求人情報検索システム
【課題】通勤拠点から所定移動時間内に通勤できる求人勤務地に係る求人情報を出力する求人情報検索システムを提供する。
【解決手段】携帯電話2で通勤拠点とする住所が入力されると、GISサーバ14により、緯度xと経度yとで構成される通勤拠点絶対位置Aが割り出される。さらに、この通勤拠点絶対位置Aを中心に配した検索対象領域Sが生成される。また、データベースサーバ15により、検索対象領域S上に存在する求人勤務地絶対位置Bが抽出される。さらに、GISサーバ14により、抽出された求人勤務地絶対位置Bまで、通勤拠点絶対位置Aから所定の移動手段で設定通勤時間内に移動できるか否かが検証され、移動可能なものが選定される。そして、このようにして選定された求人勤務地に係る求人情報が、携帯電話2で出力される。
【解決手段】携帯電話2で通勤拠点とする住所が入力されると、GISサーバ14により、緯度xと経度yとで構成される通勤拠点絶対位置Aが割り出される。さらに、この通勤拠点絶対位置Aを中心に配した検索対象領域Sが生成される。また、データベースサーバ15により、検索対象領域S上に存在する求人勤務地絶対位置Bが抽出される。さらに、GISサーバ14により、抽出された求人勤務地絶対位置Bまで、通勤拠点絶対位置Aから所定の移動手段で設定通勤時間内に移動できるか否かが検証され、移動可能なものが選定される。そして、このようにして選定された求人勤務地に係る求人情報が、携帯電話2で出力される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求人情報をインターネットに接続可能な携帯電話で検索することができる求人情報検索システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来インターネットを使って求人情報を検索する場合は、求職者が、希望する職種、給与、又は勤務地区等の条件を求人サイト上で絞り込み検索し、その検索結果から条件に合致するものを探していた(例えば、特許文献1参照)。例えば、希望の勤務地区から所望の求人情報を得るには、次のような手順で行われていた。
【0003】
まず、求職者は、通勤拠点(例えば自宅)から通勤できそうな勤務地区の候補を挙げると共に、求人サイトにおける複数の地区名が画面上に一覧表示された画面上で、候補として挙げた地区を選択(クリック)する。そうすると、その選択した地区内で人材募集している勤務地の求人情報が表示される。例えば具体例を挙げると、画面上に、昭和区、中区、千種区、東区…等の区名が列挙されており、そのうち昭和区内の勤務地を希望する場合は、画面上の「昭和区」を選択して昭和区内を勤務地とする求人情報を出力させる。かかる手順により、希望地区の求人情報を得ることが可能となる。なお、勤務可能な候補地区が複数ある場合は、再度、区名が一覧表示されるページに戻り、別の区を選択してその地区の求人情報を出力させることとなる。
【0004】
【特許文献1】特開2006-185256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来構成にあって、通勤拠点から通勤できそうな勤務地が多数ある場合は、その全ての地区を順次選択して、地区ごとに求人情報をひとつひとつ表示して希望の職を探し出す必要があった。このような検索態様は、画面を総て表示させるのに時間及び手間が非常にかかり、大変面倒で多大な労力を要する作業であった。また、通勤拠点と同じ区内にある求人勤務地を勤務先としたものの、その地区が想像以上に広く、通勤時間(移動時間)が事前に想定していたよりもはるかに長かったという不測の事態が生じてしまうこともあった。また、通勤可能な地区を候補として挙げるには、地区の位置関係、利用可能な交通網等を十分に把握しておく必要があり、その地域周辺に対していわゆる土地感を有していなければならなかった。したがって、馴染みのない地域で職を探す場合には、特に上述した問題が生じやすく、通勤拠点のある地区の勤務先よりもかえって隣の地区にある勤務先の方が楽に通勤できた、という事態も十分に考えられた。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題を解消することができる求人検索システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、人材募集中の求人勤務地のうち、所望の通勤拠点から所定時間内に通勤できる求人勤務地を選定し、選定した求人勤務地の求人情報を、インターネットに接続可能な携帯電話の表示画面で表示する求人情報検索システムであって、
求人勤務地の住所と募集内容とを具備する求人情報が記憶された求人情報記憶手段と、
地図情報と地図情報上の地点の住所とを関係付けたGIS情報を記憶するGIS情報記憶手段と、
所望の通勤拠点の住所を入力することができると共に、求人情報を出力することができる表示画面を具備した携帯電話と、
求人勤務地の住所、及びインターネットを介して携帯電話から入力された通勤拠点の住所から、緯度と経度とで構成される求人勤務地絶対位置、及び通勤拠点絶対位置をGIS情報により割り出す絶対位置生成制御手段と、
割り出された通勤拠点絶対位置を含む所定面積の検索対象領域を生成する検索対象領域生成制御手段と、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出する求人勤務地抽出制御手段と、
抽出された求人勤務地のうち、前記通勤拠点から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地をGIS情報により選定する通勤可能勤務地選定制御手段と、
選定された求人勤務地に対応した求人情報を、インターネットを介して携帯電話に送信し、当該携帯電話の表示画面で表示させる求人情報表示制御手段と
を備えたことを特徴とする求人情報検索システムである。
【0008】
かかる構成にあって、求職者が携帯電話を使って通勤拠点の住所を入力すると、該通勤拠点から予め設定された時間内に通勤できる範囲内にある求人勤務地が選定され、該求人勤務地の求人情報のみが出力されることとなる。すなわち、通勤拠点や人材募集中の求人勤務地が、どの地区(都道府県、又は市町村区等)に存在しているか、ということには一切検索過程で考慮されない。したがって、仮にα地区とβ地区との境界付近に通勤拠点を設定した場合であっても、本発明に係るシステムによれば、各地区ごとにひとつひとつ求人情報を確認する必要無く、人材募集中の求人勤務地のうち、求職者が通勤できる求人勤務地が直ちに検索結果として出力される。なお、上述のように、求人勤務地の選定過程にあっては、GIS情報を用いて、緯度と経度とからなる絶対位置に基づき抽出し、かつ通勤拠点から求人勤務地までの移動につき、移動速度及び移動時間を考慮して選定するため、通勤拠点から求人勤務地までの通勤時間について非常に信頼性が高く、実際の通勤時間との誤差が極めて少ない。
【0009】
ここで、求人勤務地とは、人材募集している職場であって、求職者が雇用された場合に実際に通勤することとなる場所をいう。ここで、求人勤務地の住所と、人材募集している会社の所在地とは常に一致するわけではない。例えば、本社はA地にあるが、B地にある支社で人材募集をしている場合は、人材募集している会社の所在地と求人勤務地の住所とが一致しない。また、求人勤務地には、事業所などの建物が存在する場合もあるし、駐車場や道路、又は開拓工事現場や山地などのように建物が存在しない場合もある。また、地図情報には、画像情報と緯度経度の情報とが含まれる。なお、上述のGIS情報を記憶するGIS情報記憶手段としては、公知の地理情報システム(Geographical Information System)を備えたサーバ等が好適に採用され得る。
【0010】
また、上記構成にあって、通勤拠点から求人勤務地までの移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車のうち少なくともいずれかを携帯電話の表示画面で選択可能とする移動手段選択制御手段を備え、各移動手段に特定の移動速度が定められていると共に、
検索対象領域生成制御手段は、
移動手段として徒歩が選択されると徒歩用検索対象領域を、自転車が選択されると自転車用検索対象領域を、自動車が選択されると自動車用検索対象領域を、徒歩用検索対象領域の面積が最小で、かつ自動車用検索対象領域の面積が最大となるように、それぞれ生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
抽出された求人勤務地のうち、選択された移動手段に係る移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものである構成が提案される。
【0011】
かかる構成とすることにより、移動手段の内容に対応して、適正な通勤時間が考慮された求人勤務地が選定されることとなる。例えば、通勤時間を15分以内とすると共に、徒歩の移動速度を時速4km、自動車の移動速度を時速30kmとした場合、移動手段として徒歩が選択されると通勤拠点からおよそ1km以内にある求人勤務地が選定され、自動車が選択されるとおよそ7.5km以内にある求人勤務地が選定される。したがって、移動速度の速い移動手段を選択した場合には、より広い範囲から求人勤務地が選定されることとなり、勤務先の決定につき選択範囲が広がることとなる。
【0012】
また、携帯電話は、
駅又はバス停等の乗物乗降位置を複数具備した鉄道路線又はバス路線等の乗物路線内から、互いに異なる第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置とを選択することにより、少なくとも該第一乗物乗降位置及び該第二乗物乗降位置の各住所を、通勤拠点として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、第一通勤拠点絶対位置及び第二通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
第一通勤拠点絶対位置を含む第一検索対象領域と、第二通勤拠点絶対位置を含む第二検索対象領域とを各々生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
両検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
第一検索対象領域で、第一乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定すると共に、第二検索対象領域で、第二乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものである構成としても良い。
【0013】
かかる構成とすることにより、所定の乗物路線の乗物乗降位置を通勤拠点として、該乗物乗降位置から所定時間内に通勤できる求人勤務地が選定されることとなる。これにより、前記乗物路線を活用して通勤できることとなるため、通勤の利便性が向上すると共に、一度に複数の通勤拠点を設定することができ、広い範囲で通勤可能な求人勤務地を検索することが可能となる。
【0014】
また、第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間に単数又は複数の乗物乗降位置がある構成にあって、
携帯電話は、
第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置の住所を、通勤拠点の住所として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、複数の通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
各通勤拠点絶対位置に基づき、複数の検索対象領域を生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
生成されたすべての検索対象領域について、検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
各検索対象領域で、各乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものである構成としても良い。
【0015】
かかる構成とすることにより、第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置も通勤拠点として求人勤務地を選定することが可能となり、一層当該乗物路線の有用性が向上することとなる。
【0016】
また、求人情報表示制御手段は、
選定された求人勤務地に係る求人情報を、通勤拠点から求人勤務地までの移動時間に基づき順序付けして携帯電話の表示画面で表示させるものである構成が提案される。
【0017】
かかる構成とすることにより、求職者は、移動時間の負担を考慮しながら通勤しやすい勤務先を選定することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る求人情報検索システムは、GIS情報に基づき通勤拠点絶対位置及び求人勤務地絶対位置を生成し、該通勤拠点絶対位置及び求人勤務地絶対位置に基づいて所望の通勤拠点から所定時間内に通勤可能な求人勤務地の求人情報を出力する構成であるため、確実かつ迅速に、所定時間内に通勤可能な求人勤務地の求人情報を求職者に提供することができる効果がある。また、通勤拠点の住所は求職者が入力することができるため、求職者の行動範囲に合わせて職探しをすることができる効果がある。
【0019】
また、移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車のうち少なくともいずれかを選択可能とし、各々に特定の移動速度が定められていると共に、各移動手段ごとに検索対象領域の面積を変更する構成とした場合は、移動手段の内容に即して適正な範囲から求人勤務地を検索することが可能となる効果がある。
【0020】
また、乗物路線内から第一、第二乗物乗降位置を選択することにより、第一、第二乗物乗降位置の各住所を通勤拠点として入力することができる構成とした場合は、当該乗物路線の乗物乗降位置を通勤拠点として通勤可能な求人勤務地を選定することが可能となり、通勤の利便性が向上すると共に、一度に複数の通勤拠点を設定することができ、広い範囲で通勤可能な求人勤務地を検索することが可能となる利点がある。
【0021】
さらに、第一、第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置の住所を通勤拠点として入力することができる構成とした場合は、当該乗物路線の乗物乗降位置を通勤拠点として通勤可能な求人勤務地を選定することが可能となり、さらに当該乗物路線の有用性が向上する効果がある。
【0022】
また、求人情報を、移動時間に基づいて順序付けして表示する構成とした場合は、求職者が通勤時間を考慮しながら勤務先を決定することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係る求人情報検索システム1の実施例を添付図面に従って説明する。
求人情報検索システム1は、図1に示されるように、インターネット5を利用するシステムであって、求職者がインターネット5に接続可能な携帯電話2で当該システム1に係る求人サイトにアクセスし、検索結果として求人情報を当該携帯電話2で確認することができるものである。なお、本システム1は、求職者が自ら設定した通勤拠点から15分以内に通勤できる求人勤務地に係る求人情報が得られることを特徴としている。
【0024】
求人情報検索システム1のネットワーク構成について以下説明する。
図1に示されるように、求人情報検索システム1は、複数のサーバ11〜16を具備している。具体的には、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12、管理システムウェブアプリケーションサーバ13、GISサーバ14、データベースサーバ15、及び地図画像作成サーバ16を具備している。そして、これらのサーバ11〜16により、データセンタ9が構成されている。なお、各サーバ11〜16は、それぞれLAN接続されている。
【0025】
携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、公知のファイアウォール10を介してインターネット5に接続されている。そして、この携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、携帯電話2からインターネット5を介してウェブサイトが呼び出された場合に応答すると共に、各サーバ12〜16から送信されたデータを受信し、該データを携帯電話2の表示画面30(図6等参照)で表示可能なデータに処理加工して携帯電話2に送信する機能を具備している。なお、この携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、公知技術が好適に適用されうる。
【0026】
また、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11には、LANを介して携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12、管理システムウェブアプリケーションサーバ13、GISサーバ14、データベースサーバ15、及び地図画像作成サーバ16が接続されている。
【0027】
前記携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、携帯電話2の表示画面30で携帯電話用ウェブアプリケーションを実行させる機能を備えている。なお、この携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、公知技術が好適に適用されうる。
【0028】
また、前記管理システムウェブアプリケーションサーバ13は、当該携帯電話用コンテンツを統括的に管理する機能を備えている。例えば、ホームページのアクセスカウントなどを管理する。なお、この管理システムウェブアプリケーションサーバ13は、公知技術が好適に適用されうる。
【0029】
また、前記GISサーバ14は、公知のGIS(地理情報システム)が格納されてなるものであって、図15に示されるように、住所位置情報(GIS情報)が記憶されている。ここで、この住所位置情報とは、地図情報と地図情報上の地点の住所(市区町村、町域、地番)とを関連付けた情報である。また、このGISサーバ14には、経路データも記憶されている。この経路データは、道路の始点・終点の絶対位置、自動車の通行可否情報、所定移動手段における移動平均速度等の情報が保持されている。また、このGISサーバ14は、地図情報上の地点の住所に基づいてその絶対位置を割り出す制御内容を具備している。ここで、絶対位置は、緯度xと経度yとで表される絶対的な位置である。さらに、このGISサーバ14は、後述の通勤拠点絶対位置Aを中心に配した検索対象領域S(図16参照)を生成する制御内容も具備している。なお、前記したGISサーバ14の制御内容は、それぞれ後で詳述する。
【0030】
また、前記データベースサーバ15は、図15に示されるように、顧客マスタ、広告データ、駅バス停マスタ、路線マスタ、路線データ、職種分類マスタ、及び到達圏基準マスタが記憶されている。ここで、顧客マスタは、求人企業の名称、求人企業の所在地、求人勤務地の住所、連絡先等の情報が保持されている。また、広告データは、各求人企業の募集内容の情報が保持されている。また、駅バス停マスタは、駅名及びバス停名の情報が保持されている。また、路線マスタは、鉄道路線名及びバス路線名の情報が保持されている。また、路線データは、鉄道路線ごとの駅順及びバス路線ごとのバス停順の情報が保持されている。また、職種分類マスタは、前記募集内容の職種分類の項目(大分類、小分類、業態)の情報が保持されている。また、到達圏基準マスタは、移動手段ごとの移動平均速度(移動速度)、予め定めた設定通勤時間の情報が保持されている。本実施例では、徒歩の移動平均速度を時速4kmとし、自転車の移動平均速度を時速15kmとし、自動車の移動平均速度を時速30kmとしている。また、設定通勤時間を15分としている。
【0031】
また、地図画像作成サーバ16は、図15に示されるように、地図画像データが記憶されている。この地図画像データは、各地点の地図情報が縮尺ごとに保持されている。
【0032】
なお、図1に示されるように、上記サーバ11〜16には、ルータ17及び社内専用通信網8を介して、クライアントPC(企業内端末)20が接続されている。そして、このクライアントPC20からデータベースサーバ15にアクセスして、データベースサーバ15に記憶されている求人情報等のデータを削除又は修正したり、新たにデータを追加したりなどすることができるように設定されている。かかる構成にあって、クライアントPC20から人材募集中の求人勤務地の住所を求人情報として入力した場合は、この住所データは一旦GISサーバ14に送信される。そして、GISサーバ14は、入力された住所データから緯度x及び経度yで構成される求人勤務地絶対位置Bを割り出し、この求人勤務地絶対位置Bのデータをデータベースサーバ15に送信する。これにより、データベースサーバ15には、求人勤務地の住所が絶対位置として表された求人勤務地絶対位置Bのデータが記憶されていることとなる。
【0033】
これまでに述べた求人情報検索システム1にあって、携帯電話2から種々の情報がインターネット5を介して入力されると、入力された情報が携帯電話向コンテンツ変換サーバ11を中継して、上記各サーバ12〜16に適宜送信される。一方、入力された情報を受信したサーバ12〜16は、その情報に基づいて所定の情報処理を実行し、処理後の情報を携帯電話向コンテンツ変換サーバ11に送信して、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11が当該携帯電話2の表示画面30に当該情報を出力表示させる。
【0034】
次に、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容等について説明する。
求職者が、インターネット5に接続可能な携帯電話2で求人情報検索システム1に係る求人サイトにアクセスすると、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、携帯電話2からのウェブサイトの呼び出しに応答して、携帯電話2の表示画面30にいわゆるトップ画面41(図2参照)を表示する。このトップ画面41からは、検索方法を説明する説明ページ42及び検索方法が各々異なる複数の検索画面43〜47へ移行可能となっている。なお、前記説明ページ42は、検索方法がわからない者を対象にした検索手順を説明する補助的なページである。
【0035】
次に求職者は、トップ画面41から前記検索画面43〜47のいずれかを表示させる。そして、表示させた検索画面43〜47の入力手順に従って、所望の通勤拠点の住所を入力する。以下、通勤拠点の住所入力を、住所検索画面43を例にして説明する。
【0036】
住所検索画面43は、図6,7に示されるように、複数の入力画面で構成されており、最初に、図6に示されるような郵便番号を入力することが可能な画面が表示される。そして、求職者が所定の入力箇所に通勤拠点とする住所の郵便番号を入力すると、次に、図7に示されるような都道府県から番地・号までの住所を文字入力することが可能な画面が表示される。さらに、この画面では、求職者が予定している通勤拠点から勤務地までの移動手段を選択的に入力することが可能となっている。具体的には、移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車が選択肢として設定されている。
【0037】
そして、求職者が通勤拠点とする住所を入力し、さらに移動手段を選択して画面内の「検索」部分をクリックすると、該入力(選択)した情報がインターネット5を介してデータセンタ9の携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12に送信される。
【0038】
さらに、入力された情報はGISサーバ14に送信され、当該GISサーバ14は、予め記憶保持された住所位置情報(GIS情報)により、送信された通勤拠点の住所から通勤拠点絶対位置Aを割り出す。これにより、携帯電話2から入力された通勤拠点の住所が、緯度x及び経度yからなる絶対位置で表されることとなる。
【0039】
さらに、GISサーバ14は、通勤拠点絶対位置Aと携帯電話2で入力された移動手段とに基づき、図16に示されるような、検索対象領域Sを生成する。この検索対象領域Sは、前記通勤拠点絶対位置Aが中心に配され、かつ緯度xと経度yとが内在した正方形の二次元領域により構成されている。ここで、この検索対象領域Sの面積(サイズ)は、入力された移動手段の内容によって変わってくる。例えば、上記住所入力画面(図7参照)上で求職者が移動手段として徒歩を選択した場合は、ほぼ6.76km2の徒歩用検索対象領域Sが生成される。また、自転車が選択された場合は、ほぼ92.2km2に相当する自転車用検索対象領域Sが生成され、自動車が選択された場合は、ほぼ380km2に相当する自動車用検索対象領域Sが生成される。したがって、その面積につき、
徒歩用検索対象領域S<自転車用検索対象領域S<自動車用検索対象領域S
の大小関係が成立している。
【0040】
ここで、検索対象領域Sの生成過程についてさらに詳述すると、移動手段ごとに通勤拠点絶対位置Aから検索対象領域Sの外縁までの長さである基準長さd(図16参照)が各々設定されており、通勤拠点絶対位置Aが割り出されると、この通勤拠点絶対位置から東西南北方向にそれぞれ前記基準長さdだけ拡張された正方形の検索対象領域Sが形成される。具体的には、移動手段「徒歩」における基準長さdは1.3km(15分で移動できる距離の1.3倍)と設定されており、移動手段として徒歩が選択された場合、通勤拠点絶対位置Aから東西南北方向にそれぞれ1.3kmだけ領域拡張されてなる徒歩用検索対象領域Sを生成する。また、「自転車」における基準長さdは4.8kmと設定されており、移動手段として自転車が選択された場合、通勤拠点絶対位置Aから東西南北方向にそれぞれ4.8kmだけ領域拡張されてなる自転車用検索対象領域Sを生成する。また、「自動車」における基準長さdは9.75kmと設定されており、移動手段として自動車が選択された場合、通勤拠点絶対位置Aから東西南北方向にそれぞれ9.75kmだけ領域拡張されてなる自動車用検索対象領域Sを生成する。
【0041】
次に、上述の制御内容を実行したGISサーバ14は、生成した検索対象領域S上に、人材募集している求人勤務地が存在しているか否かをデータベースサーバ15に問い合わせる。そうすると、データベースサーバ15は、緯度x及び経度yで特定される検索対象領域S上に存在する求人勤務地絶対位置Bを、予め記憶されている求人勤務地絶対位置Bのなかから抽出する。具体的には、図16に示されるように、人材募集している求人勤務地に係る求人勤務地絶対位置B1〜B7のうち、求人勤務地絶対位置B1,B2,B4,B5,B6が抽出される。
【0042】
そして、データベースサーバ15は、抽出した求人勤務地絶対位置Bのデータと、当該求人勤務地絶対位置Bに係る求人勤務地の広告データとをGISサーバ14に送信する。
【0043】
抽出された求人勤務地絶対位置Bのデータを受信したGISサーバ14は、検索対象領域S上の実際の移動経路に従って、選択された移動手段で設定通勤時間内(15分以内)に、通勤拠点絶対位置Aから求人勤務地絶対位置Bへ到達することができるか否かを、抽出された求人勤務地絶対位置Bごとに検証する。具体的には、図16に示される例にあって、求人勤務地絶対位置B1,B2,B4,B5は、前記条件内で通勤可能であるため、携帯電話2に出力する求人勤務地として選定する。一方、求人勤務地絶対位置B6は、交通の利便性が悪く、設定通勤時間内で通勤することができないため、携帯電話2に出力する求人勤務地としては除外されることとなる。このようにして、抽出された求人勤務地のなかから適正な求人勤務地を選定する。
【0044】
そして、GISサーバ14は、選定した求人勤務地に係る広告データ(すなわち、募集内容等の求人情報)を携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12に送信する。そして、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11を介して、携帯電話2の表示画面30に出力させる。
【0045】
携帯電話2では、図3に示されるような、検索が終了したことを示す検索結果画面48が表示される。そして、次に検索結果一覧画面49を表示させると、通勤拠点から通勤可能な求人勤務地の求人情報が出力される(図8参照)。具体的には、求人勤務地絶対位置B1,B2,B4,B5に係る求人情報が表示される。ここで、図16に示されるように、求人勤務地絶対位置B5,B6はα区に存在し、求人勤務地絶対位置B4はβ区に存在し、求人勤務地絶対位置B1,B2はγ区に存在している。したがって、通勤拠点はα区に存在しているが、区名に関わらず所定時間内に通勤可能であるか否かという観点で検索されている。かかる場合では、α区の通勤拠点から最も近い求人勤務地は、隣のγ区であって境界線60に近い位置に存在していたこととなる。
【0046】
なお、図8に示されるように、出力する求人情報を、通勤時間が短いものから順に並べて表示する構成が好適である。かかる構成とすることにより、求職者は、通勤時間が短い求人情報から確認していくことが可能となる。なお、本実施例では、求人情報を順序付けしてから表示画面30で表示させる処理を、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12及び携帯電話向コンテンツ変換サーバ11で行うようにしている。ところで、このように序列して表示する具体的な態様としては、様々な序列態様が提案され得る。
【0047】
次に、住所検索画面43以外の画面を用いて検索する方法について説明する。
図2に示されるように、住所検索画面43のほかには、駅検索画面44、路線検索画面45、バス停検索画面46、及びバス路線検索画面47が設定されている。
【0048】
駅検索画面44は、図10に示される選択トップ画面と、図11に示される駅名入力画面とで構成されている。そして、駅名を直接入力又は選択することにより、当該駅の住所が通勤拠点の住所として入力されることとなる。したがって、検索結果は、入力した駅から15分以内に通勤できる求人勤務地が出力されることとなる。なお、バス停検索画面46も同様であり、入力したバス停を通勤拠点として、求人勤務地が選定されることとなる。
【0049】
路線検索画面45は、図12〜図14に示される路線・駅名入力画面で構成されている。
求職者は、一覧表示される鉄道路線(乗物路線)のなかから、通勤に使用したい路線を選択する。そうすると、図13に示される画面に移行し、選択した路線の駅名が一覧表示される。ここで、求職者は、一覧表示された駅名のなかから、始点となる駅名を選択する。さらに、図14に示される画面に移行し、当該路線の駅名が一覧表示され、終点となる駅名が選択可能となる。そして、求職者が終点の駅名を選択すると、選択した駅名情報が送信される。なお、かかる検索方法にあっては、駅から勤務地までの移動手段は、自動的に徒歩が選択されるように設定されている。
【0050】
携帯電話2から送信された情報は、データベースサーバ15が受信し、選択された駅名情報に基づき、始点として選択された駅(以下、始点駅という。)の住所、終点として選択された駅(以下、終点駅という。)の住所、及び始点駅と終点駅の間にある中間駅の住所をそれぞれ割り出す。そして、これらの住所情報をGISサーバ14に送信する。
【0051】
そして、GISサーバ14が住所情報を受信すると、始点駅の住所から始点通勤拠点絶対位置Aを割り出し、終点駅の住所から終点通勤拠点絶対位置Aを割り出し、さらに、中間駅の住所から中間通勤拠点絶対位置Aを割り出す。
【0052】
さらに、GISサーバ14は、始点通勤拠点絶対位置Aが中心に配された、徒歩検索対象領域と同面積の始点駅検索対象領域Sを生成する。また、終点通勤拠点絶対位置Aに基づき終点駅検索対象領域Sを生成し、中間通勤拠点絶対位置Aに基づき中間駅検索対象領域Sを生成する。
【0053】
次に、データベースサーバ15は、上述のように、生成した各検索対象領域S上にある求人勤務地絶対位置Bを抽出し、抽出した求人勤務地絶対位置Bのデータと、当該求人勤務地絶対位置Bに係る求人勤務地の広告データとをGISサーバ14に送信する。
【0054】
抽出された求人勤務地絶対位置Bのデータを受信したGISサーバ14は、各検索対象領域Sごとに、徒歩で15分以内に通勤可能かどうかを検証する。具体的には、始点駅検索対象領域S上で抽出された求人勤務地絶対位置Bに対し、始点通勤拠点絶対位置Aから徒歩で15分以内に到達できるか否かを、終点駅検索対象領域S上で抽出された求人勤務地絶対位置Bに対し、終点通勤拠点絶対位置Aから同条件で到達できるか否かを、中間駅検索対象領域S上で抽出された求人勤務地絶対位置Bに対し、中間通勤拠点絶対位置Aから同条件で到達できるか否かを、それぞれ検証する。そして、抽出された求人勤務地のなかから適正な求人勤務地を選定する。
【0055】
次に、GISサーバ14は、選定した求人勤務地に係る広告データを携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12に送信し、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、該情報を携帯電話2の表示画面30に出力させる。
【0056】
このようにして勤務先を検索すると、路線を有効に活用することができる。さらに、一度に複数の通勤拠点を設定することができ、広い範囲で通勤可能な求人勤務地を検索することが可能となる。
【0057】
なお、前記の始点駅により、本発明に係る第一乗物乗降位置が構成され、前記の終点駅により、本発明に係る第二乗物乗降位置が構成される。
また、前記始点通勤拠点絶対位置Aにより、本発明に係る第一通勤拠点絶対位置が構成される。また、前記終点通勤拠点絶対位置Aにより、本発明に係る第二通勤拠点絶対位置が構成される。また、前記始点駅検索対象領域Sにより、本発明に係る第一検索対象領域が構成される。また、前記終点駅検索対象領域Sにより、本発明に係る第二検索対象領域が構成される。
【0058】
なお、上記構成にあって、始点駅と終点駅とが隣り合う駅である場合は、始点駅と終点駅の二つの駅のみが通勤拠点となり、それぞれ二つの検索対象領域Sが生成されて、各駅から15分以内に通勤できる求人勤務地が選定されることとなる。
【0059】
なお、バス路線検索画面47の検索手順については、路線検索画面45の検索手順と同様であるため、説明を省略する。
【0060】
ところで、図3に示されるように、検索結果一覧画面49で表示される情報よりもさらに詳しい情報が知りたい場合は、広告詳細情報画面51に移行する。そうすると、図9に示されるような給与等の情報が確認できる。さらに、広告詳細情報画面51にあって、当該求人勤務地周辺の地図を表示させたい場合は、MAP画面(地図画面)52に移行する。このMAP画面は、地図画像作成サーバ16が作成する。また、応募先の電話番号を確認したい場合は、応募先電話番号確認画面54(図4参照)を表示させる。また、応募メールを作成したい場合は、応募メール作成画面55に移行する。なお、応募メールの作成手順については、説明を省略する。また、広告詳細情報画面51で表示している情報をパソコン(PC)に転送したい場合は、広告詳細情報転送画面58(図5参照)に移行する。なお、パソコンへの転送手順については、説明を省略する。なお、上記検索画面48からは、2次検索方法の画面50を表示させることができるが、この2次検索方法の画面は、さらに絞込検索を行う場合に用いる画面である。かかる画面内容については、説明を省略する。
【0061】
なお、上述したデータベースサーバ15に記憶されている求人企業の名称、求人企業の所在地、求人勤務地の住所、連絡先、各求人企業の募集内容の情報により、本発明に係る求人情報が構成される。また、前記求人企業等の求人情報を記憶するデータベースサーバ15により、本発明に係る求人情報記憶手段が構成される。また、住所位置情報(GIS情報)を記憶するGISサーバ14により、本発明に係るGIS情報記憶手段が構成される。また、求人勤務地絶対位置及び通勤拠点絶対位置を割り出す制御内容を具備するGISサーバ14により、本発明に係る絶対位置生成制御手段が構成される。また、通勤拠点絶対位置Aが中心に配された所定面積の検索対象領域Sを生成する制御内容を具備するGISサーバ14により、本発明に係る検索対象領域生成制御手段が構成される。また、検索対象領域S上にある求人勤務地絶対位置Bを抽出する制御内容を具備するデータベースサーバ15により、本発明に係る求人勤務地抽出制御手段が構成される。また、抽出された求人勤務地絶対位置Bのうち、選択された移動手段で設定通勤時間内に通勤拠点絶対位置Aから求人勤務地絶対位置Bへ到達することができるかを検証し、到達できる求人勤務地絶対位置Bを選定する制御内容を具備するGISサーバ14により、通勤拠点から所定移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定する本発明の通勤可能勤務地選定制御手段が構成される。また、選定した求人勤務地に係る広告データを携帯電話2の表示画面30で出力させる携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12及び携帯電話向コンテンツ変換サーバ11により、本発明に係る求人情報表示制御手段が構成される。
【0062】
また、図7に示される内容の住所検索画面43を携帯電話2の表示画面30で表示し、求職者に移動手段を選択させるようにした携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12及び携帯電話向コンテンツ変換サーバ11により、本発明に係る移動手段選択制御手段が構成される。
【0063】
なお、各移動手段の移動平均速度、設定通勤時間、検索対象領域Sの面積は、それぞれ適宜変更可能である。また、検索対象領域Sに対する通勤拠点絶対位置Aの位置も上記内容に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】求人情報検索システム1の概要図である。
【図2】携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図3】図2から続く、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図4】図2から続く、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図5】図2から続く、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図6】住所検索画面43の具体的態様を示す説明図である。
【図7】図6に示す画面の次画面であって、住所検索画面43の具体的態様を示す説明図である。
【図8】検索結果一覧画面49の具体的態様を示す説明図である。
【図9】広告詳細情報画面51の具体的態様を示す説明図である。
【図10】駅検索画面44の具体的態様を示す説明図である。
【図11】図10に示す画面の次画面であって、駅検索画面44の具体的態様を示す説明図である。
【図12】路線検索画面45の具体的態様を示す説明図である。
【図13】図12に示す画面の次画面であって、路線検索画面45の具体的態様を示す説明図である。
【図14】図13に示す画面の次画面であって、路線検索画面45の具体的態様を示す説明図である。
【図15】各サーバに記憶されているデータを示す図表である。
【図16】検索対象領域Sを示す概念図である。
【符号の説明】
【0065】
1 求人情報検索システム
2 携帯電話
5 インターネット
11 携帯電話向コンテンツ変換サーバ
12 携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ
14 GISサーバ
15 データバースサーバ
30 表示画面
A 通勤拠点絶対位置
B 求人勤務地絶対位置
S 検索対象領域
x 緯度
y 経度
【技術分野】
【0001】
本発明は、求人情報をインターネットに接続可能な携帯電話で検索することができる求人情報検索システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来インターネットを使って求人情報を検索する場合は、求職者が、希望する職種、給与、又は勤務地区等の条件を求人サイト上で絞り込み検索し、その検索結果から条件に合致するものを探していた(例えば、特許文献1参照)。例えば、希望の勤務地区から所望の求人情報を得るには、次のような手順で行われていた。
【0003】
まず、求職者は、通勤拠点(例えば自宅)から通勤できそうな勤務地区の候補を挙げると共に、求人サイトにおける複数の地区名が画面上に一覧表示された画面上で、候補として挙げた地区を選択(クリック)する。そうすると、その選択した地区内で人材募集している勤務地の求人情報が表示される。例えば具体例を挙げると、画面上に、昭和区、中区、千種区、東区…等の区名が列挙されており、そのうち昭和区内の勤務地を希望する場合は、画面上の「昭和区」を選択して昭和区内を勤務地とする求人情報を出力させる。かかる手順により、希望地区の求人情報を得ることが可能となる。なお、勤務可能な候補地区が複数ある場合は、再度、区名が一覧表示されるページに戻り、別の区を選択してその地区の求人情報を出力させることとなる。
【0004】
【特許文献1】特開2006-185256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来構成にあって、通勤拠点から通勤できそうな勤務地が多数ある場合は、その全ての地区を順次選択して、地区ごとに求人情報をひとつひとつ表示して希望の職を探し出す必要があった。このような検索態様は、画面を総て表示させるのに時間及び手間が非常にかかり、大変面倒で多大な労力を要する作業であった。また、通勤拠点と同じ区内にある求人勤務地を勤務先としたものの、その地区が想像以上に広く、通勤時間(移動時間)が事前に想定していたよりもはるかに長かったという不測の事態が生じてしまうこともあった。また、通勤可能な地区を候補として挙げるには、地区の位置関係、利用可能な交通網等を十分に把握しておく必要があり、その地域周辺に対していわゆる土地感を有していなければならなかった。したがって、馴染みのない地域で職を探す場合には、特に上述した問題が生じやすく、通勤拠点のある地区の勤務先よりもかえって隣の地区にある勤務先の方が楽に通勤できた、という事態も十分に考えられた。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題を解消することができる求人検索システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、人材募集中の求人勤務地のうち、所望の通勤拠点から所定時間内に通勤できる求人勤務地を選定し、選定した求人勤務地の求人情報を、インターネットに接続可能な携帯電話の表示画面で表示する求人情報検索システムであって、
求人勤務地の住所と募集内容とを具備する求人情報が記憶された求人情報記憶手段と、
地図情報と地図情報上の地点の住所とを関係付けたGIS情報を記憶するGIS情報記憶手段と、
所望の通勤拠点の住所を入力することができると共に、求人情報を出力することができる表示画面を具備した携帯電話と、
求人勤務地の住所、及びインターネットを介して携帯電話から入力された通勤拠点の住所から、緯度と経度とで構成される求人勤務地絶対位置、及び通勤拠点絶対位置をGIS情報により割り出す絶対位置生成制御手段と、
割り出された通勤拠点絶対位置を含む所定面積の検索対象領域を生成する検索対象領域生成制御手段と、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出する求人勤務地抽出制御手段と、
抽出された求人勤務地のうち、前記通勤拠点から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地をGIS情報により選定する通勤可能勤務地選定制御手段と、
選定された求人勤務地に対応した求人情報を、インターネットを介して携帯電話に送信し、当該携帯電話の表示画面で表示させる求人情報表示制御手段と
を備えたことを特徴とする求人情報検索システムである。
【0008】
かかる構成にあって、求職者が携帯電話を使って通勤拠点の住所を入力すると、該通勤拠点から予め設定された時間内に通勤できる範囲内にある求人勤務地が選定され、該求人勤務地の求人情報のみが出力されることとなる。すなわち、通勤拠点や人材募集中の求人勤務地が、どの地区(都道府県、又は市町村区等)に存在しているか、ということには一切検索過程で考慮されない。したがって、仮にα地区とβ地区との境界付近に通勤拠点を設定した場合であっても、本発明に係るシステムによれば、各地区ごとにひとつひとつ求人情報を確認する必要無く、人材募集中の求人勤務地のうち、求職者が通勤できる求人勤務地が直ちに検索結果として出力される。なお、上述のように、求人勤務地の選定過程にあっては、GIS情報を用いて、緯度と経度とからなる絶対位置に基づき抽出し、かつ通勤拠点から求人勤務地までの移動につき、移動速度及び移動時間を考慮して選定するため、通勤拠点から求人勤務地までの通勤時間について非常に信頼性が高く、実際の通勤時間との誤差が極めて少ない。
【0009】
ここで、求人勤務地とは、人材募集している職場であって、求職者が雇用された場合に実際に通勤することとなる場所をいう。ここで、求人勤務地の住所と、人材募集している会社の所在地とは常に一致するわけではない。例えば、本社はA地にあるが、B地にある支社で人材募集をしている場合は、人材募集している会社の所在地と求人勤務地の住所とが一致しない。また、求人勤務地には、事業所などの建物が存在する場合もあるし、駐車場や道路、又は開拓工事現場や山地などのように建物が存在しない場合もある。また、地図情報には、画像情報と緯度経度の情報とが含まれる。なお、上述のGIS情報を記憶するGIS情報記憶手段としては、公知の地理情報システム(Geographical Information System)を備えたサーバ等が好適に採用され得る。
【0010】
また、上記構成にあって、通勤拠点から求人勤務地までの移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車のうち少なくともいずれかを携帯電話の表示画面で選択可能とする移動手段選択制御手段を備え、各移動手段に特定の移動速度が定められていると共に、
検索対象領域生成制御手段は、
移動手段として徒歩が選択されると徒歩用検索対象領域を、自転車が選択されると自転車用検索対象領域を、自動車が選択されると自動車用検索対象領域を、徒歩用検索対象領域の面積が最小で、かつ自動車用検索対象領域の面積が最大となるように、それぞれ生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
抽出された求人勤務地のうち、選択された移動手段に係る移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものである構成が提案される。
【0011】
かかる構成とすることにより、移動手段の内容に対応して、適正な通勤時間が考慮された求人勤務地が選定されることとなる。例えば、通勤時間を15分以内とすると共に、徒歩の移動速度を時速4km、自動車の移動速度を時速30kmとした場合、移動手段として徒歩が選択されると通勤拠点からおよそ1km以内にある求人勤務地が選定され、自動車が選択されるとおよそ7.5km以内にある求人勤務地が選定される。したがって、移動速度の速い移動手段を選択した場合には、より広い範囲から求人勤務地が選定されることとなり、勤務先の決定につき選択範囲が広がることとなる。
【0012】
また、携帯電話は、
駅又はバス停等の乗物乗降位置を複数具備した鉄道路線又はバス路線等の乗物路線内から、互いに異なる第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置とを選択することにより、少なくとも該第一乗物乗降位置及び該第二乗物乗降位置の各住所を、通勤拠点として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、第一通勤拠点絶対位置及び第二通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
第一通勤拠点絶対位置を含む第一検索対象領域と、第二通勤拠点絶対位置を含む第二検索対象領域とを各々生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
両検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
第一検索対象領域で、第一乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定すると共に、第二検索対象領域で、第二乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものである構成としても良い。
【0013】
かかる構成とすることにより、所定の乗物路線の乗物乗降位置を通勤拠点として、該乗物乗降位置から所定時間内に通勤できる求人勤務地が選定されることとなる。これにより、前記乗物路線を活用して通勤できることとなるため、通勤の利便性が向上すると共に、一度に複数の通勤拠点を設定することができ、広い範囲で通勤可能な求人勤務地を検索することが可能となる。
【0014】
また、第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間に単数又は複数の乗物乗降位置がある構成にあって、
携帯電話は、
第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置の住所を、通勤拠点の住所として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、複数の通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
各通勤拠点絶対位置に基づき、複数の検索対象領域を生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
生成されたすべての検索対象領域について、検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
各検索対象領域で、各乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものである構成としても良い。
【0015】
かかる構成とすることにより、第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置も通勤拠点として求人勤務地を選定することが可能となり、一層当該乗物路線の有用性が向上することとなる。
【0016】
また、求人情報表示制御手段は、
選定された求人勤務地に係る求人情報を、通勤拠点から求人勤務地までの移動時間に基づき順序付けして携帯電話の表示画面で表示させるものである構成が提案される。
【0017】
かかる構成とすることにより、求職者は、移動時間の負担を考慮しながら通勤しやすい勤務先を選定することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る求人情報検索システムは、GIS情報に基づき通勤拠点絶対位置及び求人勤務地絶対位置を生成し、該通勤拠点絶対位置及び求人勤務地絶対位置に基づいて所望の通勤拠点から所定時間内に通勤可能な求人勤務地の求人情報を出力する構成であるため、確実かつ迅速に、所定時間内に通勤可能な求人勤務地の求人情報を求職者に提供することができる効果がある。また、通勤拠点の住所は求職者が入力することができるため、求職者の行動範囲に合わせて職探しをすることができる効果がある。
【0019】
また、移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車のうち少なくともいずれかを選択可能とし、各々に特定の移動速度が定められていると共に、各移動手段ごとに検索対象領域の面積を変更する構成とした場合は、移動手段の内容に即して適正な範囲から求人勤務地を検索することが可能となる効果がある。
【0020】
また、乗物路線内から第一、第二乗物乗降位置を選択することにより、第一、第二乗物乗降位置の各住所を通勤拠点として入力することができる構成とした場合は、当該乗物路線の乗物乗降位置を通勤拠点として通勤可能な求人勤務地を選定することが可能となり、通勤の利便性が向上すると共に、一度に複数の通勤拠点を設定することができ、広い範囲で通勤可能な求人勤務地を検索することが可能となる利点がある。
【0021】
さらに、第一、第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置の住所を通勤拠点として入力することができる構成とした場合は、当該乗物路線の乗物乗降位置を通勤拠点として通勤可能な求人勤務地を選定することが可能となり、さらに当該乗物路線の有用性が向上する効果がある。
【0022】
また、求人情報を、移動時間に基づいて順序付けして表示する構成とした場合は、求職者が通勤時間を考慮しながら勤務先を決定することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係る求人情報検索システム1の実施例を添付図面に従って説明する。
求人情報検索システム1は、図1に示されるように、インターネット5を利用するシステムであって、求職者がインターネット5に接続可能な携帯電話2で当該システム1に係る求人サイトにアクセスし、検索結果として求人情報を当該携帯電話2で確認することができるものである。なお、本システム1は、求職者が自ら設定した通勤拠点から15分以内に通勤できる求人勤務地に係る求人情報が得られることを特徴としている。
【0024】
求人情報検索システム1のネットワーク構成について以下説明する。
図1に示されるように、求人情報検索システム1は、複数のサーバ11〜16を具備している。具体的には、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12、管理システムウェブアプリケーションサーバ13、GISサーバ14、データベースサーバ15、及び地図画像作成サーバ16を具備している。そして、これらのサーバ11〜16により、データセンタ9が構成されている。なお、各サーバ11〜16は、それぞれLAN接続されている。
【0025】
携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、公知のファイアウォール10を介してインターネット5に接続されている。そして、この携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、携帯電話2からインターネット5を介してウェブサイトが呼び出された場合に応答すると共に、各サーバ12〜16から送信されたデータを受信し、該データを携帯電話2の表示画面30(図6等参照)で表示可能なデータに処理加工して携帯電話2に送信する機能を具備している。なお、この携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、公知技術が好適に適用されうる。
【0026】
また、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11には、LANを介して携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12、管理システムウェブアプリケーションサーバ13、GISサーバ14、データベースサーバ15、及び地図画像作成サーバ16が接続されている。
【0027】
前記携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、携帯電話2の表示画面30で携帯電話用ウェブアプリケーションを実行させる機能を備えている。なお、この携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、公知技術が好適に適用されうる。
【0028】
また、前記管理システムウェブアプリケーションサーバ13は、当該携帯電話用コンテンツを統括的に管理する機能を備えている。例えば、ホームページのアクセスカウントなどを管理する。なお、この管理システムウェブアプリケーションサーバ13は、公知技術が好適に適用されうる。
【0029】
また、前記GISサーバ14は、公知のGIS(地理情報システム)が格納されてなるものであって、図15に示されるように、住所位置情報(GIS情報)が記憶されている。ここで、この住所位置情報とは、地図情報と地図情報上の地点の住所(市区町村、町域、地番)とを関連付けた情報である。また、このGISサーバ14には、経路データも記憶されている。この経路データは、道路の始点・終点の絶対位置、自動車の通行可否情報、所定移動手段における移動平均速度等の情報が保持されている。また、このGISサーバ14は、地図情報上の地点の住所に基づいてその絶対位置を割り出す制御内容を具備している。ここで、絶対位置は、緯度xと経度yとで表される絶対的な位置である。さらに、このGISサーバ14は、後述の通勤拠点絶対位置Aを中心に配した検索対象領域S(図16参照)を生成する制御内容も具備している。なお、前記したGISサーバ14の制御内容は、それぞれ後で詳述する。
【0030】
また、前記データベースサーバ15は、図15に示されるように、顧客マスタ、広告データ、駅バス停マスタ、路線マスタ、路線データ、職種分類マスタ、及び到達圏基準マスタが記憶されている。ここで、顧客マスタは、求人企業の名称、求人企業の所在地、求人勤務地の住所、連絡先等の情報が保持されている。また、広告データは、各求人企業の募集内容の情報が保持されている。また、駅バス停マスタは、駅名及びバス停名の情報が保持されている。また、路線マスタは、鉄道路線名及びバス路線名の情報が保持されている。また、路線データは、鉄道路線ごとの駅順及びバス路線ごとのバス停順の情報が保持されている。また、職種分類マスタは、前記募集内容の職種分類の項目(大分類、小分類、業態)の情報が保持されている。また、到達圏基準マスタは、移動手段ごとの移動平均速度(移動速度)、予め定めた設定通勤時間の情報が保持されている。本実施例では、徒歩の移動平均速度を時速4kmとし、自転車の移動平均速度を時速15kmとし、自動車の移動平均速度を時速30kmとしている。また、設定通勤時間を15分としている。
【0031】
また、地図画像作成サーバ16は、図15に示されるように、地図画像データが記憶されている。この地図画像データは、各地点の地図情報が縮尺ごとに保持されている。
【0032】
なお、図1に示されるように、上記サーバ11〜16には、ルータ17及び社内専用通信網8を介して、クライアントPC(企業内端末)20が接続されている。そして、このクライアントPC20からデータベースサーバ15にアクセスして、データベースサーバ15に記憶されている求人情報等のデータを削除又は修正したり、新たにデータを追加したりなどすることができるように設定されている。かかる構成にあって、クライアントPC20から人材募集中の求人勤務地の住所を求人情報として入力した場合は、この住所データは一旦GISサーバ14に送信される。そして、GISサーバ14は、入力された住所データから緯度x及び経度yで構成される求人勤務地絶対位置Bを割り出し、この求人勤務地絶対位置Bのデータをデータベースサーバ15に送信する。これにより、データベースサーバ15には、求人勤務地の住所が絶対位置として表された求人勤務地絶対位置Bのデータが記憶されていることとなる。
【0033】
これまでに述べた求人情報検索システム1にあって、携帯電話2から種々の情報がインターネット5を介して入力されると、入力された情報が携帯電話向コンテンツ変換サーバ11を中継して、上記各サーバ12〜16に適宜送信される。一方、入力された情報を受信したサーバ12〜16は、その情報に基づいて所定の情報処理を実行し、処理後の情報を携帯電話向コンテンツ変換サーバ11に送信して、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11が当該携帯電話2の表示画面30に当該情報を出力表示させる。
【0034】
次に、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容等について説明する。
求職者が、インターネット5に接続可能な携帯電話2で求人情報検索システム1に係る求人サイトにアクセスすると、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11は、携帯電話2からのウェブサイトの呼び出しに応答して、携帯電話2の表示画面30にいわゆるトップ画面41(図2参照)を表示する。このトップ画面41からは、検索方法を説明する説明ページ42及び検索方法が各々異なる複数の検索画面43〜47へ移行可能となっている。なお、前記説明ページ42は、検索方法がわからない者を対象にした検索手順を説明する補助的なページである。
【0035】
次に求職者は、トップ画面41から前記検索画面43〜47のいずれかを表示させる。そして、表示させた検索画面43〜47の入力手順に従って、所望の通勤拠点の住所を入力する。以下、通勤拠点の住所入力を、住所検索画面43を例にして説明する。
【0036】
住所検索画面43は、図6,7に示されるように、複数の入力画面で構成されており、最初に、図6に示されるような郵便番号を入力することが可能な画面が表示される。そして、求職者が所定の入力箇所に通勤拠点とする住所の郵便番号を入力すると、次に、図7に示されるような都道府県から番地・号までの住所を文字入力することが可能な画面が表示される。さらに、この画面では、求職者が予定している通勤拠点から勤務地までの移動手段を選択的に入力することが可能となっている。具体的には、移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車が選択肢として設定されている。
【0037】
そして、求職者が通勤拠点とする住所を入力し、さらに移動手段を選択して画面内の「検索」部分をクリックすると、該入力(選択)した情報がインターネット5を介してデータセンタ9の携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12に送信される。
【0038】
さらに、入力された情報はGISサーバ14に送信され、当該GISサーバ14は、予め記憶保持された住所位置情報(GIS情報)により、送信された通勤拠点の住所から通勤拠点絶対位置Aを割り出す。これにより、携帯電話2から入力された通勤拠点の住所が、緯度x及び経度yからなる絶対位置で表されることとなる。
【0039】
さらに、GISサーバ14は、通勤拠点絶対位置Aと携帯電話2で入力された移動手段とに基づき、図16に示されるような、検索対象領域Sを生成する。この検索対象領域Sは、前記通勤拠点絶対位置Aが中心に配され、かつ緯度xと経度yとが内在した正方形の二次元領域により構成されている。ここで、この検索対象領域Sの面積(サイズ)は、入力された移動手段の内容によって変わってくる。例えば、上記住所入力画面(図7参照)上で求職者が移動手段として徒歩を選択した場合は、ほぼ6.76km2の徒歩用検索対象領域Sが生成される。また、自転車が選択された場合は、ほぼ92.2km2に相当する自転車用検索対象領域Sが生成され、自動車が選択された場合は、ほぼ380km2に相当する自動車用検索対象領域Sが生成される。したがって、その面積につき、
徒歩用検索対象領域S<自転車用検索対象領域S<自動車用検索対象領域S
の大小関係が成立している。
【0040】
ここで、検索対象領域Sの生成過程についてさらに詳述すると、移動手段ごとに通勤拠点絶対位置Aから検索対象領域Sの外縁までの長さである基準長さd(図16参照)が各々設定されており、通勤拠点絶対位置Aが割り出されると、この通勤拠点絶対位置から東西南北方向にそれぞれ前記基準長さdだけ拡張された正方形の検索対象領域Sが形成される。具体的には、移動手段「徒歩」における基準長さdは1.3km(15分で移動できる距離の1.3倍)と設定されており、移動手段として徒歩が選択された場合、通勤拠点絶対位置Aから東西南北方向にそれぞれ1.3kmだけ領域拡張されてなる徒歩用検索対象領域Sを生成する。また、「自転車」における基準長さdは4.8kmと設定されており、移動手段として自転車が選択された場合、通勤拠点絶対位置Aから東西南北方向にそれぞれ4.8kmだけ領域拡張されてなる自転車用検索対象領域Sを生成する。また、「自動車」における基準長さdは9.75kmと設定されており、移動手段として自動車が選択された場合、通勤拠点絶対位置Aから東西南北方向にそれぞれ9.75kmだけ領域拡張されてなる自動車用検索対象領域Sを生成する。
【0041】
次に、上述の制御内容を実行したGISサーバ14は、生成した検索対象領域S上に、人材募集している求人勤務地が存在しているか否かをデータベースサーバ15に問い合わせる。そうすると、データベースサーバ15は、緯度x及び経度yで特定される検索対象領域S上に存在する求人勤務地絶対位置Bを、予め記憶されている求人勤務地絶対位置Bのなかから抽出する。具体的には、図16に示されるように、人材募集している求人勤務地に係る求人勤務地絶対位置B1〜B7のうち、求人勤務地絶対位置B1,B2,B4,B5,B6が抽出される。
【0042】
そして、データベースサーバ15は、抽出した求人勤務地絶対位置Bのデータと、当該求人勤務地絶対位置Bに係る求人勤務地の広告データとをGISサーバ14に送信する。
【0043】
抽出された求人勤務地絶対位置Bのデータを受信したGISサーバ14は、検索対象領域S上の実際の移動経路に従って、選択された移動手段で設定通勤時間内(15分以内)に、通勤拠点絶対位置Aから求人勤務地絶対位置Bへ到達することができるか否かを、抽出された求人勤務地絶対位置Bごとに検証する。具体的には、図16に示される例にあって、求人勤務地絶対位置B1,B2,B4,B5は、前記条件内で通勤可能であるため、携帯電話2に出力する求人勤務地として選定する。一方、求人勤務地絶対位置B6は、交通の利便性が悪く、設定通勤時間内で通勤することができないため、携帯電話2に出力する求人勤務地としては除外されることとなる。このようにして、抽出された求人勤務地のなかから適正な求人勤務地を選定する。
【0044】
そして、GISサーバ14は、選定した求人勤務地に係る広告データ(すなわち、募集内容等の求人情報)を携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12に送信する。そして、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、携帯電話向コンテンツ変換サーバ11を介して、携帯電話2の表示画面30に出力させる。
【0045】
携帯電話2では、図3に示されるような、検索が終了したことを示す検索結果画面48が表示される。そして、次に検索結果一覧画面49を表示させると、通勤拠点から通勤可能な求人勤務地の求人情報が出力される(図8参照)。具体的には、求人勤務地絶対位置B1,B2,B4,B5に係る求人情報が表示される。ここで、図16に示されるように、求人勤務地絶対位置B5,B6はα区に存在し、求人勤務地絶対位置B4はβ区に存在し、求人勤務地絶対位置B1,B2はγ区に存在している。したがって、通勤拠点はα区に存在しているが、区名に関わらず所定時間内に通勤可能であるか否かという観点で検索されている。かかる場合では、α区の通勤拠点から最も近い求人勤務地は、隣のγ区であって境界線60に近い位置に存在していたこととなる。
【0046】
なお、図8に示されるように、出力する求人情報を、通勤時間が短いものから順に並べて表示する構成が好適である。かかる構成とすることにより、求職者は、通勤時間が短い求人情報から確認していくことが可能となる。なお、本実施例では、求人情報を順序付けしてから表示画面30で表示させる処理を、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12及び携帯電話向コンテンツ変換サーバ11で行うようにしている。ところで、このように序列して表示する具体的な態様としては、様々な序列態様が提案され得る。
【0047】
次に、住所検索画面43以外の画面を用いて検索する方法について説明する。
図2に示されるように、住所検索画面43のほかには、駅検索画面44、路線検索画面45、バス停検索画面46、及びバス路線検索画面47が設定されている。
【0048】
駅検索画面44は、図10に示される選択トップ画面と、図11に示される駅名入力画面とで構成されている。そして、駅名を直接入力又は選択することにより、当該駅の住所が通勤拠点の住所として入力されることとなる。したがって、検索結果は、入力した駅から15分以内に通勤できる求人勤務地が出力されることとなる。なお、バス停検索画面46も同様であり、入力したバス停を通勤拠点として、求人勤務地が選定されることとなる。
【0049】
路線検索画面45は、図12〜図14に示される路線・駅名入力画面で構成されている。
求職者は、一覧表示される鉄道路線(乗物路線)のなかから、通勤に使用したい路線を選択する。そうすると、図13に示される画面に移行し、選択した路線の駅名が一覧表示される。ここで、求職者は、一覧表示された駅名のなかから、始点となる駅名を選択する。さらに、図14に示される画面に移行し、当該路線の駅名が一覧表示され、終点となる駅名が選択可能となる。そして、求職者が終点の駅名を選択すると、選択した駅名情報が送信される。なお、かかる検索方法にあっては、駅から勤務地までの移動手段は、自動的に徒歩が選択されるように設定されている。
【0050】
携帯電話2から送信された情報は、データベースサーバ15が受信し、選択された駅名情報に基づき、始点として選択された駅(以下、始点駅という。)の住所、終点として選択された駅(以下、終点駅という。)の住所、及び始点駅と終点駅の間にある中間駅の住所をそれぞれ割り出す。そして、これらの住所情報をGISサーバ14に送信する。
【0051】
そして、GISサーバ14が住所情報を受信すると、始点駅の住所から始点通勤拠点絶対位置Aを割り出し、終点駅の住所から終点通勤拠点絶対位置Aを割り出し、さらに、中間駅の住所から中間通勤拠点絶対位置Aを割り出す。
【0052】
さらに、GISサーバ14は、始点通勤拠点絶対位置Aが中心に配された、徒歩検索対象領域と同面積の始点駅検索対象領域Sを生成する。また、終点通勤拠点絶対位置Aに基づき終点駅検索対象領域Sを生成し、中間通勤拠点絶対位置Aに基づき中間駅検索対象領域Sを生成する。
【0053】
次に、データベースサーバ15は、上述のように、生成した各検索対象領域S上にある求人勤務地絶対位置Bを抽出し、抽出した求人勤務地絶対位置Bのデータと、当該求人勤務地絶対位置Bに係る求人勤務地の広告データとをGISサーバ14に送信する。
【0054】
抽出された求人勤務地絶対位置Bのデータを受信したGISサーバ14は、各検索対象領域Sごとに、徒歩で15分以内に通勤可能かどうかを検証する。具体的には、始点駅検索対象領域S上で抽出された求人勤務地絶対位置Bに対し、始点通勤拠点絶対位置Aから徒歩で15分以内に到達できるか否かを、終点駅検索対象領域S上で抽出された求人勤務地絶対位置Bに対し、終点通勤拠点絶対位置Aから同条件で到達できるか否かを、中間駅検索対象領域S上で抽出された求人勤務地絶対位置Bに対し、中間通勤拠点絶対位置Aから同条件で到達できるか否かを、それぞれ検証する。そして、抽出された求人勤務地のなかから適正な求人勤務地を選定する。
【0055】
次に、GISサーバ14は、選定した求人勤務地に係る広告データを携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12に送信し、携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12は、該情報を携帯電話2の表示画面30に出力させる。
【0056】
このようにして勤務先を検索すると、路線を有効に活用することができる。さらに、一度に複数の通勤拠点を設定することができ、広い範囲で通勤可能な求人勤務地を検索することが可能となる。
【0057】
なお、前記の始点駅により、本発明に係る第一乗物乗降位置が構成され、前記の終点駅により、本発明に係る第二乗物乗降位置が構成される。
また、前記始点通勤拠点絶対位置Aにより、本発明に係る第一通勤拠点絶対位置が構成される。また、前記終点通勤拠点絶対位置Aにより、本発明に係る第二通勤拠点絶対位置が構成される。また、前記始点駅検索対象領域Sにより、本発明に係る第一検索対象領域が構成される。また、前記終点駅検索対象領域Sにより、本発明に係る第二検索対象領域が構成される。
【0058】
なお、上記構成にあって、始点駅と終点駅とが隣り合う駅である場合は、始点駅と終点駅の二つの駅のみが通勤拠点となり、それぞれ二つの検索対象領域Sが生成されて、各駅から15分以内に通勤できる求人勤務地が選定されることとなる。
【0059】
なお、バス路線検索画面47の検索手順については、路線検索画面45の検索手順と同様であるため、説明を省略する。
【0060】
ところで、図3に示されるように、検索結果一覧画面49で表示される情報よりもさらに詳しい情報が知りたい場合は、広告詳細情報画面51に移行する。そうすると、図9に示されるような給与等の情報が確認できる。さらに、広告詳細情報画面51にあって、当該求人勤務地周辺の地図を表示させたい場合は、MAP画面(地図画面)52に移行する。このMAP画面は、地図画像作成サーバ16が作成する。また、応募先の電話番号を確認したい場合は、応募先電話番号確認画面54(図4参照)を表示させる。また、応募メールを作成したい場合は、応募メール作成画面55に移行する。なお、応募メールの作成手順については、説明を省略する。また、広告詳細情報画面51で表示している情報をパソコン(PC)に転送したい場合は、広告詳細情報転送画面58(図5参照)に移行する。なお、パソコンへの転送手順については、説明を省略する。なお、上記検索画面48からは、2次検索方法の画面50を表示させることができるが、この2次検索方法の画面は、さらに絞込検索を行う場合に用いる画面である。かかる画面内容については、説明を省略する。
【0061】
なお、上述したデータベースサーバ15に記憶されている求人企業の名称、求人企業の所在地、求人勤務地の住所、連絡先、各求人企業の募集内容の情報により、本発明に係る求人情報が構成される。また、前記求人企業等の求人情報を記憶するデータベースサーバ15により、本発明に係る求人情報記憶手段が構成される。また、住所位置情報(GIS情報)を記憶するGISサーバ14により、本発明に係るGIS情報記憶手段が構成される。また、求人勤務地絶対位置及び通勤拠点絶対位置を割り出す制御内容を具備するGISサーバ14により、本発明に係る絶対位置生成制御手段が構成される。また、通勤拠点絶対位置Aが中心に配された所定面積の検索対象領域Sを生成する制御内容を具備するGISサーバ14により、本発明に係る検索対象領域生成制御手段が構成される。また、検索対象領域S上にある求人勤務地絶対位置Bを抽出する制御内容を具備するデータベースサーバ15により、本発明に係る求人勤務地抽出制御手段が構成される。また、抽出された求人勤務地絶対位置Bのうち、選択された移動手段で設定通勤時間内に通勤拠点絶対位置Aから求人勤務地絶対位置Bへ到達することができるかを検証し、到達できる求人勤務地絶対位置Bを選定する制御内容を具備するGISサーバ14により、通勤拠点から所定移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定する本発明の通勤可能勤務地選定制御手段が構成される。また、選定した求人勤務地に係る広告データを携帯電話2の表示画面30で出力させる携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12及び携帯電話向コンテンツ変換サーバ11により、本発明に係る求人情報表示制御手段が構成される。
【0062】
また、図7に示される内容の住所検索画面43を携帯電話2の表示画面30で表示し、求職者に移動手段を選択させるようにした携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ12及び携帯電話向コンテンツ変換サーバ11により、本発明に係る移動手段選択制御手段が構成される。
【0063】
なお、各移動手段の移動平均速度、設定通勤時間、検索対象領域Sの面積は、それぞれ適宜変更可能である。また、検索対象領域Sに対する通勤拠点絶対位置Aの位置も上記内容に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】求人情報検索システム1の概要図である。
【図2】携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図3】図2から続く、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図4】図2から続く、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図5】図2から続く、携帯電話2の表示画面30で表示される画面内容の説明図である。
【図6】住所検索画面43の具体的態様を示す説明図である。
【図7】図6に示す画面の次画面であって、住所検索画面43の具体的態様を示す説明図である。
【図8】検索結果一覧画面49の具体的態様を示す説明図である。
【図9】広告詳細情報画面51の具体的態様を示す説明図である。
【図10】駅検索画面44の具体的態様を示す説明図である。
【図11】図10に示す画面の次画面であって、駅検索画面44の具体的態様を示す説明図である。
【図12】路線検索画面45の具体的態様を示す説明図である。
【図13】図12に示す画面の次画面であって、路線検索画面45の具体的態様を示す説明図である。
【図14】図13に示す画面の次画面であって、路線検索画面45の具体的態様を示す説明図である。
【図15】各サーバに記憶されているデータを示す図表である。
【図16】検索対象領域Sを示す概念図である。
【符号の説明】
【0065】
1 求人情報検索システム
2 携帯電話
5 インターネット
11 携帯電話向コンテンツ変換サーバ
12 携帯コンテンツウェブアプリケーションサーバ
14 GISサーバ
15 データバースサーバ
30 表示画面
A 通勤拠点絶対位置
B 求人勤務地絶対位置
S 検索対象領域
x 緯度
y 経度
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人材募集中の求人勤務地のうち、所望の通勤拠点から所定時間内に通勤できる求人勤務地を選定し、選定した求人勤務地の求人情報を、インターネットに接続可能な携帯電話の表示画面で表示する求人情報検索システムであって、
求人勤務地の住所と募集内容とを具備する求人情報が記憶された求人情報記憶手段と、
地図情報と地図情報上の地点の住所とを関係付けたGIS情報を記憶するGIS情報記憶手段と、
所望の通勤拠点の住所を入力することができると共に、求人情報を出力することができる表示画面を具備した携帯電話と、
求人勤務地の住所、及びインターネットを介して携帯電話から入力された通勤拠点の住所から、緯度と経度とで構成される求人勤務地絶対位置、及び通勤拠点絶対位置をGIS情報により割り出す絶対位置生成制御手段と、
割り出された通勤拠点絶対位置を含む所定面積の検索対象領域を生成する検索対象領域生成制御手段と、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出する求人勤務地抽出制御手段と、
抽出された求人勤務地のうち、前記通勤拠点から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地をGIS情報により選定する通勤可能勤務地選定制御手段と、
選定された求人勤務地に対応した求人情報を、インターネットを介して携帯電話に送信し、当該携帯電話の表示画面で表示させる求人情報表示制御手段と
を備えたことを特徴とする求人情報検索システム。
【請求項2】
通勤拠点から求人勤務地までの移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車のうち少なくともいずれかを携帯電話の表示画面で選択可能とする移動手段選択制御手段を備え、各移動手段に特定の移動速度が定められていると共に、
検索対象領域生成制御手段は、
移動手段として徒歩が選択されると徒歩用検索対象領域を、自転車が選択されると自転車用検索対象領域を、自動車が選択されると自動車用検索対象領域を、徒歩用検索対象領域の面積が最小で、かつ自動車用検索対象領域の面積が最大となるように、それぞれ生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
抽出された求人勤務地のうち、選択された移動手段に係る移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものであることを特徴とする請求項1記載の求人情報検索システム。
【請求項3】
携帯電話は、
駅又はバス停等の乗物乗降位置を複数具備した鉄道路線又はバス路線等の乗物路線内から、互いに異なる第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置とを選択することにより、少なくとも該第一乗物乗降位置及び該第二乗物乗降位置の各住所を、通勤拠点の住所として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、第一通勤拠点絶対位置及び第二通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
第一通勤拠点絶対位置を含む第一検索対象領域と、第二通勤拠点絶対位置を含む第二検索対象領域とを各々生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
両検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
第一検索対象領域で、第一乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定すると共に、第二検索対象領域で、第二乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の求人情報検索システム。
【請求項4】
第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間に単数又は複数の乗物乗降位置がある構成にあって、
携帯電話は、
第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置の住所を、通勤拠点の住所として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、複数の通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
各通勤拠点絶対位置に基づき、複数の検索対象領域を生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
生成されたすべての検索対象領域について、検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
各検索対象領域で、各乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものであることを特徴とする請求項3記載の求人情報検索システム。
【請求項5】
求人情報表示制御手段は、
選定された求人勤務地に係る求人情報を、通勤拠点から求人勤務地までの移動時間に基づき順序付けして携帯電話の表示画面で表示させるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の求人情報検索システム。
【請求項1】
人材募集中の求人勤務地のうち、所望の通勤拠点から所定時間内に通勤できる求人勤務地を選定し、選定した求人勤務地の求人情報を、インターネットに接続可能な携帯電話の表示画面で表示する求人情報検索システムであって、
求人勤務地の住所と募集内容とを具備する求人情報が記憶された求人情報記憶手段と、
地図情報と地図情報上の地点の住所とを関係付けたGIS情報を記憶するGIS情報記憶手段と、
所望の通勤拠点の住所を入力することができると共に、求人情報を出力することができる表示画面を具備した携帯電話と、
求人勤務地の住所、及びインターネットを介して携帯電話から入力された通勤拠点の住所から、緯度と経度とで構成される求人勤務地絶対位置、及び通勤拠点絶対位置をGIS情報により割り出す絶対位置生成制御手段と、
割り出された通勤拠点絶対位置を含む所定面積の検索対象領域を生成する検索対象領域生成制御手段と、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出する求人勤務地抽出制御手段と、
抽出された求人勤務地のうち、前記通勤拠点から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地をGIS情報により選定する通勤可能勤務地選定制御手段と、
選定された求人勤務地に対応した求人情報を、インターネットを介して携帯電話に送信し、当該携帯電話の表示画面で表示させる求人情報表示制御手段と
を備えたことを特徴とする求人情報検索システム。
【請求項2】
通勤拠点から求人勤務地までの移動手段として、徒歩、自転車、及び自動車のうち少なくともいずれかを携帯電話の表示画面で選択可能とする移動手段選択制御手段を備え、各移動手段に特定の移動速度が定められていると共に、
検索対象領域生成制御手段は、
移動手段として徒歩が選択されると徒歩用検索対象領域を、自転車が選択されると自転車用検索対象領域を、自動車が選択されると自動車用検索対象領域を、徒歩用検索対象領域の面積が最小で、かつ自動車用検索対象領域の面積が最大となるように、それぞれ生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
求人情報記憶手段に記憶された求人勤務地のうち、生成された検索対象領域上に存在する求人勤務地絶対位置に係る求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
抽出された求人勤務地のうち、選択された移動手段に係る移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものであることを特徴とする請求項1記載の求人情報検索システム。
【請求項3】
携帯電話は、
駅又はバス停等の乗物乗降位置を複数具備した鉄道路線又はバス路線等の乗物路線内から、互いに異なる第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置とを選択することにより、少なくとも該第一乗物乗降位置及び該第二乗物乗降位置の各住所を、通勤拠点の住所として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、第一通勤拠点絶対位置及び第二通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
第一通勤拠点絶対位置を含む第一検索対象領域と、第二通勤拠点絶対位置を含む第二検索対象領域とを各々生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
両検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
第一検索対象領域で、第一乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定すると共に、第二検索対象領域で、第二乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の求人情報検索システム。
【請求項4】
第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間に単数又は複数の乗物乗降位置がある構成にあって、
携帯電話は、
第一乗物乗降位置と第二乗物乗降位置との間にある乗物乗降位置の住所を、通勤拠点の住所として入力することができるものであり、
絶対位置生成制御手段は、
入力された各通勤拠点の住所から、複数の通勤拠点絶対位置をそれぞれ割り出すものであり、
検索対象領域生成制御手段は、
各通勤拠点絶対位置に基づき、複数の検索対象領域を生成するものであり、
求人勤務地抽出制御手段は、
生成されたすべての検索対象領域について、検索対象領域上に存在する求人勤務地を抽出するものであり、
通勤可能勤務地選定制御手段は、
各検索対象領域で、各乗物乗降位置から所定の移動速度で所定の移動時間内に移動することができる求人勤務地を選定するものであることを特徴とする請求項3記載の求人情報検索システム。
【請求項5】
求人情報表示制御手段は、
選定された求人勤務地に係る求人情報を、通勤拠点から求人勤務地までの移動時間に基づき順序付けして携帯電話の表示画面で表示させるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の求人情報検索システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−90614(P2008−90614A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271027(P2006−271027)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【出願人】(302003989)株式会社三原社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【出願人】(302003989)株式会社三原社 (1)
【Fターム(参考)】
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