説明

求核性化合物のトランスアルコキシル化

求核性化合物のトランスアルコキシル化の方法であって、アルコキシル化及び求核性化合物は、適切な容器中で組み合され、そして不均一系触媒の存在下に、少なくとも1つのヒドロキシアルキル基を前記アルコキシル化化合物から前記求核性化合物へと転移させることができる条件下で反応させられる。この方法は、特により多数のヒドロキシアルキル基を有しているアルカノールアミンから、より少数のヒドロキシアルキル基を有しているアルカノールアミンへ、ヒドロキシアルキル基を転移させるためのアルカノールアミンのトランスアルコキシル化において有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本件非仮特許出願は、2008年10月6日にStephen W.Kingによって出願され、且つ求核性化合物のトランスアルコキシル化(TRANSALKOXYLATION OF NUCLEOPHILIC COMPOUNDS)と題されたシリアル番号61/195,456を有する米国特許仮出願からの利益を請求し、前記特許仮出願の全体は、参照によって本明細書に組み入れる。
本発明は、求核性化合物のトランスアルコキシル化、特にヘテロ原子を有する化合物のトランスオキシレーション(transoxylation)に関する。
【背景技術】
【0002】
アルコキシル化化合物の調製は周知である。典型的には、アルコキシル化化合物を調製するために用いられる方法は、理想的とは言えない生成物の混合物を生産する。これは、特に、アルカノールアミン等のアルコキシル化された窒素化合物の調製における場合である。
【0003】
例えばモノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)及びトリエタノールアミン(TEA)等のアルカノールアミンは、しばしばエチレンオキシドをアンモニアと反応させることによって調製される。得られた生成物は、MEA、DEA及びTEAの混合物である。反応物の化学量論の変化は、最終生成物の混合物におけるこれらのアミンの比率を変えることができるものの、高レベルのDEAを生産するためには、反応は、なお十分に選択的ではない。
【0004】
この問題を克服するために、多様なアプローチが用いられてきた。例えば1981年4月28日の特許文献1は、活性炭触媒の存在下に、第二アミンを形成するための、酸素による第三アミンの触媒酸化を開示する。活性炭上、115℃で、酸素存在中おいて、DEAへの60%変換によりTEAを処理する一例が提供されている。1982年5月4日の特許文献2は、超大気圧(super-atmospheric pressure)で、無水条件下での水素化触媒(Pd、Pt、Rh、Ru)の使用を開示する。例えばTEAは、Pd/CまたはPd/Al23の存在下に、任意的に水素の存在下に、200〜300℃でMEA及びDEAを得るために、アンモニアで処理される。
【0005】
2002年10月22日の特許文献3は、強塩基及び任意的にアンモニアの存在におけるMEA及びTEAの混合物からのDEAの調製を開示する。好適な強塩基はアルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物またはアルカリ金属アルコキシドである。
【0006】
2007年8月23日の特許文献4は、還元的アミノ化を介するモノエチレングリコールのMEA及びDEAへの変換を開示する。
【0007】
2001年の特許文献5は、選択的エトキシル化を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】US 4,264,776(Monsanto)
【特許文献2】US 4,328,370(TDCC)
【特許文献3】US 6,469,214 B2(BASF)
【特許文献4】WO 2007/093514 Al(BASF)
【特許文献5】米国特許6,169,207(Nippon Shokubai Kagaku Kogyo (NSKK))
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば第二アルカノールアミンのより効率的な調製方法に対するニーズが残っている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、一方の化合物のヘテロ原子上のヒドロキシアルキル基を、もう一方の化合物に転移させる、求核性化合物のトランスアルコキシル化のための方法を提供する。この方法は、追加の求核試薬の使用の有無を問わず実施することができる。
【0011】
一つの態様において、本発明は、アルコキシル化化合物から求核性化合物にヒドロキシアルキル基を転移させる方法であって、
a)前記アルコキシル化化合物及び求核性化合物を準備し、
b)前記アルコキシル化化合物及び求核性化合物を適切な容器中で組み合わせ、
c)不均一系触媒の存在下に、前記アルコキシル化化合物から前記求核性化合物へ少なくとも一つのヒドロキシアルキル基を転移させることができる条件下において、前記アルコキシル化化合物及び求核性化合物を反応させる
各工程を含んで成る方法を提供する。
【0012】
別の態様において、本発明は、アルコキシル化化合物をトランスアルコキシル化するための方法であって、
a)第一及び第二のアルコキシル化化合物を準備し、
b)前記第一及び第二のアルコキシル化化合物を適切な反応容器中で組み合わせる、
c)不均一系触媒の存在下に、一方の前記アルコキシル化化合物から他方の前記アルコキシル化化合物へ少なくとも一つのヒドロキシアルキル基を転移させることができる条件下において、前記第一及び第二のアルコキシル化化合物を反応させる
各工程を含んで成る方法を提供する。
【0013】
さらに別の態様において、本発明は、アルカノールアミン化合物をトランスアルコキシル化するための方法であって、
a) それぞれのアルカノールアミンが異なる置換度を有している、第一及び第二のアルカノールアミンを準備し、
b)前記第一及び第二のアルカノールアミンを適切な反応容器中で組み合わせ、
c)不均一系触媒の存在下に、一方の前記アルカノールアミンから他方の前記アルカノールアミンへ少なくとも一つのヒドロキシアルキル基を転移させることができる条件下において、前記アルカノールアミンを反応させる
各工程を含んで成る方法を提供する。
【0014】
本発明のさらなる態様では、第一及び第二のアルカノールアミンは、(i)第一及び第三アルカノールアミン、または(ii)第二及び第三アルカノールアミン、または(iii)第一及び第二アルカノールアミンから選定される。
【0015】
本発明におけるヒドロキシアルキル基の転移は、好適にはより大きい置換度を有する化合物から、より小さい置換度を有する化合物へと向かう。
【0016】
本発明の方法は、従来技術を凌駕するいくつかの利点を提供する。例えば、それは強塩基を使用する必要性を取り除くので、プロセス中の塩形成に関連する問題を回避する。さらにそれは所望されるアルカノールアミン、特にDEAが高い選択性で生産され得る機構を提供する。
【0017】
さらに本発明の方法は、従来型の設備で使用され得るので経済的である。さらに本発明は、非貴金属触媒を使用するので、かかる金属の使用の必要性を取り除く。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は生産された生成物の面積パーセントにおける気体雰囲気の効果を説明する。
【図2】図2は生産された生成物のパーセントにおける気体供給の変化する流動速度の影響を説明する。
【図3】図3は異なる液体供給速度を用いて生産された生成物の面積パーセントにおける液体供給の変化する流動速度の影響を説明する。
【図4】図4は生産された生成物のパーセントにおける反応温度の影響を説明する。
【図5】図5は生産された生成物の面積パーセントにおける触媒表面積の影響を説明する。
【図6】図6は経時的に生産された生成物の量における再利用(recycle)の影響を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明プロセスにおいて必要とされる材料は、アルコキシル化化合物、求核試薬及び不均一系触媒を含む。アルコキシル化化合物は、ヘテロ原子がヒドロキシアルキル基で置換された任意のヘテロ原子含有化合物であり得る。好適にはヘテロ原子は、窒素(本明細書において、その化学記号“N”によっても言及される)である。本発明において使用するために最適なアルコキシル化化合物は、式(R1)(R2)(R3)Nで表され得るアルカノールアミンであり、式中R1は、2〜20個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基であり、且つそれぞれのR2、及びR3基は、水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基及び2〜20個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基から独立して選定される。好適にはそれぞれのR1、R2及びR3は、1〜5個の炭素原子、及びより好適には1〜3個の炭素原子を含む。本発明において使用するために好適なアルカノールアミンの下位分類は、一つ以上のMEA、DEA、及びTEAから選定される。
【0020】
任意の求核性化合物は、本発明プロセスにおいて使用され得る。求核性化合物は、好適には一つ以上の式(R1)(R2)(R3)Nのアルカノールアミン(式中R1、R2及びR3は、全ての観点において、上記に定義した通りである)、アルキレンアミン、アルキルアミン、水及びアルコールから選定される。アルキレンアミン及びアルキルアミン化合物のアルキレン及びアルキル基は、好適には1〜20個の炭素原子を含む。好適には求核性化合物は、アルカノールアミン化合物を含む。本発明において求核性化合物として使用するためのアルカノールアミンの好適な下位分類は、一つ以上のMEA、DEA及びTEAから選定される。
【0021】
本発明において使用される触媒は任意的な不均一系触媒とすることができる。好適には触媒は水素化触媒ではない。また本発明において使用される触媒は好適には貴金属触媒ではない。本発明における使用のために特に好適な触媒は、二酸化ジルコニウム(ZrO2)であり、また時にはジルコニアと言及される。ジルコニアは、弱酸性の金属酸化物化合物である。本発明において有用なジルコニアは、任意の表面積を有し得る。典型的には、約40〜100m2/gの表面積を有する。好適にはジルコニアは、約50〜90m2/g、及びより好適には約50〜75m2/gの表面積を有する。
【0022】
触媒は、本発明の方法の遂行を強化する他の材料も含み得る。強化の機構は十分に理解されていないが、特定の添加剤が不均一系触媒との組み合わせにおいて使用される場合に、特定の不純物の形成が抑制されることが見出された。これらの添加剤は、元素周期表の族IA、族IIA、ランタニド系列及びアクチニド系列の酸化物であり得る金属酸化物を含む。好適には添加剤は、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム及びカルシウムの酸化物から選定される。添加剤は、一般に約0.5〜15重量%の触媒を含む。好適にはそれは、約1〜10重量%、及びより好適には約1〜5重量%の触媒を含む。
【0023】
本発明の方法は、アルカノールアミンのトランスアルコキシル化についてここに検討されるだろう。特に本発明の方法は、DEAを生産するためのTEAによるMEAのトランスエトキシル化について検討されるだろう。これは本発明を制限することを意図せず、むしろ本発明の検討及び理解を促進するものであると理解されるべきである。DEAを生産するためのTEAによるMEAのトランスエトキシル化は、以下の一般式によって表わすことができる。
【0024】
【化1】

【0025】
工程におけるアルコキシル化化合物(ここではTEA)及び求核性化合物(ここではMEA)の供給は、適切な反応器へ提供される。一方の化合物は、他方の化合物よりも高い置換度を有する。供給が二つのアルカノールアミンを含む場合、それは好適には(i)第一及び第三アルカノールアミン、(ii)第二及び第三アルカノールアミンまたは(iii) 第一及び第二アルカノールアミンの一つを含む。
【0026】
典型的には、供給化合物は、反応器へ供給する前に、適切な溶媒に溶解する。適切な溶媒はエーテル、アセトニトリル、メタノール、エチレングリコール及び水を含む。
【0027】
化合物は、約10:1から約1:10のアルコキシル化化合物対求核性化合物のモル比で、好適には約5:1から約1:5の比で、及びより好適には約2:1〜約1:2の比で溶媒中に溶解することができる。溶液は、典型的には約1重量%〜約100重量%の反応物を含む。好適には、それは約5重量%〜約50重量%の反応物を含む。より好適には、それは約10重量%〜約30重量%の反応物を含む。
【0028】
一度溶解された反応物は、管状の反応器等の反応器に供給され、そして触媒に通され得る。反応は、不活性雰囲気中で実施することができる。或いはそれは、酸素含有雰囲気中で実施することができる。いずれにしても反応は、不利に影響されない雰囲気中で実行される。好適には反応は、溶解反応物及び気体を同時に反応器に供給することによって実施される。適切な気体は、窒素単独、または25体積%までの酸素を有する窒素を含む。好適には気体は、窒素及び約1〜10体積%(より好適には3〜5体積%)の酸素を有する窒素から選定される。
【0029】
反応物及び気体の流動速度は、反応物が一定時間、且つ少なくとも1つのヒドロキシアルキル基をより置換された化合物からより置換されていない化合物へ移すことができる条件下で反応器中に保持されるように調節される。これらの条件を変えて、個々の反応を適合させることができるが、それらは典型的には以下を含む。
【0030】
1時間あたりの反応物溶液の液体空間速度(Hourly Liquid Space Velocity of Reactant Solution (HLSV)):
0.3〜3.5/時間、好適には0.6〜2.7/時間、より好適にはl〜2/時間。
1時間あたりの気体の気体空間速度(Hourly Gas Space Velocity of Gas (HGSV)):
100〜600/時間、好適には100〜500/時間、より好適には160〜400/時間。
反応温度:
200〜400℃、好適には250〜380℃、より好適には300〜350℃。
【0031】
反応を実施する圧力は、本発明に絶対不可欠なものではない。それは真空下または超大気圧で実施することができる。好適には大気圧で実施する。
【0032】
いくつかの態様における最適な操作条件は以下の通りである。
【表1】

【実施例】
【0033】
一般手順。大気圧で、マイクロ炉(microfurnace)中に設置された3/8”O.D.304 SS管に約3gの触媒を添加した。1:1モル比のMEA及びTEAを水に溶かして、30重量%溶液を作り、そしてこれを以下の条件下にて触媒に供給した。
【0034】
温度 325℃
圧力 大気
液体供給 水中に30重量%
気体供給 N2中に5%O2
液体供給速度 3mL/時間
気体供給速度 10cc/分
【0035】
反応生成物を水含有氷(wet ice)に包まれたガラス容器にそのままの状態で収集した。製造されたDEAの濃度は、ガスクロマトグラフィー(gas chromotography)を用いて決定し、そして生成物の面積パーセントとして報告した。
【0036】
例1
中間の表面積ジルコニア(72 m2/g)を用いて上記一般手順を行った。一方の実験における気体供給は窒素であり、そしてもう一方における気体供給は5%の酸素を含んだ。これらの結果は表1に示す。
【0037】
【表2】

【0038】
例2
多様な金属酸化物添加剤をジルコニア触媒(72m2/gの表面積)中に組み込んだことを除き、例1のようにO2/N2供給で一般手順を繰り返した。これらの添加剤は、主要な副生成物、ヒドロキシエチルモルホリン(HEM)の量を減少させた。添加剤が存在しないことによるDEA/HEM比率は2.3だけであったが、2重量%のNaはこの比率を10.6まで上昇させた。結果は表2に示す。
【0039】
【表3】

【0040】
例3
液体流動が6mL/時間であり、且つ気体流動が13mL/分であったことを除き、一般手順を繰り返した。一方の実験では気体供給は窒素であった。他方の実験では気体供給は5%の酸素を含んだ。生産された多様な反応生成物の量における気体供給中の酸素濃度の影響は図1に示す。HEMは、ヒドロキシエチルモルホリン(hydroxyethylmorpholine)の頭文字である。
【0041】
例4
気体流動速度を変え、且つ反応を350℃で行ったことを除き、5%のO2/N気体供給を用いて一般手順を繰り返した。生産された反応生成物の量における気体流動速度の影響は図2に示す。
【0042】
例5
液体流動速度を変えたことを除き、一般手順を繰り返した。生産された反応生成物の量における液体流動速度の影響は図3に示す。
【0043】
例6
反応を300℃で開始し、そして360℃までゆっくり上昇させたことを除き、一般手順を繰り返した。生産された生成物の量における反応温度の影響は図4に示す。
【0044】
例7
3つの異なる表面積、高い(HSA 98m2/g)、中間(MSA 72 m2/g)及び典型的な表面積(ZrO2 52m2/g)を有するジルコニアを使用したことを除き、一般手順を繰り返した。生産された生成物の量におけるジルコニア触媒の表面積の影響は図5に示す。
【0045】
例8
再利用実験を行った。供給は、面積パーセントで15.6%のMEA、33.1%のTEA、13.1%のDEA、7.1%のHEM、及び4.4%のジヒドロキシエチルピペラジン(DHEP)を含んだ。再利用供給を管状の反応器に添加し、そして滞留時間を変えたことを除き、例1の操作条件下で反応させた。生産された生成物の量における再利用の影響は図6に示す。図示の通り、DEAの量は時間とともに増加した。
【0046】
例9
15重量%の水性TEA溶液を15mL/時間で供給したことを除き、例2の一般手順を行った。触媒は10重量%のCeO2を有する中間の表面積エリアのジルコニアであった。結果は表3に示す。
【0047】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロキシアルキル基をアルコキシル化化合物から求核性化合物へ転移させる方法であって、
a)前記アルコキシル化化合物及び求核性化合物を準備し、
b)前記アルコキシル化化合物及び求核性化合物を適切な容器中で組み合わせ、
c)不均一系触媒の存在下に、少なくとも一つのヒドロキシアルキル基を前記アルコキシル化化合物から前記求核性化合物へと転移させることができる条件下で、前記アルコキシル化化合物及び求核性化合物を反応させる
各工程を含んで成る方法。
【請求項2】
前記求核性化合物はアルカノールアミン、アルキレンアミン、アルキルアミン、アンモニア、水及びアルコールから選定されるが、前記求核性化合物がアルカノールアミンである場合には、それが前記求核性化合物の前記アルカノールアミンとは異なる置換度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記不均一系触媒が非水素化触媒または非貴金属触媒から選定される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記触媒が約40〜100m2/gの表面積を有するジルコニアであり、且つ前記触媒が元素周期表における族IA、族IIA、ランタニド及びアクチニド系列の元素の酸化物から選定される金属酸化物添加剤を更に含むことができる請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記反応が水中または不活性雰囲気中で行われる請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記反応が25体積%までの酸素をさらに含む窒素含有雰囲気中で行われる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
アルコキシル化化合物をトランスアルコキシル化する方法であって、
a)第一及び第二のアルコキシル化化合物を準備し、
b)前記第一及び第二のアルコキシル化化合物を適切な反応容器中で組み合わせ、
d)不均一系触媒の存在下に、少なくとも一つのヒドロキシアルキル基を一方の前記アルコキシル化化合物から他方の前記アルコキシル化化合物へ転移させることができる条件下で、前記第一及び第二のアルコキシル化化合物を反応させる
各工程を含んで成り、
e)ここで前記第一及び第二のアルコキシル化化合物が、それぞれ、アルカノールアミンを含み、それぞれのアルカノールアミンが異なる置換度を有している方法。
【請求項8】
アルカノールアミン化合物をトランスアルコキシル化する方法であって、
a)それぞれが異なる置換度を有している第一及び第二のアルカノールアミンを準備し、
b)前記第一及び第二のアルカノールアミンを適切な反応容器中で組み合わせ、
c)不均一系触媒の存在下に、少なくとも一つのヒドロキシアルキル基を一方の前記アルカノールアミンから他方の前記アルカノールアミンへ転移させることができる条件下で、前記アルカノールアミンを反応させる
各工程を含んで成る方法。
【請求項9】
アルカノールアミン化合物をトランスオキシル化する方法であって、
a)(i)第一及び第三アルカノールアミンまたは(ii)第二及び第三アルカノールアミンまたは(iii)第一及び第二アルカノールアミンを準備し、
b)(i)第一及び第三アルカノールアミンまたは(ii)第二及び第三アルカノールアミンまたは(iii)第一及び第二アルカノールアミンを適切な反応容器中で組み合わせ、
c)不均一系触媒の存在下に、少なくとも一つのヒドロキシアルキル基を前記のより置換されたアルカノールアミンから前記のより置換されていないアルカノールアミンへ転移させることができる条件下で、前記組み合わされたアルカノールアミンを反応させる
各工程を含んで成る方法。
【請求項10】
前記アルコキシル化化合物、または前記アルカノールアミンが、式(R1)(R2)(R3)N
(式中、R1は、2〜20個の炭素原子を有しているヒドロキシアルキル基であり、且つそれぞれのR2及びR3基が、水素、1〜20個の炭素原子を有しているアルキル基及び2〜20個の炭素原子を有しているヒドロキシアルキルから独立して選定される)
を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2012−504613(P2012−504613A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530069(P2011−530069)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/005476
【国際公開番号】WO2010/042164
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(591123001)ユニオン カーバイド ケミカルズ アンド プラスティックス テクノロジー エルエルシー (85)
【Fターム(参考)】