説明

氷を浮かべて楽しむ密封容器入りアルコール飲料または飲料

【課題】本発明は、氷を浮かべて楽しむ密封容器入り飲料に関し、水と、アルコール飲料または飲料を個別の空間を有する容器に充填し、個別の空間を有する容器を、一体化し、完成製品とし、水を凍結させ、凍結した氷が一部溶解し始めた時、氷を浮かべて楽しむ密封容器入り飲料を提供することを課題とする。
【解決手段】水と、アルコール飲料または飲料を個別の空間を有する容器に充填し、個別の空間を有する容器を、一体化して、完成製品としたことを特徴とする、密封容器入り飲料。個別の空間を有する容器が一体容器である、もしくは、個別の空間を有する容器が別個の容器を連結したものであることを特徴とする、密封容器入り飲料。水には、食品衛生上問題のない材料によって成るところの、花、魚、動物、風景写真、芸能人の写真などの心を癒す効果のある造形物を、あらかじめ入れておくことを特徴とする、密封容器入り飲料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、氷を浮かべて楽しむ密封容器入りアルコール飲料または飲料に関する。
すなわち、本発明は、水と、アルコール飲料または飲料を個別の空間を有する容器に充填し、個別の空間を有する容器を、一体化し、完成製品とし、該完成製品を一旦水部分が凍結する温度まで冷却したのち、適当な温度に、適当な時間静置、または加温して、凍結した氷が一部溶解し始めた時、適当なグラスに、アルコール飲料または飲料と氷を入れ、容易に氷を浮かべて楽しむ密封容器入りアルコール飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
2005年の夏は、密封容器入り清涼飲料、主にPETボトル入り清涼飲料に「おまけ」が付いているものが目立った。これらのおまけは、携帯ストラップや人形のミニチュアが主流であったが、消費者にとって「おまけ」つきは、特に「おまけ」の中が外からは見えないものは、逆に期待感が大きく魅力的であった。アルコール飲料には、「おまけ」というものは、付いてなかったようであった。アルコールの飲酒を積極的に煽ることに対する業界の節度があったものと推察される。
【0003】
また、2005年の夏も暑かった。そんな中で、アルコール飲料は、国民所得の減少傾向も反映してか、いわゆる第三のビールと呼ばれるカテゴリーのアルコール飲料が特に、流行したようである。ようであるというのは、本発明者らは、ビールの味にこだわりを持っているからでもある。
【0004】
一方、現代のアルコール飲料は、ビール等の密封容器入り低アルコール飲料(アルコール濃度10重量%未満)のものが主流となり、特に最近では、種々の缶チューハイと呼ばれる低アルコール飲料が主流となった。よって、ウイスキー、日本酒、ワイン、リキュール類のような、アルコール濃度が10重量%以上のものについては、一部の愛好家において、根強い人気はあるものの、傾向として、需要が低下の傾向にある。
【0005】
この為、アルコール濃度が高い飲料については、より魅力的な付加価値を付ける必要がある。また、アルコール濃度が高い飲料は、氷を浮かべて飲むことも多い。また、コーヒーなども、特に夏は、氷を入れて飲むのが楽しい。ただし、氷は、家庭用の冷蔵庫で作った氷は、風味があまり良くないといった面や、氷を用意するのが、めんどうであるといった点の問題もある。氷と、アルコール飲料あるいは飲料を混在させた技術としては、下記のようなものが開示されている。
【0006】
特開平5−260945号公報(特許文献1)には、氷塊を小片状若しくは小粒状に切削する工程と、アルコール性飲料を氷点以下の温度に冷却する工程と、上記アルコール性飲料の凍結凝固点点以下の温度雰囲気中で,冷却アルコール性飲料を上記切削氷に一様に混合させる工程とからなり、上記切削氷の相互間隙及び表面部に上記冷却アルコール性飲料の凍結層を形成させることを特徴とする凍結アルコール性飲料の製造法。前記切削氷が目開き3mm程度,好ましくは1mm程度の篩目を通過し得る小片状若しくは小粒状の切削氷である凍結アルコール性飲料の製造法。前記凍結アルコール性飲料は、アルコール度が略10゜以下,糖度が略15゜以下であることを特徴とする請求項1記載の凍結アルコール性飲料の製造法。について開示されている。
【0007】
特開平5−153953号公報(特許文献2)には、過冷却状態のアルコール飲料に氷晶核を添加して氷
結晶を析出させ、析出した氷結晶を除去することを特徴とする濃縮アルコール飲料の製造方法。過冷却状態のアルコール飲料に氷晶核を添加して氷結晶を析出させ、析出した氷結晶を分離し、分離した氷結晶を融解することを特徴とする希薄アルコール飲料の製造方法。氷晶核が氷核活性蛋白である製造方法。について開示されている。
しかしながら、利便性良く、氷を浮かべて楽しむといった手軽な密封容器入りアルコール飲料あるいは飲料、についての開示はない。
【特許文献1】特開平5−260945号公報
【特許文献2】特開平5−153953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、氷を浮かべて楽しむ密封容器入り飲料に関し、水と、アルコール飲料または飲料を個別の空間を有する容器に充填し、個別の空間を有する容器を、一体化し、完成製品とし、該完成製品を一旦水部分が凍結する温度まで冷却したのち、適当な温度に、適当な時間静置、または加温して、凍結した氷が一部溶解し始めた時、容易に氷を浮かべて楽しむ密封容器入りアルコール飲料または飲料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、水を個別の空間を有する容器に、水が凍結した時に容器が破壊されない量を、充填し、別個に充填したアルコール飲料あるいは飲料(果汁飲料、炭酸飲料、スポーツドリンク、茶系飲料、コーヒー、野菜果汁、その他清涼飲料等)を、一体化した密封容器入り飲料として提供するものである。
【0010】
アルコール飲料がアルコール濃度10重量%以上のものでは、水と凍結温度が異なり、水だけが、先に凍結する。よって、アルコール濃度が高いものでは、通常の家庭用冷凍庫やコンビニエンスストアの冷凍庫では凍結しなくなるので、水と一体化した状態で凍結させることができる。アルコール濃度の低いものや、いわゆる飲料(清涼飲料)は、水と凍結温度がほぼ同じであるので、水の入った容器部分だけを凍結させておく。この場合は、製品は、別個のものを連結し、一体化させたものとなる。
【0011】
水が凍結したら、全面開口部の型の容器であっても、氷は容易に落ちてこないので、暫し、氷の一部が溶けるまで待つ必要がある。したがって、本発明は、待つことができない、せっかちな人には、快適なものでないかもしれない。人生なにごとも、待つ楽しみを持つことが大切である。
【0012】
すなわち、本発明は、以下の構成を要旨とする。
(1)水と、アルコール飲料または飲料を個別の空間を有する容器に充填し、個別の空間を有する容器を、一体化して、完成製品としたことを特徴とする、密封容器入り飲料。
(2)個別の空間を有する容器が一体容器である、もしくは、個別の空間を有する容器が別個の容器を連結したものであることを特徴とする、密封容器入り飲料。
(3)アルコール飲料のアルコールの濃度が10重量%以上であることを特徴とする、密封容器入り飲料。
(4)水には、食品衛生上問題のない材料によって成るところの、花、魚、動物、風景写真、芸能人の写真などの心を癒す効果のある造形物を、あらかじめ入れておくことを特徴とする、密封容器入り飲料。
(5)高濃度のアルコール飲料である場合は、該飲料を、製品全体を冷凍庫に入れ、あるいは、飲料であって、水が別個の容器である場合は、水の容器だけを冷凍庫に入れ、水を凍結させ、冷凍庫から取り出して、水の一部が解凍した時点で、グラスにアルコール飲料または飲料と氷を入れ、あるいは、アルコール飲料または飲料を充填した容器に氷を入れ、氷を浮かべて楽しむことを特徴とする、密封容器入り飲料。
【発明の効果】
【0013】
容易にグラスにアルコール飲料または飲料と、氷を入れ、氷を浮かべて楽しむことができる。また、その氷の中に、心を癒す造形物を挿入させることにより、アルコール飲料または飲料をよりいっそう楽しむことができる。若い二人には、よりロマンチックなムードを創り出す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
個別の空間を有する容器が一体容器である、もしくは、個別の空間を有する容器が別個の容器を連結したものであることを特徴とする、密封容器入り飲料。特に、アルコール飲料のアルコールの濃度が10重量%以上であることを特徴とする、密封容器入り飲料において、本発明は、最も適する。水には、食品衛生上問題のない材料によって成るところの、花、魚、動物、風景写真、芸能人の写真などの心を癒す効果のある造形物を、あらかじめ入れておくと楽しい。アルコール濃度が高いアルコール飲料である場合は、一体化した製品全体を冷凍庫で水の部分を凍結させ、氷の一部が解凍した時点で、グラスにアルコールと氷を入れ、あるいは、アルコール飲料または飲料を充填した容器に氷を入れ、氷を浮かべて楽しむことを特徴とする、密封容器入りアルコール飲料。
【実施例】
【0015】
以下に本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0016】
密封容器入り飲料の水部を凍結し、氷の一部が解凍後、グラスの中に飲料と氷を浮かべて楽しむ、癒しの飲料である(図1)。もちろん、グラスが手元になければ、飲料が充填された容器に氷を入れることができる。この場合、飲料が容器に満杯に充填されていれば、少し飲んでから、氷を入れて浮かべればよい。
【0017】
アルコール飲料(または飲料)と水を別個の容器に入れて、プラスチックフィルムで連結した密封容器入り飲料(図2)。なお、水を入れる容器部に格子状の板を挿入しておけば、氷は、角状のものとなる。アルコール飲料(または飲料)と水を別個の容器に入れて、ネジ式または、嵌め込み式で連結した密封容器入り飲料(図3)。別個の容器をシュリンクフィルムで連結するのが最も容易である。
【0018】
容器の材質は、金属、プラスチック、ガラス等が利用できるが、内容物の性質に合わせて、腐食の問題がないもの、食品衛生上の問題がないものである必要がある。また、氷を収納する部分は、一部溶解した氷を出しやすくする為、ガラス製あるいは金属製の場合では、全面蓋のタイプ、PET等のプラスチック製の場合は、全面蓋あるいは、ナイフ等で、氷の取り出し口を容易に設けることができるように、開口部に表示をつけたりしておくのが望ましい。
【0019】
水の中に入れる造形物(心を癒すもの、食品衛生上問題ない材質のもの、プラスチックの造形物は、コレクターにとっては、良きコレクションにもなりうる、ただし、子供に与える場合は、誤って飲み込んでも安全なものである必要がある、喉に引っかからない形状の紙製品などが安全である)は、工夫しだいでは、製品の売れ行きを左右する(図4)。しかし、余りこれが高価なものになると、製品が高価になり、売れ行きは悪くなる。可食性の材料により、造形物を創り、飲みながら、その造形物を食するのも、楽しい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】密封容器入り飲料の水部を凍結し、氷の一部が解凍後、グラスの中に飲料と氷を浮かべた図
【図2】アルコール飲料(または飲料)と水を別個の容器に入れて、プラスチックフィルムで連結した密封容器入り飲料
【図3】アルコール飲料(または飲料)と水を別個の容器に入れて、ネジ式または、嵌め込み式で連結した密封容器入り飲料
【図4】水の中に入れておく造形物の例(心を癒すもの、食品衛生上問題ない材質のもの、プラスチックの造形物はコレクションにもなりうる、ただし、子供に与える場合は、誤って飲み込んでも安全なものである必要がある、喉に引っかからない形状の紙製品などが安全である)
【符号の説明】
【0021】
1.アルコール飲料(または飲料)
2.浮かべた氷
3.造形物(図1の場合、女優さんのミニパネル)
4.グラス
5.水を充填する容器部
6.アルコール飲料(または飲料)を充填する容器部
7.プラスチックフィルム
8.ネジ部(連結部)
9.凸凹部(連結部)
10.造形物の例、女優さんのミニパネル
11.造形物の例、ふくろう
12.造形物の例、ネコちゃん
13.造形物の例、お花































【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と、アルコール飲料または飲料を個別の空間を有する容器に充填し、個別の空間を有する容器を、一体化して、完成製品としたことを特徴とする、密封容器入り飲料。
【請求項2】
個別の空間を有する容器が一体容器である、もしくは、個別の空間を有する容器が別個の容器を連結したものであることを特徴とする、請求項1に記載の密封容器入り飲料。
【請求項3】
アルコール飲料のアルコールの濃度が10重量%以上であることを特徴とする、請求項1あるいは請求項2に記載の密封容器入り飲料。
【請求項4】
水には、食品衛生上問題のない材料によって成るところの、花、魚、動物、風景写真、芸能人の写真などの心を癒す効果のある造形物を、あらかじめ入れておくことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の密封容器入り飲料。
【請求項5】
高濃度のアルコール飲料である場合は、該飲料を、製品全体を冷凍庫に入れ、あるいは、飲料であって、水が別個の容器である場合は、水の容器だけを冷凍庫に入れ、水を凍結させ、冷凍庫から取り出して、水の一部が解凍した時点で、グラスにアルコール飲料または飲料と氷を入れ、あるいは、アルコール飲料または飲料を充填した容器に氷を入れ、氷を浮かべて楽しむことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の密封容器入り飲料。






























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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