説明

水鉄砲玩具

【課題】
収容室の水を発射室に送る送水手段とを有し、確実に一定量の水を発射室に送ることができる水鉄砲玩具を提供すること目的とする。
【解決手段】
水鉄砲玩具1は、操作部材90を操作すると、係合部材103を介して圧力部材60が後方に移動し、ピストン部材128が送水口125側に移動して、シリンダー部121内の水が発射室58内に送られ、係合部材103の圧力部材60に対する係合が解除され、第1の弾性部材77の弾性により、圧力部材60が前方に移動し、発射室58内の水を発射口55から発射する。操作部材90の操作を解除すると、第3の弾性部材93の弾性により、ピストン部材128が元の状態に復帰し、シリンダー部121内に水が蓄えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、操作部材を操作すると、弾性部材によって付勢された圧力部材が発射室内の液体を発射口から発射する水鉄砲玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水鉄砲玩具は、発射口を備えた発射室と、発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって弾性部材によって付勢される圧力部材と、圧力部材を弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材と、水を収容する収容室と、収容室と発射室を連通する連通口とからなる。従来の水鉄砲玩具は、スライド部材によって、圧力部材を弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させると、収容室内の水が連通口を介して発射室に送られ、圧力部材が弾性部材の弾性が蓄えられた状態で操作部材と係合する。操作部材を操作すると、圧力部材の係合が解除され、圧力部材が弾性部材によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射する(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】実公昭54−23435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の水鉄砲玩具は、スライド部材によって、圧力部材を弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させると、収容室内の水が連通口を介して発射室に流れ込むようになっている。発射室は、発射口が開放されているため、圧力部材が反発射口側へ移動させられても、負圧が発生しない。そのため、収容室の水は、負圧により発射室に流れ込むのではなく、自重により発射室に流れ込んでいた。従って、従来の水鉄砲玩具は、発射室内に流れ込む水の量が一定ではないという問題点があった。また、従来の水鉄砲玩具は、圧力部材の発射口側の先端部が略平面形状に形成されており、水を弾丸形状に形成することが難しいという問題点もあった。
【0004】
本願発明は、収容室の水を発射室に送る送水手段を有し、確実に一定量の水を発射室に送ることができる水鉄砲玩具を提供することを第1の目的とする。また、本願発明は、部品点数を減らし、組立の容易化、コストの低廉化を図ることができる水鉄砲玩具を提供することを第2の目的とする。さらに、本願発明は、確実に発射する水を弾丸形状にして飛ばすことができる水鉄砲玩具を提供することを第3の目的とする。さらにまた、本願発明は、弾丸形状の水玉の飛距離を大幅に向上した水鉄砲玩具を提供することを第4の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第1の目的を達成するため、玩具本体には、発射口を備えた発射室と、発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材と、水を収容する収容室と、収容室の水を発射室に送る送水手段とを有し、送水手段は、発射室と連通する送水口を備えたシリンダー部と、シリンダー部内に水密に移動自在に設けられ、送水口とは反対側に向かって第2の弾性部材によって付勢されたピストン部材とで構成され、前記シリンダー部と前記収容室は連通口によって連通され、前記ピストン部材は前記操作部材と連係手段により連係されている。
【0006】
請求項2記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第1の目的を達成するため、前記操作部材は、これを操作すると、連係手段がピストン部材を第2の弾性部材に抗して送水口側に移動させ、シリンダー部内の水を発射室に送ると共に、圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させる一方、これの操作を解除すると、ピストン部材が第2の弾性部材によって送水口と反対側に移動して、前記収容室内の水を連通口を介してシリンダー部内に送るように構成されている。
【0007】
請求項3記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第1の目的を達成するため、前記圧力部材は、第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動すると、送水手段の送水口を塞ぐように形成されている。
【0008】
請求項4記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第1の目的を達成するため、前記操作部材には、圧力部材の一側と係脱する係合部材が設けられており、操作部材を操作すると、係合部材と係合している圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させ、所定位置で係合部材が圧力部材の一側から脱離して、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動するようになっている。
【0009】
請求項5記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第2の目的を達成するため、前記スライド部材は、発射室の一部を構成し、スライド部材は、発射口と反対方向に移動可能であって、発射口と反対側に移動させた時、前記圧力部材と係合して、圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口と反対側に移動させ、圧力部材を前記操作部材の係合部材に係合させることができるように形成されている。
【0010】
請求項6記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第2の目的を達成するため、玩具本体には、発射口を備えた発射室と、発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、前記スライド部材は、発射室の一部を構成している。
【0011】
請求項7記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第3、4の目的を達成するため、前記圧力部材の発射口側の先端部は、略円錐状に形成され、前記発射室の発射口近傍は、発射口に向かって内径が狭くなる傾斜面部が形成されている。
【0012】
請求項8記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第3の目的を達成するため、玩具本体には、発射口を備えた発射室と、発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、前記操作部材は、これを操作すると圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させるように構成され、圧力部材の発射口側の先端部は、略円錐状に形成されている。
【0013】
請求項9記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第4の目的を達成するため、玩具本体には、発射口を備えた発射室と、発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部
材とを備え、前記操作部材は、これを操作すると圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させるように構成され、発射室の発射口近傍は、発射口に向かって内径が狭くなる傾斜面部が形成されている。
【0014】
請求項10記載の発明に係る水鉄砲玩具は、上記第3、4の目的を達成するため、玩具本体には、発射口を備えた発射室と、発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、前記操作部材は、これを操作すると圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させるように構成され、圧力部材の発射口側の先端部は、略円錐状に形成され、発射室の発射口近傍は、発射口に向かって内径が狭くなる傾斜面部が形成されている。
【発明の効果】
【0015】
本願発明に係る水鉄砲玩具は、発射口を備えた発射室内に収容室の水を送る送水手段を有し、操作部材を操作すると、ピストン部材を第2の弾性部材に抗して送水口側に移動して、シリンダー部内の水を発射室に送ると共に、圧力部材との係合を解除し、圧力部材を第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動させて、発射室内の水を発射口から発射させるので、収納室の水を発射室内に確実に一定量送ることができるという効果がある。また、操作部材の操作を解除すると、ピストン部材が第2の弾性部材によって送水口と反対側に移動して、収容室内の水がシリンダー部内に送られるので、自動的に送水手段に水が蓄えられるという効果がある。
【0016】
本願発明に係る水鉄砲玩具は、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動すると、送水手段の送水口を塞ぐので、ピストン部材が第2の弾性部材によって送水口と反対側に移動すると、シリンダー部内に負圧が発生し、収容室内の水が連通口を介してシリンダー部内に強制的に送られることができるという効果がある。
【0017】
本願発明に係る水鉄砲玩具は、操作部材を操作すると、係合部材と係合している圧力部材が第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動しているので、圧力部材が送水口を塞いではおらず、送水手段が水を確実に発射室内に供給することができるという効果がある。
【0018】
本願発明に係る水鉄砲玩具は、スライド部材が発射室の一部を構成するので、部品点数を減らし、組立の容易化、コストの低廉化を図ることができると共に、発射室の一部をスライドさせることにより、発射準備を完了させるので、動作に興趣性があるという効果がある。
【0019】
本願発明に係る水鉄砲玩具は、圧力部材の発射口側の先端部が略円錐状に形成されているので、確実に発射する水を弾丸形状にして飛ばすことができるという効果がある。また、本願発明に係る水鉄砲玩具は、発射室の発射口近傍が発射口に向かって内径が狭くなる傾斜面部が形成されているので、弾丸形状の水玉の飛距離を大幅に向上することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本願発明に係る水鉄砲玩具の一方側から視た斜視図であって、(a)は前方から視た斜視図であり、(b)は後方から視た斜視図である。図2は、本願発明に係る水鉄砲玩具の他方側から視た斜視図
であって、(a)は前方から視た斜視図であり、(b)は後方から視た斜視図である。図3は、本願発明に係る水鉄砲玩具の側面断面図である。図4は、発射室内に水を供給している側面断面図である。図5は、発射室内の水を発射している側面断面図である。図6は、圧力部材を引き戻して操作部材に係合させている側面断面図である。図7は、本願発明に係る水鉄砲玩具の側面図である。図8は、図7の各断面図であって、(a)は図7のA−A断面図、(b)は図7のB−B断面図、(c)は、図7のC−C断面図、(d)は図7のD−D断面図である。
【0021】
水鉄砲玩具1は、玩具本体2を有する。玩具本体2には、発射口55を備えた発射室58と、発射室58内に水密に移動自在に設けられ、発射口55に向かって第1の弾性部材77,145によって付勢される圧力部材60と、圧力部材60を第1の弾性部材77,145の弾性に抗して発射口55とは反対側に移動させるスライド部材15と、スライド部材15によって発射口55とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材77,145の弾性が蓄えられた状態の圧力部材60と係合する操作部材90と、水を収容する収容室25と、収容室25の水を発射室58に送る送水手段120とを有する。
【0022】
送水手段120は、発射室58と連通する送水口125を備えたシリンダー部121と、シリンダー部121内に水密に移動自在に設けられ、送水口125とは反対側に向かって第2の弾性部材132によって付勢されたピストン部材128とで構成され、前記シリンダー部121と前記収容室25は連通口124によって連通されている。
【0023】
前記ピストン部材128は前記操作部材90と連係手段143により連係されている。前記操作部材90は、これを操作すると、連係手段143がピストン部材128を第2の弾性部材132に抗して送水口125側に移動させ、シリンダー部121内の水を発射室58に送ると共に、圧力部材60との係合が解除され、圧力部材60が第1の弾性部材77,145の弾性によって発射口55側に移動し、発射室58内の水を発射口55から発射させる一方、これの操作を解除すると、ピストン部材128が第2の弾性部材132によって送水口125と反対側に移動して、収容室25内の水が連通口124を介してシリンダー部121内に送られるように構成されている。
【0024】
前記圧力部材60は、第1の弾性部材77,145の弾性によって発射口55側に移動すると、送水手段120の送水口125を塞ぐように形成されている。前記操作部材90には、圧力部材60の一側と係脱する係合部材103が設けられており、操作部材90を操作すると、係合部材103と係合している圧力部材60を第1の弾性部材77,145の弾性に抗して発射口55とは反対側に移動させ、所定位置で係合部材103が圧力部材60の一側から脱離して、圧力部材60が第1の弾性部材77,145の弾性によって発射口55側に移動するようになっている。
【0025】
前記スライド部材15は、発射室58の一部を構成している。スライド部材15は、発射口55と反対方向に移動可能であって、発射口55と反対側に移動させた時、前記圧力部材60と係合して、圧力部材60を第1の弾性部材77,145の弾性に抗して発射口55と反対側に移動させ、圧力部材60を前記操作部材90の係合部材103に係合させることができるように形成されている。圧力部材60の発射口55側の先端部61は、略円錐状に形成されている。発射室58の発射口55近傍は、発射口55に向かって内径が狭くなる傾斜面部56が形成されている。
【0026】
さらに具体的に説明する。図1,2に示すように、水鉄砲玩具1は、ピストル状の玩具本体2を有する。玩具本体2は、発射口55が形成された銃身部3と、銃身部3の前方下部に形成された送水部85と、銃身部3の後方下部に形成された握り部83と、握り部83の前部に設けられた引き金部材(操作部材)90と、銃身部3の上部に着脱自在に設け
られた水収容タンク9とを有する。
【0027】
玩具本体2は、上ケース10と下ケース40に二分割されている。図8に示すように、上ケース10は、断面が略コ字状に形成され、上壁11と、上壁11の短手方向両側に設けられた上側壁12,13とからなる。右上側壁12の下端には、断面略コ字状のガイド突起12aが内側に突出して設けられている。また、左上側壁13の下端には、断面略コ字状のガイド突起13aが内側に突出して設けられている。右上側壁12の略中央には、係合縁12bが内側に突出して設けられている。また、左上側壁13の略中央には、係合縁13bが内側に突出して設けられている。
【0028】
さらに上ケース10は、右上側壁12側と、左上側壁13側に二分割されており、右上側壁12側と左上側壁13側が接合され、ネジ、接着剤等の固定手段により一体的に組み立てられるようになっている。図8(c)に示すように、右上側壁12の係合縁12bより上部の所定箇所には、取付軸19が内側に突出して形成されている。左上側壁13の係合縁13bより上部の所定箇所には、前記取付軸19の先端を嵌合する嵌合凹部20が形成された軸受部21が形成されている。
【0029】
上ケース10内には、半円筒状の上半発射筒(スライド部材)15が上ケース10の長手方向と略平行に設けられている。上半発射筒(スライド部材)15は、両端に係合フランジ15a,15bが形成され、上部に取付板16が形成されている。取付板16の所定箇所には、透孔17が形成されたボス18が形成されている。なお透孔17は、上ケース10の短手方向に向かって設けられている。前記上半発射筒(スライド部材)15は、右上側壁12側と左上側壁13側に挟み込まれ、係合フランジ15aが係合縁12bの下面に係合し、係合フランジ15bが係合縁13bの下面に係合し、取付板16のボス18に形成された透孔17に取付軸19が挿通されて、上ケース10に固定して取り付けられている。
【0030】
水収容タンク9は、台形体状に形成され、内部に水を収容する収容室25が形成されている。また、水収容タンク9の上部には、収容室25内に水を入れる開口26が形成されている。当該開口26は、蓋部材27によって着脱自在に塞がれている。また、水収容タンク9の下部側面には、収容室25内と連通する送水連通管28が設けられている。上ケース10の上壁11は、略中央部に係止突起29が形成され、後部に係止部材30が設けられている。
【0031】
係止部材30は、バネ等の弾性部材31によって、係止方向に付勢されている。前記水収容タンク9は、前部が前記上ケース10の係止突起29に係止され、後部が弾性部材31によって付勢された係止部材30に係止され、上ケース10に着脱自在に装着されている。前記水収容タンク9は、係止部材30を弾性部材31の弾性に抗して反係止方向に移動させることにより、即ち、図3において、係止部材30を下方に押し下げることにより、係止部材30の係止が解除され、上ケース10から取り外すことができる。
【0032】
下ケース40は、右下側壁42と左下側壁43を有し、右下側壁42側と左下側壁43側に二分割されており、右下側壁42側と左下側壁43側が接合され、ネジ、接着剤等の固定手段により一体的に組み立てられるようになっている。右下側壁42の上端には、内側に突出して形成された係合縁42aが形成されている。また、右下側壁42の上端より若干下方に下がった位置には、断面略コ字状のガイド溝42bが下ケース40の前後方向に向かって形成されている。同様に、左下側壁43の上端には、内側に突出して形成された係合縁43aが形成されている。また、左下側壁43の上端より若干下方に下がった位置には、断面略コ字状のガイド溝43bが下ケース40の前後方向に向かって形成されている。
【0033】
下ケース40内には、半円筒状の下半発射筒45が下ケース40の長手方向と略平行に設けられている。下半発射筒45は、両端に係合フランジ45a,45bが形成され、下部に取付部材46・・が形成されている。取付部材46の所定箇所には、透孔47が形成されている。なお透孔47は、下ケース40の短手方向に向かって設けられている。前記下半発射筒45は、右下側壁42側と左下側壁43側に挟み込まれ、係合フランジ45aが係合縁42aの上面に係合し、係合フランジ45bが係合縁43aの上面に係合し、取付部材46の透孔47に取付軸、ネジ等が挿通されて、下ケース40に固定して取り付けられている。
【0034】
前記上ケース10は、下ケース40に前後方向にスライド可能に取り付けられている。即ち、上ケース10の右上側壁12の下端に設けられた前記ガイド突起12aが、下ケース40の右下側壁42に形成されたガイド溝42bに摺動自在に案内されている。また、上ケース10の左上側壁13の下端に設けられた前記ガイド突起13aが、下ケース40の左下側壁43に形成されたガイド溝43bに摺動自在に案内されている。上ケース10の上半発射筒(スライド部材)15と下ケース40の下半発射筒45が接合して発射筒50が形成され、発射筒50内に断面が略円形の主発射室51が形成されている。なお、上ケース10は、下ケース40に対してスライド可能であるので、上半発射筒(スライド部材)15の係合フランジ15a,15bが下半発射筒45の係合フランジ45a,45bに摺接する。
【0035】
下ケース40の前端には、発射体53が、ネジ、接着剤等の固定手段により一体的取り付けられている。発射体53には、前部に発射口55を備えた補助発射室54が形成されている。補助発射室54は、第1の傾斜面部56と、第1の傾斜面部56に連接された第2の傾斜面部57とで構成されている。第1の傾斜面部56は、発射体53の後端から前端の発射口55に向かって内径が狭くなる傾斜によって形成されている。第2の傾斜面部57は、第1の傾斜面部56より短く、且つ発射口55から前端に向かって内径が広くなる第1の傾斜面部56より急勾配の傾斜によって形成されている。補助発射室54は、前記主発射室51と略同一軸心となっており、主発射室51と接合されて、玩具本体2の発射室58を形成している。
【0036】
前記主発射室51内には、円軸状の圧力部材60が摺動自在に設けられている。圧力部材60は、先端部61が円錐状に形成されている。圧力部材60の上部には、長手方向に向かって案内溝63が形成されている。当該案内溝63には、上半発射筒(スライド部材)15に設けられた案内突起65が摺動自在に挿設されている。圧力部材60は、これの案内溝63に上半発射筒(スライド部材)15の案内突起65が挿設されているので、軸心を中心として回動することがなく、案内溝63の後端66が案内突起65に当接するまで前方に移動でき、案内溝63の前端67が案内突起65に当接するまで後方に移動できる。
【0037】
圧力部材60の後方下部には、一対の突起69,70が形成されている。下半発射筒45の後部には、長手方向に長く伸びる切り欠き74が形成されている。前記一対の突起69,70は、下半発射筒45の切り欠き74を挿通して、下ケース40内に突出し、被係合部材71が取り付けられている。被係合部材71は、前記一対の突起69,70を嵌合する嵌合穴72,73が形成され、ネジ75によって一対の突起69,70に固定して取り付けられている。被係合部材71には、掛止片76が突設されている。掛止片76には、バネ状の第1の弾性部材77の一端79が掛止されている。第1の弾性部材77の他端80は、下ケース40内に設けられた掛止軸81に掛止されている。従って、圧力部材60は、第1の弾性部材77によって、前方に付勢され、案内溝63の後端66が案内突起65に当接する。
【0038】
下ケース40は、後方下部に握り部83が形成され、前方下部に送水部85が形成され、握り部83と送水部85の間に連結部86が形成されている。握り部83の上部には、引き金部材(操作部材)90が前後方向に摺動自在に設けられている。引き金部材(操作部材)90は、下ケース40に形成された切り欠き91から一部が外側に突出している。引き金部材(操作部材)90は、後端に連結軸92が形成されている。連結軸92には、バネ状の第3の弾性部材93の一端95が取り付けられている。バネ状の第3の弾性部材93の他端96は、握り部83内に設けられた断面略コ字状の受け部材97に取り付けられている。従って、引き金部材(操作部材)90は、第3の弾性部材93によって前方に付勢され、切り欠き91の前端縁99に当接する。
【0039】
引き金部材(操作部材)90の上部には、引き金部材(操作部材)90と連動する連動部材101が設けられている。引き金部材(操作部材)90の上部には、連結孔94が形成されている。連動部材101は、細長い板状に形成され、前後方向に摺動可能となるようにして下ケース40に取り付けられ、前部に前記引き金部材(操作部材)90の連結孔94に差し込まれる連結ピン102が取り付けられている。
【0040】
連動部材101の略中間部には支軸105が設けられ、支軸105には係合部材103が回動自在が取り付けられている。係合部材103の後部には、下方に突出した突軸106が形成されている。突軸106には、バネ状の第4の弾性部材107の一端109が取り付けられている。バネ状の第4の弾性部材107の他端110は、連動部材101に設けられた受け部材112に取り付けられている。従って、係合部材103は、第4の弾性部材107によって後部113が上方に付勢され、前部115が下方に付勢されている。
【0041】
下ケース40には、係合縁116が設けられている。係合縁116は、引き金部材(操作部材)90が第3の弾性部材93の弾性に抗して、後方に移動した時、係合部材103の前部115と係合して、係合部材103を時計方向に回転させ、後部113を第4の弾性部材107の弾性に抗して下方に下げるようになっている。
【0042】
送水部85には、送水手段120が設けられている。送水手段120は、矩形体状のシリンダー部121と、シリンダー部121内に水密に移動自在に設けられた矩形体状のピストン部材128とで構成されている。シリンダー部121の上壁122には、送水口125を備えた連通管123が設けられている。連通管123は、下半発射筒45に形成された開口126に嵌合され、送水口125が主発射室51と連通している。シリンダー部121の側壁127には、シリンダー部121内と連通する連通口124が形成され、連通口124に受水連通管32が設けられている。当該受水連通管32と前記送水連通管28は、可撓性を有する送水管22によって連結されている。
【0043】
ピストン部材128は、シリンダー部121の下部開放から差し込まれており、上壁129に凹部130が形成されている。凹部130には、突起131が形成され、当該突起131にバネ状の第2の弾性部材132の下端が取り付けられている。第2の弾性部材132の上端は、シリンダー部121の上壁122に当接している。そのため、ピストン部材128は、第2の弾性部材132によって、送水口125とは反対側、即ち下部開放側に向かって付勢されている。
【0044】
ピストン部材128には、上記したように矩形体状に形成され、上部に上壁129が形成され、下部135が開放されている。ピストン部材128内には、下部135から三角体状の摺動体137が設けられている。摺動体137は、下面139から前方に向かって上昇傾斜する第1の傾斜面140が形成されている。また、ピストン部材128内には、ピストン部材128を送水口125側に移動させる、即ち、ピストン部材128を送水口
125側に押し上げる押上体141が設けられている。
【0045】
押上体141は、前方に向かって上昇傾斜する第2の傾斜面142が形成されている。第2の傾斜面142は、第1の傾斜面140と摺接するようになっている。押上体141は、連結杆(連係手段)143の前部に一体に取り付けられている。連結杆(連係手段)143は、連結部86内に前後方向に向かって摺動自在に設けられている。連結杆(連係手段)143の後部は、前記した引き金部材(操作部材)90の下部に一体に取り付けられている。押上体141と連結杆(連係手段)143と引き金部材(操作部材)90は、一体成形によって形成されていても構わない。
【0046】
水鉄砲玩具1は、上記構成を有し、以下のように使用する。水収容タンク9の蓋部材27を開口26から外し、開口26から水収容タンク9内に水を収容しておく。図3は、水を発射する前の初期状態の断面図である。水鉄砲玩具1は、引き金部材(操作部材)90を第3の弾性部材93の弾性に抗して、手前に引くと、連結ピン102、連結孔94を介して連動部材101が後方に移動する。連動部材101が移動すると、支軸105を介して係合部材103も後方に移動し、係合部材103の後部113に係合している被係合部材71を第1の弾性部材77の弾性に抗して後方に移動させる。被係合部材71が移動すると、突起69,70を介して圧力部材60も後方に移動し、送水手段102の送水口125を開放する。
【0047】
水鉄砲玩具1は、図4に示すように、引き金部材(操作部材)90を手前に引くと、連結杆(連係手段)143を介して押上体141も後方に移動する。押上体141が後方に移動すると、第2の傾斜面142も後方に移動するので、第2の傾斜面142が摺動体137の第1の傾斜面140に摺接し、摺動体137を第2の弾性部材132の弾性に抗して、送水口125側、即ち上方に移動させる。摺動体137が上方に移動させられると、ピストン部材128も送水口125側、即ち上方に移動させられ(押し上げられ)、シリンダー部121内の水が送水口125を通過して発射室58内に送水される。
【0048】
水鉄砲玩具1は、さらに、引き金部材(操作部材)90を第3の弾性部材93の弾性に抗して手前に引くと、係合部材103の前部115が係合縁116に係合し、係合部材103が第4の弾性部材107の弾性に抗して、係合解除方向、即ち時計回転方向に支軸105を中心として回転する。係合部材103の後部113が被係合部材71から外れて係合が解除されると、第1の弾性部材77の弾性により、圧力部材60が前方に移動し、図5に示すように、発射室58内の水を発射口55から発射する。圧力部材60は、案内溝63の後端66が上半発射筒(スライド部材)15の案内突起65に当接して移動を停止する。
【0049】
係合部材103が被係合部材71から外れて係合が解除され、圧力部材60が前方に移動した時であっても、引き金部材(操作部材)90がまだ引かれた状態にあるので、図4に示すように、ピストン部材128が上方に移動した状態で保持されており、発射室58内の水が送水口125を介してシリンダー部121内に逆戻りすることがない。発射口55から発射される水は、発射体53の第1の傾斜面部56と第2の傾斜面57によって、弾丸状に発射される。
【0050】
図5に示すように、水鉄砲玩具1は、引き金部材(操作部材)90の操作を解除すると、第3の弾性部材93の弾性により、引き金部材(操作部材)90が切り欠き91の前端縁99に当接するまで前方に移動し、係合部材103の前部115が係合縁116から外れ、連結杆(連係手段)143を介して押上体141も前方に移動する。押上体141が前方に移動すると、第2の傾斜面142も前方に移動するので、第2の傾斜面142が摺動体137の第1の傾斜面140から離れる方向に移動する。摺動体137は、送水口1
25側、即ち上方に移動させられなくなるので、第2の弾性部材132の弾性により、送水口125と反対側、即ち下方に移動させられる。摺動体137が下方に移動させられると、ピストン部材128も送水口125とは反対側、即ち下方に移動する。圧力部材60が送水口125を塞いでいるので、シリンダー部121内に負圧が発生し、水タンク9の収容室25内の水が、送水連通管28、送水管22、受水連通管32、連通口124を通過してシリンダー部121内に供給される。
【0051】
図1に示すように、上ケース10は、ガイド突起12a,13aが下ケース40のガイド溝42b,43bに摺動自在に案内されている。図6に示すように、上ケース10を下ケース40に対して後方に移動させる。上ケース10には、上半発射筒(スライド部材)15が取り付けられているので、上半発射筒(スライド部材)15も後方に移動する。上半発射筒(スライド部材)15が後方に移動すると、案内突起65、案内溝63の後端66を介して圧力部材60も第1の弾性部材77の弾性に抗して後方に移動する。圧力部材60の後方への移動に伴って、被係合部材71も後方に移動する。被係合部材71は、初期位置にある係合部材103の上部に摺接して、係合部材103を第4の弾性部材107の弾性に抗して時計回転方向に回転させ、係合部材103を乗り越えると、係合部材103が第4の弾性部材107の弾性により反時計回転方向に回転するので、係合部材103の後部113に係合し、圧力部材60が前方に付勢された状態、即ち初期状態に復帰する。
【0052】
上ケース10を後方に移動させると、上半発射筒(スライド部材)15も後方に移動するので、主発射室51の前部が開放され、主発射室51内を見ることができる。上ケース10を後方に移動させて、圧力部材60の被係合部材71を引き金部材(操作部材)90の係合部材103に係合させた後、上ケース10を発射体53に当接するまで前方に移動させて、上半発射筒(スライド部材)15も前方に移動させ、主発射室51の開放された前部を閉塞し、再度発射室58を形成する。
【0053】
このように水鉄砲玩具1は、引き金部材(操作部材)90を操作すると、係合部材103を介して圧力部材60も後方に移動し、略同時に、ピストン部材128が送水口125側に移動して、シリンダー部121内の水が発射室58内に送られ、係合部材103の圧力部材60に対する係合が解除され、第1の弾性部材77の弾性により、圧力部材60が前方に移動し、発射室58内の水を発射口55から発射する。引き金部材(操作部材)90の操作を解除すると、第3の弾性部材93の弾性により、引き金部材(操作部材)90、ピストン部材128が元の状態に復帰し、シリンダー部121内に水が蓄えられる。上ケース10を往復動させると、上半発射筒(スライド部材)15を介して、圧力部材60が引き金部材(操作部材)90の係合部材103に係合して初期状態に復帰する。
【0054】
本願発明に係る水鉄砲玩具の他の実施の形態を図9,10に基づいて説明する。図9は、本願発明に係る水鉄砲玩具の他の実施の形態を説明する側面断面図である。図10は、本願発明に係る水鉄砲玩具の他の実施の形態を説明する斜視図である。前記実施の形態では、圧力部材60は、第1の弾性部材77の引っ張る力を利用して付勢されているが、図9に示すように、第1の弾性部材145の押圧力を利用して付勢しても構わないのは勿論である。即ち、圧力部材60の後方下部に形成された一対の突起69,70に取り付けられた被係合部材71には、前後方向に向かってガイド孔146が形成されている。被係合部材71は、ガイド孔146にガイド軸149が摺動自在に挿通され、ガイド軸149に沿って前後方向に摺動可能となっている。ガイド軸149は、下ケース40内に固定して取り付けられ、後部にバネ受け部150が形成されている。第1の弾性部材145は、被係合部材71とバネ受け部150間のガイド軸149に巻装され、被係合部材71を介して圧力部材60を発射口55側に向かって付勢する。
【0055】
また、前記実施の形態では、水収容タンク9が上ケース10に着脱自在に取り付けられているが、図10に示すように、水タンク152を下ケース40に着脱自在に取り付けても構わない。このようにすると、水タンク152の収容室25とシリンダー部121内が連通口124により直接連通され、送水管22が不要となる。
【実施例】
【0056】
図11に示すように、上記圧力部材60の先端部61は、頂点の角度aが60°〜90°の範囲であると、ほぼ確実に弾丸状の水玉を形成することができる。水鉄砲玩具1は、先端部61の頂点の角度aが91°以上になると水玉を形成する確率が低くなり、59°以下になると小さな水玉を分散する現象が起こった。なお、頂点は、若干カットしても同様の結果を得ることができた。また、発射口55に向かう第1の傾斜面部56が存在しなくても、ほぼ確実に弾丸状の水玉を形成することができる。
【0057】
図12に示すように、第1の傾斜面部56の傾斜角度bが5°〜7°の範囲であると、弾丸状の水玉の飛距離を向上することができた。水鉄砲玩具1は、第1の傾斜面部56の傾斜角度bが4°以下になると飛距離が出なくなり、傾斜角度bが8°以上になると水玉を分散する現象が起こった。図12(b)に示すように、第2の傾斜面部57が存在しないと、先端がシャープエッジになり、成形条件(バリ・ショート発生)で発射口55の形状が一定せず、水玉形成の確実性が損なわれる。図12(c)に示すように、肉厚59を形成すると、水玉形成の確実性が向上するが、飛距離が出なくなる。図12(a)に示すように、第2の傾斜面部57を形成すると、水玉形成の確実性が向上し、飛距離が増すことなった。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本願発明に係る水鉄砲玩具の一方側から視た斜視図である。
【図2】本願発明に係る水鉄砲玩具の他方側から視た斜視図である。
【図3】本願発明に係る水鉄砲玩具の側面断面図である。
【図4】発射室内に水を供給している側面断面図である。
【図5】発射室内の水を発射している側面断面図である。
【図6】圧力部材を引き戻して操作部材に係合させている側面断面図である。
【図7】本願発明に係る水鉄砲玩具の側面図である。
【図8】図7の各断面図である。
【図9】本願発明に係る水鉄砲玩具の他の実施の形態を説明する側面断面図である。
【図10】本願発明に係る水鉄砲玩具の他の実施の形態を説明する斜視図である。
【図11】本願発明に係る水鉄砲玩具の要部説明図である。
【図12】本願発明に係る水鉄砲玩具の要部説明図である。
【符号の説明】
【0059】
1 水鉄砲玩具
2 玩具本体
3 銃身部
9 水収容タンク
10 上ケース
11 上壁
12 右上側壁
12a ガイド突起
12b 係合縁
13 左上側壁
13a ガイド突起
13b 係合縁
15 上半発射筒(スライド部材)
15a 係合フランジ
15b 係合フランジ
16 取付板
17 透孔
18 ボス
19 取付軸
20 嵌合凹部
21 軸受部
22 送水管
25 収容室
26 開口
27 蓋部材
28 送水連通管
29 係止突起
30 係止部材
31 弾性部材
32 受水連痛管
40 下ケース
42 右下側壁
42a 係合縁
42b ガイド溝
43 左下側壁
43a 係合縁
43b ガイド溝
45 下半発射筒
45a 係合フランジ
45b 係合フランジ
46 取付部材
47 透孔
50 発射筒
51 主発射室
53 発射体
54 補助発射室
55 発射口
56 第1の傾斜面部
57 第2の傾斜面部
58 発射室
59 肉厚
60 圧力部材
61 先端部
63 案内溝
65 案内突起
66 後端
67 前端
69 突起
70 突起
71 係止部材
72 嵌合穴
73 嵌合穴
74 切り欠き
75 ネジ
76 掛止片
77 第1の弾性部材
79 一端
80 他端
81 掛止軸
83 握り部
85 送水部
86 連結部
90 引き金部材(操作部材)
91 切り欠き
92 連結軸
93 第3の弾性部材
94 連結孔
95 一端
96 他端
97 受け部材
99 前端縁
101 連動部材
102 連結ピン
103 係合部材
105 支軸
106 突軸
107 第4の弾性部材
109 一端
110 他端
112 受け部材
113 後部
115 前部
116 係合縁
120 送水手段
121 シリンダー部
122 上壁
123 連通管
124 連通口
125 送水口
126 開口
127 側壁
128 ピストン部材
129 上壁
130 凹部
131 突起
132 第2の弾性部材
135 下部
137 摺動体
139 下面
140 第1の傾斜面
141 押上体
142 第2の傾斜面
143 連結杆(連係手段)
145 第1の弾性部材
146 ガイド孔
149 ガイド軸
150 バネ受け部
152 水タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具本体には、
発射口を備えた発射室と、
発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、
圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、
スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材と、
水を収容する収容室と、
収容室の水を発射室に送る送水手段とを有し、
送水手段は、発射室と連通する送水口を備えたシリンダー部と、シリンダー部内に水密に移動自在に設けられ、送水口とは反対側に向かって第2の弾性部材によって付勢されたピストン部材とで構成され、
前記シリンダー部と前記収容室は連通口によって連通され、
前記ピストン部材は前記操作部材と連係手段により連係されていることを特徴とする水鉄砲玩具。
【請求項2】
前記操作部材は、これを操作すると、連係手段がピストン部材を第2の弾性部材に抗して送水口側に移動させ、シリンダー部内の水を発射室に送ると共に、圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させる一方、これの操作を解除すると、ピストン部材が第2の弾性部材によって送水口と反対側に移動して、前記収容室内の水を連通口を介してシリンダー部内に送るように構成されていることを特徴とする請求項1記載の水鉄砲玩具。
【請求項3】
前記圧力部材は、第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動すると、送水手段の送水口を塞ぐように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の水鉄砲玩具。
【請求項4】
前記操作部材には、圧力部材の一側と係脱する係合部材が設けられており、
操作部材を操作すると、係合部材と係合している圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させ、所定位置で係合部材が圧力部材の一側から脱離して、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動するようになっていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の水鉄砲玩具。
【請求項5】
前記スライド部材は、発射室の一部を構成し、
スライド部材は、発射口と反対方向に移動可能であって、発射口と反対側に移動させた時、前記圧力部材と係合して、圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口と反対側に移動させ、圧力部材を前記操作部材の係合部材に係合させることができるように形成されていることを特徴とする請求項4記載の水鉄砲玩具。
【請求項6】
玩具本体には、
発射口を備えた発射室と、
発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、
圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、
スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、
前記スライド部材は、発射室の一部を構成していることを特徴とする水鉄砲玩具。
【請求項7】
前記圧力部材の発射口側の先端部は、略円錐状に形成され、前記発射室の発射口近傍は、発射口に向かって内径が狭くなる傾斜面部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の水鉄砲玩具。
【請求項8】
玩具本体には、
発射口を備えた発射室と、
発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、
圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、
スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、
前記操作部材は、これを操作すると圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させるように構成され、
圧力部材の発射口側の先端部は、略円錐状に形成されていることを特徴とする水鉄砲玩具。
【請求項9】
玩具本体には、
発射口を備えた発射室と、
発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、
圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、
スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、
前記操作部材は、これを操作すると圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させるように構成され、
発射室の発射口近傍は、発射口に向かって内径が狭くなる傾斜面部が形成されていることを特徴とする水鉄砲玩具。
【請求項10】
玩具本体には、
発射口を備えた発射室と、
発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、
圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、
スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、
前記操作部材は、これを操作すると圧力部材との係合が解除され、圧力部材が第1の弾性部材の弾性によって発射口側に移動し、発射室内の水を発射口から発射させるように構成され、
圧力部材の発射口側の先端部は、略円錐状に形成され、
発射室の発射口近傍は、発射口に向かって内径が狭くなる傾斜面部が形成されていることを特徴とする水鉄砲玩具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具本体には、
発射口を備えた発射室と、
発射室内に水密に移動自在に設けられ、発射口に向かって第1の弾性部材によって付勢される圧力部材と、
圧力部材を第1の弾性部材の弾性に抗して発射口とは反対側に移動させるスライド部材と、
スライド部材によって発射口とは反対側に移動させられ、第1の弾性部材の弾性が蓄えられた状態の圧力部材と係合する操作部材とを備え、
前記スライド部材は、発射室の一部を構成していることを特徴とする水鉄砲玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−153450(P2006−153450A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59209(P2006−59209)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【分割の表示】特願2004−130224(P2004−130224)の分割
【原出願日】平成16年4月26日(2004.4.26)
【出願人】(000140155)株式会社栄進堂 (12)
【Fターム(参考)】