔で電位の変化を測定した。
まず、封入から2時間後には−150mVとなり、水素が効率よく溶け込んでいることが判明した。
【0023】
更に7日後には、−510mVとなり高度に水素が溶け込んだことが判明した。
更に14日後には、−550mVとなり高度に水素が溶け込むと共に含有している飲料3内の水素を含有状態で維持できていることが判明した。
尚、該容器を開封前によく振って撹拌した場合には、−580mVとなり高度に水素が溶け込でいることが判明するとともにほぼ飽和状態に近い状態で水素を含有するものであることが判明した。
【0024】
従って、長期間水素を含有維持できるばかりでなく、振る等により撹拌すれば極めて高濃度に水素を含有できるものであることが判明したものであり、例えば販売に際して店頭で一定期間変質せずに商品の提供ができ、さらには例えば飲料を飲む直前に撹拌などすれば極めて確実かつ効率的に水素の含有を高濃度に維持できるものとなる。
以上のように極めて画期的な水素飲料の提供ができる。
【0025】
図2は、飲料用容器としてペットボトルに変えて飲料用缶1に用いた一例を示す。
この場合においても缶1内の容器内空隙11に水素ガスを封入した一例を示す図である。
本図における水素ガスの濃度に関しても同様に60乃至ほぼ100%程度の濃度を有する水素ガスを封入するものである。
【0026】
これによっても缶1内の通常の一般的な飲料を水素含有飲料とすることができるものであり、高濃度の水素を溶け込ますことができる。
尚、もとよりそもそも水素化含有飲料を用い、これを缶1内に入れ、さらに容器内空隙11に水素ガスを封入するものを用いてももちろんよいものである。
例えば缶コーヒーの容器内空隙11に水素ガスを封入すると水素含有コーヒーにすることができるものであり、きわめてまろやかな飲みやすいコーヒーの提供ができるものである。
【0027】
図3は、500ミリリットルのペットボトル1に空洞部からなる蓋体空隙部21を有する蓋体2を有している一例を示す。 尚、ボトル1内には飲料3が封入している。
飲料3としては、水やお茶或いはコーヒーや各種清涼飲料類等であり、係る飲料内には水素が含有されているものでも、含有していないものでもいずれでもよい。
例えば水素を含有する飲料3をボトル1内に封入したうえで更に本図に示すように蓋体2で容器1を封鎖するものでもよい。
【0028】
この蓋体2は、蓋体2内に空隙を有して蓋体内空隙部21を有しており、この蓋体空隙部21内に水素ガスを封入できるものである。
更に容器1内の飲料2の液面上部の容器内空隙11を有しており、該部分にも水素ガスを封入しているものでもよい。
従って容器内空隙21の部分と蓋体内空隙部11の両者内に水素ガスを封入しておくと、きわめて大容量の水素ガスを封入することができる。
また蓋体内空隙部11内のみに水素ガスを充填したものを用いても、大量のガスを用いることができるものである。
【0029】
これにより、例えば容器1内の飲料3に含有している水素が液体内から流出することをきわめて高い効率で防ぐことができるものであると共に、大容量の水素ガスを更に飲料内に封入できるものである。
本図に示す蓋体内空隙部21の容量は一例として20ミリリットル程度を示すが、少なくとも容量として少なくとも5ミリリットル以上の容量を有していればよい。
これによって有用に水素ガスを封入できるものである。
【0030】
尚、容量として例えば5ミリリットル以上50ミリリットル程度の容量を有するものであればよいものである。
但し、これ以上の容量を有するものであってもよく、あるいはペットボトルが小型の容器の場合にはより少量であってもよい。
特に蓋体2内に蓋体内空隙21を特に有し、ガスを封入可能な空隙を有するとともに、容器内空隙11以外にガスを封入可能な空隙を有するものであればよい。
【0031】
尚、ボトル1本体のボトル口部螺合部12と蓋体2の蓋体螺合部22とで蓋体2が螺合するとともに、蓋体内空隙21が容器本体1内と連通し、少なくともガスを封入可能な空洞部分である蓋体内空隙21を有するものであり蓋体螺合部22の外周部分に蓋体内空隙21を有するものであって、該螺合部22からなる円筒形状の口部に対して同心円状に外部に膨らんで形成し、内部に空洞部を有する蓋体内空隙21を有する。
従って該蓋体2をペットボトル10に装着するとペットボトル内部と蓋体内空隙部21分が連通するものとなる。
【0032】
尚、このように構成した際に例えば開閉可能な膜状部を有し、通常では蓋体内空洞は膜状部によってボトル内部と隔離されており、必要に応じて膜状部を開扉してボトル1内部と蓋体内空隙21とが連通するように構成してもよい。
本構成のボトルをとして500ミリリットルのペットボトル内の水即ちミネラルウォーターに対して該ボトルの容器内空隙部11及び蓋体空隙部21に99%程度の濃度の水素ガスを封入して保管した場合の電位の変化を示す。
【0033】
当初の何もしていないミネラルウォーターは+320mVであったが、ペットボトルの容器内空隙11及び蓋体空隙部21に水素ガスを封入して、一定時間間隔で電位の変化を測定した。
まず、封入から2時間後には−120mVとなり、水素が効率よく溶け込んでいることが判明した。
更に7日後には、−500mVとなり高度に水素が溶け込んだことが判明した。
更に14日後には、−520mVとなり高度に水素が溶け込むと共に含有している飲料内の水素を含有状態で維持できていることが判明した。
【0034】
尚、該容器1を開封前によく振って撹拌した場合には、−560mVとなり高度に水素が溶け込でいることが判明するとともにほぼ飽和状態に近い状態で水素を含有するものであることが判明した。
従って、長期間水素を含有維持できるばかりでなく、振る等により撹拌すれば極めて高濃度に水素を含有できるものであることが判明したものであり、例えば販売に際して店頭で一定期間変質せずに商品の提供ができ、さらには例えば飲料を飲む直前に撹拌などすれば極めて確実かつ効率的に水素の含有を高濃度に維持できるものとなる。
【0035】
図4は、ペットボトルの蓋体2に蓋体空隙部21を有する他の例を示す図である。
この蓋体2の内側には蓋体螺合部22の内周方向に蓋体2より突出して形成した筒状の空洞からなる蓋体内空隙部21を有しており、該筒状内に水素ガスを封入しておくことにより、必要に応じて水素ガスを飲料内に含有させることができる。
この容量に関しても前記した通りであり、例えば5ミリリットル以上50ミリリットル程度の容量或いはこれ以上の容量を有するものであってもよく、又はペットボトル等が小型の容器の場合にはより少量であってもよい。
【0036】
図5は、蓋体2の他の例を示す図である。
本図に示すように蓋体2には更に蓋体2上部方向に蓋体空隙部21を有するものであり、この場合においても同様に本体内部と連通するとともに容器内空隙部11と連通しているものである。
本図の一例は蓋体2の上部方向に球状の蓋体内空隙部21を有するものである。
【0037】
図6は、蓋体2の他の例を示す図であり、蓋体2上部に筒状の蓋体内空隙部21を有する例である。
蓋体螺合部22の上部に円筒形状であって内部空洞を有する蓋体内空隙部21を有する。
このように構成しても内部に水素ガスを封入できるものである。
以上図3、図5及び6に示す構成においては、該蓋体空隙部21の空洞を有する筺体部分は少なくともボトルとほぼ同径かこれよりも細いものであることが必要である。
【0038】
尚、蓋体2に膜状部を形成し、空洞である蓋体内空隙部21を封鎖したものを用いてもよい。
例えば蓋体螺合部22の途中に膜状部を形成し、保管時には該膜状部の下部まで螺合することによりペットボトルの蓋としてボトルを封鎖するが、使用時である飲料前により奥深くまで螺合することにより、ボトルの口部分が上部にまで達して膜状部の封鎖を解くことができる。
これにより蓋体内空隙部21内の水素ガスがペットボトルの容器内又は容器内空隙11と連通してボトル内に流れ込むことを可能とする。
【0039】
これは一例であり、他の構成において開閉可能な封鎖部材を形成するものでもよい。
尚、例えば膜状部等の封鎖部材を有する蓋体2は、そのままでも蓋体内空隙部21内に水素ガスを封入しておけるものであり、この蓋体のみを取引の対象として提供し、飲料時においてボトルの口部分に装着して膜状部の封鎖を解くことにより、容器内又は容器内空隙部11に水素ガスを入れることができる。
従って、水素ガスを封入後にボトルを振ることにより飲料内に水素を溶け込ますことができるものであり、水素を含有する飲料を簡単に提供できるものである。
【0040】
この場合には蓋体を切り離して保管・使用できるので、自動販売機等への装填の必要がないことからペットボトルよりも太径のものを用いてもよい。
特に、各種飲料用容器に対して、これとは別にこの蓋体を用意すれば一般的な容器に対してこの蓋体を交換して用いることができ、水素含有飲料として用いるものに限らず、通常の何ら添加のない飲料を保管している飲料用容器にも使用できるものであって、これを水素含有飲料に変えることができる。
これにより一般的な飲料用容器を水素含有飲料の飲料用容器に変えることができる。
【0041】
以上のように本発明は極めて画期的な考案であり、水素ガスを有効に活用して飲料内に水素を溶け込ますことや飲料内の水素の含有の維持を図れるものとなる。
特に、飲料に水素を含有している飲料水などの液状飲料をペットボトル内に封入した際に水素の含有程度を高度に維持できるものとなり、また通常の一般的な水素を含有していない飲料に対しても容器内空隙部11と蓋体内空隙部21の水素ガスがあることから、ボトルを振る等により高濃度の水素を含有する飲料の提供ができるものである。
【0042】
尚、本発明上、水素ガスは基本的には少なくとも51%以上の濃度であればよく、60%以上ではさらに好ましい効果を発生するものであり、更には70%乃至ほぼ100%の水素ガスを用いると極めて効果的な活用できる。
尚、この水素ガスに関しては必要に応じて他のガスとの混合ガスであってもよく、更には水素ガス濃度も他の割合の濃度を有する各種水素ガスを用いるものであってもよい。
更にペットボトルの容量は一例として示したものであり、当然他の容量のボトルに用いるものであってもよい。
又、ペットボトルを前提として明示しているが他の材質のボトルであって水素含有飲料の封入に用いられるボトルの蓋体として用いるものであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 ボトル
11 容器内空隙部
2 蓋
21 蓋体内空隙部
22 蓋体螺合部
3 飲料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料のための飲料用容器の容器内空隙部11に少なくとも濃度51%以上の水素ガスを封入するものであることを特徴とする水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項2】
飲料のための飲料用容器の容器内空隙部11に濃度60乃至100%の水素ガスを封入するものであることを特徴とする水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項3】
飲料用容器内の飲料があらかじめ水素を含有する飲料であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項4】
飲料用容器内の飲料は特段水素を含有していない飲料であり、容器内空隙部11の水素ガスによって飲料に水素を溶け込ますものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項5】
飲料のための飲料用容器であって、
少なくとも該容器の蓋体内部に空洞部からなる蓋体内空隙部21を有すると共に、
該蓋体内空隙部21は飲料用容器1内と連通しているものであり、
該蓋体内空隙部21内に少なくとも濃度51%の水素ガスを封入するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項6】
容器内空隙部11内には水素ガスを有さず、該蓋体内空隙部21内にのみ水素ガスを封入するものであることを特徴とする請求項5に記載の水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項7】
蓋体内空隙部21の空洞部が封鎖部材で封鎖されていることを特徴とする請求項5又は6のいずれかに記載の水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項8】
飲料用容器がペットボトルであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項9】
飲料用容器が缶であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の水素含有飲料の飲料用容器。
【請求項10】
飲料のための飲料用容器の容器内空隙部に少なくとも濃度51%以上の水素ガスを封入し、該水素ガスを飲料に溶け込ませることを特徴とする水素含有飲料の製造方法。
【請求項11】
飲料用容器内の飲料があらかじめ水素を含有する飲料を用い、飲料内の水素の外部への放出を防ぎ、より高濃度の水素含有を行うことを特徴とする請求項10記載の水素含有飲料の製造方法。
【請求項12】
飲料用容器内の飲料が特段水素を含有していない飲料を用い、水素ガスを飲料に溶け込ませることを特徴とする請求項10記載の水素含有飲料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−87547(P2011−87547A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−245748(P2009−245748)
【出願日】平成21年10月26日(2009.10.26)
【出願人】(509296889)有限会社フューチャーソリューション (1)
【Fターム(参考)】